JPH0682990A - 熱現像感光材料の処理方法 - Google Patents

熱現像感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH0682990A
JPH0682990A JP23828492A JP23828492A JPH0682990A JP H0682990 A JPH0682990 A JP H0682990A JP 23828492 A JP23828492 A JP 23828492A JP 23828492 A JP23828492 A JP 23828492A JP H0682990 A JPH0682990 A JP H0682990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
salt
present
dye
photothermographic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23828492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Hirai
博幸 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP23828492A priority Critical patent/JPH0682990A/ja
Publication of JPH0682990A publication Critical patent/JPH0682990A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】少量の水をくり返し使用したとき、濁りや悪臭
がなく画像上に白抜けが発生しない熱現像感光材料の処
理方法を提供する。 【構成】カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、クロ
ルヘキシジン塩およびポリヘキサメチレンビグアニジン
塩から選ばれる化合物を含有する水を用いて熱現像感光
材料を処理する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱現像ハロゲン化銀感光
材料の処理方法に関するものであり、特に水の存在下で
熱現像処理する際に、使用する水を少容量の貯蔵容器か
ら循環させて用いても水および貯蔵容器中にバクテリア
による濁り、カビおよび悪臭が発生することのない、す
ぐれた処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原稿に照射した光の反射光又は透過光、
あるいは電気信号を光電変換した光により感光材料を露
光し、次いで熱現像して感光材料上の画像を色素固定材
料に転写し色素固定材料上に画像を得る画像形成装置が
知られている(富士写真フイルム(株)製 フジックス
ピクトログラフィー2500、同フジックス ピクト
ロスタット100)。また、加熱現像に先立ち、感光材
料及び色素固定材料の少なくとも一方に画像形成用の水
を塗布することにより、現像が促進される感光材料及び
色素固定材料が知られている(特開昭59−21844
3号、同61−238056号、欧州特許210,66
0A2号、同220,746A2号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法では、供
給水の中に貯蔵中に発生した細菌やカビに起因する沈澱
物や浮遊物が混入し、これが現像や色素の転写を妨害し
て画像ムラが起こるという問題がある。また悪臭が発生
という問題もある。さらに得られた画像(色素転写画
像)も長期保存中に細菌やカビが発生し画像を損ねると
いう問題もある。
【0004】これらの問題を解決するために本発明者等
は特開昭62−953号、特開平3−252657号等
において防菌防バイ剤を存在させた水を使用することを
提案した。この方法は優れた効果を示したが貯蔵タンク
の水温が25〜35℃になるような条件下では、細菌の
発生を抑えるという点では必ずしも十分ではなく改良を
必要とすることが判明した。
【0005】また従来の湿式処理においては、水洗工程
に使用する水洗水中の細菌やカビの防止に防菌防バイ剤
を用いる提案がなされてきた。例えば特開昭57−85
42号、特開昭63−70857号等。しかしながら水
洗工程は現像工程より後工程であるため防菌防バイ剤自
身が現像に影響することはないが、本発明の方法におい
ては、現像以前に感光材料が水と接触するため防菌防バ
イ剤の種類によっては現像に著しい影響を与えるものが
あり、公知の防菌防バイ剤をそのまま利用できない。ま
た循環させて使用する水への感光材料からの溶出物質も
前記水洗水として用いる場合とは大きく異なるため、防
菌防バイ剤の効果が一致しないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第1に
現像促進あるいは転写助剤としての水に貯蔵中に細菌や
カビによる濁り、浮遊物および悪臭が発生するのを防止
し、現像ムラや転写ムラのない優れた画像を得ることの
できる処理方法を提供することにある。本発明の第2の
目的は、広範囲の環境条件下において、水の交換を大巾
に低減しても問題を生じないメンテナンスフリーの処理
方法を提案することにある。本発明の第3の目的は得ら
れた画像に細菌やカビが発生するのを抑制することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は支持体上に
少なくとも感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダ
ーを有する熱現像感光材料を外部より供給された水の存
在下で加熱することにより画像を形成する方法におい
て、該水中にカチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、
クロルヘキシジン塩およびポリヘキサメチレンビグアニ
ジン塩から選ばれる化合物を少なくとも1種含有するこ
とを特徴とする熱現像感光材料の処理方法によって達成
された。
【0008】本発明に使用するカチオン系界面活性剤、
両性界面活性剤、クロルヘキシジン塩およびポリヘキサ
メチレンビグアニジン塩について説明する。以下これら
の化合物を本発明の化合物と称することにする。
【0009】カチオン系界面活性剤としてはベンザルコ
ニウム塩、ベンゼトニウム塩、テトラアルキルアンモニ
ウム塩およびアルキルピリジニウム塩が挙げられる。対
イオンとなるアニオン種はCl、Br、I、OSO3
3 、OSO3 2 5 等が挙げられるがClが特に好
ましい。また化合物の炭素数の総和としては12〜50
が好ましい。
【0010】カチオン系界面活性剤の具体例を挙げるが
これらに限定されるものではない。セチルジメチルベン
ジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、ドデシル−3,4−ジ
クロロベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ミリ
スチル−3,4−ジクロロベンジルジメチルアンモニウ
ムクロライド、セチル−3,4−ジクロロベンジルジメ
チルアンモニウムクロライド、ドデシル−2−エチルベ
ンジルメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチ
ルアンモニウムクロライド、デシルオクチルジメチルア
ンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジヤシアルキルジメチルアンモニウムク
ロライド、ベンジルジドデシルメチルアンモニウムクロ
ライド、ベンジルジ硬化牛脂アルキルメチルアンモニウ
ムクロライド、トリオクチルメチルアンモニウムクロラ
イド、トリドデシルメチルアンモニウムクロライド、セ
チルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルピリ
ジニウムクロライド、メチル−ビス−(2−ヒドロキシ
エチル)−ヤシアルキルアンモニウムクロライド、ドデ
シルチオメチルピリジニウムクロライド、ドデシルチオ
メチル−4−メチルピリジニウムクロライド、オクチル
チオメチル−3,4−ジメチルピリジニウムクロライ
ド、ラウリルイソキノリニウムブロマイド
【0011】両性界面活性剤としてはカルボン酸型、ス
ルホン酸型、硫酸エステル型、リン酸エステル型が挙げ
られる。これらの化合物はアルカリ金属塩(例えばNa
塩、K塩)または無機酸塩(例えば塩酸塩、硝酸塩等)
等の塩として用いることもできる。また、化合物の炭素
数の総和は8〜30が好ましい。
【0012】両性界面活性剤の具体例を挙げるがこれら
に限定されるものではない。N−ドデシルジアミノエチ
ルグリシン、N−オクチルアミノプロピオン酸、N−ス
テアリルアミノ酢酸、N−(γ−+デシルオキシプロピ
ル)−β−イミノジプロピオン酸、N−ヘキサデシル−
N,N′−ジメチルアミノグリシン、β−(2−オクタ
デシル−4−メチルオキサゾリン−4−イル)−メトキ
シプロピオン酸3,3′−{〔2−(2−デシルイミダ
ゾリン−1−イル)−エチル〕−イミノ}ジ酢酸、α−
(1−オキシエチル−2−オクチルイミダゾリン−1−
イル)酢酸、β−(N−ノナデシルアミノ)エチルスル
ホン酸、N−アミノヤシアルキルスルホン酸、N−硬化
牛脂アルキルアミノ酢酸、ドデシルイミノビス(2−オ
キシプロパン−3−スルホン酸)、β−(2−イソヘキ
サノイルエチルアミノ)エチル硫酸、N−テトラデシル
イミノビス(2−エチル硫酸)、β−(2−ヘキサデシ
ルイミダゾリン−1−イル)−エチル硫酸、α−(N−
オクチルアミノ)エチルホスホン酸、オクチルポリアミ
ノエチルグリシン塩酸塩、ナトリウムドデシルジアミノ
エチルグリシン、N−ドデシルジアミノエチルグリシン
塩酸塩、N−テトラデシルタウリン酸ナトリウム
【0013】クロルヘキシジン塩としてはグルコン酸ク
ロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、硫酸クロルヘ
キシジン、硝酸クロルヘキシジン、リン酸クロルヘキシ
ジン等が挙げられる。
【0014】ポリヘキサメチレンビグアニジン塩として
は、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、ポリヘキ
サメチレンビグアニジン硫酸塩、ポリヘキサメチレング
ルコン酸塩等が挙げられる。
【0015】本発明に使用する化合物は公知であり、殺
菌消毒剤として市販されている。本発明の化合物の中で
も写真性への影響がより少なくて望ましいのは両性界面
活性剤およびクロルヘキシジン塩である。本発明におい
ては、本発明の化合物に公知の防菌防バイ剤を併用して
もよい。
【0016】本発明の化合物の水への添加量は1リット
ル当り0.1mg〜5000mgの範囲に設定され、より好
ましくは1mg〜1000mgに設定される。本発明の化合
物は水中に直接添加してもよいし、感光材料の適当な層
中に含有させ感光材料と水とが接触する際に、感光材料
から水中に溶出させてもよい。
【0017】本発明における(a)の活性炭とは吸着能
力のあるいかなる活性炭でもよい。活性炭の原料には木
材、やし殻、リグニン、牛骨、血液、亜炭、石炭などい
ずれのものが使用されていてもよい。また形態上、粉末
でも粒状でもさらにシート状もしくはフェルト状に加工
されたものでもよく、活性化の方法の如何も問わない。
したがって市販のいかなる活性炭も使用できるが取扱い
上粒状シート状もしくはフェルト状のものが望ましい。
【0018】本発明における(b)の粘度物質とは、シ
リカ及び/又はアルミナを必須成分とし、必要に応じて
他の成分を含む無機物質であり、例えばシリカゲル、ベ
ントナイト、活性白土、酸性白土、セライト、カオリ
ン、ゼオライト等を包含する。これらの粘度物質も粉末
状、粒状、シート状等いずれのものも使用できるが取扱
い上、30メッシュより大きな粒子もしくはシート状の
ものが適する。
【0019】本発明における(c)のイオン交換樹脂と
しては、各種のカチオン交換樹脂を単独又はアニオン交
換樹脂との組合せで用いることができる。また、金属イ
オンをキレート反応で補足するキレート樹脂もイオン交
換樹脂の1つとして用いることができる。これらのイオ
ン交換樹脂の架橋度は広範囲に使用できるが4〜16%
のものが好ましい。カチオン交換樹脂としては強酸性の
Na型カチオン交換樹脂、同じくH型カチオン交換樹脂
が好ましく、又、強酸性H型カチオン交換樹脂と強塩基
性OH型アニオン交換樹脂の組合せも好ましい実施態様
である。これらのイオン交換樹脂は粒状、シート状、マ
ット状を含めて多数市販されており、いずれも使用でき
る。
【0020】本発明において上記の(a)〜(c)で示
される物質と水を接触させることにより、本発明の化合
物が適度に吸着され、水中の濃度をコントロールできる
効果がある。また、感光材料から溶出するゼラチン等の
水溶液性成分を吸着するため細菌やカビの増殖を助長す
る栄養源が減少するので長期間水を交換することなく使
用でき望ましい。
【0021】本発明においては水中のゴミ等の粗大浮遊
物を除去するために通常のフィルターを併用するのが望
ましい。この場合、フィルターとしては10ミクロン以
上300ミクロン以下が好ましい。本発明によると、水
中でのバクテリア、カビ等の増殖は極めて遅く、悪臭も
抑えられ、長時間の処理装置の停止の間にも、微生物膜
の生成等トラブルを完全に抑えることができる。又、本
発明によれば水が貯蔵タンク内に長期間ストックされて
も、その間に水が腐敗することを防ぐこともできる。
【0022】本発明において、熱現像感光材料に付与す
る水を(a)〜(c)の物質と接触させる方法には特に
制限はなく、多くの態様が可能である。例えば、図1に
示すようにこれらの物質を通液性のある容器例えば網状
のサラン製容器1などに入れた状態で貯蔵水タンク2内
の水3に浸漬しておいてもよいし、図2に示すように貯
蔵水タンク4から感光材料への水の供給部5を経て再び
貯蔵水タンク4に戻る循環系の適当な位置にこれらの物
質を充填したカラム又はチャンバー6を配置して接触さ
せてもよい。(a)〜(c)の物質の使用量は、本発明
の化合物種や感光材料種によって異なるため、特に制限
はないが、水1リットル当り100g以下が望ましい。
【0023】本発明において滅菌処理として加熱処理や
紫外線照射処理等の従来技術を併用すると一層効果的で
ある。
【0024】熱現像感光材料に水を付与する方法として
は、例えば、特開昭59−181353号に記載されて
いるようなローラー塗布方法またはワイヤバー塗布方
法、特開昭59−181354号に記載されているよう
な吸水性部材を用いて感光材料に水を塗布する方法、特
開昭59−181348号に記載されたごとく撥水性ロ
ーラーと感光材料との間にビードを形成させて水を付与
する方法、その他、ディップ方式、エクストルージョン
方式、細孔からジェットとして噴出させて付与する方
法、ポッドを押しつぶす形式で付与する方法等各種の方
法を用いることができる。
【0025】本発明における水とは、いわゆる“純水”
に限らず、広く慣習的に使われる意味での水を含む。ま
た、塩基および/または塩基プレカーサーを含有する水
溶液でもよいし、メタノール、DMF、アセトン、ジイ
ソブチルケトンなどの低沸点溶媒との混合溶媒でもよ
い。さらに特開昭61−147244号に記載されてい
る画像形成促進剤、親水性熱溶剤を含有する水溶液でも
よい。さらに、使用する感光材料又は色素固定材料から
溶出した水溶性化合物(例えばゼラチン、アニオン性界
面活性剤、ノニオン性界面活性剤、ハライド等)を含有
する水溶液でももちろんよい。また付与時の水の温度は
任意であるが通常は10℃〜80℃で設定される。
【0026】感光材料又は色素固定材料に塗布する水の
量は、感光材料又は色素固定材料の全塗布膜の重量の少
なくとも0.1倍、好ましくは0.1倍以上で該全塗布
膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重量以下(特に全塗
布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重量から全塗布膜
の重量を差引いた量以下)という少量でよい。膨潤時の
膜の状態は不安定であり、条件によっては局所的ににじ
みを生ずるおそれがありこれを避けるには感光材料と色
素固定材料の全塗布膜厚の最大膨潤時の体積の相当する
水の量以下が好ましい。具体的には感光材料及び場合に
よって使用される色素固定材料の合計の面積1平方メー
トル当たり1g〜50g、特に2g〜35g、更には3
g〜25gの範囲が好ましい。
【0027】本発明に用いる熱現像感光材料および色素
固定材料としては、例えば熱現像と転写を同時に行う熱
現像感光材料が挙げられる。本発明に用いる熱現像感光
材料および色素固定材料としては、米国特許第4,46
3,079号、同第4,474,867号、同第4,4
78,927号、同第4,507,380号、同第4,
500,626号、同第4,483,914号、特開昭
58−149046号、同58−149047号、同5
9−152440号、同59−154445号、同59
−165054号、同59−180548号、同59−
168439号、同59−174832号、同59−1
74833号、同59−174834号、同59−17
4835号、同61−232451号、同62−650
38号、同62−253159号、同64−13546
号、欧州特許公開210,660A2号、同220,7
46A2号等に開示されている。
【0028】上記熱現像感光材料は、基本的には支持体
上に感光性ハロゲン化銀、バインダー、還元剤を有する
ものであり、熱現像カラー感光材料の場合には更に色素
供与性物質(色素供与性物質が還元剤を兼ねる場合もあ
る)を含有する。また必要に応じて有機銀塩その他の添
加剤を含有させることができる。
【0029】上記熱現像感光材料は露光に対しネガの画
像を与えるものでも、ポジの画像を与えるものでもよ
い。ポジの画像を与える方式にはハロゲン化銀乳剤とし
て直接ポジ乳剤(造核剤、又は光カブラセを併用)を用
いる方式、ポジ状に拡散性の色素像を放出する色素供与
性化合物を用いる方式のいずれもが採用できる。
【0030】
【実施例】
実施例1 富士写真フイルム(株)製 フジックス ピクトロスタ
ット100用ドナーフィルムPS−DFにオリジナルを
通して像様露光をした。図2に示したように貯蔵水タン
ク4に2リットルの水道水(水温約20℃)を入れ、感
光材料への水の供給部5(水の容量が150mlでヒータ
ー等により水温が40℃に制御されており、さらに、各
一対の送りローラーおよびスクイズローラーが組込まれ
ている)との間をポンプ8を用いて間欠的に流量200
ml/分で水を循環させた。露光済のドナーフィルムを水
への浸漬時間が3秒になるようにフィルムの線速を調節
して水の供給部5を通した。その後コピーペーパーPS
−SGと膜面が接するように重ね合わせて吸水した膜の
温度が80℃になるように温度調節したヒートドラムを
用い15秒間加熱した。次にドナーフィルムとコピーペ
ーパーをひきはがすとコピーペーパー上にオリジナルに
対応した画像を得た。
【0031】この操作で1日(8時間)当たりドナーフ
ィルムを約3m2処理し、水を交換することなく、3日間
処理を続けた。なお夜間は水の供給部5の水温は室温
(約25℃)に戻した。その後貯蔵水タンク4の中の水
をイージーカルトTTC 第一化学薬品(株)より発売
のものを用いて水中の生菌数を測定したところ107
/mlであった。なお処理前のタンク中の水の生菌数は検
出限界(約102 個/ml)以下であった。
【0032】次に水の中に下記の化合物を添加して同一
条件で処理し水中の生菌数および写真性を比較した。結
果を第1表に示した。本発明の化合物は細菌の増殖を抑
えしかも写真性を損なわないことがわかった。
【0033】 (A)次亜塩素酸ナトリウム 有効塩素濃度 10mg/リットル (B)次亜塩素酸ナトリウム 有効塩素濃度 100mg/リットル (C)ナトリウムアルキルジアミノエチルグリシン〔商品名 レボン15(三洋 化成工業(株)製)〕 200mg/リットル (D)塩化ベンザルコニウム(和光純薬工業(株)製) 200mg/リットル (E)ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩〔商品名 カットバインエース (上野製薬(株)製)〕 100mg/リットル (F)グルコン酸クロルヘキシジン(相互薬工(株)製)200mg/リットル
【0034】 第 1 表 添加化合物 生菌数(個/ml) 写真性 備 考 −−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−− − 107 タイプ 比較例 (A) 105 タイプ同等 〃 (B) 検出限界以下 白地が黄味に着色 〃 (C) 〃 タイプ同等 本発明 (D) 〃 〃 〃 (E) 〃 〃 〃 (F) 〃 〃 〃 −−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−−− −−−−−−−
【0035】実施例2 実施例1と同様に3日間処理した後、貯蔵水タンク5の
中の水のみ新しい水道水と交換して処理を継続した。以
後同様に3日毎(約9m2毎)に水を交換して1ケ月処理
を行なった。本発明の化合物(C)、(D)、(E)、
(F)については水の交換時にそれぞれ実施例1と同じ
濃度になるように添加した。
【0036】1ケ月の処理後写真性を見ると本発明の化
合物を添加しなかった場合は画像上に数点の白抜けが見
られ、感光材料への水の供給部5の底面に水アカが付着
していたが、本発明の化合物を添加した場合にはいずれ
もこのような現象は認められなかった。
【0037】本発明の化合物を添加することにより水ア
カの発生が抑制され、良好な写真が継続して得られるこ
とがわかった。
【0038】実施例3 図2においてカラム6に(a)活性炭シート〔商品名
クラシート #2000(クラレ(株)製)〕200cm
2 ×5mm厚(b)X型ゼオライトモレキュラーシーブ
〔商品名 LINDE ZB−300(ユニオン昭和
(株)製)〕30gまたは(c)イオン交換樹脂〔商品
名 ダイヤイオンSMN−1(三菱化成(株)製)〕3
0gを充填し、カラムの出口に40μのメッシュ状のフ
ィルターを取り付けた。なおカラム6が空の場合を
(d)とした。実施例1と同様に1日当たり約3m2処理
を行ない10日毎(約30m2毎)に水を交換して1ケ月
処理を継続した。(a)〜(d)において、水の中には
(イ)何も入れない場合(比較例)と(ロ)塩酸クロル
ヘキシジン(相互薬工(株)製)を200mg/リットル
添加した場合(ハ)塩酸アルキルポリアミノエチルグリ
シン(商品名 レボン50(三洋化成工業(株)製)を
200mg/リットル添加した場合を比較した。
【0039】画像の白抜けの程度を評価した結果を第2
表に示した。第2表において(−)〜(+++)の記号
の意味は以下の如くである。 (−)発生せず (+)発生あり(程度小) (++)
発生あり(程度中) (+++)発生あり(程度大)
【0040】第2表より本発明の化合物と活性炭、粘土
物質またはイオン交換樹脂を組合せると効果が増大する
ことがわかった。
【0041】 第 2 表 水中への添加化合物 カラム6充填物 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (イ) (ロ) (ハ) −−−−−−−−− −−−−−−− −−−−−−− −−−−−− (a) + − − (b) ++ − − (c) + − − (d) +++ + + −−−−−−−−− −−−−−−− −−−−−−− −−−−−−
【0042】
【発明の効果】本発明の熱現像感光材料の処理方法によ
れば、画像形成用の水の中に前記した特定の化合物を含
有させたことにより、水に細菌や水アカが発生しにくく
なり、悪臭も防止され、長期間にわたって安定に優れた
品質の画像を形成することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するのに適した水貯蔵部の
説明図である。
【図2】本発明の方法を実施するのに適した水処理部の
説明図である。
【符号の説明】
1・・・網状のサラン製容器 2、4・・・貯蔵水タンク 3、9・・・水 5・・・感光材料への水の供給部 6・・・カラム又はチャンバー 7・・・通液管 8・・・送液ポンプ 10・・・電磁弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】本発明において、熱現像感光材料に付与す
る水を(a)〜(c)の物質と接触させる方法には特に
制限はなく、多くの態様が可能である。例えば、図1に
示すようにこれらの物質を通液性のある容器例えば網状
のサラン製容器1などに入れた状態で貯蔵水タンク2内
の水3に浸漬しておいてもよいし、図2に示すように貯
蔵水タンク4から感光材料への水の供給部5を経て再び
貯蔵水タンク4に戻る循環系の適当な位置にこれらの物
質を充填したカラム又はチャンバー6を配置して接触さ
せてもよい。(a)〜(c)の物質の使用量は、本発明
の化合物種や感光材料種によって異なるため、特に制限
はないが、水1リットル当り1000g以下が望まし
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】実施例3 図2においてカラム6に(a)活性炭シート〔商品名
クラシート #2000(クラレ(株)製)〕200cm
2 ×5mm厚(b)X型ゼオライトモレキュラーシーブ
〔商品名 LINDE ZB−300(ユニオン昭和
(株)製)〕30gまたは(c)イオン交換樹脂〔商品
名 ダイヤイオンSMN−1(三菱化成(株)製)〕3
0gを充填し、カラムの出口に40μのメッシュ状のフ
ィルターを取り付けた。なおカラム6が空の場合を
(d)とした。実施例1と同様に1日当たり約3m2処理
を行ない10日毎(約30m2毎)に水を交換して1ケ月
処理を継続した。(a)〜(d)において、水の中には
(イ)何も入れない場合(比較例)と(ロ)塩酸クロル
ヘキシジン(相互薬工(株)製)を200mg/リットル
添加した場合(ハ)塩酸アルキルポリアミノエチルグリ
シン(商品名 レボン15(三洋化成工業(株)製)を
200mg/リットル添加した場合を比較した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも感光性ハロゲン化
    銀、還元剤およびバインダーを有する熱現像感光材料を
    外部より供給された水の存在下で加熱することにより画
    像を形成する方法において該水中にカチオン系界面活性
    剤、両性界面活性剤、クロルヘキシジン塩およびポリヘ
    キサメチレンビグアニジン塩から選ばれる化合物を少な
    くとも1種含有させることを特徴とする熱現像感光材料
    の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記水が下記(a)、(b)又は(c)
    で示される物質の少なくとも1種と接触した水であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱現像感光材料の処理方
    法。 (a)活性炭 (b)粘土物質 (c)イオン交換樹脂
  3. 【請求項3】 熱現像感光材料が加熱によりハロゲン化
    銀が銀に還元される反応に対応もしくは逆対応して拡散
    性の色素を放出又は形成する色素供与性化合物を含有し
    生成した該色素を前記水の存在下で色素固定材料に転写
    することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱現
    像感光材料の処理方法。
JP23828492A 1992-09-07 1992-09-07 熱現像感光材料の処理方法 Pending JPH0682990A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23828492A JPH0682990A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 熱現像感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23828492A JPH0682990A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 熱現像感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0682990A true JPH0682990A (ja) 1994-03-25

Family

ID=17027908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23828492A Pending JPH0682990A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 熱現像感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0682990A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3255007A (en) Diazotype reproduction materials
JPH0682990A (ja) 熱現像感光材料の処理方法
US4145271A (en) Method for regenerating oxidized photographic developers
JPH0713312A (ja) 熱現像感光材料の処理方法
JPH06230542A (ja) 熱現像感光材料の処理方法
US5219717A (en) Article and method of its use for removal of iodide ion from photographic processing solution with a fixing ability
USRE22579E (en) Sensitizer containing a gel-forming
JPH01281446A (ja) 自動現像機の補充方法
US3469981A (en) Diazotype reproduction materials
JPH03210555A (ja) 熱現像感光材料の処理方法
JP3650864B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH06186714A (ja) 熱現像感光材料の処理方法
US5215873A (en) Process for developing silver halide recording materials
JP2001125280A (ja) 感光材料の処理方法及び印刷方法
US3343959A (en) Photopolymerizable coated layers using organic salts of manganic ions and method of production
JPH09189984A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の定着処理方法
JPH065377B2 (ja) 画像形成装置
JPH0247733B2 (ja) Shashinkankozairyonoshorihoho
US5910397A (en) Method of processing a photographic product
EP0025441A1 (en) PROTECT PHOTOGRAPHIC IMAGES AGAINST PEROXIDE.
JPS606504B2 (ja) ハロゲン化銀写真材料用処理液
JPH03211546A (ja) ハロゲン化銀記録用材料の現像方法
JP2690396B2 (ja) 写真材料の処理方法
US4965177A (en) Activator solution with cold image tone-providing agent
JPH03252657A (ja) 熱現像感光材料の処理方法