JPH0682966B2 - アンテナ装置 - Google Patents
アンテナ装置Info
- Publication number
- JPH0682966B2 JPH0682966B2 JP61165281A JP16528186A JPH0682966B2 JP H0682966 B2 JPH0682966 B2 JP H0682966B2 JP 61165281 A JP61165281 A JP 61165281A JP 16528186 A JP16528186 A JP 16528186A JP H0682966 B2 JPH0682966 B2 JP H0682966B2
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- JP
- Japan
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- phase
- initial value
- antenna
- radiation pattern
- value setting
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- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はフェーズドアレーレーダのアンテナ装置、特
に各素子アンテナに接続された移相器の位相制御により
放射パターンの主ビームをそのままとし、主ビーム方向
以外の不要信号波の方向に零点を形成すするアンテナ装
置の処理能力の向上に関するものである。
に各素子アンテナに接続された移相器の位相制御により
放射パターンの主ビームをそのままとし、主ビーム方向
以外の不要信号波の方向に零点を形成すするアンテナ装
置の処理能力の向上に関するものである。
[従来の技術] 従来のフェーズドアレーレーダのアンテナ装置は第9図
に示す様なものであった。即ち第9図は、特開昭57-380
03号公報に示された従来のアンテナ装置の構成を示すブ
ロック線図である。図において、Ea1,Ea2,…,EaNは素子
アンテナ、Ps1,Ps2,…,PsNは夫々前記素子アンテナに対
応する移相器、(1)は合成器、(2)は受信機、
(3)は各移相器を制御する移相器制御装置、(4)は
設定位相差を計算する制御プロセッサ、(5)は角度指
示回路である。
に示す様なものであった。即ち第9図は、特開昭57-380
03号公報に示された従来のアンテナ装置の構成を示すブ
ロック線図である。図において、Ea1,Ea2,…,EaNは素子
アンテナ、Ps1,Ps2,…,PsNは夫々前記素子アンテナに対
応する移相器、(1)は合成器、(2)は受信機、
(3)は各移相器を制御する移相器制御装置、(4)は
設定位相差を計算する制御プロセッサ、(5)は角度指
示回路である。
次に第9図の動作について説明する。ここではこのアン
テナ装置を受信装置として用いる場合を例にして説明を
進めることとする。
テナ装置を受信装置として用いる場合を例にして説明を
進めることとする。
素子アンテナEa1,Ea2,…,EaNで受信された電波情報は移
相器Ps1,Ps2,…,PsNによって夫々位相を変えられる。次
いで各移相器からの出力信号は合成器(1)で合成され
る。この合成された信号は受信機(2)に伝送される。
通常のビーム走査を行なう場合は、ビーム走査に必要な
各移相器の設定量を制御プロセッサ(4)が計算し、移
相器制御装置(3)は、上記制御プロセット(4)の計
算結果に基づいて各移相器の位相値を設定してビーム走
査を行なう。以上に述べた動作は通常のフェーズドアレ
ーアンテナの動作である。
相器Ps1,Ps2,…,PsNによって夫々位相を変えられる。次
いで各移相器からの出力信号は合成器(1)で合成され
る。この合成された信号は受信機(2)に伝送される。
通常のビーム走査を行なう場合は、ビーム走査に必要な
各移相器の設定量を制御プロセッサ(4)が計算し、移
相器制御装置(3)は、上記制御プロセット(4)の計
算結果に基づいて各移相器の位相値を設定してビーム走
査を行なう。以上に述べた動作は通常のフェーズドアレ
ーアンテナの動作である。
妨害電波やクラッタが存在する場合には、上記の動作に
加えて、不要電波であるこれらの電波の到来方向に対す
る受信誤度を小さくするために放射パターンの平常の形
を変形して妨害波等の方向のビームを零にする必要があ
る。この時には次の動作を行なう。まず角度指示回路
(5)が妨害電波やクラッタ等の不要信号波の到来方向
を制御プロセッサ(4)に指示する。この指示に従っ
て、制御プロセッサ(4)は主目標のある主ビーム方向
の受信レベルを維持したまま、不要信号波の到来方向に
放射パターンの零点を形成することによって不要信号波
を抑圧するように移相器Ps1、Ps2、…、PsNの位相設定
量を計算する。この計算方法については、最急降下法、
シーケンシャル アンコンストレインド ミニマイゼー
ション テクニック(Sequential Unconstrained Minim
ization Technique)(SUMT)、共役勾配法等の周知の
非線形最適化手法が用いられる。
加えて、不要電波であるこれらの電波の到来方向に対す
る受信誤度を小さくするために放射パターンの平常の形
を変形して妨害波等の方向のビームを零にする必要があ
る。この時には次の動作を行なう。まず角度指示回路
(5)が妨害電波やクラッタ等の不要信号波の到来方向
を制御プロセッサ(4)に指示する。この指示に従っ
て、制御プロセッサ(4)は主目標のある主ビーム方向
の受信レベルを維持したまま、不要信号波の到来方向に
放射パターンの零点を形成することによって不要信号波
を抑圧するように移相器Ps1、Ps2、…、PsNの位相設定
量を計算する。この計算方法については、最急降下法、
シーケンシャル アンコンストレインド ミニマイゼー
ション テクニック(Sequential Unconstrained Minim
ization Technique)(SUMT)、共役勾配法等の周知の
非線形最適化手法が用いられる。
上記の非線形最適化手法はいずれも位相の設定量を変化
させ、所望の放射パターンを実現するために繰り返し計
算を行なう方法である。従来のアンテナ装置において
は、この繰返し計算を行なうための初期値は、通常のビ
ーム走査を行なう場合の零点形成を何等考慮していない
位相設定量を用いていた。
させ、所望の放射パターンを実現するために繰り返し計
算を行なう方法である。従来のアンテナ装置において
は、この繰返し計算を行なうための初期値は、通常のビ
ーム走査を行なう場合の零点形成を何等考慮していない
位相設定量を用いていた。
次に上記位相設定量の演算結果に従って、移相器制御装
置(3)が、各移相器Ps1,Ps2,…、PsNの位相を夫々設
定し、不要信号波の到来方向に零点を形成するという手
順で進められていた。
置(3)が、各移相器Ps1,Ps2,…、PsNの位相を夫々設
定し、不要信号波の到来方向に零点を形成するという手
順で進められていた。
[発明が解決しようとする問題点] 従来のアレーアンテナ装置は以上に説明したように構成
されていたので、素子アンテナの数が多い場合(一般に
数千ユニットに及ぶことが多い)、所望の放射パターン
を実現するためには、繰り返し計算の回数が多く、非常
に多くの計算時間を必要とするという重大な問題点があ
った。
されていたので、素子アンテナの数が多い場合(一般に
数千ユニットに及ぶことが多い)、所望の放射パターン
を実現するためには、繰り返し計算の回数が多く、非常
に多くの計算時間を必要とするという重大な問題点があ
った。
また初期の設定位相量と、所望の放射パターンを得るた
めの設定位相量との値が大きく異なる場合には、設定位
相量の解が最適値を見出す前に計算の途中で局所的極小
値(Local Minimum)を最適値と誤認してここに到来
し、最良の放射パターンが得られないことも生ずるとい
う問題点もあった。
めの設定位相量との値が大きく異なる場合には、設定位
相量の解が最適値を見出す前に計算の途中で局所的極小
値(Local Minimum)を最適値と誤認してここに到来
し、最良の放射パターンが得られないことも生ずるとい
う問題点もあった。
この発明は、上記のような各問題点を解決するためにな
されたもので、所望の放射パターンを得るまでの演算時
間を短縮すると共に、放射パターンの所要信号到来方向
の受信レベルを充分低める零点形成可能なアンテナ装置
を得ることを目的とする。
されたもので、所望の放射パターンを得るまでの演算時
間を短縮すると共に、放射パターンの所要信号到来方向
の受信レベルを充分低める零点形成可能なアンテナ装置
を得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この発明に係るアンテナ装置は、妨害波等の不要信号波
の到来する方向に零点を形成するために、非線形最適化
手法を実行するときの初期値設定位相をあらかじめ平面
波合成法等の解析的手法により求める初期値設定位相演
算装置と、これにより演算した初期値設定位相を記憶し
た所期値設定位相メモリを付加したものである。
の到来する方向に零点を形成するために、非線形最適化
手法を実行するときの初期値設定位相をあらかじめ平面
波合成法等の解析的手法により求める初期値設定位相演
算装置と、これにより演算した初期値設定位相を記憶し
た所期値設定位相メモリを付加したものである。
[作 用] この発明によるアンテナ装置は、初期設定した位相を記
憶したメモリを保有させてあるので、このメモリから非
線形最適化手法の演算の際初期値設定位相を呼び出し
て、所望の放射パターンの実現用設定位相に近い値に設
定するので、繰返しの演算回数が少なくてすみ、時間が
短縮する作用がある。また初期の設定位相量と、解とな
る位相量との差が小さいため、誤まった値に収束する危
険からまぬがれる作用もある。
憶したメモリを保有させてあるので、このメモリから非
線形最適化手法の演算の際初期値設定位相を呼び出し
て、所望の放射パターンの実現用設定位相に近い値に設
定するので、繰返しの演算回数が少なくてすみ、時間が
短縮する作用がある。また初期の設定位相量と、解とな
る位相量との差が小さいため、誤まった値に収束する危
険からまぬがれる作用もある。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図によって詳しく説明す
る。第1図はこの発明の一実施例を示すブロック線図で
ある。図において、(6)は初期値設定位相を平面波合
成法等の解析的手法により求める初期値設定位相演算装
置、(7)は初期値設定位相演算装置(6)によって計
算された初期値設定位相を記憶させた初期値設定位相メ
モリである。(1)〜(5)その他の部分は前述従来の
第9図と同一符号は同一のものを示す。
る。第1図はこの発明の一実施例を示すブロック線図で
ある。図において、(6)は初期値設定位相を平面波合
成法等の解析的手法により求める初期値設定位相演算装
置、(7)は初期値設定位相演算装置(6)によって計
算された初期値設定位相を記憶させた初期値設定位相メ
モリである。(1)〜(5)その他の部分は前述従来の
第9図と同一符号は同一のものを示す。
次に、この初期値設定位相演算装置(6)の動作につい
て説明する。ここで所望波の到来方向をθ0、不要波の
到来方向をθ1,θ2,…,θmとする。またθ0方向に主
ビームを形成した放射パターンをE0(θ)とし、各不要
波到来方向θ1,θ2,…,θmの夫々の方向に主ビームを
形成した放射パターンを夫々E1(θ),E2(θ),…,Em
(θ)とする。例えば、θ0方向に主ビームをもち、θ
1方向に零点をもつ放射パターン(c)は、図2に示す
ように電界放射パターン(a)にθ1方向に主ビームを
もつ電界放射パターン(b)を重畳することにより得ら
れる。これを数式で表現すると次式となる。
て説明する。ここで所望波の到来方向をθ0、不要波の
到来方向をθ1,θ2,…,θmとする。またθ0方向に主
ビームを形成した放射パターンをE0(θ)とし、各不要
波到来方向θ1,θ2,…,θmの夫々の方向に主ビームを
形成した放射パターンを夫々E1(θ),E2(θ),…,Em
(θ)とする。例えば、θ0方向に主ビームをもち、θ
1方向に零点をもつ放射パターン(c)は、図2に示す
ように電界放射パターン(a)にθ1方向に主ビームを
もつ電界放射パターン(b)を重畳することにより得ら
れる。これを数式で表現すると次式となる。
E(θ)=E0(θ)+αE1(θ) ……(1) 同様に、m個の零点をもつ電界放射パターンは次式とな
る。
る。
従って、放射パターンとこの放射パターンを得るために
素子アンテナを与える複素励振振幅位相(振幅成分と位
相成分を有するベクトル)との関係は線形性であるの
で、E0(θ)を形成するためにi番目の素子アンテナに
与える複素励振振幅位相をA0iとし、E1(θ),E
2(θ),…,Em(θ)を形成するためにi番目の素子に
与える複素励振振幅位相をB1i,B2i,…,Bmiとすると、θ
0方向に主ビームを向け、θ1,θ2,…,θm方向に夫々
零点を形成するためにi番目の素子アンテナに与える複
素励振振幅位相Aiは次の第(3)式で表わされる。
素子アンテナを与える複素励振振幅位相(振幅成分と位
相成分を有するベクトル)との関係は線形性であるの
で、E0(θ)を形成するためにi番目の素子アンテナに
与える複素励振振幅位相をA0iとし、E1(θ),E
2(θ),…,Em(θ)を形成するためにi番目の素子に
与える複素励振振幅位相をB1i,B2i,…,Bmiとすると、θ
0方向に主ビームを向け、θ1,θ2,…,θm方向に夫々
零点を形成するためにi番目の素子アンテナに与える複
素励振振幅位相Aiは次の第(3)式で表わされる。
式(3)中にA0iとBni(B1i,B2i,…,Bmi)はアレーアン
テナと素子アンテナ位置と主ビームの方向から一般に容
易に求まるものである。従って、次に係数であるαn
(α1,α2,…,αm)を求めることができれば、式
(3)のAiが求まる。第2図の電界放射パターン(a)
のθ=0方向の放射レベルをE0(θ0)、θ=θ1方向
の放射レベルをE0(θ1)、同じく、電界放射パターン
(b)の(θ)=0方向の放射レベルをE1(θ0)、θ
=θ1方向の放射レベルをE1(θ1)とすれば、第2図
のΔのレベルは次式となる。
テナと素子アンテナ位置と主ビームの方向から一般に容
易に求まるものである。従って、次に係数であるαn
(α1,α2,…,αm)を求めることができれば、式
(3)のAiが求まる。第2図の電界放射パターン(a)
のθ=0方向の放射レベルをE0(θ0)、θ=θ1方向
の放射レベルをE0(θ1)、同じく、電界放射パターン
(b)の(θ)=0方向の放射レベルをE1(θ0)、θ
=θ1方向の放射レベルをE1(θ1)とすれば、第2図
のΔのレベルは次式となる。
式(5)の関係と零点のレベルを0とすれば、αは次式
となる。
となる。
従って、θ1,θ2,…,θm方向に零点を形成するための は次の関係から得られる。
ここに このようにして求められたα1,α2,…,αmと、上述の
ようにアレーアンテナと素子アンテナ位置と主ビームの
方向から求まるA0iとB1i,B2i,…,Bmiとにより上記式
(3)から得られる複素励振振幅位相Aiをi番目の素子
アンテナEaiに与えると、第3図に示した電力放射パタ
ーン特性図で見られるようにθ0方向に主ビームを持
ち、θ1,θ2,…,θmの方向に零点を形成した電力放射
パターンが得られる。ここで複素励振振幅位相Aiを与え
る場合、励振振幅、位相共変えなくてはならない。いま
複素励振振幅位相Aiの位相成分PAiとする。励振振幅
は固定とし、励振位相のみをPAiに設定すると、第4
図に示すように、θ1,θ2,…,θm方向では完全に零点
は形成されないが、θ1,θ2,…,θm方向の電力レベル
がかなり低減された電力放射パターンが得られる。
ようにアレーアンテナと素子アンテナ位置と主ビームの
方向から求まるA0iとB1i,B2i,…,Bmiとにより上記式
(3)から得られる複素励振振幅位相Aiをi番目の素子
アンテナEaiに与えると、第3図に示した電力放射パタ
ーン特性図で見られるようにθ0方向に主ビームを持
ち、θ1,θ2,…,θmの方向に零点を形成した電力放射
パターンが得られる。ここで複素励振振幅位相Aiを与え
る場合、励振振幅、位相共変えなくてはならない。いま
複素励振振幅位相Aiの位相成分PAiとする。励振振幅
は固定とし、励振位相のみをPAiに設定すると、第4
図に示すように、θ1,θ2,…,θm方向では完全に零点
は形成されないが、θ1,θ2,…,θm方向の電力レベル
がかなり低減された電力放射パターンが得られる。
以上のような平面波合成法によって複素励振振幅位相を
求め、それの励振位相PAiのみを得ることは、角度指
示回路(5)によって不要電波の到来方向が判明してい
れば比較的簡単な演算で容易に行なうことができる。こ
の初期値設定位相演算装置(6)によって求められた励
振位相PAiは、予め初期値設定位相メモリ(7)に記
憶される。
求め、それの励振位相PAiのみを得ることは、角度指
示回路(5)によって不要電波の到来方向が判明してい
れば比較的簡単な演算で容易に行なうことができる。こ
の初期値設定位相演算装置(6)によって求められた励
振位相PAiは、予め初期値設定位相メモリ(7)に記
憶される。
それから、初期値設定位相メモリ(7)からi番目の素
子アンテナにおける初期値設定位相を読み込んだ後、制
御プロセッサは非線形最適化手法によって、θ1、
θ2、…θm方向の電界レベルが完全に零となる最終設
定位相を計算する。励振振幅を固定してこの最終設定位
相に合わせて励振位相を調整すると、第5図に示すよう
に、角度θ1、θ2、…θmに放射パターンの零点が形
成される。
子アンテナにおける初期値設定位相を読み込んだ後、制
御プロセッサは非線形最適化手法によって、θ1、
θ2、…θm方向の電界レベルが完全に零となる最終設
定位相を計算する。励振振幅を固定してこの最終設定位
相に合わせて励振位相を調整すると、第5図に示すよう
に、角度θ1、θ2、…θmに放射パターンの零点が形
成される。
この実施例によるアンテナ装置の制御動作の流れ図を第
6図に示す。
6図に示す。
[発明の効果] 以上の実施例でも明らかなように、この発明によれば、
所望の放射パターンを得るための設定位相を計算するた
めの初期値を初期値設定位相メモリから読み込んで与え
るので、素子アンテナの数や制御プロセッサの計算速度
にもよるが、少くとも演算時間は1桁以上短縮でき、又
演算結果が誤まった値に収束するという危険を避けるこ
とができ、速度、精度共に格段に向上するという効果が
ある。以上の効果を図面を用いて参考に例示すれば次の
とおりである。第7図はサンプルとして僅か30個の素子
アンテナを線上に半波長間隔で配列した−25dBテーラー
分布を与えたりリニアアレーアンテナに関するものであ
る。このアンテナにおいて、この発明によるアンテナ装
置を用いて、−20゜〜−5゜に零点を形成した場合の放
射パターン特性図が示されている。この図によって、こ
の発明の効果が期待通りの性能を発揮し得ることは明ら
かであろう。
所望の放射パターンを得るための設定位相を計算するた
めの初期値を初期値設定位相メモリから読み込んで与え
るので、素子アンテナの数や制御プロセッサの計算速度
にもよるが、少くとも演算時間は1桁以上短縮でき、又
演算結果が誤まった値に収束するという危険を避けるこ
とができ、速度、精度共に格段に向上するという効果が
ある。以上の効果を図面を用いて参考に例示すれば次の
とおりである。第7図はサンプルとして僅か30個の素子
アンテナを線上に半波長間隔で配列した−25dBテーラー
分布を与えたりリニアアレーアンテナに関するものであ
る。このアンテナにおいて、この発明によるアンテナ装
置を用いて、−20゜〜−5゜に零点を形成した場合の放
射パターン特性図が示されている。この図によって、こ
の発明の効果が期待通りの性能を発揮し得ることは明ら
かであろう。
また第8図は上記の計算モデルにおいて、主ビームを0
゜,5゜,10゜,20゜,30゜,40゜に走査し、−20゜〜−5゜
に零点を形成した場合の−20゜〜−5゜の範囲における
零深度を表わす実測結果のグラフである。図中実線で結
んだdB値の折線グラフはこのアンテナ装置によって零点
を形成した減衰結果を示す。これによって、0゜で2d
B、5゜で5dB、10゜で10dB、20゜で7dB、30゜で5dB、40
゜で3dB、それぞれ零深度が改善していることがわか
る。
゜,5゜,10゜,20゜,30゜,40゜に走査し、−20゜〜−5゜
に零点を形成した場合の−20゜〜−5゜の範囲における
零深度を表わす実測結果のグラフである。図中実線で結
んだdB値の折線グラフはこのアンテナ装置によって零点
を形成した減衰結果を示す。これによって、0゜で2d
B、5゜で5dB、10゜で10dB、20゜で7dB、30゜で5dB、40
゜で3dB、それぞれ零深度が改善していることがわか
る。
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック線図、第2
図は2つの電界放射パターンを重畳して、零点を形成す
る原理を示す図、第3図は励振振幅位相共に変化させて
零点を形成した放射パターン特性図、第4図は初期値設
定位相を各移相器に与えた場合の放射パターン特性図、
第5図は、制御プロセッサによって計算された設定位相
を各移相器に与えた場合の放射パターン特性図、第6図
はこのアンテナ装置の制御動作を示す流れ図、第7図は
この発明によるアンテナ装置の一実施例による放射パタ
ーン特性図、第8図はこの発明の一実施例と、従来技術
による例との零深度の比較をグラフ表示により表わした
実測値比較図、第9図は従来のアンテナ装置を示すブロ
ック線図である。 図において、Ea1,Ea2,…,EaNは素子アンテナ、Ps1,Ps2,
…,PsNは移相器、(1)は合成器、(2)は受信機、
(3)は移相器制御器、(4)は制御プロセッサ、
(5)は角度指示回路、(6)は初期値設定位相演算装
置、(7)は初期値設定位相メモリである。 なお、図中同一符号は同一或は相当部分を示す。
図は2つの電界放射パターンを重畳して、零点を形成す
る原理を示す図、第3図は励振振幅位相共に変化させて
零点を形成した放射パターン特性図、第4図は初期値設
定位相を各移相器に与えた場合の放射パターン特性図、
第5図は、制御プロセッサによって計算された設定位相
を各移相器に与えた場合の放射パターン特性図、第6図
はこのアンテナ装置の制御動作を示す流れ図、第7図は
この発明によるアンテナ装置の一実施例による放射パタ
ーン特性図、第8図はこの発明の一実施例と、従来技術
による例との零深度の比較をグラフ表示により表わした
実測値比較図、第9図は従来のアンテナ装置を示すブロ
ック線図である。 図において、Ea1,Ea2,…,EaNは素子アンテナ、Ps1,Ps2,
…,PsNは移相器、(1)は合成器、(2)は受信機、
(3)は移相器制御器、(4)は制御プロセッサ、
(5)は角度指示回路、(6)は初期値設定位相演算装
置、(7)は初期値設定位相メモリである。 なお、図中同一符号は同一或は相当部分を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】素子アンテナ及びこのアンテナに接続され
た移相器からなる複数個のアンテナユニット群と、電力
分配又は合成器と、上記移相器を制御する移相器制御装
置と、所要信号波と不要信号波との到来方向を指示する
角度指示回路と、所要信号波の到来方向に主ビームを指
向すると共に不要信号波到来方向に放射パターンの零点
を形成するために上記各移相器に付与すべき設定位相を
非線形最適化手法により計算する制御プロセッサとを備
えたアンテナ装置において、所要信号波の到来方向に主
ビームを指向し不要信号波到来方向に零点をもつ上記放
射パターンの励振位相のみを、上記制御プロセッサが上
記設定位相を計算するための初期値として、励振振幅を
固定してあらかじめ平面波合成法等の解析的手法により
求める初期値設定位相演算装置と、これにより演算した
初期値設定位相を記憶した初期値設定位相メモリを設
け、この初期値設定位相メモリに記憶された初期値を基
にして、上記制御プロセッサにおいて、上記各移相器に
付与すべき設定位相の計算を非線形最適化手法により行
わせるようにしたことを特徴とするアンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61165281A JPH0682966B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61165281A JPH0682966B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | アンテナ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6319902A JPS6319902A (ja) | 1988-01-27 |
JPH0682966B2 true JPH0682966B2 (ja) | 1994-10-19 |
Family
ID=15809348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61165281A Expired - Lifetime JPH0682966B2 (ja) | 1986-07-14 | 1986-07-14 | アンテナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0682966B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000324033A (ja) * | 1999-05-10 | 2000-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | 同一周波数中継方法および装置 |
JP4877697B2 (ja) * | 2001-02-26 | 2012-02-15 | 三菱電機株式会社 | アンテナ装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5738003A (en) * | 1980-08-19 | 1982-03-02 | Tech Res & Dev Inst Of Japan Def Agency | Adaptive antenna device |
-
1986
- 1986-07-14 JP JP61165281A patent/JPH0682966B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6319902A (ja) | 1988-01-27 |
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