JPH0682883A - 照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はカメラ，ビデオカメラ等に用いて有効
な照明装置に関し、部品点数を低減し、且つ、カメラの
撮影画角に対し照射角の広い不要光を遮光し、消費電力
が少ない安価な照明装置を提供する事を目的とする。 【構成】金属プレス加工品であった反射板を、プラスチ
ック成形品にすることにより、カメラの撮影画角より大
きく広がる不要光を遮光する遮光板を反射板と一体化成
形した。また、遮光板の中央に穴を設けることにより、
撮影画角に入る有効な電球からの直接光を通過させ、照
度のロスを少なくした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光源の後部に反射板を設
け、均一な照度分布を必要とする照明装置たとえば、カ
メラ，ビデオカメラ等に用いて有効な、照明装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来ビデオカメラ等に用いる照明装置
は、ビデオカメラの画角に合わせて光を拡散させる為
に、反射板を反射した電球の光が通過する窓にスリガラ
ス等を用いていたり、反射板に小さな凸凹を設けてい
た。この場合、乱反射による多くの光がビデオカメラの
撮影画角に対して不要に拡散してしまい、光が無駄にな
る為、撮影画角内の照度を確保する為には電球の消費電
力を上げなければならない。そこで、スリガラスに代わ
り、小さなレンズを並べた拡散レンズを用い、不要な光
の拡散を少なくするものも有る。しかし、拡散レンズを
用いると、撮影画角外を照射する不要光は少なくなるが
見栄えの悪いものとなり、照明装置の商品価値を著しく
落とす事となる。

【０００３】そこで、電球と拡散レンズの間に遮光板を
設け、電球からの直接光が拡散レンズを通過しない様に
し、不要光を遮光していた。遮光板は対向車に光が進ま
ないように車両用前照灯等で良く用いられている手段
で、例えば実公昭６３−８００１号公報等に記載されて
いる。しかし、従来の照明装置の反射板は金属板のプレ
ス品で出来ており、不要光を遮光する遮光板を付ける場
合は別部品であったり、電球に内臓した高価な物であっ
たりした。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】照明装置の光の照射角
をビデオカメラの撮影する画角に合わせ、その外側に不
要に照射する光を無くす為には、照明装置の反射板から
の反射光の角度より大きな角度で拡散レンズを通過する
電球からの直接光を遮光する遮光板が必要である。しか
し、反射板を従来通り金属板のプレス加工で作製する
と、遮光板を一体で作ることは困難である為、遮光板は
別部品となり、部品点数と組立工程が増えてしまう。ま
た、遮光板を設けると、反射板からの反射光より小さな
角度で拡散レンズに進む電球からの有効な直接光も遮光
してしまう為、照度が落ちてしまい、遮光板を設けない
時と同じだけの照度を確保する場合、消費電力を上げる
か、電球の寿命を犠牲にしなければならない。本発明
は、反射板をプラスチック成形品にする事により上記問
題を解決し、照射角の広い不要光がなく、消費電力を上
げることない安価な照明装置を提供する事にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記問題を解決する為
に、反射板を従来の金属プレス品からプラスチック成形
品にし、反射板と遮光板を一体化した。反射板の反射面
に金属メッキ加工等をする事により、反射率を向上する
事もできる。また、高反射率のプラスチックを使用して
も良い。一方、プラスチック成形品にする事により、遮
光板の中央に穴を容易に設け、遮光板の中央を通る電球
からの有効な直接光を通過させる事ができる。

【０００６】

【作用】従来は金属であった反射板をプラスチック成形
品にする事で、ビデオカメラの撮影する画角より外側に
照射する電球からの直接光を遮光する遮光板を一体化す
る事により部品点数を低減し、コストを低減する事がで
きる。また、遮光板の中央を通る有効な光を通す穴を容
易に設ける事ができる為、遮光板による照度のロスを従
来より小さくする事ができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図２は本実施例の照明装置の照射角を示す。本図
に於いて１はビデオカメラ、２は照明装置、θ１はビデ
オカメラの撮影画角、θ２は照明装置の照射角を示す。
照明装置の照射角θ２はビデオカメラの撮影画角の最大
時、すなわちビデオカメラのレンズがズームレンズであ
れば、ズームがワイド時の撮影画角と取り付け位置のず
れによる角度以上必要となる。

【０００８】図１は本発明の一実施例の照明装置の上部
から見た断面図である。本図に於いて３はケース、４は
キャップでケース３に簡単に取り外し可能に取り付く、
５はネジ１２でケース２に固定され１１の電線と接続し
た２極端子を内臓したソケット、６はソケット５に取り
付けることによりソケットに内臓される端子と接続する
電球、７は電球６の発光体であるフィラメント、８はプ
ラスチック成形品の反射板、９は反射板と一体成形の遮
光板、１０は拡散レンズで反射板８と拡散レンズ９はキ
ャップ５に固定されている。電球６は電線１１に電流を
通電する事により発光する。反射板に用いるプラスチッ
クは電球の表面温度に耐えられる耐熱性の高いプラスチ
ックである。

【０００９】図３は従来の照明装置の光の進み方を示す
概要図である。本図に於いて６は電球、７はフィラメン
ト、１０は拡散レンズ、１２は反射板、１３は反射板か
ら反射した光、１４は電球から直接拡散レンズに進む光
を示す。反射板の反射面はフィラメントを重心とする２
次曲線の回転体であり、電球の光が点光源であれば反射
板によって反射する電球の光は前方に平行に進む。しか
し、フィラメント７は点光源ではなく線光源である為、
反射光１３は角度を持って拡散レンズに進む。反射板で
反射し拡散レンズを通過する光は、更にビデオカメラの
撮影画角より少し大きめに設定した照射角θ２に拡散す
る。一方、反射板に反射しないで拡散レンズを通過する
電球の直接光１４、特に拡散レンズの周辺に進む光は反
射板からの光よりも大きな角度をもって拡散レンズを通
過する為、拡散レンズでさらに角度を持ち、ビデオカメ
ラの撮影画角よりも著しく広い照射角θ３を照射すこと
になる。この撮影画角以外を照射する不要光は見栄えの
悪いものとなり、照明装置の商品価値を著しく落とす事
となる。そこで、従来は、電球と拡散レンズの間に遮光
板を設け、電球からの直接光が拡散レンズを通過しない
様に遮光していた。

【００１０】図４は遮光板を設けた従来例の光の進み方
を示した概要図である。本図に於いて１５は反射板１２
に取り付けられた遮光板、１６は遮光板で遮光される電
球からの光を示す。遮光板１５を設けることにより、電
球からの直接光は拡散レンズを通過する事は無くなり、
照射角θ２より大きな角度で照射する不要光はなくなっ
た。しかし、反射板は従来は金属板のプレス加工品で、
遮光板は別部品となり、反射板等に取り付けられてい
た。その為、部品点数と行程が増えてしまうため、コス
トがかかる。

【００１１】図５は本実施例の一例の反射板の断面を示
す。本図に於いて１７はプラスチック成形品の反射板、
１８は反射板と一体成形された遮光板。反射板と遮光板
は成型時にプラスチックが流れるように設けたリブ１７
ａでつながっている。反射板をプラスチック成形品にす
る事により、反射板を一体化でき、部品点数と組立行程
を低減することができる。また、反射板の反射面は金属
メッキ等を施す事により反射率を向上したり、高反射率
のプラスチックを用いる事により照度を向上してある。

【００１２】図６は図１の断面図の反射板の光の進み方
を示したものである。本図に於いて８はプラスチック成
形品の反射板、９は反射板と一体成形の遮光板で中央に
は穴が設けてある。１３は反射板から反射した光、１９
は電球から遮光板９の中央の穴を通過し拡散レンズに進
む直接光を示す。直接光１９は反射板からの反射光１３
と同じ角度で拡散レンズに進み、さらに拡散レンズ１０
で照明装置の照射光として有効な照射角θ２で拡散す
る。従来の遮光板ではこの電球から拡散レンズに進む有
効な直接光も遮光してしまったが、遮光板の中央に穴を
設ける事により、この直接光を活用することができる
為、照明装置の照度を向上する事ができる。

【００１３】

【発明の効果】ビデオカメラの撮影する画角より外側に
照射する電球からの直接光を遮光する遮光板を一体化
し、また、遮光板の中央を通る有効な光を通す穴を容易
に設ける事ができる為、照射角の広い不要光を遮光し、
且つ消費電力を増やすこと無く、安価な照明装置を提供
する事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の照明装置の上部から見た断
面図である。

【図２】本実施例の照明装置の照射角を示す図である。

【図３】従来の照明装置の光の進み方を示す概要図であ
る。

【図４】遮光板を設けた従来例の光の進み方を示した概
要図である。

【図５】本実施例の一例の反射板の断面図である。

【図６】図１の反射板の光の進み方を示した図である。

【符号の説明】

１…ビデオカメラ、２…照明装置、３…ケース、４…キ
ャップ、５…ソケット、６…電球、７…フィラメント、
８…反射板、９…遮光板、１０…拡散レンズ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光源である電球と、電球の光を前方に反射
   させる反射板と、前方に進む光を必要とする照射角に拡
   散させる拡散レンズと、該電球を保持し電球の電極に接
   続するソケットと、該ソケットを保持するケースと、該
   電球と該拡散レンズの間に位置し該電球から該反射板を
   反射せず直接該拡散レンズに進む光を遮光する遮光板
   と、拡散レンズを保持し前方に照射する光の窓を開けた
   キャップとを具備する照明装置において、該反射板がプ
   ラスチック成形品で、該遮光板が反射板と一体成形で形
   成されている事を特徴とする照明装置。
2. 【請求項２】該反射板がプラスチック製で該遮光板を一
   体成形で形成し、該反射板に金属のメッキ，スパッタ，
   蒸着等により反射率を向上させた事を特徴とする請求項
   １記載の照明装置。
3. 【請求項３】該反射板が高反射率プラスチック製で、該
   遮光板を一体成形で形成されている事を特徴とする請求
   項１記載の照明装置。
4. 【請求項４】該電球の光が該反射板に反射した光よりも
   小さな角度で直接該拡散レンズに進み、拡散レンズから
   有効な照射角で拡散する該電球からの直接光を通過させ
   る為に、該遮光板の中央に穴を設けたことを特徴とする
   請求項１ないし３のいずれか１項に記載の照明装置。