JPH0682796U - 電気窯発熱体保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気窯の発熱体は窯の側壁に埋め込まれてい
る場合が多いが、加熱とともに発熱体は熱膨張によって
側壁からはみ出したり又は垂れ下がったりして短絡する
おそれがあって、発熱体を密に配列することは難しく、
従って高温を得るためには窯の大型化は避けられなかっ
たので、窯を小型化して、かつ高温を得ることを目的と
している。 【構成】 側壁に埋め込められた発熱体を従来の横配列
から縦配列に変え、かつ発熱体間の間隔を縮めて密に
し、電極間に接続される螺旋状の発熱体の中央部にセラ
ミック製の数ケ所に止めピンを有する保持体を挿入し、
発熱体の熱膨張による変形を防止する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は陶磁器製作時又は高温加熱操作時に使用される角型又は坩堝型電気窯 を製造する技術分野に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の電気加熱窯は窯の側壁に水平に螺旋状の発熱体を埋め込むか又は実開平 ３−９７１９２号公報に記載されているように発熱体を保護管に挿入し垂直方向 にその四周につり下げて配列する構造が用いられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来技術においては水平に発熱体を配列する方式では発熱体を 密にすることができず高温にするためには窯を大型にして発熱体数を多くする方 法がとられていた。

【０００４】 また保護管を用いる垂直方式では窯内部の有効空間が少なくなり、かつ保護管 に基づく伝熱遅れ又は熱損失を伴い、さらに窯を大型にすることは避けられなか った。

【０００５】 本考案は上記の欠点を除去することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

窯壁の縦方向に螺旋状の裸の発熱体を埋め込むとき、窯内温度を高温にする効 果はあるが、加熱によって発熱体は膨張し伸長して、短絡するおそれがあるため 螺旋状の発熱体の内側に数ケ所に止めピンを有するセラミック製の保持シャフト を挿入することにより、短絡を防止することができるようになった。

【０００７】 発熱体は側壁のみならず、上蓋部に設けた場合においても、セラミック製の保 持シャフトは発熱体の熱膨張に起因する短絡を防止しうる。

【０００８】

【作用】

発熱体の上下２ケ所を電極に接してコレクト、ワッシャー及びナットを用いて 螺旋状発熱体の内部にその直径及び螺旋の径に応じた寸法のセラミック製の保持 シャフトをいれて固定する。

【０００９】 発熱によって熱膨張し発熱体が伸長しても数ケ所に設けてある止めピンで支え られて、それ以上延伸せず短絡することはなくなった。

【００１０】

【実施例】

窯の周辺部の発熱体ハウジング１にくぼみを設けて螺旋状の発熱体４に止めピ ン８を数個有する円柱状のセラミック製発熱体保持シャフト３をその螺旋の内部 に挿入して、電極２，２’に接続してコレクト５、ワッシャー６及びナット７を 用いて固定する。

【００１１】 発熱体４は加熱すべき物体を配列する空間の外周よりやや外側に埋め込むよう に縦型に密に配置されるので、窯を小型化し、かつ高温にまで加熱することを可 能とする。

【００１２】

【考案の効果】

発熱体は等ピッチの螺旋状をなしており、その直径及び巻線径によって適合す る形状及び数量の止めピンを有する保持シャフトがその内部に挿入されているた め、発熱による膨張によっても発熱体が垂れ下がったり又ははみ出しても短絡す るおそれはなくなり、加熱窯としての性能を著しく向上させる効果を有する。と くにホビー教室における少量処理の場合に経済的であり、かつ操作が容易であっ て趣味的工芸作品の製作に有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る発熱体保持装置の一部を示す。

【図２】 発熱体保持シャフトの側面図を示す。

【図３】 図１におけるＡーＡ’断面の一部を示す。

【符号の説明】

１ 発熱体ハウジング ２，２’ 電極 ３ 発熱体保持シャフト ４ 発熱体 ５ コレクト ６ ワッシャー ７ ナット ８ 止めピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 螺旋状の発熱体のピッチ数に応じた止め
   ピンを有する発熱体保持シャフトを発熱体の螺旋部の内
   側に挿入してなることを特徴とする電気窯発熱体保持装
   置。