JPH0682442U - ディスクブレーキの断熱構造 - Google Patents
ディスクブレーキの断熱構造Info
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- JPH0682442U JPH0682442U JP2897093U JP2897093U JPH0682442U JP H0682442 U JPH0682442 U JP H0682442U JP 2897093 U JP2897093 U JP 2897093U JP 2897093 U JP2897093 U JP 2897093U JP H0682442 U JPH0682442 U JP H0682442U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ディスクブレーキにおいて、ロータと摩擦して
生じるパッドの発熱がキャリパに伝わるのを阻止する断
熱構造を得ようとする。 【構成】ガイド板20は、ガイド部20aと、パッドの
裏金に取り付けた断面台形の係合片との、アリ溝係合に
よりパッドを支持する。ガイド板20の端部を曲げ出し
て取付け部20bとし、この部分をボルト25によりキ
ャリパの反ピストン側の反力腕2aに固定する。ガイド
板20から突出させた突起部22を断熱板23の孔24
に嵌合させる。断熱板23をガイド板20とキャリパの
反力腕2aとの間で支持する。
生じるパッドの発熱がキャリパに伝わるのを阻止する断
熱構造を得ようとする。 【構成】ガイド板20は、ガイド部20aと、パッドの
裏金に取り付けた断面台形の係合片との、アリ溝係合に
よりパッドを支持する。ガイド板20の端部を曲げ出し
て取付け部20bとし、この部分をボルト25によりキ
ャリパの反ピストン側の反力腕2aに固定する。ガイド
板20から突出させた突起部22を断熱板23の孔24
に嵌合させる。断熱板23をガイド板20とキャリパの
反力腕2aとの間で支持する。
Description
【0001】
この考案は、ディスクブレーキにおいて、制動時にパッドのライニングとロー タとの摩擦によって発生する高熱がブレーキボディに伝わるのを阻止するための 断熱構造に関し、特に鉄道車輛用のアルミニウム合金(この明細書では単にアル ミニウムという)製フローティングキャリパ型ディスクブレーキに有効に利用で きる考案である。
【0002】
鉄道車輛用ディスクブレーキとしては、従来、てこ式のものが使用されていた が、軽量化が要求されるのに伴なって特開昭56−8623号公報に記載された ようなフローティングキャリパ型ディスクブレーキが使用されるようになってき た。
【0003】 次に先ず、上記公報に記載されたフローティングキャリパ型ディスクブレーキ を図14、15により説明する。図14は平面図、図15は側面図である。
【0004】 反ピストン側のパッド1は、二股に開いたキャリパ2の一端の反力腕2aに固 定され、ピストン側のパッド3は反力腕2aと反対側の腕2bに設けたピストン 4によりロータ5に向けて押し出される。キャリパ2の、図15の上端の腕2c 、2cには、2本のガイドピン6、7が固定され、これらのピン6、7は、台車 枠(図示せず)に結合されるサポート8の筒状部8a、8bに軸方向の摺動自在 に支承されている。即ち、キャリパ2は、ガイドピン6、7においてサポート8 に支持されながら図14の上下方向に可動である。
【0005】 ガイドピン6と摺動するサポート8の筒状部8aには、球面リング9と球面筒 10とを組み合せた調心軸受11を設けて、台車枠に弾力的に支持される車輪と ロータとが台車枠に対して相対的に変位してガイドピン6とサポートの筒状部8 aとが不平行になっても、パッド1、3とロータ5との摺動面が、制動時に密接 するようにされている。12は防塵ブーツである。ガイドピン7と摺動するサポ ート8の筒状部8bには、調心軸受11の代りに、ゴムブッシュ13、スリーブ 14を嵌合している。
【0006】
制動時にロータと摩擦するパッドのライニングの温度は、1例をあげると56 5℃にもなり、この熱が裏金を経てキャリパに伝わる。パッドからキャリパへの 伝熱を阻止する構造として、ベーパロックを防止する必要のあるピストン側のパ ッド(図14のパッド3)では、図3について後述するように、ピストンの端部 に断熱片を嵌着し、この断熱片を介してパッド3を押すようにしていたが、反ピ ストン側(反力腕2a側)のパッド(図14のパッド1)については、従来、特 に伝熱阻止手段は講じられていなかった。反ピストン側のパッドにも断熱材を設 ける手段としては特開昭58−119639号、特開昭58−156731号、 特開昭61−82029号各公報に記載されたものがあるが、これらは断熱板を 裏金に固定したり、シ厶板の弾力により断熱板を裏金に抑えつけたりするもので ある。
【0007】 上記の従来のキャリパの反ピストン側における断熱構造は、パッドの裏金に断 熱板を固定するものでは、パッド交換時に断熱板も廃棄されるので不経済であり 、シ厶板の弾力で断熱板をパッドの裏金に抑えつけるものでは、断熱板と共にシ 厶板を準備しなければならないと共に、パッド交換時にはこれの着脱操作が必要 となるので作業上煩らわしい。
【0008】
前記のようなフローティングキャリパ型ディスクブレーキを更に軽量化するた めに、従来、鋳鋼製であったキャリパ、サポート等をアルミニウムで造ることが 考えられるが、これらをアルミニウム製とする場合には、アルミニウムの耐熱性 を考えなければならない。制動時にロータとの摩擦のためパッドのライニングの 温度は、前記のように565℃にもなる。しかも、アルミニウムは、加熱、冷却 を繰返すと強度が次第に低下するので、制動時にキャリパが加熱される温度は1 50℃以下にすることが望ましい。そのためには、パッドで発生した熱がキャリ パに伝わるのを阻止しなければならない。
【0009】 この考案は、アリ溝係合によりパッドを支持するガイド板の両端を曲げ出して 、キャリパの反ピストン側の反力腕にボルト結合し、ガイド板に設けた突起部と の係合によりガイド板との摺動を阻止される断熱板を、ガイド板と上記腕との間 に支持したディスクブレーキの断熱構造を得て上記の課題を解決したものである 。
【0010】
反ピストン側においてキャリパに取付けられるパッドは、キャリパに固着され たガイド板とのアリ溝係合により案内されて着脱自在であり、断熱板は、ガイド 板とキャリパの反ピストン側との間に確実に保持される。従って、パッドを交換 する際には、断熱板とは無関係にパッドのみをキャリパに着脱できる。
【0011】
図1〜図13は本考案の実施例を示し、図1は鉄道用フローティングキャリパ 型ディスクブレーキの平面図、図2は同上の側面図、図3は図2のA−A拡大断 面図、図4は図3のB−B位置における断面図、図5は断熱板支持構造の第1実 施例を示すガイド板の平面図、図6は図5のC−C断面図、図7はガイド板の裏 面図、図8は図7のD−D断面図、図9は断熱板の斜視図、図10はガイド板と 断熱板とを重ねた平面図、図11は図10のE−E断面図、図12は断熱板の支 持構造の第2実施例を示すガイド板の平面図、図13は図12のF−F断面図で ある。図14、図15の従来例と同等部分は同符号を以て示すと共に説明を省略 して、次にこの実施例を説明する。
【0012】 キャリパ2は、図1のように反ピストン側の反力腕2aと、ピストン側の腕2 bとをスペーサ29を介してボルト30、31で結合して構成される。キャリパ 2のピストン側の腕2bの断熱構造は、従来同様にピストンに断熱片を嵌着して 、この断熱片を介してピストンがパッドを駆動するようにしたものであるが、一 応この構造を次に説明する。
【0013】 図3の右部に見るように、キャリパ2のピストン側の腕2bには、2個のシリ ンダ15、15が設けられていて、それぞれにピストン4、4が嵌合している。 各ピストン4には帽子形の断熱片16が嵌着されており、断熱片の鍔部でガイド 板17とピストン4とが隔てられている。ガイド板17は図1に見るように、両 側縁を折返して、パッドの裏金3aに取付けた断面が台形の係合片18を摺動可 能な状態で密に嵌合させる。このガイド板17は、ボルト32によりキャリパの 腕2bに取付けられる支持片33を介して腕2bに対して摺動自在に嵌合するピ ン19、19(図3)に支持されてピストンによりロータに向けて押出されるよ うになっている。
【0014】 従来は、反ピストン側では反力腕2aに嵌合溝を機械加工により設けるか、又 は同様のガイド板20と台形係合片とによりパッドを反力腕2aに取付けるよう にしていたが、断熱構造にはされていなかった。本考案はこのガイド板を利用し て反ピストン側のキャリパ腕に断熱板を取付けるようにしたものである。
【0015】 キャリパの反力腕2aに取付けられるガイド板20は、第1例として、図5〜 図8に見るように形成され、図3の左部、図4のようにパッド、キャリパと結合 される。即ち、長形のガイド板20の中央部両側の縁部は、折返してガイド部2 0aを形成し、両端部はガイド部20aと反対側に曲げ出して取付け部20b、 20bとする。取付け部20bにはボルト孔21を形成する。ガイド板の中央部 には、短筒状の鉄の突片をその内周部においてガイド板に溶接して突起部22を 形成する。
【0016】 図9に示す断熱板23には、ガイド板20に重ねたとき、突起部22に嵌合す る孔24を形成する。
【0017】 ガイド板20、断熱板23は、突起部22と孔24とを嵌合させて重ねた状態 で取付け部の孔21にボルト25を通して、図3に示すようにキャリパの反力腕 2aに取付けられる。これにより断熱板23は、反力腕2aとガイド板20との 間に挟持されると共に、孔24と突起部22との嵌合により反力腕2a、ガイド 板20に平行な何れの方向への摺動をも阻止されて反力腕2aに取付けられる。 その後、図11に示すように、パッド3の裏金3aに取付けた係合片18をガイ ド板のガイド部20aの間に挿通し、パッド3をキャリパの反力腕2aに取付け る。
【0018】 このようにしてパッド3をキャリパの反力腕2aに取付けるから、ライニング 3bがロータと摩擦して発生する熱は断熱板23のため反力腕2aに伝達される ことが阻止され、アルミニウム製のキャリパ、サポートが高温になることが避け られる。
【0019】 図12、図13は、ガイド板20と断熱板23との結合構造の第2例を示し、 断熱板23の4周を抑える突起部28をガイド板20の断熱板取付け側に打起し 突出させたものである。断熱板23の孔24及びガイド板20に取付ける突起部 22は不要である。図3のように、折曲げたガイド板20の両端の取付け部20 bをキャリパの反力腕2aに取付ければ、反力腕2aとガイド板20との間に挟 まれた断熱板23は、折立てた突起部28のため両板に沿う摺動を阻止される。
【0020】
(1) 断熱板をガイド板で抑えることにより、キャリパの反ピストン側の反力腕に 不動に取付けることができる。この構造は比較的複雑にせずに済む。
【0021】 (2) パッドはガイド板を介してキャリパの腕に取付けられ、パッド交換時には断 熱板を取外すことなくパッドを着脱でき、パッドの交換作業性が良い。
【図1】鉄道用フローティングキャリパ型ディスクブレ
ーキの平面図。
ーキの平面図。
【図2】同上の側面図。
【図3】図2のA−A拡大断面図。
【図4】図3のB−B位置における断面図。
【図5】断熱板支持構造の第1実施例を示すガイド板の
平面図。
平面図。
【図6】図5のC−C断面図。
【図7】ガイド板の裏面図。
【図8】図7のD−D断面図。
【図9】断熱板の斜視図。
【図10】ガイド板と断熱板とを重ねた平面図。
【図11】図10のE−E断面図。
【図12】断熱板支持構造の第2実施例を示す平面図。
【図13】図12のF−F断面図。
【図14】従来の鉄道用フローティングキャリパ型ディ
スクブレーキを例示する平面図。
スクブレーキを例示する平面図。
【図15】同上の側面図。
1 パッド 2 キャリパ 2a 反力腕 2b 腕 2c 腕 3 パッド 3a 裏金 3b ライニング 4 ピストン 5 ロータ 6 ガイドピン 7 ガイドピン 8 サポート 8a 筒状部 8b 筒状部 9 球面リング 10 球面筒 11 調心軸受 12 防塵ブーツ 13 ゴムブッシュ 14 スリーブ 15 シリンダ 16 断熱片 17 ガイド板 18 係合片 19 ピン 20 ガイド板 20a ガイド部 20b 取付け部 21 ボルト孔 22 突起部 23 断熱板 24 孔 25 ボルト 26 抑え片 27 ボルト 28 突起部 29 スペーサ 30 ボルト 31 ボルト 32 ボルト 33 支持片
Claims (1)
- 【請求項1】 車輪とともに回転するロータ(5)と、
ロータ(5)の軸方向両側に配置された1対のパッド
(1)(3)とを跨ぐキャリパ(2)を備え、キャリパ
(2)の一方の側に配置されたピストン(4)と、他方
の側に配置された反力腕(2a)とにより1対のパッド
(1)(3)を押圧して制動するディスクブレーキの断
熱構造であって、キャリパの反力腕(2a)にボルト結
合されるガイド板(20)と、前記ボルト結合によっ
て、反力腕(2a)とガイド板(20)との間に共締め
固定される断熱板(23)とを有し、ガイド板(20)
は一方の側にパッドの挿入を案内するガイド部(20
a)を備えるとともに、他方の側に断熱板を位置決めす
る突起部(22)(28)を備えたことを特徴とするデ
ィスクブレーキの断熱構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993028970U JP2587550Y2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ディスクブレーキの断熱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993028970U JP2587550Y2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ディスクブレーキの断熱構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0682442U true JPH0682442U (ja) | 1994-11-25 |
JP2587550Y2 JP2587550Y2 (ja) | 1998-12-16 |
Family
ID=12263283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993028970U Expired - Lifetime JP2587550Y2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ディスクブレーキの断熱構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587550Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035329A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-07 | Kayaba Ind Co Ltd | 浮動型キャリパブレーキ装置 |
WO2014103883A1 (ja) * | 2012-12-26 | 2014-07-03 | ナブテスコ株式会社 | 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
-
1993
- 1993-05-07 JP JP1993028970U patent/JP2587550Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035329A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-07 | Kayaba Ind Co Ltd | 浮動型キャリパブレーキ装置 |
JP4593840B2 (ja) * | 2001-07-24 | 2010-12-08 | カヤバ工業株式会社 | 浮動型キャリパブレーキ装置 |
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EP2939899A4 (en) * | 2012-12-26 | 2016-09-21 | Nabtesco Corp | DISC BRAKING DEVICE FOR A RAIL VEHICLE |
JPWO2014103883A1 (ja) * | 2012-12-26 | 2017-01-12 | ナブテスコ株式会社 | 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
CN104884330B (zh) * | 2012-12-26 | 2017-05-10 | 纳博特斯克有限公司 | 铁路车辆用盘式制动装置 |
US10717453B2 (en) | 2012-12-26 | 2020-07-21 | Nabtesco Corporation | Railway vehicle disc brake apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2587550Y2 (ja) | 1998-12-16 |
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