JPH0681933A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JPH0681933A
JPH0681933A JP23498792A JP23498792A JPH0681933A JP H0681933 A JPH0681933 A JP H0681933A JP 23498792 A JP23498792 A JP 23498792A JP 23498792 A JP23498792 A JP 23498792A JP H0681933 A JPH0681933 A JP H0681933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
primary pulley
rotation speed
target primary
pulley rotation
lower limit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP23498792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3013625B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Aono
和彦 青野
Kiichi Yamada
喜一 山田
Hiroaki Yoshida
裕明 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP23498792A priority Critical patent/JP3013625B2/ja
Publication of JPH0681933A publication Critical patent/JPH0681933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3013625B2 publication Critical patent/JP3013625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、無段変速機付き車両の屈曲路走
行時の運転フィーリングを改善することにある。 【構成】プライマリとセカンダリプーリ26,28の変
速比iを制御するもので、走行路面情報(屈曲度Wd、
重量勾配抵抗Rw)と、スロットル開度に応じた目標プ
ライマリプーリ回転数Npoと、走行路面情報に応じて
設定される目標プライマリプーリ回転数下限値NPLと、
同下限値NPLでクリップ処理される目標プライマリプー
リ回転数Npoとを算出し、目標プライマリプーリ回転
数Npoと実回転数Npとの偏差を無くすように変速比
iを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一対のプーリに巻装され
るベルトの巻き付け径比を油圧アクチュエータによって
変化させて無段変速を行う無段変速機の変速制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プライマリプーリとセカンダリプ
ーリの間に駆動ベルトを巻装し、両プーリに巻装される
ベルトの巻き付け径比を変化させて無段変速を行うベル
ト駆動式の無段変速機が知られている。このような無段
変速機が変速制御される場合、例えば、図6に示すよう
な特性のマップによって、スロットル開度相当の目標プ
ライマリプーリ回転数を設定し、あるいは別途設定され
た目標トルクに応じた目標プライマリプーリ回転数を設
定する。その上で、無段変速機の制御手段は実プライマ
リプーリ回転数を目標プライマリプーリ回転数に調整し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
無段変速機の目標プライマリプーリ回転数Npoがスロ
ットル開度に応じて設定される場合、ここでの設定値は
車両が標準重量で平坦路走行を行うものとして算出され
ていることが多い。処が、例えば、登坂屈曲路を走行す
るような場合、単にスロットル開度相当の目標プライマ
リプーリ回転数Npoを算出し同値相当の変速比が達成
されても、走行抵抗が平坦路と比べて大きくなってお
り、車両の加速度を適確に上げられず、加速不足が生じ
易い。また、登坂コーナ侵入時には減速のためにアクセ
ルを戻し、コーナ脱出時には加速のためにアクセルをオ
ンするという操作が繰り返される。このため、登坂での
コーナ脱出時にアクセルを十分にオンしても出力の回復
が遅れ車速を上げるまでに時間がかかり易く、加速応答
性等の運転フィーリングが低下し問題と成っている。
【0004】他方、下り坂では加速要求のない場合はア
クセルがオフされるが、この時目標プライマリプーリ回
転数が低く設定されることになり、エンジンブレーキ効
果を十分に得るだけの高さの回転数を保持出来ず、エン
ジンブレーキのききに問題が生じている。本発明の目的
は屈曲路走行時の運転フィーリングを改善できる無段変
速機の変速制御装置を提供することに有る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、エンジンに連結された入力側のプライマ
リプーリと駆動軸に連結された出力側のセカンダリプー
リとの間に掛け渡された無端ベルトの巻掛け径比を変え
て変速比を変更する車両用無段変速機の変速制御装置に
おいて、上記エンジンのスロットル開度及び車速に応じ
た目標プライマリプーリ回転数を検出する目標プライマ
リプーリ回転数検出手段と、上記走行路面情報に応じて
目標プライマリプーリ回転数下限値を設定する目標プラ
イマリプーリ回転数下限値設定手段と、上記目標プライ
マリプーリ回転数を上記目標プライマリプーリ回転数下
限値でクリップ処理する目標プライマリプーリ回転数ク
リップ手段と、実際のプライマリプーリ回転数が上記ク
リップ済の目標プライマリプーリ回転数となるように変
速比を制御する変速比制御手段とを有するこを特徴とす
る。
【0006】
【作用】車両の走行路面情報に応じて目標プライマリプ
ーリ回転数下限値を設定し、目標プライマリプーリ回転
数を同下限値でクリップ処理し、クリップ済の目標プラ
イマリプーリ回転数と実プライマリプーリ回転数の偏差
を求め、この偏差がなくなるように変速比を制御するの
で、走行路面情報に応じて目標プライマリプーリ回転数
が大きくクリップされる。
【0007】
【実施例】図1の無段変速機の変速制御装置は車両のエ
ンジン7に連結された動力伝達系P上の無段変速機(C
VT)20に付設される。ここでエンジン7に燃料を噴
射するインジェクタ1や混合気への点火をおこなう点火
プラグ2等、種々の装置がエンジンの電子制御手段とし
てのDBWECU3の制御下におかれ、しかも、このD
BWECU3には無段変速機20の電子制御手段である
CVTECU21が接続されている。なお、両ECU
3,21間での信号の授受を常時行えるように両者間は
通信回線で結線されている。DBWECU3には、アク
セルペダル10の操作と独立して駆動される吸入空気量
操作手段としてのスロットルバルブ9の駆動用のアクチ
ュエータ11が接続されている。
【0008】エンジン7はエアクリーナボデー4内のエ
アクリーナエレメント5からの吸気の流量を検出するカ
ルマン渦式のエアフローセンサ6を備える。尚、エアフ
ローセンサ6の他、エンジン回転数Ne情報を出力する
エンジン回転数センサ24、スロットルバルブ9のスロ
ットル開度Th情報を出力するスロットル開度センサ1
2、アクセルペダル10のアクセル開度θa情報を出力
するアクセルセンサ13、水温WT情報を出力する水温
センサ39等の運転情報検出手段が設けられ、これらの
各データが計測されてDBWECU3に入力されるとい
う周知の構成を採っている。
【0009】スロットルバルブ9は運転者が踏むアクセ
ルペダル10でなく、アクチュエータ(本実施例では、
ステップモータ)11によって開閉駆動される。本実施
例では、このアクチュエータ11がDBWECU3によ
り制御される、いわゆるDBW(ドライブ バイ ワイ
ヤ)方式が採用されているが、通常のアクセルペダルと
スロットルバルブとがリンク等で連結されているもので
も何ら差し支えない。エンジン7のクランクシャフトに
は流体継手8及び遊星歯車式の前後進切り換え装置15
を介して図5の無段変速機20が接続されている。
【0010】ここで、無段変速機20は前後進切り換え
部15の出力軸に一体結合されたプライマリシャフト2
2を有するプライマリプーリ26と減速機30側に回転
力を出力するセカンダリシャフト29を有するセカンダ
リプーリ28を備え、このプライマリプーリ26とセカ
ンダリプーリ28とにスチールベルト27が掛け渡され
る。セカンダリシャフト29は減速機30や図示しない
デフを介して駆動軸31の駆動輪32,32に回転力を
伝達するように構成されている。両プーリ26,28は
共に2分割に構成され、可動側プーリ材261,281
は固定側プーリ材262,282に相対回転不可に相対
間隔を接離可能に嵌挿される。この可動側プーリ材26
1,281と固定側プーリ材262,282との間には
両プーリの相対間隔を接離操作する油圧アクチュエータ
としてのプライマリシリンダ33とセカンダリシリンダ
34とが形成される。
【0011】なお、プライマリプーリ26とセカンダリ
プーリ28の両回転数Np,Nsを検出する一対の回転
センサs1,s2が実変速比in(=Np/Ns)の検
出手段として装着されている。この場合、プライマリプ
ーリ26の固定側プーリ材262に対し可動側プーリ材
261を近付けてプライマリプーリの巻き付け径を大き
くし、セカンダリプーリ28の固定側プーリ材282よ
り可動側プーリ281を遠ざけて巻き付け径を小さく
し、これによって実変速比in(プライマリ回転数Np
/セカンダリ回転数Ns)を小さくし、即ち、低変速比
(高変速段)とし、逆に操作して高変速比(低変速段)
を達成する様に構成されている。ここで無段変速機20
を制御する油圧回路ORについて図4に沿って説明す
る。
【0012】オイルポンプ37はエンジン7に連結され
ている流体継手8により駆動され、このオイルポンプ3
7から吐出された油圧はレギュレータバルブ40により
適切な圧、いわゆるライン圧に調圧される。このレギュ
レータバルブ40はCVTECU21において車両の運
転状態に応じて設定されたデューティ率で駆動される第
1電磁制御弁41によりデューティ制御される。レギュ
レータバルブ40により調圧されたライン圧はセカンダ
リプーリ28のセカンダリシリンダ34(図5参照)内
へ供給されると共に、変速比制御弁35へも導入され
る。変速比制御弁35は、CVTECU21において車
両の運転状態に応じて設定されたデューティ率で駆動さ
れる第2電磁制御弁42によりデューティ制御され、所
望の変速比となるようにプライマリプーリ26のプライ
マリシリンダ33(図5参照)内へ供給する油量を制御
している。
【0013】また、ライン圧はモジュレータバルブ43
へも導入されており、同弁により調圧された油圧は変速
比制御弁35、第1電磁制御弁41、第2電磁制御弁4
2等へ供給され、これらのパイロット圧として作用して
いる。CVTECU21にはDBWECU3よりの検出
信号の他に、プライマリプーリ26とセカンダリプーリ
28の両回転数Np,Nsや横加速度センサ44よりの
横加速度GYが入力されるように構成されている。CV
TECU7はマイクロコンピュータによりその主要部が
構成され、内蔵する記憶回路には図6の目標プライマリ
プーリ回転数検出マップや、図7の目標プライマリプー
リ回転数補正量設定マップや、図8の目標プライマリプ
ーリ回転数下限値設定マップや、図9の重量勾配抵抗用
のヒステリシス処理マップや、図10の屈曲度用のヒス
テリシス処理マップや、図12のCVT制御処理ルーチ
ン、図13の目標プライマリプーリ回転数補正量の設定
ルーチン、図14の屈曲度検出ルーチンその他の各制御
プログラムが記憶処理されている。図3に本発明の構成
ブロック図を示す。
【0014】ここで、走行路面情報検出手段A1は車両
の運転情報に基づき走行路面情報(重量勾配抵抗Rw、
折曲度Wd(Jw)スロットル開度Th等)を検出す
る。目標プライマリプーリ回転数検出手段A2はエンジ
ンのスロットル開度Th及び車速Vに応じた目標プライ
マリプーリ回転数Npoを検出する。目標プライマリプ
ーリ回転数下限値設定手段A3は走行路面情報に応じて
目標プライマリプーリ回転数下限値NPLを設定する。目
標プライマリプーリ回転数クリップ手段A4は目標プラ
イマリプーリ回転数Npoを目標プライマリプーリ回転
数下限値NPLでクリップ処理する。偏差回転数算出手段
A5はクリップ済の目標プライマリプーリ回転数Npo
とプライマリプーリの実回転数Npとの偏差回転数E1
を算出する。デューティ率設定手段A6は偏差E1に応
じてデューティ率を設定し、変速制御手段A7が同デュ
ーティ率でプーリ操作手段である第2電磁制御弁42を
駆動する。第2電磁制御弁42は変速比制御弁35をデ
ューティ制御して油圧アクチュエータ33を制御する。
なお、ここで偏差回転数算出手段A5とデューティ率設
定手段A6及び変速制御手段A7が変速比制御手段を構
成する。
【0015】以下、本実施例の無段変速機の変速制御装
置を図11のエンジン出力制御処理ルーチン、図12の
CVT制御処理ルーチン、図13の目標プライマリプー
リ回転数補正量の設定ルーチン及び図14の屈曲度検出
ルーチンや、図2の機能ブロック図を参照して説明す
る。本実施例では、図示しないイグニッションキーを操
作することによってエンジン7が始動し、図1、図2に
示すDBWECU3及びCVTECU21内での制御も
開始される。制御が開始すると、DBWECU3は図示
しない周知のメインルーチンを実行する。ここでは、初
期設定及び各センサの検出データを取り込み、各データ
毎に決められている所定のエリアに検出データが取り込
まれる。そして周知の燃料供給制御処理、点火時期制御
処理、エンジン出力制御処理等の周知の制御が実行され
ており、ここではエンジン出力制御処理の一例を説明す
る。
【0016】図11に示すようにエンジン出力制御処理
ではセンサの検出データ、ここではスロットル開度T
h,アクセル開度θa、エンジン回転数Ne、水温WT
等の情報が所定のエリアに取り込まれる。ステップr2
では図示しない吸入空気量算出マップや要求トルク算出
マップを用い、まずアクセル開度θaやエンジン回転数
Neより吸入空気量A/Nを算出し、これとエンジン回
転数Neとより要求トルクToを算出する。ステップr
3,r4では水温情報WTを取り込み、摺動部の摩擦損
失トルクTWTを所定のマップ(図2中のmp1参照)よ
り算出し、その摩擦損失トルクTWTを要求トルクToに
加算し目標トルクT1を決定し、ステップr5に進む。
ここでは目標トルクT1とエンジン回転数Neに応じた
吸入空気量A/Nを図示しない吸入空気量算出マップよ
り求め、吸入空気量A/Nとエンジン回転数Neより目
標スロットル開度Thを図示しないスロットル開度算出
マップにより算出する。
【0017】ステップr6では目標スロットル開度Th
と実開度Thの差分を算出して偏差Δθを求め、この偏
差Δθを排除出来る出力Punを算出し、その出力Pu
nでパルスモータ11を駆動してスロットル弁9の開度
を調整し、機関に目標トルクT1を発生させる。他方、
CVTECU21は図12乃至図14の制御プログラム
に沿ってCVT制御を行う。ここでは初期設定を成し、
各センサの検出データである、プライマリプーリ26と
セカンダリプーリ28の両回転数Np,Nsやハンドル
角δや、DBWECU3よりのスロットル開度Thや、
エンジン回転数Neその他が取り込まれ、所定のエリア
にストアされる。
【0018】ステップs3ではプライマリプーリ回転数
Np及び減速比εより車速Vが算出され、更に車速Vを
微分した加速度α(=dV/dt)が算出され、プライ
マリプーリ回転数Np及びセカンダリプーリ回転数Ns
より実際の変速比in(=Np/Ns)が算出される。
ステップs4ではスロットル開度Thと車速Vに応じた
目標プライマリプーリ回転数Npoを目標プライマリプ
ーリ回転数検出マップmp2(図2及び図6参照)によ
って検出する。この後ステップs5での屈曲度Jwの設
定処理を図14に示すように実行する。 即ち、ステッ
プp1で屈曲度Jwの検出を行う。この屈曲度Jwは
(7)式に示すように、ハンドル角δ及び計算横重力加
速度Gr(以後単に横Grと記す)の絶対値の積の積分
値であり、設定単位時間Tにおける時間平均として求め
られている。なお、計算横Grは(8)式で算出され、
同値は車速V及びハンドル角δが大きいほど大きくな
る。
【0019】 Jw=1/T×∫|δ|×|Gr|dt・・・・・(7) Gr=(δ/(ρ×57.3))/(I×(A+1/
2)×9.8)・・・(8) ここで、Tは単位時間
〔sec〕、Vは車速〔m/sec〕、δはハンドル角
〔deg〕、ρはハンドル等価ギア比、Iはホイールベ
ース〔m〕、Aはステアリングハンドルを切り増しした
時の横Grの増え方を表す感度の指標であるスタビリテ
ィファクタとする。なおスタビリティファクタAはこの
値が大きいほどステアリングの切り増しによっても横G
rがあまり増えない状態を表す特性値である。この後、
ステップp1よりp2に達すると、計算された屈曲度J
wが図2及び図10に示すような屈曲度用ヒステリシス
処理マップmp7に沿ってヒステリシス処理され、補正
屈曲度Wdが算出され、リターンする。ここで、車速V
及びハンドル角δの細かな変動に応じた屈曲度Jwの微
小変化量は設定幅ΔJwの範囲で吸収され、補正屈曲度
Wdが細かく変動することを防止出来る。
【0020】この後CVT制御処理のステップs5より
ステップs6の目標プライマリプーリ回転数補正量CN
pの設定処理を図13に示すように実行する。即ち、ス
テップq1で重量勾配抵抗Rwの検出を行う。この重量
勾配抵抗Rwは後述の(6)式に示すように、エンジン
駆動力Teより空力抵抗R1と、加速抵抗R2と、転が
り抵抗R3と、コーナリング抵抗R4と、変速による抵
抗R5とを減算した値として設定される。ここでのエン
ジン駆動力(駆動トルク)Teは出力トルクと変速比
(前後進切り換え部と無段変速機と減速機との全変速
比)の乗算値であり、出力トルクは流体継手8のトルク
比を実エンジントルク(エンジントルクよりポンプ損失
その他の損失トルクを減算した値)に乗算することによ
って求まる。
【0021】ここでの空力抵抗R1は(1)式で、加速
抵抗R2は(2)式で、転がり抵抗R3は(3)式で、
コーナリング抵抗R4は(4)式で、変速による抵抗R
5は(5)式でそれぞれ算出される。 空力抵抗 R1=1/2×ρ×S×CD×V2〔Kgf〕・・・・・(1) ここで、ρは空気密度で0.1229〔Kgf・sec
2/m4〕、Sは車両の全面投影面積で、ここでは1.9
3〔m2〕、CD値はここでは0.395、Vは車速とす
ると、R1=0.049V2〔Kgf〕となる。
【0022】加速抵抗 R2=〔M+1/R×(IE×i2+IM+2×IT)〕×
α〔Kgf〕・・・(2) ここで、Mは車両重量〔K
gf〕、Rはホイール半径〔m〕、IEはエンジンの慣
性モーメント〔Kgf・m・sec2〕、IMはCVTと
ドライブシャフトのの慣性モーメント〔Kgf・m・s
ec2〕、ITは駆動車輪32の一輪当たりの慣性モーメ
ント〔Kgf・m・sec2〕、αは車両の前後加速度
〔m/sec2〕、変速比iはNp/Nsであり、この
式は車両の運動方程式より求められる。例えば、IE
0.016,IM+2×IT=0.16、R=0.28と
設定した場合、加速抵抗R2=〔M+7.4255×i
2+2.0408)〕×α〔Kgf〕となる。 転がり抵抗 R3=Ro〔Kgf〕・・・・(3) ここで、Ro(=μr×M)は自由転動時の転がり抵抗
で0.013×M程度である。
【0023】コーナリング抵抗 R4=CF 2/CP=(0.6M/2×Gr)2/CPf×
2+(0.4M/2×Gr)2/CPr×2〔Kgf〕・
・・・・・・(4) ここで、CFはコーナリングフォース〔Kgf〕で、CP
はコーナリングパワー〔Kgf/rad〕を表す。また
車両の前後重量配分を6:4とし、CPf=70〔Kg
f/deg〕=4010〔Kgf/rad〕,CPr=
90〔Kgf/deg〕=15160〔Kgf/ra
d〕とし、Grを横加速度〔g〕とすれば、R4=6.
0389×1/105×M2×Gr2〔Kgf〕となる。 変速による抵抗 R5=di/dt×IE×Ne×1/R〔Kgf〕・・・・・・・(5) ここで、di/dtは変速速度を示す。
【0024】このような各値が順次(1)乃至(5)式
に基づき算出され、これらは重量勾配抵抗Rwの算出用
の(6)式に採用される。 Rw=Te−R1−R2−R3−R4−R5〔Kgf〕・・・・・(6) このような重量勾配抵抗Rwの算出後、目標プライマリ
プーリ回転数補正量CNpの設定処理内のステップq1
よりq2に達する。
【0025】ステップq2ではステップq1で得た重量
勾配抵抗Rwを入力値として取り込み、この値を重量勾
配抵抗用のヒステリシス処理マップmp5に基づきヒス
テリシス処理し、即ち、順次変化する重量勾配抵抗Rw
の入力値が予め設定されている変動幅±Δhのずれを吸
収処理されて補正重量勾配抵抗Rwとして算出され、所
定のエリアにストアされる。ステップq3に達すると、
ここではスロットル開度Th及びヒステリシス処理済の
補正重量勾配抵抗Rwに応じた目標プライマリプーリ回
転数補正量CNpを図7の目標プライマリプーリ回転数
補正量算出マッmp3に基づき算出し、リターンする。
【0026】なお、目標プライマリプーリ回転数補正量
設定マップでは、駆動余裕の大きなスロットル開度Th
の中域で補正量CNpが十分に大きく成るように、駆動
余裕の小さいスロットル開度Thの大域で補正量CNp
が小さく設定される様にし、更に、重量勾配抵抗Rwが
大でスロットル開度が中域のとき補正量CNpが大きく
成るように設定されているので、これによってスロット
ル開度Thの中域で特に応答性を向上させている。CV
T制御処理のステップs5よりステップs6に達する
と、ステップq2で求めた補正重量勾配抵抗Rwと、ス
テップp2で求めた補正屈曲度Wdを取り込み、これら
両値に応じた目標プライマリプーリ回転数下限値NPL
図8に示すような目標プライマリプーリ回転数下限値設
定マップmp4で設定する。
【0027】ここで重量勾配抵抗Rwは登り坂走行時や
車体重量増に応じて正の値を増加させ、下り坂で負の値
を増加させる傾向にある。ここでの目標プライマリプー
リ回転数下限値設定マップmp4では絶対値|Rw|が
大きくなるほど目標プライマリプーリ回転数下限値NPL
が大きく設定され、特に、重量勾配抵抗Rwがゼロにあ
っても下限値NPLを所定レベル(ここではNPL0)に保
持している。この特性に加えて、マップmp4では、補
正屈曲度Wdが大きく、重量勾配抵抗Rwがゼロに近い
ほど下限値NPLをより大きく設定する特性を備える。こ
れによって、屈曲路走行時のスロットル開度の低下に対
しても目標プライマリプーリ回転数Npoを所定量引上
げ、屈曲路走行時のエンジンブレーキのききの確保や屈
曲路脱出時の加速応答性の改善を図ることが出来る。
【0028】更にステップs8ではステップs4で求め
た目標プライマリプーリ回転数Npoが設定された下限
値NPLを下回るか否か判定し、下回る場合のみ、ステッ
プs9で目標プライマリプーリ回転数Npoを下限値N
PLにクリップして設定し、ステップs10に進む。なお
このクリップ処理によって、目標プライマリプーリ回転
数Npoの過度の低下を防止し、例えアクセル開度がゼ
ロでも目標プライマリプーリ回転数を引き上げて、加速
応答性やエンジンブレーキのききの確保を図り、特に、
重量勾配抵抗Rwの絶対値の増加に応じて目標プライマ
リプーリ回転数Pnoをより引上げ、運転フィーリング
の向上を図っている。ステップs10では、ステップs
4あるいはs9で決定した目標プライマリプーリ回転数
Npoとステップs6で求めた目標プライマリプーリ回
転数補正量CNpを加算して補正目標プライマリプーリ
回転数Npcを求める。
【0029】更にステップs11乃至s13では、補正
目標プライマリプーリ回転数Npcと実プライマリプー
リ回転数Npnの偏差E1(=Npc−Np)を算出
し、続いてステップs12において偏差E1に応じたデ
ューティ率を決定する。そしてステップs13におい
て、ステップs12において設定されたデューティ率で
第2電磁制御弁42を駆動し、メインルーチンにリター
ンする。即ち、変速比制御弁35がステップs12で設
定されたデューティ率で駆動される第2電磁制御弁42
からの制御圧を受け、プライマリシリンダ33へ供給す
る油量を制御することとなり、結果的に実プライマリプ
ーリ回転数を補正目標プライマリプーリ回転数へ近付け
るように変速比を変更する。
【0030】このようなCVT制御処理の結果、無段変
速機20はその変速時に、実プライマリプーリ回転数N
pが補正目標プライマリプーリ回転数Npcに調整さ
れ、その上で、車速とエンジン回転数のバランスする変
速比に高変速段側より低変速比側に向けて連続的に変速
処理され、バランスした変速比(目標変速比)に保持さ
れることとなる。このため、特に、車両が屈曲路走行に
入った際にスロットル開度が低下しても、補正屈曲度W
dの大きいほど大きく目標プライマリプーリ回転数Np
oを引上げ、屈曲路走行時のエンジンブレーキのききの
確保や屈曲路脱出時の加速応答性の改善を図ることが出
来、登り坂や下り坂の屈曲路走行時にこれら効果が特に
顕著となる。
【0031】ここでは更に、計算値である重量勾配抵抗
Rwがセンサのノイズ等を含む計算誤差や、道路のうね
りや段差等で細かく変動したとしても、ヒステリシス処
理によって補正重量勾配抵抗Rwが変動幅±Δhのずれ
を吸収して算出されるので、これらの影響で目標プライ
マリプーリ回転数Npoが変動するのを防止出来、運転
フィーリングが向上する。上述の処において、重量勾配
抵抗Rwは(6)式に示すように、エンジン駆動力Te
より空力抵抗R1と、加速抵抗R2と、転がり抵抗R3
と、コーナリング抵抗R4と、変速による抵抗R5とを
減算した値として設定されたが、構成の簡素化のために
これらの内の一部を排除しても良い。更に、横GY
(8)式で算出されていたが、場合によっては横GY
ンサ44のみを用いて検出しても良い。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の無段変速機の変
速制御装置は、車両の運転情報に基づく走行路面情報、
例えば、重量勾配抵抗の絶対値が大きいほど大きく、屈
曲度が大きいほど大きく目標プライマリプーリ回転数下
限値を設定し、同下限値で目標プライマリプーリ回転数
をクリップ処理し、クリップ済の目標プライマリプーリ
回転数に実プライマリプーリ回転数を調整制御するの
で、スロットル開度がゼロと成っても、目標プライマリ
プーリ回転数を所定量引き上げることが可能となり、目
標プライマリプーリ回転数の過度の低下を防止し、登り
坂屈曲路への侵入時や下り坂のエンジンブレーキ時の加
速応答性やエンジンブレーキのききの確保を図れ、運転
フィーリングを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての無段変速機の変速制
御装置の全体構成図である。
【図2】図1の装置内の電子制御装置の機能ブロック図
である。
【図3】本発明の構成ブロック図である。
【図4】図1の装置内の油圧回路図である。
【図5】図1の装置が用いる無段変速機の要部断面図で
ある。
【図6】図1の装置内の電子制御装置が採用する目標プ
ライマリプーリ回転数検出マップの特性線図である。
【図7】図1の装置内の電子制御装置が採用する目標プ
ライマリプーリ回転数補正量設定マップの特性線図であ
る。
【図8】図1の装置内の電子制御装置が採用する目標プ
ライマリプーリ回転数下限値設定マップの特性線図であ
る。
【図9】図1の装置内の電子制御装置が採用する重量勾
配抵抗用のヒステリシス処理マップの特性線図である。
【図10】図1の装置内の電子制御装置が採用する屈曲
度用のヒステリシス処理マップの特性線図である。
【図11】図1の装置内の電子制御装置が採用するエン
ジン出力制御ルーチンのフローチャートである。
【図12】図1の装置内の電子制御装置が採用するCV
T制御処理ルーチンのフローチャートである
【図13】図1の装置内の電子制御装置が採用する目標
プライマリプーリ回転数補正量の設定ルーチンのフロー
チャートである。
【図14】図1の装置内の電子制御装置が採用する屈曲
度算出ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 DBWECU 7 CVTECU 12 スロットル開度センサ 13 アクセルセンサ 20 無段変速機 21 CVTECU 23 電磁制御弁 24 エンジン回転数センサ 26 プライマリプーリ 27 駆動ベルト 28 セカンダリプーリ 33 プライマリシリンダ 34 セカンダリシリンダ 39 横加速度センサ 35 変速比制御バルブ in 実変速比 s1 回転センサ s2 回転センサ Pc 変速制御油圧 NPL 下限値 Rw 重量勾配抵抗 Jw 屈曲度 Wd 補正屈曲度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連結された入力側のプライマリ
    プーリと駆動軸に連結された出力側のセカンダリプーリ
    との間に掛け渡された無端ベルトの巻掛け径比を変えて
    変速比を変更する車両用無段変速機の変速制御装置にお
    いて、 上記エンジンのスロットル開度及び車速に応じた目標プ
    ライマリプーリ回転数を検出する目標プライマリプーリ
    回転数検出手段と、 上記走行路面情報に応じて目標プライマリプーリ回転数
    下限値を設定する目標プライマリプーリ回転数下限値設
    定手段と、 上記目標プライマリプーリ回転数を上記目標プライマリ
    プーリ回転数下限値でクリップ処理する目標プライマリ
    プーリ回転数クリップ手段と、 実際のプライマリプーリ回転数が上記クリップ済の目標
    プライマリプーリ回転数となるように変速比を制御する
    変速比制御手段と、を有したことを特徴とする無段変速
    機の変速制御装置。
JP23498792A 1992-09-02 1992-09-02 無段変速機の変速制御装置 Expired - Lifetime JP3013625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23498792A JP3013625B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 無段変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23498792A JP3013625B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 無段変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0681933A true JPH0681933A (ja) 1994-03-22
JP3013625B2 JP3013625B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=16979379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23498792A Expired - Lifetime JP3013625B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 無段変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3013625B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5885186A (en) * 1993-08-17 1999-03-23 Van Doorne's Transmissie B.V. Continuously variable transmission

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5885186A (en) * 1993-08-17 1999-03-23 Van Doorne's Transmissie B.V. Continuously variable transmission

Also Published As

Publication number Publication date
JP3013625B2 (ja) 2000-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2848101B2 (ja) 内燃機関と連続可変変速機との制御装置
JPH06206465A (ja) 異なる路面牽引力特性に適応する車輪スピン制御方法
JP2704804B2 (ja) 車両のトラクションコントロール装置
WO1992017347A1 (en) Control device for internal combustion engine and continuously variable speed change gear
JP3829374B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JPH03156135A (ja) 車両の駆動輪スリップ制御装置
JP3077007B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
US5311433A (en) Acceleration slip control device for a vehicle
JPS61211536A (ja) 車両用磁粉式電磁クラツチの制御方法
JPH0578663B2 (ja)
JP3709715B2 (ja) 車両用駆動力制御装置
JP2858496B2 (ja) 車両の出力制御装置
JP3013625B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2914031B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2914033B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3230422B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0615826B2 (ja) 車両加速スリツプ制御装置
JPH0681931A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2776162B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0681937A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2914034B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0654095B2 (ja) 車両の加速スリツプ制御装置
JPH0681935A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3191236B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JPH06107015A (ja) 四輪駆動車の駆動力配分装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19991116

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071217

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 13