JPH0681846U - 自動車のバンパ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バンパコーナ部の接触力の低下機能に方向性
がなく、かつ意匠的にも優れた自動車のバンパを提供す
る。 【構成】 バンパカバー１及びバンパリインフォース２
間の空間に緩衝材を充填してある自動車のバンパにおい
て、その両側のコーナ部分のバンパカバー１に切欠１１
を形成する。空間には、切欠１１から部分的に突出する
球体１０が収納される。バンパリインフォース２には、
球体１０を切欠１１の周縁１１ａに当接させて回転自在
に支持する玉受１９が、ばね１５を介して設けられてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バンパのコーナ部に接触緩和用の回転体を備えた自動車のバンパに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

実開昭６１−７１５５１によりバンパのコーナ部に回転ローラを軸支した自動 車バンパが周知であり、バンパコーナ部にガードレール、壁等が接触した場合に 、回転ローラが回転することにより、バンパや車体に擦り傷が付くのを回避させ るようになっている。その外、実開昭６０−７８６４５及び実開昭６０−５４６ ８６にも同様な回転ローラ付のバンパが開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、回転ローラに上下又は斜め方向から干渉する場合、その方向の 接触力を充分に逃がすことができなかったり、或は回転ローラが回転し得ないこ とにより、接触力の緩和作用が得られなくなることもある。また、回転ローラが バンパ面から突出するために、見栄え上も問題がある。 よって、本考案は、バンパコーナ部の接触力の低下機能に方向性がなく、かつ 意匠的にも優れた冒頭に述べた類の自動車のバンパを提供することを目的とする 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、バンパカバー及びバンパリインフォース間の空間に緩衝材を充填し てある自動車のバンパにおいて、この目的を達成するために、両側のコーナ部分 のバンパカバーに切欠を形成すると共に、空間に切欠から部分的に突出する球体 が収納され、バンパリインフォースに、球体を切欠の周縁に当接させて回転自在 に支持する玉受が、弾性体を介して設けられていることを特徴とする。

【０００５】

【作用】

球体は弾性体で押圧されることにより、切欠からその周縁に当接して部分的に 突出している。いずれかの接触方向から障害物が干渉すると、球体が回転し、接 触抵抗が大幅に低減させられる。

【０００６】

【実施例】

図１〜図３は、本考案の一実施例による自動車のバンパを示す。 図２及び図３に示すように、車両前部のバンパの両側のコーナ部分には、球体 １０がバンパカバー１の表面から部分的に突出するように配置されている。

【０００７】 この球体は、図１に示すように、バンパカバー１と同一材料である例えばウレ タン、ポリプロピレン等で形成された表皮１０ａと、バンパカバー１及びリイン フォース２間の緩衝材と同一材料である例えばウレタンで形成された内部の緩衝 材１０ｂとより構成されている。球体１０は、背後に配置された３個の球受１９ により、バンパカバー１の切欠１１の周縁１１ａの全域に当接するように押圧さ れている。

【０００８】 この球受は、ソケット１２に回転自在に軸受されたボール１３と、ソケット１ ２をスライド可能にガイドし、かつリインフォース２に固定されたケース１４と 、このケースに収納され、ソケット１２を押圧するばね１５とより構成されてい る。２個の球受１９はステー１９ａを介してリインフォース２に固定されている 。このばね力は、球体１０を周縁１１ａに当接させ、また所定の内方への押圧力 に対しては突出状態を保持して回転可能なように設定されている。球受１９は、 球体１０の前方が周縁１１ａで支持されているために、背後の３個で済む。

【０００９】 バンパカバー１のコーナ部が障害物に接触しようとすると、その接触方向の如 何に拘らず球体１０が回転し、突出している状態での干渉に対して接触抵抗を大 幅に低減させ、修理費のかさむバンパカバー１の傷発生が回避される。また、球 体１０に傷が生じた場合、外部操作で回転させて残り面を露出させることができ 、このスペア面積は円筒状のローラに比べて大きくできるために、傷を内部に隠 し易くなる。

【００１０】 図４は本考案の別の実施例を示すもので、球体１０が１個の球受２０で、周面 １１ａの全域へ押圧されている。即ちこの球受は、球面状のソケット２１と、そ の円筒状基部をガイドするスリーブ２２と、このスリーブに収納された圧縮ばね ２３とより構成されている。 尚、本考案は、車両後部のバンパにも適用可能である。

【００１１】

【考案の効果】

以上、本考案によれば、突出球体により、バンパカバーの傷発生を抑制でき、 またバンパコーナ部に対する水平方向だけでなくあらゆる方向からの接触抵抗が 小さくされるために、球体自体にも傷が付き難くなる。球体に傷が生じた場合で も球表面の大きなスペア面積を用意しておくことができる。さらに、バンパコー ナ部から球体の一部が突出する新規・特異な意匠効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による自動車のバンパのコー
ナ部分に対する図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図２】同コーナ部分の斜視図である。

【図３】同バンパを備えた自動車を示すもので、同図Ａ
は要部正面図、同図Ｂは同バンパのバンパカバーの平面
図である。

【図４】本考案の別の実施例によるコーナ部分のＡ−Ａ
線に相当する断面図である。

【符号の説明】

１ バンパカバー ２ バンパリインフォース １０ 球体 １９、２０ 球受

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バンパカバー及びバンパリインフォース
   間の空間に緩衝材を充填してある自動車のバンパにおい
   て、 両側のコーナ部分の前記バンパカバーに切欠を形成する
   と共に、前記空間に前記切欠から部分的に突出する球体
   が収納され、 前記バンパリインフォースに、前記球体を前記切欠の周
   縁に当接させて回転自在に支持する玉受が、弾性体を介
   して設けられていることを特徴とする自動車のバンパ。