JPH0681836B2 - 合成樹脂用の油化装置 - Google Patents

合成樹脂用の油化装置

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JPH0681836B2
JPH0681836B2 JP8967790A JP8967790A JPH0681836B2 JP H0681836 B2 JPH0681836 B2 JP H0681836B2 JP 8967790 A JP8967790 A JP 8967790A JP 8967790 A JP8967790 A JP 8967790A JP H0681836 B2 JPH0681836 B2 JP H0681836B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、主として廃棄合成樹脂を加熱釜で加熱して
油化する装置に関する。
【従来の技術】
熱可塑性の合成樹脂は、加熱して液化させ、さらに、ガ
ス化して冷却することによって油化できる。このことを
利用して、廃棄合成樹脂を加熱して油化する装置は開発
されている。 例えば、特公昭61−17879号公報、特開昭51−22776号公
報、特公昭52−1949号公報、特開昭60−49086号公報に
廃棄合成樹脂の油化装置が記載されている。これ等の公
報に記載される油化装置は、廃棄合成樹脂を加熱してガ
ス化し、ガスを凝縮させて油化している。
【発明が解決しようとする課題】
これ等の公報に記載される油化装置は、油化した油を燃
料として廃棄合成樹脂をガス状に加熱している。このた
め、特別に燃料を消費することがなく、先に油化した油
で次に供給される廃棄合成樹脂を加熱できる。しかしな
がら、燃料の消費率が多く、供給された廃棄合成樹脂に
対する油化される油量が少なくなる欠点がある。 この欠点を解決する油化装置として、バーナーの排熱を
有効利用する装置が開発されている。その装置は、特開
昭51−22776号公報に記載されている。この油化装置
は、廃棄合成樹脂を溶融する溶融槽と、溶融した合成樹
脂をガス状に加熱する反応槽とを備えている。反応槽は
バーナーで加熱されて、溶融した合成樹脂をガス化す
る。バーナーの排気煙道には熱交換器を設け、この熱交
換器で溶融槽の廃棄合成樹脂を加熱している。したがっ
て、この構造の油化装置は、排熱を有効に利用できる特
長がある。 また、特開昭62−15240号公報、および、特開昭62−184
034号公報には、1次乾留槽と2次乾留槽とを直列に連
結した油化装置が記載されている。この装置は、廃棄合
成樹脂を1次乾留槽に供給する。1次乾留槽に供給され
た廃棄合成樹脂はここでガス化されて、2次乾留槽に送
られる。2次乾留槽でさらに分解されたガスは、凝縮器
に送られて油化される。両方の乾留槽には、合成樹脂を
加熱するためにバーナーを設けている。さらに、1次乾
留槽の排煙は2次乾留槽に連結されている。このため、
2次乾留槽は、1次乾留槽の排煙とバーナーの両方で加
熱される。 これ等の油化装置は、排熱を有効に利用して、消費する
油量を少なくでき、効率よく合成樹脂を油化できる特長
がある。しかしながら、排熱を有効に利用するための構
造が複雑で、メンテナンスに著しく手間がかかる欠点が
ある。 この発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開
発されたもので、この発明の重要な目的は、簡単な構造
で効率よく合成樹脂を油化でき、しかも、簡単にメンテ
ナンスできる合成樹脂の油化装置を提供するにある。
【従来の課題を解決する為の手段】
前述の目的を達成するために、この発明の合成樹脂の油
化装置は下記の構成を備えている。 (a) 油化装置は、加熱反応手段1と、反応器31と、
凝縮器5とを備えている。 (b) 加熱反応手段1は、加熱釜2と、加熱釜2の加
熱炉4とを備えている。加熱反応手段1は、加熱釜2に
供給された合成樹脂を加熱し、溶融、ガス化させる。 (c) 反応器31は、加熱釜2で発生したガスを加熱状
態で触媒33に接触させる。反応器31は、密閉されたケー
シング32と、ケーシング32内に充填された触媒33とを備
えている。 (d) 反応器31のケーシング32は、加熱釜2からガス
が供給されるように、ガス移送管8を介して加熱釜2に
連結されている。反応器31のケーシング32を通過したガ
スは、凝縮器5に送られて油化される。従って、ケーシ
ング32は、凝縮器5に連結されている。 (e) 反応器31は、加熱炉4を加熱した排煙で加熱さ
れる。したがって、反応器31のケーシング32は、加熱炉
4の排気煙道20を貫通して固定されている。また、反応
器31を簡単にメンテナンスできるように、ケーシング32
の一部は排気煙道20から突出している。 (f) ケーシング32の排気煙道20から突出する部分に
は、内部の触媒33を交換するために、開閉蓋34が設けら
れている。
【作用効果】
この発明の好ましい実施例を示す、第1図を参考にして
合成樹脂の油化装置の動作を記述する。 加熱釜2に廃棄合成樹脂を供給する。 最初に加熱釜2に合成樹脂を供給するときには、好まし
くは、予め油化された油を供給する。すなわち、油化さ
れた油に、廃棄合成樹脂の一部を浸漬する状態とする。
この状態で合成樹脂を供給すると、廃棄合成樹脂を能率
よく加熱して、溶融できる。 廃棄合成樹脂は、加熱炉4の底部で溶融され、さら
に加熱されてガス化される。ガス化された合成樹脂は、
ガス移送管8を通って反応器31に送られる。 反応器31に送られたガスは、加熱状態で内部の触媒
33に接触し、低分子に分解される。 反応器31で乾留されたガスは、ガス移送管8で凝縮
機5に移送される。 凝縮機5は供給されたガスを冷却して液化させて油
とする。 この発明の油化装置は、加熱反応手段1で合成樹脂をガ
ス状として乾留し、さらにこれを反応器31で触媒33に接
触させて低分子に分解している。このため、凝縮器5で
油化された油は、重質成分が少なく、軽質油の割合が多
くなる。 廃棄合成樹脂から油化された油は、有効利用が難しい重
質油やタール成分が多くなる。冷却した状態でペースト
状となる重質油およびタール成分の割合は、油化する合
成樹脂の種類によって異なるが、通常全体の50%にもな
る。このため、これらの成分を少なくして、軽質油を多
くすることが大切である。軽質油は、そのままの状態
で、灯油、軽油、ガソリンとして有効に利用できる。 この発明の油化装置は、ガスを反応器で低分子に分解し
た後に凝縮させているので、重質成分を少なくして、軽
質油を多くでき、油化された油を高品質の油として有効
に利用できる。 また、この発明の油化装置は、反応器を加熱する熱エネ
ルギーを必要としない。それは、反応器を排気煙道の途
中に連結しているからである。反応器は加熱炉の排熱を
利用して加熱される。したがって、合成樹脂を効率よく
低分子に分解できるにもかかわらず、消費燃料を少なく
できる特長がある。このことは、前述の低質油を多くで
きることと相乗して、供給する合成樹脂量に対する軽質
油量を多くすることに効果がある。 さらにまた、この発明の油化装置の特筆すべき特長は、
全体の構造を著しく簡素化して、反応器のメンテナンス
を簡素化できることにある。それは、反応器を加熱反応
手段から分離し、さらに、反応器のケーシングの一部を
排気煙道の外部に突出させて、この部分に開閉蓋を設け
ているからである。反応器に収納した触媒33は、使用す
るに従って消耗する。このため、一定時間使用すると、
交換する必要がある。触媒33には、ステンレス、銅、ア
ルミニウム等の金属が使用される。
【好ましい実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。 但し、以下に示す実施例は、この発明の技術思想を具体
化する為の油化装置の例示すものであって、この発明の
装置は、構成部品の材質、形状、構造、配置を下記の構
造に特定するものでない。この発明の装置は、特許請求
の範囲に記載の範囲に於て、種々の変更が加えられる。 更に、この明細書は、特許請求の範囲が理解し易いよう
に、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請
求の範囲の欄」、「従来の課題を解決する為の手段の
欄」および「作用効果の欄」に示される部材に付記して
いる。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例
の部材に特定するものでは決してない。 第1図に示す合成樹脂の油化装置は、加熱反応手段1
と、反応器31と、凝縮器5と、供給手段2とを備えてい
る。 加熱反応手段1は、廃棄合成樹脂を閉鎖空間で加熱す
る。加熱反応手段1は、閉塞された加熱釜2と、加熱釜
2に供給された合成樹脂を撹拌する撹拌部材3と、この
加熱釜2を加熱する加熱炉4とを備えている。 加熱釜2は、釜本体2Aと蓋板2Bとで構成されている。加
熱釜2は、全体がステンレスで作られている。ステンレ
ス製の加熱釜2は、合成樹脂を低分子に分解する触媒33
の作用がある。 釜本体2Aは上端が開口されており、上端の開口部を蓋板
2Bで閉塞している。釜本体2Aは、水平断面が円形をして
いる。すなわち、釜本体2Aの上部は円筒状で、底板は球
面状に湾曲している。この形状の釜本体2Aは、合成樹脂
を撹拌する撹拌部材3を内面に接近でき、釜本体2Aの内
面に合成樹脂が付着するのを防止できる。 釜本体2Aの底板外表面には、バーナーの燃焼ガスから能
率よく熱を吸収するように、吸熱用のフィン7が固定さ
れている。釜本体2Aの上部には、強制冷却用の放熱フィ
ン30が固定されている。放熱フィン30は、釜本体2Aの外
周に突出してフランジ状に固定されている。放熱フィン
30は蓋板2Bを連結するフランジに兼用される。このた
め、蓋板2Bは、釜本体2Aの放熱フィン30を貫通する止ネ
ジで釜本体2Aに連結されている。 加熱釜2は、上部を加熱炉4の外部に突出させている。
この状態で加熱釜2を加熱炉4外に突出させる場合、突
出部分の高さは、加熱釜全高の10〜50%とする。さら
に、好ましくは、突出部分は加熱釜全高の15〜40%とす
る。 蓋板2Bは、これを貫通して、ガス移送管8が連結されて
いる。ガス移送管8は反応器31を介して凝縮機5に連結
されている。 撹拌部材3は、回転軸9と、羽根10と、駆動モーター11
とを備えている。回転軸9は、加熱釜2の蓋板2Bの中心
を、上下に、しかも、気密に貫通して回転自在に支承さ
れている。回転軸9の下端に羽根10が固定されている。 羽根10は、回転軸9に放射状に固定されている。羽根10
は、加熱釜2と同様にステンレスで作られている。羽根
10は、外周が加熱釜2の内面に接近する形状をしてい
る。羽根10の外周縁と加熱釜2の内面との隙間は、1〜
100mm、好ましくは3〜50mmの範囲に調整される。 この形状の羽根10は、加熱釜2の内面に付着する合成樹
脂を掻き取ることができるので、加熱釜2の内面に付着
する異物を除去できる特長がある。 さらに、回転軸9の上部には、ガス撹拌羽根6が固定さ
れている。ガス撹拌羽根6は、溶融合成樹脂レベルより
も高い位置に配設されている。ガス撹拌羽根6は、釜本
体2A内で霧化あるいはガス化した合成樹脂を撹拌する。 この図に示す加熱釜2は、加熱炉4の外部に位置する部
分よりも下部で、加熱炉4内に配設される部分の上部を
断熱材12で断熱している。断熱材12は、加熱釜2の内部
の温度分布を均一にするために設けている。断熱材12
は、加熱炉4内で燃焼する火炎から熱エネルギーが加熱
釜2に伝達されるのを抑制する。 この構造の加熱釜2は、底板が火炎で加熱され、中間は
熱エネルギーの伝達を抑制し、さらに、上部は放熱して
内部温度を均一にしている。 断熱材12が張られた加熱釜2の内面は、底部に比較して
熱エネルギーの供給が抑制される。従って、この部分の
内面にはカーボンの付着が少ない。 回転軸9は駆動モーター11に連結され、駆動モーターで
回転される。 加熱釜2は、廃棄合成樹脂を加熱して能率よく油化でき
るように、ゼオライトや金属触媒33等を内蔵させる。金
属触媒33には、ニッケルやステンレスを使用する。回転
軸9や羽根10を金属触媒33であるニッケルやステンレス
製とすることも可能である。 加熱炉4は、バーナー35を備えている。バーナー35は、
廃棄合成樹脂を油化した油を燃焼して釜本体2Aを加熱す
る。したがって、余分な燃料を必要としない。 反応器31の構造を第2図と第3図とに示している。この
反応器31は、円筒状のケーシング32と、このケーシング
32に収納された板状の触媒33とで構成されている。 ケーシング32は、ガス移送管8から供給されたガスが外
部に漏れないように、気密に密閉されている。ケーシン
グ32は、加熱釜2を加熱した排熱で加熱される。したが
って、ケーシング32は、加熱炉4の排気煙道20を貫通し
て固定されている。ケーシング32の両端は、排気煙道20
から突出している。ケーシング32の突出する両端にはフ
ランジが設けられている。フランジには、開閉蓋34がネ
ジで気密に固定されている。ネジを外して開閉蓋34を除
去してケーシング32を開口することができる。 ケーシング32には、ガスの流入口と、排出口とが互いに
反対側に開口されている。流入口は底部に、排出口は上
部に開口されている。 第2図と第3図とに示す装置は、3つの反応器31を直列
に接続している。各反応器31は、排気煙道20に上下に並
べて配設されている。加熱釜2で発生したガスは、下段
の反応器31から順番に上段の反応器31に移送される。従
って、最下段の反応器31が加熱釜2に連結され、上段の
反応器31は凝縮器5に連結されている。中間の反応器31
は、下段と上段の反応器31に直列に接続されている。 各段の反応器31は、流入口が底部に、排出口が上部に開
口されて、互いに直列に接続されている。 この反応器31を連結すると、加熱釜2から送られて来る
ガスを有効に乾留してスムーズに排出でき、また、反応
器31内で液化した成分を再加熱でき、これがガス移送管
8に詰まるのを防止できる。それは、反応器31内で次の
ようにガスが流動するからである。 加熱釜2から反応器31に流入したガスは、触媒33に
接触して低分子に分解される。 反応器31の両端は排気煙道20の外部に突出し、中間
は排気煙道20内に位置するので、内部に供給されてガス
は対流して撹拌される。それは、供給されたガスが、ケ
ーシング32の両端部分で冷却され、中間で加熱されるこ
とが理由である。 撹拌されるガスは、効果的に触媒33に接触して低分
子に分解されるが、一部はガスの状態から液体の状態と
なる。 低分子に分解されたガスは、最上段の反応器31の排
出口から次の工程に移送される。 内部で液状になった成分は、再びケーシング32の中
間で加熱されてガス化され、上部の排出口から送り出さ
れる。 加熱してもガス化できない液体成分は、逆流して下
段の反応器31に送り込まれる。 直列に連結された反応器31の内部温度は、下段のも
のが高くなる。ちなみに、本発明者が試作した装置は、
最下段の反応器31の内部温度が約360℃、中間の反応器3
1は330℃、上段反応器31は290℃となった。 このため、上段の反応器31で液化した成分は、下段の反
応器31に逆流して、より高い温度に加熱されて再びガス
化される。再びガス化した成分は、反応器31内部の触媒
33に接触しながら、上段に移送され、ガスの状態で凝縮
器5に移送される。 したがって、この構造の反応器31は、加熱釜2から供給
されたガスをもっとも有効に乾留して凝縮器5に移送で
きる。 反応器31の内部には、板状の触媒33を収納している。板
状の触媒33は、隙間をガスが通過できるように、例え
ば、数mm〜数cm離されて積層されている。触媒33は、簡
単に積層できるように、両側が折曲されて溝型に加工さ
れている。この形状の触媒33は、単にケーシング32に収
納して積層できる特長がある。また、ガスとの接触面積
を大きくして、効率よく乾留できる特長がある。 この発明は、触媒33の形状を図に示すものに特定しな
い。触媒33は、図示しないが、板状でなく筒状、あるい
は、棒状とすることも可能である。また、触媒33は、金
属を繊維状、あるいは、粒状に加工し、繊維や粒の間に
隙間ができる状態でケーシング32に収納することも可能
である。 凝縮機5は、反応器31から送られて来るガス成分を冷却
して油に液化させる。凝縮機5は液化した油を蓄える油
化タンク22に連結されている。 第1図に示す供給手段は、加熱釜2に合成樹脂を送り込
む供給筒13と、この供給筒13に設けられて、空気を遮断
して廃棄合成樹脂を送り込む複数の開閉弁14と、開閉弁
14の開閉状態を制御する制御部材15とを備えている。 供給筒13は、廃棄合成樹脂を落下させて加熱反応手段1
に供給できるように、垂直に加熱釜2の蓋板2Bに連結さ
れている。 第1図に示す供給筒13は、上端にゲートバルブ18を設け
ている。ゲートバルブ18の下方に、2段直列に、開閉弁
14を設けている。供給筒13は、ゲートバルブ18と上段開
閉弁14との間に供給室19を設けている。2段の開閉弁14
の間に一時貯溜室16を設けている。 ゲートバルブ18は、供給筒13に対して横方向に移動する
開閉板18Aと、この開閉板18Aを移動される直動シリンダ
ー18Bとを備えている。開閉板18Aは、供給筒13を横に貫
通して移動自在に設けられている。 図において、開閉板18Aは、右に移動されると供給筒13
を閉塞し、左に移動されると、開弁される。 開閉弁14は、弁座23と、回転弁24と、これを回転させる
減速モーター25とを備えている。弁座23は供給筒13に固
定されている。回転弁24は、回転軸26に固定されてい
る。回転軸26は、供給筒13を気密に貫通して、軸受けを
介して供給筒13に取り付けられている。回転弁24は、第
1図に示すように、上方に回転されると、弁座23に密着
して閉弁する。回転弁24が、図に示す位置から90度回転
されると開弁される。弁座は、上方に回転弁が回転する
と密着する形状に作られている。 一時貯溜室16の上下に設けられた開閉弁14には、同一形
状のものが使用されている。一時貯溜室16の容積は、供
給室19にほぼ等しく、あるいは、これより多少大きく設
計される。それは、供給室19に蓄えられた廃棄合成樹脂
を残らず一時貯溜室16に供給するからである。 一時貯溜室16を構成する供給筒13の内面には、金属触媒
3327が固定されている。金属触媒3327は、一時貯溜室16
内で加熱された廃棄合成樹脂を能率よく油化する。 また、一時貯溜室16には、ここに蓄える廃棄合成樹脂を
予備加熱し、かつ、開閉弁14を確実に閉弁するために、
加熱された油が供給される。加熱された油は、加熱油供
給管17から供給される。従って、一時貯溜室16には、加
熱油供給管17が連結されている。 加熱油供給管17は、合成樹脂から油化されて加熱状態に
ある油を一時貯溜室16に供給する。加熱油供給管17は、
加熱された油を供給できるように、加熱油供給管17の凝
縮機5の出口に連結されている。 ここに連結された加熱油供給管17は、供給弁28を開く
と、加熱油を一時貯溜室16に供給できる。このように、
廃棄合成樹脂を油化した油の一部を一時貯溜室16に供給
すると、別に油を加熱する必要がない。ただ、加熱油供
給管17から一時貯溜室16に供給する油には、廃棄合成樹
脂を油化した以外の油を供給することもできる。加熱油
供給管から一時貯溜室に加熱して供給する油には、重
油、軽油、あるいは灯油等が使用できる。 また、この装置を使用する最初には、加熱反応手段1か
ら廃棄合成樹脂を油化した油が得られない。従って、こ
の装置を使用する最初は、油化した油とは別の油を、加
熱して一時貯溜室に供給する。 一時貯溜室16の上部には、排出管が連結されている。排
出管29は、一時貯溜室16内の気体を排出する。開閉弁14
を閉弁する状態で、一時貯溜室16に油を供給すると、油
の量に相当し、また、加熱油で廃棄合成樹脂から発生し
たガス量に相当する気体が排出される。高温の油を供給
すると、一時貯溜室で廃棄合成樹脂の一部がガス化され
る。このガスは、一時貯溜室内の残留空気をより能率よ
く廃棄する。 加熱油供給管17から一時貯溜室16に供給される油の温度
は、好ましくは、150〜200℃の範囲に調整される。 開閉弁14を開閉する制御部材15は、開閉弁14と、供給弁
28とゲートバルブ18との開閉状態を制御する。 供給弁28は、上下の開閉弁14を閉弁した状態、言い替え
ると、一時貯溜室16を気密に閉塞した状態で開弁して、
一時貯溜室16に加熱した油を供給する。 開閉弁14は、供給筒13が加熱反応手段1を大気中に開口
しないように、上下のいずれか片方を開弁して、供給筒
13に供給された廃棄合成樹脂を加熱反応手段1に供給す
る。上方の開閉弁14を開弁すると、供給室19から一時貯
溜室16に廃棄合成樹脂が供給される。下方の開閉弁14を
開弁すると、一時貯溜室16から加熱反応手段1に廃棄合
成樹脂が供給される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す合成樹脂の油化装置の
一部断面側面図、第2図および第3図は反応器を示す断
面図である。 1……加熱反応手段、2……加熱釜、 2A……釜本体、、2B……蓋板、 3……撹拌部材、4……加熱炉、 5……凝縮機、6……ガス撹拌羽根、 7……フィン、8……移送管、 9……回転軸、10……羽根、 11……駆動モーター、 12……断熱材、13……供給筒、 14……開閉弁、15……制御部材、 16……一時貯溜室、17……加熱油供給管、 18……ゲートバルブ、 18A……開閉板、18B……直動シリンダー、 19……供給室、20……排気煙道、 22……油化タンク、 23……弁座、24……回転弁、 25……減速モーター、 26……回転軸、27……金属触媒33、 28……供給弁、29……排出管、 30……放熱フィン、31……反応器、 32……ケーシング、33……触媒、 34……開閉蓋、35……バーナー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の構成を有する合成樹脂の油化装置。 (a) 油化装置は、合成樹脂を加熱して溶融、ガス化
    させる加熱反応手段1と、反応器31と、ガスを液化させ
    る凝縮器5とを備えている。 (b) 加熱反応手段1は、加熱釜2と、加熱釜2の加
    熱炉4とを備えている。 (c) 反応器31は、密閉されたケーシング32と、ケー
    シング32内に充填された触媒33とを備えている。 (d) 反応器31のケーシング32は、ガス移送管8を介
    して加熱釜2と、凝縮器5とに連結されている。 (e) 反応器31のケーシング32は、加熱炉4の排気煙
    道20を貫通して固定されており、ケーシング32の一部は
    排気煙道20から突出している。 (f) ケーシング32の排気煙道20から突出する部分に
    は、開閉蓋34が設けられている。
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