JPH0681052A - 金属クロムの製造方法 - Google Patents

金属クロムの製造方法

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JPH0681052A
JPH0681052A JP3841592A JP3841592A JPH0681052A JP H0681052 A JPH0681052 A JP H0681052A JP 3841592 A JP3841592 A JP 3841592A JP 3841592 A JP3841592 A JP 3841592A JP H0681052 A JPH0681052 A JP H0681052A
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JP
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carbon
chromium
powder
oxychromium
hydroxide
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JP3841592A
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Yoshio Tanaka
義雄 田中
Tetsuo Kaneko
哲雄 金子
Ikuya Seo
郁矢 瀬尾
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】極めて短時間で、かつ簡単な処理で純度の金属
クロムを得る方法を提供する。 【構成】原料としてオキシ水酸化クロムを用い、これに
炭素および/または炭素化合物を添加し、減圧雰囲気、
水素などの還元性ガス雰囲気およびアルゴンなどの不活
性ガス雰囲気の少なくとも一つの条件下で、1200℃
以上の熱処理を行う金属クロムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属クロムの製造方法
に関し、詳しくはオキシ水酸化クロムを出発原料とし、
還元性ガス、不活性ガスまたは減圧中でガス還元もしく
は炭素還元により得られる金属クロムの製造方法であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属クロムの製造法には種々の方
法が知られている。その方法として、クロム,アンモニ
ウム明礬の水溶液を還元する電解法、酸化クロムを硅素
もしくは、アルミニウムで還元する方法が採用され、ま
た、酸化クロムを炭素または炭素化合物を還元剤として
用いて真空還元する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法のうち、
電解法は、生産に時間と費用を要し、製造原価は割高と
なる。また、硅素もしくはアルミニウムによる還元法
は、回分式であるため製品品位のばらつきが大きく、更
に還元剤,スラグ剤及び炉材の一部が製品に混入して品
位を低下させる上に金属クロムの収率が低いという欠点
がある。また、酸化クロムの炭素還元法は、得られる金
属クロムに含まれる酸素及び炭素の量が多いという問題
がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、叙上の事
実に鑑み、金属クロムの製造について鋭意研究したとこ
ろ、オキシ水酸化クロムを原料として用いることで極め
て短時間の還元処理で高純度の金属クロムを得ることを
見い出した。
【0005】すなわち、本発明は、オキシ水酸化クロム
に炭素および/または炭素化合物を添加し、減圧雰囲
気、還元性ガス雰囲気および不活性ガス雰囲気の少なく
とも一つの条件下で、熱処理を行う金属クロムの製造方
法である。
【0006】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明において出発原料としてオキシ水酸
化クロムを用いる。このオキシ水酸化クロムとしては、
例えば、ヨーロッパ特許公開第450307号公報に記
載の方法、塩化アンモニウム含有ガスで塩化クロム水溶
液を処理する方法、水酸化クロムを脱水処理する方法な
どで得られるものを任意に使用することができるが、好
ましくはヨーロッパ特許公開第450307号公報に記
載の方法によるものである。
【0008】Aタイプとしては、重クロム酸ソーダ(N
2 Cr2 7 ・2H2 O)の水溶液中でカーボンある
いは一酸化炭素ガス等の還元剤と接触させて得られるC
rOOH。あるいは、Bタイプとして還元剤Cを多量に
残留させたCrOOHとCの混合物である。
【0009】Aタイプを用いて還元反応を行う場合、次
式 1) 2CrOOH + 3C → 2r + H2
+ 3CO の如く炭素還元により金属クロムを得る方法と、次式 2) 2CrOOH + 3H2 → 2Cr + 4
2 O の如くガス還元により金属クロムを得る方法がある。
【0010】更に、両者を組み合わせて、大部分の酸素
を炭素で還元し、微量の残留酸素をH2 ガス還元する方
法がある。 3) CrOOH + C/H2 → Cr + CO
/H2 O 炭素還元による方法の還元剤として炭素粉末、例えば、
グラファイト,カーボンブラック,オイルコークスなど
の炭素質のもの、もしくは、炭素化合物、例えば、Cr
236 ,Cr7 3 ,Cr3 2 などを所望の方法によ
り混合する。かかる、オキシ水酸化クロム(CrOO
H)と還元剤は、いずれも粉末状であるが、その粒度は
特に限定する理由はないが、多くの場合、微粉末が好適
である。
【0011】また、炭素還元の場合の混合割合は、化学
量論量の90〜110%であることが好ましく、更に好
ましくは97〜103%である。これより少ない場合は
還元反応が充分に進行しないことがあり、多い場合は、
製品中に多くの炭素が残留するおそれがある。
【0012】更に、混合粉末もしくは、オキシ水酸化ク
ロムを粘結剤、例えば、ポリ酢酸ビニル,ポリビニルア
ルコール,デンプン等を用い成型して得られた成型体を
雰囲気熱処理炉に挿入し、温度を1200℃以上に保持
しながら、炉内圧力0.05〜100mmHgの減圧雰
囲気、水素などの還元性ガスによる減圧還元、もしくは
アルゴンなどの不活性ガス常圧下でのガス還元反応を行
う。
【0013】一方、Bタイプを用いて還元反応を行う場
合、含有している炭素分が、製造される金属クロムに大
きく影響を与え、例えば、含有炭素量が、化学量論量よ
り過剰な場合、その還元生成物は、金属クロムとクロム
カーバイトの混在した物が得られ、逆に、含有炭素量が
化学量論量より少ない場合は、オキシ水酸化クロムの還
元が不十分になる。
【0014】このようなことから、化学量論量以外のと
ころで還元反応を行う場合、炭素分、例えば、黒煙,コ
ークス,Cr236 など、あるいは、酸素分、例えば、
CrO3 ,CrO3 などを添加し、化学量論量前後に原
料を調整するのが好ましい。
【0015】更に、これらの原料は、Aタイプと同様な
粘結剤を添加し、成型して、Aタイプと同様な、還元反
応を行う。また、Aタイプ,Bタイプ共、成型体を連続
的に高温度での焼成まで一段階で熱処理することができ
ることは勿論であるが、一度、300〜500℃で予備
加熱操作を与え、中間分解物を分解させて、更に必要に
応じ、800〜1000℃で、粘結剤を分解させて焼成
する。二段階もしくは三段階方式による熱処理も好まし
い。この間の保持、昇温に応じて時間をかければよい。
【0016】この反応における焼成時間は、所望のグレ
ードの金属クロムの製造のため限定はせず、高品位の金
属クロムを得るためには、得られた、還元反応品を更
に、粉砕,成型等の処理を行い、再還元を行う場合もあ
り得る。
【0017】かくして、得られた金属クロムは、電解法
や酸化クロムの還元により得られる金属クロムと比較し
て、CrOOHの大きい比表面積と細かな粒度が起因
し、極めて短時間で、クロム純度の高い金属クロムが得
られる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明について更に具体的に実施例
を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0019】実施例1 CrOOH(Aタイプ)粉末1000gとコークス粉1
87.5gを一般的粉末混合器にて混合し、更に、15
%ポリビニルアルコール水溶液を用い混練した。この混
練粉を一般的油圧プレスにて成型して得られた成型体を
大気中で乾燥後、雰囲気炉に入れ、900℃で30分保
持後更に1400℃,90分保持した。この時、炉内真
空度は5mmHgで行った。冷却後、得られた焼成体を
粉末X−ray回折による測定を行ったところ、図1に
示すようにCrのピークのみが固定され、CrO3 及び
Cr236 は固定されず、また、残存しているC,Oの
分析値(LECO−CS244,TC136)は夫々
0.25%,0.30%であった。
【0020】
【図1】
【0021】実施例2 CrOOH(Aタイプ)粉末1000gとコークス粉1
87.5gを実施例1と同様の方法で混合し、更に、1
0%ポリビニルアルコール水溶液を用い混練した。この
混練粉を成型し得られた成型体を乾燥後、雰囲気炉に入
れ、900℃,30分保持後1400℃,90分保持し
た。この時、炉内真空度は10mmHgで行った。冷却
後、試料を更に粉砕し、成型し得られた成型体を雰囲気
炉に入れ、1400℃,120分真空度5mmHgで処
理した。得られた焼成体を粉末X−ray回折による測
定を行ったところ、Cr結晶単相として固定され、ま
た、実施例1と同様の分析結果では、C 0.01%,
O0.03%と含有不純物が少ない高純度Crであるこ
とが確認された。
【0022】実施例3 化学量論量より炭素分を多く含むCrOOH(Bタイ
プ)粉末1000gと過剰炭素分を反応式C+O→CO
に基き除去するに必要な酸素源に見合うCr2 3 粉末
55.6g取り混合し、更に10%ポリビニルアルコー
ル水溶液を用い混練し、成型して得られた成型体を乾燥
後雰囲気炉に入れ900℃,30分保持後1350℃,
60分保持した。このとき、炉内真空度は5mmHgで
ある。得られた焼成体を粉末X−ray回折による測定
を行ったところ、Crピークのみが同定され、実施例1
と同様な分析結果では、C 0.28%, O 0.3
5%であった。
【0023】実施例4 化学量論量にほぼ等しい炭素分を含むCrOOH(Bタ
イプ)粉末100gを取り15%ポリビニルアルコール
水溶液を用い混練,成型して得られた成型体を乾燥後雰
囲気炉に入れ、900℃,30分保持後1400℃,5
mmHgで40分保持した。得られた焼成体を、粉末X
−ray回折による測定を行ったところ、Crピークの
みが同定され、実施例1と同様な分析結果では、C
0.3%,O 0.3%であった。
【0024】比較例1 市販Cr2 3 (顔料用)1000gとコークス粉23
7gを混合し、更に10%ポリビニルアルコール水溶液
を用い混練し、成型して得られた成型体を乾燥後雰囲気
炉に入れ、900℃,30分保持後、400℃,5mm
Hgで120分保持した。得られた焼成体を、粉末X−
ray回折による測定を行ったところ、図2に示すよう
にCr,Cr236 ピークが同定され、実施例1と同様
な分析結果では、C 1.65%,O 1.76%であ
った。
【0025】
【図2】
【0026】比較例2 市販Cr2 3 (顔料用)1000gとコークス粉23
7gを取り、混合し更に10%ポリビニルアルコール水
溶液を用い混練し、成型して得られた成型体を乾燥後雰
囲気炉に入れ、900℃,30分保持後、135℃,5
mmHgで240分保持した。得られた焼成体を、粉末
X−ray回折による測定を行ったところ、Cr,Cr
236 ピークが同定され、実施例1と同様な分析結果で
は、C 1.93%,O 2.23%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明のように、オキシ水酸化クロムを
還元する方法により、極めて簡便に、短時間で金属クロ
ムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られ金属クロムの粉末X−ray回
折を示す図。
【図21】比較例で得られ金属クロムの粉末X−ray
回折を示す図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られた金属クロムの粉末X−ray
回折を示す図。
【図2】比較例で得られた金属クロムの粉末X−ray
回折を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシ水酸化クロムに炭素および/または
    炭素化合物を添加し、減圧雰囲気、還元性ガス雰囲気お
    よび不活性ガス雰囲気の少なくとも一つの条件下で、熱
    処理を行うことを特徴とする金属クロムの製造方法。
  2. 【請求項2】オキシ水酸化クロムが炭素および/または
    炭素化合物を予め含有しているオキシ水酸化クロムであ
    る請求項1項記載の製造方法。
JP3841592A 1991-04-15 1992-01-30 金属クロムの製造方法 Pending JPH0681052A (ja)

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FR9204494A FR2675157A1 (fr) 1991-04-15 1992-04-13 Procede de fabrication de chrome metallique.

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