JPH0680543A - 抗歯垢薬を含有する口腔衛生用組成物 - Google Patents

抗歯垢薬を含有する口腔衛生用組成物

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JPH0680543A
JPH0680543A JP4362069A JP36206992A JPH0680543A JP H0680543 A JPH0680543 A JP H0680543A JP 4362069 A JP4362069 A JP 4362069A JP 36206992 A JP36206992 A JP 36206992A JP H0680543 A JPH0680543 A JP H0680543A
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    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 β−ガラクトシド結合を有する特定アルドビ
オナミド、例えば、ラクトビオナミド(式A)を含む歯
磨剤組成物。 (式中、R1 とR2 は、水素、脂肪族炭化水素ラジカ
ル、芳香族ラジカル、環式脂肪族ラジカル、アミノ酸エ
ステル、及び、その混合物から成るグループから選択さ
れたものである。) 【効果】 抗菌活性、細菌付着抑制活性にすぐれてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、歯垢の原因となる細菌
の発生ないし増殖を抑制する口腔衛生用組成物に関する
ものである。
【従来の技術】アルドビオナミドは、アルドビオン酸の
アミドとして、ここに規定する。アルドビオン酸は、ア
ルデヒド基がカルボン酸で置換された(一般に、糖C1
位に認められる)糖物質である。アルドビオナミドは、
サッカライド1単位以上から成る化合物を基礎にしてい
る。サッカライド2単位から成る化合物を基礎にしてい
る場合があり(例、ラクトビオナミドやマルトビオナミ
ド)、あるいは、ポリサッカライドが、酸化に利用でき
るアルデヒド基を伴う末端糖単位を有する限り、サッカ
ライド2単位以上から成る化合物を基礎にする場合があ
る。本発明組成物は、少なくとも1このβ−ガラクトシ
ド結合を含有する特異的アルドビオナミドの抗歯垢薬で
ある。一般に、歯垢の発生は、歯列への細菌の付着で始
まる、と認識されている。歯表面への細菌付着は、通
常、付着の原因とされる細胞表面結合蛋白と、唾液薄膜
内か、歯垢に内在する他の細菌表面上か、細胞外歯垢マ
トリックス上の結合部位を形成する同種構造の間の立体
特異的相互作用が関与する(Gibbons,R.
J.;J.Dent Res 68,750−76
0)。当該技術で記述する口腔細菌付着物の多くは、炭
水化物特異性結合を呈し、しばしば、細胞表面から突出
したフィラメント状延長部分(即ち、毛又は采)に認め
られる。これらの炭水化物認知構造は、レクチンとも言
われ、歯列上の宿主由来もしくは菌由来サッカライド含
有構造への結合に介在する。文献には、数種の異なる細
菌レクチンが記述されている。歯垢細菌が、とび抜け
て、最も多く発現するレクチンは、β−ガラクトシド特
異性、即ち、「ラクトース感受性」付着物である。β−
ガラクトシド特異性付着物を生じる属は、Actino
myces(アクチノミセス)、streptococ
cus(結合球菌)、Porphyromonas(ポ
ルフィロモナス)、Fusobacterium(フソ
バクテリウム)、Haemophilus(ヘモフィル
ス)、Capnocytophaga(カプノサイトフ
ァーガ)、Veillonella(ベイヨネラ)、P
rovotella(プロボテラ)、staphylo
coccus(ブドウ球菌)、Neiseia(ナイセ
リア)を含めて、多様な分類範囲を網羅している。これ
らは、歯列の一次、二次両コロニー形成菌である(Ko
llenbrander,P.E.;Crit Rev
Microbiol 17:137−159)。Ko
llenbranderは、細菌の共凝集が、歯垢形成
及び口内壁凹中の上皮細胞への細胞付着に積極的な役割
を果たす、と記している。抗付着メカニズムによって歯
垢を抑制するほとんどの試みは、通常は、表面活性ポリ
マーを含有する組成物による歯列への細菌接着の非立体
特異的抑制がかかわってきた。例えば、イギリス特許N
o.2,224,204Aと米国特許No.4,87
7,603は、ハイドロキシアパタイト表面への細菌付
着を抑制するフォスフォネート含有ポリマーの口腔用組
成物を示している。同様に、米国特許No.4,66
3,202は、細菌吸着を遅らせるバリアーを形成する
ポリマーの配合剤で表面を治療する方法を示している。
口内細菌付着を仲介する立体特異的相互作用の遮断に関
して、ヒト細胞へのレクチン介在付着の抑制剤として、
モノ及びオリゴサッカライドの使用が記述されている。
例えば、米国特許7349772の概要には、付着歯垢
の形成を抑制するS.sanguisから分離したオリ
ゴサッカライドについて記述している。Gaffarら
(米国特許5,002,759)は、ヒト上皮細胞への
Streptococcus pyogenesの付着
を抑制するための歯磨剤中の作用として、ガラクトース
成分(β−ガラクトールの場合がある)ないしフコース
成分を含有するオリゴサッカライドを開示している。ヨ
ーロッパ特許出願184,121は、食品、飲料、製剤
中の抗−う蝕剤として、ガラクトースないしラクトース
の使用を示している。Neeser(米国特許4,99
2,420及び4,994,441)は、ヒト赤血球へ
の歯垢細菌によるin vitroでの付着の抑制物質
として、K−カゼイノ−グリコペプチド化合物とその脱
シアリル化誘導体(この誘導体は、β−ガラクトース基
を含有する)について記述している。Lynchら(米
国特許4,855,128)は、細菌の共凝集を抑制す
る歯垢抑制剤として、キサンチンゴム、トラガカント、
グアルゴム、インドゴム、硫酸コンドロイチン、ポリガ
ラクト尿酸(ペクチン)。アルギン酸ナトリウム、K/
λ配置のカラゲナンのようなポリサッカライドを示して
いる。K/λ配置のカラゲナンと硫酸コンドロイチン
は、β−ガラクトースを含有する。stombergら
(J.Biol.Chem.265,11251−11
258)は、N−アセチル−ガラクトースアミン−B
1,3−ガラクトース−0−エチルがヒト赤血球へのA
ctinymyces viscosus及びActi
nomyces naeslundiiの結合の抑制剤
であると開示している。McIntireら(Infe
ction and Immunity,vol.4
1,No.2,848−850)は、フェニール、フェ
ニルエチル、ニトロフェニール誘導体を含めて、Act
inomyces属とStreptococcus s
anguisの間の共凝集を抑制するガラクトース−B
1,3−N−アセチルガラクトースアミンの0−グリコ
シドいついて記述した。McIntireらは、アグリ
コンを添加すると、大幅ではないが有意に抑制能を高め
る、と記している。strombergら(歯科学研究
国際学会スカンジナビア支部概要「合成レセプター同族
物質は、ヒトの歯垢形成を予防する」、Helsink
i1991年8月22〜24日)は、Actinomy
ces 12104株とLY7株の付着を遮断したGa
lNAcβ−3Gal α1−0−エチルの歯垢抑制能
を実証する研究を示した。5名を対照にしたマウスリン
ス実験で、臨床歯垢菌株が評価された。この研究は、G
alNAcβ−3Gal α1−0−エチルのようなレ
セプター同族体が、今後の抗歯垢療法で有用になり得る
事を証明するものである、と言われている。strom
bergとMcIntireの文献で記述されたグリコ
シドは、高価な分子で、合成、精製法が異なる。そのた
め、その実用性は、細菌結合の立体特異性の研究に限ら
れる。本発明で使用する化合物とは異なるサッカライド
誘導体は、歯科以外の領域に関する出願に於いて、開示
されていた。日本特許出願03112905及び031
12904の要約は、食品、化粧品を防腐する抗細菌剤
として、それぞれ、構造1、2に代表される2−アセチ
ルアミノ−N−アルキル−グルコシルアミン及びアルキ
ル−グルコシル−アミンの使用を示している。Mard
hら(米国特許4,851,338)は、staphy
lococcus系細菌とBordatella pe
rtussis属系細菌の有無の診断のため、構造3の
使用を示している。 構造1 構造2
【化3】 この場合Rは、少なくとも Rは、少なくとも 8この炭素アルキル、 8この炭素を有する 望ましくは12〜18この アルキルである。 炭素である。 構造3
【化4】 この場合、R、R、R3は同一もしくは異なり、水
素又は有機残基、例えば低アルキル、低アシル、あるい
は、炭水化物残基、あるいは硫酸塩やリン酸塩のような
無機残基で、OR1は、α−もしくはβ−配置である。
Williamsら(「新規クラスのモデルグリコリピ
ド:合成、特性、レクチンとの相互作用」Archiv
es of Biochemistry and Bi
ophysics,vol.195,No.1[197
9],145−151)は、アルキルラクトビオナミ
ド、セロビオナミド、ゲントビオナミド(全て、β−D
−グリコシド結合を含有)の合成法、特性、レクチン−
グリコリピド相互作用を示している。これらの化合物
は、炭素原子12こ以上のアルキル鎖を含有した。Wi
lilamsらは、炭水化物結合部位に対して、モノサ
ッカライドと競合できる、と記している。グリコリピド
の界面活性剤としての作用能が論じられている。Wil
liamsの論文は、細胞と結合しない可溶化植物レク
チンのアルドビオナミド誘発凝集について記述してい
る。対照的に、本発明に従った成品は、凝集達成を目標
とするのではなく、内口細菌上の細胞結合レクチン介在
の付着相互作用を抑制するか、細菌増殖を抑制する事を
意味している。同時提出された同一名儀人出願、弁理士
事件表#91−0251−EDGは、個人用製品及び洗
浄剤処方薬における界面活性剤として、ラクトビオナミ
ドを含む非イオンアルドナミドの一般的有用性を示して
いる。本発明に従った口腔衛生用合成品は、同時提出の
出願に数えられる界面活性剤分子を含む場合があるが、
本発明は、一部には、β−ガラクトシド結合を含有する
特異的アルドビオナミド(例、ラクトビオナミド)が、
口腔内で、抗菌剤として、細菌の結合ないし作用を崩壊
させる事によって、抗歯垢効果を示すとした発見に基づ
いている。
【発明が解決しようとする課題】従来の歯科技術は、界
面活性剤の利点ないし抗菌活性を供給でき、β−ガラク
トースを狙った集団も含有する抗歯垢薬を含む歯磨組成
物を入手できなかった。さらに、有効な抗歯垢薬を含有
する歯磨を商業スケールで生産できるように、比較的安
価な抗歯垢β−ガラクトース含有成分の需要がある。従
って、本発明の目的は、抗歯垢薬として、β−ガラクト
シド結合を含む特定にアルドビオナミドの口腔衛生用組
成物を提供するところにある。本発明のもう1つの目的
は、有効で、かつ、市販可能な抗歯垢β−ガラクトース
含有化合物を含む口腔衛生用組成物を提供するところに
ある。本発明のさらに別の目的は、口腔内での細菌付着
ないし細菌増殖の抑制法を提供するところにある。以上
の本発明の目的を、次の詳細な説明と実施例から明示す
る。
【課題を解決するための手段】上記目的は、アルドビオ
ナミド、アルドビオン酸の類似アンモニウム塩、及び、
その混合物から成るグループから選択した少なくとも1
つの有効歯垢抑制量の化合物を含有する口腔衛生用組成
物を包含する本発明によって達成される。その場合、こ
の化合物は、(i)少なくとも1つのβ−ガラクトシド
結合と(ii)アミド基:
【化5】 を含む。この場合、RとRは、同一もしくは異な
り、水素、脂肪族炭化水素ラジカル、芳香属ラジカル、
環式脂肪族ラジカル、アミノ酸エステル、及び、その混
合物から成るグループから選択する。RとRは、例
えば、アミド、カルボキシ、エーテルないしサッカライ
ド成分として存在するヘテロ原子、即ち、N、O、Sを
含むことができる。アルドビオナミドは、炭水化物基礎
分子であるので、合成で変える事ができ、環境にやさし
い再生可能原料源である。好ましい抗歯垢薬は、低コス
トの点から、構造式Aのラクトビオナミドである。ラク
トビオナミドは、ラクトースから順に入手したラクトビ
オン酸から生成するラクトビオノ−1,5−ラクトンか
ら生産できる。ラクトースは、他の天然ジサッカライド
に比較して、安価で、豊富に供給できる。その結果、各
種ラクトビオナミドを含有する大量の歯磨組成物の生産
は、特に、商業的見地から興味深い。類似ラクトビオン
酸アンモニウム塩は、構造式Bで表わされる。 構造式A
【化6】 構造式B
【化7】 望ましいラクトビオナミドは、N−アルキルラクトビオ
ナミド、N−ラクトビオニルアミノ酸エステル、N−
(アルキロキン)アルキルラクトビオナミドを含むが、
それに限定するものではない。当然、β−ガラクトシド
結合を含有する他のアルビオナミドを使用してよい。本
発明の歯科用組成物は、単独もしくは互いに共同して、
細菌凝集の抑制増強、界面活性力、抗菌活性を提供す
る。本発明組成物は、歯垢の原因となる細菌の付着ない
し増殖を抑制し、それによって、歯垢形成、歯垢誘発疾
患、歯石形成、虫歯、歯肉炎、歯周病を防止する。本発
明組成物は、練り歯磨、マウスウォッシュ、リンス、歯
磨粉、ジェル、デンタルフロス、チューインガム、菓子
錠剤、並びに、他の経口手段の形をとる事ができる。本
発明は、本発明組成物の口腔壁への塗布を含む歯垢形成
及び増殖抑制法も包含する。本発明の口腔衛生用組成物
は、必須成分として、β−ガラクトシド結合を含有する
少なくとも1このアルドビオナミド化合物を含む。アル
ドビオナミドは、サッカライド2単位、例えば、ラクト
ビオナミドから成る1この化合物を基礎とする場合があ
り、あるいは、少なくとも1このβ−ガラクトシド結合
が存在する限り、トリサッカライドやオリゴサッカライ
ドのような2こ以上のサッカライドから成る化合物を基
礎とする場合がある。特に、本発明組成物は、アルドビ
オナミド、対応アルドビオン酸アンモニウム塩、その混
合物から成るグループから選択した少なくとも1この抗
歯垢化合物を含み、その場合、本化合物は、(i)少な
くとも1このβ−ガラクトシド結合と(ii)下記のア
ミド基を含む。
【化8】 この場合、RとRは、同一もしくは異なり、水素、
脂肪族炭化水素ラジカル、芳香族ラジカル、環式脂肪族
ラジカル、アミノ酸エステル、及び、その混合物から成
るグループから選択する。RとRは、例えば、アミ
ド、カルボキシ、エーテルないしサッカライド成分とし
て存在するヘテロ原子、即ち、N、O、Sを含む事がで
きる。好適化合物は、入手し易さと低価格のため、ラク
トビオン酸から誘導する。望ましいものとして、合成法
を簡素化し、活性化合物の価格を下げるためには、R
は、水素である。N−アルキルラクトビオナミドは、R
ないしRが脂肪族炭水化物ラジカル(ヘテロ原子を
含む場合がある)の構造式Aの化合物である。適切な脂
肪族炭化水素ラジカルは、メチル、エチル、アミル、ヘ
キシル、ヘプチル、ノエル、デシル、ウンデシル、ドデ
シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキ
サデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、アリル、ウン
デセニル、オレイル、リノレイル、リノレニル、プロペ
ニル、ヘプテニルを含むが、それらに限定はされない飽
和及び不飽和ラジカルである。本発明組成物の活性化合
物は、直鎖もしくは分枝鎖脂肪族基を含有する事ができ
る。芳香族ラジカルは、ベンジル、アニリン、置換ベン
ジルもしくはアニリン基で例示される。適切な混合脂肪
族芳香族ラジカルは、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ノキシエチル、ビニルベンジルで例示される。環式脂肪
族ラジカルは、シクロペンチル及びシクロヘキシルによ
って例示されるが、それらに限定されるものではない。
N−ラクトビオニルアミノアシドエステルは、蛋白の中
で天然に発生するアミノ酸、例えば、アラニン、バリ
ン、グリシン、リジン、ロイシン、アルギニン、アスパ
ラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、
スレオニン、セリン、システイン、ヒスチジン、チロジ
ン、メチオニンのエステル、並びに、β−アラニン、サ
ルコシン、γ−アミノブチル酸、オルニチン、シトルリ
ンなど、蛋白中には認められない天然に発生するアミノ
酸のエステルがあるが、それらに限定されるものではな
い。N−ラクトビオニルアミノ酸エステルの1例は、構
造式Aで、Rが水素で、R
【化9】 の時である。この場合、nは、1以上の整数で、Rは、
例えば、36こまでの炭素原子を含有する脂肪族炭化水
素ラジカルである。N−(アルキルオキシ)アルキルラ
クトビオナミドは、RないしRが−(CH2)n−
O−R6の化合物によって例示されるが、それらに限定
されるものではなく、この場合、nは、1以上、望まし
くは1〜10の整数で、R6は、RとRで上述した
ように、脂肪族炭化水素ラジカル、芳香族ラジカル、環
式脂肪族ラジカルである。望ましくは、nは、1〜3
で、R6は、1〜18この炭素原子を含有する脂肪族炭
化水素ラジカルである。N−アルキルラクトビオナミ
ド、N(アルキルオキシ)アルキルラクトビオナミド、
及び、N−ラクトビオニルアミノ酸エステルは、典型的
には、R及びR基に、36こまでの炭素原子、望ま
しいものとしては、24こまでの炭素原子、最も望まし
いものとしては8〜18この炭素原子、又、最適なもの
としては、至適表面活性を得るために8〜16この炭素
原子を含有する。N−(ポリアルキルオキシ)アルキル
ラクトビオナミドは、RないしRが−R4−(OR
4)n−R4−R5で、nが1以上の整数、R4がエチ
レン、プロピレン及びその混合物から成るグループから
選択し、R5がアミンもしくはラクトビオナミド成分の
化合物で例示されるが、それらに限定はされない。アル
キレンオキサイドラジカルの反復単位数は、典型的には
2〜10,000、望ましいものとしては、2〜10
0、最も望ましいものとしては2〜10の範囲である。
R5は、β−ガラクトース成分を追加するために、ラク
トビオナイド(生成する化合物は、N−(ポリアルキル
オキシ)アルキル(ビス)ラクトビオナミド、例えばN
−(ポリエチレンオキサイド)ビスラクトビオナミド)
であるのが望ましい。N−(ポリアルキルオキ)アルキ
ルシラクトビオナミド内のRないしR基は、−CH
CH−S−CHCH−(OCHOCH)n
−S−CHCH−R5とする事ができる。当然、上
に挙げていないが、本発明の範囲内の他のR及びR
ラジカルを使用できる。β−ガラクトシド結合が存在す
る限り、他のアルドビオナミドが使用できる。上述の化
合物は、全て、構造式Bによって、上段で表わしたよう
に、対応アンモニウム塩の形にする事ができるアルドビ
オナミドは、適切にはアルドビオノラクトンから、望ま
しいものとしてはアルドビオノ−1,5−ラクトンと、
望ましいR及びR鎖を帯びる必須有機1級もしくは
2級アミンから調製できる。調製法は、ここに参考とし
て加えた出願No.07/816,422及びNo.0
7/958,402の同一名儀人の特許出願に示し、こ
れは、アルドビオノラクトンの各種1級もしくは2級ア
ミンとの反応(25〜65℃)によるN−置換アルドビ
オナミドの合成について記述している。反応例は、次の
通りである。 脂肪族アミン
【化10】 ラクトビオノ−1,5ラクトン N−アルキルラクトビオナミド アルドビオノラクトンは、市販を入手でき(例、Ald
richchemicalsから)、あるいは、アルド
ビオン酸をジオキサン又はメタノールなどの有機溶媒に
溶解して調製できる。アルドビオノラクトンの調製は、
Williamsらの「新規クラスのグリコリピド:合
成、特性、レクチンとの相互作用」Archives
of Biochemistry and Bioph
ysics,vol.195,No.1,June,1
45−151,1979により、又、H.S.Isbe
ll基準局、Journal of Researc
h,Vol.11,1933により、さらに詳細に記述
されており、ここに、参考までに示す。代わりのものと
して、アルドビオノラクトンが、ここに参考までに加え
た米国特許2,746,916に記述されるように、水
溶液の噴霧乾燥により入手できる。本発明で望ましいも
のとして使用されるアルドビオノラクトンは、アルドビ
オノ1,5−ラクトンである。アミンHNR1R2は、
脂肪族アミンの場合のように、市販品を、あるいは、
(オキシアルキル)アルキルアミンの場合のようにSh
erexから(Adogen 180 R)あるいは、
合成可能である。脂肪族アミンを使用する時は、R
いしRは、合成を容易にするために、少なくとも3こ
の炭素原子を含有する(RないしRが、炭素原子3
こ以下のアミンは、高い揮発性によって、蒸発するに違
いない)。好適法において、出発反応混合液でのアルド
ビオノラクトン対アミンモル比は、1:1.5〜1:1
の範囲である。望ましいものとしては、等モル比を使用
する。好適法は、反応の副生成物、それ自体を本発明組
成物の活性成分として利用できるアルドビオン酸の対応
アンモニウム塩(ラクトビオナミドの場合に、一般式B
で表わされる)、の回収を抱含する。副生成物を含有す
る溶液を陰イオン交換カラムに通し、アンモニウム塩を
出発アミンに変換できる。アルドビオネートアニオン
は、カラムに保持されるが、カラムを塩基で洗浄し、蒸
溜脱イオン水で溶出するとアルドビオン酸塩に変換でき
る。次に、その塩をアルドビオン酸に変換し、順次、こ
れを出発ラクトンに変換できる。本好適法は収率を向上
させ、連続工程を可能にする。本好適法は、本発明組成
物中に含まれるどんなアルドビオナミドの調製にも使用
できる。しかし、本発明組成物は、アルドビオン酸のア
ンモニウム塩を含む場合があるので、塩からのアルドビ
オナミドの分離には必要ない。主生成物のアルドビオナ
ミドも、副生成物のアンモニウム塩も、本発明組成物に
加えるのに適しており、両物質を含有する混合物を使用
できる。代替合成法が利用できる。N−アルキルラクト
ビオナミドは、ここに参考までに掲載した米国特許2,
752,334に記述される通りに調製できる。N−ラ
クトビオニルアミノ酸エステルの調製は、ここに参考ま
でに掲載した米国特許2,785,152に記述されて
いる。N−(アルキルオキシ)アルキルラクトビオナミ
ドの調製法は、ここに参考までに掲載したZiegas
t(Makromol.Chem.,Rapid Co
mmun.5,373−379(1984)の論文に記
述さている。アルドビオン酸のアンモニウム塩は、共に
ここに参考に加えて米国特許4,137,397及び
2,761,859に記述される通りに調製できる。望
ましくは、′397及び′859特許に示される工程
は、高めの温度(約70℃)を使って修正し、ラクトビ
オ−1,5−ラクトンからのラクトビオン酸の形成を促
進させ、水溶液中でのアルキルアミンの溶解を助ける。
又、低温沸騰メタノールを′397及び′859特許で
使ったエタノールやアセトンの代わりに使用した。上述
のように、β−ガラクトシド結合と特定R及びR
を含有するアルドビオナミド化合物は、様々な抗歯垢効
果をもたらす事ができる。短鎖アルキルアルドビオナミ
ド(R及びR鎖の炭素原子数が14以下、望ましい
ものとしては10以下)、N−アルドビオニルアミノ酸
エステル、N−(アルキルオキシ)アルキルアルドビオ
ナミドは、細菌付着相互作用の防止に特に有効である。
N−アルドビオニルアミノ酸エステルと、長鎖(望まし
いものとしては、炭素原子が少なくとも8こ)アルキル
アルドビオナミドも、有効な抗菌剤である(その抗細菌
付着性と界面活性能の他に)。アルドビオナミド化合物
は、本発明では、歯垢形成を抑制するのに有効な量で使
用する。その量は、使用する特定化合物に依存するが、
最終組成物重量により、一般には約0.0001〜約2
0%、望ましいものとしては約0.001〜約10%、
最も望ましいものとしては約0.01〜約5%の範囲で
ある。特に、練歯磨やマウスウォッシュ組成物の処方を
容易にし、アミノ糖の歯垢マトリックスへの拡散能を高
めるために、アミノ糖は、水溶性である事も望ましい。
本発明の好適口腔組成物は、錬歯磨、デンタルクリー
ム、ジェル、歯磨粉、並びに、マウスウォッシュ、ブラ
ッシング前リンス、ブラッシング後リンス処方剤、チュ
ーインガム、菓子錠剤の形を取る。練歯磨とジェルに典
型的に含まれる成分は、本発明に従って、錬歯磨とジェ
ル組成物に使用できる。適切な成分は、研磨剤、起泡
剤、芳香剤、湿潤剤、結合剤、甘味剤、水である。マウ
スウォッシュは、典型的には、水/アルコール溶液、芳
香剤、湿潤剤、甘味剤、起泡剤、着色剤から成る。本発
明組成物に使用できる研磨剤は、アルミナとα−アルミ
ナトリハドレートのようなその水和物、三ケイ酸マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、焼成ケイ酸アルミニウムや
ケイ酸アルミニウムのようなアルミノシリケート、炭酸
カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ポリメチルメタクリ
レート、粉末ポリエチレン、シリカキセロゲル、ハイド
ロゲル及びエアロゲルなどである。又、研磨剤として適
切なのは、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナ
トリウム、炭酸カルシウム、オルソリン酸ジカルシウ
ム、微粒子ハイドロキシアパタイトなどである。口腔用
組成物が取る事のできる剤型に応じて、研磨剤は、特に
練歯磨の場合、重量別に0〜70%、望ましいものとし
て重量別に1〜70%、さらに望ましいものとしては重
量別に10〜70%の量を加える事ができる。本発明で
の使用を考えられる湿潤剤は、グリセロール、ポリオー
ル、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、水素添加部分水解ポリサッカライドなど
である。湿潤剤は、一般に0〜80%、特に練歯磨の場
合、望ましいものとして、重量別に5〜70%、の量を
加えられる。本発明での使用に適した濃縮剤は、重量別
に、0.1〜20%で練歯磨、クリーム、ジェルに加え
る事ができる。本発明組成物での使用に適した結合剤
は、ハイドロキシエチルセルロース(Natrosol
(登録商標))、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ハイドロキシプロピルセルロース(Klucel
(登録商標))、並びに、キサンチンゴム、アイリッシ
ュモス、トラガカントである。結合剤は、本発明練歯磨
に0.01〜10%の範囲まで加える事ができる。望ま
しいものとして約0.1〜5%のレベルでの本歯磨剤へ
の使用に適した甘味剤は、サッカリンである。適切な起
泡剤は、石ケン、陰イオン、陽イオン、非イオン化、両
性ないし双性イオン界面活性剤である。これらは、重量
別に0〜15%、望ましいものとしては0.1〜15
%、さらに望ましいものとしては0.25〜10%、の
レベルで加える事ができる。本発明で記述するグリコシ
ドー界面活性剤の多くは、起泡剤として、重量別に0〜
15%の範囲の濃度で使用できる。数種のピロリン酸塩
や他のポリリン酸塩が抗歯石剤として有用である、と米
国特許No.4,515,772及び4,627,97
7で開示されている。これらは、アルカリ金属をナトリ
ウムとカリウムから成るグループから選択するのが望ま
しいジ及びテトラアルカリ金属ピロリン酸である。ポリ
リン酸塩は一般に、少なくとも0.5%ポリリン酸塩陰
イオン、上限約10%、望ましいものとしては約7.5
%を供給する量で加える事ができる。抗歯石ないし抗歯
垢剤として、各種陰イオンポリマーを使用できる。適切
なポリマーは、カルボキシル化ポリマー、スルフォン化
及びカルボキシル化成分を含有するポリマー、フォスフ
ィネート単位を含有するカルボキシル化ポリマー、及
び、それらの混合物である。本組成物に適したカルボキ
シル化ポリマーは、ここに参考までに挙げたGaffa
rらの米国特許4,808,400に記述されている。
ポリマー骨格に沿ったもの及びジ置換ハイポフォスファ
イト単位を含有する適切なカルボキシル化ポリマーは、
ここの参考までに挙げた米国特許5,011,681に
記述されている。陰イオンポリマーは、約0.01〜約
10%、望ましいものとしては約0.05〜約5%のレ
ベルで加える事ができる。亜鉛塩は、米国特許No.
4,100,269、米国特許No.4,416,86
7,4,425,325,4,339,432に、抗歯
石及び抗歯垢剤として開示されている。本発明の好適組
成物は、亜鉛塩、特にクエン酸亜鉛である。亜鉛化合物
は、約0.01〜約4%の亜鉛、あるいは、望ましいも
のとして約0.05〜約1%の亜鉛イオンを供給するの
に十分な量を組成物に加える事ができる。フッ化ナトリ
ウム、フッ化第1錫、モノフルオロフォスフェートナト
リウム、フッ化アンモニウム亜鉛、フッ化アンモニウム
錫、フッ化カルシウム、フッ化アンモニウムコバルトの
ような練歯磨に使用されるフロライド源は、抗う蝕効果
提供のために加える事ができ、望ましいものとして、加
えられている。本発明の好適組成物は、フロライド源で
ある。フロライドイオンは、約3,000ppmまでの
高ラベルを使用できるが、0〜1500ppm、望まし
いものとしては50〜1500ppmのレベルで供給す
るのが典型的である。芳香剤は、通常、練歯磨に、重量
別に0.01〜約5%、特に0.1〜5%のように、少
量含まれる。クロルヘキシジンジグルコネート、ヘキセ
チジン、アレキシジン、4級アンモニウム抗菌化合物の
ような水溶性抗菌剤、さらには、亜鉛、銅、銀、2価錫
のような数種の水溶性金属イオン源(例、塩化亜鉛、塩
化銅、塩化第2錫、硝酸銀)も含む事ができる。二酸化
チタンは、適切な白色染料である。歯磨剤に適した染料
/着色両、即ち、FD&Cブルー#1、FD&Cイエロ
ー#10、FD&Cレッド#40などを、本発明歯磨剤
に使用できる。本発明組成物には、防腐剤、ビタミンC
やEのようなビタミン、錫塩、銅塩、ストロンチウム
塩、マグネシウム塩のような他の抗歯垢剤など、様々な
他の選択成分を加える事ができる。又、加える事ができ
るのは、pH調製剤、尿素のような抗う蝕剤、グリセロ
リン酸カルシウム、トリメタリン酸ナトリウム、シリコ
ンポリマー、植物抽出物、硝酸カリウムやクエン酸カリ
ウムのような敏感な歯のための脱感作剤、及び、それら
の混合物である。カゼインないしその水解物は、抗う蝕
剤として、例えば、重量別に0.01〜20%、望まし
いものとしては0.1〜10%のレベルで加える事がで
きる。練歯磨に使用される上述の化合物に相当するもの
も、マウスウォッシュに対する以上の範囲内で一般に適
している。マウスウォッシュは、エタノールを、0〜6
0%、望ましいものとしては、重量別に5〜30%のレ
ベルで含む事ができる。次の特定剤は、さらに本発明を
説明しているが、本発明は、それに限定されない。 方法 細菌共凝集試験 様々な細菌種間のレクチン介在結合に対する各種アミノ
糖の妨害能を決定するために、細菌共凝集試験を使用し
た。例えば、多くのActinomycesnaesl
undii菌株は、A.naeslundiiが産生す
るレクチンと結合球菌の表面上のβ−ガラクトース含有
構造の間の結合の結果として、Streptococc
us sanguisと共凝集する。本試験のため、
A.naeslundii pk29とS.sangu
isを、2.5%トリプトン、1.5%酵母エキス、
0.1%硫酸マグネシウム、1.0%フルクトースを含
有する培地中で一晩培養した。次に、細胞を、1.0m
M塩化カルシウム、0.1mM塩化マグネシウム、5
0.0mM塩化カリウム(緩衝化KCl)を含有する
1.0mMリン酸カリウム緩衝液(pH=6.8)で2
倍洗浄した後、光学密度(540nm)1.5で、緩衝
化KClに再浮遊させた。各細菌浮遊液0.5mlを
5.0%牛血清アルブミン(BSA)0.2mlと適当
な濃度の対象抗歯垢剤0.8ml/3.0ml栓付きポ
リスチレンキュベット中で合わせて、共凝集を実施し
た。キュベット(光路径1cm)を穏やかに室温で転倒
させ、時間の関数として、光学密度(540nm)を測
定した(2.0分間隔、20分)。光学密度測定に用い
た機器は、可変波長スペクトロフォトメーター(Gil
son Response(R) Spectroph
otometer,Gilsonから購入)であった。 被験化合物の活性は、緩衝液対照に比較する抑制%で表
わした(即ち、抑制%=[1−光学密度変化(抑制物
質)]/[光学密度変化(対照)]×100。 ラテックスビーズー細菌凝集試験 糖蛋白コート表面へのレクチン介在細菌付着に対するア
ミノ糖の作用を決定するため、ラテックスビーズ凝集試
験を利用した。ラテックスビーズ(直径6.0μm)
は、0.73%グリシン、1.0%塩化ナトリウム、
0.1mM塩化カルシウム、0.02%アジ化ナトリウ
ムを含有する20.0mMトリスヒドロキシアミノメタ
ン緩衝液(pH=8.2)中アシアロフェチュイン(末
端がβ−ガラクトシル基のオリゴサッカライド側鎖に富
む糖蛋白)0.5mg/mlにビーズを浮遊させて調整
した。ビーズを30分間、37℃で処理した後、TGS
緩衝液中0.1% BSAで洗浄、再浮遊させた。「細
菌共凝集試験」で記述したように、A.naeslun
dii PK29細胞を培養し、洗浄した後、TGS緩
衝液中に、光学密度(540nm)が1.5になるよう
に再浮遊させた。細菌浮遊液(0.1ml)と調製ラテ
ックスビーズ(1.0ml)を適当な濃度の抑制剤
(0.8ml)と3.0ml栓付きポリスチレンキュベ
ット中で合わせた。キュベットを室温で静かに転倒さ
せ、光学密度(OD 540nm,1cm光路長)を
2.0分間隔で20分間観察した。使用機器は、Gil
son Response(R)であった。 抗菌活性の測定 対象薬剤の抗菌活性を、最小阻止濃度(MIC)を測定
する事で算定した。表3に示すように、各種菌株の口内
細菌種の純培養液を、ビーフハートインフュージョンブ
イヨン(BHI)中で、対象薬剤の連続希釈液と合わせ
た。細菌の出発濃度は、約1.0×10E6コロニー形
成単位(CFU)/mlであった。混合液を37℃で好
気的に培養し、培養液の光学密度を(540nm,透過
長1cm)Bausch and Lomb Spec
20可変波長スペクトロフォトメーターを使って、
0、24.0、48.0時間目に測定した。
【実施例】
実施例1 本発明組成物での使用に適した各種アルドビオナミドを
調製した。 N−プロピルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン5g(1eq)を無水
DMF20ml中、80℃で溶解し、プロピルアミン
0.86g(1eq)を添加した。反応液を30分間8
0℃で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を2回エチルエー
テルで洗浄した。メタノール/エチルエーテルからの再
結晶で、N−プロピルラクトビオナミドの収率は、80
%であった。 N−ペンチルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン5g(1eq)とアミ
ルアミン1.41g(1eq)の混合物を無水メタノー
ル30ml中で加熱し、1時間還流させた。少量の活性
炭を添加し、混合液を熱い内に濾過した。溶媒を除去
し、残渣をエチルエーテルで洗浄した後、アセトンで洗
浄し、乾燥させた。N−ペンチルラクトビオナミドを収
率60%で得た。 N−オクチルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン10g(1eq)とオ
クチルアミン7.6g(1eq)の混合液を激しく撹拌
しながら、30分間、90℃まで加熱した。反応液を冷
却させ、残渣をエチルエーテルで洗浄した。メタノール
/エチルエーテルで2回再結晶し、収率80%のN−オ
クチルラクトビオナミドを得た。 N−デシルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン20g(1eq)を無
水DMF40mlに75〜80℃で溶解させ、デシルア
ミン8.8g(1eq)を添加した。30分間撹拌しな
がら、反応液を75〜80℃に維持した後、反応液を冷
却し、エチルエーテル150mlを添加し、生成物を濾
過した。エチルエーテルで2回洗浄した後、N−デシル
ラクトビオナミドをメタノール/エチルエーテル中で2
回再結晶し、収率80%を得た。 N−ドデシルラクトビオナミド ラクトビオノ−1.5−ラクトン30g(1eq)を無
水DMF70ml中に75〜80℃で溶解し、ドデシル
アミン15.85g(1eq)を添加した。反応液を3
0分間70〜80℃に維持し、その後、反応液を冷却
し、エチルエーテル200mlで希釈し、濾過した。生
成物をエチルエーテルで2回洗浄し、N−ドデシルラク
トビオナミドをメタノールから再結晶し、収率90%を
得た。代替法として、ラクトビオノ−1,5−ラクトン
20g(1eq)とドデシルアミン11g(1eq)を
還流温度まで加熱して、メタノールに溶解させた。反応
混合液を、室温で一晩撹拌し、その後生成物を濾過し、
メタノールで洗浄した後、エチルエーテルで洗浄した。
N−ドデシルラクトビオナミドをメタノールで再結晶
し、57%の収率を得た。 N−テトラデシルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン20g(1eq)を6
5℃で無水DMF60mlに溶解し、テトラデシルアミ
ン12.5g(1eq)を添加し、反応液を30分間撹
拌した。反応混合液を冷却し、エチルエーテルを添加し
た後濾過し、エチルエーテルで洗浄した。N−テトラデ
シルラクトビオナミドのメタノールによる再結晶で、9
2%の収率を得た。 N−ヘキサデシルラクトビオナミド ラクトビオノ−1,5−ラクトン10g(1eq)をヘ
キサデシルアミン7.1g(1eq)に添加した点を除
いて、N−テトラデシルラクトビオナミドの場合と同一
の手法を用いた。メタノールからの再結晶は、収率90
%を生じた。 N−ラクトビオニルドデシルグリシネート ドデシルグリシネート塩酸塩の調製法:グリシンメチル
エステル塩酸塩20g(Aldrichから供給)、ド
デシルアルコール130g(Aldrich)、硫酸
(1ml)を、吸引真空下、95℃で14時間加熱し
た。ヘキサン(500ml)を添加し、加熱時、混合液
を濾過した。冷却時、ドデシルグリシネート塩酸塩を濾
過により採取し、アセトン洗浄後、真空オーブン中で乾
燥させた。収量は、40gであった。ドデシルグリシネ
ート塩酸塩9.0gを、穏やかに加熱しながら、無水メ
タノール50ml中で溶解し、2.0Mメタノール性ア
ンモニア16mlを添加した後、ラクトビオノ−1,5
−ラクトン10.9g(1eq)を添加した。反応混合
液を、2.0時間、加熱還元させ、活性炭添加後、混合
液を熱い内に濾過した。溶媒を除去した後、生成物をエ
チルエーテルで洗浄し、真空オーブン内、五酸化リン、
40℃で乾燥させた。収率は、約75%であった。 N−ラクトビオニルドデシルβ−アラネート N−ラクトビオニルドデシルグリシネートの合成につい
て上述したものと同一の手法を使用した。収率は、約7
0%であった。 ブチル−1,4−ビス−ラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(20g,1eq)を
メタノール(200ml,50℃)に溶解し、1,4−
ジアミノブタン(2.6g,1eq)を添加した。生じ
た混合液を、50℃で1時間撹拌した。生じた反応混合
液を濾過し、濾液を、陰イオン交換樹脂カラムで溶出し
た。溶媒を除去し、残渣を温アセトンで洗浄した後、真
空オーブン中、40℃で乾燥させた。収量は、10.1
gであった。 ココラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(400g,1eq)
を撹拌しながらメタノールに溶解し(2.3l,50
℃)、ココアミン(Adogen 160−D(登録商
標),211.8g,1eq)を、ゆっくりと10分間
かけて添加した。添加完了後、反応混合液を、さらに1
0分間撹拌し、次に、その溶液に少量のココラクトビオ
ナミドを加えた。生じた混合液を、一晩、室温で撹拌し
た。生成物を濾過した後、温アセトンで2回洗浄し、真
空オーブン内、40℃で乾燥させた。収量は、394g
であった。 ドデシルオキシプロピルラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(180g,1eq)
をメタノールに溶解させた(50℃,1.11)。ドデ
シルオキシプロピルアミン(115.8g,1eq)を
ゆっくりと添加した。添加完了後、混合物を室温で、一
晩撹拌した。生成物を濾過し、温アセトンで2回洗浄し
た後、真空オーブン内、40℃で乾燥させた。収量は、
215gであった。テトラデシルオキシプロピルラクト
ビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(500g,1eq)
をメタノールに溶解させた(50℃,31)。テトラデ
シルオキシプロピルアミン(Adogen 184(登
録商標),385g,1eq)を、数回に分けて、ゆっ
くりと添加した。添加完了後、反応混合液を室温で一晩
撹拌した。生成物を濾過し、温アセトンで2回洗浄した
後、真空オーブン内、40℃で乾燥させた。収量は、6
47gであった。 オレイルラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(100g,1eq)
をメタノールに溶解させ(50℃、400ml)、オレ
イルアミン(Adogen172−D(登録商標),7
6.1g,1eq)をゆっくりと添加した。添加完了
後、反応混合液を室温で一晩撹拌した。生成物を濾過
し、アセトンで2回洗浄した後、真空オーブン内、40
℃で乾燥させた。収量は130gであった。 N−ドデシル−N−メチルラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1,5−ラクトン(8.7g,1eq)
をメタノール(50℃、30ml)に溶解させ、N−ド
デシルメチルアミン(5g,1eq)を添加した。反応
液は室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、生成物をエタ
ノール洗浄した後、アセトン洗浄し、真空オーブン内、
40℃で乾燥させた。収量は、12gであった。 獣脂ラクトビオナミドの調製 ラクトビオノ−1.5−ラクトン(200g,1eq)
をメタノールに溶解させ(45℃、1.3l)、獣脂ア
ミン(Adogen 170−D(登録商標),14
4.7g,1eq)を、数回に分けてゆっくりと添加し
た。添加完了後、反応混合液を室温で一晩撹拌した。生
成物を濾過し、イソプロパノール洗浄した後、アセトン
洗浄し、真空オーブン内、40℃で乾燥させた。収量
は、270gであった。 ラクトビオン酸ドデシルアンモニウム ラクトビオノ−1,5−ラクトン(13.2g,1e
q)を、水(150ml)に70℃で溶解させ、メタノ
ール50ml中のドデシルアミン(7.2g,1eq)
をゆっくりと添加した。生じた溶液をロータリーエバポ
レーターにかけ、メタノールを除去した後、凍結乾燥さ
せて、ラクトビオン酸ドデシルアンモニウム20gを得
た。 ラクトビオン酸テトラデシルアンモニウム ラクトビオノ−1,5−ラクトン(20g,1eq)を
70℃で水(150ml)に溶解させた。メタノール5
0ml中のテトラデシルアミン(12.5g,1eq)
を滴下した。生じた溶液をロータリーエバポレーターで
蒸発させて、メタノールを除去した後、凍結乾燥させ
て、ラクトビオン酸テトラデシルアンモニウム30gを
得た。 ラクトビオン酸ヘキサデシルアンモニウム ラクトビオノ−1.5−ラクトン(5.0g,1eq)
を70℃で水(75ml)に溶解させた。メタノール3
0ml中のヘキサデシルアミン(3.1g,1eq)を
ゆっくりと添加した。生じた混合液を4時間撹拌し、ロ
ータリーエバポレーターにかけた後、凍結乾燥させて、
ラクトビオン酸ヘキサデシルアンモニウム7.5gを得
た。 実施例2 A.naeslundii上のβ−ガラクトース特異性
結合蛋白を標的とし、それにより、A.naeslun
diiとS.sanguisの間の共凝集相互作用を妨
害する各種アルドビオナミド化合物(実施例1の記述に
従って調製)の能力を検討した。上述の「方法」の記述
(細菌共凝集試験)に従って、Actinomyces
naeslundii PK29 とStrepto
coccus sanguis G9Bの共凝集を実施
した。抑制%を1.0−被験化合物を含有する試料中の
光学密度(540nm)変化/共凝集緩衝液対照の光学
密度変化−と算出した。本発明の範囲内の抗歯垢剤の抑
制活性は、本発明の範囲内ではないラクトビオン酸及び
N−アルキルグルコナミドの抑制活性と比較した。グル
コナミドはグルコノ−δ−ラクトン(sigma Ch
emicals)と必要な脂肪族アミンから、N−アル
キルラクトビオナミドと同様に調製した。得られた結果
を表1に要約する。
【表1】 表1から分かるように、いくつかの対象抗歯垢剤の抑制
活性は、ラクトビオン酸で認められる活性と同等か、そ
れ以上である。短鎖アルキルラクトビオナミドとN−ア
ルドビオニルアミノ酸エステルは、細菌共凝集の強力な
抑制剤であると判明した。表1に示すように、0−ドデ
シル−N−β−アラニルラクトビオナミドは、β−ガラ
クトース−特異性共凝集に対して、ラクトビオン酸より
も顕著に良好な抑制活性を有した。N−アルドビオニル
アミノ酸エステルも、有効な抗菌剤である(実施例6参
照)。さらに、細菌共凝集試験を、N−デシルラクトビ
オナミド、N−ドデシルラクトビオナミド、N−テトラ
デシルラクトビオナミドで実施し、これらの化合物に関
して、不良な抑制活性が認められた。しかし、定性的2
次作用(例えば、キュベット壁への細菌の可逆的吸着、
細菌凝集体のサイズと外観の差)は、これらのラクトビ
オナミド界面活性剤と細菌の間の相互作用が起こる事を
示唆している。さらに、N(ポリエチレンオキシド)ビ
スラクトビオナミドは、A.naeslundiiの軽
度の凝集を誘発し、共凝集増強を招くので、この化合物
の検定に、共凝集試験を組入れた。しかし、実施例3が
実証するように、N(ポリエチレンオキシド)ビスラク
トビオナミドは、糖蛋白コート表面へのA.naesl
undiiの付着の強力な抑制剤である。 実施例3 上述のラテックスビーズ試験を使って、アルドビオナミ
ドの細菌付着抑制能も検討した。この試験法は、被験剤
の糖蛋白コート固体表面への細菌付着妨害能を測定す
る。本試験は、細菌共凝集試験よりも、長いアルキル鎖
長の検査に適している。得られた結果を表2に要約す
る。
【表2】
【表2】 *ラテックスビーズ−細菌凝集は、Actinomyc
e naeslundii PK29を使って、上述の
通り(「方法」)実施した。表2から分かるように、ラ
クトビオナミド化合物は、糖蛋白コートラテックスビー
ズへのA.naeslundiiのβ−ガラクトース特
異性結合も抑制した。炭素の比較的短いN−アルキルラ
クトビオナミドは、親サッカライドのラクトビオン酸よ
りも高い抑制活性を呈した。表2から分かるように、細
菌共凝集試験で抑制活性が不良であったラクトビオナミ
ド化合物でさえ、ラテックスビーズ試験では、糖蛋白コ
ート表面への細菌付着の有効な抑制剤であると認められ
た。さらに、これらの長鎖化合物は、立体特異的標的と
共に、界面活性効果(実施例4参照)と抗菌活性(実施
例6、表4参照)を供給することができるので、貴重で
ある。理論に縛られることは望まないが、短アルキル鎖
ラクトビオナミドに比較した場合のデシル、ドデシル、
テトラデシルラクトビオナミドの抗付着性の低下は、
A.naeslundii上のβ−ガラクトース特異性
細菌結合蛋白への親和性の減少によるもので、これは、
細菌共凝集試験で使用する水性細菌浮遊液中でのこれら
の化合物のミセラ配向によるものと考えられる。 実施例4 本発明組成物で使用するいくつかの抗歯垢アルドビオナ
ミド化合物群、例えば、炭素原子8個以上のアルキル鎖
を有するN−アルキルアルドビオナミドや、本組成物に
含まれるN−アルキルオキシアルキルラクトビオナミド
は、界面活性効果を供給する、即ち、細菌を拡散させる
事ができる。例えば、長鎖N−アルキルアルドビオナミ
ドは、優れた起泡能があり、ポリスチレンなどの疎水表
面へのその吸着が、共凝集およびラテックスビーズ凝集
試験中に認められた。同時係属出願、弁理士事件表N
o.91−0251−EDGに、各種アルドビオナミド
の界面活性特性が、より詳細に記述された。ラクトビオ
ナミドの界面活性能を実証するその出願の実施例は、次
の通りである。 臨界ミセル濃度(CMC) CMCは、溶液中で、界面活性剤がミセルを形成し始め
る濃度と定義されている。疎水基団と親水基団の両方を
含有する材料(例えば界面活性剤)は、表面上、溶媒
(即ち、水)の構造をゆがめる傾向になり、そのため
に、その系の自由エネルギーを増加させる。従って、そ
れらは、表面で濃縮され、そこで、疎水基団を溶媒から
離すように方向付けることで、溶液の自由エネルギー
は、最小となる。別の自由エネルギーを最小にする手段
は、これらの表面活性分子のクラスターやミセルに凝集
させ、同時に、その疎水基団をクラスター内部に向け、
親水基団を溶媒に向けることによって達成できる。CM
C値は、Wilhemy平板法を使った表面張力測定で
決定する。理論に縛られることは望まないが、低CMC
は、表面活性の目安であると考えられる(即ち、ある界
面活性剤のCMCが別の界面活性剤に対して低めである
のは、低CMCの界面活性剤の方が、表面活性が高いこ
とを表わす)。この点で、低CMCでは、より少量の界
面活性剤が、高CMCの界面活性剤と同一の界面活性効
果を発揮するのに必要であることを意味すると考えられ
る。各種界面活性剤のCMCを測定し、その結果を以下
に示す。 界面活性剤 CMC n−ドデシル−β−D−グルコシド 1.9×10−4M(25℃) n−C12アルコール(7 E0を含む) 7.3×10−5M(40℃) C10−ラクトビオナミド C12−ラクトビオナミド 4.2×10−4M(45℃ ) C14−ラクトビオナミド 4.5×10−5M(45℃ ) 上の表が示すように、N−デシル及びテトラデシルラク
トビオナミドのCMC値は、N−ドデシル−β−Dグル
コシドやヘプタエトキシル化ドデシルアルコールのCM
C値に匹敵することが分かった。これらの数値は、ラク
トビオナミド界面活性剤が他の汎用されている非イオン
界面活性剤に匹敵することを表わしている。 クラフト点 界面活性剤が、沈澱する代わりにミセルを形成し始める
温度はクラフト点(Tk)と呼ばれ、この温度で、界面
活性剤の溶解度は、そのCMCに等しくなる。クラフト
点は、界面活性剤の水中1%分散液を調製して測定し
た。界面活性剤が室温で可溶性である場合は、溶液を0
℃に冷却した。界面活性剤が沈澱しなかった時は、その
Krafft点を<0℃と見なした。沈澱した場合は、
溶液を、水浴中で撹拌しながら、ゆっくりと加温した。
沈澱物が溶解した温度をクラフト点と決定した。クラフ
ト点が室温以上ならば、溶液を、初めに、急速加熱し、
界面活性剤を全て溶解させた。次に、沈澱が起こるまで
冷却し、その後、ゆっくりと加温し、上述のクラフト点
を決定した。理論に縛られることは望まないが、低クラ
フト点は、界面活性剤が水系でより可溶性を増すことを
示唆している、と考えられる。各種ラクトビオナミドの
クラフト点を次の通りに示す。 ポイント クラフト点 C10−ラクトビオナミド 0℃ C12−ラクトビオナミド 38℃ C14−ラクトビオナミド 46℃ この表は、C10鎖界面活性剤が、低めの温度で、C
12やC14のものよりも、良好な界面活性力を有する
傾向があることを示している。 泡の高さ 界面活性剤についての起泡データのほとんどは、Ros
s−Miles法(Ross,J.&Miles,G.
D.,)am.Sac.for Testing Ma
terial Method D1173−53,Ph
iladelphia,PA.(1953):Oil
& Soap (1958)62:1260)によるの
が典型的であるので、この方法を使って、これらの界面
活性剤の起泡能も得た。Ross−Miles法では、
内径2.9mmのオリフィスを備えた特定寸法ピペット
に含ませた界面活性剤溶液200mlを、ウォータージ
ャケットで一定温度(しばしば、60℃)に維持した円
筒容器中の同一溶液50mlに90cmの高さから落と
す。全溶液をピペットから流した直後(初回の泡の高
さ)、次に、一定時間後(一般に5分)に再度、円筒容
器内に生じた泡の高さを読みとる。この方法を使って、
泡の生成(初回測定)及び泡の安定性(10分後の高
さ)を報告する。全起泡は、45℃で硬度は120pp
mの水中で行った。泡の高さは、mmで表わす。各種界
面活性剤と界面活性剤混合物の初回の泡の高さと10分
後の高さ(泡の安定性)を以下に示す。 初回の高さ 10分後 C10ラクトビオナミド 150 5 C12ラクトビオナミド 160 6 C14ラクトビオナミド 145 140 C12とC14の混合物 155 135 Neodol 91−6 130 5 以上、明らかなように、C14ラクトビオナミドと、C
12、C14ラクトビオナミド混合物が最良の泡の安定
性を示す。他の非イオン界面活性剤でこの種の泡の安定
性を得るのは、ごくまれである点に注目する必要があ
る。 実施例5 細菌共凝集への作用に関して、ラクトビオン酸のアルキ
ルアンモニウム塩も検討した。表3に示すように、ラク
トビオン酸テトラデシルアンモニウムは、A.naes
lundiiとS.sanguisの間の共凝集の有効
な抑制剤で、比較的低濃度で抑制を引起こした。ラクト
ビオン酸ドデシル及びテトラデシルアンモニウムも、数
種口内細菌について実施したMIC試験で測定した場
合、有意な抗菌活性を呈した(実施例6)。テトラデシ
ルアンモニウム塩酸塩も、共凝集を抑制し、抗菌活性を
有した点に注目する必要がある。
【表3】 *Actinomyces naeslundii P
K29とStreptococcus sanguis
G9Bの共凝集は、上述通りに実施。#抑制%は、
1.0−抑制剤を含有する試料中の光学密度(540n
m)変化/共凝集緩衝液対照の光学密度変化−として算
出。 実施例6 数種の口内細菌の増殖に対する制菌作用について、種々
のアルドビオナミドを検定した。表4に示すように、多
くのN−アルキルラクトビオナミドは、かなりの抗菌活
性を呈した。数例において、これらの化合物の抗菌活性
は、陰イオン界面活性剤、ドデシル硫酸ナトリウムに関
して認められるものに近かった。そのため、これらの分
子の多くは、立体特異的細菌結合蛋白を標的にした抗菌
活性や、適用可能な場合は、表面活性性を含めた複数の
抗歯垢効果を供給することができる。
【表4】 実施例7 本発明のアルドビオナミド歯垢抑制剤を含有する典型的
な練歯磨の処方は、次の通りである 練歯磨の処方(pH=5−9) 成 分 最終組成物の重量% 70%ソルビトール 64.0% 研磨剤シリカ 10.0% 濃縮剤シリカ 9.0% アルドビオナミド抗歯垢剤 5.0% ポリエチレングリコール 5.0% ドデシル硫酸ナトリウム 1.5% 芳香剤 1.0% サッカリン酸ナトリウム 0.3% フッ化ナトリウム 0.24% 防腐剤(ベンゾエート) 0.08% 染料 <0.01% カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.15% 水を加えて 100%とする 実施例8 本発明アルドビオナミド抗歯垢剤を含有するマウスウォ
ッシュの典型的処方は、次の通りである。 マウスウォッシュ処方(pH=6.5) 成 分 最終組成物の重量% エタノール 12.5 % 70%ソルビトール 7.0% アルドビオナミド抗歯垢剤 5.0% ツィーン20 0.55% 防腐剤(パラベン類) 0.2% 芳香剤 0.1% 染料 <0.1% サッカリン酸ナトリウム 0.65% 塩化ナトリウム 0.05% 酢酸ナトリウム 0.015% 酢酸 0.015% 水を加えて 100%とする 本発明で使用する材料の供給者を、いくつか説明中で言
及した。本発明の説明中の他の材料は、以下の供給者か
ら入手できる。 材料 供給元 細菌 6.0mM直径スチレンジビニル ベンゼンラテックスビーズ sigma ラクトビオン酸−ヘミカルシウム塩 sigma ラクトース BBL−Bect
on Dickinson ガラクトース Fisher 牛血清アルブミン sigma アシアロフェチュイン sigma ツイーン20(登録商標)(ポリソルベート20) I
CI AmericasInc. プラスチックキュベット 4〜5ml Disposl
ab Kartell ポリスチレン トリプトン Difco 酵母エキス BBL−Bect
on Dickinson ビーフハートインフュージョンブイヨン BBL−Be
cton Dickinson ここで例示し、説明した本発明の特定の形式は、代表す
るに過ぎないことを意図している点を理解しておかねば
ならない。本明細書に提言するものを含むが、それに限
定しない変更は、示した実施態様において、開示の明確
な教えから逸脱せずに行うことができる。従って、本発
明の全範囲を決定する上で、次の追加の請求項を参照す
ることが必要である。
フロントページの続き (72)発明者 ビジヤン・ハリアチアン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー、サ ウス・オレンジ、ウエスト・サウス・オレ ンジ・アベニユー・420 (72)発明者 カート・マシユウ・シリング アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07044、ベロナ、ウエイランド・ドライ ブ・20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のものから成る口腔衛生用組成物:ア
    ルドビオナミドと対応アルドビオン酸アンモニウム塩か
    ら成るグループから選択した少なくとも1つの有効歯垢
    抑制量の化合物で、該化合物は、(i)少なくとも1こ
    のβ−ガラクトシド結合と(ii)アミド基: 【化1】 (式中、RとRは、同一もしくは異なるもので、水
    素、脂肪族炭化水素ラジカル、芳香族ラジカル、環式脂
    肪族ラジカル、アミノ酸エステル、及び、その混合物か
    ら成るグループから選択されたものである。)を含む。
  2. 【請求項2】 RとRが同一もしくは異なり、ヘテ
    ロ原子を含有する請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 Rが水素の請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】 Rが飽和及び不飽和ラジカル、分枝鎖
    及び直鎖ラジカルから成るグループから選択した脂肪族
    炭化水素ラジカルである請求項3の組成物。
  5. 【請求項5】 RとRが同一もしくは異なり、共
    に、炭素原子1〜36こを含む請求項1の組成物。
  6. 【請求項6】 Rが水素で、Rが炭素原子1〜36
    こを含む脂肪族炭化水素ラジカルである請求項1の組成
    物。
  7. 【請求項7】 アルドビオナミドがA式のラクトビオナ
    ミドである請求項1の組成物。 【化2】
  8. 【請求項8】 組成物がラクトビオン酸アンモニウム塩
    を含有する請求項1の組成物。
  9. 【請求項9】 RとRが同一もしくは異なり、ヘテ
    ロ原子を含有する請求項7の組成物。
  10. 【請求項10】 Rが水素の請求項7の組成物。
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