JPH068051Y2 - 液体詰替え用容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はシャンプー、ソース、ケチャップ、食用油、
各地の飲用名水等の液体を空の容器に補充する液体詰替
え用容器に関する。

〔従来の技術〕

従来合成樹脂製内袋を紙製外函にて囲み、その内袋に所
望の液体を収容し、袋の口を切って流体を任意量づつ取
出し、再び外函の口を閉じて密封するようにしたものと
して、実公昭41−13339号の内部に袋を設けた容器があ
る。この容器は内袋の上端口部を外函の蓋片の内面に貼
着し、この蓋片には支持片を形成し、この支持片によっ
て内袋の口部を支持し、舌片をミシン目に沿って剥離す
ると蓋片が切り開かれ、支持片には内袋の口部の一端が
貼着されているため支持片と共に引出され、この引出さ
れた内袋の口部を鋏などで切り液体を取出すものであ
る。

〔考案が解決しようとする課題〕 上記従来の内袋入れ容器では外函の上部において支持片
を剥がして内袋の上端口部を引出し、液体取出口を形成
するので、液体は外函を横倒しにしなければ取出すこと
ができず、又その支持片が真直で、内袋の上端口部が支
持片に貼着されているので液体を注ぎにくい。又内袋を
外函側に貼着するので、内袋が空になったとき取替える
ことはできず不都合であった。

この考案は厚紙、段ボール等の箱体内に備えた引出し板
付き袋受板にシャンプー等の液体を封入したビニール製
等の袋を収納し、箱体の一側開口より引出し板を傾斜状
に引出しビニール製等の袋の上部端部を引出し、袋の上
部端部を切って口をあけ、把手をもってかたむけて袋の
液体を空の容器に注ぎやすくし、袋の液体を全部使用し
た場合、袋を取替えて使用でき、捨てる場合には箱体、
袋ともつぶして廃棄できるようにしてごみ処理の問題を
解決できる液体詰替え用容器を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、この考案の液体詰替え用容器
は厚紙、段ボール紙等をもって上部に把手２を有しかつ
一側に開口３を形成した箱体１を設け、別に厚紙、段ボ
ール紙等をもって先細の漏斗状に折曲げ形成し、かつ、
その先端に取出し口１０を設けた引出し板４を前面に起
倒可能に備えた袋受板５を設け、前記箱体１内に該袋受
板５を開口３に引出し板４を起倒可能に臨ませて備える
とともにその袋受板５にシャンプー等の液体Ａを入れた
ビニール製等の袋６を収納し、液体詰替え時引出し板４
と袋６を開口３より引出し可能としたものである。

〔作用〕

この考案は容器に液体を詰替える場合、液体の一側の開
口より内部の漏斗状引出し板の上部を引出して引出し板
を傾斜状に保持するとともにビニール製等の袋を傾斜状
とした引出し板に沿って引出して袋の上部角部を取出し
口に位置させてハサミ等の適宜手段で切断して口をあ
け、箱体を把手を持ってかたむけて袋受板上に収納した
袋の液体を空の容器に注ぎ込むものです。詰替えを終え
ると袋の口をゴム輪等で止めて袋、引出し板を箱体内に
押し込んで保管する。

又袋の液体が空となった場合は箱体を開いて袋を取替え
る。

〔実施例〕

以下に図面に示す実施例を参照して説明します。

第１図乃至第７図において、１は厚紙、段ボール紙等か
らなる箱体で、上部に把手２を形成しかつその一方の側
面に両開き扉用のミシン目７を入れ、このミシン目７を
切り折目８より開閉扉９を開閉しうるようにして開口３
を形成する。

５は厚紙又は段ボール紙等からなるＬ型に折曲げた袋受
板で、その前面には先細の漏斗状に折曲げ形成し、か
つ、その先端に取出し口10を設けた引出し板４を前記開
口３の下辺の位置の折目5aより起倒可能に設け、かつ、
その底面を袋６を載せる広さとする。前記引出し板４は
箱体１の開口３と略同じ大きさで、上部中央に上面を開
口した取出し口10を設け、その取出し口10の両側より下
辺の折目5aの両端まで斜めに折目5bを設けて三角形の受
板4aとその両側に側板4bを設け、その側板4bの側方に折
目5cを介して側板4cを連設し、その折目5b,5cより折曲
げて先細の漏斗型に形成し、その引出し板４を液体１の
開口３に臨ませ、液体詰替え時には該引出し板４の上部
を開口３より引出し、傾斜状に保持でき、又保管時には
引出し板４を箱体１内に押し込むと、引出し板４が起立
し開口３を閉じた状態にできる。

該引出し板４を一定の引出し位置で保持するため、箱体
１の開口３の上部両端にガイド溝11,11を設け、両側板4
bの上面には中途よりガイド溝11に嵌合する山形の嵌合
部4dを設け、引出し板４の引出し時に側板4bの嵌合部4d
をガイド溝11,11に嵌合させ、かつ、引出し板４の側板4
cを側板4bより若干長くして段部12,12を設けて、所定の
引出し位置で段部12,12がガイド溝11,11の直上の箱内面
に当ってそれ以上引出せないようになし、引出し板４を
所定の傾斜角度に保持するようになす。

６はシャンプー等の液体Ａを封入するビニール製袋で、
箱体１内の前記袋受板５上に載せ、液体を出す場合には
袋の上部角部を引出し板４の受板4a上に引出して取出し
口10に臨ませ、袋の上部角部をハサミ等で切断して注出
口13を形成し、又、注出口後は一旦あけた注出口をゴム
輪等で止めるようにする。袋６はビニール製に限られる
ものではなく、液体の種類に応じた材料のフィルム製で
もよく、又袋の端には予め蓋付き注出口を設けておいて
もよい。

次に実施例の箱体１は組立箱で、上面の前後の蓋板14に
折目2aを介して把手２を形成し、把手２の両端に傾斜状
の差込み溝孔15を形成し、かつ把手２の後方寄りに手掛
け孔16を設け、かつ又、上面の左右の支持板17に溝孔18
を穿ち、第３図乃至第６図に示すように、把手２の両端
の差込み溝孔15に支持板17の溝孔18を係合させて組立て
る。この組立箱は第１図に示すように両側の支持板17を
内側に折曲げ、前後の蓋板14を重ねて、一方の蓋板の差
込み片19を他方の蓋板の差込み孔20に差込んで長方体状
にして保管、運搬でき、又この組立箱は折畳んで移送す
ることも可能である。

前記した構成によれば、シャンプー等を空の容器に詰替
える場合、箱体１の開口３の開閉扉９を開いて或いは切
除して内部の袋受板５の引出し板４の上部を引出すと引
出し板４は先細の漏斗状となって、側板4bの嵌合部4dが
ガイド溝11,11に嵌合して段部12が箱内面に当って止ま
るまで引出され、所定の傾斜角度に保持され、それに沿
って内部のビニール製等の袋６を引出し袋の端を切って
注出口13をあけ、引出し板４の取出し口10に袋６の注出
口13を位置させ、箱体を把手を持って傾けて空の容器に
液体を注ぐ。そしてその容器がいっぱいになったとき、
袋６の注出口13をゴム輪等で閉じ、袋６と引出し板４を
箱体内に押し込み、引出し板４を起立して開口３を閉
じ、扉９を閉止して保管する。箱体１とビニール製等の
袋６は別体であるから、シャンプー等の液体Ａを封入し
た袋６を用意すれば、箱を開いて袋を交換して何度でも
使用することもできる。

〔考案の効果〕

この考案によれば箱体の開口より引出し板４を引出して
傾け、袋受板上に収納したシャンプー等液体を入れたビ
ニール袋の端を引出し板に沿って引出し、袋の上部角部
を切って取出し口に注出口を位置させるので、箱体を把
手をもって傾けて他の空の容器等に液体を注ぎやすい。
又、容器に補充を終えたときはその袋と引出し板は押し
込んで箱体に収納して保管、持ち運びできるので便利で
あり、特に袋の詰替え用の液体がなくなって容器を廃棄
する場合、箱体、袋ともつぶして小さくできるからごみ
処理に都合がよい。又箱体と袋は別体としたから、液体
を入れた袋を別に用意すれば袋を取替え使用できて経済
的である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の液体詰替え用容器を示す斜視図、第
２図は把手の組立状態を示す斜視図、第３図は把手を組
立て、扉を開いた状態の斜視図、第４図は同一部縦断正
面図、第５図は引出し板、袋を引出した状態の斜視図、
第６図は同一部縦断正面図、第７図は袋受板の斜視図で
ある。 １…箱体、２…把手、３…開口、４…引出し板、５…袋
受板、６…袋、10…取出し口、Ａ…液体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】厚紙、段ボール紙等をもって上部に把手
   （２）を有し、かつ、一側に開口（３）を形成した箱体
   （１）を設け、別に厚紙、段ボール紙等をもって先細の
   漏斗状に折曲げ形成し、かつ、その先端に取出し口10を
   設けた引出し板（４）を前面に起倒可能に備えた袋受板
   （５）を設け、前記箱体（１）内に該袋受板５を開口
   （３）に引出し板（４）を起倒可能に臨ませて備えると
   ともにその袋受板（５）にシャンプー等の液体（Ａ）を
   入れたビニール製等の袋（６）を収納し、液体詰替え時
   引出し板４を開口３より傾斜状に引出し可能として成る
   液体詰替え用容器。