JP4035630B2 - 内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、軟質の熱可塑性合成樹脂からなる袋状その他の可撓性容器、あるいは、合成樹脂フィルムやアルミニウム箔で内張りされたラミネート材からなる袋状その他の軟質容器に、ジュースやソースその他の液状物、または、シャンプーやその他の洗剤、あるいは、化粧品等の各種液状物や粉粒体等が充填されてなる軟質容器を、硬質の合成樹脂や金属その他からなる硬質容器内に収納した状態で注出できるように収納するための外容器に係わるもので、特に、液状の内容物が充填されている軟質容器を開封して使用した後、使いかけの状態のまま残存する容器を安全に保管できるようにすると共に、外容器の外観の見栄えもよくした外容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からジュースや調味料その他の各種の液状の流動物は、ガラス製の容器に収容されたものが一般的であったが、これらの容器に充填されたものは重くて、また、破損し易いこともあって、近年は、金属缶や合成樹脂製の中空容器からなる各種容器に充填したものが多用されるようになった。
しかし、上記アルミ等の金属容器や熱可塑性合成樹脂をブロー成形した容器等は、空の容器を移送する際に大きな容積を取り、また、容器の大きさや容量にも制限があり、更には、容器の製造コストの低減が難しい等の理由から、最近では、収容する内容物によっては、合成樹脂製の袋状をした容器、または、合成樹脂フィルムやアルミ箔等で内張りされた各種の軟質容器、あるいは、柔軟な紙製容器に軟質の袋状容器を内蔵した、所謂、パウチ容器が用いられるようになってきている。
【0003】
上記したような容器として用いられている袋状をした容器には、実開昭62−134826号や実開昭63−34070号公報等に記載されるようなものが、また、紙製その他の箱体内に軟質の袋状容器を内蔵した、所謂、パウチ容器としては、実公昭44−20871号や実開昭51−61518号公報等に記載されるようなものが、一般的に知られている。
そして、上記したような軟質容器に於いては、内容物の一部が容器内に残存している場合、軟質容器であるために腰が弱くてめ倒れ易くて、使用途中で内容物が流出して不経済となるばかりでなく、その後処理に困ることは日常よく経験することである。
【0004】
そのような中で、実開昭62−134826号や実開昭63−34070号公報等に記載されるような袋状をした容器は、安定性がなくて破損し易くて、且つ、自立性に欠けて見栄えも悪く、内容物を安定した状態で注出して使用することが難しく、また、実公昭44−20871号や実開昭51−61518号公報等に記載されるようなパウチ状の紙容器等は、破損し易い点はやや改良されたが、容器が変形したり、見栄えがあまり良くない点があり、もう少し改善する余地がある。
そのためには、上記したような軟質容器の外側に、合成樹脂やその他の材料で形成された硬質の容器を被着せしめて保護すると共に、その外観の見栄えをよくするような方法等が、従来から色々と考えられている。
【0005】
例えば、図6に示したように、シャンプーや化粧料等の液状物を収容した袋状またはパウチ状の容器60は、軟質の材料で形成された袋状の容器本体の開口端部61aに、吐出口に蓋部63を有する注出具64に導出管62を設けたものが固着されていて、容器内に延設された導出管の先端部から内容液を吸引して、前記注出具の吐出口から注出するように構成されている。
【0006】
そして、このように構成された軟質容器は、そのままで使用に供することができるが、別体に成形された外容器を被せて容器全体を覆うことにより、内部の軟質容器を保護すると同時に容器に安定性を持たせて、更に、外見の見栄えも良くするようにすることが考えられている。
そのようにした一つの例として、実開平6−49353号公報に記載されているように、内容物を収容した軟質性の内部容器の外側に別体の外容器を被着して、内部容器の保護と自立性とを有するようにした保護容器が、従来から一般に知られている。
【0007】
上記公報に記載される保護容器は、前記したように軟質材で形成された容器本体61に各種の液状の内容物が収容されると共に、その上端部に注出具64が設けられてなる液体容器60に、図7に示すように、硬質の材料で成形された外容器65を被着せしめることにより、当該外容器65の内部に液体が収容された前記軟質容器60を装着して一体に固定した液体容器に形成して、前記内部液体容器60の注出具64を取り除いてから、代わりに専用の液体注出装置67を装着して内部の液体容器60の内溶液を注出可能にした、図示するような液体注出容器68が構成されたものである。
【0008】
このようにして構成された専用の注出装置を備えた液体注出容器68は、軟質の内部液体容器60が外容器65により保護されているので破損するようなこともなく、また、前記液体注出容器自体も安定した自立性を有しており、使い勝手が良くて非常に便利である。
更に、前記外部容器65は、内部容器の形状と直接に関係した形状に成形する必要もないので、ある程度はデザインその他で好みの形状に成形することができ、また、模様付けも自由に行うことができることから、外容器の外見上の見栄えを良いものにすることができる。
【0009】
また、前記した軟質の液体容器60に被着せしめる硬質の外容器65は、図6に示されるように、軟質の内部容器の胴部を収容する下半部分65bと、軟質の液体容器からなる内部容器に対して上部から被せる上半部分65aとに二分割された構造に形成されると共に、上半部分65aには液体注出装置67を突出せしめる開口部65cが設けられていて、上半部分を下半部分に嵌合せしめて接合することにより箱状ををした外容器が形成される。
【0010】
そして、先に外容器の下半部分65bに軟質の液体容器60を収容した後で、該軟質容器の上端部に設けられた注出具64の吐出口に螺着された蓋部63が、外容器を上半部分65aの開口部から突出するように被せて、上半部分を下半部分に嵌合せしめて一体にして、前記蓋部を除いてから液体注出装置67の注出ポンプを吐出口内に挿入して固定するか、あるいは、注出具64を抜き取って専用の液体注出装置67を螺着して、箱状に形成された外容器に内部容器が装着された液体注出容器68に構成しなければならなかった。
【0011】
しかし、上記したような外容器は、液体注出装置を装着して注出可能な内容物を収容した軟質容器には適しているが、注出装置では注出できないような内容物を収容したり、あるいは、液体注出装置が装着不可能な袋状をした軟質容器には適用することができない。
また、上記のような構造をした外容器に軟質の液体容器を収容して、液体注出装置を取り付けて注出可能に構成するには、組み立てるのにやや手間が掛かり過ぎて面倒な点があり、更に、上下の二つに分割された容器を嵌合可能な構造にした外容器に成形するには、成形金型その他の面から製造コストを低減するのが難しいなどの問題点があった。
【0012】
特に、従来から調味料やレトルト食品等を収容した軟質容器は、使用に際して一度容器の一端部を切除して開封すると、容器に自立性がなくて、また、再密封することもできなくて、その保管が困難であることから、一度開封した容器はその内容物を使い切ってしまうか、残った内容物は別の容器に移して保管するしかなくて、更には、その使用に際しても内容物が手に付着したり、こぼれたりすることが、しばしばあった。
そこで、このような注出装置を用いずに、容器の一端部を切除した開口部から内容物を注出しなくてはならない袋状の軟質容器を、別体に成形された外容器の内部に収納しておいて、簡単に内容物を注出して使用することができるようにした外容器の出現が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、袋状やパウチ状に成形された軟質の容器に各種の液状物、あるいは、粉粒物が収容されてなる軟質容器を、内部に簡単に収納することができて、且つ、注出可能に保持して安全に保管することができるようにした外容器を形成して、更に、該外容器は外観上の見栄えが良くなる構造に形成する。
また、前記外容器は、内部に収納した軟質の内容器を自立状に安定させた状態で保持できるようにすると共に、開封された軟質容器であっても注出可能な状態で保持して簡単に保管できるような構造に形成して、該外容器を手に把持して傾けることにより内部に保持された軟質容器から内容物を注出可能に形成する。
そして、前記外容器を、手間を掛けずに軟質の内容器を収納して容易に組み立てができるように簡単な構造にして、安価に製造することができるようにして、軟質容器を内部に収納できるようにした外容器を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記したような課題を解決するために、本願発明は、袋状やパウチ状に形成された容器に各種液状物や粉体が収容されてなる軟質の容器を収納して保護する硬質の外容器を、前記軟質の内容器を収納するのに適した形状をした中空の容器本体に形成して、該容器本体の開口部に着脱可能に形成した前記軟質を保持する蓋体を嵌着して構成する。
そして、前記容器本体を、合成樹脂のブロー成形や射出成形等を用いて、内部に前記軟質の内容器を自立状に収納できるような構造をした中空の容器本体に成形する。
【0015】
上記蓋体は、射出成形等により前記容器本体の開口部に着脱自在に嵌着できるようにした蓋体に成形すると同時に、該蓋体の天板部に前記容器本体内に収納される軟質の内容器の上端部を挿通して保持するスリット部と内容物を注出可能にする開閉自在なヒンジ蓋体を形成する。
そして、前記したように軟質容器を収納可能に形成した中空容器本体の開口端部に、前記したように形成した着脱可能な蓋体を嵌合せしめて軟質容器を収納可能にした外容器を構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】
液状物あるいは粉粒物を収容してなる袋状の軟質容器を内部に収納して注出可能に保持した外容器を形成するために、まず、熱可塑性合成樹脂を射出成形またはブロー成形して内部に軟質容器を収納するのに適した形状の中空容器に成形して、剛性を有する前記外容器を構成する容器本体を形成する。
そして、前記容器本体の開口部に着脱自在に嵌合可能にした蓋体を、熱可塑性合成樹脂の射出成形等により成形すると共に、該蓋体の天板部に外容器に収納された前記軟質容器の上端部を挿通して保持するスリット部と開閉蓋部を設けた蓋体を形成して、前記蓋体を前記外容器本体の開口部に嵌着せしめることにより、本願発明の硬質の外容器を形成する。
【0017】
上記のように形成された外容器の容器本体内に、熱可塑性合成樹脂からなる袋状またはパウチ状の容器にジュースその他の飲料液やソースその他の調味料、あるいは、カレーその他の流動性食品等を収容して密封してなる軟質容器を、底壁部で自立させるようにして収納せしめる。
そして、前記蓋体の開閉蓋を開いた状態にしたスリット部に、前記外容器内に収納した軟質容器の開封可能な上端部を挿通してから、前記開閉蓋部を閉じて軟質容器の開口端部を密着するように保持せしめて、該蓋体を前記外容器の開口部に着脱可能に嵌合せしめて密閉することにより、本願発明の外容器に液状物を収容した軟質容器が収納された注出容器を構成する。
【0018】
上記のようにして構成された注出容器は、外容器の蓋体の天板部から突出している前記軟質容器の開口端部を破断線に沿って切除して開封してから、前記開閉蓋部を開いて袋状の軟質容器内に収容された内容物を注出可能にした後で、外容器の本体胴部を片手で把持して開かれた前記蓋部側へ外容器を傾斜させて、前記軟質容器の開口部から液状の内容物を注出して使用に供する。
【0019】
【実施例】
以下に、本願の発明である各種の液状物を収容した軟質容器を、硬質の容器に収納して保管かつ注出を可能にする外容器と該外容器を用いた注出容器について、最適な一つの実施例に基づいて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本願の発明は、図2に示したような軟質の熱可塑性合成樹脂を用いて成形した袋状やパウチ状の容器にジュース等飲料用液体やソースその他の調味料、あるいは、カレーその他の流動性食品等を収容して密封した包装体からなる軟質容器1を、図1に示すように、内部に収納して安全に保管することができると共に、保管した軟質容器1の内容物を注出できるようにする外容器Aの容器本体4を、合成樹脂を射出成形またはブロー成形して、開口端部に嵌合係止部4aを設けた剛性を有する箱形をした中空状容器に成形する。
【0020】
また、前記外容器本体4の開口端部に着脱自在に嵌合して密閉できるようにした蓋体6を、図1に示すような四辺形状に、合成樹脂を用いた射出成形等により成形すると共に、該蓋体の天板部6aに前記外容器本体4内に収納される軟質容器1の上端部1aを挿通して密着せしめて保持する嵌合スリット7と該スリットの一端部に注出可能にする開閉蓋9を設けて蓋体6を形成する。
そして、上記のように形成された蓋体6を、図3に示したように、前記外容器本体4の開口部に着脱自在に嵌合して、嵌合係止部4aに係止せしめることにより、外容器本体4内に収納された軟質容器1を安全に保管できて、且つ、注出可能にする硬質の外容器Aを構成する。
【0021】
ところで、上記した蓋体6の天板部6aに設けられる嵌合スリット7は、図1および図3に示すように、蓋体6の長手方向(実際には、注出のための開口部側へ容器を傾ける方向)に前記軟質容器1の上端部1aを挿通して保持するのに適した長さが形成されて、前記スリット7は中程で幅広のスリット部7bと幅狭のスリット部7aに分けて形成されており、前記幅広のスリット7b部分に開閉自在な蓋部9が設けられて、内容物を注出する際には、前記蓋部9を開いて軟質の内容器1から内容物を注出するように形成されている。
【0022】
上記したような構成をした外容器Aに収納される軟質容器1は、図2に示したように、袋状をした容器の胴部1bの下端部に底壁部1cを設けられると共に、上端部には内容物を収容して密封した溶着部を開封するための切り欠き2と破断線3が設けられた構造をしている。
そして、このような構造をした軟質容器1は、図4に示すように、その底壁部1cが外容器Aの本体部4の底壁面に自立したようにして収納せしめてから、前記蓋体6の嵌合スリット7に前記軟質容器の上端部1aを挿通せしめて嵌合してから、図3に示したように、蓋部9を閉じて固定した状態にした蓋体6を外容器本体Bの開口端部に嵌合せしめて固定することにより、軟質の内容器を収納した注出容器Bが構成される。
【0023】
このような構成をした注出容器は、図3に示されるように、前記蓋体6の嵌合スリット7から突出した軟質の内容器1の上端部1aを破断線3に沿って切除した後、前記嵌合スリットの幅広部7bに設けられた開閉蓋9を回動させて開くことにより、嵌合スリット部7で圧着されて密閉されていた前記軟質容器1内に収容された内容物が注出可能になるので、図5に示されるように、外容器の胴壁の把持部5を手で掴んで開閉蓋9が開いた側を下にして注出容器を傾けると、内容物は軟質容器1の開口部から流出してきて注出される。
このようにして、軟質容器1の内容物を必要な量だけ注出してから前記開閉蓋9を再び閉じると、図3に示されるように、再び軟質容器1の開口端部の下の部分が開閉蓋9で締め付けられて、軟質容器1内の内容物は流出不可能な状態にされて保管可能な状態になる。
【0024】
上記に於いて説明した本願の発明である軟質の容器を内部に収納する硬質の外容器Aは、図1に示すように、箱形状をした中空の容器本体4と該容器本体の開口部に嵌着する長方形状の蓋体6とから構成されており、そして、使用する際に注出容器Bを把持し易くするために、外容器Aの容器本体4の後方側の胴壁部がやや細く絞られて薄型をした把持部5が形成されている。
また、前記蓋体6の天板部6aには、長手方向に幅広のスリット7bと幅狭のスリット7aからなる嵌合スリット部7が形成されると共に、前記幅広スリット7bには開閉自在な蓋部9が設けられている。
【0025】
そして、前記蓋体6の天板部6aに設けられた嵌合スリット7の全長は、軟質容器1の横幅よりもやや大きく形成されると共に、前記幅狭スリット7aの隙間の幅は、前記袋状の軟質容器1の上端部の切除して開封する部分がやっと通過できる程度の幅に形成されており、また、前記幅広スリット7b側には、ヒンジ部8を介して開閉自在な蓋9が設けられているが、該開閉蓋9は、蓋体6の天板部6aと同一面になるようにヒンジ連結した平坦部9aと、該平坦部に垂設した摘み片9bとがL字状に一体形成されて開閉自在に構成されている。
【0026】
上記のような構成をした蓋体6を備えた本願発明の外容器Aは、前記袋状をした軟質容器1を収納してから開閉自在な蓋9の摘み片9bを掴んで回動させて閉じると、該開閉蓋9の端面と幅広スリット7bの開口端面とでスリット部7に挿入されている軟質容器1の上端部1aを挟持して、固定した状態に保つことができる。
【0027】
図3に示した注出容器は、軟質容器1の上端部の開封する部分を、本願発明の外容器Aの容器本体4に嵌着した蓋体6の嵌合スリット7に通して、天板面6aより上に露出させてから、露出した上端部1aを破断線3に沿って切除して開封して、内容物を取り出し可能にした状態の注出容器Bの側面図を一部破断状にして示したものである。
【0028】
このような注出容器Bを形成するには、開閉蓋9の摘み片9bを掴んで持ち上げると、幅広スリット部7bが開口状態になって、軟質容器1の上端部1aが挿入し易くなって、軟質容器1の上端が簡単に露出させることができるので、摘み片9bを掴んで開閉蓋9を矢印方向に回動させて押し下げると、軟質容器1の上端部1aは開閉蓋9の側壁面と幅広スリット7bの開口端面で挟まれて固定状態に保持されるので、露出した軟質容器1の上端部の切り欠き部2の近くを指先に把持して引き裂くと、破断線3に沿って簡単に切除されて、図3に示した状態になる。
【0029】
上記のように形成された注出容器Bは、前記蓋体6の天板部6aのスリット部7に設けられた開閉蓋9の摘み片9bを掴んで引き上げるように回動させると、図4に示すように、幅広スリット7b部が注出可能に開くので、外容器本体4の把持部5を手中に握って傾けると、軟質容器1に収容されている内容物は、重力により開口部を押し広げて簡単に注出される。
このようにして、内容物を必要な量だけ注出した後で、まだ軟質容器内に内容物が残っている場合には、再び前記開閉蓋9を回動させて閉じると、開閉蓋9の側壁面と幅広スリット7bの開口端面に軟質容器1の上端部1aが挟まれるので、開封部分が密封されて保管可能な状態となる。
【0030】
尚、上記した実施例に於いては、蓋体6および容器本体4の断面が長方形状としたものであったが、長楕円形状またはその他の形状をしたものであっても、本願の発明を適用した注出容器Bを構成することができる。
そして、前記蓋体6に設ける嵌合スリット7は、2列を並行にして設けた構造にしたものについて説明したが、本願の発明は、このような構造のものに限定されるものではなくて、嵌合スリットを1列だけ設けたものであっても良いし、また、3列以上に設けたものであってもよいことは言うまでもない。
【0031】
また、前記蓋体の幅広スリット部に設けた開閉自在な蓋は、蓋の一部を肉薄状に切り欠いたようにしたヒンジ部を天板に一体に形成して、開閉自在となしたものであるが、本願の発明は、このような構造に限定されることなく、これに代わるものとして通常用いられる開閉蓋を用いることも可能である。
更に、本願発明に於ける外容器を、平面が長方形の箱形状をした中空の容器からなる容器本体を用いて形成したが、本願発明は、底壁部がない筒形状からなる容器本体、あるいは、底壁部を開閉可能または着脱可能にした箱形状からなる容器本体で外容器を構成することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、内部に軟質容器を収納して安全に保管するに形成した容器本体に、軟質容器の上端部を保持するようにした蓋体を着脱自在に嵌着して形成される外容器に於いて、前記蓋体の天板部に幅広スリットと幅狭スリットからなる嵌合スリットを設けると共に、前記嵌合スリットの幅広スリット部に開閉蓋を設けて、前記軟質容器の上端部を嵌合スリットに挿入して、天板面から突出した前記上端部を開閉蓋により圧着して固定できるようにして外容器体を形成したことにより、軟質の腰の弱い包装容器体であっても、自立させた状態にして前記外容器体内に簡単に収納して、安全に保管することができて、且つ、収納された軟質容器から内容物を容易に注出することができて、また、その操作も非常に簡単に行うことができる。
そして、本願発明の外容器は、その構造が簡単であるから、成形金型の製作や容器の成形が容易となり、容器の生産性がよくて、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の外容器を示した斜視図である。
【図2】図1の外容器に収納可能な袋状の軟質容器の一つの例を示した図である。
【図3】本願発明の外容器に軟質容器を収納して、上端部を開封した状態の注出容器を示す斜視図である。
【図4】図3に示した開封した軟質容器本体を注出可能な状態にした側面図である。
【図5】図3に示す開封された軟質容器から内容物を注出する状態を示した斜視図である。
【図6】周知の溶液を収容した軟質容器を示す斜視図である。
【図7】従来の外容器を軟質容器を収納した液体注出容器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 軟質容器
2 切り欠き部
3 破断線
4 外容器本体
5 把持部
6 蓋体
7 嵌合スリット
7a 幅狭のスリット
7b 幅広のスリット
8 ヒンジ部
9 開閉蓋
9a 平坦部
9b 摘み片
Claims (6)
- 液状体や粉体等の流動性を有する内容物が収容された袋状の軟質容器を、内部に収納して安全に保管すると共に注出可能に保持する外容器であって、前記軟質容器を自立状にして収納するのに適した箱形状に形成された容器本体と、該容器本体の開口端部に設けた蓋部の天板部に軟質容器の上端部を突出せしめて嵌合して挟持する幅広スリットと幅狭スリットからなる嵌合スリットが形成された蓋体とから構成されてなることを特徴とする内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
- 前記蓋体は、その天板部に軟質容器の上端部を突出せしめて嵌合して、自立状に挟持する幅狭スリットと内容物を注出可能に保持する幅広スリットとからなる嵌合スリットが天板の長手方向へ連続状に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載する内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
- 前記蓋体は、その天板部に軟質容器の上端部を突出せしめて嵌合して挟持するための幅広スリットと幅狭スリットからなる嵌合スリットが天板の長手方向に形成すると共に、前記幅広スリットにはヒンジ部を介して開閉可能な蓋部が設けられてなることを特徴とする請求項1または2に記載する内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
- 前記蓋体は、その天板部に前記嵌合スリットが平行に複数条形成されてなることを特徴とする請求項2に記載する内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
- 前記蓋体は、前記容器本体の開口端部に着脱自在に嵌合されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載する内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
- 前記容器本体は、容器を使用する際の後方側となる胴壁部が把持し易い形状に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5に記載する内容物を収容した軟質容器を収納する外容器体。
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