JPH0679967B2 - マグネトプランバイト型フエライト微粒子粉末の製造法 - Google Patents

マグネトプランバイト型フエライト微粒子粉末の製造法

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JPH0679967B2 JP17053386A JP17053386A JPH0679967B2 JP H0679967 B2 JPH0679967 B2 JP H0679967B2 JP 17053386 A JP17053386 A JP 17053386A JP 17053386 A JP17053386 A JP 17053386A JP H0679967 B2 JPH0679967 B2 JP H0679967B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末
の製造法に関するものであり、詳しくは記録再生型の高
密度磁気記録用磁性材料として適当な大きさの保磁力
(Hc)と粒度を有したマグネトプランバイト型フェライ
ト微粒子粉末を得ることができるマグネトプランバイト
型フェライト微粒子粉末の製造法に関するものである。
〔従来技術〕
近年、適当な保磁力(Hc)と大きな飽和磁化を有した分
散性の良好な強磁性の非針状粒子が記録用磁性材料、特
に、垂直磁気記録用磁性材料として要望されつつある。
一般に、強磁性の非針状粒子としてはバリウムフェライ
ト粒子がよく知られている。
従来から、磁気記録用磁性材料としてバリウムフェライ
ト粒子粉末が使用されている。バリウムフェライト粒子
粉末は、バリウムの金属化合物と酸化鉄とを所定のモル
比になるよう混合配合し、焼成、粉砕するという製法に
よって得られるものであり、従前は主にモーター、発電
機等の励磁界用磁石材料等永久磁石材料として用いられ
ていたが、最近では、その高保磁力に着目して粒度調整
を施した上で、再生専用の磁気カード用の磁性材料とし
て使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記製法によって得られるバリウムフェライト
粒子粉末は、少なくとも900℃以上、通常の場合1100℃
以上の高い温度で焼成し、粒度調整を粉砕機により行っ
ている為、微細化には限度があり、高々1〜2m2/gのBE
T法比表面積の粒子粉末で粒度分布が広く、しかも粒子
は機械的衝撃による歪を有するので磁気記録材料として
はS/N比が悪く、また保磁力Hcも2000〜3000Oe以上とあ
まりにも高いので記録再生型磁気記録用の磁性材料とし
ては適さないものであった。
従って、記録再生型磁気記録用磁性材料としては微粒子
で適当な大きさの保磁力を有し且つノイズレベルを低下
させたものが必要とされている。
ノイズレベルの低下は、用いられる磁性材料粉末の粒子
サイズ、粒度分布に影響されるとされており、詳言すれ
ば、磁性粒子粉末の粒子サイズを表す方法として粒子粉
末の比表面積の値がしばしば用いられるが、磁気記録媒
体に起因するノイズレベルは磁性粒子粉末の比表面積が
大きくなる程、低くなる傾向にあるとされている。
この現象は、例えば電子通信学会技術研究報告MR 81−1
1第27頁23−9の「Fig 3 」等に示されている。「Fig 3
」はCo被着針状晶マグヘマイト粒子粉末における粒子
の比表面積とノイズレベルとの関係を示す図であり、粒
子の比表面積が大きくなる程ノイズレベルは直線的に低
下している。
この関係は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉
末についても同様に言えることである。
本発明者は、記録再生可能な高密度磁気記録用の磁性材
料として、マグネトプランバイト型フェライト粒子の微
粒子化と保磁力の制御方法について検討を重ねて来た。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉
末を記録再生型磁気記録用の磁性材料として用いるに当
り、適当な保磁力、例えば500Oe〜1800Oeの範囲の保磁
力を得るために、マグネトプランバイト型フェライト中
のFeの一部をM(II)とM(IV)で置換したマグネトプ
ランバイト型フェライト粒子粉末とし、更には、ノイズ
レベルの低下をはかるために、より比表面積が大きい微
粒子のマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末を探
究して、永年に亘り、保磁力の制御方法並びに粒子サイ
ズを微細化させる方法及び各種添加剤の作用効果につい
て、数多くの実験検討を行って来た。そして、その結
果、バリウム、ストロンチウム、カルシウム及び鉛から
なる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素の化合物
と酸化鉄原料としてFel原子に対してM(II)及びM(I
V)の和(但しM(II)は2価金属イオン、M(IV)は
4価金属イオンを示し、且つM(II)とM(IV)は等
量)が0.017〜0.22の割合にドープした湿式合成法によ
り得られたマグネタイト粒子、該マグネタイト粒子を加
熱酸化して得たM(II)及びM(IV)を含有するγ−Fe
2O3粒子又はα−Fe2O3粒子のいずれか1つの鉄原料とを
所定のモル比になるように混合配合する際に同時に水ガ
ラスとNaCl、または水ガラスとNaClとNa2CO3との混合物
を添加しておけば、焼成温度を900℃以下の温度に下げ
てもフェライト化反応が生起し、焼成過程での粒子自体
の粒成長と、粒子の相互の焼結を抑制するので、得られ
た粒子粉末は比表面積が大きく且つ狭い粒度分布を有す
ると共に、適当な大きさの保磁力を有したマグネトプラ
ンバイト型フェライト粒子粉末となることを確め、本発
明に到達したのである。
即ち、本発明は、バリウム、ストロンチウム、カルシウ
ム及び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属
元素の化合物と酸化鉄との混合物を焼成、粉砕する工程
から成るマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末の
製造法において、酸化鉄原料としてFel原子に対してM
(II)及びM(IV)の和(但しM(II)は2価金属イオ
ン、M(IV)は4価金属イオンを示し、且つM(II)と
M(IV)は等量)が0.017〜0.22の割合にドープした湿
式合成法により得られたマグネタイト粒子、該マグネタ
イト粒子を加熱酸化して得たM(II)及びM(IV)を含
有するγ−Fe2O3粒子又はα−Fe2O3粒子のいずれか1つ
を用い、水ガラスとNaCl、または水ガラスとNaClとNa2C
O3との存在下でバリウム、ストロンチウム、カルシウム
及び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元
素の化合物とを混合した後、750〜900℃の温度範囲で焼
成することを特徴とするマグネトプランバイト型フェラ
イト微粒子粉末の製造法である。
〔作用〕
次に本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明のマグネトプランバイト型フェライト粒子
粉末の組成について説明すると、一般式A・M(II)xM(I
V)xFe12-2xO19(但し、0.1≦x≦1.1)で示される組成
物で、AはBa,Sr、Ca、Pbの1種または2種以上で、組
成比がFe及びM(II)、M(IV)の全金属イオン12原子
に対して約1原子の割合に含むものであり、前記一般式
においてx値が0.1以下ではM(II)、M(IV)のHc制
御効果が顕著でなく、また1.1以上にすると飽和磁化の
低下が大きくなり実用上好ましくない。
本発明における鉄原料としては、Fel原子に対してM(I
I)及びM(IV)の和が0.017〜0.22ドープしている湿式
合成法により得られたマグネタイト粒子、該マグネタイ
ト粒子を加熱酸化して得たM(II)及びM(IV)を含有
するγ−Fe2O3粒子又はα−Fe2O3粒子でBET法比表面積
が20〜200m2/gのものが用いられる。
ドープしているM(II)は、Co、Zn、Mn、Ni、Cu、M
(IV)は、Ti、Ge、Zrの各金属原子である。
また、M(II)とM(IV)のドープ量は、Fel原子に対
してM(II)とM(IV)の和が0.017〜0.22の割合の範
囲で、M(II)とM(IV)は等量である。0.017以下及
び0.22以上では前記一般式A・M(II)xM(IV)xFe12-2xO19
において、0.1≦x≦1.1の範囲の組成物が得られない。
尚、M(II)及びM(IV)をドープしたマグネタイト粒
子の代表的な湿式合成法を下記に示す。
本発明において「マグネタイト」とはFe(II)とFe(II
I)の組成比が0<Fe(II)/Fe(III)≦0.49のもので
ある。
硫酸第一鉄等の第一鉄塩水溶液中に可溶性のM(II)化
合物例えばCoCl2及びM(IV)化合物例えばTiCl4を所定
量に調製混合し、更に塩基性物質(アルカリ)を添加し
てCo及びTiを含むFe(OH)2コロイド水溶液を該水溶液のp
Hを5〜7に保持しながら、または10以上に保持しなが
ら60〜100℃の加熱温度で酸化性ガスを通気することに
より黒色沈澱物を生成させ、次いで過、水洗し、乾燥
してCo及びTiを含有するマグネタイト粒子を得る製法。
又、硫酸第一鉄等の第一鉄塩水溶液と硫酸第二鉄等の第
二鉄塩水溶液を用い、前記同様にM(II)及びM(IV)
の可溶性化合物を所定量に調製混合し、NaOH等のアルカ
リ水溶液を該混合水溶液に添加して共沈反応によりM
(II)及びM(IV)を含有するマグネタイト粒子を得る
方法がある。
バリウム、ストロンチウム、カルシウム及び鉛の原料と
してはBaCO3、SrCO3、CaCO3、PbCO3等が使用できるが、
加熱してBaO、SrO、CaO、PbOとなるBa化合物、Sr化合
物、Ca化合物、Pb化合物も使用できる。
次に本発明に於ける添加剤について説明する。
本発明に於ける水ガラスは、ケイ酸ソーダ、オルトケイ
酸ソーダ、ケイ酸カリウム等の水溶性ケイ酸塩が使用で
きる。その添加量(存在させる量)としては、酸化鉄
(Fe2O3換算)に対してSiO2換算で1.0〜30.0重量%の間
で有効である。30.0重量%以上添加すると生成物フェラ
イトの飽和磁化が低下し、磁性材料として好ましくな
い。また1.0重量%以下では本発明の目的とする効果は
得られない。
本発明に於けるNaClの添加量としては、酸化鉄(Fe2O3
換算)に対して2.0〜40.0重量%の間で有効である。2.0
重量%以下の場合では、その添加効果が少なく、一方4
0.0重量%以上の場合、フェライト粒子の比表面積が小
さくなる傾向があり、また経済的ではない。目的とする
フェライト粒子の粒子サイズ及び粒度分布を考慮した場
合、2.0〜40.0重量%好ましい。
本発明に於けるNa2CO3の添加量としては、酸化鉄(Fe2O
3換算)に対して3.0〜20.0重量%の間で有効である。3.
0重量%以下では添加効果が少ない。また20.0重量%以
上の場合、目的とする微粒子で粒度分布の狭いフェライ
ト粒子粉末を得ることができるが、過度に添加するとフ
ェライト粒子の比表面積が小さくなる傾向があり大粒子
化するので望ましくない。
尚、本発明に於ける各添加剤を添加する時期は、焼成工
程の直前が適当である。即ち、原料配合工程、焼成工
程、粉砕工程の各工程において、焼成工程の直前の工程
である原料配合の時点に添加することができる。
本発明に於ける焼成温度範囲は750〜900℃の間であれば
差支えない。750℃以下の場合、フェライト化反応を行
わせるには不十分であり、900℃以上の温度の場合に
は、フェライト粒子の焼成過程での粒子自体の粒成長に
よる粗大粒の発生と粒子の相互の焼結が生じるので、後
に行う粉砕が困難となり好ましくない。
尚、上記焼成温度の場合には、焼成後の粉砕は、例えば
アトマイザー、アトライター等の通常の粉砕機を使用し
て比較的緩和な条件で行うことができ、特別な粉砕機や
強力な粉砕は必要でない。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
尚、実施例、比較例で使用する水ガラスは、メタケイ酸
ナトリウム(日本工業規格1種)を使用した。また実施
例、比較例に於ける粒子の比表面積はBET法により測定
したものであり、生成物の構造解析にはX線を用いた。
磁気測定は、試料振動型磁力径(東英工業社製)を使用
し、測定磁場10Koeで測定した。
実施例1 Fel原子に対してCo及びTiを各々0.066ドープしているBE
T比表面積が150m2/gのマグネタイト(Fe(II)/Fe(II
I)=0.32)粒子粉末1000gを炭酸バリウム220gとを混合
するに際して、メタケイ酸ナトリウム600g(Fe2O3に対
してSiO2換算で14.0重量%に相当)とNaCl300g(Fe2O3
に対して22.6重量%に相当)とを添加し、充分混合させ
た後、該混合物を900℃で1時間焼成し、次いでこの焼
成物をアトマイザーで粉砕し、水洗により水可溶性塩類
を除去した。得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結
果、マグネトプランバイト型バリウムフェライト粒子で
あり、組成分析の結果BaCo07Ti07Fe106O19であっ
た。
得られたマグネトプランバイト型バリウムフェライト微
粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果42m2/g
であり、このものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化
σs:57.2emu/g、保磁力Hc:750Oeであった。
実施例2 Fel原子に対してCo及びTiを各々0.036ドープしているBE
T比表面積が74m2/gのマグネタイト(Fe(II)/Fe(II
I)=0.25)粒子粉末1000gと炭酸バリウム220gとを混合
するに際して、メタケイ酸ナトリウム600g(Fe2O3に対
してSiO2換算で14.0重量%に相当)とNaCl500g(Fe2O3
に対して33.0重量%に相当)及びNa2CO3100g(Fe2O3
対して8.8重量%に相当)とを添加し、充分混合させた
後、該混合物を800℃で1.5時間焼成し、次いでこの焼成
物をアトマイザーで粉砕し、水洗により水可溶性塩類を
除去した。得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結果、
マグネトプランバイト型バリウムフェライト粒子であ
り、組成分析の結果BaCO04Ti04Fe11.2O19であっ
た。
得られたマグネトプランバイト型バリウムフェライト微
粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果32m2/g
であり、このものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化
σs:62.3emu/g、保磁力Hc:1260Oeであった。
実施例3 Fel原子に対してCo及びTiを各々0.017ドープしているBE
T比表面積が25m2/gのマグネタイト(Fe(II)/Fe(II
I)=0.40)粒子粉末1000gと炭酸ストロンチウム166gと
を混合するに際して、メタケイ酸ナトリウム500g(Fe2O
3に対してSiO2換算で12.0重量%に相当)とNaCl150g(F
e2O3に対し12.7重量%に相当)及びNa2CO3120g(Fe2O3
に対して10.4重量%に相当)とを添加し、充分混合させ
た後、該混合物を780℃で2.5時間焼成し、次いでこの焼
成物をアトマイザーで粉砕し水洗により水可溶性塩類を
除去した。得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結果、
マグネトプランバイト型ストロンチウムフェライト粒子
であり、組成分析の結果SrCo02Ti02Fe116O19であ
った。
得られたマグネトプランバイト型ストロンチウムフェラ
イト微粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果2
3m2/gであり、このものの磁気特性を測定した結果、飽
和磁化σs:59.5emu/g、保磁力Hc:1800Oeであった。
実施例4 Fel原子に対してCo及びTiを各々0.1ドープしているBET
比表面積が120m2/gのマグネタイト(Fe(II)/Fe(II
I)=0.35)粒子粉末1000gと炭酸バリウム220gとを混合
するに際して、メタケイ酸ナトリウム250g(Fe2O3に対
してSiO2換算で6.4重量%に相当)とNaCl60g(Fe2O3
対して5.5重量%に相当)及びNa2CO3175g(Fe2O3に対し
て14.5重量%に相当)とを添加し、充分混合させた後、
該混合物を800℃で2時間焼成し、次いでこの焼成物を
アトマイザーで粉砕し水洗により水可溶性塩類を除去し
た。得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結果、マグネ
トプランバイト型バリウムフェライト粒子であり、組成
分析の結果BaCo10Ti10Fe10O19であった。
得られたマグネトプランバイト型ストロンチウムフェラ
イト微粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果4
8m2/gであり、このものの磁気特性を測定した結果、飽
和磁化σs:53.7emu/g、保磁力Hc:800Oeであった。
実施例5 酸化鉄原料として、実施例1で用いたCo及びTiを各々0.
066ドープしたマグネタイト粒子粉末を空気中300℃で加
熱してCo及びTiを含有するBET比表面積125m2/gのγ−Fe
2O3粒子粉末1030gと炭酸バリウム220gとを混合するに際
して、メタケイ酸ナトリウム950g(Fe2O3に対してSiO2
換算で20.5重量%に相当)とNaCl130g(Fe2O3に対して1
1.2重量%に相当)とを添加し、充分混合させた後、該
混合物を800℃で2時間焼成した以外は実施例1と同一
の条件下でバリウムフェライト粒子粉末を得た。
得られた粒子はX線分析の結果、マグネトプランバイト
型バリウムフェライト粒子であり、組成分析の結果BaCo
07Ti07Fe10.6O19であった。
得られたマグネトプランバイト型バリウムフェライト微
粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果25m2/g
であり、このものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化
σs:59.0emu/g、保磁力Hc:720Oeであった。
実施例6 酸化鉄原料として、実施例2で用いたCo及びTiを各々0.
036ドープしたマグネタイト粒子粉末を空気中350℃で加
熱してCo及びTiを含有するBET比表面積が61m2/gのα−F
e2O3粒子粉末1030gと炭酸バリウム220gとを混合するに
際して、メタケイ酸ナトリウム500g(Fe2O3に対してSiO
2換算で12.0重量%に相当)とNaCl200g(Fe2O3に対して
16.2重量%に相当)とを添加し、充分混合させた後、該
混合物を800℃で1.5時間焼成した以外は実施例1と同一
の条件下でバリウムフェライト粒子粉末を得た。
得られた粒子はX線分析の結果、マグネトプランバイト
型バリウムフェライト粒子であり、組成分析の結果BaCo
04Ti04Fe112O19あった。
得られたマグネトプランバイト型バリウムフェライト微
粒子粉末のBET法による比表面積を測定した結果21m2/g
であり、このものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化
σs:57.5emu/g、保磁力Hc:1320Oeであった。
比較例1 実施例1で用いたマグネタイト粒子粉末1000gと炭酸バ
リウム220gとを充分混合し、該混合物を1200℃で3時間
焼成し、次いでこの焼成物を振動型ボールミルで60分間
粉砕処理して得た粒子はX線分析の結果マグネトプラン
バイト型バリウムフェライト粒子粉末であった。
このものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化σs:63.5
emu/g、保磁力Hc:1230Oeであったが、BET法による比表
面積を測定した結果1.4m2/gであり、粒子が粗大であ
り、磁気記録用磁性材料としてはノイズレベルが高く不
適当なものであった。
比較例2 酸化鉄原料として、BET比表面積が8.0m2/gのマグネタイ
ト粒子粉末1000gと炭酸バリウム220gとを混合するに際
して、メタケイ酸ナトリウム600g(Fe2O3に対して14.0
重量%に相当)を添加し、充分混合させた後、該混合物
を800℃で2時間焼成した以外は実施例1と同一の条件
の下でバリウムフェライト粒子粉末を得た。
得られた粒子粉末の磁気特性を測定した結果、飽和磁化
σs:35.0emu/g、保磁力Hc:750OeであったがBET法による
比表面積を測定した結果5.8m2/gであり、粒子が粗大で
あり磁気記録用磁性材料としてノイズレベルが高く不適
当なものであった。
比較例3 実施例1で用いたCO及びTiを各々0.066ドープしたマグ
ネタイト粒子粉末1000gと炭酸バリウム220gとを充分混
合するに際して、NaCl150g(Fe2O3に対して12.7重量%
に相当)を添加し、充分混合させた後、該混合物を900
℃で2時間焼成し、次いでこの焼成物をアドマイザーで
粉砕し水洗により水可溶性塩類を除去した。
得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結果マグネトプラ
ンバイト型バリウムフェライト粒子粉末であった。この
ものの磁気特性を測定した結果、飽和磁化σs:56.4emu/
g、保磁力Hc:1130Oeであったが、BET法による比表面積
を測定した結果13m2/gであり、粒子が粗大であり、磁気
記録用磁性材料としてノイズレベルが高く不適当なもの
であった。
比較例4 実施例1で用いたCO及びTiを各々0.066ドープしたマグ
ネタイト粒子粉末1000gと炭酸バリウム220gとを混合す
るに際して、NaCl200g(Fe2O3に対して16.3重量%に相
当)とNa2CO3130g(Fe2O3に対して11.2重量%に相当)
とを添加し、充分混合させた後、該混合物を900℃で2
時間焼成し、次いでこの焼成物をアトマイザーで粉砕
し、水洗により水可溶性塩類を除去した。
得られた乾燥物粉体粒子はX線分析の結果マグネトプラ
ンバイト型バリウムフェライト粒子粉末であった。この
ものの磁気特性を測定した結果、飽和酸化σs:54.0emu/
g、保磁力Hc:1180Oeであったが、BET法による比表面積
を測定した結果10m2/gであり、粒子が粗大であり、磁気
記録用磁性材料としてはノイズレベルが高く不適当なも
のであった。
〔効果〕
本発明に係るマグネトプランバイト型フェライト微粒子
粉末の製造法によれば、前出実施例に示した通り、所望
の保磁力に制御されたマグネトプランバイト型フェライ
トの微粒子粉末を得ることができるので、現在最も要求
されている記録密度の高い記録再生型磁気記録用磁性材
料として好適に使用することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バリウム、ストロンチウム、カルシウム及
    び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素
    の化合物と酸化鉄との混合物を焼成、粉砕する工程から
    成るマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末の製造
    法において、酸化鉄原料としてFel原子に対してM(I
    I)及びM(IV)の和(但しM(II)は2価金属イオ
    ン、M(IV)は4価金属イオンを示し、且つM(II)と
    M(IV)は等量)が0.017〜0.22の割合にドープした湿
    式合成法により得られたマグネタイト粒子、該マグネタ
    イト粒子を加熱酸化して得たM(II)及びM(IV)を含
    有するγ−Fe2O3粒子又はα−Fe2O3粒子のいずれか1つ
    を用い、水ガラスとNaClとの存在下でバリウム、ストロ
    ンウム、カルシウム及び鉛からなる群より選ばれた少な
    くとも1種の金属元素の化合物とを混合した後、750〜9
    00℃の温度範囲で焼成することを特徴とするマグネトプ
    ランバイト型フェライト微粒子粉末の製造法。
  2. 【請求項2】M(II)がコバルト、ニッケル、マンガ
    ン、銅、亜鉛、M(IV)がチタン、ゲルマニウム、ジル
    コニウムである特許請求の範囲第1項記載のマグネトプ
    ランバイト型フェライト微粒子粉末の製造法。
  3. 【請求項3】水ガラスの存在量が鉄原料(Fe2O3換算)
    に対してSiO2換算で1.0〜30.0重量%である特許請求の
    範囲第1項又は2項記載のマグネトプランバイト型フェ
    ライト微粒子粉末の製造法。
  4. 【請求項4】NaClの存在量が鉄原料(Fe2O3換算)に対
    して2.0〜40.0重量%である特許請求の範囲第1項乃至
    第3項のいずれかに記載のマグネトプランバイト型フェ
    ライト微粒子粉末の製造法。
  5. 【請求項5】バリウム、ストロンチウム、カルシウム及
    び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属元素
    の化合物と酸化鉄との混合物を焼成、粉砕する工程から
    成るマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末の製造
    法において、酸化鉄原料としてFel原子に対してM(I
    I)及びM(IV)の和(但しM(II)は2価金属イオ
    ン、M(IV)は4価金属イオンを示し、且つM(II)と
    M(IV)は等量)が0.017〜0.22の割合にドープした湿
    式合成法により得られたマグネタイト粒子、該マグネタ
    イト粒子を加熱酸化して得たM(II)及びM(IV)を含
    有するγ−Fe2O3粒子又はα−Fe2O3粒子のいずれか1つ
    を用い、水ガラスとNaClとNa2CO3との存在下でバリウ
    ム、ストロンウム、カルシウム及び鉛からなる群より選
    ばれた少なくとも1種の金属元素の化合物とを混合した
    後、750〜900℃の温度範囲で焼成することを特徴とする
    マグネトプランバイト型フェライト微粒子粉末の製造
    法。
  6. 【請求項6】M(II)がコバルト、ニッケル、マンガ
    ン、銅、亜鉛、M(IV)がチタン、ゲルマニウム、ジル
    コニウムである特許請求の範囲第5項記載のマグネトプ
    ランバイト型フェライト微粒子粉末の製造法。
  7. 【請求項7】水ガラスの存在量が鉄原料(Fe2O3換算)
    に対してSiO2換算で1.0〜30.0重量%である特許請求の
    範囲第5項又は6項記載のマグネトプランバイト型フェ
    ライト微粒子粉末の製造法。
  8. 【請求項8】NaClの存在量が鉄原料(Fe2O3換算)に対
    して2.0〜40.0重量%である特許請求の範囲第5項乃至
    7項のいずれかに記載のマグネトプランバイト型フェラ
    イト微粒子粉末の製造法。
  9. 【請求項9】Na2CO3の存在量が鉄原料(Fe2O3換算)に
    対して3.0〜20.0重量%である特許請求の範囲第5項乃
    至8項のいずれかに記載のマグネトプランバイト型フェ
    ライト微粒子粉末の製造法。
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