JPH0679737A - 塩化ビニル手袋の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル手袋の製造方法Info
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- JPH0679737A JPH0679737A JP25723892A JP25723892A JPH0679737A JP H0679737 A JPH0679737 A JP H0679737A JP 25723892 A JP25723892 A JP 25723892A JP 25723892 A JP25723892 A JP 25723892A JP H0679737 A JPH0679737 A JP H0679737A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造時における手型からの反転脱型性にすぐ
れ、かつ着脱が容易で塵が発生せず、耐温水性、耐人工
汗性、耐摩耗性、耐屈曲性にすぐれた塩化ビニル手袋を
得る。 【構成】 塩化ビニルゾル液に浸漬して表面に塩化ビニ
ル樹脂層を成膜した手型を、平均粒径0.5〜50μm
のポリアミノ酸樹脂微粉末或いはこのポリアミノ酸樹脂
微粉末と平均粒径0.5〜5μmのシリカ微粉末の混合
微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜40重量
部均一に分散した合成樹脂エマルジョン液に浸漬し、加
熱して塩化ビニル樹脂膜上に合成樹脂膜を成膜したのち
反転脱型する。
れ、かつ着脱が容易で塵が発生せず、耐温水性、耐人工
汗性、耐摩耗性、耐屈曲性にすぐれた塩化ビニル手袋を
得る。 【構成】 塩化ビニルゾル液に浸漬して表面に塩化ビニ
ル樹脂層を成膜した手型を、平均粒径0.5〜50μm
のポリアミノ酸樹脂微粉末或いはこのポリアミノ酸樹脂
微粉末と平均粒径0.5〜5μmのシリカ微粉末の混合
微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜40重量
部均一に分散した合成樹脂エマルジョン液に浸漬し、加
熱して塩化ビニル樹脂膜上に合成樹脂膜を成膜したのち
反転脱型する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は手型からの反転脱型性
に優れ、かつ着脱が容易で塵の発生がなく、耐温水性、
耐人工汗性などの反復使用での耐久性を有する塩化ビニ
ル手袋の製造方法に関するものである。
に優れ、かつ着脱が容易で塵の発生がなく、耐温水性、
耐人工汗性などの反復使用での耐久性を有する塩化ビニ
ル手袋の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル手袋の製造法として
は、手型を塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、加熱によっ
てゲル化させて成膜したのち、タルク、炭酸カルシウム
を水に均一に分散した溶液に再度浸漬し、余熱をもって
水を蒸発させたのち、約50℃で手型より反転脱型する
方法が一般的に広く行われている。
は、手型を塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、加熱によっ
てゲル化させて成膜したのち、タルク、炭酸カルシウム
を水に均一に分散した溶液に再度浸漬し、余熱をもって
水を蒸発させたのち、約50℃で手型より反転脱型する
方法が一般的に広く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法で得られる
塩化ビニル手袋は、手への着脱が容易でなく、またタル
ク、炭酸カルシウムの粉体が手に付着し脱落するため、
特に精密機械作業では脱落した粉体が機械等に付着して
不良発生の原因となり、使用には適していない。このよ
うな問題点に鑑みて、これまでに手型に塩化ビニル樹脂
層を形成した後、微粒子シリカを均一に分散した合成樹
脂エマルジョンで浸漬処理する方法(特開昭60−11
9204号公報)、塩化ビニル、アクリル樹脂、塩化ゴ
ムを含有する表面処理剤やウレタン樹脂を含有する表面
処理剤にて浸漬処理する方法(特開昭63−23550
8号公報、特開平1−221501号公報)、あるいは
有機充填剤を配合した合成樹脂エマルジョンで浸漬処理
する方法(特開平4−119102号公報)などが提案
されている。
塩化ビニル手袋は、手への着脱が容易でなく、またタル
ク、炭酸カルシウムの粉体が手に付着し脱落するため、
特に精密機械作業では脱落した粉体が機械等に付着して
不良発生の原因となり、使用には適していない。このよ
うな問題点に鑑みて、これまでに手型に塩化ビニル樹脂
層を形成した後、微粒子シリカを均一に分散した合成樹
脂エマルジョンで浸漬処理する方法(特開昭60−11
9204号公報)、塩化ビニル、アクリル樹脂、塩化ゴ
ムを含有する表面処理剤やウレタン樹脂を含有する表面
処理剤にて浸漬処理する方法(特開昭63−23550
8号公報、特開平1−221501号公報)、あるいは
有機充填剤を配合した合成樹脂エマルジョンで浸漬処理
する方法(特開平4−119102号公報)などが提案
されている。
【0004】しかしながら、これら何れの方法も処理の
際の200〜250℃、5〜10分の加熱工程で処理表
面のツヤが部分的に変化して商品価値が低下したり、手
型からの脱型が困難であったりするほか、得られた手袋
の着用時に耐人工汗性、耐温水性などにより成膜した皮
膜が脱落したり、亀裂するなどの問題を有している。本
発明者等は上記した従来技術の問題点を解消すべく検討
の結果、この発明に至ったものである。
際の200〜250℃、5〜10分の加熱工程で処理表
面のツヤが部分的に変化して商品価値が低下したり、手
型からの脱型が困難であったりするほか、得られた手袋
の着用時に耐人工汗性、耐温水性などにより成膜した皮
膜が脱落したり、亀裂するなどの問題を有している。本
発明者等は上記した従来技術の問題点を解消すべく検討
の結果、この発明に至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は手型を
塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、加熱して表面に塩化ビ
ニル樹脂層を成膜したのち、平均粒径0.5〜50μm
のポリアミノ酸樹脂微粉末、あるいは該ポリアミノ酸樹
脂微粉末と平均粒径0.5〜5μmのシリカ微粉末の混
合微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜40重
量部配合した合成樹脂エマルジョン中に上記手型を浸漬
し、加熱して塩化ビニル樹脂膜上に合成樹脂エマルジョ
ン層を成膜させ、次いで反転脱型することを特徴とする
塩化ビニル手袋の製造方法を提供するものである。
塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、加熱して表面に塩化ビ
ニル樹脂層を成膜したのち、平均粒径0.5〜50μm
のポリアミノ酸樹脂微粉末、あるいは該ポリアミノ酸樹
脂微粉末と平均粒径0.5〜5μmのシリカ微粉末の混
合微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜40重
量部配合した合成樹脂エマルジョン中に上記手型を浸漬
し、加熱して塩化ビニル樹脂膜上に合成樹脂エマルジョ
ン層を成膜させ、次いで反転脱型することを特徴とする
塩化ビニル手袋の製造方法を提供するものである。
【0006】
【作用】この発明は上記したように、ポリアミノ酸樹脂
微粉末、あるいはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉
末の混合微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜
40重量部配合した合成樹脂エマルジョンを用い、この
エマルジョン中に表面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手
型を浸漬し、加熱して塩化ビニル樹脂膜上に上記の微粉
末含有合成樹脂膜を成膜する事によって、手型からの脱
型性がよく、また脱型して得られた手袋が着脱容易で塵
が発生せず、耐温水性、耐人工汗性などを有して反復使
用可能な耐久性を有する手袋が得られるのである。
微粉末、あるいはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉
末の混合微粉末を樹脂固形分100重量部に対して5〜
40重量部配合した合成樹脂エマルジョンを用い、この
エマルジョン中に表面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手
型を浸漬し、加熱して塩化ビニル樹脂膜上に上記の微粉
末含有合成樹脂膜を成膜する事によって、手型からの脱
型性がよく、また脱型して得られた手袋が着脱容易で塵
が発生せず、耐温水性、耐人工汗性などを有して反復使
用可能な耐久性を有する手袋が得られるのである。
【0007】この発明で合成樹脂エマルジョンとして
は、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹
脂等の一種または二種以上の混合エマルジョンが用いら
れる。この合成樹脂エマルジョンの使用に際しては、通
常用いられる界面活性剤、増粘剤、消泡剤、レベリング
剤などの各種添加剤を添加することが好ましい。
は、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹
脂等の一種または二種以上の混合エマルジョンが用いら
れる。この合成樹脂エマルジョンの使用に際しては、通
常用いられる界面活性剤、増粘剤、消泡剤、レベリング
剤などの各種添加剤を添加することが好ましい。
【0008】ポリアミノ酸樹脂微粉末としては、ω−ア
ルキル酸性アミノ酸N−カルボン酸無水物(以下、N−
カルボン酸無水物をNCAという)、例えばγ−メチル
グルタメート−NCA、γ−エチルグルタメート−NC
A、γ−ベンジルグルタメート−NCA、β−メチルア
スパラゲート−NCA、β−エチルアスパラゲート−N
CA、β−ベンジルアスパラゲート−NCAなど、或い
は中性アミノ酸−NCA、例えばバリン、ノルバリン、
ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、フェニルアラ
ニン、メチオニンなどのNCAが挙げられ、光学活性
体、ラセミ体の何れを用いてもよく、これらの混合物を
用いることもでき、例えば、γ−メチル−L−グルタメ
ート−NCAをモノマーは容易に溶解し、ポリマーが不
溶解となる有機溶媒、例えばメチルエチルケトン(ME
K)中に溶解し、攪拌しながら活性水素を有する重合開
始剤、例えばアミン化合物、アルコール類、水等を、ま
た必要に応じて触媒として第3級アミンを滴下して得ら
れる微粉末分散溶液からMEKを除去して得られる微粉
末、あるいはポリマーが可溶な有機溶媒中で重合開始剤
を滴下して得られるポリマー溶液から溶媒を除去したの
ち粉砕して得られる微粉末等を意味し、その粒径は重合
開始剤の添加量、攪拌速度、重合温度、粉砕条件等によ
り任意に調整されるが、この発明に用いるポリアミノ酸
樹脂微粉末の平均粒径としては、0.5〜50μmが適
当である。また、シリカ微粉末としては平均粒径0.5
〜5μmの範囲のものが適しており、いずれも上記の範
囲外では皮膜の滑り効果が不足したり、風合いが好まし
くない。
ルキル酸性アミノ酸N−カルボン酸無水物(以下、N−
カルボン酸無水物をNCAという)、例えばγ−メチル
グルタメート−NCA、γ−エチルグルタメート−NC
A、γ−ベンジルグルタメート−NCA、β−メチルア
スパラゲート−NCA、β−エチルアスパラゲート−N
CA、β−ベンジルアスパラゲート−NCAなど、或い
は中性アミノ酸−NCA、例えばバリン、ノルバリン、
ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、フェニルアラ
ニン、メチオニンなどのNCAが挙げられ、光学活性
体、ラセミ体の何れを用いてもよく、これらの混合物を
用いることもでき、例えば、γ−メチル−L−グルタメ
ート−NCAをモノマーは容易に溶解し、ポリマーが不
溶解となる有機溶媒、例えばメチルエチルケトン(ME
K)中に溶解し、攪拌しながら活性水素を有する重合開
始剤、例えばアミン化合物、アルコール類、水等を、ま
た必要に応じて触媒として第3級アミンを滴下して得ら
れる微粉末分散溶液からMEKを除去して得られる微粉
末、あるいはポリマーが可溶な有機溶媒中で重合開始剤
を滴下して得られるポリマー溶液から溶媒を除去したの
ち粉砕して得られる微粉末等を意味し、その粒径は重合
開始剤の添加量、攪拌速度、重合温度、粉砕条件等によ
り任意に調整されるが、この発明に用いるポリアミノ酸
樹脂微粉末の平均粒径としては、0.5〜50μmが適
当である。また、シリカ微粉末としては平均粒径0.5
〜5μmの範囲のものが適しており、いずれも上記の範
囲外では皮膜の滑り効果が不足したり、風合いが好まし
くない。
【0009】ポリアミノ酸樹脂微粉末あるいはポリアミ
ノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉末の使用量は、合成樹脂固
形分100重量部に対して5〜40重量部が適当であ
り、5重量部未満では添加の効果が見られず、また40
重量部を超えると得られる皮膜表面が粗くなりすぎて感
触が悪くなると共に、その物性も低下する。ポリアミノ
酸樹脂微粉末とシリカ微粉末を併用する場合のシリカ微
粉末の使用量はポリアミノ酸樹脂微粉末の約1/2量が
適当であり、併用によって表面の凹凸を調整でき、フィ
ット感を更に向上させることができる。
ノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉末の使用量は、合成樹脂固
形分100重量部に対して5〜40重量部が適当であ
り、5重量部未満では添加の効果が見られず、また40
重量部を超えると得られる皮膜表面が粗くなりすぎて感
触が悪くなると共に、その物性も低下する。ポリアミノ
酸樹脂微粉末とシリカ微粉末を併用する場合のシリカ微
粉末の使用量はポリアミノ酸樹脂微粉末の約1/2量が
適当であり、併用によって表面の凹凸を調整でき、フィ
ット感を更に向上させることができる。
【0010】この発明の方法は、塩化ビニル樹脂ゾル液
に浸漬し、200〜250℃で8〜10分間加熱して表
面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手型を、ポリアミノ酸
樹脂微粉末あるいはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微
粉末の混合微粉末を均一に分散した合成樹脂エマルジョ
ン中に160〜180℃で浸漬し、余熱をもって塩化ビ
ニル樹脂層上に合成樹脂層を成膜する。得られた手袋は
50〜70℃での手型からの反転脱型性が良好であり、
また着脱が容易であり、耐温水性、耐人工汗性、耐洗剤
性がよく皮膜の脱落、クラックの発生もみられない。
に浸漬し、200〜250℃で8〜10分間加熱して表
面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手型を、ポリアミノ酸
樹脂微粉末あるいはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微
粉末の混合微粉末を均一に分散した合成樹脂エマルジョ
ン中に160〜180℃で浸漬し、余熱をもって塩化ビ
ニル樹脂層上に合成樹脂層を成膜する。得られた手袋は
50〜70℃での手型からの反転脱型性が良好であり、
また着脱が容易であり、耐温水性、耐人工汗性、耐洗剤
性がよく皮膜の脱落、クラックの発生もみられない。
【0011】充填剤としてポリアミノ酸樹脂微粉末ある
いはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉末の混合微粉
末を用いるこの発明の特徴は、他のポリメチルメタクリ
レート、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、
メラミン樹脂などの有機充填剤と異なり、加工時に20
0〜250℃で融解することがないので、手型からの脱
型作業がし易く、また外観変化による商品価値の低下が
ないことである。更に手との感触がソフトで、吸水して
も膨潤することがない。
いはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリカ微粉末の混合微粉
末を用いるこの発明の特徴は、他のポリメチルメタクリ
レート、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、
メラミン樹脂などの有機充填剤と異なり、加工時に20
0〜250℃で融解することがないので、手型からの脱
型作業がし易く、また外観変化による商品価値の低下が
ないことである。更に手との感触がソフトで、吸水して
も膨潤することがない。
【0012】
【実施例】以下、この発明を実施例により更に詳細に説
明する。尚、部数は全て重量部である。 実施例1 表1に示すように、塩化ビニルペーストレジン(日本ゼ
オン社製、商品名ゼオン121)100部、可塑剤(D
OP)110部、安定剤(Ca−Ba−Zn)3部、着
色剤(チタン)1部を均一に分散した塩化ビニルペース
トゾル液に陶磁器製手型を10秒間浸漬して引き上げ、
塩化ビニルペーストゾルの滴下しない状態で200〜2
50℃の加熱炉で10分間加熱して成膜した。次いで、
固形分45%の塩化ビニル樹脂エマルジョン100部、
固形分45%のメタクリル酸エステル共重合体100
部、固形分30%のシリコン変性アクリルエマルジョン
10部、平均粒径2μのポリアミノ酸樹脂微粉末30
部、安定剤1部、消泡剤、レベリング剤、増粘剤を各
0.5部配合し、蒸留水で固形分7%に調整したエマル
ジョン液に上記で表面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手
型を180℃で5秒間浸漬してから、徐々に引き上げ放
冷する。その後、手型温度50℃で手型より反転脱型さ
せて塩化ビニル手袋を得た。得られた手袋の物性テスト
結果は表1に示した。
明する。尚、部数は全て重量部である。 実施例1 表1に示すように、塩化ビニルペーストレジン(日本ゼ
オン社製、商品名ゼオン121)100部、可塑剤(D
OP)110部、安定剤(Ca−Ba−Zn)3部、着
色剤(チタン)1部を均一に分散した塩化ビニルペース
トゾル液に陶磁器製手型を10秒間浸漬して引き上げ、
塩化ビニルペーストゾルの滴下しない状態で200〜2
50℃の加熱炉で10分間加熱して成膜した。次いで、
固形分45%の塩化ビニル樹脂エマルジョン100部、
固形分45%のメタクリル酸エステル共重合体100
部、固形分30%のシリコン変性アクリルエマルジョン
10部、平均粒径2μのポリアミノ酸樹脂微粉末30
部、安定剤1部、消泡剤、レベリング剤、増粘剤を各
0.5部配合し、蒸留水で固形分7%に調整したエマル
ジョン液に上記で表面に塩化ビニル樹脂層を成膜した手
型を180℃で5秒間浸漬してから、徐々に引き上げ放
冷する。その後、手型温度50℃で手型より反転脱型さ
せて塩化ビニル手袋を得た。得られた手袋の物性テスト
結果は表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2〜6 合成樹脂エマルジョンの種類と配合比率及びポリアミノ
酸樹脂微粉末、シリカ微粉末の使用量を表1に示すよう
に代えたほかは実施例1と同様にして塩化ビニル手袋を
得た。尚、比較例1、2の手袋も同様にして製造した。
これらの手袋の物性テスト結果は表1に示した。
酸樹脂微粉末、シリカ微粉末の使用量を表1に示すよう
に代えたほかは実施例1と同様にして塩化ビニル手袋を
得た。尚、比較例1、2の手袋も同様にして製造した。
これらの手袋の物性テスト結果は表1に示した。
【0015】尚、物性テストの方法および評価基準は次
の通りりである。 (1)外観:塗装皮膜面を目視で判定し、正常な外観を
○、流れムラ、クラックなどの見られる異常な外観を×
として表した。 (2)反転脱型性:陶磁器製手型から塩化ビニル手袋を
反転脱型する時の容易性をみるもので、6cm×6cm
の大きさの試料の処理面同志を重ね、70℃の雰囲気中
で3kgの荷重をかけて60分間放置したのち、処理面
同志が滑り、容易に剥離可能なものを○、処理面がブロ
ッキングして剥離不可能なものを×として判定した。 (3)耐温水性:50℃温水中に試料を24時間浸漬し
た後の、外観変化及びセロハンテープによる密着テスト
で異常のないものを○、外観変化或いは密着の悪いもの
を×とした。 (4)耐人工汗性:1000ccの水に塩化ナトリウム
5部、リン酸2−ナトリウム5部、85%乳酸5部、D
−パントデン酸ナトリウム5部、L−ヒスチジン塩酸塩
0.5部、DL−アスパラギン酸0.5部を均一に溶解
した30℃の人工汗水溶液に試料を24時間浸漬した後
の、外観変化及びセロハンテープによる密着テストで異
常のないものを○、外観変化或いは密着の悪いものを×
とした。 (5)耐摩耗性:学振式摩耗試験機により試料の処理面
に摩擦布(カナキン5号)を200回往復させ、処理面
の傷つき度合いおよび皮膜の脱落をみた。異常無しを
○、傷つきを△、皮膜が剥がれ、更に下層の塩化ビニル
層まで傷の付いたものを×とした。 (6)耐屈曲性:フレキソ試験機により25℃雰囲気で
試料を10000回屈曲し、皮膜の剥離、クラックの度
合いをみた。異常無しを○、クラックが若干見られるも
のを△、全面にクラックが発生しているものを×とし
た。
の通りりである。 (1)外観:塗装皮膜面を目視で判定し、正常な外観を
○、流れムラ、クラックなどの見られる異常な外観を×
として表した。 (2)反転脱型性:陶磁器製手型から塩化ビニル手袋を
反転脱型する時の容易性をみるもので、6cm×6cm
の大きさの試料の処理面同志を重ね、70℃の雰囲気中
で3kgの荷重をかけて60分間放置したのち、処理面
同志が滑り、容易に剥離可能なものを○、処理面がブロ
ッキングして剥離不可能なものを×として判定した。 (3)耐温水性:50℃温水中に試料を24時間浸漬し
た後の、外観変化及びセロハンテープによる密着テスト
で異常のないものを○、外観変化或いは密着の悪いもの
を×とした。 (4)耐人工汗性:1000ccの水に塩化ナトリウム
5部、リン酸2−ナトリウム5部、85%乳酸5部、D
−パントデン酸ナトリウム5部、L−ヒスチジン塩酸塩
0.5部、DL−アスパラギン酸0.5部を均一に溶解
した30℃の人工汗水溶液に試料を24時間浸漬した後
の、外観変化及びセロハンテープによる密着テストで異
常のないものを○、外観変化或いは密着の悪いものを×
とした。 (5)耐摩耗性:学振式摩耗試験機により試料の処理面
に摩擦布(カナキン5号)を200回往復させ、処理面
の傷つき度合いおよび皮膜の脱落をみた。異常無しを
○、傷つきを△、皮膜が剥がれ、更に下層の塩化ビニル
層まで傷の付いたものを×とした。 (6)耐屈曲性:フレキソ試験機により25℃雰囲気で
試料を10000回屈曲し、皮膜の剥離、クラックの度
合いをみた。異常無しを○、クラックが若干見られるも
のを△、全面にクラックが発生しているものを×とし
た。
【0016】上記した表1からこの発明の方法で得られ
た手袋は、比較例で得た手袋に比べて製造時の反転脱型
性のほか、殆どの物性面で優れていることが認められ
た。
た手袋は、比較例で得た手袋に比べて製造時の反転脱型
性のほか、殆どの物性面で優れていることが認められ
た。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明はポリア
ミノ酸樹脂微粉末或いはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリ
カ微粉末の混合微粉末を充填剤として含有した合成樹脂
エマルジョンよりなる皮膜を手型の塩化ビニル樹脂層上
に成膜したことにより、手型からの塩化ビニル手袋の反
転脱型が容易であるほか、使用時の脱着が容易で、種々
の物性にも優れた耐久性のある手袋を得ることができ、
精密機械作業用、炊事、洗濯等の家庭用手袋として広く
使用することができる。
ミノ酸樹脂微粉末或いはポリアミノ酸樹脂微粉末とシリ
カ微粉末の混合微粉末を充填剤として含有した合成樹脂
エマルジョンよりなる皮膜を手型の塩化ビニル樹脂層上
に成膜したことにより、手型からの塩化ビニル手袋の反
転脱型が容易であるほか、使用時の脱着が容易で、種々
の物性にも優れた耐久性のある手袋を得ることができ、
精密機械作業用、炊事、洗濯等の家庭用手袋として広く
使用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 手型を塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、
加熱して表面に塩化ビニル樹脂層を成膜したのち、平均
粒径0.5〜50μmのポリアミノ酸樹脂微粉末を樹脂
固形分100重量部に対して5〜40重量部配合した合
成樹脂エマルジョン中に上記手型を浸漬し、加熱して塩
化ビニル樹脂膜上に合成樹脂エマルジョン層を成膜さ
せ、次いで反転脱型することを特徴とする塩化ビニル手
袋の製造方法。 - 【請求項2】 手型を塩化ビニル樹脂ゾル液に浸漬し、
加熱して表面に塩化ビニル樹脂層を成膜したのち、平均
粒径0.5〜50μmのポリアミノ酸樹脂微粉末と平均
粒径0.5〜5μmのシリカ微粉末の混合微粉末を樹脂
固形分100重量部に対して5〜40重量部配合した合
成樹脂エマルジョン中に上記手型を浸漬し、加熱して塩
化ビニル樹脂膜上に合成樹脂エマルジョン層を成膜さ
せ、次いで反転脱型することを特徴とする塩化ビニル手
袋の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25723892A JP3272783B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 塩化ビニル手袋の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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1992
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