JPH0679707U - ブラジャー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳房の下側をしっかり支えることにより上方
へ持ち上げ、既製のブラジャーの多少の寸法差を補正す
ることにより、各人の体型に適合して、乳房を美しく保
形するブラジャーを提供することである。 【構成】 ブラジャーのカップ部を構成する表カップ２
と裏カップ３との間に、上記カップ部の上方湾曲部に平
行な上部扁平部１２と、上記カップ部の下方湾曲部に沿
い、且つ内方向に隆起した下部隆起部１３とが、傾斜面
を有する段部１４を介して連続形成された段パッド８を
挿入する。この状態で、このブラジャーを着用すると、
下部隆起部１３がアンダーバストに当接し、乳房１５の
下側が、段パッド８の段部１４の傾斜面に支持され、乳
房１５が脇方向へ広がることなく、全体的に上方へ持ち
上げられ、美しく保形される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、女性が着用するブラジャー、特に乳房を上方へ持ち上げることに より美しく保形するブラジャーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のブラジャーは、トップバストの寸法とアンダーバストの寸法との差を基 準にカップサイズを数段階に設定し、このカップサイズに基づいてカップ部が一 定形状に成形され、カップサイズとアンダーバストの寸法との組合せにより、多 くの種類のブラジャーが縫製されている。

【０００３】 乳房を上方へ持ち上げる手段としては、各カップ部の下方湾曲部に沿って、管 状に縫合されたバイヤステープ等を取付け、このバイヤステープ内に下方湾曲部 に対応した形状を有する金属製又は合成樹脂製の芯体を挿入するものがあり、い わゆるワイヤー入りブラジャーとして知られている。

【０００４】 また、カップ部を表カップを裏カップとから成る二重構造に形成し、表カップ と裏カップとの間に、半球面を有する扁平なパッドを挿入することにより、カッ プ部を美しく保形するものもある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述のごとく、一定形状に成形されたカップ部を有し、カップ サイズとアンダーバストの寸法との組合せにより縫製された従来のブラジャーは 、最も自分に適合すると思われるものを選択しても、必ずしも全ての寸法が自分 の体型に適合するわけではなく、多少の寸法差は我慢しなければならない。

【０００６】 その結果、カップ部のトップが低くなったり、カップ部が部分的に凹んだり、 あるいは、アンダーバストの締付けが緩むことにより、乳房が脇方向へ広がって 、必ずしも美しく保形されないという欠点がある。

【０００７】 また、上記従来のパッドは、半球面を有する扁平体であることから、乳房、特 にその下側部分の支持力に乏しいという欠点がある。

【０００８】 そこで、この考案の課題は、乳房の下側をしっかり支えることにより上方へ持 ち上げ、既製のブラジャーの多少の寸法差を補正して、各人の体型に適合させ、 乳房を美しく保形するというブラジャー本来の機能を発揮することができるブラ ジャーを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は、ブラジャー本体と段パッドとから 成り、前記ブラジャー本体のカップ部を、表カップと裏カップとを下方湾曲部に おいて縫着することにより形成し、前記段パッドを、前記カップ部の上方湾曲部 に平行な上部扁平部と、前記カップ部の下方湾曲部に沿い、且つ内方向に隆起す る下部隆起部とを、傾斜面を有する段部を介して連続形成し、この段パッドを前 記ブラジャー本体のカップ部内に着脱自在に挿入する構成を採用したのである。

【００１０】

【作用】

ブラジャー本体のカップ部内に、段パッドが着脱自在に挿入される。 カップ部内に段パッドを挿入した状態で、このブラジャー本体を着用すると、 下部隆起部の表面がアンダーバストに当接し、乳房の下側が段パッドの段部の傾 斜面に支持されて、乳房が全体的に上方へ持ち上げられる。

【００１１】

【実施例】

図１に示すブラジャーは、ブラジャー本体の左右カップ部１が、表カップ２と 裏カップ３とから成り、この表カップ２と裏カップ３とは、下方湾曲部４と、左 右カップ部１の連結部５から中央部に達する上方湾曲部６において縫着され、袋 状になっている。

【００１２】 上記表カップ２は、ポリウレタンを熱プレス等の方法により半球面状に成形し たカップ芯体７（図３参照）を内部に有し、若干の剛性を有する。

【００１３】 上記裏カップ３は、上記表カップ２より浅く形成され、素材としてウーリーを 使用したが、綿、その他の素材を用いてもよい。

【００１４】 上記表カップ２と裏カップ３との間に、段パッド８が挿入されている。 上記段パッド８は、図２に示すように、上記裏カップ３と略同形状の平面視レ モン型に裁断され、且つポリウレタンを素材とする表布９と裏布１０との周縁が 縫合され、内部に断面形状が略山型となるように成形されたウレタンフォーム１ １が収容されている。

【００１５】 上記段パッド８は、図２（ｂ）に示すように、上部約３分の１を構成する上部 扁平部１２と、この段パッド８の下端から約３分の１の高さの位置で最大の厚み を有する下部隆起部１３とが、傾斜面を有する段部１４を介して連続形成されて いる。

【００１６】 なお、図１及び図２（ａ）に示すように、上記上部扁平部１２は、上記表カッ プ２の上方湾曲部と平行に、上記下部隆起部１３は、上記カップ部１の下方湾曲 部４に沿い、且つ内方向に隆起するように形成されている。

【００１７】 この段パッド８を上記カップ部１内に挿入した状態で、このブラジャーを着用 すると、図３に示すように、内方向に隆起した下部隆起部１３がアンダーバスト に当接し、乳房１５の下側が、上記段パッド８の段部１４の傾斜面に支持されて 、乳房１５が全体的に上方へ持ち上げられ、美しく保形される。

【００１８】 上記下部隆起部１３の厚みが異なるものを数種類成形して、乳房の大きさに対 応して、適宜選択できるようにするとよい。 また、段パッド８を取り外した状態で使用することもできる。

【００１９】 さらに、この考案は、ブラジャーのみならず、ブラジャーのカップ部に相当す る部分を有する水着や、ブラスリップ、ボディスーツ等の婦人用下着等に供する ことにより、同様の効果を発揮することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように構成されたブラジャーは、カップ部に段パッドを挿入した状態で 使用すると、段パッドの下部隆起部の表面がアンダーバストに当接し、段パッド の段部の傾斜面によって、乳房の下側が支持される。従って、乳房が脇方向へ広 がることなく、全体的に上方へ持ち上げられ、カップ部のトップが高い位置で保 持され、カップ部が部分的に凹むことなく、乳房を美しく保形するというブラジ ャー本来の機能を発揮することができる。 また、必要に応じて段パッドを取り外した状態で使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の一部切欠正面図

【図２】（ａ）同上の一部分解斜視図 （ｂ）（ａ）のＢ−Ｂ線における縦断側面図

【図３】図１のIII −III 線における縦断側面図

【符号の説明】 １ カップ部 ２ 表カップ ３ 裏カップ ４ 下方湾曲部 ５ 連結部 ６ 上方湾曲部 ７ カップ芯体 ８ 段パッド ９ 表布 １０ 裏布 １１ ウレタンフォーム １２ 上部扁平部 １３ 下部隆起部 １４ 段部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブラジャー本体と段パッドとから成り、
   前記ブラジャー本体のカップ部を、表カップと裏カップ
   とを下方湾曲部において縫着することにより形成し、前
   記段パッドを、前記カップ部の上方湾曲部に平行な上部
   扁平部と、前記カップ部の下方湾曲部に沿い、且つ内方
   向に隆起する下部隆起部とを、傾斜面を有する段部を介
   して連続形成し、この段パッドを前記ブラジャー本体の
   カップ部内に着脱自在に挿入して成るブラジャー。