JP3026593U - ブラジャー等のバストカップ又はパッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳房が胸部脇方向及び下部方向には移動しに
くくして、バスト部の人体美学的、ファッション美学的
形状曲線を常に保持出来るブラジャー等のバストカップ
又はパッドの提供。 【構成】 弾力性のある不織布及び／又は発泡体等より
なり、中心点Ｏが高く、周縁部にわたり湾曲した凹凸状
をなしており、外側部２の中心点Ｏを通るほぼ水平位置
部分Ｏ−Ｂから下方部３を経て内側部５の斜め下方部分
Ｏ−Ｃに至る間の、周縁部６近辺まで中心点Ｏから厚手
の状態を維持し、中心点Ｏを過ぎた位置における内側部
５の斜め下方部分Ｏ−Ｃから上方部７及び外側部２のほ
ぼ中心点Ｏを通る水平位置部分Ｏ−Ｂに至る間を、周縁
部６に至るに従い徐々に薄手に形成したことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はブラジャー、水着、ボディースーツ、カップ付ドレス等のバストカッ プ又はパッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来も不織布、発泡体等を用いたブラジャー等のバストカップ又はパッドが提 案されているが、これらのうちバストアップを図るものとして、下半部の肉厚を 上半部より厚手としたものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般にブラジャー等のバストカップ又はパッドは、表面形状は人体美学的、フ ァッション美学的形状曲線を持ち、更にＪＩＳのサイズ規格に基づく高さ及び底 辺を持つ（Ａ，Ｂ，Ｃカップ等）と共に、外周輪郭形状は製品の目的、デザイン の目的等に基づく形状（１／２カップ、３／４カップ、フルカップ等）を前提と して構成されている。 以上の構成を前提とし、バストカップ又はパッドは胸部脇方向及び下方部への 移動を防止することが望まれているが、前記従来のバストカップ又はパッドは下 方部への乳房の移動は防止できるものの、胸部脇方向への移動を防止することは 出来なかった。 本考案は、人体の皮膚の移動によっても、乳房が胸部脇方向及び下方部への移 動を阻止できるバストカップ及びパッドを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、弾力性のあるポリエステル系繊維による不織布及び／又は ポリウレタン系の発泡体よりなり、中心点が高く、周縁部にわたり湾曲した凹凸 状をなしており、中心点から上方部及び内側方部に至るに従って徐々に薄手に形 成され、中心点から下方部及び外側方部に至る部分は厚手の状態を維持すると共 に、端縁部に至り薄手に収れんし、乳房が胸部中心方向及び上部方向には容易に 移動するが、胸部脇方向及び下方部には移動が抑制されるようにしてなるもので あり、また前記厚手部分の厚さを５〜３０mm、薄手部分の厚さを０．５〜３mmと してなるものであり、更に前記不織布及び／又は発泡体のシート状片を２〜数枚 積層することにより、厚手部分と薄手部分を形成してなるもので、これを課題解 決のための手段とするものである。 また本考案は、弾力性のある不織布及び／又は発泡体のシート状片を２〜数枚 積層して、中心点Ｏが高く、周縁部にわたり湾曲した凹凸状に形成する共に、中 心点Ｏを通る水平線Ａ−Ｂより下方部が周縁部を除き上方部より厚手に形成され 、外側部の水平位置部分Ｏ−Ｂでは外周部を除き中心点に向かってほぼ等しい肉 厚の厚手に形成され、同様にＯ−Ａでは中心点Ｏから徐々に薄手に形成され、Ｏ −Ｄ、Ｏ−Ｈでは中心点Ｏから肉厚が滑らかな薄手に形成され、Ｏ−Ｃ、Ｏ−Ｇ では中心点Ｏから端部近辺まで厚手に形成されると共に、端縁部において薄手に 収れんするようにしてなるもので、これを課題解決のための手段とするものであ る。

【０００５】

【作用】

本考案のバストカップ又はパッドによると、胸部中心線方向から上部方向には 、中心点を過ぎると徐々に肉厚を薄手としたことにより乳房が胸部中心方向及び 上部方向には容易に移動できるが、胸部脇方向及び下方部には、中心点に至るま での厚さを厚手としたことにより移動しにくく、また人体の皮膚の移動性を考慮 した厚さの配分にしているので、人体美学的、ファッション美学的形状曲線を着 用中も常に保持できる。 またファッション美学的に乳房の位置が人体プロポーションの頭頂から２／８ の位置が美的位置とすると、本考案のバストカップ又はパッドは、胸部脇方向及 び下方部をサポートするため、前記の美的位置に乳房を保持させることができる 。更に不織布及び／又は発泡体のシート状片を２〜数枚積層して厚手部分と薄手 部分を形成しているので、厚手部分と薄手部分の微妙な変化の形成が比較的容易 で構成できる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案を図面の実施例について説明すると、図１〜図７は本考案の実施例 を示す。図１は向かって右側のバストカップを外面から見た正面図、図２は図１ のＡ〜Ｂ断面図、図３は図１のＣ〜Ｄ断面図、図４は図１のＥ〜Ｆ断面図、図５ は図１のＧ〜Ｈ断面図である。 さて図１において、１はブラジャー等のバストカップ又はパッドで、弾力性が あり軽いポリエステル系繊維による不織布及び／又はポリウレタン系の低密度の 発泡体（嵩高性大）等よりなり、中心点Ｏが高く、周縁部６にわたり湾曲した凹 凸状をなしており、外側部（胸部脇方向）２の中心点Ｏを通るほぼ水平位置Ｏ− Ｂ部分から、下方部３を経て内側部（胸部中心線４−４方向）５の斜め下方部分 Ｏ−Ｃに至る間の、周縁部６から中心点Ｏに至る部分、即ちＯ−Ｂ，Ｏ−Ｇ，Ｏ −Ｅ，Ｏ−Ｃは厚手部分を端縁部付近まで維持し、端縁部を薄手に収れんする。 また中心点Ｏを過ぎた部分における内側部５の斜め下方部分Ｏ−Ｃから上方部７ を経て外側部２のほぼ中心点Ｏを通る水平位置Ｏ−Ｂ部分に至る部分、即ちＯ− Ｃ，Ｏ−Ａ，Ｏ−Ｈ，Ｏ−Ｆ，Ｏ−Ｄ，Ｏ−Ｂ部分を、中心点Ｏから周縁部６に 至るに従い徐々に薄手に形成してなるものである。なお、厚手部分の厚さは５〜 ３０mm、薄手部分の厚さは０．５〜３mmに形成される。

【０００７】 図６は３／４カップ、図７は１／２カップの他の実施例を示すバストカップ又 はパッド１を示した正面図で、１ａ〜１ｅは２〜数枚積層した弾力性のある不織 布及び／又は発泡体よりなるシート状片で、相互に接着されており、ａ→ｅに向 け肉厚が厚いことを示している。ｅは厚さの最大値（５〜３０ｍｍ）部分、ａは 最低値（０．５〜３ｍｍ）部分であり、材質及び密度は必要とする厚さ及びサポ ート力に基づいて適宜設定するものである。 例えば、ソフト性をベースとするものは、軽さと弾力性のあるポリエステル系 繊維による不織布、ポリウレタン系の低密度の発泡体（嵩高性大）等を用いる。 またコントロール性をベースとするものは、前記素材のうち嵩高性を押えた密 度の高いものを用い、かつ硬度を適宜設定する。

【０００８】 前記の如くシート状片１ａ〜１ｅを接着して厚手部分を形成する他、不織布の シート片又は発泡体のブロック体を切削又はくり抜き形状としたり、またこれを モールド加工により成形したり、更に雄雌金型を用いて充填又は充填発泡によっ て成形する。 また表裏を形成する材料に、サポート力、弾性力、保形性を高めることを目的 として、合成繊維、合成樹脂、形状記憶合金、アモルファス合金等を用いた編織 布、メッシュフィルム、或いは保温性、血行性を高める目的で磁性、電磁波等を もった素材の単独又はこれらを組合せて芯材としたものを介在させることができ る。

【０００９】

【考案の効果】

以上詳細に説明した如く本考案によると、乳房が胸部中心方向及び上部上方向 には容易に移動するが、胸部脇方向及び下部方向には移動しにくいため、ブラジ ャー等のバスト部の人体美学的、ファッション美学的形状曲線を着用中も常に保 持し、バストのボリュームアップ、バストのサポートに優れたバストカップ又は パッドを得ることができる。また不織布及び／又は発泡体の２〜数枚を積層して 厚手部と薄手部を形成することにより、微妙な厚薄の変化を容易に形成すること ができ、更に不織布と発泡体を夫々単独で用いる他に、混用することにより、所 望の弾力性を容易に持たせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示すブラジャー等の右側のバ
ストカップの表面より見た正面図である。

【図２】図１のＡ〜Ｂ断面図である。

【図３】図１のＣ〜Ｄ断面図である。

【図４】図１のＥ〜Ｆ断面図である。

【図５】図１のＧ〜Ｈ断面図である。

【図６】本考案においてシート状片を積層した実施例に
おける３／４カップの正面図である。

【図７】本考案においてシート状片を積層した実施例に
おける１／２カップの正面図である。

【符号の説明】

Ｏ 中心点 １ バストカップ又はパッド ２ 外側部 ３ 下方部 ４ 中心線 ５ 内側部 ６ 周縁部 ７ 上方部

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【手続補正書】

【提出日】平成７年１月１３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項８】 弾力性のある不織布及び／又は発泡体の
シート状片を２〜数枚積層して、中心点Ｏが高く、周縁
部にわたり湾曲した凹凸状に形成する共に、中心点Ｏを
通る水平線Ａ−Ｂより下方部が周縁部を除き上方部より
厚手に形成され、外側部の水平位置部分Ｏ−Ｂでは外周
部を除き中心点に向かってほぼ等しい肉厚の厚手に形成
され、同様にＯ−Ａでは中心点Ｏから徐々に薄手に形成
され、Ｏ−Ｄ、Ｏ−Ｈでは中心点Ｏから肉厚が滑らかな
薄手に形成され、Ｏ−Ｃ、Ｏ−Ｇでは中心点Ｏから端部
近辺まで厚手に形成されると共に、端縁部において薄手
に収れんしてなることを特徴とするブラジャー等のパッ
ド。

【手続補正書】

【提出日】平成８年１月１７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾力性のあるポリエステル系繊維による
   不織布及び／又はポリウレタン系の発泡体よりなり、中
   心点が高く、周縁部にわたり湾曲した凹凸状をなしてお
   り、中心点から上方部及び内側方部に至るに従って徐々
   に薄手に形成され、中心点から下方部及び外側方部に至
   る部分は厚手の状態を維持すると共に、端縁部に至り薄
   手に収れんし、乳房が胸部中心方向及び上部方向には容
   易に移動するが、胸部脇方向及び下方部には移動が抑制
   されるようにしたことを特徴とするブラジャー等のバス
   トカップ又はパッド。
2. 【請求項２】 前記厚手部分の厚さを５〜３０mm、薄手
   部分の厚さを０．５〜３mmとしたことを特徴とする請求
   項１記載のブラジャー等のバストカップ又はパット。
3. 【請求項３】 前記不織布及び／又は発泡体のシート状
   片を２〜数枚積層することにより、厚手部分と薄手部分
   を形成したことを特徴とする請求項１記載のブラジャー
   等のバストカップ又はパッド
4. 【請求項４】 弾力性のある不織布及び／又は発泡体の
   シート状片を２〜数枚積層して、中心点Ｏが高く、周縁
   部にわたり湾曲した凹凸状に形成する共に、中心点Ｏを
   通る水平線Ａ−Ｂより下方部が周縁部を除き上方部より
   厚手に形成され、外側部の水平位置部分Ｏ−Ｂでは外周
   部を除き中心点に向かってほぼ等しい肉厚の厚手に形成
   され、同様にＯ−Ａでは中心点Ｏから徐々に薄手に形成
   され、Ｏ−Ｄ、Ｏ−Ｈでは中心点Ｏから肉厚が滑らかな
   薄手に形成され、Ｏ−Ｃ、Ｏ−Ｇでは中心点Ｏから端部
   近辺まで厚手に形成されると共に、端縁部において薄手
   に収れんしてなることを特徴とするブラジャー等のバス
   トカップ又はパッド。