JPH0679119A - エアフィルタエレメント構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ろ材をサポートにより挟持させ、波形に保持
させたまま空気通路部材から取り外すことによって、ろ
材交換の作業性を良くする。 【構成】 ろ材とサポートとを有し、空調機の空気通路
を形成する空気通路部材に取り付けられたエアフィルタ
エレメントにおいて、ろ材の波部を谷側から支持するサ
ポートとろ材とが一体となって空気通路部材から取り外
されることを特徴とする構造である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建物用空調機の空気通
路を形成する空気通路部材に取り付けられるエアフィル
タエレメント構造に関するものであって、詳しくはろ材
の清掃、交換に好適なエアフィルタエレメント構造に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、建物用空調機に用いられるエアフ
ィルタにおいて、ろ材のみを清掃、交換できるものとし
ては、実開昭５７−１２８３０８号公報に開示されてい
る技術がある。それによると、空調機の空気通路を形成
する空気通路部材を分割型とすることにより、ろ材のみ
を取り外し可能としている。この技術を示す図７におい
て、１８は波形のろ材、１６、１７は空気通路部材、２
０は留め金具、１９はフィルタユニットである。このフ
ィルタユニット１９の空気通路部材１６、１７の分割の
方法であるが、フィルタユニット１９の空気通路部材１
６、１７がろ材１８を挟み込む部分に沿って分割されて
おり、波形のろ材１８の形状に合わせてフィルタユニッ
ト１９の空気通路部材１６、１７がろ材１８を挟み込む
ように構成されている。そして、その空気通路部材１
６、１７は留め金具２０により互いに係止されるように
なっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ろ材はガラス
繊維などの容易に変形し得る素材からできているので、
空気通路部材から取り外したときに、取付けられている
時の波形を維持することができない。よって、交換、ま
たは清掃後、ろ材を空気通路部材に取り付ける際、空気
通路部材に合うようにろ材を波形に整えて取り付けなけ
ればならず、ほとんどが高所に取り付けられている建物
用空調機のフィルタの場合、非常に難作業となるという
問題点があった。そこで、本発明の課題は、サポートに
より波形ろ材の屈曲部の角度の変位を規制することによ
って、空気通路部材にろ材の形を合わせる手間をなく
し、ろ材交換の作業性を良くすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、空気中のゴミ等を除去するため
のろ材と該ろ材を波形に保持するサポートとからなり、
空調機の空気通路を形成する空気通路部材に取り付けら
れるエアフィルタエレメントにおいて、前記サポート
は、前記ろ材の屈曲部を谷側から支持する支持体と、前
記ろ材の伸縮方向両端部を挟持する一対の挟持体とを有
し、前記ろ材の一方の面に位置する前記支持体と同面に
位置する前記挟持体とが一体であり、前記ろ材の他方の
面に位置する前記支持体と同面に位置する前記挟持体と
が一体であることを特徴とする。

【０００５】

【作用】上記手段により、空調機の空気通路を形成する
空気通路部材からろ材とサポートとが一体になって取り
外すことができるようになっている。その際、ろ材はサ
ポートの支持体によって、屈曲部谷側を支持されること
により波形に形成され、サポートの挟持体によって、伸
縮方向両端部を挟持されることにより屈曲部谷側と支持
体とが圧接し、波形を維持することができる。また、こ
のろ材とサポートとは分離可能に構成されており、ろ材
の清掃、交換の際には、ろ材をサポートから取り外し、
清掃後、または、新品のろ材を再びサポートへ波形に成
形し、取り付けることができる。こうすることによっ
て、空気通路部材へのろ材の取付け作業は、ろ材をサポ
ートにより波形に保持したまま行うことができる。

【０００６】

【実施例】次に、本発明の第１実施例について図１、図
２を用いて説明する。ろ材６は予め波形に成形されてい
るものだけでなく、容易に変形することの可能なガラス
繊維等の平形の汎用ろ材を用いることもできる。

【０００７】サポート３はアルミ等の軽量かつ高剛性の
材料で、フィルタユニットの空気通路部材１に嵌合する
ような挟持体４に支持体５が等間隔に複数設けられるこ
とによって、略はしご型の形状をしている。

【０００８】サポート７もサポート３と同様の材料を用
い、ろ材６を介してサポート３に嵌合するような挟持体
８に、略コの字型支持体９を有したものである。略コの
字型支持体９は前記挟持体８に対して垂直に支持体５と
互い違いに嵌合するように複数等間隔に設けられてい
る。

【０００９】上記のような構成により、ろ材６はサポー
ト３とサポート７とを端から順に押し合わせることによ
って、サポート３の支持体５とサポート７の略コの字型
支持体９とで互い違いそれぞれ逆方向に押圧され、平型
であったろ材６は波形に成形される。

【００１０】一方、図３に示すように、サポート３の掛
止錠１０はサポート７の穴１２を通り、ひっかけ金具１
１にひっかけられ固定されるように構成されている。そ
して、フィルタエレメント１３の空気通路部材１への取
付けは、空気通路部材１の上下に断面Ｌ字型の金具２を
設け、ふすまを取り付ける時のように、フィルタエレメ
ント１３の上部をＬ字型の金具２ａに嵌め込み、次にフ
ィルタエレメント１３の下部をＬ字型の金具２ｂに嵌め
込むことにより行う。

【００１１】また、前記空気通路部材１は空気通路を形
成するダクトそのものであるが、ダクトから取り外し可
能で独立したものであっても一向に構わない。

【００１２】ここで、第１実施例の効果を説明する。上
記により、予め波形に成形されたろ材を使わずに、コス
トの低い平形の汎用ろ材を用いて、面積効率の高い波型
ろ材として使うことができるので、コストダウンが図
れ、非常に経済的である。

【００１３】また、サポート３の支持体５とサポート７
の略コの字型支持体９とがろ材６の各屈曲部の谷側から
線状に支持するので、ろ材６はしっかりと波形に保持さ
れ、空調機等の空気吸い込み時に発生するろ材６を空調
機側へ引っ張る力により、ろ材６が変形してしまうとい
うこともなくなる。

【００１４】さらには、サポート３とろ材６とサポート
７は、一つのフィルタエレメント１３としてろ材６を波
形に保持したまま持ち運び可能となる。

【００１５】そして、フィルタエレメント１３が空気通
路部材１から分離可能となり、ろ材６の交換等におい
て、重い空気通路部材１から分離した軽いフィルタエレ
メント１３のみを持ち運ぶことができるので、作業性を
向上させることができる。

【００１６】次に、図４、図５、図６を用いて第２実施
例を説明する。図４において、略コの字型支持体９を有
するサポート３、７により、略コの字型支持体９の最端
のものから順にろ材６を挟持していくと、ろ材６は順に
略コの字型支持体９によりそれぞれ反対方向に押圧さ
れ、波形に成形される。そして、完全にサポート３とサ
ポート７が嵌合した際に、ろ材６は波形に保持される。

【００１７】また、サポート３とサポート７とは全く同
一の部材である。図５において、サポート３とサポート
７とが嵌合するために、略コの字型支持体９はサポート
３、７の挟持体４、８に最も近いもののみが、挟持体
４、８からｂの距離に配設され、他の略コの字型支持体
９の間隔はａ＝２ｂの距離をおいて配設されている。よ
って、サポート３と天地を逆にしたサポート７とは、互
いの略コの字型支持体９の間隔をｂに保って嵌合させる
ことができる。

【００１８】前記サポート３、７には、略コの字型支持
体９とは逆方向、且つ、ろ材６の屈曲部稜線に垂直なろ
材６の端縁に密接する蓋部１４が設けられている。この
蓋部１４は、エアフィルタエレメント１３を空気通路部
材１に取付けたときに、空気通路部材１の枠面から突出
してしまう、サポート３の略コの字型支持体９に押圧さ
れたろ材６の端縁を覆うためのものである。

【００１９】図６において、蓋部１４がないと外部より
ゴミが開口部１５を通り、空調機内に侵入してしまい、
フィルタとしての機能を果たさなくなってしまうので、
これを防ぐために蓋部１４が設けられている。

【００２０】以上により、本第２実施例は、サポート３
とサポート７とが全く同一の部材で構成されるので、生
産性を高め、コストダウンを図ることができるという効
果をもつ。

【００２１】

【発明の効果】本発明においては、ろ材とサポートとを
一体で空気通路部材から取り外した状態で、ろ材がサポ
ートによりその取り付けられている時の形を維持してい
るため、ろ材を清掃、交換する際の取付け作業を非常に
楽に行うことができる。しかも、ろ材自体は何ら変更せ
ずにろ材を波形に保持させることができるので、例えば
形状保持機能のすぐれた特殊なろ材を用意する必要はな
く、一般的な汎用ろ材を使用できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例におけるフィルタユニット
の分解斜視図。

【図２】本発明の第１実施例におけるフィルタエレメン
トの鉛直方向断面図。

【図３】(ａ) 本発明の第１実施例におけるサポートの
掛止錠の断面図。(ｂ) 本発明の第１実施例におけるサ
ポートの掛止錠の正面図。

【図４】本発明の第２実施例におけるフィルタエレメン
トの分解斜視図。

【図５】本発明の第２実施例におけるサポートの正面
図。

【図６】本発明の第２実施例におけるフィルタエレメン
トの鉛直方向断面図。

【図７】従来技術の図面であり、フィルタユニットの斜
視図。

【符号の説明】

１、１６、１７ ・・・ 空気通路部材 ３、７ ・・・ サポート ４、８ ・・・ 挟持体 ５ ・・・ 支持体 ６、１８ ・・・ ろ材 ９ ・・・ 略コの字型支持体 １０ ・・・ 掛止錠 １１ ・・・ ひっかけ金具 １２ ・・・ 穴 １３ ・・・ フィルタエレメント １４ ・・・ 蓋部 １９ ・・・ フィルタユニット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気中のゴミ等を除去するためのろ材と
   該ろ材を波形に保持するサポートとからなり、空調機の
   空気通路を形成する空気通路部材に取り付けられるエア
   フィルタエレメントにおいて、 前記サポートは、前記ろ材の屈曲部を谷側から支持する
   支持体と、前記ろ材の伸縮方向両端部を挟持する一対の
   挟持体とを有し、前記ろ材の一方の面に位置する前記支
   持体と同面に位置する前記挟持体とが一体であり、前記
   ろ材の他方の面に位置する前記支持体と同面に位置する
   前記挟持体とが一体であることを特徴とするエアフィル
   タエレメント構造。