JPH0679092B2 - 着色鏡 - Google Patents

着色鏡

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JPH0679092B2
JPH0679092B2 JP60249605A JP24960585A JPH0679092B2 JP H0679092 B2 JPH0679092 B2 JP H0679092B2 JP 60249605 A JP60249605 A JP 60249605A JP 24960585 A JP24960585 A JP 24960585A JP H0679092 B2 JPH0679092 B2 JP H0679092B2
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mirror
reflectance
colored
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JP60249605A
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道生 青木
豊 吉田
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、光の干渉を利用して着色した着色鏡に関し、
特に、自動車の反射鏡として利用するものにおいて、任
意の色に着色可能としながら反射率の向上を図るもので
ある。 従来の技術 この種の光の干渉を利用して着色した鏡を形成する場
合、例えば、ブロンズ色をだす場合には、第1図に示す
ように、500nm近傍の波長の光を減ずるようにすると、
良い色調のブロンズ色の鏡(即ち、ブロンズガラスに金
属反射膜を貼ったのとほぼ同じ色調の鏡)とすることが
出来る。 従来、干渉によって鏡を着色する場合、第6図に示すよ
うに、透明な基板1上に、高屈折率物質2と低屈折率物
質3を交互に1/4λ(λ:強調したい波長)づつ3層以
上形成し、最後に黒色塗装4を施す構造としたものが提
供されている。即ち、該鏡では、基板1上に高屈折率物
質2の第1層、低屈折率物質3の第2層、高屈折率物質
2からなる第3層、黒色塗装4からなる第4層を順次蒸
着などにより形成している。上記干渉着色鏡を自動車の
後写鏡として使用する場合、規格により反射率は38%以
上でなければならないと共に、まぶしさを押さえるとい
う観点から反射率を45%以下とすることが好ましい。上
記第6図に示す着色鏡において、反射率を38%以上にす
るためには、薄膜の層数を増やさなければならないが、
層数を増加すると色調が濃くなり、淡い高級感のあるも
のとはなりにくい。かつ、上記鏡の如く4層あるいはそ
れ以上の多膜層とすると、コスト高になる問題がある。 また、従来、第7図に示す如き、透明な基板1上に高屈
折率物質2と金属反射膜5とを形成した鏡も提供されて
いるが、該鏡では色調は第1図に示すような分光特性と
同等な淡い高級感のあるものとなるが、Cr、Ni、Ni−Cr
のように表面鏡として用いた時に反射率が60%程度の金
属を金属反射膜5として使用すると(現在、自動車のド
アミラーの反射膜はCrが主に用いられている。)、反射
率が38%に達しない問題がある。高反射率とするために
金属反射膜にAlなどの高反射率のものを用いると、反射
率の規格を満足するが、今度は反射率が50%以上と高く
なり過ぎてまぶしくなると共に、高級感のあるものとは
ならなくなる。 発明の目的 本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、層
数を増加させることなく、任意の淡い高級感のある色に
着色しながら、高反射率を得ることが出来る光の干渉を
利用した着色鏡を提供せんとするものである。 発明の構成 本発明は上記目的を達成するためになされたもので、上
記第6図に示す従来例よりは層数を減少して3層構造と
しながら反射率を向上させると共に、第7図に示す従来
例と同様に金属反射膜に耐久性の良いCrを使用しなが
ら、該金属反射膜と高屈折率物質との間に低屈折率物質
の層を入れるだけで反射率を向上させるもので、構造が
簡単で高反射率が得られ、色調が淡く高級感のある光干
渉着色鏡を提供するものである。 詳しくは、透明な基板に、TiO2、CeO2、ZrO2、SnO2又は
ZnSである屈折率が約2.0以上の高屈折率物質からなる透
明光学薄膜の第1層と、Al2O3、SiO2、MgF2又は水晶石
である屈折率が約1.8以下の低屈折率物質からなる透明
光学薄膜の第2層と、Cr、Ti又はNi−Crからなる金属反
射薄膜からなる第3層を順次形成し、上記基板と第1
層、第1層と第2層、第2層と第3層の各界面での反射
光が干渉することにより着色され,かつ増反射すること
を特徴とする着色鏡を提供するものである。 実施例 以下、本発明を第2図から第5図に示す実施例により詳
細に説明する。 第2図中、10はガラスからなる透明基板、11はTiO2、Ce
O2、ZrO2、SnO2、ZnSなどの屈折率が約2.0以上の高屈折
率物質からなる透明光学薄膜の第1層、12はAl2O3、SiO
2、MgF2、水晶石などの屈折率が約1.8以下の低屈折率低
屈折率物質からなる透明光学薄膜の第2層、13はCr、A
l、Ti、Ni−Crなどからなる金属反射膜からなる第3層
である。上記第1層11、第2層12および第3層13は、真
空蒸着装置により基板10上に順次、第1層11、第2層1
2、第3層13を蒸着して形成している。尚、該第1層1
1、第2層12、第3層13の薄膜の形成方法は、上記真空
蒸着に限定されず、スパッタリング、イオンプレーティ
ングなどの乾式による方法、あるいはディップ法、メッ
キ法などの湿式による方法で形成してもよい。 上記した構造とした場合、矢印から入射した光は、基板
10と第1層11との界面L1から反射光R1、第1層11と第2
層12との界面L2から反射光R2、第2層12と第3層13との
界面L3から反射光R3として反射し、これら反射光R1
R2、R3の波長が互いに干渉して弱めあい、良い色調のブ
ロンズ等の着色鏡となる。その際、第3層13に金属反射
膜を用いているため、前記第6図に示す従来の鏡に比べ
て、薄膜の層数を増加させることなく、反射率を高くす
ることができ、層数を増加させないため、色調は濃くな
らず、淡い高級感のあるものとすることが出来る。ま
た、前記第7図に示す従来の鏡に比べて、高屈折率物質
の薄膜からなる第1層11と金属反射膜の第3層13との間
に低屈折率物質による薄膜の第2層12を介装しているた
め、該第2層12の分だけ反射率が高くなり、第3層13の
金属反射膜として、Al等の高反射率のものを用いなくて
も、Crを用いて耐久性を向上させることが出来る。 このように、上記第6図および第7図に示す従来の鏡と
色調を変えないで、反射率の改善を図ることができ、か
つ、第1層11の膜厚を適宜選択することにより、ブロン
ズ色に限らず任意の色に着色することができる。さら
に、本実施例の着色鏡では、基板10に対して第1層11、
第2層12、第3層13を形成した3層構造としているた
め、光の入射角の変化、即ち、看者の見る角度による色
調の変化を低減することができる。 即ち、この種の基板に透明薄膜、金属反射膜等を形成し
てなる着色鏡では、入射光の各波長に対する反射率が、
上記入射光の入射角によって変化する。 例えば、500nmで反射率のピーク値がある場合、光の着
色鏡に対する入射角によって、500nmの前後で反射率が
変化するが、この反射率の変化の程度は、基板に形成し
た層数が少ないほど入射角の変化による反射率の変化の
割合が少ない。そのため、本発明のように3層構造とし
た場合は、上記反射率の変化による色調の変化を、例え
ば前記第6図に示すような従来の4層構造の着色鏡と比
して低減することができる。
【第1実験例】 透明ガラスの基板10上に、第1層11としてTiO2を約110n
m、第2層12としてSiO2を約170nm、第3層13としてCrを
60nmの厚さで基板10上に順次蒸着した。 この場合、基板10と第1層11との界面L1からの反射光
R1、第1層11と第2層12との界面L2からの反射光R2、第
2層12と第3層13との界面L3からの反射光R3は480〜500
nmの波長の付近で干渉により互いに弱めあい、色調はや
や濃いブロンズとなり、分光特性は第3図に示す如くで
あり、反射率は約51%となった。
【第2実験例】 透明ガラスの基板10上に、第1層11としてTiO2を110n
m、第2層12としてSiO2を約100nm、第3層13としてCrを
60nmの厚さで蒸着した。 この場合、界面L1からの反射光R1と界面L2からの反射光
R2が干渉により弱めあう波長と、界面L2からの反射光R2
と界面L3からの反射光R3が干渉により弱めあう波長が異
なるため、ブロンズの色調は淡くなる。また、分光特性
は第4図に示すようになり、反射率は約60%となった。
【第3実験例】 透明ガラス基板10上に、第1層11としてTiO2を140mm、
第2層12としてSiO2を10mm、第3層13としてCrを60mmの
厚さで蒸着した。 この場合、第2層12が薄いため界面L2から反射光R2と界
面L3からの反射光R3が干渉する効果が少なく、R1とR2
R1とR3の干渉となり、色調は淡いブロンズとなる。分光
特性は第5図に示すようになり、反射率は約43%となっ
た。尚、自動車の後写鏡とする場合は、色調が淡いブロ
ンス色で高級感が出せると共に、反射率が38%〜45%の
間であるため、この実験例のものが最適である。 効果 以上の説明より明らかなように、本発明に係る着色鏡に
よれば、透明基板上に高屈折率物質からなる第1層と低
屈折率物質からなる第2層と金属反射膜からなる第3層
とを形成することにより、反射率を向上させながら、任
意の色調に着色することができる。従って、従来の高屈
折率物質と低屈折率物質とを交互に配置する多膜層の着
色鏡に比べて、層数を減少できるため、色調が淡くなっ
て高級感をだせると共に、構造が簡単となってコストの
低下を図ることが出来る。また、従来の高屈折率物質と
金属反射膜との着色鏡よりも低屈折率物質の分だけ反射
率が高くなり、色調を余り変えないで反射率を20%近く
自由に増加させることが出来る。よって、高反射率の金
属反射膜を用いる必要がなくなるため、反射率が高くな
い過ぎることもなく、汎用されている耐久性のよいCr等
を金属反射膜に用いることができ、鏡自体の耐久性が向
上する。さらに、干渉による着色を利用しているた、ブ
ロンズ色に限らず、任意の色に着色することが出来る。 また、本発明では上記のような3層構造とすることによ
り光の入射角度、即ち、看者が着色鏡を見る角度による
色調の変化を低減することができる等の種々の利点を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は波長と反射率との関係を示す線図、第2図は本
発明の実施例を示す断面図、第3図は本発明の第1実験
例の分光特性を示す線図、第4図は第2実験例の分光特
性を示す線図、第5図は第3実験例の分光特性を示す線
図、第6図および第7図は従来例を示す断面図である。 10……基板、11……第1層 12……第2層、13……第3層 R1、R2、R3……反射光

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な基板に、 TiO2、CeO2、ZrO2、SnO2又はZnSである屈折率が約2.0以
    上の高屈折率物質からなる透明光学薄膜の第1層と、 Al2O3、SiO2、MgF2又は水晶石である屈折率が約1.8以下
    の低屈折率物質からなる透明光学薄膜の第2層と、 Cr、Ti又はNi−Crからなる金属反射薄膜からなる第3層
    を 順次形成し、上記基板と第1層、第1層と第2層、第2
    層と第3層の各界面での反射光が干渉することにより着
    色され、かつ増反射することを特徴とする着色鏡。
JP60249605A 1985-11-06 1985-11-06 着色鏡 Expired - Lifetime JPH0679092B2 (ja)

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