JPH0678687A - 甲殻類用飼料 - Google Patents
甲殻類用飼料Info
- Publication number
- JPH0678687A JPH0678687A JP4259080A JP25908092A JPH0678687A JP H0678687 A JPH0678687 A JP H0678687A JP 4259080 A JP4259080 A JP 4259080A JP 25908092 A JP25908092 A JP 25908092A JP H0678687 A JPH0678687 A JP H0678687A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- feed
- crustaceans
- weight
- trp
- cannibalism
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 養殖甲殻類の共食いを防止ないし抑制すると
共に、成長を促進する手段を提供する。 【構成】 飼料にアラニルトリプトファン又はグルタミ
ルトリプトファンを含有させる。 【効果】 甲殻類の共食いが抑制されると共に、成長が
促進される。
共に、成長を促進する手段を提供する。 【構成】 飼料にアラニルトリプトファン又はグルタミ
ルトリプトファンを含有させる。 【効果】 甲殻類の共食いが抑制されると共に、成長が
促進される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アラニルトリプトファ
ン又はグルタミルトリプトファンを含む甲殻類用飼料に
関する。
ン又はグルタミルトリプトファンを含む甲殻類用飼料に
関する。
【0002】
【従来の技術】魚類や甲殻類などの水生動物には、自然
界において共食いがしばしば観察される。魚類や甲殻類
の養殖においても、養殖魚又は養殖甲殻類相互の共食い
が問題となっている。更に、養殖魚又は養殖甲殻類が相
互に噛み合うので細菌に侵され易くなり、結局死亡する
個体が増えるという問題もある。これらの共食い及び噛
み合い(以下、本明細書では共食い及び噛み合いの両者
を含めて「共食い」として説明する)により、出荷個数
の減少や商品価値の低下が起こるので、これを防止ない
し抑制する方法が望まれているが、未だ有効な手段は開
発されていない。
界において共食いがしばしば観察される。魚類や甲殻類
の養殖においても、養殖魚又は養殖甲殻類相互の共食い
が問題となっている。更に、養殖魚又は養殖甲殻類が相
互に噛み合うので細菌に侵され易くなり、結局死亡する
個体が増えるという問題もある。これらの共食い及び噛
み合い(以下、本明細書では共食い及び噛み合いの両者
を含めて「共食い」として説明する)により、出荷個数
の減少や商品価値の低下が起こるので、これを防止ない
し抑制する方法が望まれているが、未だ有効な手段は開
発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、養殖魚
又は養殖甲殻類における前記の共食いの問題を解決する
手段として、トリプトファン又はその誘導体を魚類又は
甲殻類に与えると共食いを有効に防止ないし抑制するこ
とができると共に、成長を促進する効果を有することを
見出し、特願平3−302250号明細書に開示した。
更に、本発明者は、特に養殖甲殻類用の共食い防止物質
として有効な飼料の研究を続けたところ、魚類や甲殻類
に対し摂餌促進効果が知られているアラニンやグルタミ
ン酸とトリプトファンとが結合したジペプチド、すなわ
ちアラニルトリプトファン又はグルタミルトリプトファ
ンを飼料に含有させると、他のジペプチドやトリプトフ
ァンを飼料に含有させるよりも著しく優れた共食い防止
効果があることを見出した。更に、これらのジペプチド
は、アラニンやグルタミン酸が結合した化合物であるの
で、摂餌や成長を促進する可能性も期待することができ
る。本発明は、こうした知見に基づくものである。
又は養殖甲殻類における前記の共食いの問題を解決する
手段として、トリプトファン又はその誘導体を魚類又は
甲殻類に与えると共食いを有効に防止ないし抑制するこ
とができると共に、成長を促進する効果を有することを
見出し、特願平3−302250号明細書に開示した。
更に、本発明者は、特に養殖甲殻類用の共食い防止物質
として有効な飼料の研究を続けたところ、魚類や甲殻類
に対し摂餌促進効果が知られているアラニンやグルタミ
ン酸とトリプトファンとが結合したジペプチド、すなわ
ちアラニルトリプトファン又はグルタミルトリプトファ
ンを飼料に含有させると、他のジペプチドやトリプトフ
ァンを飼料に含有させるよりも著しく優れた共食い防止
効果があることを見出した。更に、これらのジペプチド
は、アラニンやグルタミン酸が結合した化合物であるの
で、摂餌や成長を促進する可能性も期待することができ
る。本発明は、こうした知見に基づくものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、アラ
ニルトリプトファン(Ala-Trp )又はグルタミルトリプ
トファン(Glu-Trp )を含むことを特徴とする、甲殻類
用飼料に関する。
ニルトリプトファン(Ala-Trp )又はグルタミルトリプ
トファン(Glu-Trp )を含むことを特徴とする、甲殻類
用飼料に関する。
【0005】本発明が対象とする甲殻類は、養殖される
ものである限り特に制限されるものではないが、特にエ
ビ類、例えば、オニテナガエビ、クルマエビ、イセエ
ビ,ロブスター、ワタリガニ、ウシエビ又はタイショウ
エビなどを挙げることができる。
ものである限り特に制限されるものではないが、特にエ
ビ類、例えば、オニテナガエビ、クルマエビ、イセエ
ビ,ロブスター、ワタリガニ、ウシエビ又はタイショウ
エビなどを挙げることができる。
【0006】本発明によれば、特定のジペプチド、即ち
アラニルトリプトファン(Ala-Trp)及び/又はグルタ
ミルトリプトファン(Glu-Trp )を飼料に含有させて甲
殻類に与える。本発明で用いるジペプチドを構成するト
リプトファン、アラニン及びグルタミン酸の各アミノ酸
はL体だけでなく、D体であることもできる。
アラニルトリプトファン(Ala-Trp)及び/又はグルタ
ミルトリプトファン(Glu-Trp )を飼料に含有させて甲
殻類に与える。本発明で用いるジペプチドを構成するト
リプトファン、アラニン及びグルタミン酸の各アミノ酸
はL体だけでなく、D体であることもできる。
【0007】本発明で用いるジペプチド(Ala-Trp 又は
Glu-Trp )の有効量は対象とする甲殻類の種類により多
少の差異があるが、一般には、ジペプチド0.01〜1
0重量%、好ましくは0.1〜5重量%を含有させた飼
料を、1日当たり、甲殻類体重の0.5〜8%の量で用
いるのが好ましい。含有量が0.01重量%未満である
と共食い防止効果が弱くなり、10重量%を越えると生
残率が低下したり投与量の増加に伴う共食い防止効果や
成長効果が得られない。飼料としては、対象とする甲殻
類用として従来から公知の任意の飼料を用いることがで
きる。
Glu-Trp )の有効量は対象とする甲殻類の種類により多
少の差異があるが、一般には、ジペプチド0.01〜1
0重量%、好ましくは0.1〜5重量%を含有させた飼
料を、1日当たり、甲殻類体重の0.5〜8%の量で用
いるのが好ましい。含有量が0.01重量%未満である
と共食い防止効果が弱くなり、10重量%を越えると生
残率が低下したり投与量の増加に伴う共食い防止効果や
成長効果が得られない。飼料としては、対象とする甲殻
類用として従来から公知の任意の飼料を用いることがで
きる。
【0008】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。例1 孵化後約50〜60日で平均体重0.22gのオニテナ
ガエビ(Machro brachium )に対して、4種のジペプチ
ド又はトリプトファンを含有する飼料を与えた場合の効
果を比較した。具体的には、各実験区でオニテナガエビ
160尾を、黒布で覆った淡水11リットルを含む10
リットルの円形水槽中にてエアレーションをかけなが
ら、換水率11リットル/日の飼育条件で、配合飼料
(組成は表1に記載)100重量部にグリシルトリプト
ファン(Gly-Trp )、グルタミルトリプトファン(Glu-
Trp )、トリプトフィルグリシン(Trp-Gly )、アラニ
ルトリプトファン(Ala-Trp )又はトリプトファン(Tr
p)の1重量部、0.5重量部、或いは一部のものにつき
5重量部を添加して調製した飼料を用い、1日当りエビ
総体重の約2%の量で給餌し、14日間の生残率又は生
残数の変化を測定した。なお、水温を27〜29℃に保
持し、午前6時から午後9時までを明所、それ以外を暗
所で飼育した。結果を図1及び図2に示した。図1及び
図2において、aは1重量部のアラニルトリプトファン
(Ala-Trp )含有飼料、bは0.5重量部のアラニルト
リプトファン(Ala-Trp )含有飼料、cは5重量部のア
ラニルトリプトファン(Ala-Trp )含有飼料、dは1重
量部のグルタミルトリプトファン(Glu-Trp )含有飼
料、eは0.5重量部のグルタミルトリプトファン(Gl
u-Trp)含有飼料、fは5重量部のグルタミルトリプト
ファン(Glu-Trp )含有飼料、gは1重量部のトリプト
フィルグリシン(Trp-Gly )含有飼料、hは1重量部の
グリシルトリプトファン(Gly-Trp )含有飼料、iは1
重量部のトリプトファン(Trp)含有飼料、そしてjはい
ずれのジペプチドも含まない対照用飼料である。
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。例1 孵化後約50〜60日で平均体重0.22gのオニテナ
ガエビ(Machro brachium )に対して、4種のジペプチ
ド又はトリプトファンを含有する飼料を与えた場合の効
果を比較した。具体的には、各実験区でオニテナガエビ
160尾を、黒布で覆った淡水11リットルを含む10
リットルの円形水槽中にてエアレーションをかけなが
ら、換水率11リットル/日の飼育条件で、配合飼料
(組成は表1に記載)100重量部にグリシルトリプト
ファン(Gly-Trp )、グルタミルトリプトファン(Glu-
Trp )、トリプトフィルグリシン(Trp-Gly )、アラニ
ルトリプトファン(Ala-Trp )又はトリプトファン(Tr
p)の1重量部、0.5重量部、或いは一部のものにつき
5重量部を添加して調製した飼料を用い、1日当りエビ
総体重の約2%の量で給餌し、14日間の生残率又は生
残数の変化を測定した。なお、水温を27〜29℃に保
持し、午前6時から午後9時までを明所、それ以外を暗
所で飼育した。結果を図1及び図2に示した。図1及び
図2において、aは1重量部のアラニルトリプトファン
(Ala-Trp )含有飼料、bは0.5重量部のアラニルト
リプトファン(Ala-Trp )含有飼料、cは5重量部のア
ラニルトリプトファン(Ala-Trp )含有飼料、dは1重
量部のグルタミルトリプトファン(Glu-Trp )含有飼
料、eは0.5重量部のグルタミルトリプトファン(Gl
u-Trp)含有飼料、fは5重量部のグルタミルトリプト
ファン(Glu-Trp )含有飼料、gは1重量部のトリプト
フィルグリシン(Trp-Gly )含有飼料、hは1重量部の
グリシルトリプトファン(Gly-Trp )含有飼料、iは1
重量部のトリプトファン(Trp)含有飼料、そしてjはい
ずれのジペプチドも含まない対照用飼料である。
【0009】表1:配合飼料の組成 配合成分 重量% カゼイン 42.8 α−スターチ 5.0 グルコース 7.0 シュークロース 13.0 グルコサミン塩酸塩 0.8 クエン酸ナトリウム 0.3 コハク酸ナトリウム 0.3 ビタミン混合物 5.0 無機混合物 5.0 大豆油 10.0 セルロース 5.7 ジ−t−ブチルパラクレゾール 0.1 寒天 5.0 合計 100
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、養殖甲殻類の共食いを
有効に抑制すると共に、成長の促進をはかることができ
る。
有効に抑制すると共に、成長の促進をはかることができ
る。
【図1】オニテナガエビの共食いに対する各種ジペプチ
ド含有飼料の影響を示すグラフである。
ド含有飼料の影響を示すグラフである。
【図2】オニテナガエビの共食いに対する各種ジペプチ
ド及びアミノ酸含有飼料の影響を示すグラフである。
ド及びアミノ酸含有飼料の影響を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 アラニルトリプトファン又はグルタミル
トリプトファンを含むことを特徴とする、甲殻類用飼
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259080A JPH0678687A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 甲殻類用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259080A JPH0678687A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 甲殻類用飼料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0678687A true JPH0678687A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17329042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4259080A Pending JPH0678687A (ja) | 1992-09-02 | 1992-09-02 | 甲殻類用飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0678687A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119741A1 (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | 新規甘味剤 |
JP2008509694A (ja) * | 2004-08-17 | 2008-04-03 | ルサッフル・エ・コンパニー | 食品添加物 |
JP2011142821A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Kagoshima Univ | 甲殻類の催熟及び/又は産卵用組成物 |
-
1992
- 1992-09-02 JP JP4259080A patent/JPH0678687A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008509694A (ja) * | 2004-08-17 | 2008-04-03 | ルサッフル・エ・コンパニー | 食品添加物 |
WO2007119741A1 (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | 新規甘味剤 |
JP2011142821A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Kagoshima Univ | 甲殻類の催熟及び/又は産卵用組成物 |
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