JPH10508197A - 養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を調製するための添加成分の使用 - Google Patents

養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を調製するための添加成分の使用

Info

Publication number
JPH10508197A
JPH10508197A JP8513805A JP51380596A JPH10508197A JP H10508197 A JPH10508197 A JP H10508197A JP 8513805 A JP8513805 A JP 8513805A JP 51380596 A JP51380596 A JP 51380596A JP H10508197 A JPH10508197 A JP H10508197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fish
urea
feed
diet
tmao
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP8513805A
Other languages
English (en)
Inventor
ロルヴィーク、キエル・アルネ
ステイエン、スヴェイン・ハルビヨルン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Norsk Hydro ASA
Original Assignee
Norsk Hydro ASA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Norsk Hydro ASA filed Critical Norsk Hydro ASA
Publication of JPH10508197A publication Critical patent/JPH10508197A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K50/00Feeding-stuffs specially adapted for particular animals
    • A23K50/80Feeding-stuffs specially adapted for particular animals for aquatic animals, e.g. fish, crustaceans or molluscs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23KFODDER
    • A23K20/00Accessory food factors for animal feeding-stuffs
    • A23K20/10Organic substances
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S426/00Food or edible material: processes, compositions, and products
    • Y10S426/805Pet food for dog, cat, bird, or fish

Abstract

(57)【要約】 本発明は、魚の餌、高品質の魚を提供する方法、およびそのような餌を調製するための添加成分の使用に関するものである。尿素および可能ならばまたTMAOまたは他の同様のメチル供給特性を有する添加成分が標準的な餌に添加される。本発明の餌を与えられたニジマスやタイセイヨウサケのような魚は、他の従来技術の餌を与えられた魚に比べて、顕著に強い色の肉を得ることができる。本発明の餌はまた、魚の皮膚の潰瘍について驚くべき予防効果を示した。さらに、この餌は脂肪消化性や耐塩水性にも有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を 調製するための添加成分の使用技術分野 本発明は、養殖魚のための餌に関するものである。本発明はさらに、高品質の 魚およびその餌を調製するための添加成分の使用に関するものである。 本発明の主たる目的は、ニジマスのようなサケ科の魚およびタイセイヨウサケ の高品質の魚を低コストで生産することに寄与することにある。背景技術 水産養殖業界において、サケやマスのような養殖魚は天然種のものと同じよう な強い赤色を発しないことが長い間の課題であった。このような養殖魚は、大量 の合成赤色色素を餌に補充しない限り、淡い赤色であり、消費者にとっては天然 種のようには魅力のないものである。 世界的な調査において、生産品の新鮮さの次に、魚肉の色がタイセイヨウサケ の最も重要な品質基準であり、したがって、市場の受け入れや価格にとっての基 礎的な事項である(Koteng,1992: Markedsundersokelse Norsk Laks,FNL.Berg en,Norway)。したがって、特徴的な赤色またはピンクについてサケ科の魚の高 級感と高い市場価値を得るためには、アスタキサンチン(astaxanthin)のよう な色素を餌に添加して、魚をより赤色にする。 サケ科の魚の肉中でのアスタキサンチンの沈着率はいくつかの要因に左右され る。これらの中には、アスタキサンチンの食餌源、アスタキサンチンの濃度、食 餌中の脂肪の含有量、魚の大きさ、成長率、成熟度、および遺伝的要因等の魚体 上の要因がある(Torrissen et al.,1995: Astaxanthin deposition in the fl esh of Atlantic salmon: Salmo salar L.,in relation to dietary astaxanth in concentration and feeding periods,in Aquaculture nutrition,77-84) 。 サケ科の魚の食餌への色素の補給は、給餌コストのかなりの部分をしめる。ノ ルウヱーにおいては、たとえば、タイセイヨウサケの食餌へアスタキサンチンの 補給は、給餌コストの約20%を占め、あるいは全体の生産コストの10%に近 い。これは主として食餌からのアスタキサンチンの残留率が少ないことに起因す る。したがって、食餌からのアスタキサンチンのレベルが60から100mg/ kgへ増加させても、肉中の濃度は僅か3%しか増加しない(Torrissen et al. , 1995)。また、いくつかの研究結果によれば、餌中のアスタキサンチンの濃度 を40mg/kgに増加すると、相対的なアスタキサンチンの残留%は顕著に低 下することがわかった。そこで、品質を改良し、生産コストを低下させるために は、アスタキサンチンの残留を改良する餌を開発することが非常に重要である。 魚養殖における他の問題は、魚の皮膚における潰瘍の発生、とくに大きなサケ における冬季の低温時、および0〜2才のサケの最初の冬季の海における場合で ある。潰瘍は死亡率を増大させ、潰瘍で死亡した魚は生産品質の面で下位にラン クされるので価格を低下させる。 M.Staumes 等は、塩水中で養殖された多数のニジマスは著しく大きくなった 腹部を有するようになると報告している(Aquaculture,vol.90,1990; Distan ced,water-filled stomach in sea farmed rainbow trout.,pp.333-343)。 これは、水と脂肪を含有する非常に拡張された胃袋に関連している。現在のとこ ろ、この病気にかかっている魚を治療する方法はない。上記の問題の他に、ニジ マス、およびある場合にはサケも、脂肪消化性に問題がある。”脂肪のゲップ( fat belching)”として特徴付けられるこの条件は、水で満たされた胃袋の発生 と協同して位置付けられる(O.Einen,Hovedoppgave ved NLH, 1989; Eit stud ium av vassbuk hos regnbogeaure)。発明の開示 本発明の主たる目的は、色彩、潰瘍および脂肪消化性の面で改良された品質の 魚の餌を提供することにある。 本発明者等は、餌中の尿素および/またはトリメチルアミンオキサイド(TM AO)の魚の成長促進および耐塩水性に及ぼす影響を調査しようとした。トリメ チルアミンオキサイド(TMAO)を添加した市販の魚餌は、例えば我々のノル ウヱー特許第920088号でも知られており、ここでは生理的に吸収可能な消 化性の鉄の最適レベルを達成するべくTMAOが添加されている。またフランス 特許第2561871号では、餌が魚の食欲をより増大するためにTMAOが添 加されている。米国特許第3930018号からは、養魚の餌において成長を促 進するためにイソブチリデンジユレアを追加成分として使用することが知られて いる。さらに、ニジマスの餌に尿素を使用することもKaushik他により研究され ている(1983,Utilization of dietary urea in rainbow trout,Ann,Nutr. M etab.,27:94-106)。 標準的な餌、すなわちプロテイン、リピッド、炭水化物および1またはそれ以 上の成分、たとえばフィラー、添加剤、結合剤、保存剤、ビタミン、ミネラルお よび色素等を含有する餌に、尿素および/またはTMAOを添加した場合の効果 を研究した過程で、耐塩水性に短期間ではっきりした効果があるという予期しな い結果を観察した。尿素の添加はTMAOと対比して魚に数カ月も安定した浸透 性(osmolality)を与えることは驚くべきことである。 ちいさなニジマスの血液および筋肉中の尿素の分析を行った(図1A)。さら に、大きなニジマスおよびタイセイヨウサケの筋肉中の尿素の分析も行った(図 1B)。この分析によると、尿素は魚の中に蓄積されないことが分かった。 さらに驚くべきことに、また予期しないことに、尿素およびTMAOを給餌さ れた魚の肉の色は、これらを含有しない比較の餌を与えられた魚よりも、著しく 赤い色であった。ニジマスの色分析は明らかに強い色を示している(図2)。か くて、餌における色素の最適な効果が達成される。 さらに、魚の皮膚表面の潰瘍も、尿素および/またはTMAOを添加した餌を 与えられた魚は、そうでないものよりも著しく少ないことが観察された。これは さらに図3に示され、ニジマスの皮膚の小水泡の実験データが示されている。 したがって、尿素および/またはTMAOを追加して与えることは、魚によっ て海の表面に出された脂肪滴の減少に関しては積極的な効果があり、たとえ高エ ネルギーの餌を用いても、脂肪吐出物(fat belching)の減少をもたらすという ことは驚くべきことである。 餌中の全TMAOの含有量は5〜20g/kg餌であり、好ましくは5〜15 g/kgである。TMAOと同じようなメチル供給効果を有する追加の成分、例 えばベタインやコリンをTMAOの代わりに標準の餌に添加し、養殖魚の中の新 陳代謝を改善することもできる。 餌の中の尿素の含有量は3〜60g/kg餌、好ましくは3〜30g/kg餌 である。 本発明の範囲および特徴は添付した請求の範囲に記述される。 本発明はさらに添付した図および実施例により記述される。図面の簡単な説明 図1は、ニジマスの海水中の最初の36週間における血漿中の尿素のレベルを 示し(A)、またニジマスおよびタイセイヨウサケが海水中で2.0〜4.5kg と0.6〜1.2kgにそれぞれなった後での肉中の尿素のレベルを示す(B)。 図2は、実施例の餌または対照の餌とを与えられたニジマスの色の分析結果で ある。 図3は、実施例の餌または対照の餌とを与えられたニジマスの皮膚の小水泡の 発生を比較したものである。 図4は、ニジマスの脂肪吐出の変化を示すものである。発明を実施するための最良の形態 図1Aおよび図1Bはタイセイヨウサケの肉中での尿素の蓄積はニジマスと殆 ど同じであり、餌の尿素の量とは無関係であることを示す。餌に尿素を添加する ことは着実だが、しかし僅か0.5mMと小さい、血漿中の尿素の増加を示すだ けである。それで、餌中の尿素は全部排泄される。 図2は、尿素を添加した実験的餌と添加しない餌をニジマスに与えた場合、赤 色、黄色および色彩性(chromaticity)が著しく増加することを示す。赤色、黄 色したがって色彩性では著しく増加するが、色相(hue)ではないことは、餌へ の尿素の添加が餌中のアスタキサンチンの残留を改良していることを示す。 図3は、実験的餌に尿素を添加することがニジマスの皮膚の小水泡の発生に非 常に効果があることを示している。36週間後に皮膚の傷んだところに現れた小 水泡は、対照の餌のものにしか現れなかった。 図4は、網囲いの中でニジマスにTMAO、またはTMAOと尿素を添加した 実験的餌を与えておいた場合、脂肪滴の数は顕著に減少することを示す。そこで 、この効果はTMAOのものであり、尿素はこのTMAOの脂肪吐出に対する効 果 を阻害しないことがわかる。 すべての実験において、BioOptima(商品名)(表1参照)が基礎となる餌と して使用された。この餌は種々のサイズがあり、すなわち直径3.5mm、4.5 mm、6.5mm、9.0mm、12.0mmである。 対照の餌は純水でコーティングされ、実験の餌は尿素だけの水溶液、尿素とT MAOの混合水溶液、またはTMAOのみの水溶液でコーティングされた。添加 の量はすべての成分についてそれぞれ1%であった。コーティングの後に、餌は 魚に与える前に2日間空気乾燥された。 最後に、すべての試験はAKVAFORSK,Averoyの海岸の2重の網囲いの中で行われ た。ただし、商業的な養魚場で行われた肉の色の2つの試験では、試験の餌はコ ーティングは行われず、餌の製造中で行われた。網囲いごとに10尾の魚をラン ダムにサンプリングし、統計はSASのGLMによって行った。 実施例1 これは、ニジマスとタイセイヨウサケにおける餌中の尿素の蓄積の試験である 。この試験はニジマスを海へ移したあとで繰り返しサンプリングして行った(図 1 A)。そして、またニジマスおよびタイセイヨウサケが海水中で2.0〜4.5k gと0.6〜1.2kgにそれぞれなった後に行った(図1B)。 海に移してから6週間後に網囲いごとに10尾からの血漿と肉のサンプルでは 、ニジマスが尿素とTMAOを添加した実験の餌を与えられた場合と、対照の餌 を与えられた場合でも、殆ど同量の尿素が肉中に見られる(図1A)。同様の結 果がまた、体重が2倍になった後で、尿素とTMAOを与えられたニジマスと尿 素のみを与えられたタイセイヨウサケにも見られる(図1B)。尿素添加物を与 えられたニジマスでは、対照の魚に比較して、血漿中の尿素が増加がみられた。 しかしながら、この増加は、僅か0.5mMの増加に相当するので、たぶん実際 的な意味はもたないだろう。したがって、尿素の餌への添加は魚への尿素の蓄積 にはつながらないし、尿素がニジマスの中での活性な浸透物(osmolytt)ではな いと結論される。これはKaushik他の観察による(1983)。彼らは、餌中の尿素 は全部排泄され窒素バランスには有利な効果はないし、血液中の尿素の循環レベ ルは低いので、テレオイスト(teleoist)における尿素の浸透調節(osmoregula tory)の役割としての重要性は制限されていると結論している。 実施例2 実施例1でのニジマスの試験で、魚が試験の後で殺された場合、驚くべきこと に、実施例の餌を与えられた魚が対照の魚よりも、より赤い肉を有することが判 った。これは、Minolta Chroma Meterによる肉の色の測定によって記録された。 この機器は、L(明度)、a(赤色度)、b(黄色度)を記録する。そしてH0 a b (色相hue)およびc(色彩性chromaticity)は、H0 ab=アークタンジェント (b/a)およびc=スクエアールート(a2+b2)として計算された。H0 ab =0は純粋に赤色である。色の分析は、背鰭の端のすぐ後ろの薄い切身で行った (Norwegian Quality Cut)。さらに、ニジマスは僅か6〜10週間(体重0.6 〜0.8kg)のものに対してこの試験をする2つの商業的養魚場からサンプリ ングされた。この商業的養魚場では、実験用の餌は尿素だけを添加された。TM AOだけの従来の試験では、肉の色についての積極的な効果が示されていないか らである。色相(hue)を除けばすべての試験では、尿素(+TMAO)を添加 した商業的な餌を与えられたニジマスの方が、添加物のない餌を与えられたもの よりも、顕著に高い(図2)。4つの試験での魚の間の顕著な肉の色の差異がま た 観察された。しかしこれはほぼ確実に魚のサイズに起因する差異であろう。尿素 とTMAOの混合物を含有する餌と尿素だけを含有する餌とを与えられた魚で、 同じような赤色を示す問いうことは、積極的な効果は尿素だけから来ていること を示している。最後に赤色および黄色の増加、したがって色彩性(chromaticity )の増加(色相hueではなく)は、餌中における尿素の添加が餌中のアスタキサ ンチンの残留性を改善していることを示している。 実施例3 実施例1における尿素蓄積の試験のための魚の定期的なサンプリングと一緒に 、すべての魚の体重を測定した。ニジマスを扱っている過程で9週間後に皮膚に 小水泡が観察された。統計的な試験によれば、対照の餌を与えられた魚では、尿 素を添加した場合よりも明らかに多い小水泡があるので、試験期間中、6週間ご とに全ての魚(網囲いごとに約200)は小水泡について記録された。全ての1 0のサンプリングで、対照の餌を与えられた魚が、実施例の餌のものよりも高い 比率で小水泡を観察された(図3)。これは、実施例の餌の高度に顕著で(p< 0.0001)陽性の効果をを示している。対照の魚が10%であるのに比較し 、実施例の餌を与えられた魚は僅かに1.8%が小水泡を有していた。単一のサ ンプリングをして差異を試験することにより、我々は10個のサンプリング中7 個に顕著に少ない小水泡を観察した。TMAOを用いての以前の研究では、この ような効果は示されていないが、これが尿素添加のみの効果であるかどうかを試 験するために、尿素添加だけの餌を与えたニジマスの試験(36週)を始めた。 40週目にサンプリングして、これらの魚が対照の魚よりも小水泡が顕著に少な いことがわかった(1.0%対11.9%、図3)。36週目に皮膚の傷んだとこ ろに潰瘍が現れたが、これは対照の餌を与えられた魚にだけであった(6%対0 %;p<0.05)。 したがって、殆ど1年間続けた試験をとおして、我々は尿素を餌に添加するこ との積極的な高い効果を観察した。この陽性の効果は全く驚くべきことである。 なぜなら、Lunder(1992;"winter ulcer in Atlantic salmon", dr.thesis,The Norwegian College of Veterinary Medicine)は、明白な冬の潰瘍からビブリ オ種(Vibrio spp)を単離し、協棲の実験(cohabitation experiments)から、 この条件は伝染可能で、潰瘍は細菌感染によるものと結論しているからである。 我々の実験では、潰瘍は低い海水温度のとき皮膚の傷んだ箇所に現れ、尿素の添 加はまたタイセイヨウサケの冬季の潰瘍にも相応の効果があることを示唆してい る。 実施例4 実施例1における大型のニジマス(2.0〜4.5kg)の実験において、海面 上における脂肪滴の数を、それぞれの網囲いごとに約毎4週間記録した。対照の 餌の他にニジマスにTMAOのみ、またはTMAOと尿素の混合添加物の2種類 の試験的餌が与えられた。17週間続いた試験の後、顕著な餌の効果が観察され た。数週間のうちに脂肪滴の数は顕著に変化した。しかし脂肪滴が見られたのは いつでも対照の餌を与えられた魚のいる網囲いのほうであった。対照の餌を与え られた魚の網囲いでは、6回のサンプリングの間に平均7.3の脂肪滴が観測さ れ、一方、TMAOまたはTMAO/尿素を与えられた魚では2.1または2.2 の脂肪滴がそれぞれ観測された(図4)。図4から、添加物の効果は、TMAO のみの場合とTMAOおよび尿素の両方を添加した場合と殆ど同じであると思わ れる。このことは、陽性の結果はTMAOによるものであり、尿素の添加はTM AOの脂肪吐出に対する効果を阻害しないということを示す。産業上の利用可能性 本発明により、餌を提供すること、高品質の魚を提供する方法、およびこのよ うな餌を調製するために添加の成分を使用することに成功した。尿素または可能 ならばTMAOまたは他のメチル供給成分、例えばベタインおよびコリンを標準 的な餌に添加することにより、魚肉の色に関する品質や皮膚の上の潰瘍の発生が 著しく改善された。本発明は、したがって、養殖魚が天然魚に比較して不利とさ れ、そして養殖魚の生産を減少させるいくつかの要因に対する完全な解決を与え るものである。これはまず第一に、マスやサケにおける魚肉の色が、他の知られ た餌を与えられた養殖魚よりも赤色が強く、そして餌中のアスタキサンチンの残 留率が改善されたことである。さらに、皮膚の潰瘍の発生が全く最小になったこ とである。本発明の餌を使用することにより、脂肪吐出が減少する。魚の中の血 液や肉には有害なほどの尿素は認められなかった。本発明はしたがって、高品質 の魚を低コストで生産する可能性を有する餌を開示するものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年10月17日 【補正内容】 請求の範囲 1.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質を提 供する、ニジマスおよびタイセイヨウサケのような養殖魚、ただし水族館(aqua rium)に住む魚ではない、のための餌であり、 該餌は尿素および可能ならばまたトリメチルアミンオキサイド(TMAO)また は他のTMAOと同様のメチル供給特性を有する添加成分、例えばベタインまた はコリンを添加された標準的な餌であることを特徴とする、養殖魚のための餌。 2.全尿素量が、3〜60g尿素/kg餌であることを特徴とする、請求項1に 記載の養殖魚のための餌。 3.全尿素量が、3〜30g尿素/kg餌であることを特徴とする、請求項1ま たは2に記載の養殖魚のための餌。 4.全トリメチルアミンオキサイド(TMAO)の量が、5〜20gTMAO/k g餌、好ましくは5〜15gTMAO/kg餌であることを特徴とする、請求項 1に記載の養殖魚のための餌。 5.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質を有 する、ニジマスおよびタイセイヨウサケのような養殖魚、ただし水族館(aquari um)に住む魚ではない、を提供する方法であり、該魚が、尿素および可能ならば またトリメチルアミンオキサイドTMAOまたは他のTMAOと同様のメチル供 給特性を有する添加成分、例えばベタインまたはコリンを添加された標準的な餌 を与えられることを特徴とする、養殖魚を提供する方法。 6.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質の魚 を提供するために、標準的な餌成分を含有するニジマスおよびタイセイヨウサケ のような養殖魚、ただし水族館(aquarium)に住む魚ではない、のための餌の調 製のための、尿素および可能ならばまたトリメチルアミンオキサイド(TMAO) または他のTMAOと同様のメチル供給特性を有する添加成分、例えばベタイン またはコリンの使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/14 A61K 31/14 31/17 31/17 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ, TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質を提 供する、ニジマスおよびタイセイヨウサケのような養殖魚のための餌であり、該 餌は尿素および可能ならばまたTMAOまたは他の同様のメチル供給特性を有す る添加成分を添加された標準的な餌であることを特徴とする、養殖魚のための餌 。 2.全尿素量が、3〜60g尿素/kg餌であることを特徴とする、請求項1に 記載の養殖魚のための餌。 3.全尿素量が、3〜30g尿素/kg餌であることを特徴とする、請求項1ま たは2に記載の養殖魚のための餌。 4.全TMAOの量が、5〜20gTMAO/kg餌、好ましくは5〜15gT MAO/kg餌であることを特徴とする、請求項1に記載の養殖魚のための餌。 5.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質を有 する、ニジマスおよびタイセイヨウサケのような養殖魚を提供する方法であり、 該魚が、尿素および可能ならばまたTMAOまたは他の同様のメチル供給特性を 有する添加成分を添加された標準的な餌を与えられることを特徴とする、養殖魚 を提供する方法。 6.魚肉の色、魚の皮膚の潰瘍、脂肪消化性および耐塩水性に関する高品質の魚 を提供するために、標準的な餌成分を含有するニジマスおよびタイセイヨウサケ のような養殖魚のための餌の調製のための、尿素および可能ならばまたTMAO または他の同様のメチル供給特性を有する添加成分の使用。
JP8513805A 1994-10-21 1995-10-20 養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を調製するための添加成分の使用 Ceased JPH10508197A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NO944028A NO944028D0 (no) 1994-10-21 1994-10-21 For, og metode for å bedre saltvannstoleranse hos oppdrettsfisk
NO944028 1994-10-21
PCT/NO1995/000193 WO1996012415A1 (en) 1994-10-21 1995-10-20 Feed for farmed fish, method to provide fish of high quality and use of additional components to prepare said feed

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10508197A true JPH10508197A (ja) 1998-08-18

Family

ID=19897541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8513805A Ceased JPH10508197A (ja) 1994-10-21 1995-10-20 養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を調製するための添加成分の使用

Country Status (12)

Country Link
US (1) US5874118A (ja)
EP (1) EP0786946B1 (ja)
JP (1) JPH10508197A (ja)
CN (1) CN1104845C (ja)
AU (1) AU3817995A (ja)
CA (1) CA2203106A1 (ja)
DE (1) DE69508420D1 (ja)
DK (1) DK0786946T3 (ja)
ES (1) ES2131866T3 (ja)
GR (1) GR3030527T3 (ja)
NO (1) NO944028D0 (ja)
WO (1) WO1996012415A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO944028D0 (no) * 1994-10-21 1994-10-21 Norsk Hydro As For, og metode for å bedre saltvannstoleranse hos oppdrettsfisk
NO309795B1 (no) * 1998-07-01 2001-04-02 Norsk Hydro As FremgangsmOte for O stabilisere oljer samt anvendelse derav, fremgangsmOte for O stabilisere pigmenter, og fremgangsmOte for fremstilling av for
NO309386B1 (no) * 1999-04-19 2001-01-22 Norsk Hydro As Pigment
NO311041B1 (no) * 1999-12-22 2001-10-01 Norsk Hydro As Stabilisering av pigmenter og flerumettede oljer og oljekonsentrater
NO323683B1 (no) * 2002-03-14 2007-06-25 Pronova Biocare As Anvendelse av marine og/eller vegetabilske oljer som er behandlet med urea og/eller andre aminer eller amider i fôr til marine arter
NO319624B1 (no) * 2003-09-15 2005-09-05 Trouw Internat Bv Fiskefôr for laksefisk i ferskvann og anvendelse av slikt fôr.
CN104431638A (zh) * 2014-12-31 2015-03-25 通威股份有限公司 硬头鳟成鱼饲料
WO2016181030A1 (en) 2015-05-13 2016-11-17 Raisioagro Oy Fish feed, a process for its preparation, and a method for feeding fish
CN113728949B (zh) * 2021-09-13 2023-03-21 苏州大学 一种草食性鱼类和杂食性鱼类烂身病的防控方法
CN115885904A (zh) * 2023-01-05 2023-04-04 宁波大学 一种提高海水蟹类耐受低盐胁迫的方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3911117A (en) * 1971-12-20 1975-10-07 Fredrik Ender Raw fish and iron chelated with glutamic or ribonucleic acid in a mink diet
US3930018A (en) * 1972-11-09 1975-12-30 Mitsubishi Chem Ind Feed for pisciculture
NO910150D0 (no) * 1991-01-14 1991-01-14 Norsk Hydro As For til marine fisker og krepsdyr.
NO174993B (no) * 1992-06-15 1994-05-09 Norsk Hydro As For som gir ökt effekt av pigmentet astaxantin for salmonider som laks og regnbueörret
NO944028D0 (no) * 1994-10-21 1994-10-21 Norsk Hydro As For, og metode for å bedre saltvannstoleranse hos oppdrettsfisk

Also Published As

Publication number Publication date
WO1996012415A1 (en) 1996-05-02
GR3030527T3 (en) 1999-10-29
US5874118A (en) 1999-02-23
EP0786946B1 (en) 1999-03-17
DK0786946T3 (da) 1999-10-11
CN1104845C (zh) 2003-04-09
NO944028D0 (no) 1994-10-21
CA2203106A1 (en) 1996-05-02
EP0786946A1 (en) 1997-08-06
DE69508420D1 (de) 1999-04-22
ES2131866T3 (es) 1999-08-01
AU3817995A (en) 1996-05-15
CN1169659A (zh) 1998-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Higgs et al. Evaluation of Tower and Candle rapeseed (canola) meal and Bronowski rapeseed protein concentrate as protein supplements in practical dry diets for juvenile chinook salmon (Oncorhynchus tshawytscha)
Dorsa et al. Effects of dietary cottonseed meal and gossypol on growth of young channel catfish
Machiels et al. Growth rate, feed utilization and energy metabolism of the African catfish, Clarias gariepinus (Burchell, 1822), as affected by dietary protein and energy content
Lorentzen et al. Supplementing copper to a fish meal based diet fed to Atlantic salmon parr affects liver copper and selenium concentrations
Shiau ShiYen Tilapia, Oreochromis spp.
Eskelinen Effects of different diets on egg production and egg quality of Atlantic salmon (Salmo salar L.)
Helland et al. Atlantic salmon, Salmo salar
Santiago et al. Reproductive performance and growth of Nile tilapia (Oreochromis niloticus) broodstock fed diets containing Leucaena leucocephala leaf meal
Jeng et al. Effects of dietary zinc levels on zinc concentrations in tissues of common carp
Storebakken et al. Flesh pigmentation of rainbow trout fed astaxanthin or canthaxanthin at different feeding rates in freshwater and saltwater
EP3874966B1 (en) Zero-starch no-binder shrimp fry starter compound feed and preparation method therefor
Storebakken Atlantic salmon, Salmo salar
Merchie et al. The effect of supplemental ascorbic acid in enriched live food for Clarias gariepinus larvae at startfeeding
JPH10508197A (ja) 養殖魚のための餌、高品質の魚を提供する方法、その餌を調製するための添加成分の使用
Hardy et al. Proximate and elemental composition of developing eggs and maternal soma of pen-reared coho salmon (Oncorhynchus kisutch) fed production and trace element fortified diets
JP2011502516A (ja) 仕上期食用豚における屠体成績の向上を目的とした薬剤
CN111867390A (zh) 富含杂卤石的动物饲料
NO177522B (no) Anvendelse av trimetylaminoksid i fremstilling av for til marine arter, fisk og krepsdyr
Seidgar The effects of Fairy Shrimp Phallocryptus spinosa (Branchiopoda: Anostraca) as live food on reproduction performances and color of freshwater ornamental fish prawns
JP4829413B2 (ja) 養魚用飼料
Vasudhevan et al. Effects of optimum vitamin E with different levels of vitamin C on growth, reproduction and immune response in blue gourami (Trichogaster trichopterus)
Stuart et al. Intrinsic labeling of confinement-reared goslings with 65Cu for use in human absorption studies
Smith et al. Tissue content, fecundity and quality of eggs and phyllosoma larvae after supplementing the diet of spiny lobster Jasus edwardsii broodstock with ascorbic acid‐enriched Artemia biomass
Serrano et al. Effects of vitamin E on growth and maturation in the Asian catfish (Clarias macrocephalus) at puberty
EP0080854A1 (en) Method of improving growth of poultry

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20050831

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20051017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20060529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060704