JPH0678402B2 - 高吸水性複合体の製造法 - Google Patents

高吸水性複合体の製造法

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JPH0678402B2
JPH0678402B2 JP62111420A JP11142087A JPH0678402B2 JP H0678402 B2 JPH0678402 B2 JP H0678402B2 JP 62111420 A JP62111420 A JP 62111420A JP 11142087 A JP11142087 A JP 11142087A JP H0678402 B2 JPH0678402 B2 JP H0678402B2
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健治 田中
信也 安藤
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洋二 藤浦
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/04Acids; Metal salts or ammonium salts thereof

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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高吸水性複合体の製造法に関する。
[従来の技術] 従来、アクリル酸を主成分とする水性原液をセルロース
系繊維の綿状物に含浸させ、重合開始温度70〜90℃の水
の沸点以下の温度で単量体を重合し、更に乾燥して生成
する高吸水性綿状物が知られている(たとえば特開昭61
-98713号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、このものは常圧下ではある程度の吸収能を有す
るものの、加圧下における吸収能が低いという問題点が
ある。加えて吸収後の形体保持性およびドライタッチ性
も不十分である。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、加圧下における吸収能にすぐれ、かつ吸
収後の形体保持性およびドライタッチ性の良好な高吸水
性複合体の製造法について鋭意検討した結果、本発明に
到達した。
すなわち本発明は、(A)アクリル酸塩および/または
メタクリル酸塩;(B)アクリル酸および/またはメタ
クリル酸ならびに(C)架橋剤を必須成分とする共重合
性単量体の水溶液または水分散液を、必要により重合開
始剤の存在下に、重合させるに当たり、該共重合性単量
体の水溶液または水分散液を、繊維性基材に含浸または
塗布した状態で100℃以上に強制加熱して重合と乾燥と
を同時に行わせることを特徴とする高吸水性複合体の製
造法である。
本発明において、(A)アクリル酸塩および/またはメ
タクリル酸塩[(メタ)アクリル酸塩と略記。以下同様
の記載を用いる。]としては、(メタ)アクリル酸のア
ルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム、リチウムなどの
塩)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム
などの塩)、アンモニウム塩およびアミン塩(メチルア
ミン、トリメチルアミンなどのアルキルアミンの塩;ト
リエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミンの塩など)およびこれらの二種以上があげ
られる。
これらのうちで好ましいものは、(メタ)アクリル酸の
アルカリ金属塩、とくに好ましくは、ナトリウム塩およ
びカリウム塩である。
(C)架橋剤としては少なくとも2個の重合性二重結合
を有する化合物(1)および少なくとも1個の重合性二
重結合を有しかつ単量体と反応性の官能基を少なくとも
1個有する化合物(2)があげられる。
化合物(1)の例としては下記のものがあげられる。
ビス(メタ)アクリルアミド: N,N′−アルキレン(C1〜C6)ビス(メタ)アクリルア
ミドたとえばN,N′−メチレンビスアクリルアミド。
ポリオール類と不飽和モノまたはポリカルボン酸との
ジまたはポリエステル: ポリオール類(エチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、
ポリオキシプロピレングリコールなど)のジ‐またはト
リ‐(メタ)アクリル酸エステル;不飽和ポリエステル
(上記ポリオール類とマレイン酸などの不飽和酸との反
応によって得られる);およびジ‐またはトリ‐(メ
タ)アクリル酸エステル[ポリエポキシドと(メタ)ア
クリル酸との反応によって得られる]など。
カルバミルエステル: ポリイソシアネート[トリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネートおよびNCO基含有プレポリマー(上
記ポリイソシアネートと活性水素原子含有化合物との反
応によって得られる)など]とヒドロキシル基含有モノ
マーとの反応によって得られるもの、たとえば上記ポリ
イソシアネートとヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トとの反応によって得られるカルバミルエステル。
ジまたはポリビニル化合物: ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルケトン、トリビニルベ
ンゼンなど。
ポリオール類のジまたはポリ(メタ)アリルエーテ
ル: ポリオール類(アルキレングリコール、グリセリン、ポ
リアルキレングリコール、ポリアルキレンポリオール、
炭水化物など)のジ‐またはポリ‐(メタ)アリルエー
テルたとえばポリエチレングリコールジアリルエーテ
ル、アリル化デンプン、アリル化セルロース。
ポリカルボン酸のジ‐またはポリ‐アリルエステル: ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなど。
不飽和モノ‐またはポリ‐カルボン酸とポリオールの
モノ(メタ)アリルエーテルとのエステル: ポリエチレングリコールモノアリルエーテルの(メタ)
アクリル酸エステルなど。
アリロキシアルカン類: テトラアリロキシエタンなど 化合物(2)の例としては(メタ)アクリル酸および/
またはその他の共重合性単量体と反応性の基たとえばカ
ルボキシル基、カルボン酸無水物基と反応性の基(ヒド
ロキシル基、エポキシ基、カチオン性基など)を含むエ
チレン性不飽和化合物があげられる。
具体的には非イオン性基含有飽和化合物たとえばヒドロ
キシル基含有不飽和化合物[N−メチロール(メタ)ア
クリルアミドなど]およびエポキシ基含有不飽和化合物
[グリシジル(メタ)アクリレートなど]、ならびにカ
チオン性基含有不飽和化合物たとえば4級アンモニウム
塩基含有不飽和化合物[N,N,N−トリメチル−N−(メ
タ)アクリロイロキシエチルアンモニウムクロライド、
N,N,N−トリエチル−N−(メタ)アクリロイロキシエ
チルアンモニウムクロライドなど]および3級アミノ基
含有不飽和化合物[(メタ)アクリル酸ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルなど]
などがあげられる。
架橋剤のうちで好ましいものはビス(メタ)アクリルア
ミド、ポリオール類と不飽和モノカルボン酸とのジまた
はポリエステルおよびアリロキシアルカンであり、とく
に好ましいものはN,N−メチレンビスアクリルアミド、
エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレートおよびテトラアリロキシエタン
である。
(メタ)アクリル酸塩および(メタ)アクリル酸ととも
に必要により他の共重合性水溶性単量体および非水溶性
単量体を使用することができる。水溶性単量体としては
他のカルボキシル基または塩形基を有する単量体[無水
マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸ナトリウム塩、マ
レイン酸メチルアミン塩など]、スルホン酸塩基を有す
る単量体[スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スチレン
スルホン酸メチルアミン塩、(メタ)アクリル酸スルホ
プロピルナトリウム塩、(メタ)アクリル酸スルホプロ
ピルジエタノールアミン塩、ビニルスルホン酸ナトリウ
ム塩など]、アミド基を有する単量体[(メタ)アクリ
ルアミドなど]、リン酸モノエステル単量体などがあげ
られる。
非水溶性単量体としては、不飽和カルボン酸[(メタ)
アクリル酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル
酸などのポリカルボン酸]のアルキル(C1〜20)エステ
ル、芳香族ビニル炭化水素(スチレンなど)、脂肪族ビ
ニル炭化水素(エチレン、プロピレン、ブテンなど)、
不飽和ニトリル類[(メタ)アクリルニトリルなど]が
あげられる。
これらのうち好ましいものは水溶性単量体であり、とく
に好ましいものはカルボキシル基またはスルホン酸塩基
を有する単量体である。
(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリル酸のモル比は
通常95:5〜20:80、好ましくは90:10〜40:60である。
(メタ)アクリル酸塩のモル比が20未満では樹脂の吸水
能が低く、95を越えると、樹脂のpHが高すぎて安定性の
面で問題がある。
架橋剤の量は全共重合性単量体の重量に基づいて、通常
0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.5%である。架橋剤の
量が0.001%未満では得られた樹脂は、吸水時のゲル強
度が小さくゾル状となる。一方、1%を越えると逆にゲ
ル強度が過大となり吸水能が低下する。
(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリル酸の合計量は
全共重合性単量体の重量に基づいて通常70%以上、好ま
しくは80〜100%である。この合計量が70%未満では加
圧下の吸水能が低下する。
他の共重合性単量体の量は水溶性単量体の場合、全共重
合性単量体の重量に基づいて通常30%以下、好ましくは
20%以下である。非水溶性単量体の場合は通常20%以
下、好ましくは10%以下である。
本発明において、高吸水性複合体を製造するにあたり、
水溶液または水分散液中の共重合性単量体の濃度は、重
量基準で、通常10%以上、好ましくは25%以上、とくに
好ましくは65〜90%である。単量体の濃度が10%未満の
場合には、生成複合体の加圧下における吸収能が低いも
のになるとともに吸水後の形体保持性およびドライタッ
チ性も低下する。
水溶液または水分散液は共重合性単量体[(A),
(B),(C),必要により他の単量体]を水または水
と水溶性有機溶剤(メタノール、エタノール、アセト
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ドなど)の混合溶剤、好ましくは水に溶解または分散す
ることにより得られる。
必要により用いられる重合開始剤としてはアゾ化合物
[アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイド
ロクロライドなど]、無機過酸化物(過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸リチウムなど)、有機過酸
化物(過酸化水素、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなど)、
レドックス触媒(アルカリ金属の亜硫酸塩もしくは重亜
硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、
アスコルビン酸などの還元剤とアルカリ金属の過硫酸
塩、過硫酸アンモニウム、過酸化物などの組合わせより
なるもの)があげられる。上記重合開始剤は2種以上併
用してもよい。
重合開始剤の量は全共重合性単量体の重量に基づいて通
常0.001〜5%、好ましくは0.01〜1%である。
本発明に使用される繊維性基材において繊維としては、
合成繊維(ナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの疎水性
繊維など)、天然繊維(木材パルプ、綿、羊毛など)、
半合成繊維(ビスコースレーヨン、アセテートなど)、
無機繊維(カーボン繊維、チタン繊維など)などがあげ
られる。好ましいものは合成繊維、半合成繊維および無
機繊維である。繊維は加熱温度よりも高い融点を有する
ものが好ましい。
繊維性基材の形状としては、織物状、不織布状、ウェブ
状、シート状、糸状、短繊維状などがあげられ、好まし
くは織物状、不織布状およびシート状である。
また繊維性基材として疎水性繊維(例:ポリエステル、
ポリプロピレンなど)を使用した場合に特にすぐれた加
圧下吸収能、形体保持性、ドライタッチ性を有する高吸
水性複合体が得られる。
繊維性基材の繊維の長さは通常0.1〜80mmである。また
その太さは通常0.1〜50デニールである。繊維性基材が
織物状、不織布状またはシート状の場合、その厚さは通
常0.01〜5mmである。
共重合性単量体の水溶液または水分散液を繊維性基材に
含浸する方法としては、水溶液または水分散液を繊維性
基材に散布するか、または水溶液または水分散液に繊維
性基材を浸漬する方法があげられる。
また共重合性単量体の水溶液または水分散液を塗布する
方法としては、水溶液または水分散液を繊維性基材にコ
ーティングするかスプレー塗布する方法があげられる。
この場合、共重合性単量体の水溶液または水分散液およ
び繊維性基材は不活性ガス(窒素、ヘリウム、炭酸ガス
など)で処理して重合反応を阻害しない雰囲気にしてお
くことが好ましいが、必ずしも限定されず、大気雰囲気
中で重合反応を行うことも可能である。
繊維性基材に含浸または塗布させる共重合性単量体の水
溶液または水分散液の量は特に限定されないが、繊維性
基材の飽和吸収値以下にする方が、繊維性基材の形状お
よび特性を生かすことができ好ましい。
その具体的な量は、生成する吸水性重合体の吸収能およ
び高吸水性複合体の使用目的に応じて決めることができ
るが、通常繊維性基材の重量に対し20倍量以下、好まし
くは15倍量以下である。
量の調節はマングルなどを通過させることにより行うこ
とができる。
必要により存在させる重合開始剤を存在させる方法とし
ては、共重合性単量体の水溶液または水分散液に添加す
る方法が好ましい。その他、共重合性単量体の水溶液ま
たは水分散液を含浸または塗布した繊維性基材に重合開
始材の水溶液(濃度は通常0.01〜10%)を散布する方法
も可能である。
重合は共重合性単量体の水溶液または水分散液を含浸ま
たは塗布した繊維性基材を100℃以上好ましくは110〜18
0℃に強制加熱して行わせることが必要である。100℃以
上に強制加熱を行わない場合、たとえば重合開始温度が
70〜80℃で重合熱により多量の水蒸気を発生させるよう
に行った後、さらに乾燥させる場合には加圧下における
吸収能の低い複合体しか得られない。また、吸水時にマ
マコを生じやすく、ドライタッチ性の乏しい複合体とな
る。
加熱は必要により窒素などの不活性ガス雰囲気中で行う
ことができる。
重合方法としてはドラムドライヤーなどの使用による薄
膜重合法があげられる。具体的には共重合性単量体の水
溶液または水分散液を含浸または塗布した繊維性基材を
重合開始温度が100℃以上になるように通常100〜200℃
好ましくは110〜180℃の温度に加熱されたドラムドライ
ヤーの回転面を通過させることにより薄膜になるような
状態で重合させるとともに乾燥を行わせる。乾燥後、場
合によりスクレーパーなどのかき取り機でかき取る。ド
ラムドライヤーの他に水溶液または水分散液を含浸また
は塗布した繊維性基材を薄く拡げて加熱重合させるよう
な装置、たとえば加熱された移動式ベルトや回転円盤を
備えた装置や、ホットプレートあるいは予めトレイやバ
ットに拡げた後に外部加熱された重合・乾燥ゾーンを通
過させることのできる装置などが使用できる。
これらの重合の時間は通常数秒〜数分である。また乾燥
工程はとくに必要としない。吸水性複合体の水分量は製
造直後で通常10%以下である。
得られた吸水性複合体は20g/cm2の加圧下で自重の10倍
以上の1%食塩水を吸収する能力をもつ。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重量
部である。なお実施例中の高吸水性複合体の性能は以下
に説明する評価方法に基づいて測定した。
i)常圧下吸収能 250メッシュのナイロン製ティーバックにサンプル1gを
入れ、1%食塩水中に60分間浸漬した後に15分間水切り
してサンプルの増加重量を測定した。
ii)加圧下吸収能 サンプル0.2g上に20g/cm2の荷重となる様に分銅を乗
せ、下部側より1%食塩水を連続的に接触させる。60分
間吸収させた後にサンプルの増加重量を測定し、この値
を5倍してこれを加圧下吸収能とした。
iii)拡散速度 サンプル2gをシャーレーの中に広げ、サンプルの上部中
央から50mlの1%食塩水を10秒間で静注し、食塩水がす
べて吸収されるまでの秒数を測定してこれを拡散速度と
した。
iv)ドライタッチ性(戻り量) 拡散速度の測定を終えた試料(50mlの1%食塩水吸収
後)の上に100cm2の濾紙20枚を積層し、さらにその上に
4kgの荷重を置いて10分間放置する。濾紙の増加重量を
測定し、サンプル1g当りの増加重量に換算してドライタ
ッチ性とした。増加重量が少ない程ドライタッチ性は良
好である。
v)形体保持性 サンプル1gを100メッシュ金網上に乗せて1%食塩水中
に浸漬し、飽和吸収量に達した時点で取り出してサンプ
ルの形体保持性を肉眼判定し、◎,○,×の三段階で評
価した。
実施例1 アクリル酸カリウム115部、アクリル酸25部、N,N′−メ
チレンビスアクリルアミド0.05部および2,2′−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.05部
を水60部に添加して約70%濃度の重合原液を調整した。
坪量20g/m2のポリエステルウェブシート(厚さ2mm)4g
を重合原液中に浸漬した後マングルを通過させて総重量
36gに調節した。これを表面温度130℃に加熱したドラム
ドライヤー(回転数0.22rpm)を通過させて重合した後
スクレーパーで連続的にかき取り、水分3.0%の高吸水
性複合体を得た。このものの性能を第1表に示した。
実施例2〜3 実施例1におけるドラムドライヤーの表面温度を105℃
または150℃に変化させる以外は実施例1と同様にして
高吸水性複合体を得た。これらの性能を第1表に併記し
た 実施例4〜5 実施例1において重合原液の濃度を62%または54%に変
化させ、さらにドラムドライヤーの表面温度を150℃と
する以外は実施例1と同様にして高吸水性複合体を得
た。これらの性能を第1表に併記した。
実施例6〜7 実施例1においてN,N′−メチレンビスアクリルアミド
の量を0.02部または0.1部に変化させる以外は実施例1
と同様にして高吸水性複合体を得た。これらの性能を第
1表に併記した。
実施例8 アクリル酸カリウム100部、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム28部、アクリル酸25部、トリメチロールプロパント
リアクリレート0.1部および過硫酸カリウム0.05部を水9
0部に添加して重合原液を調製した。
坪量100g/m2のフラッフパルプシート10gに重合原液120g
を均一に吸収させ、これを150℃に加熱したホットプレ
ート上に5分間保持することにより、水分3.4%の高吸
水性複合体を得た。このものの性能を第1表に併記し
た。
実施例9 レーヨンとポリプロピレンよりなる不織布(坪量15g/
m2)3gに実施例8で得られた重合原液18gを散布し吸収
させた。これを130℃に加熱したホットプレート上に5
分間保持することにより、水分4.1%の高吸水性複合体
を得た。このものの性能を第1表に併記した。
比較例1 実施例1においてドラムドライヤーの表面温度を80℃と
する以外は実施例1と同様の方法で複合体を得た。この
ものの水分含量は14.8%であり更に加熱乾燥が必要であ
った。120℃で加熱乾燥して得られた複合体の性能を第
1表に併記した。
比較例2 実施例8においてホットプレートの加熱温度を80℃とす
る以外は実施例8と同様の方法で複合体を得た。このも
のの水分含量は17.7%であり、更に120℃で加熱乾燥し
て得られた複合体の性能を第1表に併記した。
[発明の効果] 本発明により下記の効果をもつ高吸水性複合体を製造す
ることができる。
(1)加圧下における吸収能の高い吸水性複合体を製造
することができる。
紙おむつなどの衛生材料では赤ちゃんの体重がかかるこ
とから常圧下の吸収能よりも、加圧下の吸収能が重要で
ある。従来のもの、たとえばアクリル酸およびアクリル
酸アルカリ金属塩を主成分とする水性原液をセルロース
系繊維の綿状物などの吸水性有機材料に含浸させ、重合
開始温度70〜90℃の水の沸点以下の温度で重合熱によっ
て水蒸気を放散させて重合した後、さらに乾燥して得た
吸水性複合材料では加圧下における吸収能の高いものは
得られない。
しかるに本発明によれば加圧下における吸収能のすぐれ
たものが得られる。
(2)被吸収液と接触してもママコを生成しない。
したがって拡散速度、吸収速度の良好な吸水性複合体が
得られる。
生成した高吸水性複合体中の吸水性樹脂は均一に繊維性
基材中に分散され、極めて大きい表面積を有し、繊維の
毛管現象との相乗効果によって、製品の拡散速度、吸水
速度が良好であり、保水性もすぐれている。
(3)吸水後の形体保持性およびドライタッチ性にすぐ
れた高吸水性複合体を製造することができる。
すなわち共存する繊維性基材が吸水した樹脂の形くずれ
を防止する支柱の役目をはたすことから吸水後の形体保
持性にすぐれる。また繊維性基材と吸水性樹脂との相乗
効果によりドライタッチ性のすぐれた高吸水性複合体が
得られる。
(4)紙おむつなどの衛生材料に適用した場合、ドライ
タッチ性の向上、モレの低減などの効果があり、高品質
のものが得られる。
(5)重合、乾燥が数秒〜数分という極めて短時間で完
了し、製造コストが安価である。
上記効果を奏することから本発明により得られた複合体
は吸収性当材、衛生材料(子供用および大人用の紙おむ
つ、生理用ナプキン、衛生綿、包帯、失禁用パッド、母
乳パッド、紙タオルなど)などの人体に接する用途;油
中の水の分離剤;その他の脱水または乾燥剤;植物や土
壌などの保水剤;ヘドロ凝固剤;内装建材に使用した結
露防止剤などの産業用途に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/263 (56)参考文献 特開 昭61−98713(JP,A) 特開 昭63−260906(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アクリル酸塩および/またはメタク
    リル酸塩;(B)アクリル酸および/またはメタクリル
    酸ならびに(C)架橋剤を必須成分とする共重合性単量
    体の水溶液または水分散液を、必要により重合開始剤の
    存在下に、重合させるに当たり、該共重合性単量体の水
    溶液または水分散液を、繊維性基材に含浸または塗布し
    た状態で100℃以上に強制加熱して重合と乾燥とを同時
    に行わせることを特徴とする高吸水性複合体の製造法。
  2. 【請求項2】共重合性単量体の水溶液または水分散液の
    濃度が65重量%以上である特許請求の範囲第1項記載の
    製造法。
  3. 【請求項3】繊維性基材が、合成繊維、半合成繊維、無
    機繊維からなる群より選ばれる繊維の基材である特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の製造法。
JP62111420A 1987-05-06 1987-05-06 高吸水性複合体の製造法 Expired - Lifetime JPH0678402B2 (ja)

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