JPH0678360B2 - 卵黄リポタンパク質と卵黄水溶性タンパク質の分画方法 - Google Patents

卵黄リポタンパク質と卵黄水溶性タンパク質の分画方法

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JPH0678360B2 JP19408387A JP19408387A JPH0678360B2 JP H0678360 B2 JPH0678360 B2 JP H0678360B2 JP 19408387 A JP19408387 A JP 19408387A JP 19408387 A JP19408387 A JP 19408387A JP H0678360 B2 JPH0678360 B2 JP H0678360B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は卵黄リポタンパク質と水溶性タンパク質に分画
する方法に関する。
一般的に、新鮮な鶏卵黄は水分48.0%、タンパク質17.8
%、及び脂質30.5%よりなる。卵黄脂質は、その殆どが
遊離の形では存在せず、種々の割合でタンパク質と結合
した巨大複合体、すなわちリポタンパク質として存在す
る。卵黄中には、脂質と結合していないタンパク質、す
なわち水溶性タンパク質も存在する。これらリポタンパ
ク質及び水溶性タンパク質は、卵黄固形分中の約96%を
占める。
リポタンパク質は比重の違いにより、高密度リポタンパ
ク質と低密度リポタンパク質に分けられる。一方、水溶
性タンパク質には、リベチン,ホスビチン及び微量のリ
ボフラビン結合性タンパク質が存在する。この中でホス
ビチンは、高密度リポタンパク質と複合体を形成し存在
する。卵黄脂質の成分としては、トリグリセライド及び
ホスホリピッドが主要成分であり卵黄脂質中のそれぞれ
62.3%及び32.8%を占める。その他ステロール及びセレ
ブロサイドも存在する。
この様に卵黄は脂質及びタンパク質を豊富に含むため、
古来栄養的に優れた食品素材として広く利用されてき
た。
近年、卵黄中の個々の成分に対する研究がすすみ、それ
ら個々の成分の有する生理活性が明らかかになってき
た。その中で特に注目されているのは、リベチン及び卵
黄レシチン(ホスホリピッド)である。
リベチンはα−リベチン,β−リベチン,及びγ−リベ
チンに分類される。α−,β−,及びγ−リベチンは、
それぞれ親鳥の血清アルブミン,α−グリコプロテイ
ン,及びγ−グロブリンと免疫学的に同等であることが
証明されている。特にγ−リベチンは卵黄中の免疫タン
パク質として、その有効利用が近年話題を集めている。
卵黄レシチン(ホスホリピッド)は、その約73%がホス
ファチジルコリンである。ホスファチジルコリンは脂質
二重膜(リポソーム)の主原料である。又、近年脳細胞
へのコリンの供給源としても注目されている。
このように、種々の生理活性を有する卵黄成分のそれぞ
れを個別に分離し有効に利用することが卵黄の付加価値
をさらに高める為に必要である。
(従来の技術) 個々の卵黄成分の系統的な分離精製法は、いまだ開発さ
れていない。リポタンパク質と水溶性タンパク質との分
離が非常に困難であることが、この開発の遅れている原
因である。卵黄脂質の抽出は、従来より有機溶媒を用い
て行なわれている。しかしながら、この方法では有機溶
媒により、卵黄タンパク質、特に卵黄水溶性タンパク質
がかなりの変性を受けるため、個々のタンパク質の有す
る生理活性はほとんど失われる。
本発明者らは、まず卵黄をリポタンパク質と水溶性タン
パク質に分画すれば、それぞれを有効に利用できると考
えた。すなわちリポタンパク質画分からは、従来の方法
により、卵黄レシチン(ホスホリピッド)、トリグリセ
ライド等の卵黄脂質の精製が可能である。
水溶性タンパク質画分からは、α−リベチン,β−リベ
チン,γ−リベチン及び、リボフラビン結合性タンパク
質の精製が可能である。
卵黄をリポタンパク質と水溶性タンパク質に分画する方
法としては、次のものが文献発表されている。
ジェンセニウス(J.C.Jensenius)らは、デキストラン
硫酸とカルシュウムイオンにより卵黄リポタンパク質を
沈殿させ、その上清よりγ−リベチンの精製を行なって
いる[ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッズ
(J.Immunol.Methods)46巻,63項(1981)]。ポルソン
(A.M.Polson)らは、ポリエチレングリコールを用いて
卵黄リポタンパク質を沈殿させ、その上清よりγ−リベ
チンの精製を行なっている[イムノロジカル・コミュニ
ケイション(Immunol.Commun.)9巻,495項(198
0)]。
(発明が解決しようとする問題点) 卵黄中の各種成分を系統的に分画精製し、それぞれの成
分の有する生理作用を、医薬品,化粧品のみならず食品
分野においても利用するためには、人体にとって安全性
が問題となる物質を全く必要とせず、操作が簡単でしか
もコスト的にも安価な分画方法の開発が必要である。
ジェンセニウス(J.C.Jensenius)ら、あるいはポルソ
ン(A.M.Polson)らの方法により、卵黄リポタンパク質
の沈殿分離が可能であるが、これらの方法で用いるデキ
ストラン硫酸あるいは、ポリエチレングリコールは、天
然物ではなく、又、食品添加物としても認められていな
い。従って、これらの方法により得られた卵黄リポタン
パク質画分、及び卵黄水溶性タンパク質画分は、食品と
しては利用できないという大きな欠点を有する。デキス
トラン硫酸は非常に高価な試薬であり、卵黄を大量に処
理する場合、そのコストが問題となる。又、ポリエチレ
ングリコールは卵黄リポタンパク質を沈殿させるのに大
量の添加が必要であり、卵黄を工業的に処理する場合、
そのコストが問題となる。
(問題点を解決するための手段) これらの欠点及び問題点を解決するため、本発明者ら
は、非常に低濃度で卵黄リポタンパク質を選択的に沈殿
させる物質(以下、卵黄リポタンパク質沈殿剤と言う)
であって、かつ人体への安全性が認められている物質を
見い出すべく、鋭意研究した。その結果、寒天,カラギ
ーナン,ファーセレラン,ペクチン,キサンタンガムが
非常に低濃度で卵黄リポタンパク質を選択的に沈殿させ
ることを見い出し本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、卵黄液に寒天,カラギーナン,ファ
ーセレラン,ペクチン,及びキサンタンガムの内より選
ばれた一種以上を加えることにより、卵黄リポタンパク
質を選択的に沈殿させ、卵黄水溶性タンパク質を含む液
性画分と分離することを特徴とする、卵黄リポタンパク
質と卵黄水溶性タンパク質の分画方法に関する。
(作用) 本発明における卵黄液とは、割卵後に卵白液と分離され
た生卵黄液あるいはそれを水で希釈した卵黄液、あるい
は卵黄粉末に加水し調製された卵黄液、あるいは冷凍卵
黄を解凍して得られる卵黄液を言う。卵黄はニワトリ,
七面鳥,アヒル等の鳥類の卵、あるいは細菌,ウィル
ス,タンパク質,ホルモン等の特定抗原により人工的に
免疫されたそれら鳥類の卵から調製されたもののいずれ
であってもよい。
本発明における寒天とは、アガロース,アガロペクチン
から構成される海藻多糖類である。一般的にテングサ,
オゴノリ等の紅藻類より抽出される。
カラギーナンとは、ガラクトース及び、アンヒドロガラ
クトースを成分とする多糖類の硫酸エステル混合物であ
る。一般的に、スギノリ属,ツノマタ属,イリデア属,
キリンサイ属,ビブニア属等の海藻より抽出される。塩
化カリウム及びカルシュウムイオンとの反応性により、
κ−カラギーナン,λ−カラギーナン,ι−カラギーナ
ンに分類されるが、本発明においては、それが全てが卵
黄リポタンパク質沈殿剤として用いることができる。
ファーセレランとは、ススカケベニ科のファセラリアか
ら抽出される海藻多糖類である。
ペクチンとは、ペクチン酸のメチルエステルである。そ
のエステル化率により、高メトキシルペクチンと低メト
キシルペクチンに分類されるが、本発明においては、そ
れら全てが卵黄リポタンパク質沈殿剤として用いること
ができる。
キサンタンガムとは、キサントモナス・キャンペストリ
スという微生物が産する菌体外粘質物である。
本発明における、これら卵黄リポタンパク質沈殿剤の添
加量は、卵黄固形分に対して、通常0.10〜10重量%程度
であればよい。
それ未満では、卵黄リポタンパク質の沈殿形成が、不充
分となる。これら卵黄リポタンパク質沈殿剤を卵黄液へ
加えた時、添加量が10重量%を越えて過大であると、そ
の溶液の粘度が非常に高くなり卵黄リポタンパク質沈殿
の分離が困難となる。この粘度は、卵黄液への加水量で
調整することができる。
本発明において、寒天,κ−カラギーナン,ι−カラギ
ーナン等の水に溶解しにくい卵黄リポタンパク質沈殿剤
は、ああらかじめ加熱溶解し、冷却後、卵黄液に加えれ
ばよい。冷却時ゲル化するものは、あらかじめゲル化し
ないような濃度を選択しておかなければならない。
卵黄リポタンパク質沈殿の分離方法としては、一般的に
は遠心分離が行なわれる。適当な濾布あるいは濾紙を用
いた加圧濾過も可能である。セライト等の濾過助剤を用
いることにより、濾過効率がよくなることは言うまでも
ない。又、デカンテーションによる卵黄リポタンパク質
の沈殿分離も可能である。セライト等の濾過助剤を用い
ることによりさらに効率よくデカンテーションが行なえ
る。
以下に試験例を示し、さらに詳しく本発明を説明する。
試験例 種々の試験物質を用い、卵黄リポタンパク質沈殿効果
を、デキストラン硫酸ナトリウム及びポリエチレングリ
コールと比較した結果を表1に示した。
卵黄液10g(卵黄固形分5g)に対して、種々の試験物質2
0mgを溶解した水50mlを加える。対照としては、卵黄液1
0g(卵黄固形分5g)に対し、水50gを加える。撹拌によ
る均質化後、遠心分離(5,000G×10分間)を行ない沈殿
画分と上清画分に分画した。その上清画分中の脂質量及
びタンパク質量を測定し、はじめの卵黄液中の総脂質量
及びタンパク質量に対する回収率を求めた。
総脂質の定量方法は、フォルチ(J.Folch)法により総
脂質を抽出後、有機溶媒を留去し残留物の重量を総脂質
量とした[ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(J.Biol.Chem.)226巻,497項(1957)]。
タンパク質の定量方法はリポタンパク質定量用に改良さ
れたローリー(Lowry)法を用いた[マークウエル(M.
K.Markwell)等,アナリティカル・バイオケミストリー
(Anal.Biochem.)87巻,206項(1978)]。
表1の1及び、表1の2より明らかなように、本発明の
卵黄リポタンパク質沈殿剤(寒天,κ−カラギーナン,
λ−カラギーナン,ι−カラギーナン,ファーセレラ
ン,高メトキシペクチン,低メトキシペクチン,キサン
タンガム)は、いずれも非常に強い卵黄リポタンパク質
沈殿作用が認められ、上清中への脂質の回収率は1%未
満であり、実用的に有効な成績であった。又、その時の
上清中へのタンパク質の回収率は、いずれも約20%であ
った。この上清中へ回収されたタンパク質は、卵黄中の
脂質と結合していないタンパク質、すなわち卵黄水溶性
タンパク質である。
このことは、上清中のタンパク質成分を還元剤存在化で
のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動[ラムリー(U.K.Laemmli)ネイチャア
ー(Nature)227巻,680項(1790)]で分析することに
よっても確認された。すなわち、それら上清中のタンパ
ク質成分は、そのほとんどが、α−リベチン,β−リベ
チン,及びγ−リベチンであった。
以上のことから本発明の卵黄リポタンパク質沈殿剤によ
り、卵黄水溶性タンパク質は選択的に上清中へ回収され
たといえる。
表1に示すごとく、従来より卵黄リポタンパク質沈殿剤
として用いられている。ポリエチレングリコール及び、
デキストラン硫酸ナトリウムは、この試験条件では、卵
黄リポタンパク質沈殿効果がなかった。従って本発明に
おける卵黄リポタンパク質沈殿剤の作用機作は、従来の
ものと異なると推測される。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示すが、これらによって本発明
を制限するものではない。
実施例 1 卵黄液100g(卵黄固形分50g)に対してキサンタンガム
0.45gを溶解した水400mlを加える。撹拌による均質化
後、遠心分離(5,000G×10分間)を行ない、沈殿画分と
上清画分に分離した。沈殿画分には、卵黄中総脂質の9
9.5%及びタンパク質の81.4%が回収された。又、上清
画分には、卵黄中総脂質の0.3%及びタンパク質の17.7
%が回収された。
総脂質の定量及び、タンパク質の定量は試験例中に記載
した方法を用いた。
本実施例で得られた上清中のタンパク質成分を試験例と
同様、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動で分析した結果、そのほとんどがα
−リベチン,β−リベチン,及びγ−リベチンであっ
た。
実施例 2 卵黄液100g(卵黄固形分50g)に対してκ−カラギーナ
ン0.2gを溶解した水900mlを加える。撹拌による均質化
後、濾布を用いて加圧濾過により、濾液画分と残査画分
に分離した。残査画分には、卵黄中総脂質の99.5%及び
タンパク質の79.7%が回収された。又、濾液画分には、
卵黄中総脂質の0.7%及びタンパク質の19.9%が回収さ
れた。
総脂質の定量及び、タンパク質の定量は試験例中に記載
した方法を用いた。
本実施例で得られた上清中のタンパク質成分を試験例と
同様、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動で分析した結果、そのほとんどがα
−リベチン,β−リベチン,及びγ−リベチンであっ
た。
実施例 3 卵黄液100g(卵黄固形分50g)に対してλ−カラギーナ
ン0.25gを溶解した水400mlを加える。撹拌による均質化
後、遠心分離(5,000G×10分間)を行ない沈殿画分と上
清画分に分離した。沈殿画分には卵黄中総脂質の98.2%
及びタンパク質の77.0%が回収された。又、上清画分に
は、卵黄中総脂質の1.5%及びタンパク質の23.7%が回
収された。
総脂質の定量及び、タンパク質の定量は試験例中に記載
した方法を用いた。
本実施例で得られた上清中のタンパク質成分を試験例と
同様、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動で分析した結果、そのほとんどがα
−リベチン,β−リベチン,及びγ−リベチンであっ
た。
この実施例により、得られた上清画分380mlに対して、
硫酸ナトリウム76gを添加し、生じた沈殿を、遠心分離
(5,000G×10分間)により集めた。沈殿に対し17%硫酸
ナトリウム水溶液100mlを加え、よく撹拌後、再度、遠
心分離(5,000G×10分間)を行い沈殿を集めた。この沈
殿を0.15M塩化ナトリウムを含む0.02Mリン酸緩衝液(pH
7.5)100mlに溶解し、同じ緩衝液に対し充分透析後、凍
結乾燥し、γ−リベチン粉末1.62gを得た。又、この実
施例により得られた、沈殿画分130gに対し95%エタノー
ル780mlを加え、2時間撹拌後、遠心分離により沈殿を
除去し、上清を得た。さらに、上清を、エバポレーター
で濃縮乾固し、純度79%の卵黄レシチン(ホスホリピッ
ド)11.3gを得た。
(発明の効果) 本発明によれば、ポリエチレングリコールやデキストラ
ン硫酸と比較し、より安価で安全性の高い卵黄リポタン
パク質沈殿剤を用いることにより、卵黄をリポタンパク
質からなる沈殿画分と、卵黄水溶性タンパク質を含む液
性画分に分画することができる。
本発明で用いる卵黄リポタンパク質沈殿剤は、天然物で
あり、食品添加物としてその安全性が認められているた
め、得られた卵黄リポタンパク質及び卵黄水溶性タンパ
ク質は、食品として用いることができる。
本発明により初めて、卵黄成分を系統的に精製し、それ
ぞれを食品として有効利用することが可能となった。即
ち、リポタンパク質画分からは、通常の方法により卵黄
レシチン(ホスホリピッド),卵黄トリグリセライド等
の卵黄脂質及び、脂質のはずれたリポタンパク質(アポ
タンパク質)あるいは、ホスビチンの精製が可能であ
る。又、水溶性タンパク質を含む液性画分からはα−リ
ベチン,β−リベチン,γ−リベチン,及びリボフラビ
ン結合性タンパク質等の精製が可能である。
これら卵黄成分は、食品のみならず医薬品あるいは、化
粧品用途にも用いることができる。
卵黄水溶性タンパク質の中でγ−リベチンは、親鳥の免
疫タンパク質であるγ−グロブリンと同等であり、本発
明の方法により分画された、卵黄水溶性タンパク質画分
は、このγ−リベチンを多く含んでいる。従って、この
卵黄水溶性タンパク質画分は、動物あるいは人間、特に
免疫力の低下した老人あるいは免疫力の弱い乳幼児の免
疫力を高める食品としての利用が考えられる。さらに特
異抗原により免疫された鳥類の卵を、本発明の方法によ
り処理すれば、その特異抗原に対する特異抗体であるγ
−リベチンを、卵黄水溶性タンパク質画分へ回収するこ
とが可能で、これはウイルス,細菌等の感染症の予防あ
るいは治療に役立つものである。
以上の様に、本発明によると、人体にとって安全性の認
められる卵黄リポタンパク質沈殿剤を用いて卵黄をま
ず、卵黄リポタンパク質画分と卵黄水溶性画分に簡単
に、しかも安価に分画できる。
さらに、これらの画分からは、卵黄中の成分が容易に、
かつ安価,安全に精製できるため、医薬品,化粧品のみ
ならず食品への有効利用がはじめて可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】卵黄液に寒天,カラギーナン,ファーセレ
    ラン,ペクチン,及びキサンタンガムの内より選ばれた
    一種以上を加えることにより、卵黄リポタンパク質を選
    択的に沈殿させ、卵黄水溶性タンパク質を含む液性画分
    と分離することを特徴とする、卵黄リポタンパク質と卵
    黄水溶性タンパク質の分画方法。
JP19408387A 1987-08-03 1987-08-03 卵黄リポタンパク質と卵黄水溶性タンパク質の分画方法 Expired - Lifetime JPH0678360B2 (ja)

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