JPH0678241U - 運搬用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】嵌合リブ５が突設された側壁部上端に設けられ
た水平フランジ４及び凹部６’と水平部分６”を有する
側壁部下端に設けられた下部フランジ６とを有する容器
本体Ｂを具えた運搬用容器に関するものである。 【効果】容器本体同士の気密性を向上することができる
とともに埃、ゴミ等の異物の浸入を確実に防止すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品、果物、農作物等の保管或いは運搬等に使用される容器に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、食品、果物、農作物等の収納物と外気との空気通風を最小限に抑える必 要がある場合には、容器本体に蓋を被せて空気通風を抑えるようにした運搬用容 器が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

容器本体に蓋を被せて外気との空気通風を抑えるようにした従来の運搬用容器 では、運搬用容器を多数積み重ねて保管する場合、所謂、段積みする場合には、 蓋があるために段積み量が減少したり、或いは、段積みされた容器本体間に蓋が 介在するため段積み状態が不安定になり高く段積みできず、大きな保管スペース が必要となる等の問題があった。また、外気との空気通風を抑えるために蓋の嵌 合作業を行わなければならず作業性に問題があり、更には、蓋の購入等費用面で も問題があった。

【０００４】 本考案の目的は、上記のような従来の運搬用容器が有する課題を解決し、外気 との空気通風を効果的に抑制でき、しかも、作業性等の優れた運搬用容器を提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するために、運搬用容器の容器本体に、嵌合リブ が突設された側壁部上端に設けられた水平フランジ及び凹部と水平部分を有する 側壁部下端に設けられた下部フランジとを配設したものである。

【０００６】 以下に、本考案について説明するが、本考案の趣旨を越えない限り何ら本実施 例に限定されるものではない。 本考案の運搬用容器本体（以下、単位、「容器本体」ともいう。）の断面図で ある図１を用いて、容器本体について説明する。

【０００７】 Ｂは運搬用容器を構成する合成樹脂で一体成形された容器本体である。１は容 器本体Ｂの底部であり、２は底部の下面から略垂直方向に突設された補強リブで あり、必要に応じて適宜突設することができる。３は側壁部であり、側壁部３の 上端部には先端４’が下方に折曲された水平フランジ４が容器本体Ｂの全周に亘 って設けられており、水平フランジ４の水平部分４”には略垂直に容器本体Ｂの 全周に亘って嵌合リブ５が突設されている。６は側壁部３の下端部に設けられた 下部フランジであり、下部フランジ６には、容器本体Ｂを積み重ねた場合に、下 に位置する容器本体Ｂの水平フランジ４の嵌合リブ５が挿入可能な凹部６’及び 凹部６’の入口部から略水平に延びる水平部分６”とが容器本体Ｂの全周に亘っ て設けられている。

【０００８】 蓋Ｒの平面図である図２及び図２におけるＩ−Ｉ線に沿った断面図である図３ を用いて蓋Ｒについて説明する。 蓋Ｒの縁部付近には蓋Ｒの全周に亘って凹部１０’を有する蓋フランジ１０が 設けられており、蓋フランジ１０の凹部１０’は、容器本体Ｂの嵌合リブ５が挿 入されるように構成されている。１１は蓋Ｒの縁部付近に蓋Ｒの全周に亘って立 設された蓋リブであり、容器本体Ｂに蓋Ｒを被せたまま段積みする場合には、容 器本体Ｂの下部フランジ６に設けられた凹部６’に蓋リブ１１が嵌合するように 構成されている。１２は蓋リブ１１に対して略直交するように設けられた補強リ ブであり必要に応じて適宜突設することができる。

【０００９】 １３は井桁が連続した形状の水平窪み１３’と垂直窪み１３”とからなる窪み 部であり、１４は井桁形状の水平窪み１３’と垂直窪み１３”が交差する部分に 設けられて島状凸部である。このように構成することにより、従来の蓋の周縁に 沿って同心状に設けられた窪み部に比べ、蓋Ｒの水平方向及び垂直方向（説明の 都合上、便宜的に図２における左右方向を水平方向といい、上下方向を垂直方向 と称する。）に対して凹凸の起伏を数多く設けることができるので、蓋Ｒの曲げ 剛性を大きくすることができる。なお、蓋Ｒも、容器本体Ｂと同様に合成樹脂で 一体に成形することが好ましい。

【００１０】 次に、容器本体Ｂを積み重ね、最上部の容器本体Ｂに蓋Ｒを被せた状態の一部 拡大断面図である図４を用いて容器の段積みついて説明する。 図４に示されているように、下方に位置する容器本体Ｂ２の水平フランジ４に 突設された嵌合リブ５が上方に位置する容器本体Ｂ１の下部フランジ６の凹部６ ’に嵌合するとともに下方に位置する容器本体Ｂ２の水平フランジ４の水平部分 ４”と上方に位置する容器本体Ｂ１の下部フランジ６の水平部分６”とが対向し 一種のラビリンス構造を構成しているので、上方に位置する容器本体Ｂ１と下方 に位置する容器本体Ｂ２との気密性が確保され外気との空気通風を効果的に抑制 することができる。従って、収納された食品、果物、農作物等の収納物が乾燥し 品質或いは商品価値が落ちる等の問題を解決することができるとともに埃、ゴミ 等の異物の浸入も効果的に防止することができる。

【００１１】 また、下方に位置する容器本体Ｂ２の水平フランジ４に突設された嵌合リブ５ が上方に位置する容器本体Ｂ１の下部フランジ６の凹部６’に嵌合されているの で、段積みされた容器本体Ｂを安定した状態で段積みすることができ、従って、 容器本体Ｂの崩れを防止することができるとともに上方に位置する容器本体Ｂ１ と下方に位置する容器本体Ｂ２との間に蓋Ｒが介在されていないので、より多く の容器本体Ｂを安定した状態で段積みすることができる。

【００１２】 図４において、段積みされた最上部の容器本体Ｂ１には蓋Ｒが被せてあり、蓋 Ｒに設けられた蓋フランジ１０の凹部１０’には容器本体Ｂの嵌合リブ５が挿入 されているとともに水平フランジ４の水平部分４”と蓋Ｒの蓋フランジ１０とが 対向し一種のラビリンス構造を構成するので、上方に位置する容器本体Ｂ１と蓋 Ｒとの気密性が確保され外気との空気通風を抑制することができる。

【００１３】 また、図４の下方に位置する容器本体Ｂ２においてｐで示されているように、 容器本体Ｂの下部フランジ６の凹部６’内にパッキン部材を配置することにより 、より一層段積みされた容器本体Ｂの気密性が確保され外気との空気通風を抑制 することができる。勿論、このようなパッキン部材ｐは蓋Ｒの蓋フランジ１０の 凹部１０’内に配置することもでき、また、容器本体Ｂの下部フランジ６の凹部 ６’内に配置する代わりに容器本体Ｂの水平フランジ４の嵌合リブ５に取着する こともできる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。 容器本体同士をラビリンス構造を介して段積みするように構成したので容器本 体同士の気密性を向上することができるとともに埃、ゴミ等の異物の浸入を確実 に防止することができる。

【００１５】 気密性を保ちながら容器本体同士を蓋を介在させることなく段積みできるので 、安定した段積みが確保できるとともにより多くの容器本体を段積みすることが できる。

【００１６】 最上部の容器本体のみに蓋を被せるだけで段積みできるので段積みの作業性が 大幅に向上する。

【００１７】 蓋に井桁形状の窪み部を設けるとともに窪みの交差部に島状凸部を設けたので 蓋の曲げ剛性を大きくすることができ蓋の強度を大幅に上げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の容器本体の断面図である。

【図２】図２は本考案の蓋の平面図である。

【図３】図３は図２のＩ−Ｉ線に沿った断面図である。

【図４】図４は本考案の容器本体の段積み状態を示す一
部拡大断面図である。

【符号の説明】

Ｂ・・・・・・容器本体 Ｒ・・・・・・蓋 ４・・・・・・水平フランジ ５・・・・・・嵌合リブ ６・・・・・・下部フランジ ６’・・・・・凹部 １３・・・・・窪み部 １４・・・・・島状凸部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】嵌合リブが突設された側壁部上端に設けら
   れた水平フランジ及び凹部と水平部分を有する側壁部下
   端に設けられた下部フランジとを有する容器本体を具え
   たことを特徴とする運搬用容器。
2. 【請求項２】井桁形状の窪み及び窪みが交差する部分に
   突設された島状凸部を有する蓋を具えたことを特徴とす
   る請求項１に記載の運搬用容器。