JPH0678232B2 - アンジオテンシンi転換酵素阻害剤 - Google Patents

アンジオテンシンi転換酵素阻害剤

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JPH0678232B2
JPH0678232B2 JP4827986A JP4827986A JPH0678232B2 JP H0678232 B2 JPH0678232 B2 JP H0678232B2 JP 4827986 A JP4827986 A JP 4827986A JP 4827986 A JP4827986 A JP 4827986A JP H0678232 B2 JPH0678232 B2 JP H0678232B2
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chloroform
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angiotensin
water
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達則 荻野
俊次 佐藤
博 佐々木
政雄 陳
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Tsumura and Co
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Tsumura and Co
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Description

【発明の詳細な説明】 粉防巳(Stephania tetrandra S.MOORE)は、ツヅラフ
ジ科(Menispermaceae)の根を基原とする生薬であり、
中国における薬理研究の結果、鎮痛、消炎、抗アレルギ
ー、降圧作用等が証明されている。粉防巳の根には、テ
トランドリン、フアンチノリン、メニシン、メニシジン
およびシクラノリン等のアルカロイドが約1.2%含まれ
ていることが知られている。
またアンジオテンシンI(angiotensinI)は、アミノ酸
10個からなるデカペプチドであり、血清中に存在する分
子量約10万のアンジオテンシノゲン(angiotensinoge
n)から腎臓に存在する酵素レニンによつて生成され
る。さらに、このアンジオテンシンIは、アンジオテン
シンI転換酵素の作用によつて活性型のアンジオテンシ
ンII(angiotensinII)に変換される。このアンジオテ
ンシンIIは、オクタペプチドで強力な血管収縮作用を有
し、腎性昇圧物質の本体であるといわれている。また、
アンジオテンシンI転換酵素は降圧作用を有するブラジ
キニン(bradykinin)を分解し、不活性化させることも
知られている。従つて、アンジオテンシンI転換酵素阻
害剤は、昇圧物質の生成を阻害するという点と、降圧物
質の分解を阻害するという点で、高血圧症の治療に有効
である。
本発明者等は、粉防巳に含まれるアルカロイド成分のう
ち、アンジオテンシンI転換酵素阻害作用を有するアル
カロイドに関して探求を行つた結果、一般式で表される
化合物がアンジオテンシンI転換酵素阻害作用を有する
ことを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明は一般式 (式中、Rは水素原子、メチル基またはアセチル基を意
味し、XはH3C-N、 を意味し、YはN-CH3を意味する。)で表される化合物を有効成分とするアン
ジオテンシンI転換酵素阻害剤(以下、本発明の薬剤と
いう。)である。
一般式に化合物には例えば以下に示す如く化合物があ
る。
これらの化合物を得るには例えば次のような方法があ
る。
粉防巳を、水、アルコール類または水とアルコール類の
混合溶媒で抽出し、該抽出液から溶媒を除去した残渣を
水または水とアルコール類の混合溶媒と、n-ヘキサン、
石油エーテル等の有機溶媒で分配し、該有機溶媒に移行
する脂溶性成分を除去した後、pH9のアンモニア水に溶
解し、更にクロロホルムで抽出し、アンモニア水抽出エ
キスとクロロホルム抽出エキスを得る。次いでクロロホ
ルム抽出エキスを、水、メタノール、クロロホルム、エ
ーテル、ヘキサン、ベンゼン、酢酸エチルから選ばれる
少なくともひとつを溶出溶媒として、セフアデツクスLH
20等のセフアデツクス、ダイアイオンHP20等のポーラス
ポリマー、アルミナまたはシリカゲル等を担体に用いた
カラムクロマトグラフイーに数回付し、薄層クロマトグ
ラフイーで目的成分を確認しながら分画することにより
得ることができる。場合によつてはアセトン、メタノー
ル、エタノール等の適当な溶媒を用いて再結晶すること
により精製してもよい。
上記した化合物の製造の具体例を示すと次の如くであ
る。
テトランドリン 具体例1 粉防巳7.76kgを30のメタノールで抽出し、抽出液より
メタノールを除去してメタノールエキス410gを得た。こ
のメタノールエキスを90%メタノール‐水混合液1.5
に溶解し、n-ヘキサン1.5で3回抽出して脂溶性成分
を除去し、次いで90%メタノール‐水画分を減圧下濃縮
して得た残渣にpH9のアンニモア水1.5を加えて溶解
し、クロロホルム1.5で5回抽出し、アンモニア水
層、クロロホルム層をそれぞれ減圧下濃縮してアンモニ
ア水抽出エキス、クロロホルム抽出エキスを得た。次い
でクロロホルム抽出エキスをアルミナ(アルミニウムオ
キシド90メルク社製)カラムクロマトグラフイーに付
し、クロロホルムで溶出してFr-1(フラクシヨンを意味
する。以下同じ。)およびFr-2を得、Fr-1を減圧下で濃
縮し、メタノールを用いて再結晶することにより、Rf値
0.54[薄層プレート:キーゼルゲル60F254、展開溶媒:
クロロホルム‐メタノール(3:1)、発色試薬個:ドラ
ーゲンドルフ試薬]の無色針状結晶を得た。この化合物
の理化学的性質は文献(富田真雄,小塚睦夫,盧盛徳,
薬誌,87(3),316(1967))記載のテトランドリンの
性質と一致した。
フアンチノリン 具体例2 具体例1で得たFr-2をシリカゲル(キーゼルゲル60メル
ク社製)カラムクロマトグラフイーに付し、クロロホル
ム‐メタノール(20:1)で溶出してFr2-1、Fr2-2、Fr2-
3およびFr2-4を得、Fr2-1から溶出溶媒を除去し、アセ
トンで再結晶することにより、Rf値0.34[薄層プレー
ト:キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メ
タノール(3:1)、発色試薬:ドラーゲンドルフ試薬]
の無色針状結晶を得た。この化合物のジアゾメタンによ
るメチル化で得たモノメチルエーテル体は具体例1で示
したテトランドリンと理化学的性質が一致した。
テトランドリン2′‐N-β‐オキシド 具体例3 具体例2で得たFr2-2から溶媒を除去してRf値0.36[薄
層プレート:キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホ
ルム‐メタノール(3:1)、発色試薬:ドラーゲンドル
フ試薬]の白色粉末を得た。この化合物の理化学的性質
は文献(林沐彬,張佛,赳学文,化学学報,42(2),1
99(1984))記載のテトランドリン2′‐N-β‐オキシ
ドの性質と一致した。
テトランドリン2′‐N-α‐オキシド 具体例4 具体例2で得たFr2-2を減圧下濃縮し、エタノールを用
いて再結晶することにより、Rf値0.24[薄層プレート:
キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノ
ール(3:1)、発色試薬:ドラーゲンドルフ試薬]の無
色針状結晶を得た。この化合物の理化学的性質は文献
(林沐彬,張佛,赳学文,化学学報,42(2),199(19
84)記載のテトランドリン2′‐N-α‐オキシドの性質
と一致した。
一般式中、Rがメチル基であり、Xが であり、YがN-CH3である2-N-メチルテトランドリニウ
ムクロリド、およびRがメチル基であり、XがH3C-Nで
あり、Yが である2′‐N-メチルテトランドリニウムクロリドは粉
防巳を、水、アルコール類または水とアルコール類の混
合溶媒で抽出し、該抽出液から溶媒を除去した残渣をそ
のまま、または必要に応じて水または水とアルコール類
の混合溶媒に溶かし、n-ヘキサン、石油エーテル等の有
機溶媒で分配し、該有機溶媒に移行する脂溶性成分を除
去した後、pH9のアンモニア水に溶解し、更にクロロホ
ルムで抽出し、アンモニア水抽出エキスとクロロホルム
抽出エキスを得る。次いでアンモニア水抽出エキスを、
水、メタノール、クロロホルム、エーテル、ヘキサン、
ベンゼン、酢酸エチルから選ばれる少なくともひとつを
溶出溶媒として、セフアデツクスLH20等のセフアデツク
ス、ダイアイオンHP20等のポーラスポリマー、アルミナ
またはシリカゲル等を担体に用いたカラムクロマトグラ
フイーに数回付し、薄層クロマトグラフイーで目的成分
を確認しながら分画することにより得ることができる。
場合によつてはアセトン、メタノール、エタノール等の
適当な溶媒を用いて再結晶することにより精製してもよ
い。
2-N-メチルテトランドリニウムクロリドおよび2′‐N-
メチルテトランドリニウムクロリドの製造の具体例を示
すと次の如くである。
2-N-メチルテトランドリニウムクロリド 具体例5 粉防巳7.76kgを30のメタノールで抽出し、抽出液より
メタノールを除去してメタノールエキス410gを得た。こ
のメタノールエキスを90%メタノール‐水混合液1.5
に溶解し、n-ヘキサン1.5で3回抽出して脂溶性成分
を除去し、次いで90%メタノール‐水画分を減圧下濃縮
して得た残渣にpH9のアンモニア水1.5を加えて溶解
し、クロロホルム1.5で5回抽出し、アンモニア水
層、クロロホルム層をそれぞれ減圧下濃縮してアンモニ
ア水抽出エキス、クロロホルム抽出エキスを得た。次い
でアンモニア水抽出エキスを、水およびメタノールを溶
出溶媒とし、ダイアイオンHP20を用いたカラムクロマト
グラフイーに付し、メタノール溶出部を減圧下濃縮し、
これをクロロホルム、クロロホルム‐メタノール、メタ
ノールを溶出溶媒としたアルミナカラムクロマトグラフ
イーに付し、Fr-1、Fr-2、およびFr-3を得た。このうち
Fr-2をアルナミナカラムクロマトグラフイーに付し、ク
ロロホルム‐メタノール(50:1)で溶出してFr2-1およ
びFr2-2を得、次いでFr2-1をシリカゲル(キーゼルゲル
60メルク社製)カラムクロマトグラフイーに付し、クロ
ロホルム‐メタノール(7:1)で溶出してFr2-1-1および
Fr2-1-2を得た。このうちのFr2-1-1をアセトンを用いて
再結晶することにより、Rf値0.49[薄層プレート:キー
ゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール
‐水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲンドルフ
試薬]の無色針状結晶を得た。この化合物の理化学的性
質は文献(Byung-Ho Chung,and Felix Zymalkowski,Arc
h.Pharm.,317,274(1984))記載の2-N-メチルテトラン
ドリニウムクロリドの理化学的性質と一致した。
2′‐N-メチルテトランドリニウムクロリド 具体例6 具体例5で得たFr2-1-2を酢酸エチルとエタノールを用
いて再結晶することにより、Rf値0.35[薄層プレート:
キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノ
ール‐水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲルド
ルフ試薬]の無色針状結晶を得た。この化合物の理化学
的性質は文献(Byung-Ho Chung,and Felix Zymalkowsk
i,Arch.Pharm.,317,274(1984))記載の2′‐N-メチ
ルテトランドリニウムクロリドの理化学的性質と一致し
た。
本発明の薬剤の有効成分である一般式で表される化合物
は、上記した具体例で得られた化合物を原料として、メ
チルヨージド化、脱ヨード化、クロル化、アセチル化等
の操作を施すことにより得ることもできる。
メチルヨージド化は、ヨウ化メチル等を使用し、メチル
化を妨げるような影響を及ぼさない適当な溶媒を用いる
ことにより達成することができる。
アセチル化は、無水酢酸、無水酢酸とピリジン、酢酸と
塩化アセチル等を用いた通常のアセチル化により行うこ
とができる。
脱ヨード化は、酸化銀を使用し、メタノール、クロロホ
ルム等の適当な溶媒を用いての反応、または塩基性アル
ミナを担体としたカラムクロマトグラフイーに付すこと
により行うことができる。
クロル化は、一般的な手法、例えば塩酸‐メタノールを
用いての反応により行うことができる。
以上の方法を用いることにより、例えば次に示すような
化合物を製造することができる。
これらの化合物の製造の具体例を示すと次の如くであ
る。
2′,2′‐N,N-ジメチルテトランドリニウムジヨージド 具体例7 具体例1で得たテトランドリン125mgをメタノール5ml
に溶解し、ヨウ化メチル0.5mlを加えて室温で24時間放
置した後、減圧下で濃縮し、アセトンで再結晶して、無
色針状晶を得た。この化合物は下記のスペクトルデータ
より2,2′‐N,N-ジメチルテトランドリニウムジヨージ
ドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.15(3H,s),3.21(3H,s), 3.23(3H,s),3.37(3H,s), 3.47(3H,s),3.68(3H,s), 3.80(3H,s),3.93(3H,s), 4.67(1H,d,J=9.0Hz), 5.46(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 6.29(1H,s),6.49(1H,d-like), 6.53(1H,s), 6.63(1H,d,J=1.95Hz), 6.74(1H,s), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 6.97(1H,d-like), 7.04(1H,d-like), 7.09(1H,d-like), 7.75(1H,d-like) 2,2′‐N,N-ジメチルフアンチノリニウムジヨージド 具体例8 具体例2で得たフアンチノリン85mgをメタノール5mlに
溶解し、ヨウ化メチル0.5mlを加えて室温で24時間放置
した後、減圧下で濃縮し、白色粉末を得た。この化合物
は、下記のスペクトルデータより2,2′‐N,N-ジメチル
フアンチノリニウムジヨージドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.14(3H,s),3.20(3H,s), 3.34(3H,s),3.39(3H,s), 3.67(3H,s),3.79(3H,s), 3.92(3H,s), 4.67(1H,d,J=9.0Hz), 5.29(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 6.22(1H,s),6.47(1H,s), 6.49(1H,d-like), 6.65(1H,d,J=1.95Hz), 6.71(1H,s), 6.94(1H,d,J=8.06Hz), 7.00(1H,d-like),7.12(2H), 7.73(1H,d-like) 7-O-アセチルフアンチノリン 具体例9 具体例9で得たフアンチノリン61mgに無水酢酸1ml、ピ
リジン1mlを加えて2時間室温で放置した後、氷水中に
入れ、アンモニア水を加えてpH11とし、クロロホルム20
mlで3回抽出した。抽出液を無水炭酸カリウムで乾燥
し、減圧下で濃縮してRf値0.60[薄層プレート:キーゼ
ルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール
(3:1)、発色試薬:ドラーゲンドルフ試薬]の白色粉
末を得た。この化合物の理化学的性質は文献(Peter Pa
chaly and Maria Praest,Arch.Pharm.,315,589(198
2))記載の、7-O-アセチルフアンチノリンの理化学的
性質と一致した。
2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムヨ
ージド 具体例10 具体例3で得たテトランドリン2′‐N-β‐オキシド64
9mgをメタノール20mlに溶解し、ヨウ化メチル1.5mlを加
えて室温で1夜放置した後、減圧下で濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーに付し、クロロホルム‐メ
タノール(5:1)で溶出して、Rf値0.46[薄層プレー
ト:キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メ
タノール‐水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲ
ンドルフ試薬]の白色粉末を得た。この化合物は下記の
スペクトルデータより2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチル
テトランドリニウムヨージドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.19(3H,s),3.24(3H,s), 3.29(3H,s),3.41(3H,s), 3.46(3H,s),3.75(3H,s), 3.95(3H,s), 4.51(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 4.65(1H,d,J=9.0Hz), 6.09(1H,s), 6.43(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.53(1H,s), 6.67(1H,d,J=1.95Hz), 6.69(1H,s), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 7.00(1H,dd,J=8.06,1.95Hz), 7.09(2H), 7.50(1H,dd,J=8.06,1.95Hz) 2,-N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムヒド
ロキシド 具体例11 具体例10で得た2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトラ
ンドリニウムヨージド323mgをメタノール6mlに溶解
し、酸化銀30mgを加えて30分間撹拌後、過した。液
を減圧下で濃縮して、Rf値0.05[薄層プレート:キーゼ
ルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール‐
水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲンドル試
薬]の白色粉末を得た。この化合物は下記のスペクトル
データより2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトランド
リニウムヒドロキシドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.13(3H,s),3.16(3H,s), 3.19(3H,s),3.25(3H,s), 3.46(3H,s),3.81(3H,s), 3.95(3H,s), 4.44(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 4.66(1H,d,J=9.0Hz), 6.07(1H,s), 6.40(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.54(1H,s), 6.66(1H,d,J=1.95Hz), 6.68(1H,s), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 6.98(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.02(1H,dd,J=8.06,1.95Hz), 7.09(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.49(1H,dd,J=8.3,1.95Hz) 2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムク
ロリド 具体例12 具体例11で得た2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトラ
ンドリニウムヒドロキシド224mgをメタノール10mlに溶
解し、10%塩酸‐メタノールを加えてpH5とし、減圧下
で濃縮して、Rf値0.32[薄層プレート:キーゼルゲル60
F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール‐水(65:3
5:10)の下層、発色試薬:ドラーゲンドルフ試薬]の白
色粉末を得た。この化合物は下記のスペクトルデータよ
り2′‐N-β‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウム
クロリドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.15(3H,s),3.17(3H,s), 3.19(3H,s),3.26(3H,s), 3.45(3H,s),3.81(3H,s), 3.95(3H,s), 4.45(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 4.64(1H,d,J=9.0Hz), 6.07(1H,s), 6.39(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.53(1H,s),6.67(2H), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 6.97(1H,d-like), 7.01(1H,d-like), 7.09(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.49(1H,dd,J=8.3,1.95Hz) 2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムヨ
ージド 具体例13 具体例4で得たテトランドリン2′‐N-α‐オキシド64
9mgをメタノール20mlに溶解し、ヨウ化メチル1.5mlを加
えて室温で1被放置した後、減圧下で濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーに付し、クロロホルム‐メ
タノール(5:1)で溶出して、Rf値0.43[薄層プレー
ト:キーゼルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メ
タノール‐水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲ
ンドルフ試薬]の白色粉末を得た。この化合物は下記の
スペクトルデータより2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチル
テトランドリニウムヨージドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.13(3H,s),3.16(3H,s), 3.18(3H,s),3.42(3H,s), 3.72(3H,s),3.77(3H,s), 3.95(3H,s), 4.64(1H,d,J=9.0Hz), 4.80(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 6.13(1H,s), 6.38(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.49(1H,s),6.67(2H), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 6.96(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.00(1H,dd,J=8.06,1.95Hz), 7.08(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.50(1H,dd,J=8.3,1.95Hz) 2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムヒ
ドロキシド 具体例14 具体例13で得た2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトラ
ンドリニウムヨージド323mgをメタノール6mlに溶解
し、酸化銀30mgを加えて30分間撹拌後、過した。液
を減圧下で濃縮して、Rf値0.05[薄層プレート:キーゼ
ルゲル60F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール‐
水(65:35:10)の下層、発色試薬:ドラーゲンドルフ試
薬]の白色粉末を得た。この化合物は下記のスペクトル
データより2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトランド
リニウムヒドロキシドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.13(3H,s),3.16(3H,s), 3.19(3H,s),3.43(3H,s), 3.70(3H,s),3.80(3H,s), 3.94(3H,s), 4.63(1H,d,J=9.0Hz), 4.79(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 6.15(1H,s), 6.38(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.49(1H,s),6.67(2H), 6.93(1H,d,J=8.06Hz), 6.96(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.01(1H,dd,J=8.06,1.95Hz), 7.08(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.49(1H,dd,J=8.3,1.95Hz) 2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムク
ロリド 具体例15 具体例14で得た2′‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトラ
ンドリニウムヒドロキシド224mgをメタノール10mlに溶
解し、10%塩酸‐メタノールを加えてpH5とし、減圧下
で濃縮して、Rf値0.31[薄層プレート:キーゼルゲル60
F254、展開溶媒:クロロホルム‐メタノール‐水(65:3
5:10)、発色試薬:ドラーゲルドルフ試薬]の白色粉末
を得た。この化合物は下記のスペクトルデータより2′
‐N-α‐オキシ‐2-N-メチルテトランドリニウムクロリ
ドと決定した。
プロトン核磁気共鳴スペクトル (δppm in CDCl3‐CD3OD): 3.14(3H,s),3.16(3H,s), 3.19(3H,s),3.43(3H,s), 3.71(3H,s),3.78(3H,s), 3.95(3H,s), 4.65(1H,d,J=9.0Hz), 4.81(1H,dd,J=11.0,5.0Hz), 6.14(1H,s), 6.38(1H,dd,J=8.3,1.95Hz), 6.48(1H,s),6.67(2H), 6.92(1H,d,J=8.06Hz), 6.97(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.00(1H,dd,J=8.06,1.95Hz), 7.09(1H,dd,J=8.3,2.44Hz), 7.49(1H,dd,J=8.3,1.95Hz) 次に、本発明の薬剤の有効成分である一般式で表される
化合物がアンジオテンシンI転換酵素阻害作用を有し、
抗高血圧剤としての医薬品として有用であることについ
て、実験例を挙げて説明する。
実験例 ラビツトラングアセトンパウダー(シグマ社製)2gを50
mMのリン酸緩衝液(pH8.3)30mlに溶解し、34,000gで40
分間遠心分離して、その上清を透析チユーブに封入し10
mMリン酸緩衝液3で透析し、更に50mMリン酸緩衝液で
2倍に希釈してアンジオテンシンI転換酵素液を得た。
上記具体例で得た化合物を、最終濃度1mMになるよう20
%ジメチルスルフオキシドに溶解し、この溶液をそれぞ
れ試驗管に25μずつ入れ、それぞれに基質としてヒプ
リルヒスチジルロイシン(最終濃度5mM)50μを加
え、更に3Mの塩化ナトリウム溶液25μ、500mMリン酸
緩衝液(pH8.3)50μを添加し、37℃で10分間保温
後、上記のようにして得た酵素液100μを添加し37℃
で60分間反応させた。その後、IN塩酸100μを加えて
反応を停止させた後、内部標準としてベンゾイルアラニ
ン(1mg/ml)25μを添加し、1mlの酢酸エチルを加
え、酢酸エチルエステル中に抽出されたヒプリン酸の量
を高速液体クロマトグラフイー[カラム,μ‐Bondapak
C18(径4mm,長さ30cm);移動相,アセトニトリル:メ
タノール:1%酢酸(1:1:8);流速,1ml/min;検出,紫外
線(254nm)]により測定し、これを酵素活性とした。
この結果について、阻害率を次式により算出した。
C:具体例で得た化合物を含まない場合のヒプリン酸のピ
ーク面積(内部標準により補正) S:具体例で得た化合物添加の場合のヒプリン酸のピーク
面積(内部標準により補正) その結果を第1表に示す。
第1表の結果より、具体例1〜15で得た化合物に、アン
ジオテンシンI転換酵素阻害作用が確認された。
次に、本発明の薬剤の有効成分である具体例1〜15で得
た化合物の急性毒性試驗をddY系雄性マウスを用いて行
つたところ、1g/kgの経口投与および100mg/kgの腹腔内
投与で死亡例はなかつた。
このように、一般式で表される化合物は極めて毒性が低
く、安全性の高いものである。
また、一般式で表される化合物は、その所期の効果を達
成するために、塩酸、硫酸、コハク酸等の医薬として慣
用される塩として用いることもできる。
次に、本発明の薬剤の投与量および製剤化について説明
する。
一般式で表される化合物はそのまま、あるいは慣用の製
剤担体と共に動物および人に投与することができる。投
与形態としては、特に限定がなく、必要に応じ適宜選択
して使用され、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等の経口剤が
挙げられる。
経口剤として所期の効果を発揮するためには、患者の年
令、体重、疾患の程度により異なるが、通常成人で一般
式で表される化合物の重量として1日120〜600mgを、3
回までに分けて服用するのが適当と思われる。
本発明において錠剤、カプセル剤、顆粒剤等の経口剤は
常法に従つて製造される。錠剤は具体例で得た化合物を
ゼラチン、でん粉、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、
滑石、アラビアゴム等の製剤学的賦形剤と混合し賦形す
ることにより製造され、カプセル剤は、上記化合物を不
活性の製剤充填剤、もしくは希釈剤と混合し、硬質ゼラ
チンカプセル、軟質ゼラチンカプセル等に充填すること
により製造される。シロツプ剤、エリキシル剤は、具体
例で得た化合物をシヨ糖等の甘味剤、メチルおよびプロ
ピルパラベン類等の防腐剤、着色剤、調味剤、芳香剤、
補助剤と混合して製造される。
次に、用例を示して本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれによりなんら制限されるものではない。
用例1 具体例1で得た化合物100%を無水ケイ酸20gと混合し、
これにトウモロコシデンプン75gを加え、さらに混合し
た。この混合物に10%ハイドロキシプロピルセルロース
・エタノール溶液を100ml加え、常法通りねつ和し、押
し出し、乾燥し、篩別することにより20〜50メツシユの
粒子の顆粒剤を得た。
この顆粒剤は、症状に合わせて1回量80〜400mg(具体
例1で得た化合物の重量として40〜200mgに相当)とし
て1日3回服用する。
用例2 具体例2で得た化合物40gを無水ケイ酸20gと混合し、こ
れに微結晶セルロース10g、ステアリン酸マグネシウム
0.5g、乳糖49.5gを加え混合し、この混合物を単発式打
錠機にて打錠して径7mm重量120mgの錠剤を製造した。
本錠剤1錠は、具体例2で得た化合物40mgを含有する。
本錠剤は、1回1〜5錠、1日3回服用する。
用例3 具体例3で得た化合物40mgを乳糖100mgと混合し、No.0
のゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を得た。
本カプセル剤は、症状に合わせて1回1〜5カプセルを
1日3回服用する。
用例4 具体例4で得た化合物100gを無水ケイ酸20gと混合し、
これにトウモロコシデンプン75gを加え、さらに混合し
た。この混合物に10%ハイドロキシプロピルセルロース
・エタノール溶液を100ml加え、常法通りねつ和し、押
し出し、乾燥し、篩別することにより20〜50メツシユの
粒子の顆粒剤を得た。
この顆粒剤は、症状に合わせて1回量80〜400mg(具体
例4で得た化合物の重量として40〜200mgに相当)とし
て1日3回服用する。
用例5 具体例5で得た化合物40gを無水ケイ酸20gと混合し、こ
れに微結晶セルロース10g、ステアリン酸マグネシウム
0.5g、乳糖49.5gを加え混合し、この混合物を単発式打
錠機にて打錠して径7mm重量120mgの錠剤を製造した。
本錠剤1錠は、具体例5で得た化合物40mgを含有する。
本錠剤は、1回1〜5錠、1日3回服用する。
用例6 具体例8で得た化合物40mgを乳糖100mgと混合し、No.0
のゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を得た。
本カプセル剤は、症状に合わせて1回1〜5カプセルを
1日3回服用する。
用例7 具体例10で得た化合物100gを無水ケイ酸20gと混合し、
これにトウモロコシデンプン75gを加え、さらに混合し
た。この混合物に10%ハイドロキシプロピルセルロース
・エタノール溶液を100ml加え、常法通りねつ和し、押
し出し、乾燥し、篩別することにより20〜50メツシユの
粒子の顆粒剤を得た。
この顆粒剤は、症状に合わせて1回量80〜400mg(具体
例10で得た化合物の重量として40〜200mgに相当)とし
て1日3回服用する。
用例8 具体例12で得た化合物40gを無水ケイ酸20gと混合し、こ
れに微結晶セルロース10g、ステアリン酸マグネシウム
0.5g、乳糖49.5gを加え混合し、この混合物を単発式打
錠機にて打錠して径7mm重量120mgの錠剤を製造した。
本錠剤1錠は、具体例12で得た化合物40mgを含有する。
本錠剤は、1回1〜5錠、1日3回服用する。
用例9 具体例15で得た化合物40mgを乳糖100mgと混合し、No.0
のゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を得た。
本カプセル剤は、症状に合わせて1回1〜5カプセルを
1日3回服用する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは水素原子、メチル基またはアセチル基を意
    味し、XはH3C-N、 を意味し、YはN-CH3を意味する。)で表される化合物を有効成分とするアン
    ジオテンシンI転換酵素阻害剤。
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