JPH0677592U - 乗物用座席のエアクッション - Google Patents

乗物用座席のエアクッション

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JPH0677592U
JPH0677592U JP026492U JP2649293U JPH0677592U JP H0677592 U JPH0677592 U JP H0677592U JP 026492 U JP026492 U JP 026492U JP 2649293 U JP2649293 U JP 2649293U JP H0677592 U JPH0677592 U JP H0677592U
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勇 小島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム板により形成した空気室を確実且つ堅固
に密閉することができ、長年の使用によってもエア漏れ
が生じることなく耐久性に優れ、ゴム板により形成した
空気室の利点を十分に生かすことができる乗物用座席の
エアクッションを、簡単な構造によって提供すること。 【構成】 底板10と、この底板10より小さい外形を
有し底板10上に配置されたゴム板20と、ゴム板20
より大きい外形を有する合成樹脂板からなりゴム板20
上に配置されると共にこの内側一部を露出させる開口部
31が形成された枠材30とを備え、枠材30の外縁部
を、ゴム板20の外縁部と、ゴム板20から延出する底
板10の外縁部とに接着して、底板10とゴム板20と
の間に空気室を形成したこと。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本各考案は、乗物用座席のエアクッションに関し、詳しくは、乗物用座席の座 、背当て、ヘッドレスト等の内部に配設される乗物用座席のエアクッションに関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、乗用車、バス、船舶、飛行機等の乗物用座席における座、背当て、 ヘッドレスト等の内部に配設されるエアクッションとしては、種々のものが案出 されているが、中には、袋状に形成された合成樹脂シートを空気室とし、これに エアを充填して膨らませるようにしたものがある。このようなエアクッションは 、合成樹脂による接着剤や溶着等の手段によって空気室を確実に密閉することが でき、エア漏れ等が発生しない信頼性に優れたものであり、しかも安価に製造で きるものである。しかしながら、合成樹脂シートにより空気室を形成すると、合 成樹脂シート自体の弾性が十分でないため、この弾性を利用して空気室に充填し たエアを確実に排出することができない。このため、合成樹脂シートを使用者の 手によって、或は体重によって押さえつけなければならず、甚だ面倒であった。
【0003】 そこで、図15に示すように、アルミ板等による底板に弾性、すなわち復元力 に優れたゴム板を接着したり、二枚のゴム板を重ねて接着して、底板とゴム板と で、或は二枚のゴム板で空気室を形成するようにしたエアクッションがある。こ のようなエアクッションは、空気室に充填したエアを排出する際に、ゴムの優れ た復元力によってエアが強制的に排出されるものであり、使用者の作業によらず 、簡単且つ確実に空気室のエアを排出できるものである。また、ゴム板の弾性に よって、乗物用座席に座った者の体格に応じて空気室の形状が自在に変化したり 、座ったものに心地よい弾力を与えることができ、例えば観光バスや飛行機等の 長時間使用する乗物用座席のエアクッションとして適したものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前述したような従来のエアクッションにあっては、ゴム板と底板と を、或はゴム板同士を接着剤によって接着したものであるため、堅固に確実に接 着することができず、エアの圧力によって接着部分が剥がれたり、長年の使用に よる接着剤の劣化等によって接着部分に剥離や亀裂が生じて、空気室のエアが漏 れるという問題があった。
【0005】 また、図16に示すように、ゴム板の上面に配設された枠材と底板とをリベッ ト等によって固着し、底板と枠材とによってゴム板を挟持してゴム板と底板とを 堅固に密着させ、空気室を密閉するようにしたものもある。しかしながら、この ようなエアクッションにあっては、接着剤によらずゴム板と底板とを密着させる ことができるものではあるが、リベット部分よりエアが漏れたり、長年の使用に よる底板や枠材の反り等によりゴム板と底板との間に隙間が生じてエアが漏れる といった問題があった。さらに、リベットの打設工程を必要とするため、製造に 際して煩雑な工程を必要とするといった問題をも有していた。
【0006】 本各考案は、このような実状を鑑みてなされたものであり、その目的とすると ころは、ゴム板により形成した空気室を確実且つ堅固に密閉することができ、長 年の使用によってもエア漏れが生じることなく耐久性に優れ、ゴム板により形成 した空気室の利点を十分に生かすことができる乗物用座席のエアクッションを、 簡単な構造によって提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本各考案の採った手段を、図面に使用する符号を 付して説明すると、まず、請求項1の考案は、 「乗物用座席200の座220、背当て210、ヘッドレスト等の内部に配設さ れる乗物用座席200のエアクッション100であって、 底板10と、この底板10より小さい外形を有し該底板10上に配置されたゴ ム板20と、このゴム板20より大きい外形を有する合成樹脂板からなり該ゴム 板20上に配置されると共にこの内側一部を露出させる開口部31が形成された 枠材30とを備え、 この枠材30の外縁部を、前記ゴム板20の外縁部と、ゴム板20から延出す る前記底板10の外縁部とに接着して、底板10とゴム板20と間に空気室40 を形成したことを特徴とする乗物用座席200のエアクッション100」 である。
【0008】 そして、請求項2の考案は、 「乗物用座席200の座220、背当て210、ヘッドレスト等の内部に配設さ れる乗物用座席200のエアクッション100であって、 底板10と、この底板10より小さい外形を有し該底板10上に配置された中 板11と、この中板11上に配置されて両側縁部を該中板11の反対側に折り込 むことにより中板11の両端部側に開放部22を形成するゴム板20と、このゴ ム板20の前記開放部22上に配置された合成樹脂からなる板材32とを備え、 前記中板11と、前記ゴム板20の折り込み部分とを、前記底板10に接着し 、 前記板材32を、ゴム板20の開放部22の外縁部と、ゴム板20から延出す る底板10の外縁部とに接着して、中板11とゴム板20との間に空気室40を 形成したことを特徴とする乗物用座席200のエアクッション100」 である。
【0009】
【考案の作用】
このように構成された本各考案の乗物用座席200のエアクッション100は 、次のように作用する。
【0010】 まず、請求項1の考案に係る乗物用座席200のエアクッション100は、ゴ ム板20と底板10との間に空気室40を形成してあるため、前述した弾性に優 れた材料であるゴム板20によって形成した空気室40の利点を十分に生かした ものとなっている。
【0011】 ところで、底板10上に配置されたゴム板20は、その外形が底板10より小 さいものとなっており、ゴム板20上に配設された枠材30は、その外形がゴム 板20より大きいものとなっている。このため、底板10及び枠材30は、ゴム 板20より延出するものとなる。ここで、枠材30は、合成樹脂板から形成して あり、その外縁部をゴム板20の外縁部に接着し、その外縁部のゴム板20から 延出する部分を同様にゴム板20から延出する底板10の外縁部に接着してある 。このため、ゴム板20と底板10とは、ゴム板20の外端部にて枠材30によ って堅固に一体化され、ゴム板20と底板10との間に形成された空気室40は 、確実に密閉されることになる。
【0012】 一方、枠材30には、ゴム板20の内側一部を露出させる開口部31が形成さ れている。このため、空気室40にエアを充填すると、開口部31より露出する 部分のゴム板20がエアの圧力により膨張して、弾性に優れたクッションが形成 されることになる。なお、空気室40にエアを充填すると、枠材30の開口部3 1に応じた形状のクッション100が形成されるため、開口部31の形状を変更 することによって、所望の形状のクッションが容易に得られることになる。
【0013】 また、その製造に際しては、底板10上にゴム板20を配置し、さらにこのゴ ム板20上に枠材30を配置して、例えば、接着部分に気泡等が生じないように 真空状態にて加熱加圧して接着する所謂オートクレーブ等により、枠材30を底 板10とゴム板20とに接着すれば、容易且つ確実に、しかも安価に製造し得る ことになる。
【0014】 次に、請求項2の考案に係る乗物用座席200のエアクッション100は、中 板11とゴム板20との間に空気室40が形成してあるため、前述した請求項1 の考案に係るエアクッション100と同様に、弾性に優れた材料であるゴム板2 0によって形成した空気室40の利点を十分に生かしたものとなっている。
【0015】 ところで、底板10上には、中板11が配置してあり、中板11上には、ゴム 板20が配置してある。そして、中板11上に配置されたゴム板20の両側縁部 が中板11の反対側に折り込んであり、中板11と、ゴム板20の折り込み部分 とを底板10に接着してある。このため、ゴム板20は、その両側縁部において 底板10と中板11とで堅固に挟持され、中板11とゴム板20との間に形成さ れた空気室40は、ゴム板20の折り込み部分において、より確実に密閉される ことになる。
【0016】 また、中板11にゴム板20の両側縁部を折り込むと、中板11の両端部側に ゴム板20の開放部22が形成されるのであるが、ゴム板20の開放部22上に は合成樹脂からなる板材32が配置してあり、この板材32をゴム板20の開放 部22の外縁部と、ゴム板20から延出する底板10の外縁部とに接着してある 。このため、ゴム板20の開放部22においては、前述した請求項1のエアクッ ション100と同様に、合成樹脂からなる板材32によりゴム板20と底板10 とが一体化され、空気室40は確実に密閉されることになる。
【0017】 このように、請求項2の考案に係るエアクッション100においては、前述し た請求項1の考案に係るエアクッション100の作用に加えて、ゴム板20の折 り込み部分においてゴム板20が中板11と底板10とで堅固に挟持されること になり、空気室40をより確実に堅固に密閉し得ることになる。
【0018】 また、ゴム板20を挟持する底板10と中板11とが広い面にて接着されてい るため、堅固に一体化されることになり、この理由からも、ゴム板20は、堅固 に挟持されることになる。そして、ゴム板20は、両側縁部の折り込み部分が底 板10に接着され、この部分において底板10と中板11とによって堅固に挟持 されるため、長年の使用によってもゴム板20の接着部分に剥離や亀裂が生じ難 く、耐久性に優れることになる。さらにまた、中板11が底板10に接着してあ るため、この中板11により底板10を補強し得ることにもなる。
【0019】
【実施例】
次に、本各考案に係る乗物用座席200のエアクッション100の実施例を、 図面に従って詳細に説明する。
【0020】 図1には、請求項1の考案に係る乗物用座席200のエアクッション100の 一実施例が示してある。底板10上には、底板10より小さい外形を有するゴム 板20が配置してあり、底板10とゴム板20との間に空気室40を形成するよ うにしてある。そして、さらにゴム板20上には、ゴム板20の外縁部から延出 するようにして枠材30が配置してあり、枠材30をゴム板20と底板10とに 接着して一体化し、空気室40を密閉してある。なお、本実施例においては、底 板10及び枠材30を強度に優れた繊維強化プラスチックにより形成してあり、 底板10と枠材30とを加熱加圧することによって、互いに接着され堅固に一体 化されるようにしてある。なお、これに限らず、少なくとも枠材30をゴム板2 0と底板10とに堅固に接着できるように合成樹脂により形成すればよく、底板 10は、アルミ板や他の金属板等によって形成してもよい。また、底板10をゴ ム板によって形成してもよい。
【0021】 枠材30には、複数の空気室40を形成するために、ゴム板20を区分けして 露出する開口部31が形成してあり、底板10とゴム板20との間には、空気室 40へエアを供給したり、空気室40からエアを排出するためのエア管50と、 空気室40と空気室40とを連絡する連絡管51とが挿通してある。そして、エ ア管50からエアが供給されると、図2に示すように、連絡管51によって連絡 された各空気室40のゴム板20がエアの圧力により膨張してクッションを形成 する。
【0022】 図3には、本発明に係る乗物用座席200のエアクッション100の別の実施 例が示してある。このエアクッション100は、二枚のゴム板20を重ね、この 両面にゴム板20より大きな外形を有する枠材30、すなわちゴム板20の外縁 部より延出する枠材30を配置し、上側のゴム板20と上側の枠材30とをゴム 板20の外縁部にて接着し、同様に下側のゴム板20と下側の枠材20とをゴム 板20の外縁部にて接着し、さらに、各枠材30をゴム板20より延出する部分 にて互いに接着したものである。つまり、このエアクッション100においては 、底板10を、前述した図1に示したエアクッション100のゴム板20と枠材 30とから形成したものであり、二枚のゴム板20の間に空気室40を形成する ようにしたものである。そして、二枚のゴム板20の間には、前述したようなエ ア管50及び連絡管51が挿通してあり、エア管50からエアが供給されると、 図4に示すように、連絡管51によって連絡された各空気室40の二枚のゴム板 20がエアの圧力により膨張してクッションを形成する。
【0023】 なお、上側のゴム板20における枠材30より露出する部分には、ゴムにより 形成したパッド21が貼着してあり、パッド21が貼着された部分のゴム板20 と、パッド21が貼着されていない部分のゴム板20との膨張率が各々異なるよ うにしてある。このため、空気室40にエアを充填すると、図5に示すように、 ゴム板20が貼着されたパッド21に応じた形状に膨張し、所望の形状のクッシ ョンを簡単に得ることができるものとなっている。
【0024】 図6及び図7には、図1に示したエアクッション100を背当て210の内部 に、図3に示したエアクッション100を座220の内部に配設した乗物用座席 200の一例が示してある。図8に示すように、背当て210のエアクッション 100には、各々連絡管51により連絡された複数の空気室40で構成した第一 空気室群41と、同様の第二空気室群42とを備えてあり、座220のエアクッ ション100にも、同様な第三空気室群43と第四空気室群44とを備えてある 。そして第一〜第四の各空気室群41、42、43、44は、各々個別に配設さ れたエア管51からのエアを制御することによって、各々個別に膨張或は収縮す るようにしてある。
【0025】 各空気室群41、42、43、44へのエアは、図6に示すように、乗物用座 席200の側方に配設された制御スイッチ60によって制御されており、エアの 供給源であるコンプレッサー68と各空気室群41、42、43、44のエア管 51とは、図10に示すように、制御スイッチ60を介して接続してある。
【0026】 ここで、制御スイッチ60の作動を説明する。まず、各空気室群41、42、 43、44へのエアの供給或は排出は、制御スイッチ60に備えられた供給スイ ッチ66或は排出スイッチ67を押すことで決定される。これらの供給スイッチ 66及び排出スイッチ67は、切り替え弁65に接続されており、供給スイッチ 67を押すと、コンプレッサー68からのエアを駆動源として切り替え弁65が 作動して、コンプレッサー68からのエアを各空気室群41、42、43、44 へ供給することが可能な状態となる。また、排出スイッチ66を押すと、同様に 切り替え弁65が作動して、各空気室41、42、43、44からエアを排出す ることが可能な状態となる。なお、切り替え弁65は、コンプレッサー68から のエアを駆動源として作動するため、電磁弁等の如く電気系の制御を必要としな い簡単な構造となっている。
【0027】 次に、制御スイッチ60には、第一〜第四の各空気室群41、42、43、4 4のエア管51を各々開閉する第一スイッチ61、第二スイッチ62、第三スイ ッチ63及び第四スイッチ64を備えてあり、これら各スイッチ61、62、6 3、64により、エアを供給或は排出する空気室群41、42、43、44を選 択するようにしてある。つまり、第一〜第四の各スイッチ61、62、63、6 4を押すことにより、これらに接続されたエア管50が開き、この時の切り替え 弁65の状態が、エアを供給可能な状態となっていればエア管50を介して空気 室群41、42、43、44にエアが供給され、エアを排出可能な状態となって いればエア管50を介して空気室群41、42、43、44からエアが排出され る。
【0028】 なお、本実施例においては、コンプレッサー68と制御スイッチ60との間に 精密レギュレーター69が設けてあり、この精密レギュレーター69によりゴム 板20の破壊限界圧力以下にエアの供給圧力を制御するようにしてある。このた め、第一〜第四の各スイッチ61、62、63、64を押し続けてエアを供給し 続けても、ゴム板20が破壊することのないものとなっている。
【0029】 一方、背当て210の内部に配設したエアクッション100の底板10は、繊 維強化プラスチックにより形成した強度の優れたものであり、図7に示すように 、乗物用座席200の背面をも構成するようにしてある。このため、この乗物用 座席200は、構成が簡略化されたものとなっている。また、座220の内部に 配設されたエアクッション100は、図9に示すように、型抜きされたウレタン パッド230に収納されており、ウレタンパッド230とエアクッション100 とで、座220の複雑な形状を保つことができるようにしてある。
【0030】 また、図7に示すように、座220及び背当て210の各エアクッション10 0の上層には、ウレタンパッド230を備えており、通気性の良い乗物用座席2 00としてある。なお、乗物用座席200の表面には、布、皮等による表装材( 図示しない)を備えてあり、通常、表装材は、弾性を有しない引っ張り布によっ て乗物用座席200のフレーム等に保持されているが、各エアクッション100 を備えた部分の表装材は、弾性を有するゴムバンドによって保持してあり、空気 室40のエアの充填度合によって各エアクッション100の形状が変化しても、 表装材にシワが生じることなく美感に優れたものとなるようにしてある。
【0031】 次に、図11、図12及び図13には、請求項2の考案に係る乗物用座席20 0のエアクッション100の一実施例が示してある。底板10上には、底板10 より小さい外形を有する中板11が配置してあり、この中板11には、ゴム板2 0の両側縁部が中板11の反対側に折り込んである。そして、中板11とゴム板 20の折り込み部分とを接着剤12によって底板10に接着してあり、中板11 とゴム板20との間に空気室40を形成するようにしてある。ここで、本実施例 においては、接着剤12として熱硬化性樹脂を採用しており、底板10上にゴム 板20の両側縁部を折り込んだ中板11を配置して加熱加圧する簡単な作業によ って、底板10に中板11とゴム板20の折り込み部分とを接着できるようにし てある。
【0032】 また、ゴム板20の両側縁部を中板11に折り込むと、中板11の両端部側に ゴム板10の開放部22が形成されるのであるが、ゴム板20の開放部22上に は、ゴム板20の外縁部より延出するようにして板材32が配置してある。そし て、この板材32をゴム板20と底板10とに接着してゴム板20と底板10と を一体化してあり、中板11とゴム板20との間に形成した空気室40を密閉し てある。また、空気室40を形成するゴム板20と中板11との間には、エア管 50が挿通してあり、このエア管50からエアが供給されると、板材32が接着 されていない部分のゴム板20が膨張してクッションを形成するようにしてある 。
【0033】 なお、本実施例においては、底板10及び中板11をアルミ板により形成し、 板材32をガラス繊維クロスにエポキシ樹脂等の合成樹脂ワニスを含浸した所謂 ガラスプリプレグにより形成してある。そして、板材32を加熱加圧する簡単な 作業によって、ゴム板20及び底板10に板材32を接着できるようにしてある 。なお、これに限らず、底板10を合成樹脂等により形成し、加熱加圧すると枠 材30と互いに接着して、枠材30と底板10とがより堅固に一体化されるよう にしてもよい。
【0034】 図14には、図11に示したエアクッション100を二つ使用し、各々の底板 10を蝶番13によって連結すると共に互いに積層して、二層の空気室40を形 成するようにした例が示してある。このようにすると、積層した二つのエアクッ ション100の各空気室40にエアを供給して全体をより大きく膨張させること ができる。また、各エアクッション100のエア圧力を個別に制御できるように すれば、下層のエアクッション100や上層のエアクッション100を個別に制 御することにより、より多様にエアクッション100全体の形状を調節すること もできる。
【考案の効果】 以上詳細に説明したように、まず、請求項1の考案に係る乗物用座席のエアク ッションは、弾性に優れたゴム板により空気室を形成したものであり、合成樹脂 により形成した枠材をゴム板と底板とに接着してゴム板と底板とを一体化し、空 気室を密閉したものである。そして、従来の如く接着剤やリベットによらず、ゴ ム板と底板とを堅固に一体化して空気室を確実に密閉したものである。
【0035】 次に、請求項2の考案に係る乗物用座席のエアクッションは、同様に弾性に優 れたゴム板により空気室を形成したものであり、さらに、中板にゴム板の両側縁 部を折り込んでゴム板の両側縁部を中板と底板とで挟持することにより、ゴム板 を底板により堅固に一体化し、空気室をより確実に密閉できるようにしたもので ある。
【0036】 従って、本各考案によれば、ゴム板により形成した空気室を確実且つ堅固に密 閉することができ、長年の使用によってもエア漏れが生じることなく耐久性に優 れ、ゴム板により形成した空気室の利点を十分に生かすことができる乗物用座席 のエアクッションを、簡単な構造によって提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の考案に係る乗物用座席のエアクッシ
ョンの一実施例を示した分解斜視図である。
【図2】図1に示したエアクッションの空気室にエアを
充填した状態を示す部分断面図である。
【図3】請求項1の考案に係る乗物用座席のエアクッシ
ョンの別の実施例を示した分解斜視図である。
【図4】図3に示したエアクッションの空気室にエアを
充填した状態を示す部分断面図である。
【図5】ゴム板にパッドを貼着した空気室にエアを充填
した状態を示す断面図である。
【図6】請求項1の考案のエアクッションを採用した乗
物用座席の一例を示す斜視図である。
【図7】図6に示した乗物用座席の断面図である。
【図8】図6に示した乗物用座席に採用したエアクッシ
ョンを示す斜視図である。
【図9】図6に示した乗物用座席の座を示す分解斜視図
である。
【図10】図6に示した乗物用座席のエアクッションの
エア配管図である。
【図11】請求項2の考案に係る乗物用座席のエアクッ
ションの一実施例を示す分解斜視図である。
【図12】図11におけるA−A断面図である。
【図13】図11におけるB−B断面図である。
【図14】図11に示したエアクッションを使用して二
層の空気室を形成した例を示す断面図である。
【図15】従来のエアクッションを示す分解斜視図であ
る。
【図16】従来のエアクッションを示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 底板 11 中板 12 接着剤 13 蝶番 20 ゴム板 21 パッド 22 開放部 30 枠材 31 開口部 32 板材 40 空気室 41 第一空気室群 42 第二空気室群 43 第三空気室群 44 第四空気室群 50 エア管 51 連絡管 60 制御スイッチ 61 第一スイッチ 62 第二スイッチ 63 第三スイッチ 64 第四スイッチ 65 切り替え弁 66 排出スイッチ 67 供給スイッチ 68 コンプレッサー 69 精密レギュレーター 100 エアクッション 200 乗物用座席 210 背当て 220 座 230 ウレタンパッド

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗物用座席の座、背当て、ヘッドレスト
    等の内部に配設される乗物用座席のエアクッションであ
    って、 底板と、この底板より小さい外形を有し該底板上に配置
    されたゴム板と、このゴム板より大きい外形を有する合
    成樹脂板からなり該ゴム板上に配置されると共にこの内
    側一部を露出させる開口部が形成された枠材とを備え、 この枠材の外縁部を、前記ゴム板の外縁部と、ゴム板か
    ら延出する前記底板の外縁部とに接着して、底板とゴム
    板と間に空気室を形成したことを特徴とする乗物用座席
    のエアクッション。
  2. 【請求項2】 乗物用座席の座、背当て、ヘッドレスト
    等の内部に配設される乗物用座席のエアクッションであ
    って、 底板と、この底板より小さい外形を有し該底板上に配置
    された中板と、この中板上に配置されて両側縁部を該中
    板の反対側に折り込むことにより中板の両端部側に開放
    部を形成するゴム板と、このゴム板の前記開放部上に配
    置された合成樹脂からなる板材とを備え、 前記中板と、前記ゴム板の折り込み部分とを、前記底板
    に接着し、 前記板材を、ゴム板の開放部の外縁部と、ゴム板から延
    出する底板の外縁部とに接着して、中板とゴム板との間
    に空気室を形成したことを特徴とする乗物用座席のエア
    クッション。
JP1993026492U 1993-04-21 1993-04-21 乗物用座席のエアクッション Expired - Lifetime JP2577471Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007043234A1 (ja) * 2005-10-14 2007-04-19 Delta Tooling Co., Ltd. エアクッション
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