JPH0677245B2 - キャッシュ制御方法および情報処理システム - Google Patents

キャッシュ制御方法および情報処理システム

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JPH0677245B2
JPH0677245B2 JP63200877A JP20087788A JPH0677245B2 JP H0677245 B2 JPH0677245 B2 JP H0677245B2 JP 63200877 A JP63200877 A JP 63200877A JP 20087788 A JP20087788 A JP 20087788A JP H0677245 B2 JPH0677245 B2 JP H0677245B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、キャッシュ制御技術および情報処理技術に関
し、特に、情報処理シテムを構成する中央処理装置と外
部記憶装置との間に介在する制御装置に設けられたキャ
ッシュメモリの効率的な運用などに効果のある技術に関
する。
〔従来の技術〕
たとえば、外部記憶装置として用いられる磁気ディスク
装置などにおいては、比較的安価に大きな記憶容量を実
現できるという利点はあるものの、記憶媒体である磁気
デイスクの回転待ちやヘッドのシーク動作などに起因し
て、データの記録・再生などにおけるアクセス速度の向
上には自ずと限界がある。
このため、外部記憶装置として磁気ディスク装置などを
備えた汎用の電子計算機システムなどにおいては、中央
処理装置と磁気ディスク装置との間に介在して両者間の
データの授受を制御する磁気ディスク制御装置などに、
磁気ディスク装置よりも高速なアクセスが可能な半導体
メモリなどからなるキャッシュメモリを設け、磁気ディ
スク装置に格納されているデータの一部をこのキャッシ
ュメモリに格納して中央処理装置側からのアクセスに応
答することにより、磁気ディスク装置と中央処理装置と
の間の大きな動作速度の差異を緩和して、両者間におけ
るデータの授受を効率化することが一般的である。
その場合、中央処理装置側からアクセスされる目的のデ
ータがキャッシュメモリ上に存在する確率、すなわちヒ
ット率を可能な限り大きくすることがキャッシュメモリ
をより有効に機能させるなどの観点から重要であり、そ
のため従来から以下のような種々の技術が提案されてい
る。
たとえば、特開昭55−154648号に開示される技術では、
磁気ディスク装置の記憶領域を複数個に分割するととも
に、その各々に応じて異なる動作モードを予め設定し、
中央処理装置側からの入出力指令によって指定される記
憶領域に対応した動作モードに切り替えるようにしてヒ
ット率の向上を図ろうとするものである。
また、たとえば、特開昭60−14360号に記載される技術
では、ヒット/ミス等の統計データを制御装置で採集す
るとともに、当該統計データを上位装置に転送する手段
を設け、これらの統計データに基づいてオペレータやシ
ステム管理者が現在のキャッシュメモリの利用状態が最
適か否かを判断し、磁気ディスク装置からキャッシュメ
モリ上にロードされるデータの範囲すなわちキャッシュ
対象範囲を適切に制御することにより上位装置側と磁気
ディスク装置との間におけるデータの転送効率を向上さ
せようとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前者の従来技術においては、個々の記憶領域
について見れば動作モードは固定であり、同一の記憶領
域内において中央処理装置側からのアクセスパターンが
経時的変動する場合にはキャッシュメモリの利用効率を
最適に維持することができないという問題がある。
すなわち、同一の記憶領域に設けられたファイルを、た
とえばランダムなアクセスが主なオンライン処理とシー
ケンシャルなアクセスが主なバッチ処理とで共用する場
合などにおいては対応が困難となる。
また、後者の従来技術においては、磁気ディスク制御装
置において得られた統計情報を判断するのがオペレータ
やシステム管理者であるため、業務により磁気ディスク
装置へのアクセスパターンが異なるなどの場合、実行す
る業務に合わせて時々刻々とキャッシュ対象範囲を最適
に制御することが事実上不可能であるという問題点があ
る。
そこで、本発明の目的は、外部からの介入を待つことな
く、上位処理装置側から外部記憶装置側へのアクセスパ
ターンの変動などに応じて自動的に最適なキャッシュ動
作モードに切り替えることにより、キャッシュメモリを
有効に活用することが可能なキャッシュ制御技術を提供
することにある。
本発明の他の目的は、キャッシュメモリを介在させた上
位処理装置と外部記憶装置との間における情報の授受効
率を向上させることが可能な情報処理システムを提供す
ることにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本
明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔課題を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要
を簡単に説明すれば、以下の通りである。
すなわち、本発明になるキャッシュ制御方法は、上位処
理装置と外部記憶装置との間に介在し、外部記憶装置の
データの一部を記憶するキャッシュメモリを備え、複数
のキャッシュ動作モードとして、ロードモードとレコー
ドモードとを有する制御装置のキャッシュ制御方法にお
いて、外部記憶装置を複数の記憶領域に分割し、各々の
記憶領域ごとにキャッシュ動作モードが設定され、複数
の記憶領域および複数のキャッシュ動作モードごとの稼
動状況のデータを採取し、複数の記憶領域ごとの複数の
キャッシュ動作モードの稼動状況に応じてキャッシュ動
作モードを切り替えることを特徴としたものである。
また、本発明になる情報処理システムは、上位処理装置
と、外部記憶装置と、この上位処理装置と外部記憶装置
との間に介在し、外部記憶装置のデータの一部を記憶す
るキャッシュメモリを備え、複数のキャッシュ動作モー
ドとして、ロードモードとレコードモードとを有する制
御装置とからなる情報処理システムにおいて、制御装置
は、外部記憶装置を複数の記憶領域に分割し、各々の記
憶領域ごとにキャッシュ動作モードを設定する機能と、
複数の記憶領域ごとの複数のキャッシュ動作モードの稼
動状況に応じてキャッシュ動作モードを切り替える機能
とを具備したことを特徴としたものである。
〔作用〕
上記した本発明のキャッシュ制御方法によれば、たとえ
ば上位処理装置からのアクセス回数と現在選択している
キャッシュ動作モードが有効もしくは無効に働いた回数
との比などとして得られる統計情報の値が規定の閾値を
超えたか否かを監視することで現在のキャッシュ動作モ
ードの稼働状況の適否を的確に判断し、必要に応じて他
のより適したキャッシュ動作モードへ自動的に切替える
ことが可能となる。
これにより、たとえ上位処理装置からのアクセスパター
ンが時々刻々と変化しても、常時、最適なキャッシュ動
作モードを維持してキャッシュメモリを有効に活用する
ことができる。
また、上記した本発明の情報処理システムによれば、た
とえば上位処理装置からのアクセス回数と現在選択して
いるキャッシュ動作モードが有効もしくは無効に働いた
回数との比などとして得られる統計情報の値が規定の閾
値を超えたか否かを監視することで現在のキャッシュ動
作モードの稼働状況の適否を判断し、必要に応じて他の
より適したキャッシュ動作モードへ自動的に切替えるこ
とができる。
これにより、たとえ上位処理装置からのアクセスパター
ンが時々刻々と変化するような場合でも、常時、最適な
キャッシュ動作モードを維持してキャッシュメモリを有
効に機能させることが可能となり、キャッシュメモリが
介在する上位処理装置と外部記憶装置との間における情
報の授受効率を向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を引用しつつ説明する。
第1図は、本発明の一実施例であるキャッシュ制御方法
の一例の動作を説明する概念図であり、第2図はこのキ
ャッシュ制御方法が適用される情報処理システムの一例
の構成を示すブロック図である。
まず、第2図などにより、本実施例における情報処理シ
ステムの構成の概略を説明する。
たとえば、汎用の電子計算機などの一部を構成する中央
処理装置(Central Processing Unit)1(上位処理装
置)と、外部記憶装置としての磁気ディスク装置2との
間には、両者間におけるデータおよびコマンドなどの授
受を制御するディスク制御装置3(制御装置)が介設さ
れている。
前記中央処理装置1には、当該中央処理装置1と外部と
の間におけるデータおよびコマンドなどの授受を制御す
るチャネル装置11が設けられている。
一方、ディスク制御装置3には、チャネルインターフェ
イス制御部31およびデバイスインターフェイス制御32が
設けられており、それぞれ、チャネル装置11とディスク
制御装置3との間におけるデータおよびコマンドの遣り
取り、およびディスク制御装置3と磁気ディスク装置2
との間におけるデータの遣り取りなどを受け持ってい
る。
さらに、このチャネルインターフェイス制御部31とデバ
イスインターフェイス制御部32との間には、これらを制
御するマイクロプロセッサ33と、当該マイクロプロセッ
サ33の制御プログラムなどが格納された制御メモリ34が
設けられている。
また、チャネルインターフェイス制御部31とデバイスイ
ンターフェイス制御部32とは、データパス35によって接
続されている。
このデータパス35の一部には、たとえば磁気ディスク装
置2よりもはるかに動作の高速な半導体メモリなどから
なるキャッシュメモリ36が設けられている。
そして、磁気ディスク装置2に格納されているデータの
中で、上位のチャネル装置11を介して中央処理装置1か
らアクセスされる確率の高いものを予め複写しておき、
このキャッシュメモリ36に格納されたデータによって上
位の中央処理装置1の側からのアクセス要求に応答する
ことにより、高速のチャネル装置11の側と動作の遅い磁
気ディスク装置2との間におけるデータの授受の効率を
高めるものである。
さらに、データパス35において、キャッシュメモリ36よ
りもデバイスインターフェイス制御部32により近い側に
は、データバッファ37が介設されており、デバイスイン
ターフェイス制御部32と、キャッシュメモリ36およびチ
ャネルインターフェイス制御部31などとの間で授受され
るデータが一時的に蓄えられるように構成されている。
また、キャッシュメモリ36およびデータバッファ37の動
作は前記マイクロプロセッサ33によって制御されてい
る。
一方、前記磁気ディスク装置2においては、第4図に示
されるように、記憶媒体である複数の磁気ディスク21の
各々の両面に同心円状に複数のトラック22が設けられて
おり、各々のトラック22には第3図に示されるようにデ
ータの記録単位の一種であるレコードが複数個格納され
ている。
また、個々の磁気ディスク21の両面には、それぞれ磁気
ディスク21の回転中心から距離が互いに等しい状態で当
該磁気ディスク21の径方向に同時に同一方向に移動し
て、目的のトラック上への位置付け動作、すなわちシー
ク動作を行う複数の図示しないヘッドが対向して配置さ
れており、この図示しないヘッドを介して任意のトラッ
ク22に対する前記レコードなどのデータの記録・再生動
作が行われる。
さらに、この複数のヘッドを磁気ディスク21の径方向に
変位させることなしに、すなわち回転中心から等距離に
あり、所要時間の長いシーク動作を行うことなくヘッド
の選択操作のみで高速に連続したアクセスが可能な一群
のトラック22によりシリンダ23が構成されている。
そして、上位の中央処理装置1の側から任意のレコード
へのアクセスは、このシリンダ23の番号,図示しないヘ
ッドの番号(トラック番号)およびレコード番号などを
指定して行われるものである。
この場合、キャッシュメモリ36には、第1図に示される
ように、磁気ディスク装置2における複数のトラック22
の任意の幾つかにそれぞれ対応する複数のトラックスロ
ット361〜367...が設けられており、磁気ディスク装置
2の任意のトラック22に格納されているレコードRなど
のデータが当該トラック22の場合と全く等価な記録形式
でこのトラックスロット361〜367...に随時複写(ロー
ド)されるように構成されている。
これにより、上位のチャネル装置11の側からのアクセス
に際して、キャッシュメモリ36に目的のデータが存在す
る場合には、磁気ディスク装置2との違いを意識するこ
となく高速なアクセスが可能なものである。
さらに、キャッシュメモリ36の内部におけるこれらの複
数のトラックスロット361〜367..は、キャッシュ管理テ
ーブル4によって管理されている。
すなわち、キャッシュ管理テーブル4には個々のトラッ
クスロットに対応する複数のエントリ41が設けられ、個
々のエントリ41には個々のトラックスロットに格納され
たデータの複写元のトラック22の磁気ディスク21におけ
る図示しない格納位置情報(シリンダ番号,トラック番
号など)と、キャッシュメモリ36内におけるトラックス
ロットの格納位置を指す図示しないポインタなどが記録
されている。
さらに、個々のエントリ41、すなわち個々のエントリ41
に属する個々のトラックスロットはキャッシュ管理テー
ブル4においてLRU法(Least Recently Used low)によ
り管理されている。
すなわち、上位の中央処理装置1からチャネル装置11を
介して磁気ディスク装置2の所定のデータにアクセスの
要求があった場合には、まず、前記キャッシュ管理テー
ブル4を検索してキャッシュメモリ36上に目的のデータ
があるか否かが調べられ、存在する(以下、ヒットと記
す)場合には、キャッシュメモリ36内のデータを用いた
高速なアクセスが可能となり、一方、存在しない(以
下、ミスと記す)場合には、直接に磁気ディスク装置2
に対してアクセスを行うことになる。
このミスの場合には、たとえば、磁気ディスク装置2か
らチャネル装置11に読み出されるデータは同時にキャッ
シュメモリ36に複写され、次のアクセスに備えることと
なるが、この複写に際しては、キャッシュメモリ36に設
けられた複数のトラックスロット361〜367...の中で最
も古い時点でアクセスがあったもの、すなわち、キャッ
シュ管理テーブル4のLRU管理において最も順位の低い
(OUT側)エントリ41に対応するものが選択されて当該
複写作業のために開放され、複写直後のトラックスロッ
トに対応するエントリ41をLRU管理の最上位(IN側)に
位置づける操作が行われる。
すなわち、最近にアクセスされたデータは次にアクセス
される可能性が高いのでなるべく長くキャッシュメモリ
36の内部に保持し、最も古い時点でアクセスされたデー
タが格納されているトラックスロットを新しいデータの
複写のために開放することによりヒット率の向上を図る
ものである。また、本実施例の場合には、前述のような
ミスの際に行われる磁気ディスク装置2からキャッシュ
メモリ36への所望のデータのロードの仕方などを規定す
るキャッシュ動作モードとして少なくとも次の2種類が
設けられている。すなわち、本実施例においては、第3
図に示されるように、磁気ディスク装置2における任意
のトラック22に格納されている複数のレコードのうち、
任意のレコードRnにアクセスがあった場合には、当該レ
コードRnの後方に格納されているレコードに対するアク
セスの確率が高いと見なして当該レコードRn以降トラッ
ク終端部までのすべてのレコードをキャッシュメモリ36
の所定のトラックスロットに複写するローディングモー
ドと、複写の所要時間およびデータパス35の占有時間な
どを最小にするなどの観点からアクセスのあった当該レ
コードRpのみを複写するレコードモードとが設定されて
いる。
ここで、本実施例の場合には、前記キャッシュ管理テー
ブル4の複数のエントリ41の各々には、第1図に示され
るように、当該エントリ41に属するトラックスロットに
対するアクセスの際に後述の所定の条件に従ってインク
リメントされるカウンタ41aと、当該トラックスロット
における現在のキャッシュ動作モードを識別するモード
識別情報41bとが記録されるように構成されている。
さらに、本実施例の場合には、磁気ディスク21において
回転中心から等距離にある一群のトラック22(トラック
スロット)を含む前述のシリンダ23の各々に対応する複
数のエントリ51を有するシリンダ統計情報テーブル5が
設けられており、個々のトラックスロットにおけるキャ
ッシュ動作モードはこのシリンダ単位で管理されてい
る。
すなわち、このシリンダ統計情報テーブル5の各々のエ
ントリ51には、当該エントリ51に対応するシリンダ23の
現在のキャッシュ動作モードを記録するモード識別情報
51aと、当該シリンダ23に対する全アクセス回数が記録
されるアクセス回数記録部51bと、前記キャッシュ管理
テーブル4におけるカウンタ41aの値などに基づいて後
述の所定の契機に+1されるローディングモードカウン
タ51cと、レコードモードカウンタ51dとが設けられてい
る。
そして、本実施例では、アクセス回数記録部51bの値
と、ローディングモードカウンタ51cまたはレコードモ
ードカウンタ51dとの比の大小に応じて、個々のシリン
ダ23を単位として随時、前述のキャッシュ動作モードを
切り替える操作が自動的に行われるものである。
以下、本実施例のキャッシュ制御方法の動作の一例を説
明する。
上位の中央処理装置1は、チャネル装置11を介してディ
スク制御装置3にシリンダ番号,ヘッド番号(トラック
番号),レコード番号などを指示して磁気ディスク装置
2に対するアクセスを要求する。
このとき、ディスク制御装置3は、シリンダ統計情報テ
ーブル5の該当するシリンダ番号CYL#のアクセス回数
記録部51bを+1し、さらに、指示されたシリンダ番
号,トラック番号などにより、キャッシュメモリ36を検
索し、目的のレコードを探す。
ここで、目的のレコードが見つからないとき、当該シリ
ンダ23の現在のキャッシュ動作モードがローディングモ
ードの場合には、中央処理装置1がアクセスを要求した
目的のレコードRmに引き続く後続のレコードRm+1,Rm+2
を、磁気ディスク装置2の該当するシリンダ番号および
トラック番号のトラック22から、LRU法によって管理さ
れる所定のたとえばトラックスロット362にロードする
とともに、キャッシュ管理テーブル4の該当エントリ41
のモード識別情報41bがローディングモードを示すよう
にする。
さらに、このロードと同時または、トラックスロットに
格納した後に、要求されたレコードRmをチャネル装置11
に送出し、当該トラックスロットに対応するキャッシュ
管理テーブル4の該当エントリ41のカウンタ41aに初期
値1をセットする。
そして、以降、当該トラックスロット362において後続
のレコードRm+1,Rm+2にアクセスがくれば、当該レコー
ドRm+1,Rm+2はキャッシュ内に保持されているので高速
にアクセスされ、この時、ディスク制御装置3は、キャ
ッシュ管理テーブル4における当該トラックスロット36
2に対応するエントリ41のモード識別情報41bがローディ
ングモードであることをチェックし、ローディングモー
ドであれば当該エントリ41のカウンタ41aを+1する。
したがって、現在ローディングモードにあるトラックス
ロット362は、ロードの契機となった先頭のレコードRm
で1回,後方のレコードRm+2で1回の合計2回アクセス
されたのでキャッシュ管理テーブル4のカウンタ41aの
値は2となる。
つまり、本カウンタ41aにより対応する現在ローディン
グモードにあるトラックスロットが何回アクセスされた
かがわかる。
すなわち、1度しかアクセスされない場合(ロード時の
みの場合)、カウンタは初期値1のままであり、たとえ
ば同じローディングモードにあるトラックスロット365
のカウンタ41aの値は1であるのでロードの契機となっ
た先頭のRnしかアクセスされていないことがわかる。
いま、現在ローディングモードにあるトラックスロット
365は、次に新しいデータがキャッシュ内にロードされ
る際に、キャッシュメモリ36から解放される(トラック
スロット365にアクセスがきた場合を除く)位置にあ
る、すなわち、当該トラックスロット365に対応するキ
ャッシュ管理テーブル4のエントリ41のLRU法の順位が
最下位にあるとする。
このとき、本実施例では、ローディングモードにある当
該トラックスロット365が解放される際に、キャッシュ
管理テーブル4において当該トラックスロット365に対
応するエントリ41のカウンタ41aが規定の値以下である
もの(本実施例の場合1)については、シリンダ統計情
報テーブル5において当該トラックスロット365が属す
るシリンダ23のエントリ51にあるローディングモードカ
ウンタ51cを+1する。
すなわち、シリンダ統計情報テーブル5におけるローデ
ィングモードカウンタ51cの値は、ローディングモード
によるキャッシュメモリ36へのロード後、ロードの契機
となった当該トラクスロットの先頭レコード以外のレコ
ードには1度もアクセスがこないまま開放されたトラッ
クスロットが当該シリンダ23の中に何本あるかを示すこ
とになる。
そして、ディスク制御装置3は、当該シリンダ23にアク
セスがくるたびにローディングモードカウンタ51cの値
のアクセス回数記録部51bの値に対する割合XLを求め
る。
そして、この割合XLがある規定の割合を超えていた場合
(本例の場合0.8)、磁気ディスク装置2からキャッシ
ュメモリ36へのロードに際して、ローディングモードに
より同一トラック内の複数のレコードを複写しても無駄
であると判断し、キャッシュ動作モードを、現在のロー
ディングモードからレコードモードに切り替える。
同時に、シリンダ統計情報テーブル5の当該シリンダ23
に対応するエントリ51のアクセス回数記録部51bおよび
ローディングモードカウンタ51cをクリアする。
たとえば、第1図のシリンダ統計情報テーブル5におい
て、シリンダ番号CYL#が248番のエントリ51において
は、アクセス回数記録部51bおよびローディングモード
カウンタ51cの値がそれぞれ14および12であり、 XL=12/14≒0.85 となって、XLが規定の0.8を越えているので動作モード
の変更が必要であると判断される。
このため、ディスク制御装置3は、以後、当該シリンダ
番号CYL#が248番のシリンダ23に属する1群のトラック
22からキャッシュメモリ36へのロードは、レコードモー
ドが不適と判断されるまでレコードモードで行う。
一方、上位の中央処理装置1の側からアクセス要求のあ
ったシリンダ23が現在レコードモードの場合、まず、デ
ィスク制御装置3は、前述のローディングモードの場合
と同様にシリンダ統計情報テーブル5の該当するシリン
ダ番号CYL#のアクセス回数記録部51bを+1した後、指
示されたシリンダ番号,トラック番号,レコード番号な
どにより、キャッシュメモリ36を検索し、目的のレコー
ドを探す。
ここで、現在レコードモードにあるトラックスロット36
7において、当該トラックスロット367に対応するトラッ
ク22における後続レコードRP+2に対するアクセスの場
合、キャッシュメモリ36上に目的のレコードRP+2は存在
しないので、磁気ディスク装置2の該当トラック22から
キャッシュメモリ36へロードしなければならない。
この際に、本実施例のディスク制御装置3はシリンダ統
計情報テーブル5の当該トラックが属するシリンダ23に
対応するエントリ51のレコードモードカウンタ51dを+
1する。
すなわち、任意のシリンダ23に対応するエントリ51のレ
コードモードカウンタ51dは、レコードモードによって
当該シリンダに属する1群のトラック23の任意の一つか
ら単一レコードのみをキャッシュメモリ36にロードした
が、当該レコードと同一トラック上にある後続レコード
がアクセスされ、レコードモードによるロードでは不充
分であった回数を示している。
そして、当該シリンダにアクセスがくるたびにレコード
モードカウンタ51dの値のアクセス回数記録部51bの値に
対する割合XRを求め、この割合XRがある規定の値を超え
ていた場合(本例の場合では0.6)、キャッシュ動作モ
ードを現在のレコードモードからローディングモードに
自動的に切り替える。
同時に、シリンダ統計情報テーブル5の当該シリンダ23
に対応するエントリ51のアクセス回数記録部51bおよび
レコードモード51dをクリアする。
たとえば、第1図のシリンダ統計情報テーブル5のシリ
ンダ番号CYL#が249番のエントリ51においては、現在の
アクセス回数記録部51bおよびレコードモードカウンタ5
1dの値がそれぞれ13および8であり、 XR=8/13≒0.62 となって、XRが規定の値0.5を越えているのでキャッシ
ュ動作モードを変更する必要がある。
したがって、ディスク制御装置3は、以後、シリンダ番
号CYL#が249番のシリンダ23に属するトラック23からキ
ャッシュメモリ36へのロードを、ローディングモードが
不適と判断されるまでローディングモードで行う。
このように、本実施例おいては、キャッシュ管理テーブ
ル4の個々のエントリ41に設けられたカウンタ41a,モー
ド情報部41b、さらにはシリンダ統計情報テーブル5の
各々のエントリ51に設けられたアクセス回数記録部51b,
ローディングモードカウンタ51c,レコードモードカウン
タ51dなどに基づく統計情報によって把握される、個々
のキャッシュ動作モードの稼働状況に応じて、臨機応変
に、ディスク制御装置3がシリンダ23などを単位とし
て、ローディングモードとレコードモードとの間でキャ
ッシュ動作モードを自動的に切り替える学習機能を有し
ているので、中央処理装置1の側からの磁気ディスク装
置2に格納されたデータに対するアクセスパターンが、
種々の事情によって時々刻々と変化としても、人手の介
入を受けることなく、常に、最適なキャッシュ動作モー
ドを維持することが可能となる。
これにより、キャッシュメモリ36を常時、最大限に有効
に活用することができる。
また、これにより、中央処理装置1と磁気ディスク装置
2およびディスク制御装置3などからなる情報処理シス
テムにおいて、中央処理装置1と磁気ディスク装置2と
の間におけるデータの授受の効率が大幅に向上する。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具
体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能
であることはいうまでもない。
たとえば、上記の実施例では、磁気ディスク装置が1つ
のディスク制御装置によって制御される場合について説
明したが、これに限らず、複数の磁気ディスク制御装置
から制御されるようにしてもよい。その場合、統計情報
は各ディスク制御装置間で共有される。
また、上記の実施例では、磁気ディスク装置およびディ
スク制御装置などで構成される磁気ディスクサブシステ
ムが1つの中央処理装置に接続されているが、複数中央
処理装置に共有されるようにしてもよいことは言うまで
もない。
さらに、上記の本実施例ではキャッシュ動作モードおよ
び統計情報をシリンダ単位で管理する場合について説明
したが、これに限らず、ボリュームもしくはデータセッ
ト単位で管理してもよい。
また、キャッシュ動作モードとしては、前記実施例中に
例示されたものに限らないことは言うまでもない。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによっ
て得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りであ
る。
すなわち、本発明になるキャッシュ制御方法によれば、
上位処理装置と外部記憶装置との間に介在し、前記外部
記憶装置のデータの一部を記憶するキャッシュメモリを
備え、複数のキャッシュ動作モードとして、ロードモー
ドとレコードモードとを有する制御装置のキャッシュ制
御方法において、外部記憶装置を複数の記憶領域に分割
し、各々の記憶領域ごとにキャッシュ動作モードが設定
され、複数の記憶領域および複数のキャッシュ動作モー
ドごとの稼動状況のデータを採取し、複数の記憶領域ご
との複数のキャッシュ動作モードの稼動状況に応じてキ
ャッシュ動作モードを切り替えるので、たとえば上位処
理装置からのアクセス回数と現在選択しているキャッシ
ュ動作モードが有効もしくは無効に働いた回数との比な
どとして得られる統計情報の値が規定の閾値を超えたか
否かを監視することで現在のキャッシュ動作モードの稼
働状況の適否を判断し、必要に応じて他のより適したキ
ャッシュ動作モードへ自動的に切替えることが可能とな
る。
これにより、たとえ上位処理装置からのアクセスパター
ンが時々刻々と変化しても、常時、最適なキャッシュ動
作モードを維持してキャッシュメモリを有効に活用する
ことができるという効果がある。
また、本発明の情報処理システムにおいては、上位処理
装置と、外部記憶装置と、この上位処理装置と外部記憶
装置との間に介在し、前記外部記憶装置のデータの一部
を記憶するキャッシュメモリを備え、複数のキャッシュ
動作モードとして、ロードモードとレコードモードとを
有する制御装置とからなる情報処理システムにおいて、
制御装置は、外部記憶装置を複数の記憶領域に分割し、
各々の記憶領域ごとにキャッシュ動作モードを設定する
機能と、複数の記憶領域ごとの複数のキャッシュ動作モ
ードの稼働状況に応じてキャッシュ動作モードを切り替
える機能とを具備しているので、たとえば上位処理装置
からのアクセス回数と現在選択しているキャッシュ動作
モードが有効もしくは無効に働いた回数との比などとし
て得られる統計情報の値が規定の閾値を超えたか否かを
監視することで現在のキャッシュ動作モードの稼働状況
の適否を判断し、必要に応じて他のより適したキャッシ
ュ動作モードへ自動的に切替えることができる。これに
より、たとえ上位処理装置からのアクセスパターンが時
々刻々と変化するような場合でも、常時、最適なキャッ
シュ動作モードを維持してキャッシュメモリを有効に機
能させることが可能となり、キャッシュメモリが介在す
る上位処理装置と外部記憶装置との間における情報の授
受効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるキャッシュ制御方法の
一例の動作を説明する概念図、 第2図はこのキャッシュ制御方法が適用される情報処理
システムの一例の構成を示すブロック図、 第3図は本発明の一実施例であるキャッシュ制御方法に
おけるキャッシュ動作モードを説明する概念図、 第4図は外部記憶装置の構成の一例を示す概念図であ
る。 1……中央処理装置(上位処理装置)、11……チャネル
装置、2……磁気ディスク装置(外部記憶装置)、21…
…磁気ディスク、22……トラック、23……シリンダ、3
……ディスク制御装置、31……チャネルインターフェイ
ス制御部、32……デバイスインターフェイス制御部、33
……マイクロプロセッサ、34……制御メモリ、35……デ
ータパス、36……キャッシュメモリ、361〜367,,,……
トラックスロット、37……データバッファ、4……キャ
ッシュ管理テーブル、41……エントリ、41a……カウン
タ、41b……モード識別情報、5……シリンダ統計情報
テーブル、51……エントリ、CYL#……シリンダ番号、5
1a……モード識別情報、51b……アクセス回数記録部、5
1c……ローディングモードカウンタ、51d……レコード
モードカウンタ、XL……ローディングモードカウンタ51
cの値のアクセス回数記録部51bの値に対する割合、XR
…レコードモードカウンタ51dの値のアクセス回数記録
部51bの値に対する割合、Rm〜Rm+4,Rn〜Rn+2,R0,Rp〜Rp
+4……レコード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白柳 芳朗 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 北嶋 弘行 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 山本 彰 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−209555(JP,A) 特開 昭63−5447(JP,A) 特開 昭63−234339(JP,A) 特公 昭62−32819(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上位処理装置と外部記憶装置との間に介在
    し、 前記外部記憶装置のデータの一部を記憶するキャッシュ
    メモリを備え、 複数のキャッシュ動作モードとして、 前記上位処理装置からアクセスされたレコードの近傍の
    複数のレコードを前記キャッシュメモリ上にロードする
    ロードモードと、 前記上位処理装置からアクセスされたレコードのみを前
    記キャッシュメモリ上にロードするレコードモードとを
    有する 制御装置のキャッシュ制御方法において、 前記外部記憶装置を複数の記憶領域に分割し、各々の記
    憶領域ごとにキャッシュ動作モードが設定され、 前記複数の記憶領域および前記複数のキャッシュ動作モ
    ードごとの稼動状況のデータを採取し、 前記複数の記憶領域ごとの前記複数のキャッシュ動作モ
    ードの稼動状況に応じて前記キャッシュ動作モードを切
    り替えることを特徴とするキャッシュ制御方法。
  2. 【請求項2】前記複数の記憶領域ごとの前記キャッシュ
    動作モードが前記ロードモードの場合には、 前記上位処理装置からのアクセス回数と、 前記キャッシュメモリにロード後一回もアクセスされな
    かった回数とを計数するとともに、 前記稼動状況として前記複数の記憶領域ごとに両者の比
    率を算出し、 当該稼動状況が規定の閾値を超えたときに、レコードモ
    ードに自動的に切り替えることを特徴とする請求項1記
    載のキャッシュ制御方法。
  3. 【請求項3】前記複数の記憶領域ごとの前記キャッシュ
    動作モードが前記レコードモードの場合には、 前記上位処理装置からのアクセス回数と、 前記キャッシュメモリにレコード単位にロード後、当該
    記憶領域内の他のレコードへのアクセスのために再ロー
    ドが必要であった回数とを計数するとともに、 前記稼動状況として前記複数の記憶領域ごとに両者の比
    率を算出し、 当該稼動状況が規定の閾値を超えたときに、ロードモー
    ドに自動的に切り替えることを特徴とする請求項1記載
    のキャッシュ制御方法。
  4. 【請求項4】上位処理装置と、外部記憶装置と、この上
    位処理装置と外部記憶装置との間に介在し、 前記外部記憶装置のデータの一部を記憶するキャッシュ
    メモリを備え、 複数のキャッシュ動作モードとして、 前記上位処理装置からアクセスされたレコードの近傍の
    複数のレコードを前記キャッシュメモリ上にロードする
    ロードモードと、 前記上位処理装置からアクセスされたレコードのみを前
    記キャッシュメモリ上にロードするレコードモードとを
    有する 制御装置とからなる情報処理システムにおいて、 前記制御装置は、 前記外部記憶装置を複数の記憶領域に分割し、各々の前
    記記憶領域ごとにキャッシュ動作モードを設定する機能
    と、 前記複数の記憶領域ごとの前記複数のキャッシュ動作モ
    ードの稼動状況に応じて前記キャッシュ動作モードを切
    り替える機能と、 を具備したことを特徴とする情報処理システム。
JP63200877A 1988-08-11 1988-08-11 キャッシュ制御方法および情報処理システム Expired - Lifetime JPH0677245B2 (ja)

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DE68929229T DE68929229T2 (de) 1988-08-11 1989-08-10 Steuergerät mit einem Cache-Speicher und Verfahren zur Steuerung des Cache-Speichers
EP89114848A EP0354579B1 (en) 1988-08-11 1989-08-10 A controller with a cache memory and control method of the cache memory

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