JPH0676929B2 - 分布型圧覚センサ - Google Patents

分布型圧覚センサ

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JPH0676929B2
JPH0676929B2 JP63227432A JP22743288A JPH0676929B2 JP H0676929 B2 JPH0676929 B2 JP H0676929B2 JP 63227432 A JP63227432 A JP 63227432A JP 22743288 A JP22743288 A JP 22743288A JP H0676929 B2 JPH0676929 B2 JP H0676929B2
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force
pressure sensor
semiconductor
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semiconductor substrate
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光男 小林
昌博 大岡
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、分布型圧覚センサに関し、詳しくはロボット
ハンド等の表面に取りつけられ、ロボットハンド等が物
体を把持する時に、加えられる力の検出が可能な分布型
圧覚センサに関する。
[従来の技術] 従来、ロボットハンド等に取付けて、ハンドに対して垂
直方向に加わる力の分布を検出する分布型の圧覚センサ
として、検出素子に導電性を有するゴムまたはプラスチ
ックを用いたものが提案されている。第11図はその1例
を示し、本例は、互いに直交させるように細い導電性ゴ
ム条1および2を2層にして組合わせたものである。こ
の分布型圧覚センサのゴム条配列面に対して垂直方向の
力が加わると、導電性ゴム条1と2との接触部分の面積
が増加し抵抗が変化する。従って第12図に示すように電
圧端子3に、例えば5Vの電圧を1000Ωの抵抗4を介して
印加しておき、出力点5の電圧変化を測定することによ
り、加えられた力の大きさを知ることができる。
また第13図は別の例で、ホール素子6を磁石7の対向位
置に設け、センサヘッド8に垂直方向の力が加わった時
にホール素子6をばね9のばね力に抗して変位させ、ホ
ール素子6における磁束密度が変化するのをホール素子
6により検出することで、加えられた力の大きさを知る
ものである。
ところで、第11図に示したような導電性ゴムを用いた分
布型圧覚センサでは、加えられた力に比例して接触部分
の面積が変化するとは限らないため、接触部分の抵抗値
変化が力に比例せずセンサ出力が非線型になること、お
よび電圧端子、グランド端子、出力端子をそれぞれのゴ
ム条に接続しなければならないため、力の分布を高密度
に検出しようとすると配線数が多くなってしまうという
欠点がある。また、第13図に示したような圧覚センサで
は、構造が複雑であるため小型化が困難であることや、
被把持物が磁性体であるか非磁性体であるかにより、出
力感度が異るという欠点がある。
そこで、本発明者は、先に第14図および第15図に示すよ
うな分布型圧覚センサを提案した。
本提案では、第15図に示すように半導体基板の表面に半
導体ストレンゲージ11およびIC回路12を形成し、その裏
面側に第14図に示すように縦横に深溝部13,浅溝部14お
よび基板を貫通する長方形の貫通孔15を穿設して、上記
の半導体ストレンゲージ11を有する縦横方向の独立した
微小な梁構造16を形成し、更にその中央部に受圧部とし
ての突起17を形成する。かくして梁構造16に力を加える
と梁が撓み、半導体ストレンゲージ11の抵抗値が変化す
ることから、半導体ストレンゲージ11を組込んだ不図示
のブリッジ回路を介してこれらの信号を取出し、IC回路
12で処理して加えられた力の大きさを検出することがで
きる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した提案による分圧型圧覚センサで
は、基板面に垂直な方向の分力を検出素子の分布密度と
同じ密度で検出できるのに対し、基板面に沿った互いに
直交する2方向の分力は、梁の方向が交互に異なるよう
にしてあるため垂直方向の分力の分布に対し、その半分
の密度でしか検出できないという課題が残されていた。
そこで、本発明の目的は、上述の課題を解決すべく、個
々の検出素子ごとに垂直方向の分力および水平方向の2
分力が検出可能で、しかも高分布,高密度で荷重の検出
が可能な分布型圧覚センサを提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、本発明は、半導体基板上
の互いに直交するX方向およびY方向に、複数のX方向
およびY方向に対して軸対称を保つ正多角形または円形
の貫通孔をそれぞれ配列させて穿設すると共に、複数の
正多角形または円形の貫通孔によって取囲まれた部分に
X方向およびY方向に延在する十字型梁部を構成し、半
導体基板の一方の面における十字型梁部の各スパン中央
の交叉部に突起部を設け、突起部の両側のスパンに薄肉
部を形成すると共に薄肉部のさらに両側にそれぞれ梁支
持部を形成し、半導体基板の他方の面における十字型梁
部のX方向およびY方向に複数の半導体ストレンゲージ
を配設して、複数の半導体ストレンゲージにより突起部
の各々に加えられた力の半導体基板に対する垂直方向の
分力、X方向およびY方向の分力が検出可能な検出素子
を構成し、複数の半導体ストレンゲージからの検出信号
を処理する信号処理回路を半導体基板の他方の面の一部
に形成したことを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、十字型梁部がX方向およびY方向にマ
トリックス状に配列させて穿設した貫通孔により、整然
と格子状に構成され、しかも各十字型梁はその上面の交
叉する中央部に受圧部としての突起部を有すると共にス
パンを形成する薄肉部の両端を厚肉の支持部によって保
持される形態となし、その十字型をなす梁部の裏面側に
は各スパンに沿って複数の半導体ストレンゲージが設け
られているので、各受圧部に加えられた垂直方向の力お
よび半導体基板上の互いに直交する2つの方向の力を十
字型梁部に設けた半導体ストレンゲージを介して、個々
に検出することが可能となり、全体として各方向の力の
分圧を高感度,高密度で検出することができるようにな
った。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具体
的に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す。第1図はその分布型
センサをシリコンウエハの裏面から見た図であり、本例
の場合、センサを2×2のアレイとして構成した場合を
示す。なお、アレイの大きさは2×2に限られるもので
はなく、本発明の意図を逸脱しない限り任意の大きさの
アレイにすることができる。
ここで、30は分布型圧覚センサであり、シリコンウエハ
から切出して形成され、その左半分に検出部30Aが、ま
た右半分にIC回路を有する信号処理部30Bが構成され
る。また、この分布型圧覚センサ30において、その検出
部30Aの裏面側に斜線を施して示した部分は同一深さで
ダイサ等により穿削加工した、Y方向の深溝部31および
X方向の深溝部32であり、更に、これらの深溝部31およ
び32によって囲まれ、交叉線を施して示した部分は正方
形の貫通孔33であって、これらは放電加工またはレーザ
加工により形成される。また、第1図で点々を付して示
した部分は、浅溝部34であり、浅溝部34はXおよびY方
向に深溝部32および31を形成した後、図示の部分を深溝
加工に用いたダイサの砥石よりもやや厚い砥石で、X方
向およびY方向に走査することにより加工できる。そこ
で、このような加工を分布型圧覚センサ30の裏面側に施
すことによって検出部30Aに4個の突起部35を備えた梁
を形成することができる。
第2図は第1図のP−P断面を示したものであり、第2
図から分るように深溝部31、浅溝部34、および突起部35
によって2つのY方向の梁40が形成される。また、第3
図は第1図のQ−Q断面を示したものであり、第3図か
らも分るように深溝部31、浅溝部34、および突起部35に
よって2つのX方向の梁41が形成される。
第4図は分布型圧覚センサ30の表面側を示す。
第4図からも明らかなように16個の貫通孔33によってY
方向の梁40とX方向の梁41とを組合わせた4個の十字形
状の梁(以下で十字梁という)が形成されていることが
分かる。そこで、本例ではこのような十字梁42の中央部
と周辺固定部に、1つの十字梁42に対して8個の半導体
ストレンゲージ11を配設する。
第5図は十字梁42の1つを取出して模式的に示すもので
あり、第6図はその裏面側を示す。いまこのような十字
42に対し中央の突起部35に3方向の力F,F,F
それぞれ加わった場合を考えると、力Fが加わった場
合、第6図に示す半導体ストレンゲージ111および113の
位置ではαμ strainの引張歪が、また半導体ストレン
ゲージ112および114の位置ではβμ strainの圧縮歪が
発生する。
なおこのとき、Y方向の梁40の部分に設けた半導体スト
レンゲージの位置では、ねじりによりせん断歪のみが発
生し、X軸方向の歪が発生しない。
次に力Fが加わった場合は、第6図に示す半導体スト
レンゲージ115および117の位置ではγμ strainの引張
歪が、また半導体ストレンゲージ116および118の位置で
は−δμ strainの圧縮歪が発生し、このとき半導体ス
トレンゲージ111〜114の位置ではY軸方向の歪は発生し
ない。また力Fが加わった場合は半導体ストレンゲー
ジ112,113,116および117の位置にφμ strainの引張歪
が、また半導体ストレンゲージ111,114,115および118の
位置にψμ strainの圧縮歪が発生する。
第7図はこれらの力F,F,Fと、各半導体ストレン
ゲージ111〜118の位置に発生する歪εとの関係を示す。
なおここでは、力F,FおよびFの3つの力が同時
に加わった時に、各半導体ストレンゲージに発生する合
計の歪も示してある。
そこで、このようにして各半導体ストレンゲージ111〜1
18に発生する歪の組合わせを以下のような演算に従って
算出することにより力F,FおよびFのそれぞれの
力に応じた歪量を他方向の力の干渉を受けることなく独
立に取出すことができる。
すなわち、 (イ)力Fを取出す場合 (ε111−ε112)−(ε114−ε113) ={(α−ψ)−(−β+φ)}−{(−β−ψ)−
(α+φ)} =2(α+β) (1) (ロ)力Fを取出す場合 (ε115−ε116)−(ε118−ε117) ={(γ−ψ)−(−δ+φ)}−{(−δ−ψ)−
(γ+φ)} =2(γ+δ) (2) (ハ)力Fを取出す場合 (ε111−ε112)+(ε114−ε113) ={(α−ψ)−(−β+φ)}+{(−β−ψ)−
(α+φ)} =−2(φ+ψ) (3) または (ε115−ε116)+(ε118−ε117) ={(γ−ψ)−(−δ+φ)}+{(−δ−ψ)−
(γ+φ)} =−2(φ+ψ) (3) また、式(1)〜(3)の演算を電子回路で実現するに
は、次のようにすればよい。
(イ)力Fを取出す場合 式(1)の実現には第8図に示すように半導体ストレン
ゲージ111および112の組合せと半導体ストレンゲージ11
4および113の組合せとで2つのハーフブリッジを構成
し、それらの出力を増幅器41で差動増幅してF信号42
を発生させる。
(ロ)力Fを取出す場合 式(2)の実現には第9図に示すように半導体ストレン
ゲージ115および116の組合せと半導体ストレンゲージ11
8および117の組合せとで2つのハーフブリッジを構成
し、それらの出力を増幅器43で差動増幅してF信号44
を発生させる。
(ハ)力Fを取出す場合 式(3)の実現には第8図に示すように、2つのハーフ
ブリッジの出力を増幅器45で加算増幅してFZ1信号46を
つくるか、または第9図に示すように2つのハーフブリ
ッジの出力を増幅器47で加算増幅してFZ2信号48をつく
ればよい。
さらにFZ1信号46およびFZ2信号48を図示はしないが再
度加算増幅すれば、感度の高いF信号を作り出すこと
ができることはいうまでもない。
第10図は本発明の他の実施例を示す。本例は、貫通孔53
の形状を溝の幅に等しい直径を有する円孔に形成したも
ので、それ以外の構成及び機能は第1実施例と同一であ
る。シリコンウエハに放電加工で円孔に加工する場合
は、放電電極を回転させることが可能であるため放電電
極の真円度に依存しないきれいな孔をあけることができ
る。このため、本実施例では、第1実施例に比べて貫通
孔のばらつきが少ないという利点が得られる。
なお、以上の実施例では貫通孔を正方形または円形の孔
とした場合について述べたが、貫通孔の形状はこれらに
限られるものではなく、正八角形,正十二角形等、X軸
およびY軸に対して軸対称の正多角形形状であればどの
ような形状であってもよいことは勿論である。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、個々の検出
素子を同一基板上においてそれぞれ3方向の分力の検出
が可能なように十字型梁部に構成し、これらの検出素子
を連続させてマトリックス状に配列させるようにしたの
で、基板面に垂直方向の分力と基板面に水平な2方向の
分力との3方向の分力の分布を均一な高密度で検出する
ことができ、また基板面に垂直な方向の分力を8個の半
導体ストレンゲージにより検出する構成としたので、最
も高感度に検出したいセンサ面に垂直方向の分力の感度
を、基板面に水平な2方向の分力の感度のほぼ2倍で検
出することができる。
さらに、本発明の第2実施例においては、貫通孔を円孔
としたため、貫通孔の加工性がよくなり、寸法のばらつ
きを少なくできるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明分布型圧覚センサの構成の一例を示す裏
面図、 第2図および第3図は第1図のP−P線およびQ−Q線
断面図、 第4図は第1図に示す分布型圧覚センサの表面図、 第5図は本発明にかかる分布型圧覚センサの1つの検出
素子を取出して模式的に示す斜視図、 第6図は第5図のR方向から見た矢視図、 第7図は1つの検出素子に設けられる複数の半導体スト
レンゲージに3方向に発生する歪のテーブル図、 第8図および第9図はその歪を測定するための回路の構
成図、 第10図は本発明の他の実施例の構成を示す裏面図、 第11図は従来の分布型圧覚センサの構成の一例を示す斜
視図、 第12図は第11図に示す分布型圧覚センサの回路図、 第13図は従来の圧覚センサの他の構成例を示す断面図、 第14図は本発明者が先に提案した分布型圧覚センサの構
成の一例を示す裏面図、 第15図は第14図に示す分布型圧覚センサの表面図であ
る。30 ……分布型圧覚センサ、 30A……検出部、 30B……信号処理部、 13,31,32……深溝部、 14,34……浅溝部、 15,33……貫通孔、 17,35……突起部、40 ……Y方向の梁、41 ……X方向の梁、42 ……十字型状の梁、 11,111〜118……半導体ストレンゲージ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の互いに直交するX方向およ
    びY方向に、複数の前記X方向およびY方向に対して軸
    対称を保つ正多角形または円形の貫通孔をそれぞれ配列
    させて穿設すると共に、前記複数の正多角形または円形
    の貫通孔によって取囲まれた部分にX方向およびY方向
    に延在する十字型梁部を構成し、 前記半導体基板の一方の面における前記十字型梁部の各
    スパン中央の交叉部に突起部を設け、 該突起部の両側のスパンに薄肉部を形成すると共に該薄
    肉部のさらに両側にそれぞれ梁支持部を形成し、 前記半導体基板の他方の面における前記十字型梁部の前
    記X方向およびY方向に複数の半導体ストレンゲージを
    配設して、該複数の半導体ストレンゲージにより前記突
    起部の各々に加えられた力の前記半導体基板に対する垂
    直方向の分力、前記X方向およびY方向の分力が検出可
    能な検出素子を構成し、 前記複数の半導体ストレンゲージからの検出信号を処理
    する信号処理回路を前記半導体基板の他方の面の一部に
    形成したことを特徴とする分布型圧覚センサ。
JP63227432A 1988-09-13 1988-09-13 分布型圧覚センサ Expired - Lifetime JPH0676929B2 (ja)

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