JPH0676687B2 - セメントミルク注入量自動制御装置 - Google Patents

セメントミルク注入量自動制御装置

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JPH0676687B2
JPH0676687B2 JP8447986A JP8447986A JPH0676687B2 JP H0676687 B2 JPH0676687 B2 JP H0676687B2 JP 8447986 A JP8447986 A JP 8447986A JP 8447986 A JP8447986 A JP 8447986A JP H0676687 B2 JPH0676687 B2 JP H0676687B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば、場所打ち杭や柱列山止壁、土止壁等
の構築のために、掘削機により地中を掘削進行しなが
ら、その掘削土砂に所定量のセメントミルクを注入混合
攪拌してソイルパイルを造成できるように、掘削刃の駆
動回転により地盤を掘削して地中に進行する掘削機と、
設定配合率のセメントミルクを作成する作泥プラント
と、前記作泥プラントで作成されたセメントミルクを注
入ポンプを介して掘削箇所に注入する注入管と、前記注
入ポンプによるセメントミルクの注入量を調節する注入
量調節機構とを備えたセメントミルク注入量自動制御装
置に関する。
(従来の技術) 従来のこの種のセメントミルク注入量を調節制御する技
術としては、次のものが知られている。
第1従来例(特公昭58-16403号公報に記載) 第8図に示すように、目標注入量Vtを、深度方向全長に
わたって等量に設定し、掘削刃を貫入していくときに、
目標注入量よりも少ない任意量Vdでセメントミルクを注
入し、その注入量Vdと目標注入量Vtとの比較により各深
度部分で不足している注入量Vuを求め、引き上げ時に、
不足していた注入量Vuでセメントミルクを注入し、最終
的に、深度方向全長にわたって目標注入量Vtが得られる
ようにしていた。
第2従来例(実公昭57-46440号公報に記載) 注入管の土中進行速度を検出する速度検出器と、単位進
行長さ当たりのセメントミルク(公報ではグラウトと記
載されている)注入量を設定する設定器と、セメントミ
ルクの注入量を測定する流量測定装置とを備え、設定セ
メントミルク注入量と測定流量とに基づいて、セメント
ミルクの注入ポンプの吐出量、即ち、実際のセメントミ
ルク注入量を制御し、注入管の進行速度の変化にかかわ
らず、深度方向全長にわたって均一にセメントミルクを
注入し、土中に円柱状剛体を形成していた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような構成を有する第1および第2
従来例のいずれにおいても、深度方向全長にわたってセ
メントミルクを均一に注入することにより、ソイルパイ
ルとして必要な強度を得るようにするものであった。
ところで、ソイルパイルを造成する地盤性状としては、
深度方向において、砂層、シルト層、粘土層などによる
積層状態にあり、それらの地盤性状の違いにより含水率
が変化し、ソイルパイルにおける必要強度が変動する。
また、同質の層部分それぞれにあっても、深くなる程土
圧が大きくなって必要強度も増大するなど、必要強度が
深度方向で変動する。
そこで、従来のものでは、ソイルパイルにおける必要強
度が最大の場合の最大セメントミルク注入量を求め、最
終的に最大セメントミルク注入量が深度方向全長にわた
って均一に得られるようにセメントミルクを注入してい
た。
その結果、深度の浅い箇所や、砂層のように含水率が低
い箇所などでは、必要強度が小さくて済むにもかかわら
ず、多量のセメントミルクが注入され、セメントミルク
の注入量が必要以上に多くなり、セメントを浪費するこ
ととなって不経済になる欠点があった。
そのうえ、単に掘削刃の深度を考慮しているだけであ
り、例えば、掘削負荷が大きくて掘削刃の回転速度が低
下すると、それに伴ない、セメントミルクと掘削土砂と
の攪拌が不良になって必要強度が低下し、セメントミル
クの注入量が各深度部分で均一であっても、強度にバラ
ツキを生じてソイルパイルの品質が低下する欠点があっ
た。
更には、セメントミルクの注入量が多くなるに伴ない、
セメントミルクと置換されて排出される泥の量も多くな
り、排泥処理費が増大する欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、地盤性状と深度の変化それぞれに対応させるのみな
らず、攪拌効率を加味し、必要強度を得る上での必要最
小限またはそれに近い量のセメントミルクを注入できる
ようにし、工期を短縮するとともに、セメント消費量、
排泥処理費および工費それぞれを軽減しながら、高品質
のソイルパイルを造成できるようにすることを目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、このような目的を達成するために、冒頭に記
載したセメントミルク注入量自動制御装置において、第
1図の特許請求の範囲と対応させた構成図に示すよう
に、 掘削刃14の回転速度を検出する回転速度検出手段1と、 前記掘削刃14の進行速度を検出する進行速度検出手段2
と、 前記回転速度検出手段1による検出回転速度と前記進行
速度検出手段2による検出進行速度とから攪拌効率を算
出する攪拌効率算出手段3と、 注入ポンプ21によるセメントミルクの注入量を測定する
注入量測定手段4と、 注入管18によるセメントミルクの注入位置の深度を検出
する深度検出手段5と、 深度方向における地盤性状の変化と深度の関係に基づい
て予め求められた各深度位置での設計強度と比較し、前
記深度検出手段5による検出深度と前記攪拌効率算出手
段3により算出された攪拌効率とに基づいて前記設計強
度を得るに必要な各深度位置でのセメントミルクの注入
量を算出する注入量算出手段6と、 前記注入量測定手段4による測定注入量が前記注入量算
出手段6による算出注入量と一致するように注入量調節
機構7を作動する注入量制御手段8とを備えたことを特
徴とする。
(作用) 種々考察の結果、本発明者等は、次のことを見出だし
た。
(i)所定強度を得る上で、例えば、砂層、シルト層、
粘土層等の場合に、それらの含水率の違いから、含水率
の高いもの程、セメントミルクを多量に必要とするとい
ったように、積層状の地盤を形成している各層の性状に
応じてセメントミルクの必要注入量が異なり、また、同
質の層であっても、深度が深くなる程、ソイルパイルに
かかる土圧が大になり、大きな強度が要求されてセメン
トミルクを多く必要とし、地盤性状および深度それぞれ
によって設計強度が変化する。
(ii)例えば、掘削刃14の進行速度が遅いと、セメント
ミルクの単位時間当たりの注入量が少なくても所定強度
を得ることができ、また、掘削刃14の回転速度が高速で
あれば、セメントミルクの単位時間当たりの注入量が少
なくても所定強度を得ることでき、全体として、掘削刃
14の土中への進行速度と回転速度とから求められる攪拌
効率とセメントミルクの注入量との間に相関があり、攪
拌効率が高い程、セメントミルクの注入量が一定の場合
の発生強度が大になる。
上記(i)および(ii)項に着目し、先ず、ソイルパイ
ル造成に先立っての調査ボーリングにより、造成箇所の
地盤性状を知り、掘削刃14の土中への進行に伴なう各深
度部分での(i)項に基づく設計強度を求めておく。
更に、掘削刃14の土中への進行に伴なっての掘削刃14の
回転速度および進行速度それぞれを、回転速度検出手段
1および心高速度検出手段2それぞれによって検出し、
両検出速度から攪拌効率算出手段3により攪拌効率を算
出し、この算出攪拌効率から、(ii)項に基づく、セメ
ントミルクの単位注入量に対する発生強度を求め、その
発生強度と前述設計強度との比較からセメントミルクの
必要注入量を算出し、注入量制御手段8により注入量調
節機構7を作動して前記算出注入量に相当する量のセメ
ントミルクを注入することができる。
(実施例) 以下、本発明を図面に示す示す実施例に基づいて詳細に
説明する。第2図は、本発明の実施例に係る掘削機Aお
よびセメントミルクの注入システムの構成を示す全体側
面図である。この図において、9はクローラ走行装置で
あり、そのクローラ走行装置9上に縦軸心周りで旋回自
在に設けられた旋回台10に支持マスト11が立設されてい
る。支持マスト11には、スライド昇降自在に駆動モータ
12が取り付けられ、かつ、駆動モータ12にアースオーガ
ドリル13が連動連結されるとともに、そのアースオーガ
ドリル13の先端に掘削刃14が連接され、更に、旋回台10
上に設けたウィンチ15によって巻取りならびに繰り出し
自在に繰り出されるワイヤーロープ16に駆動モータ12が
連結され、ウィンチ15の駆動により掘削刃14を駆動回転
しながら昇降し、地盤を掘削して進行するように構成さ
れている。
図中、17は、掘削反力を受け止め支持するアウトリガー
である。
前記アースオーガドリル13のオーガ軸18が中空に構成さ
れてセメントミルクの注入管に兼用構成され、かつ、そ
のオーガ軸18に注入ホース19の一端側が連通接続される
とともに、注入ホース19の他端側が設定配合率のセメン
トミルクを作成する作泥プラント20に連通接続され、か
つ、注入ホース19の途中箇所に注入ポンプ21が介装さ
れ、注入ポンプ21の駆動により、作泥プラント20で作成
されたセメントミルクを、注入ホース19および注入管と
してのオーガ軸18を介して、掘削された穴内に掘削刃14
に近い箇所から注入するように構成されている。
前記駆動モータ12には、オーガ軸18の回転速度、即ち、
掘削刃14の回転速度を検出する前記回転速度検出手段1
が付設されている。この回転速度検出手段1としては、
例えば、1回転ごとに発生するパルス数の時間間隔を磁
気的または光学的に読み取って検出するように構成され
ている。この回転速度検出手段1として、内蔵型、外部
検出型のいずれであっても良い。
前記ウィンチ15には、単位時間当たりのワイヤーロープ
16の繰り出し量または巻取量、即ち、掘削刃14の掘削方
向または引き上げ方向の進行速度を検出する前記進行速
度検出手段2が付設されている。この進行速度検出手段
2としては、ウィンチ15の回転量をロータリエンコーダ
で検出するとか、磁気的または光学的に検出するなど各
種構成が採用できる。
前記注入ホース19の途中箇所には、その内部を流動する
セメントミルクの単位時間当たりの流量、即ち、セメン
トミルクの注入量を測定する前記注入量測定手段4が付
設されている。
前記進行速度検出手段2には、それによって検出された
単位時間当たりのワイヤーロープ16の繰り出し量を加減
算して、前記注入管としてのオーガ軸18によるセメント
ミルクの注入位置の深度を検出する前記深度検出手段5
が付設されている。この深度検出手段5としては、例え
ば、支持マスト11に対する駆動モータ12の位置を検出す
るなど、各種の構成が採用できる。
前記注入ポンプ21には、その斜板角度の変更により吐出
量を変更してセメントミルクの注入量を調節する前記注
入量調節機構7が付設されている。この注入ポンプ21と
しては、油圧駆動タイプや、ディーゼルエンジンとか電
気によって駆動される機械的駆動タイプのいずれでも良
く、また、その注入量調節機構7としては、斜板角度を
変更するものに限らず、例えば、ポンプの回転数を変更
するとか、流量調整弁により変更するなど各種の構成が
採用できる。
図中22は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等
を備えた演算制御装置であり、この演算制御装置22によ
り、前記攪拌効率算出手段3、注入量算出手段6および
注入量制御手段8それぞれの動作を行なうようになって
いる。
即ち、前記攪拌効率算出手段3においては、前記回転速
度検出手段1による検出回転速度と前記進行速度検出手
段2による検出進行速度それぞれを入力し、両速度に基
づき、第3図に示す特性線図に対応させて攪拌効率ηを
算出するようになっている。上述特性線図は、縦軸に攪
拌効率η、横軸に進行速度Vそれぞれをとり、掘削刃14
を互いに異なる回転数n1,n2,n3(但し、n1<n2<n3
で駆動回転させ、掘削刃14の回転速度と進行速度Vとに
基づく攪拌効率ηの変化を測定したものであり、この測
定結果から、掘削刃14の回転速度が大きくなる程、ま
た、掘削刃14の進行速度Vが遅くなる程攪拌効率ηが高
くなることが明らかである。
前記注入量算出手段6においては、深度方向における地
盤性状の変化と深度との関係に基づいて予め求められた
各深度位置での設計強度と、前記深度検出手段5による
検出深度と、前記攪拌効率算出手段3により算出された
攪拌効率ηとが入力され、検出深度と算出攪拌効率ηと
に基づいて前記設計強度を得るに必要な各深度位置での
セメントミルクの注入量ρを算出するようになってい
る。
即ち、第4図は、地盤性状とセメントミルク注入量ρと
造成ソイルパイルの強度quとセメント配合率との関係を
示す特性線図であり、砂層s1〔第4図(a)参照〕、シ
ルト層s2〔第4図(b)参照〕および粘土層s3〔第4図
(c)参照〕それぞれにおいて、互いに異なるセメント
配合率m1,m2,m3(但し、m1>m2>m3)のセメントミル
クを注入し、このセメントミルクの注入量ρに対するソ
イルパイルの造成強度を測定している。この測定の結
果、造成ソイルパイルに所定の強度quを得るのに、砂層
s1よりもシルト層s2、シルト層s2よりも粘土層s3といっ
た順に、セメントミルクの必要な注入量ρが増大するこ
とが明らかである。また、セメント配合率が高い程、ソ
イルパイルの強度quが高くなることが明らかである。
更に、第5図は、シルト層s2の場合を例にして、互いに
異なるセメント配合率m1〔第5図(a)参照〕,m2〔第
5図(b)参照〕,m3〔第5図(c)参照〕それぞれの
場合における、互いに異なる攪拌効率η1,η2,η
3(ただし、η1>η2>η3)でセメントミルクを注入し
たときの注入量ρと造成ソイルパイルの強度quとの関係
を測定した特性線図であり、セメント配合率が高い程、
かつ、攪拌効率が高い程、それぞれ所定強度を得る上で
のセメントミルク注入量ρが少なくて済むことが明らか
である。これらの考察結果に基づき、注入量算出手段6
によって、攪拌効率と深度とから、各深度位置でのセメ
ントミルクの必要最小限の注入量を算出し、それらに基
づき、注入量制御手段8により、注入量測定手段4によ
る測定注入量が算出注入量と一致するように注入量調節
機構7を作動し、注入ポンプ21によるセメントミルクの
注入量を自動的に調節できるようにするのである。
次に、この実施例による施工手順と前記注入量制御手段
による動作とにつき、両者を併せて、第6図のフローチ
ャートを用いて説明する。
先ず、演算制御装置22に、調査ボーリングによって得ら
れている地盤性状のデータ、および、作業箇所に合わせ
て設定されたセメントミルクの配合率データおよび施工
パターンを入力する(S1)。地盤性状のデータとして
は、土質の変化した境界層の深度、各層それぞれで土
質、単位体積重量、内部摩擦角、粘着力、水位、含水率
があり、これらのデータの入力に基づき、演算制御装置
22では、各層部分、ならびに、各層部分それぞれでの各
深度位置での設計強度が算出されて記憶されるようにな
っている。また、セメントミルクにおけるセメント配合
率は、軟弱地盤では大きな強度を必要とするといったよ
うに、作業現場それぞれに合わせて初期に設定されるも
のである。
施工パターンは、攪拌しにくい地盤では掘削進行、引き
上げを数回行ない、地盤性状に適合した速度で施工する
ように作業現場で初期に設定する。演算制御装置22で
は、このデータと前記設計強度および注入量、攪拌効率
〜ソイル強度のデータから、各深度での目標注入量が算
出、記憶される。
その後、クローラ走行装置9の移動走行と旋回台10の旋
回とにより平面方向での位置決めを行ない、掘削刃14を
所定の掘削箇所に位置させ、その状態でアウトリガー17
により機体を対地固定する(S2)。
しかる後に、駆動モータ12を駆動するとともに、ウィン
チ15を作動し、更に、注入ポンプ21を駆動して掘削を開
始する(S3)。この掘削刃14の掘削に伴なう進行時に
は、最終的に注入する量よりも少ない量のセメントミル
クを注入する。
この掘削に伴ない、前記回転速度検出手段1、進行速度
検出手段2、注入量測定手段4および深度検出手段5そ
れぞれからの検出回転速度、検出進行速度、測定注入量
および検出深度それぞれを演算制御装置22に入力する
(S4)。
それに基づき、演算制御装置22では、回転速度検出手段
1による検出回転速度と進行速度検出手段2による検出
進行速度とから、攪拌効率算出手段3による攪拌効率と
記憶されている目標注入量から求めた必要注入量と注入
量測定手段4による測定注入量とが一致するように注入
量調節機構7を自動的に調節する(S5)。
設計上の最深位置まで掘削したことを確認すると、ウィ
ンチ15を逆転し、掘削刃14の引き上げに移行する(S
6)。
引き上げに伴ない、前述のステップS4と同様に、前記回
転速度検出手段1、進行速度検出手段2、注入量測定手
段4および深度検出手段5それぞれからの検出回転速
度、検出進行速度、測定注入量および検出深度それぞれ
を演算制御装置22に入力する(S7)。
それらの検出結果ならびに測定結果に基づき、演算制御
装置22において、注入量算出手段6により、各深度位置
での必要注入量を演算して算出し(S8)、前記注入量測
定手段4によるセメントミルクの注入量が算出注入量と
一致するように注入量調節機構7を自動的に調節する
(S9)。
これらの処理を経て、掘削刃14を地表面まで引き上げ、
ソイルパイルの造成を終了する(S10)。
以上の構成により、上層部から砂層s1、シルト層s2、粘
土層s3の順に積層形成されている地盤にソイルパイルを
造成する場合について考察すれば、第7図(a)に示す
ように、そのソイルパイルにかかる土圧分布が、砂層s1
よりもシルト層s2、シルト層s2よりも粘土層s3と低下し
ている。また、各層部分それぞれにおいて、境界層から
境界層までの間で、深度が深くなる程、土圧が大きくな
るようにほぼ直線的に変化している。
この結果、第7図(b)に示すように、土圧分布にほぼ
比例的に対応して、造成ソイルパイルにおいて必要とさ
れる強度の分布が得られる。そして、攪拌効率を一定に
した状態における必要強度を得るためのセメントミルク
の必要注入量が、第7図(c)に実線V1で示すように得
られる。ここで、シルト層s2の方が粘土層s3の場合より
も必要強度が小さいにもかかわらず、セメントミルクの
必要注入量が多くなっているのは、シルト層s2に比べて
粘土層s3の含水率が高く、所定強度を得る上で、粘土層
s3の場合にかなり多量のセメントミルクを必要とするた
めである。
したがって、掘削に伴なって掘削刃14を地中に進行して
いくときに、先ず、必要注入量V1よりも少ない量に設定
されたセメントミルクが注入される。
次いで、掘削刃14の引き上げ時には、掘削時のセメント
ミルクの注入量(一点鎖線V2で示す)と必要注入量V1
の差、即ち、不足している量だけセメントミルクが注入
され、必要注入量V1に相当する量のセメントミルクが注
入されて、設計強度に相当する強度のソイルパイルが造
成される。なお、実際の作業時におけるセメントミルク
の注入量は、前記攪拌効率の変化に伴なって変動するた
め、第7図(c)の掘削時におけるセメントミルクの注
入量V2、ならびに、不足注入量それぞれは、所定の攪拌
効率に変換したものを示している。
これらの結果から、従来のセメントミルクの注入量V3
比べ、本発明のセメントミルクの注入量V1が大幅に少な
くなっていることが明らかである。
第7図(d)は、具体的な施工パターンとセメントミル
クの注入量との関係を示す模式図であり、先ず、セメン
トミルクを注入しながら最深位置まで掘削下降し(V11
で示す)、これにより、図の右側に白ヌキ部分で示した
ものに相当する量のセメントミルクを注入する。次に、
シルト層S2の最上部位置まで掘削刃14を引き上げ(V12
で示す)、図の右側に左側が下方となる斜線部分で示し
たものに相当する量のセメントミルクを注入する。その
後、そこから、掘削を行なわずに最深位置まで下降し
(V13で示す)、図の右側に右側が下方となる斜線部分
で示したものに相当する量のセメントミルクを注入す
る。しかる後に、掘削刃14を地表面まで引き上げ(V14
で示す)、図の右側に網目部分で示したものに相当する
量のセメントミルクを注入し、最終的に、第7図(c)
で示した必要注入量V1に相当する量のセメントミルクを
注入する。
即ち、砂層S1では1往復の工程においてセメントミルク
を注入し、シルト層S2および粘土層S3それぞれでは、2
往復の工程でセメントミルクを注入するようになってい
る。これは、シルト層S2および粘土層S3それぞれが深い
位置にあるめに、ソイルパイルとしての必要強度が大で
あること、ならびに、シルト層S2および粘土層S3それぞ
れがセメントミルクを攪拌しにくい性状であるため、そ
のセメントミルクの注入工程を繰り返すことにより、必
要量のセメントミルクを確実良好に注入できるようにし
ているのである。
なお、この注入工程としては、ソイルパイル造成箇所を
形成している地層の性状に応じ、3往復以上繰り返すよ
うにするものでも良い。
この実施例では、掘削刃14による掘削時に、ある量のセ
メントミルクを注入し、掘削刃14の引き上げ時に不足分
を注入して補正し、最終的に必要注入量V1を得るように
しているが、本発明としては、例えば、掘削時のみ、あ
るいは、引き上げ時のいずれか一方のみにおいて、必要
注入量V1の全量を注入するようにしても良い。
(効果) 以上のように、本発明によれば、ソイルパイルの造成箇
所における地盤性状の変化と深度とに応じた設計強度に
対し、更に、掘削刃の進行速度および回転速度それぞれ
に基づいた攪拌効率を加味し、設計強度に対応した強度
が発生するようにセメントミルクを注入するから、地盤
性状および深度の変化はもちろんのこと、実際の掘削に
おける掘削刃の進行速度および回転速度のいかんにかか
わらず、必要最小限またはそれに近い量のセメントミル
クを注入して、各深度部分で所定の強度を良好に得るこ
とができ、高品質のソイルパイルを造成できるようにな
った。
しかも、その高品質のソイルパイルを造成する上で、セ
メントミルクの注入量を必要最小限に抑えることがで
き、ソイルパイルの造成を早期に行なうことができて工
期を短縮でき、また、セメント消費量を大幅に軽減で
き、それに伴なって排泥処理費および工費のいずれをも
大幅に軽減できるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、特許請求の範囲と対応させた構成図、第2図
は、本発明の実施例に係るセメントミルクの注入システ
ムの構成を示す全体側面図、第3図は、攪拌効率と掘削
刃の進行速度および回転速度それぞれとの関係を示す特
性線図、第4図(a),(b),(c)は、それぞれセ
メントミルクの注入量と造成ソイルパイルの強度とセメ
ント配合率との関係を示す特性線図、第5図(a),
(b),(c)は、それぞれセメントミルクの注入量と
造成ソイルパイルの強度と攪拌効率との関係を示す特性
線図、第6図は、セメントミルクの注入制御動作を説明
するフローチャート、第7図(a),(b),(c)
は、地盤性状の変化と深度と強度とセメントミルクの注
入量との関係を示す模式図、第7図(d)は、施工パタ
ーンとセメントミルクの注入量との関係を示す模式図、
第8図は、従来例の制御管理図である。 1……回転速度検出手段、2……進行速度検出手段、 3……攪拌効率算出手段、4……注入量測定手段、 5……深度検出手段、6……注入量算出手段、 7……注入量調節機構、8……注入量制御手段、 14……掘削刃、 18……注入管としてのオーガ軸、 20……作泥プラント、21……注入ポンプ、 A……掘削機。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−205616(JP,A) 特開 昭59−27028(JP,A) 特開 昭59−27027(JP,A) 特開 昭54−78809(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削刃の駆動回転により地盤を掘削して地
    中に進行する掘削機と、 設定配合率のセメントミルクを作成する作泥プラント
    と、 前記作泥プラントで作成されたセメントミルクを注入ポ
    ンプを介して掘削箇所に注入する注入管と、 前記注入ポンプによるセメントミルクの注入量を調節す
    る注入量調節機構とを備えたセメントミルク注入量自動
    制御装置であって、 前記掘削刃の回転速度を検出する回転速度検出手段と、 前記掘削刃の進行速度を検出する進行速度検出手段と、 前記回転速度検出手段による検出回転速度と前記進行速
    度検出手段による検出進行速度とから攪拌効率を算出す
    る攪拌効率算出手段と、 前記注入ポンプによるセメントミルクの注入量を測定す
    る注入量測定手段と、 前記注入管によるセメントミルクの注入位置の深度を検
    出する深度検出手段と、 深度方向における地盤性状の変化と深度との関係に基づ
    いて予め求められた各深度位置での設計強度と比較し、
    前記深度検出手段による検出深度と前記攪拌効率算出手
    段により算出された攪拌効率とに基づいて前記設計強度
    を得るに必要な各深度位置でのセメントミルクの注入量
    を算出する注入量算出手段と、 前記注入量測定手段による測定注入量が前記注入量算出
    手段による算出注入量と一致するように前記注入量調節
    機構を作動する注入量制御手段とを備えたセメントミル
    ク注入量自動制御装置。
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