JPH0676420B2 - 新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物 - Google Patents
新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物Info
- Publication number
- JPH0676420B2 JPH0676420B2 JP33015390A JP33015390A JPH0676420B2 JP H0676420 B2 JPH0676420 B2 JP H0676420B2 JP 33015390 A JP33015390 A JP 33015390A JP 33015390 A JP33015390 A JP 33015390A JP H0676420 B2 JPH0676420 B2 JP H0676420B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cyanoacrylate
- dimethylvinylsilylmethyl
- novel
- adhesive composition
- adhesive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なα−シアノアクリレートおよびそれを必
須成分とするシアノアクリレート系接着剤組成物に関す
る。
須成分とするシアノアクリレート系接着剤組成物に関す
る。
(従来の技術とその課題) 一般式 で示されるα−シアノアクリレートは、被着体表面に吸
着されている微量の水分により急速に重合、硬化し、極
めて強度の高い接着力が得られることから、常温一液型
の瞬間接着剤として、金属、プラスチックス、ゴム、木
材などの接着に広く利用されている。
着されている微量の水分により急速に重合、硬化し、極
めて強度の高い接着力が得られることから、常温一液型
の瞬間接着剤として、金属、プラスチックス、ゴム、木
材などの接着に広く利用されている。
従来知られたα−シアノアクリレートとしては、メチル
α−シアノアクリレート、エチルα−シアノアクリレー
ト、プロピルα−シアノアクリレートなどのアルキルα
−シアノアクリレート類、アリルα−シアノアクリレー
ト、プロパギルα−シアノアクリレートなどのアルケニ
ルまたはアルキニルα−シアノアクリレート類、2,2,2
−トリフロオロエチルα−シアノアクリレート、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピルα−シアノアクリレートな
どのフルオロアルキルα−シアノアクリレート類、2−
メチキシエチルα−シアノアクリレート、2−エトキシ
エチルα−シアノアクリレートなどのアルコキシアルキ
ルα−シアノアクリレート類などが知られている。
α−シアノアクリレート、エチルα−シアノアクリレー
ト、プロピルα−シアノアクリレートなどのアルキルα
−シアノアクリレート類、アリルα−シアノアクリレー
ト、プロパギルα−シアノアクリレートなどのアルケニ
ルまたはアルキニルα−シアノアクリレート類、2,2,2
−トリフロオロエチルα−シアノアクリレート、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピルα−シアノアクリレートな
どのフルオロアルキルα−シアノアクリレート類、2−
メチキシエチルα−シアノアクリレート、2−エトキシ
エチルα−シアノアクリレートなどのアルコキシアルキ
ルα−シアノアクリレート類などが知られている。
しかして一般にα−シアノアクリレートを接着剤として
使用した場合、揮発したシアノアクリレートモノマーが
大気中の水分で重合し、白い粉となって接着部周辺に付
着する(白化現象)ため、接着物の外観を損なうという
問題がある。また、電気・電子部品の組立等に使用され
た場合、揮発モノマーが接点部を汚し、接点不良を引き
起こしたり、また可動部で硬化し、作動不良の原因とな
ることがある。また硬化物の耐熱性が低く、100℃以上
の温度では接着力が急激に低下するため実用上問題があ
る。耐熱性を改善したものとしてエステル部に不飽和結
合を持つシアノアクリレートが知られている。これは適
当な温度(100−150℃)で熱処理することにより耐熱性
は向上するが、熱間耐熱性については全く改善されてい
ない。
使用した場合、揮発したシアノアクリレートモノマーが
大気中の水分で重合し、白い粉となって接着部周辺に付
着する(白化現象)ため、接着物の外観を損なうという
問題がある。また、電気・電子部品の組立等に使用され
た場合、揮発モノマーが接点部を汚し、接点不良を引き
起こしたり、また可動部で硬化し、作動不良の原因とな
ることがある。また硬化物の耐熱性が低く、100℃以上
の温度では接着力が急激に低下するため実用上問題があ
る。耐熱性を改善したものとしてエステル部に不飽和結
合を持つシアノアクリレートが知られている。これは適
当な温度(100−150℃)で熱処理することにより耐熱性
は向上するが、熱間耐熱性については全く改善されてい
ない。
本発明の目的は、瞬間接着剤として優れた接着特性を有
するとともに、白化防止性、耐熱性に優れた新規化合物
を提供することにある。
するとともに、白化防止性、耐熱性に優れた新規化合物
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、化学構造式 で表される新規なジメチルビニルシリルメチルα−シア
ノアクリレートおよびこれを必須成分とするシアノアク
リレート系接着剤にある。このジメチルビニルシリルメ
チルα−シアノアクリレートは新規化合物であり、それ
自体優れた接着性能をもっている。また分子中にケイ素
を含むことから、耐ドライエッチング性、酸素透過性に
優れた接着層を形成することができる。さらに公知のシ
アノアクリレートと混合することにより、白化現象を効
果的に抑えることができると共に、耐熱エージング性お
よび熱間耐熱性を改善するという著効を示す。
ノアクリレートおよびこれを必須成分とするシアノアク
リレート系接着剤にある。このジメチルビニルシリルメ
チルα−シアノアクリレートは新規化合物であり、それ
自体優れた接着性能をもっている。また分子中にケイ素
を含むことから、耐ドライエッチング性、酸素透過性に
優れた接着層を形成することができる。さらに公知のシ
アノアクリレートと混合することにより、白化現象を効
果的に抑えることができると共に、耐熱エージング性お
よび熱間耐熱性を改善するという著効を示す。
この場合併用しうるシアノアクリレートは特に限定され
ず、一般式 但しRはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の
炭化水素基またはアルコキシアルキル基等のアルコキシ
炭化水素基を示す。
ず、一般式 但しRはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の
炭化水素基またはアルコキシアルキル基等のアルコキシ
炭化水素基を示す。
で表されるシアノアクリレートであり、適宜従来知られ
たシアノアクリレートが用いられる。
たシアノアクリレートが用いられる。
Rがアルキル基であるメチルα−シアノアクリレート、
エチルα−シアノアクリレート、プロピルα−シアノア
クリレート、Rがアルコキシアルキル基である2−メト
キシエチルα−シアノアクリレート、2−エトキシエチ
ルα−シアノアクリレート、Rがアルケニル基であるア
リルα−シアノアクリレート、Rがアルキニル基である
プロパギルα−シアノアクリレート等が挙げられる。
エチルα−シアノアクリレート、プロピルα−シアノア
クリレート、Rがアルコキシアルキル基である2−メト
キシエチルα−シアノアクリレート、2−エトキシエチ
ルα−シアノアクリレート、Rがアルケニル基であるア
リルα−シアノアクリレート、Rがアルキニル基である
プロパギルα−シアノアクリレート等が挙げられる。
ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレートは
接着成分の5−95重量%用いることが望ましい。
接着成分の5−95重量%用いることが望ましい。
本発明のジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリ
レートは、下記構造式 で示されるジメチルビニルシリルメチルα−シアノアセ
テートをホルムアルデヒドまたパラホルムアルデヒドと
塩基性触媒の存在下に脱水縮合させて縮重合体を製造
し、ついでこの縮重合体を加熱解重合(熱分解)するこ
とにより製造することができる。
レートは、下記構造式 で示されるジメチルビニルシリルメチルα−シアノアセ
テートをホルムアルデヒドまたパラホルムアルデヒドと
塩基性触媒の存在下に脱水縮合させて縮重合体を製造
し、ついでこの縮重合体を加熱解重合(熱分解)するこ
とにより製造することができる。
かくして得られるジメチルビニルシリルメチルα−シア
ノアクリレートを安定に保存するために安定剤を加える
ことが望ましい。このような安定剤としては、例えば、
アニオン重合抑制剤として、亜硫酸ガス(SO2)、サル
トン化合物、有機スルホン酸、メルカプタン、トリフル
オロ酢酸、フッ化ホウ素酸など、またラジカル重合抑制
剤として、キノン類、カテコール、ピロガロール、2.6
−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。これら
の添加量はその抑制能力によって異なるが、モノマーに
対し1−10000ppm、特に10−1000ppmの範囲が望まし
い。
ノアクリレートを安定に保存するために安定剤を加える
ことが望ましい。このような安定剤としては、例えば、
アニオン重合抑制剤として、亜硫酸ガス(SO2)、サル
トン化合物、有機スルホン酸、メルカプタン、トリフル
オロ酢酸、フッ化ホウ素酸など、またラジカル重合抑制
剤として、キノン類、カテコール、ピロガロール、2.6
−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。これら
の添加量はその抑制能力によって異なるが、モノマーに
対し1−10000ppm、特に10−1000ppmの範囲が望まし
い。
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。以
下「部」、「%」とあるのはいずれも重量基準で表した
ものである。
下「部」、「%」とあるのはいずれも重量基準で表した
ものである。
合成例 (ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレート
の製造) ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレート3
6.65g(0.2モル)、パラホルムアルデヒド5.4g(0.18モ
ル)、トルエン109g、トリエチレンジアミン36.5mg、ハ
イドロキノン36.5mgを還流下に反応させ生成水を共沸脱
水し、次いでジオクチルフタレート18.3g、ハイドロキ
ノン0.37g、五酸化リン0.37gを加えトルエン除去した
後、150−250℃減圧下解重合して、粗ジメチルビニルシ
リルメチルα−シアノアクリレート14.6gを得た。これ
を再蒸留することによりジメチルビニルシリルメチルα
−シアノアクリレート13.5g(沸点79−81℃/1.5mmHg、
収率37%)を得た。
の製造) ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレート3
6.65g(0.2モル)、パラホルムアルデヒド5.4g(0.18モ
ル)、トルエン109g、トリエチレンジアミン36.5mg、ハ
イドロキノン36.5mgを還流下に反応させ生成水を共沸脱
水し、次いでジオクチルフタレート18.3g、ハイドロキ
ノン0.37g、五酸化リン0.37gを加えトルエン除去した
後、150−250℃減圧下解重合して、粗ジメチルビニルシ
リルメチルα−シアノアクリレート14.6gを得た。これ
を再蒸留することによりジメチルビニルシリルメチルα
−シアノアクリレート13.5g(沸点79−81℃/1.5mmHg、
収率37%)を得た。
90MHz1H−NMR(CDCI3TMS) δ(ppm):7.02(s,1H)、6.59(s,1H)、6.22−5.63
(m,3H)、4.04(s,2H)、0.21(s.6H) 90MHz13Cr−NMR(CDCI3) δ(ppm):160.79,142.54,134.80,116.23,114.03,58.8
8,−5.34 実施例1 ポリ(ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレ
ート):PVSMCAと公知のα−シアノアクリレートのポリ
マーとしてポリ(エチルα−シアノアクリレート):PEC
Aおよびポリ(アリルα−シアノアクリレート):PACAの
熱重量測定を行い、各温度におけるポリマーの重量減少
率を第1表に示した。また、熱重量測定結果のチャート
を第3図に示した。
(m,3H)、4.04(s,2H)、0.21(s.6H) 90MHz13Cr−NMR(CDCI3) δ(ppm):160.79,142.54,134.80,116.23,114.03,58.8
8,−5.34 実施例1 ポリ(ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレ
ート):PVSMCAと公知のα−シアノアクリレートのポリ
マーとしてポリ(エチルα−シアノアクリレート):PEC
Aおよびポリ(アリルα−シアノアクリレート):PACAの
熱重量測定を行い、各温度におけるポリマーの重量減少
率を第1表に示した。また、熱重量測定結果のチャート
を第3図に示した。
測定条件:窒素気流中、25−500℃、昇温速度10℃/min 実施例2 ジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリレート
(VSMCA)と、公知のα−シアノアクリレートとしてメ
チルα−シアノアクリレート(MCA)、エチルα−シア
ノアクリレート(ECA)、アリルα−シアノアクリレー
ト(ACA)を第2表に示す割合で混合し接着剤を調製し
た。この接着剤を用いて鉄の試験片(100×25×1.6mm)
を接着し、室温で24時間養生した後200℃で5時間エー
ジングし、室温まで冷却後その剪断接着力を測定して耐
熱性を評価した結果を第2表に示す。
(VSMCA)と、公知のα−シアノアクリレートとしてメ
チルα−シアノアクリレート(MCA)、エチルα−シア
ノアクリレート(ECA)、アリルα−シアノアクリレー
ト(ACA)を第2表に示す割合で混合し接着剤を調製し
た。この接着剤を用いて鉄の試験片(100×25×1.6mm)
を接着し、室温で24時間養生した後200℃で5時間エー
ジングし、室温まで冷却後その剪断接着力を測定して耐
熱性を評価した結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図はジメチルビニルシリルメチルα−シアノアクリ
レートの1HNMRチャート、第2図はその13CNMRチヤー
ト、第3図は熱重量(TG)測定のチャートである。
レートの1HNMRチャート、第2図はその13CNMRチヤー
ト、第3図は熱重量(TG)測定のチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】下記化学構造式であらわされる新規なジメ
チルビニルシリルメチルα−シアノアクリレート - 【請求項2】請求項1記載の新規なジメチルビニルシリ
ルメチルα−シアノアクリレートを必須成分とするシア
ノアクリレート系接着剤組成物。 - 【請求項3】更に一般式 但しRは炭化水素基またはアルコキシ炭化水素基を示
す、で表されるα−シアノアクリレートを含有してなる
請求項2記載のシアノアクリレート系接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33015390A JPH0676420B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33015390A JPH0676420B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202195A JPH04202195A (ja) | 1992-07-22 |
JPH0676420B2 true JPH0676420B2 (ja) | 1994-09-28 |
Family
ID=18229410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33015390A Expired - Lifetime JPH0676420B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0676420B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2019669A1 (en) * | 1989-11-21 | 1991-05-21 | John Woods | Anionically polymerizable monomers, polymers thereof, and use of such polymers in photoresists |
US5386047A (en) * | 1994-03-11 | 1995-01-31 | Loctite Corporation | Di-α-cyanopentadienoate disiloxane compounds for use in adhesives |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP33015390A patent/JPH0676420B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04202195A (ja) | 1992-07-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5140084A (en) | Silicon-containing alpha-cyanoacrylates | |
US9481640B2 (en) | Electron deficient olefins | |
JPH0585542B2 (ja) | ||
US10906882B2 (en) | Polyfunctional oxetane-based compound and production method thereof | |
US2784215A (en) | Monomeric esters of alpha-cyanoacrylic acid and their preparation | |
IE51033B1 (en) | 2-cyanoacrylate,its production and composition containing it | |
US8481755B2 (en) | Activated methylene reagents and curable compositions prepared therefrom | |
WO2011077906A1 (ja) | エチル-2-シアノアクリレート接着剤組成物の精製方法およびエチル-2-シアノアクリレート接着剤組成物 | |
JPS5853676B2 (ja) | 接着剤組成物 | |
US5386047A (en) | Di-α-cyanopentadienoate disiloxane compounds for use in adhesives | |
JPH0676420B2 (ja) | 新規なα―シアノアクリレートおよび接着剤組成物 | |
US3355482A (en) | Stabilized cyanoacrylate adhesives | |
US3532674A (en) | Fluoroalkoxyalkyl 2-cyanoacrylates and polymers thereof | |
US3711448A (en) | Morpholineamide of alpha-cyanoacrylates and polymers thereof | |
JP2829664B2 (ja) | 含ケイ素α−シアノアクリレートの製造法 | |
JP2864274B2 (ja) | シアノアクリレート系接着剤 | |
US11697738B2 (en) | Composition, its preparation method, and the use of the composition in construction application | |
JPH06192202A (ja) | 2−シアノアクリレート | |
US3663592A (en) | Fluoroalkoxyalkyl 2-cyanoacetates | |
JPS6028829B2 (ja) | 新規なα↓−シアノアクリレ−ト | |
US8399698B1 (en) | Substituted activated methylene reagents and methods of using such reagents to form electron deficient olefins | |
JPH0251545B2 (ja) | ||
JPH0239513B2 (ja) |