JPH0675689A - 超音波タッチパネル - Google Patents

超音波タッチパネル

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JPH0675689A
JPH0675689A JP25415292A JP25415292A JPH0675689A JP H0675689 A JPH0675689 A JP H0675689A JP 25415292 A JP25415292 A JP 25415292A JP 25415292 A JP25415292 A JP 25415292A JP H0675689 A JPH0675689 A JP H0675689A
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JP
Japan
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ultrasonic
surface acoustic
piezoelectric
acoustic wave
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JP25415292A
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Koji Toda
耕司 戸田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波送受波装置を非圧電基板に備えること
によりその非圧電基板に触指したことを感知する超音波
タッチパネルを提供する。 【構成】 すだれ状電極T1から電気信号を入力する
と、その電気信号が弾性表面波に変換されて超音波デバ
イス1の圧電磁器薄板6を伝搬し、さらにガラス基板5
を伝搬する。ガラス基板5を伝搬している弾性表面波の
うち超音波デバイス3のすだれ状電極R1〜R4の示す中
心周波数とその近傍の周波数の弾性表面波のみが電気信
号に変換されてすだれ状電極R1〜R4から出力される。
すだれ状電極T1とR1との間の弾性表面波の伝搬路を遅
延素子とする発振器を構成することにより、駆動回路を
簡略化でき低消費電力駆動が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波送受波装置を非圧
電基板に備えることにより、その非圧電基板に人指また
は物体が接触したことを感知する超音波タッチパネルに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のタッチパネルには抵抗膜を用いる
方法と超音波を用いる方法が主に挙げられる。抵抗膜を
用いる方法は透明導電性フィルム(抵抗膜)に触指する
ことによりその透明導電性フィルムの抵抗値が変化する
ものであり、低消費電力であるものの応答時間、感度、
耐久性等の点で問題を有している。超音波を用いる方法
は予め弾性表面波を励振させておいた非圧電基板に触指
することによりその弾性表面波が減衰するものである。
非圧電基板に弾性表面波を励振する従来の方法として
は、バルク波振動子を用いたくさび形トランスデューサ
により間接的に励振する方法、圧電薄膜トランスデュー
サにより直接的に励振する方法等が挙げられる。くさび
形トランスデューサは超音波による非破壊検査等に用い
られているが、くさび角の工作精度の問題等から比較的
低い周波数領域においてのみ用いられる。圧電薄膜トラ
ンスデューサはZnO等の圧電薄膜を基板に蒸着しすだ
れ状電極により弾性表面波を励振する方法で、すだれ状
電極の構成により種々の伝送特性を示すことから高周波
デバイスとして用いられるが、UHF,VHF帯に限ら
れるとともに加工性や量産性に問題がある。このように
して、従来の方法では応答時間、感度、耐久性、工作精
度、加工性および量産性等に問題があり、使用周波数領
域も制限されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加工
性、耐久性および量産性に優れ、低消費電力で効率良く
弾性表面波を非圧電基板に励振することができ、非圧電
基板に触指することによる弾性表面波の減衰に対する応
答時間が短く感度の良い超音波タッチパネルを提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
タッチパネルは、入力用超音波デバイスAおよび出力用
超音波デバイスBで成る超音波送受波装置を非圧電基板
の一方の板面上に少なくとも1つ設けて成る超音波タッ
チパネルにおいて、前記入力用超音波デバイスAは圧電
薄板aに少なくとも1組のすだれ状電極Pを備えて成
り、前記出力用超音波デバイスBは圧電薄板bに前記す
だれ状電極Pに対応する少なくとも2組のすだれ状電極
QおよびRを備えて成り、前記すだれ状電極Qの出力端
は増幅器を介して前記すだれ状電極Pの入力端に接続さ
れており、前記すだれ状電極Pから前記すだれ状電極Q
に至る間の前記非圧電基板における弾性表面波の伝搬路
を遅延素子とする発振器が構成されていて、前記発振器
の信号ループは前記すだれ状電極Pと、前記弾性表面波
の伝搬路と、前記すだれ状電極Qと、前記増幅器とから
成り、前記非圧電基板に励振された弾性表面波に応じて
前記すだれ状電極QまたはRに現れる電気信号を出力す
る手段が設けられていて、前記非圧電基板の前記一方の
板面における弾性表面波の伝搬路の一部に人指または物
体が接触したことを、前記すだれ状電極QまたはRに出
力される前記電気信号の大きさから感知することを特徴
とする。
【0005】請求項2に記載の超音波タッチパネルは、
前記圧電薄板aの厚さが前記すだれ状電極Pの電極周期
長以下であり、前記圧電薄板bの厚さは前記すだれ状電
極QまたはRの電極周期長以下であって、前記すだれ状
電極P,QまたはRの電極周期長は1次モードまたは2
次以上のモードの弾性表面波の波長にほぼ等しいことを
特徴とする。
【0006】請求項3に記載の超音波タッチパネルは、
前記1次モードまたは2次以上の前記モードの弾性表面
波の位相速度が前記非圧電基板単体に励振される弾性表
面波の伝搬速度にほぼ等しいことを特徴とする。
【0007】請求項4に記載の超音波タッチパネルは、
前記圧電薄板aまたはbが圧電セラミックで成り、該圧
電セラミックの分極軸の方向は該圧電セラミックの厚さ
方向と平行であることを特徴とする。
【0008】請求項5に記載の超音波タッチパネルは、
前記圧電薄板aまたはbがPVDFその他の高分子圧電
フィルムで成ることを特徴とする。
【0009】請求項6に記載の超音波タッチパネルは、
前記圧電薄板aまたはbが前記すだれ状電極P,Qまた
はRが設けられている方の板面を介して前記非圧電基板
に固着されていることを特徴とする。
【0010】請求項7に記載の超音波タッチパネルは、
前記圧電薄板aまたはbの板面のうちで前記すだれ状電
極PまたはQ若しくはRがそれぞれ設けられていない方
の板面がそれぞれ金属薄膜で被覆されていることを特徴
とする。
【0011】請求項8に記載の超音波タッチパネルは、
前記入力用超音波デバイスAは少なくとも2組のすだれ
状電極P1およびP2を備え、前記出力用超音波デバイ
スBは少なくとも4組のすだれ状電極Q1,Q2,R1
およびR2を備えていて、前記すだれ状電極Q1および
Q2は前記すだれ状電極P1に対応し、前記すだれ状電
極R1およびR2は前記すだれ状電極P2に対応してお
り、前記すだれ状電極Q1の出力端および前記すだれ状
電極R1の出力端は互いに電気的に接続点N1で接続さ
れており、前記すだれ状電極Q2の出力端および前記す
だれ状電極R2の出力端は互いに電気的に接続点N2で
接続されており、前記接続点N1は増幅器を介してスイ
ッチS1の入力端とスイッチS2の入力端との接続点に
電気的に接続され、前記すだれ状電極P1から前記すだ
れ状電極Q1に至る間の前記非圧電基板で成る弾性表面
波の伝搬路L1を遅延素子とする発振器H1、または前
記すだれ状電極P2から前記すだれ状電極R1に至る間
の前記非圧電基板で成る弾性表面波の伝搬路L2を遅延
素子とする発振器H2が構成されていて、前記発振器H
1の信号ループは前記すだれ状電極P1と、前記伝搬路
L1と、前記すだれ状電極Q1と、前記増幅器とから成
り、前記発振器H2の信号ループは前記すだれ状電極P
2と、前記伝搬路L2と、前記すだれ状電極R1と、前
記増幅器とから成り、前記スイッチS1の出力端および
前記スイッチS2の出力端を交互に所定の周期でそれぞ
れ前記すだれ状電極P1およびP2に電気的に接続する
スイッチ制御手段が設けられていて、前記非圧電基板に
おける弾性表面波の伝搬路の一部に人指または物体が接
触したことを、前記接続点N1および前記接続点N2に
現れる電気信号の大きさから感知することを特徴とす
る。
【0012】請求項9に記載の超音波タッチパネルは、
前記超音波送受波装置が前記非圧電基板の前記一方の板
面に少なくとも2つ設けてあり、一方の前記超音波送受
波装置における前記超音波デバイスA,B間の弾性表面
波の伝搬路と、もう一方の前記超音波送受波装置におけ
る前記超音波デバイスA,B間の弾性表面波の伝搬路と
が互いに直交していることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の超音波タッチパネルは、入力用超音波
デバイスAおよび出力用超音波デバイスBから成る超音
波送受波装置を非圧電基板の一方の板面に設けて成る簡
単な構造を有する。入力用超音波デバイスAは圧電薄板
aに少なくとも1組のすだれ状電極Pを備えて成り、前
記出力用超音波デバイスBは圧電薄板bに前記すだれ状
電極Pに対応する少なくとも2組のすだれ状電極Qおよ
びRを備えて成る簡単な構造を有する。入力用超音波デ
バイスAのすだれ状電極Pから電気信号を入力する構造
を採用することにより、非圧電基板に1次モードまたは
2次以上のモードの弾性表面波を励振させることができ
る。このときこの弾性表面波の位相速度が非圧電基板単
体における弾性表面波の伝搬速度にほぼ等しくなるよう
な構造を採用することにより、すだれ状電極Pから加え
られる電気的エネルギーが弾性表面波に変換される度合
を大きくすることができるだけでなく、圧電薄板と非圧
電基板との界面での音響インピーダンスの不整合等によ
って生じる反射等を除去することができる。このように
して、低消費電力で高電圧を印加すること無しに効率良
く弾性表面波を非圧電基板に励振することができる。
【0014】本発明の超音波タッチパネルでは、非圧電
基板に励振されている弾性表面波を出力用超音波デバイ
スBのすだれ状電極QおよびRから電気信号として出力
させる構造を採用するとともに、すだれ状電極Qおよび
Rのそれぞれをすだれ状電極Pに対し弾性表面波の送受
波の指向軸が共通になるよう配置している。従って、非
圧電基板の板面上における弾性表面波の伝搬路(すなわ
ちすだれ状電極P,Q間およびP,R間)を触指するこ
とにより非圧電基板に励振されている弾性表面波が消滅
または減衰するから、すだれ状電極QまたはRに出力さ
れる電気信号も消滅または減衰する。このようにして、
本発明の超音波タッチパネルは応答時間が短く感度が良
い。
【0015】すだれ状電極Qの出力端を増幅器を介して
すだれ状電極Pの入力端に接続する構造を採用すること
により、前記すだれ状電極P,Q間の非圧電基板の板面
上における弾性表面波の伝搬路を遅延素子とする遅延線
発振器を構成することができる。この遅延線発振器の信
号ループは前記すだれ状電極Pと、前記弾性表面波の伝
搬路と、前記すだれ状電極Qと、前記増幅器とから成
る。このようにして、本発明の超音波タッチパネルの駆
動源として遅延線発振器が採用されている。従って、回
路構成が簡単であることから小型軽量化が可能で、しか
も低消費電力で低電圧での駆動ができる。
【0016】超音波デバイスにおける圧電薄板の厚さを
すだれ状電極の電極周期長以下にし、すだれ状電極の電
極周期長を1次モードまたは2次以上のモードの弾性表
面波の波長にほぼ等しくする構造を採用することによ
り、すだれ状電極から加えられる電気的エネルギーが弾
性表面波に変換される度合を大きくすることができるだ
けでなく、圧電薄板と非圧電基板との界面での音響イン
ピーダンスの不整合等によって生じる反射等を除去する
ことができる。なお、すだれ状電極の電極周期長すなわ
ち弾性表面波の波長λに対する圧電薄板の厚さdの割合
(d/λ)が小さいほど効果は大きい。
【0017】圧電薄板として圧電セラミックを採用し、
その圧電セラミックの分極軸の方向と厚さ方向とを平行
にする構造を採用することにより、非圧電基板に効率よ
く1次モードまたは2次以上のモードの弾性表面波を励
振することができる。
【0018】圧電薄板としてPVDFその他の高分子圧
電フィルムを採用することにより、非圧電基板に効率よ
く1次モードまたは2次以上のモードの弾性表面波を励
振することができる。
【0019】すだれ状電極を圧電薄板と非圧電基板との
界面に設け圧電薄板の空気側を電気的に短絡状態にした
構造を採用することにより、すだれ状電極に加えられる
電気的エネルギーを効率よく弾性表面波に変換すること
ができる。電気的に短絡状態にするには板面に金属薄膜
を被覆する方法が有効である。
【0020】本発明の超音波タッチパネルは、入力用超
音波デバイスAにおいて少なくとも2組のすだれ状電極
P1およびP2を設け、出力用超音波デバイスBにおい
てすだれ状電極P1に対応する少なくとも2組のすだれ
状電極Q1およびQ2(以後Qグループと呼ぶ)並びに
すだれ状電極P2に対応する少なくとも2組のすだれ状
電極R1およびR2(以後Rグループと呼ぶ)を設けた
構造を採用している。その上すだれ状電極Q1とR1と
を互いに電気的に接続点N1において接続し、すだれ状
電極Q1およびR1(以後第1グループと呼ぶ)に出力
される遅延電気信号を感知できる構造を採用している。
また、すだれ状電極Q2とR2とを互いに電気的に接続
点N2において接続し、すだれ状電極Q2およびR2
(以後第2グループと呼ぶ)に出力される遅延電気信号
を感知できる構造を採用している。さらに、接続点N1
を増幅器Mを介してすだれ状電極P1またはP2に電気
的に接続する構造を採用している。すだれ状電極P1と
増幅器Mとの間にスイッチS1を設けすだれ状電極P2
と増幅器Mとの間にスイッチS2を設け、スイッチS1
の出力端およびスイッチS2の出力端を交互に所定の周
期でそれぞれすだれ状電極P1およびP2に電気的に接
続するスイッチ制御手段を設けることにより、接続点N
1を増幅器Mを介してすだれ状電極P1またはP2に電
気的に交互に所定の周期で接続することができる。この
ようにして、すだれ状電極P1とQ1との間の非圧電基
板で成る弾性表面波の伝搬路L1を遅延素子とする発振
器H1、またはすだれ状電極P2とR1との間の非圧電
基板で成る弾性表面波の伝搬路L2を遅延素子とする発
振器H2を構成することができる。発振器H1の信号ル
ープはすだれ状電極P1と、伝搬路L1と、すだれ状電
極Q1と、増幅器Mとから成り、発振器H2の信号ルー
プはすだれ状電極P2と、伝搬路L2と、すだれ状電極
R1と、増幅器Mとから成る。このようにして、回路構
成が簡略化されることから装置の小型軽量化が可能とな
り、しかも低消費電力で低電圧での駆動が可能となる。
その上、スイッチ制御手段を採用することによりすだれ
状電極P1およびP2に交互に電気信号を入力すること
ができるので、遅延電気信号をQグループのすだれ状電
極およびRグループのすだれ状電極に交互に出力するこ
とができる。従って、非圧電基板の板面上における弾性
表面波の伝搬路(すなわちすだれ状電極P1とQ1との
間、P1とQ2との間、P2とR1との間またはP2と
R2との間)のうちたとえばすだれ状電極P1とQ1と
の間を触指した場合には、すだれ状電極P1に電気信号
が入力されているときに限って接続点N1に現れる遅延
電気信号が減衰または消滅し、すだれ状電極P2に電気
信号が入力されているときには接続点N1に現れる遅延
電気信号は変化しない。このようにして触指位置を明確
に指定することが可能になる。
【0021】超音波送受波装置を非圧電基板の一方の板
面に少なくとも2つ設ける構造を採用し、しかも一方の
前記超音波送受波装置における入力用超音波デバイスA
と出力用超音波デバイスBとの間の弾性表面波の伝搬路
と、もう一方の前記超音波送受波装置における入力用超
音波デバイスAと出力用超音波デバイスBとの間の弾性
表面波の伝搬路とを互いに直交させる構造を採用するこ
とにより、非圧電基板における触指部分のさらなる特定
ができる。これは超音波送受波装置の数が多い程きめ細
かな特定が可能となる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の超音波タッチパネルの第1の
実施例を示す平面図である。本実施例は超音波デバイス
1,2,3,4およびガラス基板5から成る。超音波デ
バイス1は圧電磁器薄板6にすだれ状電極T1およびT2
を設けて成る。超音波デバイス2は圧電磁器薄板6にす
だれ状電極T11およびT12を設けて成る。超音波デバイ
ス3は圧電磁器薄板6にすだれ状電極R1,R2,R3,
R4,R5,R6,R7およびR8を設けて成る。超音波デ
バイス4は圧電磁器薄板6にすだれ状電極R11,R12,
R13,R14,R15,R16,R17およびR18を設けて成
る。圧電磁器薄板6は厚さ230μmのTDK製101
A材(製品名)で成る。前記各すだれ状電極はアルミニ
ウム薄膜で成る。ガラス基板5は長さ70mm、幅55
mm、厚さ1.9mmのパイレックスガラスで成る。圧
電磁器薄板6はガラス基板5上に設けられている。圧電
磁器薄板6は厚さ約20μmのエポキシ系樹脂によって
ガラス基板5上に固着されている。前記各すだれ状電極
は電極周期長が840μmで7.5対の電極指を有する
正規型のものである。
【0023】図2は図1の超音波タッチパネルにおける
超音波デバイス1および3を示す平面図である。超音波
デバイス1と3とは互いに対行している。超音波デバイ
ス2と4との関係も超音波デバイス1と3との関係と同
様である。すだれ状電極T1,T2,T3およびT4は入力
用として用いられ、電極交叉幅は18mmである。すだ
れ状電極R1〜R8およびR11〜R18は出力用として用い
られ、電極交叉幅は2.7mmである。すだれ状電極R
1〜R4はすだれ状電極T1に対応し、すだれ状電極R5〜
R8はすだれ状電極T2に対応し、すだれ状電極R11〜R
14はすだれ状電極T3に対応し、すだれ状電極R15〜R1
8はすだれ状電極T4に対応している。
【0024】図3は図1の超音波タッチパネルの断面図
であって、入力用超音波デバイスと出力用超音波デバイ
スとの関係を示している。入力用すだれ状電極および出
力用すだれ状電極は圧電磁器薄板6のガラス基板5側に
設けられている。
【0025】図4は図1の超音波タッチパネルを遅延線
発振器を形成して駆動する場合の構成図である。図5は
図4の構成図における各部〜における波形図であ
る。図4においてはすだれ状電極T1とR1との間または
T2とR5との間を第1の遅延素子とし、すだれ状電極T
11とR11との間またはT12とR15との間を第2の遅延素
子とする8の字型の信号ループを有する遅延線発振器が
形成されている。図1の超音波タッチパネルの駆動時、
コンピュータからの指令によりスイッチ1,2,3およ
び4が作動する。スイッチ1および3(以後S1グルー
プと呼ぶ)が閉じているときにはスイッチ2および4
(以後S2グループと呼ぶ)は開いている。このように
してS1グループおよびS2グループのスイッチが開閉
することによりすだれ状電極T1およびT11(以後T1
グループと呼ぶ)並びにすだれ状電極T2およびT12
(以後T2グループと呼ぶ)に電気信号を交互に入力し
ている。T1グループまたはT2グループに入力される
電気信号はコンピュータからのクロックパルス−1
または−2によりそれぞれrfパルス−1および
−2に変調される。S1グループのスイッチが閉じてT
1グループのすだれ状電極に電気信号−1が入力され
ると、T1グループのすだれ状電極の電極周期長にほぼ
対応する周波数を有する電気信号のみが弾性表面波に変
換されて入力用超音波デバイス1および2の圧電磁器薄
板6を伝搬し、さらにガラス基板5を伝搬する。ガラス
基板5を伝搬している弾性表面波のうち出力用超音波デ
バイス3のすだれ状電極R1〜R4および出力用超音波デ
バイス4のすだれ状電極R11〜R14の電極周期長にほぼ
等しい波長の弾性表面波のみが遅延電気信号に変換され
てすだれ状電極R1〜R4およびR11〜R14(以後R1グ
ループと呼ぶ)から出力される。S2グループのスイッ
チが閉じてT2グループのすだれ状電極に電気信号−
2が入力されると、T2グループのすだれ状電極の電極
周期長にほぼ対応する周波数を有する電気信号のみが弾
性表面波に変換されて入力用超音波デバイス1および2
の圧電磁器薄板6を伝搬し、さらにガラス基板5を伝搬
する。ガラス基板5を伝搬している弾性表面波のうち出
力用超音波デバイス3のすだれ状電極R5〜R8および出
力用超音波デバイス4のすだれ状電極R15〜R18の電極
周期長にほぼ等しい波長の弾性表面波のみが遅延電気信
号に変換されてすだれ状電極R5〜R8およびR15〜R18
(以後R2グループと呼ぶ)から出力される。このよう
にして、T1グループおよびT2グループのすだれ状電
極に交互に電気信号を入力することにより、遅延電気信
号をR1グループおよびR2グループのすだれ状電極に
交互に出力することができる。すだれ状電極R1とR5,
R2とR6,R3とR7,R4とR8,R11とR15,R12とR
16,R13とR17,およびR14とR18をそれぞれ接続すれ
ば回路構成が簡略化されるだけでなく、それぞれの2組
のすだれ状電極R1とR5,R2とR6,R3とR7,R4と
R8,R11とR15,R12とR16,R13とR17,およびR1
4とR18の遅延電気信号が重複された形で受信され
る。但し、前記それぞれの2組のすだれ状電極のうちす
だれ状電極R1とR5から出力される電気信号の一部お
よびすだれ状電極R11とR15から出力される電気信号
の一部はそれぞれ増幅器Aおよび増幅器Bによって増幅
され、それぞれの位相シフタによって所定の位相に制御
された後、それぞれS1グループおよびS2グループの
スイッチを介して再びT1グループおよびT2グループ
のすだれ状電極に入力される。すなわち、スイッチ1ま
たは2を介してすだれ状電極T1またはT2に入力された
電気信号は増幅器Aを経由した後、スイッチ3または4
を介して今度はすだれ状電極T11またはT12に入力され
る。また、スイッチ3または4を介してすだれ状電極T
11またはT12に入力された電気信号は増幅器Bを経由し
た後、スイッチ1または2を介して今度はすだれ状電極
T1またはT2に入力される。このようにして8の字型の
信号ループを有する遅延線発振器が形成される。ところ
で、それぞれの2組のすだれ状電極R1とR5,R2とR
6,R3とR7,R4とR8,R11とR15,R12とR16,R1
3とR17,およびR14とR18に出力された遅延電気信号
はガラス基板5を触指することにより減衰される(
または)。T1グループのすだれ状電極に電気信号が
入力されている場合にガラス基板5を伝搬する弾性表面
波の伝搬路(すだれ状電極T1とR1〜R4との間および
すだれ状電極T11とR11〜R14との間)に触指すると、
T1グループのすだれ状電極に電気信号が入力されてい
るときに限って触指位置に対応する表面波が減衰する
。同様にして、T2グループのすだれ状電極に電気信
号が入力されている場合にガラス基板5を伝搬する弾性
表面波の伝搬路(すだれ状電極T2とR5〜R8との間お
よびすだれ状電極T12とR15〜R18との間)に触指する
と、T2グループのすだれ状電極に電気信号が入力され
ているときに限って触指位置に対応する表面波が減衰す
る。このような遅延信号,およびは増幅、整流
されそれぞれ直流信号,およびになる。ガラス基
板5を触指した場合と触指しない場合に相当する直流電
圧値の間で適切なスレッシュホールド電圧値を設定する
ことにより、コンパレータにおいてデジタル信号が得ら
れる。このデジタル信号はコンピュータにより適切なタ
イミングでパラレル信号としてコンピュータに取り込ま
れる。この遅延線発振器による駆動方法はパルス発生器
が不要であることから装置のさらなる小型化および低消
費電力化、低電圧化が可能である。
【0026】図6および図7はすだれ状電極T1,R1間
における周波数に対する挿入損失の関係を示す特性図で
ある。ただし図6はガラス基板5上を触指しない場合
を、図7はガラス基板5上を触指した場合を示す。3.
96MHz近傍のピークが1次モードの弾性表面波に対
応している。この1次モードの弾性表面波に注目する
と、挿入損失における触指した場合と触指しない場合と
の差が約10dBであることが分かる。この挿入損失の
変化はタッチパネルの信号処理を行う上で十分な変化で
ある。
【0027】図8および図9は3.96MHzのrfパ
ルスを印加した場合のすだれ状電極T1,R1間における
応答特性を示す図である。ただし図8はガラス基板5上
を触指しない場合を、図9はガラス基板5上を触指した
場合を示す。すだれ状電極T1,R1間にガラス基板5が
設けられていることから、電磁的直達波もなくスプリア
スも少ない良好な応答特性を示していることが分かる。
従って、信号処理が容易にできる。
【0028】図10は図4に示す遅延線発振器における
発振のスペクトルを示す特性図である。但し、入力する
電気信号の周波数がf1のときのものである。foは基
本波を示し3.951MHzである。図1に示す超音波
タッチパネルを1次モードで設計していることから、他
のモードの影響を受けずに安定な発振が得られている。
また、表面波がほとんど広がることなく伝搬することか
ら、他の波の影響を受けずに容易に発振させることがで
きる。
【0029】図11は図1の超音波タッチパネルを伝搬
する弾性表面波の速度分散曲線を示す特性図であり、弾
性表面波の波数kと圧電磁器薄板6の厚さdとの積(k
d)または弾性表面波の波長λに対するdの割合(d/
λ)に対する各モードの位相速度を示す図である。但
し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6のガラス基板5
と接触する方の板面(ガラス側板面)が電気的に開放状
態にあってもう一方の空気に接触する方の板面(空気側
板面)が電気的に短絡状態にあるものと、圧電磁器薄板
6のガラス側板面と空気側板面とが共に電気的に短絡状
態にあるものである。本実施例においては圧電磁器薄板
6の板面に金属薄膜を被覆することによりその板面を電
気的に短絡状態にしている。本図において“shor
t”は短絡状態を、“open”は開放状態であること
を示す。弾性表面波には複数個のモードがある。零次モ
ードは基本レイリー波であり、零次モードはkd値が零
のときガラス基板5のレイリー波速度に一致していて、
kd値が大きくなるにつれて圧電磁器薄板6のレイリー
波速度に収束している。1次以上のモードではカットオ
フ周波数が存在し、kd値がそれぞれの最小のときガラ
ス基板5の横波速度に収束している。本図において○印
は実測値を示す。
【0030】図12は図1の超音波タッチパネルを伝搬
する弾性表面波の速度分散曲線を示す特性図であり、k
d値またはd/λ値に対する各モードの位相速度を示す
図である。但し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6の
ガラス側板面と空気側板面とが共に電気的に開放状態に
あるものと、圧電磁器薄板6のガラス側板面が電気的に
短絡状態にあって空気側板面が電気的に開放状態にある
ものを用いた。零次モードではfd値が零のときガラス
基板5のレイリー波速度に一致していて、kd値が大き
くなるにつれて圧電磁器薄板6のレイリー波速度に収束
している。1次以上のモードではカットオフ周波数が存
在し、kd値がそれぞれの最小のときガラス基板5の横
波速度に収束している。本図において○印は実測値を示
す。
【0031】図13は圧電磁器薄板6の異なる2つの電
気的境界条件下での位相速度差から算出した実効的電気
機械結合係数k2 とkd値との関係を示す特性図であ
る。但し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6のガラス
側板面にすだれ状電極(IDT)を設け空気側板面を電
気的に短絡状態にしたものを用いている。高次モードの
2 は零次モードに比べて大きな値を示す。特に1次モ
ードではkd=1.8においてk2 =17.7%という
最大値を示している。
【0032】図14は圧電磁器薄板6の異なる2つの電
気的境界条件下での位相速度差から算出した実効的電気
機械結合係数k2 とkd値との関係を示す特性図であ
る。但し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6のガラス
側板面にすだれ状電極を設け空気側板面を電気的に開放
状態にしたものを用いている。高次モードのk2 は零次
モードに比べて大きな値を示す。
【0033】図15は圧電磁器薄板6の異なる2つの電
気的境界条件下での位相速度差から算出した実効的電気
機械結合係数k2 とkd値との関係を示す特性図であ
る。但し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6のガラス
側板面を電気的に短絡状態にし空気側板面にすだれ状電
極を設けたものを用いている。
【0034】図16は圧電磁器薄板6の異なる2つの電
気的境界条件下での位相速度差から算出した実効的電気
機械結合係数k2 とkd値との関係を示す特性図であ
る。但し、圧電磁器薄板6は、圧電磁器薄板6のガラス
側板面を電気的に開放状態にし空気側板面にすだれ状電
極を設けたものを用いている。
【0035】図11〜16より、1次以上のモードでは
図1の超音波タッチパネルを伝搬する弾性表面波の速度
がガラス基板5単体を伝搬する弾性表面波の速度と等し
いときk2 が最大値を示すことがわかる。
【0036】図13〜16より、圧電磁器薄板6のガラ
ス側板面にすだれ状電極を設け空気側板面を電気的に短
絡状態にした構造においてすだれ状電極に加えられる電
気的エネルギーが弾性表面波に変換される度合が大きく
なることがわかる。
【0037】図1に示す超音波タッチパネルにおいてガ
ラス基板5に弾性表面波を励振する場合、圧電磁器薄板
6とガラス基板5との界面で音響インピーダンスの不整
合等によって生じる反射等を考慮する必要がある。反射
係数を最小にする手段としては、超音波タッチパネルに
おける表面波速度とガラス基板5単体の表面波速度とが
等しくなるように超音波タッチパネルを設計すること、
表面波の波長λに対する圧電磁器薄板6の厚さdの割合
(d/λ)が小さくなるように超音波タッチパネルを設
計すること等が挙げられる。d値が一定である場合には
3次よりは2次、2次よりは1次モードの方が有効であ
る。
【0038】
【発明の効果】本発明の超音波タッチパネルによれば、
入力用超音波デバイスAのすだれ状電極Pから電気信号
を入力する構造を採用することにより、すだれ状電極の
部分に1次モードまたは2次以上のモードの弾性表面波
を励振させることができる。このときこの弾性表面波の
位相速度が非圧電基板単体における弾性表面波の伝搬速
度にほぼ等しくなるような構造を採用することにより、
すだれ状電極Pから加えられる電気的エネルギーが弾性
表面波に変換される度合を大きくすることができるだけ
でなく、圧電薄板と非圧電基板との界面での音響インピ
ーダンスの不整合等によって生じる反射等を除去するこ
とができる。このようにして、低消費電力で高電圧を印
加すること無しに効率良く弾性表面波を非圧電基板に励
振することができる。
【0039】本発明の超音波タッチパネルでは、出力用
超音波デバイスBのすだれ状電極QおよびRそれぞれを
すだれ状電極Pに対し弾性表面波の送受波の指向軸が共
通になるよう配置する構造を採用することにより、非圧
電基板に励振されている弾性表面波をすだれ状電極Qお
よびRから電気信号として出力させることができる。従
って、非圧電基板の板面上における弾性表面波の伝搬路
(すなわちすだれ状電極P,Q間およびP,R間)を触
指することにより非圧電基板に励振されている弾性表面
波が消滅または減衰するから、すだれ状電極QまたはR
に出力される電気信号も消滅または減衰する。このよう
にして、本発明の超音波タッチパネルは応答時間が短く
感度が良い。
【0040】すだれ状電極Qの出力端を増幅器を介して
すだれ状電極Pの入力端に接続する構造を採用すること
により、非圧電基板の板面上におけるすだれ状電極P,
Q間の弾性表面波の伝搬路を遅延素子とする遅延線発振
器を構成することができる。従って、回路構成が簡単で
あることから装置の小型軽量化が可能で、しかも低消費
電力で低電圧駆動ができる。
【0041】すだれ状電極の電極周期長すなわち弾性表
面波の波長λに対する圧電薄板の厚さdの割合(d/
λ)をできるだけ小さくし、すだれ状電極の電極周期長
を1次モードまたは2次以上のモードの弾性表面波の波
長にほぼ等しくする構造を採用することにより、すだれ
状電極から加えられる電気的エネルギーが弾性表面波に
変換される度合を大きくすることができるだけでなく、
圧電薄板と非圧電基板との界面での音響インピーダンス
および場の不整合等によって生じる反射等を除去するこ
とができる。なお、圧電薄板の厚さdを一定にする構造
を採用するならば、すだれ状電極の電極周期長を3次よ
りは2次、2次よりは1次モードの弾性表面波の波長に
ほぼ等しくする構造を併用することにより効果が増大す
る。
【0042】圧電薄板として圧電セラミック、PVDF
その他の高分子圧電フィルムを採用することにより、非
圧電基板に効率よく1次モードまたは2次以上のモード
の弾性表面波を励振することができる。圧電セラミック
はその分極軸の方向を厚さ方向と一致させる構造を採用
することにより、非圧電基板に効率よく1次モードまた
は2次以上のモードの弾性表面波を励振することができ
る。
【0043】すだれ状電極を圧電薄板と非圧電基板との
界面に設け圧電薄板の空気側を電気的に短絡状態にした
構造を採用することにより、すだれ状電極に加えられる
電気的エネルギーを効率よく弾性表面波に変換すること
ができる。電気的に短絡状態にするには板面に金属薄膜
を被覆する方法が有効である。
【0044】本発明の超音波タッチパネルは、少なくと
も2組のすだれ状電極P1およびP2を備えた入力用超
音波デバイスAと、すだれ状電極P1に対応する少なく
とも2組のすだれ状電極Q1およびQ2(以後Qグルー
プと呼ぶ)並びにすだれ状電極P2に対応する少なくと
も2組のすだれ状電極R1およびR2(以後Rグループ
と呼ぶ)を備えた出力用超音波デバイスBとを含む構造
を採用している。すだれ状電極Q1とR1とを互いに電
気的に接続点N1で接続し、すだれ状電極Q1およびR
1(以後第1グループと呼ぶ)に出力される遅延電気信
号を感知できる構造、また同様にしてすだれ状電極Q2
とR2とを互いに電気的に接続点N2で接続し、すだれ
状電極Q2およびR2(以後第2グループと呼ぶ)に出
力される遅延電気信号を感知できる構造を併用してい
る。すだれ状電極P1と増幅器Mとの間にスイッチS1
を設けすだれ状電極P2と増幅器Mとの間にスイッチS
2を設け、スイッチS1の出力端およびスイッチS2の
出力端を交互に所定の周期でそれぞれすだれ状電極P1
およびP2に電気的に接続するスイッチ制御手段を設け
ることにより、接続点N1を増幅器Mを介してすだれ状
電極P1またはP2に電気的に交互に所定の周期で接続
することができる。このようにして、すだれ状電極P1
とQ1との間の非圧電基板で成る弾性表面波の伝搬路L
1を遅延素子とする発振器H1、またはすだれ状電極P
2とR1との間の非圧電基板で成る弾性表面波の伝搬路
L2を遅延素子とする発振器H2を構成することができ
る。このようにして、回路構成が簡略化されることから
装置の小型軽量化が可能となり、しかも低消費電力で低
電圧での駆動が可能となる。その上、スイッチ制御手段
を採用することによりすだれ状電極P1およびP2に交
互に電気信号を入力することができるので、遅延電気信
号をQグループのすだれ状電極およびRグループのすだ
れ状電極に交互に出力することができる。従って、非圧
電基板の板面上における弾性表面波の伝搬路のうちたと
えばすだれ状電極P1とQ1との間を触指した場合に
は、すだれ状電極P1に電気信号が入力されているとき
に限って接続点N1に現れる遅延電気信号が減衰または
消滅し、すだれ状電極P2に電気信号が入力されている
ときには接続点N1に現れる遅延電気信号は変化しな
い。このようにして触指位置を明確に指定することが可
能になる。
【0045】超音波送受波装置を非圧電基板の一方の板
面に少なくとも2つ設ける構造を採用し、しかも一方の
前記超音波送受波装置における超音波デバイスA,B間
の弾性表面波の伝搬路と、もう一方の前記超音波送受波
装置における超音波デバイスA,B間の弾性表面波の伝
搬路とを互いに直交させる構造を採用することにより、
非圧電基板に触指したことが感知されるばかりでなく、
触指部分の特定ができる。これは超音波送受波装置の数
が多い程きめ細かな特定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波タッチパネルの一実施例を示す
平面図。
【図2】図1の超音波タッチパネルにおける超音波デバ
イス1および3を示す平面図。
【図3】図1の超音波タッチパネルの断面図。
【図4】図1の超音波タッチパネルを遅延線発振器を形
成して駆動する場合の構成図。
【図5】図4の構成図における各部〜における波形
図。
【図6】すだれ状電極T1,R1間における周波数に対す
る挿入損失の関係を示す特性図。
【図7】すだれ状電極T1,R1間における周波数に対す
る挿入損失の関係を示す特性図。
【図8】3.96MHzのrfパルスを印加した場合の
すだれ状電極T1,R1間における応答特性を示す図。
【図9】3.96MHzのrfパルスを印加した場合の
すだれ状電極T1,R1間における応答特性を示す図。
【図10】図4に示す遅延線発振器における発振のスペ
クトルを示す特性図。
【図11】図1の超音波タッチパネルを伝搬する弾性表
面波の速度分散曲線を示す特性図。
【図12】図1の超音波タッチパネルを伝搬する弾性表
面波の速度分散曲線を示す特性図。
【図13】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条
件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係
数k2 とkd値との関係を示す特性図。
【図14】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条
件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係
数k2 とkd値との関係を示す特性図。
【図15】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条
件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係
数k2 とkd値との関係を示す特性図。
【図16】圧電磁器薄板1の異なる2つの電気的境界条
件下での位相速度差から算出した実効的電気機械結合係
数k2 とkd値との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1,2,3,4 超音波デバイス 5 ガラス基板 6 圧電磁器薄板 T1,T2,T11,T12 すだれ状電極 R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8 すだれ状
電極 R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18 す
だれ状電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力用超音波デバイスAおよび出力用超
    音波デバイスBで成る超音波送受波装置を非圧電基板の
    一方の板面上に少なくとも1つ設けて成る超音波タッチ
    パネルにおいて、 前記入力用超音波デバイスAは圧電薄板aに少なくとも
    1組のすだれ状電極Pを備えて成り、前記出力用超音波
    デバイスBは圧電薄板bに前記すだれ状電極Pに対応す
    る少なくとも2組のすだれ状電極QおよびRを備えて成
    り、 前記すだれ状電極Qの出力端は増幅器を介して前記すだ
    れ状電極Pの入力端に接続されており、 前記すだれ状電極Pから前記すだれ状電極Qに至る間の
    前記非圧電基板における弾性表面波の伝搬路を遅延素子
    とする発振器が構成されていて、 前記発振器の信号ループは前記すだれ状電極Pと、前記
    弾性表面波の伝搬路と、前記すだれ状電極Qと、前記増
    幅器とから成り、 前記非圧電基板に励振された弾性表面波に応じて前記す
    だれ状電極QまたはRに現れる電気信号を出力する手段
    が設けられていて、 前記非圧電基板の前記一方の板面における弾性表面波の
    伝搬路の一部に人指または物体が接触したことを、前記
    すだれ状電極QまたはRに出力される前記電気信号の大
    きさから感知することを特徴とする超音波タッチパネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記圧電薄板aの厚さは前記すだれ状電
    極Pの電極周期長以下であり、前記圧電薄板bの厚さは
    前記すだれ状電極QまたはRの電極周期長以下であっ
    て、 前記すだれ状電極P,QまたはRの電極周期長は1次モ
    ードまたは2次以上のモードの弾性表面波の波長にほぼ
    等しいことを特徴とする請求項1に記載の超音波タッチ
    パネル。
  3. 【請求項3】 前記1次モードまたは2次以上の前記モ
    ードの弾性表面波の位相速度は前記非圧電基板単体に励
    振される弾性表面波の伝搬速度にほぼ等しいことを特徴
    とする請求項2に記載の超音波タッチパネル。
  4. 【請求項4】 前記圧電薄板aまたはbが圧電セラミッ
    クで成り、該圧電セラミックの分極軸の方向は該圧電セ
    ラミックの厚さ方向と平行であることを特徴とする請求
    項1,2または3に記載の超音波タッチパネル。
  5. 【請求項5】 前記圧電薄板aまたはbがPVDFその
    他の高分子圧電フィルムで成ることを特徴とする請求項
    1,2または3に記載の超音波タッチパネル。
  6. 【請求項6】 前記圧電薄板aまたはbは前記すだれ状
    電極P,QまたはRが設けられている方の板面を介して
    前記非圧電基板に固着されていることを特徴とする請求
    項1,2,3,4または5に記載の超音波タッチパネ
    ル。
  7. 【請求項7】 前記圧電薄板aまたはbの板面のうちで
    前記すだれ状電極PまたはQ若しくはRがそれぞれ設け
    られていない方の板面はそれぞれ金属薄膜で被覆されて
    いることを特徴とする請求項6に記載の超音波タッチパ
    ネル。
  8. 【請求項8】 前記入力用超音波デバイスAは少なくと
    も2組のすだれ状電極P1およびP2を備え、前記出力
    用超音波デバイスBは少なくとも4組のすだれ状電極Q
    1,Q2,R1およびR2を備えていて、前記すだれ状
    電極Q1およびQ2は前記すだれ状電極P1に対応し、
    前記すだれ状電極R1およびR2は前記すだれ状電極P
    2に対応しており、 前記すだれ状電極Q1の出力端および前記すだれ状電極
    R1の出力端は互いに電気的に接続点N1で接続されて
    おり、前記すだれ状電極Q2の出力端および前記すだれ
    状電極R2の出力端は互いに電気的に接続点N2で接続
    されており、 前記接続点N1は増幅器を介してスイッチS1の入力端
    とスイッチS2の入力端との接続点に電気的に接続さ
    れ、 前記すだれ状電極P1から前記すだれ状電極Q1に至る
    間の前記非圧電基板で成る弾性表面波の伝搬路L1を遅
    延素子とする発振器H1、または前記すだれ状電極P2
    から前記すだれ状電極R1に至る間の前記非圧電基板で
    成る弾性表面波の伝搬路L2を遅延素子とする発振器H
    2が構成されていて、 前記発振器H1の信号ループは前記すだれ状電極P1
    と、前記伝搬路L1と、前記すだれ状電極Q1と、前記
    増幅器とから成り、前記発振器H2の信号ループは前記
    すだれ状電極P2と、前記伝搬路L2と、前記すだれ状
    電極R1と、前記増幅器とから成り、 前記スイッチS1の出力端および前記スイッチS2の出
    力端を交互に所定の周期でそれぞれ前記すだれ状電極P
    1およびP2に電気的に接続するスイッチ制御手段が設
    けられていて、 前記非圧電基板における弾性表面波の伝搬路の一部に人
    指または物体が接触したことを、前記接続点N1および
    前記接続点N2に現れる電気信号の大きさから感知する
    ことを特徴とする請求項1から7までに記載の超音波タ
    ッチパネル。
  9. 【請求項9】 前記超音波送受波装置が前記非圧電基板
    の前記一方の板面に少なくとも2つ設けてあり、 一方の前記超音波送受波装置における前記超音波デバイ
    スA,B間の弾性表面波の伝搬路と、もう一方の前記超
    音波送受波装置における前記超音波デバイスA,B間の
    弾性表面波の伝搬路とが互いに直交していることを特徴
    とする請求項1から8までに記載の超音波タッチパネ
    ル。
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