JPH0675660U - 平面仕上げ用研摩部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研摩定盤に対するシート状研摩部材の貼り替
え作業を素人でも短時間で的確容易に行うことのできる
安価な平面仕上げ用研摩部材を提供すること。 【構成】 表面が研摩部２に形成され裏面には粘着剤層
４を介して該粘着剤層４を覆う剥離可能な被覆部材５が
添装されている可撓性のある帯状研摩部材本体１を前記
研摩部２が内側、被覆部材５が外側となり中心に棒挿入
用筒孔６が形成された状態としてロール状に巻回してあ
るもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、研摩装置の定盤上に展着して平板状のワークのラッピング、ポリッ シング等の精密仕上げ研摩を行う平面仕上げ用研摩部材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

液晶テレビの薄板ガラスのような平板状のワーク表面を精密研摩仕上げは、シ ート状研摩部材が盤面に貼着されている研摩定盤を回転させてその研摩部をワー クに当接させて行うのを普通とするが、適正な研摩を行うためには広い研摩定盤 面に対してシート状研摩部材を一様に貼着されていることが必要条件となる。こ のため、最近のこの種シート状研摩部材は頻繁な交換に対応できるように、裏面 に粘着剤を予め塗布したうえこれを剥離紙で覆ったものも見られるが、このよう に予め粘着剤が均整に塗布されているものであっても、広い研摩定盤面に貼着す る際には丹念に盤面の一端から他端まで手で押し付けて空気の巻き込みを防ぎな がら貼着してゆかないと凹凸なく一様に貼着することが困難で、この貼り替え作 業に可なりの熟練を必要とするうえにその都度多大な労力と時間を要するという 問題点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとするところは前記のような問題点を解決して研摩定盤に 対するシート状研摩部材の貼り替え作業を素人でも短時間で的確容易に行うこと のできる安価な平面仕上げ用研摩部材を提供しようとする点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記のような課題を解決した本考案に係る平面仕上げ用研摩部材は、表面が研 摩部に形成され裏面には粘着剤層を介して該粘着剤層を覆う剥離可能な被覆部材 が添装されている可撓性のある帯状研摩部材本体をその表面の研摩部が内側、裏 面の被覆部材が外側となり中心に棒挿入用筒孔が形成された状態としてロール状 に巻回してあることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

このように構成された平面仕上げ用研摩部材は、ロール状に巻回してある帯状 研摩部材本体の先端部裏面より被覆部材を一部剥がして粘着剤層を露出させて先 端部の粘着剤層が露出されている表面を定盤面の端部へ当接・接着させ、続いて 、ロール状に巻回されている帯状研摩部材本体の中心の棒挿入用筒孔にセンター ピン等の棒体を挿通し、被覆部材の端部を定盤面の端部側に残したまま帯状研摩 部材本体を定盤上へ押圧しながら転動させると、帯状研摩部材本体は上面を研摩 部として端部より順次定盤面へ展開されてゆき帯状研摩部材本体は定盤面に凹凸 なく均等に貼着される。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案を図示の実施例について詳細に説明する。 １は可撓性のある帯状研摩部材本体であって、該帯状研摩部材本体１は例えば 幅１０００mm、厚み１、５、長さ１０ｍとしたポリウレタン樹脂発泡体シートな どの可撓性のある帯状のパッド材３の表面側に酸化セリウム等を研摩材を含有さ せて表側を高速・高荷重研摩特性を有する研摩部２に形成するとともに裏面には 研摩機の定盤１１への粘着剤層４を塗布したうえこの粘着剤層４をシリコーン樹 脂含浸紙などの剥離可能な被覆部材５で覆ったものである。そして、この帯状研 摩部材本体１は表面の研摩部２を内側、裏面の粘着剤層４を覆う被覆部材５を外 側として中心に棒挿入用筒孔６が形成された状態となるようにロール状に巻回し てある。

【０００７】 このように構成されたものは、ロール状に巻回してある帯状研摩部材本体１の 先端を引き出して先端部より被覆部材５を一部剥がして粘着剤層４を露出させ、 先端部の粘着剤層４が露出されている表面を定盤面１１の端部へ当接・接着させ 、続いて、ロール状に巻回されている帯状研摩部材本体１の中心の棒挿入用筒孔 ６にセンターピン等の棒体１２を挿通し、粘着剤層４を覆っている裏面の被覆部 材５の端部を図３に示すように定盤面１１の端部側に残したまま棒体１２の両端 を作業員が押えて定盤面１１へ押圧しながらロール状に巻回されている帯状研摩 部材本体１を転動させてゆけば、裏面の被覆部材５は順次剥離されて帯状研摩部 材本体１は表面の研摩部２をもって端部より順次展開されつつ定盤面１１全体へ 貼着されてゆくから、定盤面１１全体への貼着後は所要箇所で切断すればよく、 この間丹念に定盤面１１の一端から他端まで手で帯状研摩部材本体１を押し付け なくでも空気の巻き込みはなく、定盤面１１に対して帯状研摩部材本体１は一様 に凹凸なく貼着されることとなる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案は前記説明から明らかなように、表面が研摩部に形成され裏面には粘着 剤層を介して該粘着剤層を覆う剥離可能な被覆部材が添装されている可撓性のあ る帯状研摩部材本体をその表面の研摩部が内側、裏面の被覆部材が外側となり中 心に棒挿入用筒孔が形成された状態としてロール状に巻回しておくことによって 、定盤面上を転動させるだけで定盤面との間に空気の巻き込みなく帯状研摩部材 本体を必要長さだけ均一確実に貼着でき、また、この貼着作業は熟練を要するこ とがないので素人でも迅速に貼り替え作業を行うことが可能となって極めて能率 的であり、しかも、ロール状に形成してあるので取扱い、運搬等が容易であるな ど種々の利点がある。 従って、本考案は従来のこの種平面仕上げ用研摩部材の問題点を解決したもの として実用的価値極めて大きいものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図である。

【図２】本考案の実施例を示す側面図である。

【図３】定盤面への貼着作業を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 帯状研摩部材本体 ２ 研摩部 ４ 粘着剤層 ５ 被覆部材 ６ 棒挿入用筒孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面が研摩部(2) に形成され裏面には粘
   着剤層(4) を介して該粘着剤層(4) を覆う剥離可能な被
   覆部材(5) が添装されている可撓性のある帯状研摩部材
   本体(1) をその表面の研摩部(2) が内側、裏面の被覆部
   材(5) が外側となり中心に棒挿入用筒孔(6) が形成され
   た状態としてロール状に巻回してあることを特徴とする
   平面仕上げ用研摩部材。