JPH0675481U - 気泡発生ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】浴槽裏面側への飛び出し寸法を小さくしながら
浴槽に取付ける。 【構成】気液混合水噴出ノズル４と近接してケーシング
３内に収納配置される液体噴出ノズル５を液体供給管６
の下方に配置する。ケーシング３への液体供給管６の接
続部位に対して周方向に沿って位置ずれさせるようにケ
ーシング３に気体供給管を接続する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴槽内の浴用水中に気泡が混入したジェット水と称される気泡混入 水を噴出する気泡発生ノズルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、健康指向の高まりと共に気泡発生装置を取り付けた浴槽が普及しつつあ る。その中でも気泡発生装置にジェットポンプを用いるようにしたものが大半を 占めており、このものは水と空気を混合し、勢い良く浴槽内にジェット水と称さ れる気泡混入水を噴出させてマッサージ効果を得ることができるようになってい る。このものは図４に示されるようにケーシング３内において前後で対向するよ うに液体噴出ノズル５と気液混合水噴出ノズル４とを配置してあり、液体噴出ノ ズル５より噴出される液体供給管６からの液体中に気体供給管７からの空気を混 合させ、この気液混合水を気液混合水噴出ノズル４より浴槽１内にジェット水と して噴出させるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来例にあっては、液体供給管６と気体供給管７をケー シング３に対して隣合うように同一方向に取付けるようにしているため、ケーシ ング３は液体供給管６と気体供給管７とを隣合うように接続するための長さが必 要となり、ケーシング３の長さ寸法Ｌ₁ が長くなり、浴槽１の側壁２に取付けた 場合には浴槽１裏面側への飛び出し寸法Ｌ₂ が大きくなり、気泡発生ノズルが取 付けられる浴槽１及び施工方法が制限されてしまうという問題があった。

【０００４】 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、浴槽裏面側への飛び出し 寸法を小さくしながら浴槽に取付けることができる気泡発生ノズルを提供しよう とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、前端が浴槽１の側壁２に取着される ケーシング３の前端側に気液混合水噴出ノズル４を収納配置し、気液混合水噴出 ノズル４の後方に位置するようにケーシング３の後端側に液体噴出ノズル５を収 納配置し、ケーシング３に接続された液体供給管６より供給される液体を液体噴 射ノズル５より噴出すると共にケーシング３に接続された気体供給管７より供給 される気体を液体噴出ノズル５からの噴出水に混入させ、この気体が混入された 気液混合水を液体噴出ノズル５の前方に配された気液混合水噴出ノズル４より浴 槽１内に噴出する気泡発生ノズルにおいて、気液混合水噴出ノズル４と近接して ケーシング３内に収納配置される液体噴出ノズル５を液体供給管６の下方に配置 し、ケーシング３への液体供給管６の接続部位に対して周方向に沿って位置ずれ させるようにケーシング３に気体供給管７を接続したものである。

【０００６】 また、液体噴出ノズル５の後端周縁より後方に向けて円筒状の整流用突片８を 突設するようにしてあってもよい。

【０００７】

【作用】

しかして、液体供給管６からの液体が液体噴出ノズル５を介して気液混合水噴 出ノズル４に送られ、液体噴出ノズル５から気液混合水噴出ノズル４に送られる 際に気体供給管７から液体中に気体が混入され、気液混合水が気液混合水噴出ノ ズル４よりジェット水として浴槽１内に噴出される。そして、気液混合水噴出ノ ズル４と近接してケーシング３内に収納配置される液体噴出ノズル５を液体供給 管６の下方に配置し、ケーシング３への液体供給管６の接続部位に対して周方向 に沿って位置ずれさせるようにケーシング３に気体供給管７を接続してあること で液体供給管６と液体噴出ノズル５と気体供給管７と気液混合水噴出ノズル４と を相互に近接させて配置することができ、ケーシング３の長さ寸法Ｌ₁ を小さく することができるものであり、浴槽１に取付けた場合の浴槽１裏面側への飛び出 し寸法Ｌ₂ を小さくすることができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図示された実施例に基づいて詳述する。 気泡発生ノズルは図３に示されるように浴槽１の側壁２の複数箇所に取り付け られており、吸入口９より吸入された浴槽１内の浴用水を気泡が混入されたジェ ット水として再び浴槽１内に噴出させるようになっている。つまり、図３におい て吸入口９より吸入配管１０を通り吸入されてきた浴湯はポンプ１１により循環 され、給水管１２から噴流の強さを調節する切り換え弁１３を介して液体供給管 ６としての足側吐出管１４または背側吐出管１５より気泡発生ノズルに流入する 。気泡発生ノズルに流入してきた浴湯は、気泡発生ノズルにおいて空気吸入口１ ６より気体供給管７を介して吸入された空気と混合され、浴槽１内に気液混合流 が噴射されるようになっている。

【０００９】 気泡発生ノズルは図１に示されるようにケーシング３内に液体噴出ノズル５と 気液混合水噴出ノズル４とを内装したものとして構成されている。ケーシング３ の一端にはケーシング３を浴槽１の側壁２に取り付けるための取り付け部１７が 設けられており、他端には液体供給管６が接続される水入口１８が設けられてお り、水入口１８と取り付け部１７との間に位置するようにケーシング３の中間部 には気体供給管７が接続される空気供給口１９が設けられている。ケーシング３ 内に取り付けられる液体噴出ノズル５は水入口１８と空気供給口１９との間に設 置されたシリンダー２０内に配置されており、気液混合水噴出ノズル４は液体噴 出ノズル５よりも前方に位置するように取り付け部１７が設けられたケーシング ３の先部に配置されている。

【００１０】 液体噴出ノズル５は筒体５ａの外周面より外側方に向けてフランジ５ｂが突設 されており、フランジ５ｂの外周端にはネジ部５ｃが設けられており、ネジ部５ ｃをシリンダー２０の後端部に設けられたネジ部２０ａに螺着することによって シリンダー２０内に取り付けられている。ここで、ケーシング３内に配置される シリンダー２０の後端部は液体供給管６の接続部位の下方に位置するようになっ ており、シリンダー２０の後端に設置される液体噴出ノズル５は液体供給管６の 下方に配置されるようになっている。２１はシリンダー２０とケーシング３との 間に配されたＯリングである。

【００１１】 気液混合水噴出ノズル４は基部に略球状の膨出部４ａが設けられており、この 膨出部４ａをケーシング３とシリンダー２０との間に設けられた嵌め込み凹所２ ２に嵌め込むようにしてケーシング３に取り付けられている。嵌め込み凹所２２ の開口縁部には押さえ部材２３によってＯリング２４が設けられており、このＯ リング２４で球状の膨出部４ａが回転自在に保持されており、気液混合水噴出ノ ズル４の方向を自在に変えることができるようになっている。ケーシング３の先 端開口にはカバー体２５が螺着されるようになっており、上記押さえ部材２３は カバー体２５の取り付けによって押圧固定されるようになっている。

【００１２】 液体噴出ノズル５の出口部分に臨むように配される空気供給口１９は、ケーシ ング３の周方向に沿ってケーシング３への液体供給管６の接続部位に対して略９ ０°位置をずらせるようにして配置されており、空気供給口１９に接続される気 体供給管７はケーシング３への液体供給管６の接続部位に対して周方向に沿って 位置ずれさせるようにケーシング３に接続されている。つまり、液体供給管６と 気体供給管７とはケーシング３の周方向に沿って位置ずれさせるようにしてケー シング３に対して接続されるようになっているために相互に当たったりするよう なことなく近接させるようにしてケーシング３に接続されるようになっており、 ケーシング３の長さ寸法Ｌ₁ を長く取らなくても液体供給管６と気体供給管７と をケーシング３に接続できる構造となっている。

【００１３】 気液混合水噴出ノズル４が設けられたケーシング３の一端には外方に向けてフ ランジ３ａが突設されており、このフランジ３ａとケーシング３の先端に螺合さ れたナット２６で浴槽１の側壁２を挟持することでケーシング３が側壁２に取り 付けられており、フランジ３ａ及びナット２６によって取り付け部１７が構成さ れている。ケーシング３が連結固定されることとなる浴槽１の側壁２に設けられ た開口の開口縁には断面Ｕ字状のパッキン２７が被着されており、このパッキン ２７によって取り付け部分の防水性を確保するようになっている。ここで、液体 供給管６と気体供給管７とはケーシング３の周方向に沿って位置ずれさせるよう にしてケーシング３に対して接続されるようになっているために相互に当たった りするようなことなく近接させるようにしてケーシング３に接続されるようにな っており、ケーシング３の長さ寸法Ｌ₁ を短くすることができ、浴槽１の側壁２ に取付けた場合には浴槽１裏面側への飛び出し寸法Ｌ₂ を小さくして浴槽１に設 置することができるようになっている。

【００１４】 しかして、水入口９からの水が液体噴出ノズル５より気液混合水噴出ノズル４ に向けて噴出されると液体噴出ノズル５からの水の噴出に伴って空気供給口１９ から浴水内に空気が混入され、気液混合水噴出ノズル４から浴槽１内に気泡が混 入されたジェット水が勢い良く噴出されるものである。 図２は他の実施例を示すものであり、このものにあっては、液体噴出ノズル５ の後端周縁より後方に向けて円筒状の整流用突片８を突設するようにしてあり、 この整流用突片８によって液体供給管６から液体噴出ノズル５に送られる浴水は 整流された後に液体噴出ノズル５より噴出されるようになっている。

【００１５】 液体噴出ノズル５の後端部に一体に形成される整流用突片８は液体供給管６よ り流入してくる浴水が通過する空間ａ内に突出した状態となっており、図中矢印 にて示されるように空間ａ内に勢い良く供給される浴水は整流用突片８にて整流 された後に液体噴出ノズル５内に送られるようになっており、液体噴出ノズル５ からは気液混合水噴出ノズル４に向けてまっすぐに浴水が送られるものであり、 浴水の流れが乱れることによって生じる気体供給管７からの気体の混入量を損な うのを防止することができ、液体の圧力損失を小さくすることができて浴槽１の 裏面側への飛び出し寸法Ｌ₂ を抑えるようにしたものであっても効率的に気泡を 浴槽１内に噴出させることができるようになっている。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上述のように、気液混合水噴出ノズルと近接してケーシング内に収納 配置される液体噴出ノズルを液体供給管の下方に配置し、ケーシングへの液体供 給管の接続部位に対して周方向に沿って位置ずれさせるようにケーシングに気体 供給管を接続してあるので、液体供給管と気体供給管とを近接した状態でケーシ ングに対してそれぞれ接続することができ、また、液体供給管の下方に位置する ようにケーシング内に液体噴出ノズルを配置してあることでケーシングの長さ寸 法を小さくすることができるものであり、浴槽裏面からの飛び出し寸法を小さく して浴槽に取付けることができるものである。

【００１７】 また、液体噴出ノズルの後端周縁より後方に向けて円筒状の整流用突片を突設 するようにしてあると、液体供給管の下方に液体噴出ノズルを配置するようにし てあっても整流用突片にて整流されて液体噴出ノズルに液体が送られるために液 体噴出ノズルからの噴流をまっすぐに噴出させることができ、気体供給管からの 気体の混入量を損なうことがなく、液体の圧力損失を小さくすることができて浴 槽の裏面側への飛び出し寸法を抑えるようにしたものであっても効率的に気泡を 噴出させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面図である。

【図２】他の実施例を示すものであり、（ａ）は断面
図、（ｂ）は（ａ）におけるＡ−Ａ線の部分断面図であ
る。

【図３】気泡発生ノズルの配置状態を示す浴槽の斜視図
である。

【図４】従来例の断面図である。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 側壁 ３ ケーシング ４ 気液混合水噴出ノズル ５ 液体噴出ノズル ６ 液体供給管 ７ 気体供給管 ８ 整流用突片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前端が浴槽の側壁に取着されるケーシン
   グの前端側に気液混合水噴出ノズルを収納配置し、気液
   混合水噴出ノズルの後方に位置するようにケーシングの
   後端側に液体噴出ノズルを収納配置し、ケーシングに接
   続された液体供給管より供給される液体を液体噴射ノズ
   ルより噴出すると共にケーシングに接続された気体供給
   管より供給される気体を液体噴出ノズルからの噴出水に
   混入させ、この気体が混入された気液混合水を液体噴出
   ノズルの前方に配された気液混合水噴出ノズルより浴槽
   内に噴出する気泡発生ノズルにおいて、気液混合水噴出
   ノズルと近接してケーシング内に収納配置される液体噴
   出ノズルを液体供給管の下方に配置し、ケーシングへの
   液体供給管の接続部位に対して周方向に沿って位置ずれ
   させるようにケーシングに気体供給管を接続して成る気
   泡発生ノズル。
2. 【請求項２】 液体噴出ノズルの後端周縁より後方に向
   けて円筒状の整流用突片を突設して成る請求項１記載の
   気泡発生ノズル。