JPH0675335A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0675335A
JPH0675335A JP4238862A JP23886292A JPH0675335A JP H0675335 A JPH0675335 A JP H0675335A JP 4238862 A JP4238862 A JP 4238862A JP 23886292 A JP23886292 A JP 23886292A JP H0675335 A JPH0675335 A JP H0675335A
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    • G03C1/83Organic dyestuffs therefor
    • G03C1/832Methine or polymethine dyes

Abstract

(57)【要約】 【目的】写真用フィルター染料のフィルター層への固定
化及び写真処理時のフィルター染料によるステインを軽
減させることを目的とする。 【構成】写真感光材料の特定の層に選択的に固定され、
写真感光材料の写真処理工程において容易に溶出する写
真用油溶性染料のフェノール基含有ポリマーによる分散
物を含む写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定層に特定の写真有用
物質の乳化物を有するハロゲン化銀写真感光材料に関
し、保存時に写真化学的に不活性であるとともに写真処
理時に容易に必要な反応性を有する写真有用物質を含有
する親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材
料に関するものである。特に、写真有用物質として染料
を用いた場合、写真化学的に不活性であるとともに写真
処理により容易に脱色、溶出される染料を含有する親水
性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料において、様
々な写真機能を発現するために種々の油溶性写真有用化
合物を親水性コロイド層中に導入して感光材料を構築し
ていることは公知である。この場合、特に多層型の感光
材料では特定層に目的の写真有用物質を止めてその機能
を発現させるために疎水性化合物を用いる。これらの疎
水性化合物は多くの場合油溶性物質であり写真感光材料
の親水性コロイド層中に導入するためには高沸点有機溶
媒と界面活性剤を用いて乳化物とし、塗布工程を経て製
造されている。
【0003】しかしながらこれらの製造時には高沸点有
機溶媒を用いることによる弊害が顕在化しており、例え
ば、疎水性化合物として色素形成カプラーを用いた場合
には写真感光材料の保存経時による高沸点有機溶媒のし
みだしによる感光材料表面の汚れやカプラーの結晶析出
による反応性低下に基づく発色性低下等が大きな問題に
なる。特に疎水性化合物として染料を用いた場合には以
下に示すような問題が見られる。
【0004】ハロゲン化銀写真感光材料において、特定
の波長域の光を吸収させる目的で、写真乳剤層その他の
親水性コロイド層を着色することがしばしば行われる。
写真乳剤層に入射すべき光の分光組成を制御することが
必要なとき、通常写真乳剤層よりも支持体から遠い側に
着色層が設けられる。このような着色層はフィルター層
と呼ばれる。写真乳剤層が複数ある場合には、フィルタ
ー層がそれらの中間に位置することもある。
【0005】写真乳剤層を通過する際あるいは透過後に
散乱された光が、乳剤層と支持体の界面あるいは乳剤層
と反対側の感光材料の表面で反射されて再び写真乳剤層
中に入射することにもとづく画像のボケすなわちハレー
ションを防止することを目的として、写真乳剤層と支持
体の間、あるいは支持体の写真乳剤層と反対の面にハレ
ーション防止層と呼ばれる着色層を設けることが行われ
る。写真乳剤層が複数ある場合には、それらの層の中間
にハレーション防止層がおかれることもある。写真乳剤
層中での光の散乱にもとづく画像鮮鋭度の低下(この現
象は一般にイラジエーションと呼ばれている)を防止す
るために、写真乳剤層を着色することも行われる。
【0006】これらの着色すべき親水性コロイド層には
通常、染料を含有させる。この染料は、下記のような条
件を満足することが必要である。 (1) 使用目的に応じた適正な分光吸収を有すること。 (2) 写真化学的に不活性であること。すなわちハロゲン
化銀写真乳剤層の性能に化学的な意味での悪影響、たと
えば感度の低下、潜像退行、またはカブリなどを与えな
いこと。 (3) 写真処理過程において脱色されるか、または処理液
中もしくは水洗水中に溶出して、処理後の写真感光材料
上に有害な着色を残さないこと。 (4) 染着された層から他の層へ拡散しないこと。 (5) 溶液中あるいは写真材料中での経時安定性に優れ変
退色しないこと。
【0007】特に、着色層がフィルター層である場合、
あるいは支持体の写真乳剤層と同じ側におかれたハレー
ション防止層である場合には、それらの層が選択的に着
色され、それ以外の層に着色が実質的に及ばないように
することを必要とすることが多い。なぜなら、そうでな
いと、他の層に対して有害な分光的効果を及ぼすだけで
なく、フィルター層あるいはハレーション防止層として
の効果も減殺されるからである。しかし、染料を加えた
層と他の親水性コロイド層とが湿潤状態で接触すると、
染料の一部が前者から後者へ拡散することがしばしば生
ずる。このような染料の拡散を防止するために従来より
多くの努力がなされてきた。
【0008】例えば、解離したアニオン性染料と反対の
電荷をもつ親水性ポリマーを媒染剤として層に共存さ
せ、染料分子との相互作用によって染料を特定層中に局
在化させる方法が、米国特許2,548,564号、同
4,124,386号、同3,625,694号等に開
示されている。
【0009】しかしながら、このような媒染剤を用いた
染料の固定/脱色法は、アニオン染料に対し、多量の媒
染剤の使用を必要とするため、着色層の膜厚が必然的に
厚いものとなる。例えば、撮影材料のフィルター層とし
て用いた場合、この膜厚増は、得られる画像の鮮鋭度
(シャープネス)を悪化するという問題を引き起こす。
また、媒染剤を用いた系に於いては、着色染料の固定/
脱色以外にハロゲン化銀乳剤に用いた増感色素の脱色を
妨げないことが必要であるが、近年の感材の高画質化、
処理の迅速化の要望に対し、その脱色性能は、必ずしも
満足のいくレベルのものではない。
【0010】また、水に不溶性の染料固体を用いて特定
層を染色する方法が、特開昭56−12639号、同5
5−155350号、同55−155351号、同63
−27838号、同63−197943号、欧州特許第
15,601号、同274,723号、同276,56
6号、同299,435号、米国特許4,803,15
0号、世界特許WO88/04794号等に開示されて
いる。また、染料が吸着した金属塩微粒子を用いて特定
層を染色する方法が米国特許第2,719,088号、
同2,496,841号、同2,496,843号、特
開昭60−45237号等に開示されている。
【0011】このような染色法は、固定能/脱色能には
優れているが、その吸収は一般にブロードであり、例え
ば、ある特定の波長の光に対するフィルター染料として
用いようとした場合にしばしば問題となっていた。
【0012】また、特開昭61−204630号、同6
1−205934号、同62−32460号、同62−
56958号、同62−92949号、同62−222
248号、同63−40143号、同63−18474
9号、同63−316852号等には、油溶性の染料を
高沸点の有機溶剤とともに分散する手段が開示されてい
る。しかしながら、このような高沸点の有機溶剤の使用
は、着色層を軟化させ、膜強度を低下させるので、より
多量のゼラチンを必要とし、その結果膜厚を薄くしたい
という要望に対して逆の結果をもたらす。
【0013】一方、特公昭51−39853号、特開昭
51−59943号、同53−137131号、同54
−32552号、同54−107941号、同56−1
26830号、同58−149038号、米国特許4,
199,363号、同4,203,716号、同4,9
90,435号等には、ポリマーの水分散物(ポリマー
ラテックス)に対し、染料等の疎水性化合物を有機溶剤
の溶液としたものを添加し、含浸させて、疎水性化合物
を充填したポリマーラテックスとする方法が開示されて
いる。この方法は、ポリマーの使用により、上記の高沸
点有機溶剤に基づく諸問題は無いが、含浸時のポリマー
ラテックス粒子の安定性が不十分で凝集を起こしやす
い、疎水性化合物を十分に含浸させるのに多量のポリマ
ーを必要とする、含浸に用いた水溶性の補助有機溶剤の
除去に手間がかかる、プロセスそのものが長時間を要
し、煩雑であるという欠点を有していた。
【0014】本発明者らは、種々検討の結果、水不溶性
かつ有機溶剤可溶性の重合体と油溶性染料を含む混合溶
液を乳化分散することにより得られる分散物を用いるこ
とにより、染料の吸収特性、膜強度に悪影響を及ぼすこ
となく、特定層の選択的染色と、処理工程での脱色が可
能であることを見出した。しかしながら、有機溶剤可溶
性重合体と油溶性染料の相溶性は必ずしも十分でなく、
特に有機溶剤への溶解性が低い、ないしは、高融点の染
料に対して、吸収のブロード化、最大吸収波長に於ける
吸収強度低下の問題が顕在化した。
【0015】これらの問題に対しては、分散に用いる重
合体の割合を増やす、あるいは、高沸点有機溶剤を染料
分散物中に併用することで、ある程度対応が可能であ
る。しかしながら、これらの対策はいずれも、染色層の
膜厚を増加させるものであり、高画質化のために、膜を
薄くしたいという要望に対し、逆の結果をもたらすもの
であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は製造適性に優れ、疎水性化合物の膜中反応性、膜強度
に悪影響を及ぼすことなく、特定の層に選択的に写真有
用化合物を固定し、かつ処理工程での反応性あるいは溶
出性に優れた新規な写真有用化合物の分散物を含有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、 1) 疎水性化合物を含む親油性微粒子を分散したハロゲ
ン化銀写真感光材料において、該微粒子が下記一般式
[I]で表される繰り返し単位を有する水不溶で有機溶
剤可溶の重合体または下記一般式[II]の少なくとも一
種と下記一般式[III または[IV]の少なくとも一種を
縮合重合して得られる水不溶で有機溶剤可溶の重合体を
含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料; 一般式[I]
【0018】
【化7】
【0019】式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、ハロゲン原子を表し、R2 、R3 、R4 、R
5 は同じでも異なっていてもよく、水素原子、置換基、
ハロゲン原子を表す。Zは2価の連結基を表す。G1
2 はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく水酸
基または加水分解で水酸基を生成する基を表す。m、
p、q、は0または1を示すが、p=1のときq=0で
あり、p=0のときq=1である。
【0020】一般式[II]
【0021】
【化8】
【0022】一般式[III
【0023】
【化9】
【0024】一般式[IV
【0025】
【化10】
【0026】式中、G3 は、水酸基、またはアルカリ加
水分解により水酸基を生成し得る基を表し、kは2以上
の整数を表わす。R6 、R7 は同じでも異なっていても
良く、水素原子又は置換基を表わす。R8 、R9 は水素
原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ
環基、アシル基、カルボキシル基、ホルミル基を表わ
す。ただし、R8 、R9 は同じであっても異なっていて
も良い。R10、R11は同じであっても異なっていてもよ
くアルキル基を表わす。またR10、R11が互いに連結し
て環状となっていてもよい。 2) 疎水性化合物が油溶性染料であることを特徴とする
上記 1) に記載のハロゲン化銀写真感光材料; 3) 油溶性染料が下記一般式[V]で表されることを特
徴とする上記 2) に記載のハロゲン化銀写真感光材料; 一般式[V]
【0027】
【化11】
【0028】式中、X、Yは各々電子吸引性基を表す
か、XとYで結合した酸性核を表し、Arはフェニル基
または複素環基を表し、L1 、L2 、L3 は各々メチン
基を表し、n2 は0、1または2を表す。 4) 油溶性染料が下記一般式[VI で表される化合物で
あることを特徴とする2)に記載のハロゲン化銀写真感光
材料により達成された。一般式[VI
【0029】
【化12】
【0030】式中、R21は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、−COOR27、−COR27、−CONR
2728、−CN、−OR27、−NR2728、−N
(R27)COR28を表し、Qは酸素原子またはN−R22
を表し、R22は水素原子、アルキル基、アリール基、複
素環基を表し、R23、R24、R25は水素原子、アルキル
基、アリール基を表し、R24とR25で6員環を形成して
もよい。R26は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ミノ基を表し、R27、R28は水素原子、アルキル基、ア
リール基を表す。n3 は0または1を表す。
【0031】以下に本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明の一般式[I]で表される繰り返し単位を含
む水不溶性かつ有機溶剤可溶性の重合体について説明す
る。
【0032】式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4の低
級アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−ブチ
ル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)を
表し、このうち水素原子またはメチル基が特に好まし
い。R2 、R3 、R4 、R5 、は同じでも異なっていて
もよく、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ
基、カルボキシル基、それぞれ置換又は無置換の、アル
キル基、アシルアミノ基、アシル基、スルホンアミド
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アミノ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、カルバモイル基、カルバモ
イルアミノ基、スルファモイル基、スルファモイルアミ
ノ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニ
ル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、
アルコキシスルホニル基またはアリーロキシスルホニル
基を表わし、またR2 、R3 、R4 、R5 は隣接する基
が縮環して炭素環あるいはヘテロ環を形成しても良い。
【0033】G1 、G2 はそれぞれ同じでも異なってい
てもよく水酸基または加水分解で水酸基を生成する基を
示す。
【0034】m、p、q、rは0又は1を示すが、p=
1のときq=0であり、p=0のときq=1である。上
記一般式(I)で表わされる重合体においてZで表わさ
れる連結基は具体的には、
【0035】
【化13】
【0036】で表わされ、J1 、J2 、J3 は同じでも
異なっていてもよく、−CO−、−SO2 −、−CON
(R12)−(R12は水素原子又はそれぞれ置換又は無置
換のアルキル基、フェニル基を示す。)、−SO2
(R12)−(R12は上記と同義)、−N(R12)CO−
(R12は上記と同義)、−N(R12)SO2 −(R12
上記と同義)、−N(R12)R13−(R12は上記と同
義、R13は炭素数1〜約4のアルキレン基)、−N(R
12)−R13−N(R14)−(R12、R13は上記と同義、
14は水素原子、アルキル基(炭素数1〜6)、置換ア
ルキル基(炭素数1〜6)を表わす。)、−O−、−S
−、−N(R12)−CON(R14)−(R12、R14は上
記と同義)、−N(R12)−SO2 N(R14)−
(R12、R14は上記と同義)−COO−、−OCO−、
−N(R12)CO2 −(R12は上記と同義)、−OCO
N(R12)−(R12は上記と同義)等を挙げることがで
きる。
【0037】X1 、X2 およびX3 は同じでも異なって
いてもよく、アルキレン基、置換アルキレン基、アリー
レン基、置換アリーレン基、アラルキレン基、置換アラ
ルキレン基を表わす。e、f、およびgは0または1を
表わす。
【0038】一般式(I)中のR2 、R3 、R4 の置換
可能な位置及び上記連結基Zに置換されていてもよい置
換基の例としてはハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置換アル
コキシ基、−NHCOR15で表わされる基(R15はアル
キル基、置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル
基、アラルキル基、置換アラルキル基を表わす)、−N
HSO2 15(R15は上記と同義)、−SOR15(R15
は上記と同義)、−SO2 15(R15は上記と同義)、
−COR15(R15は上記と同義)、−CONR1617
表わされる基(R16、R17は同じでも異なっていてもよ
く、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、フェニル
基、置換フェニル基、アラルキル基、置換アラルキル基
を表わす)、−SO2 NR1617(R16、R17上記と同
義)、アミノ基(アルキル基で置換されていてもよ
い)、水酸基や加水分解して水酸基を形成する基が挙げ
られる。
【0039】さらに一般式(I)の置換基中の置換アル
キル基、置換アルコキシ基、置換フェニル基、置換アラ
ルキル基の置換基の例としては、水酸基、ニトロ基、炭
素数1〜約4のアルコキシ基、−NHSO2 15で表わ
される基(R15は上記と同義)、−NHCOR15で表わ
される基(R15は上記と同義)、−SO2 NR16
17(R16、R17は上記と同義)、−CONR1617で表
わされる基(R16、R17は上記と同義)、−SO2 15
(R15は上記と同義)、−COR15(R15は上記と同
義)、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基(アルキル基
で置換されていてもよい)等が挙げられる。
【0040】以下に、一般式[I]で表わされる繰り返
し単位の好ましい例を単量体の形で例示するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】
【化20】
【0048】本発明に用いられる重合体は一般に、一般
式(I)の繰返し単位を誘導しうる単量体の単独重合、
一般式(I)の繰返し単位を誘導しうる単量体どうしの
共重合、またはこれらの単量体と付加重合しうる他のエ
チレン性不飽和単量体との共重合等によって得られる。
これら単量体を重合させる時には、一般的に知られてい
る保護基(アセチル基、メチル基、エトキシカルボニル
基など)で前記一般式(I)で表わされる繰返し単位上
の水酸基を保護してから重合を行ってもよい。その場合
重合後に脱保護基反応を行わせることにより一般式
(I)の繰返し単位を得る。
【0049】また高分子反応等によって結果的に(I)
の繰返し単位を生成せしめる合成法を用いてもよい。一
般式(I)の繰返し単位を誘導しうる単量体あるいはそ
の先駆体と付加重合しうる他のエチレン性不飽和単量体
としては、通常の重合温度(一般的には10〜120
℃)で重合可能な単量体が原則的に使用できる。
【0050】このような単量体としては、アクリル酸エ
ステル類、具体的には、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルア
クリレート、sec −ブチルアクリレート、tert−ブチル
アクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアク
リレート、tert−オクチルアクリレート、2−クロロエ
チルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4
−クロロブチルアクリレート、シアノエチルアクリレー
ト、2−アセトキシエチルアクリレート、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキ
シベンジルアクリレート、2−クロロシクロヘキシルア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、フルフリル
アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、
フェニルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリ
レート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メ
トキシブチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリ
レート、2−iso −プロポキシアクリレート、2−ブト
キシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、ω−メトキシポリエチレング
リコールアクリレート(付加モル数n=9)、1−ブロ
モ−2−メトキシエチルアクリレート、1,1−ジクロ
ロ−2−エトキシエチルアクリレート等が挙げられる。
その他、下記のモノマー等が使用できる。
【0051】メタクリル酸エステル類:その具体例とし
ては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、sec −ブチルメタクリレート、tert−ブチルメ
タクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オクチ
ルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、スルホ
プロピルメタクリレート、N−エチル−N−フェニルア
ミノエチルメタクリレート、2−(3−フェニルプロピ
ルオキシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミノフェ
ノキシエチルメタクリレート、フルフリルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニル
メタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
4−ヒドロキシブチルメタクリレート、トリエチレング
リコールモノメタクリレート、ジプロピレングリコール
モノメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレー
ト、3−メトキシブチルメタクリレート、2−アセトキ
シエチルメタクリレート、2−アセトアセトキシエチル
メタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、
2−iso −プロポキシエチルメタクリレート、2−ブト
キシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、ω−メトキシポリエチレン
グリコールメタクリレート(付加モル数n=6)、アリ
ルメタクリレート、メタクリル酸ジメチルアミノエチル
メチルクロライド塩などを挙げることができる。
【0052】ビニルエステル類:その具体例としては、
ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチ
レート、ビニルイソブチレート、ビニルカプロエート、
ビニルクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、
ビニルフェニルアセテート、安息香酸ビニル、サリチル
酸ビニルなど; アクリルアミド類:例えば、アクリルアミド、メチルア
クリルアミド、エチルアクリルアミド、プロピルアクリ
ルアミド、ブチルアクリルアミド、tert−ブチルアクリ
ルアミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベンジルア
クリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、メト
キシエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアク
リルアミド、フェニルアクリルアミド、ジメチルアクリ
ルアミド、ジエチルアクリルアミド、β−シアノエチル
アクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなど;
【0053】メタクリルアミド類:例えば、メタクリル
アミド、メチルメタクリルアミド、エチルメタクリルア
ミド、プロピルメタクリルアミド、ブチルメタクリルア
ミド、tert−ブチルメタクリルアミド、シクロヘキシル
メタクリルアミド、ベンジルメタクリルアミド、ヒドロ
キシメチルメタクリルアミド、メトキシエチルメタクリ
ルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、フ
ェニルメタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、
ジエチルメタクリルアミド、β−シアノエチルメタクリ
ルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)メタク
リルアミドなど;
【0054】オレフィン類:例えば、ジシクロペンタジ
エン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、クロロ
プレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等;
スチレン類:例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメ
チルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、
イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メトキ
シスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジ
クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチ
ルエステルなど;
【0055】ビニルエーテル類:例えば、メチルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエー
テル、メトキシエチルビニルエーテル、ジメチルアミノ
エチルビニルエーテルなど;
【0056】その他として、クロトン酸ブチル、クロト
ン酸ヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチ
ル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイ
ン酸ジブチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、
フマル酸ジブチル、メチルビニルケトン、フェニルビニ
ルケトン、メトキシエチルビニルケトン、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、N−ビニルオ
キサゾリドン、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル、メチレンマロンニトリル、
塩化ビニリデンなどを挙げる事ができる。
【0057】また、本発明の有機溶剤可溶性重合体中に
は、染料の脱色性をより促進する目的で酸性基を有する
単量体を共重合することができる。このような単量体と
しては、アクリル酸;メタクリル酸;イタコン酸;マレ
イン酸;イタコン酸モノアルキル、例えば、イタコン酸
モノメチル、イタコン酸モノエチルなど;マレイン酸モ
ノアルキル、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸モノエチルなど;シトラコン酸;スチレンスルホン
酸;ビニルベンジルスルホン酸;ビニルスルホン酸;ア
クリロイルオキシアルキルスルホン酸、例えば、アクリ
ロイルオキシメチルスルホン酸、アクリロイルオキシエ
チルスルホン酸、アクリロイルオキシプロピルスルホン
酸など;メタクリロイルオキシアルキルスルホン酸、例
えば、メタクリロイルオキシメチルスルホン酸、メタク
リロイルオキシエチルスルホン酸、メタクリロイルオキ
シプロピルスルホン酸など;アクリルアミドアルキルス
ルホン酸、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルエ
タンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルブタ
ンスルホン酸など;メタクリルアミドアルキルスルホン
酸、例えば、2−メタクリルアミド−2−メチルエタン
スルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルブタ
ンスルホン酸など;が挙げられる。
【0058】酸成分を有する単量体の共重合は染料種に
より、色相のブロード化、最大吸収波長の低下を引き起
こすことがあり、その使用量は限られたものとなる。色
相の変化がほとんどなくかつ脱色性を促進する単量体と
しては、その単独重合体がpH<6で水に不溶、pH>
10で水に可溶となる様な化合物が特に好ましい。以下
に、この様な疎水性の酸成分含有単量体を例示する。
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】
【化25】
【0064】以上述べた酸はアルカリ金属(例えば、N
a、Kなど)またはアンモニウムイオンの塩であっても
よい。
【0065】本発明の水不溶性かつ有機溶剤可溶性の重
合体中の、一般式[I]で表される繰返し単位の割合
は、用いる化合物の種類や化合物と重合体の混合比等に
より、その最適な範囲が異なるが、重量比で好ましくは
30ないし100%、特に好ましくは50ないし100
%である。重合体中の一般式[I]以外の単量体を用い
る場合、共重合体が水溶性とならない限りにおいて特に
制限はなく、好ましくは0ないし70%、特に好ましく
は0ないし50%である。
【0066】また、重合体中の共重合成分として酸成分
を含有する単量体を用いる場合、その使用量は、用いる
染料種、染料と重合体の混合比、酸成分含有単量体の極
性により、種々変わり得るが、上記に挙げた親水性の酸
含有単量体の場合、全ポリマー成分に対し、好ましくは
0ないし30重量%、特に好ましくは0ないし15%で
あり、疎水性の酸含有単量体の場合、好ましくは0ない
し70%、特に好ましくは0ないし50%である。
【0067】本発明に用いられる水不溶性かつ有機溶剤
可溶性の重合体について具体例を以下に例示するが、本
発明がこれらに限定されるものではない。各成分の比率
は、カッコ内に重量百分率比を表す。
【0068】 P−1 M−1 単独重合体 (100) (重量平均分子量 12400 ) P−2 M−2 単独重合体 (100) ( 〃 16800 ) P−3 M−3 単独重合体 (100) ( 〃 10600 ) P−4 M−5 単独重合体 (100) ( 〃 9700 ) P−5 M−12 単独重合体 (100) ( 〃 11800 ) P−6 M−14 単独重合体 (100) ( 〃 20600 )
【0069】 P−7 M-1/M-2 共重合体 (50/50) ( 〃 14300 ) P-8〜10 M-1/メチルメタクリレート共重合体(x/y) P−8 x/y=90/10( 〃 19900 ) P−9 x/y=70/30( 〃 22400 ) P−10 x/y=50/50( 〃 23500 ) P−11 M-2/メチルメタクリレート共重合体(80/20) ( 〃 17700 ) P−12〜13 M-1/アクリル酸共重合体(x/y) P−12 x/y=95/5 ( 〃 15400 ) P−13 x/y=90/10( 〃 19800 )
【0070】 P−14 M-2/メタクリル酸共重合体 (95/5) (重量平均分子量 9600 ) P−15 M-1/S-14 共重合体 (70/30 ) ( 〃 12100 ) P−16〜18 M-1/S-15 共重合体 (x/y) P−16 x/y=90/10( 〃 7600 ) P−17 x/y=70/30( 〃 10300 ) P−18 x/y=50/50( 〃 13400 ) P−19 M-2/S-15 共重合体 (70/30 ) ( 〃 6500 ) P−20 M-10/ブチルアクリレート/S-13 共重合体(60/20/20)( 〃 12200 ) P−21 M-11/メチルアクリレート/2-アクリルアミド-2−メチルプロパンス ルホン酸ソーダ共重合体(60/37/3) ( 〃 21000 )
【0071】 P−22 M-2/M-10/メチルメタクリレート/ドデシルメタクリレート共重合体 (50/10/30/10) ( 〃 18700 ) P−23 M-4 /ベンジルメタクリレート/S-8 共重合体(60/30/10) ( 〃 9600 ) P−24 M-3 /シクロヘキシルメタクリレート/2-ヒドロキシエチルメタクリ レート共重合体 (50/30/20) ( 〃 17700 ) P−25 M-1 /ブチルアクリレート共重合体 (60/40) ( 〃 12400 ) P−26 M-16/エチルメタクリレート共重合体 (50/50) ( 〃 23700 ) P−27 M-2/M-16/ブチルメタクリレート/S-18共重合体( 〃 20900 ) (40/20/20/20)
【0072】 P−28 M-18/t-ブチルアクリルアミド/ メチルアクリレート共重合体 (60/20/20) (重量平均分子量 7300 ) P−29 M-2 /ブチルアクリレート/N-アクリロイルモルホリン共重合体 (50/40/10) ( 〃 12300 )
【0073】 P−30 M-20 単独重合体 (100) ( 〃 19800 ) P−31 M-25 単独重合体 (100) ( 〃 22200 ) P−32 M-29 単独重合体 (100) ( 〃 14300 ) P−33 M-39 単独重合体 (100) ( 〃 15500 ) P−34 M-40 単独重合体 (100) ( 〃 13600 )
【0074】 P−35 M-20/M-39 共重合体 (50/50 ) ( 〃 21500 ) P−36〜38 M-39/メチルメタクリレート共重合体(x/y) P−36 x/y=90/10( 〃 14200 ) P−37 x/y=70/30( 〃 18800 ) P−38 x/y=50/50 〃 26100 ) P−39 M-40/メチルメタクリレート共重合体 (80/20)( 〃 14900 ) P−40〜41 M-39/アクリル酸共重合体 (x/y) P−40 x/y=95/5 ( 〃 16500 ) P−41 x/y=90/10( 〃 17200 )
【0075】 P−42 M-29/メタクリル酸共重合体 (95/5) 重量平均分子量 10200 ) P−43 M-39/S-14 共重合体 (70/30) ( 〃 13000 ) P−44〜46 M-39/S-15 共重合体 (x/y) P−44 x/y=90/10( 〃 12000 ) P−45 x/y=70/30( 〃 14200 ) P−46 x/y=50/50( 〃 17500 ) P−47 M-39/S-15 共重合体 (70/30 ) ( 〃 15300 ) P−48 M-39/ブチルアクリレート/S-13 共重合体(60/20/20)( 〃 17200 ) P−49 M-39/メチルアクリレート/2-アクリルアミド-2−メチルプロパンス ルホン酸ソーダ共重合体(60/37/3) ( 〃 16300 )
【0076】つぎに、本発明のにおける一般式[II]の
少なくとも一種および一般式[IIIまたは[IV]の少な
くとも一種を酸またはアルカリ触媒下で縮合して得られ
る高分子化合物について説明する。
【0077】
【化26】
【0078】
【化27】
【0079】
【化28】
【0080】式中、Gは、ヒドロキシル基、またはアル
カリ加水分解によりヒドロキシル基を生成し得る基を表
し、kは2以上の整数を表わす。R6 、R7 は同じでも
異なっていても良く、水素原子又は置換基を表わす。
【0081】R8 、R9 は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アシル基、カルボ
キシル基、ホルミル基を表わす。ただし、R8 、R9
同じであっても異なっていても良い。R10、R11は同じ
であっても異なっていてもよくアルキル基を表わす。ま
たR10、R11が互いに連結して環状となっていてもよ
い。
【0082】一般式(II)について以下に更に詳しく説
明する。R6 、R7 は水素原子又は置換可能な基である
が、そのような基としては例えば、ハロゲン原子、シア
ノ基、スルホ基、カルボキシル基、それぞれ置換又は無
置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル
オキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、スルホンアミド
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、カルバモイル基、スルファモイル基、
アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコ
キシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、カルバ
モイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、カルバモイ
ルオキシ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロ
キシカルボニルアミノ基、また、R6 、R7 が隣接する
ときは縮環して炭素環あるいはヘテロ環を形成してもよ
い。
【0083】R8 、R9 のアルキル基は直鎖でも、分枝
でもまた環状でも良い。R8 、R9のアリール基の例と
してはフェニル基、ナフチル基があり、R8 、R9 のア
ラルキル基の例としてはベンジル基、フェネチル基があ
り、またヘテロ環の例としては含酸素環、含窒素環、含
イオウ環、含酸素窒素環、含イオウー窒素環等があげら
れる。
【0084】R6 〜R9 の置換基としては、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、置換アルキル
基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、−NHCOR18
で表わされる基(R18はアルキル基、置換アルキル基、
フェニル基、置換フェニル基、アラルキル基、置換アラ
ルキル基を表わす)、−CHO基−NHSO2 18(R
18は上記と同義)、−SOR18(R18は上記と同義)、
−SO2 18(R18は上記と同義)、−COR18(R18
は上記と同義)、−CONR3031で表わされる基(R
30、R31は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル
基、アラルキル基、置換アラルキル基を表わす)、−S
2 NR3031(R30、R31は上記と同義)、アミノ基
(アルキル基で置換されていてもよい)。水酸基や加水
分解して水酸基を形成する基が挙げられる。
【0085】さらに、置換基中の置換アルキル基、置換
アルコキシ基、置換フェニル基、置換アラルキル基の置
換基の例としては、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜約4
のアルコキシ基、−NHSO2 18で表わされる基(R
18は上記と同義)、−SO2NR3031(R30、R31
上記と同義)、−CONR3031で表わされる基
(R30、R31は上記と同義)、−SO2 18(R18は上
記と同義)、−COR18(R18は上記と同義)、ハロゲ
ン原子、シアノ基、アミノ基(アルキル基で置換されて
いてもよい)等が挙げられる。
【0086】R10、R11はアルキル基を表し、直鎖でも
分枝でも、環状でもよく、また置換されていても良い。
10、R11のアルキル基の置換基としては、前記の
8 、R9 で述べたものと同じ群から選ぶことができ
る。
【0087】Gはヒドロキシ基、加水分解等でヒドロキ
シル基を生成する基、カルボンアミド又はスルホンアミ
ド基である。加水分解でヒドロキシル基を生成するヒド
ロキシ基の置換基の例としては、アシル基(例えばアセ
チル基やベンゾイル基など)、オキシカルボニル基(例
えばエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
基、tert−ブチロキシカルボニル基又はフェノキシカル
ボニル基など)、カルバモイル基(例えばN,N−ジメ
チルカルバモイル基やN,N−ジエチルカルバモイル基
など)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル基やベ
ンゼンスルホニル基など)、3−ケトブチル基、置換ア
ミノメチル基(例えばN,N−ジメチルアミノメチル基
や1,5−ジケトピロリジノメチル基など)やフタリド
基などがあげられる。
【0088】カルボンアミド基は−NHCOR32で表わ
され、R32はそれぞれ置換又は無置換のアルキル基、ア
リール基又はアラルキル基を表わし、スルホンアミド基
は−NHSO2 32で表わされる(R32は上記と同
義)。
【0089】一般式(II)において好ましくは、R6
7 は同じであっても異なっていてもよく、水素原子、
スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜1
8の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数1〜18
の置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無
置換の炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜24
のフェニル基で置換されたアミノ基(アルキル基単独又
はヘテロ原子を介して縮環してもよい)、炭素数6〜2
4の置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無
置換の炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜24
のフェニル基で置換されたカルバモイル基又はスルファ
モイル基(アルキル基単独又はヘテロ原子を介して縮環
してもよい)、炭素数1〜18の置換もしくは無置換の
アルキルスルホンアミド基又はアシルアミノ基、炭素数
6〜25の置換もしくは無置換のフェニルスルホンアミ
ド基又はアシルアミノ基。
【0090】炭素数1〜18の置換もしくは無置換のア
ルキルスルホニル基又は炭素数6〜24の置換もしくは
無置換のフェニルスルホニル基、炭素数2〜18の置換
もしくは無置換のアルコキシカルボニル基又は炭素数2
〜25の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニ
ル基を表わす。又、Gは、好ましくはヒドロキシル基、
カルボアミド基またはスルホンアミド基を表わし、nは
1または2を表わす。
【0091】さらにR8 、R9 は好ましくは、水素原
子、又はそれぞれ置換、無置換の炭素数1〜18のアル
キル基、炭素7〜25のアラルキル基、炭素数6〜24
のフェニル基、ピリジン環、及びフラン環を表わす。
【0092】一般式(II)において特に好ましくは
6 、R7 は水素原子、スルホ基、カルボキシ基、炭素
数1〜12の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数
1〜12の置換もしくは無置換のアルコキシ基、無置換
もしくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12
のフェニル基で置換されたアミノ基(アルキル基単独又
はヘテロ原子を介して縮環してもよい)、炭素数6〜1
2置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置
換の炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基又
は炭素数6〜12の置換もしくは無置換のフェニル基で
置換されたカルバモイル基又はスルファモイル基(アル
キル基単独又はヘテロ原子を介して縮環してもよい)、
炭素数1〜13のアシルアミノ基、炭素数1〜3の置換
もしくは無置換のアルキルスルホニル基又は炭素数6〜
12の置換もしくは無置換のフェニルスルホニル基、炭
素数1〜12の置換もしくは無置換のアルコキシカルボ
ニル基、又は炭素数2〜12の置換もしくは無置換のア
ルキルカルボニル基を表わし、Gはヒドロキシ基、又は
スルホンアミド基を表わし、kは2又は3の整数を表わ
す。
【0093】一般式(III)、(IV)において特に好ましく
はR8 とR9 は水素原子又はそれぞれ置換、無置換の炭
素数1〜12のアルキル基を表わす。一般式(IV)におい
て、特に好ましくは、R10とR11は炭素数1〜4の置換
もしくは無置換のアルキル基を表す。
【0094】以下に(II)の具体例及び(III)、(IV)の
具体例を示すが、勿論本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0095】
【化29】
【0096】
【化30】
【0097】
【化31】
【0098】
【化32】
【0099】
【化33】
【0100】
【化34】
【0101】
【化35】
【0102】
【化36】
【0103】
【化37】
【0104】
【化38】
【0105】
【化39】
【0106】
【化40】
【0107】
【化41】
【0108】
【化42】
【0109】
【化43】
【0110】
【化44】
【0111】
【化45】
【0112】
【化46】
【0113】
【化47】
【0114】
【化48】
【0115】
【化49】
【0116】
【化50】
【0117】
【化51】
【0118】一般式(II)及び一般式(III)または(I
V)のそれぞれ少なくとも一種を用いたポリマーは(I
I)、(III)または(IV)を一種づつ用い縮重合しても
良いし、また(II)、(III)または(IV)を数種併用し
ても良い。また、ポリマーを合成する際には、一般式
(II)、(III)、(IV)以外の縮重合可能な低分子化合
物(例えば、置換フェノール類として、アルキルフェノ
ール類)を共重合成分として用いてもよい。さらにポリ
マーの性質(溶解度、分子量等)を変えるため、任意の
化合物を重合に際して加えても良いし、重合後に加えて
もよい。
【0119】このようなポリマーの性質を変える化合物
としては、以下の様な例があげられるが、勿論これに限
定されるものではない。各種溶媒、酸(無機、有機)、
塩基(無機、有機、フェノール類、塩(無機、有機)、
エピクロヒドリン、メラミン、リグニン、クロマン、イ
ンデン、キシレン、チオフェン、ポリアミド化合物、脂
肪酸アミド、ポリビニルアルコール、ポリビニル化合
物、エステル類、酸ハライド、ハロゲン化アルキル、カ
ルボン酸類。
【0120】本発明のポリマーの合成法は、特開平1−
206337、同1−289822、同1−28982
5、特願平1−97873、同1−329964等に詳
細に記載されており、また、村山新一著、フェノール樹
脂(1981年発行)に記載の合成法に準じて行うこと
もできる。
【0121】本発明の写真感光材料において用いられる
ポリマーのうち、一般式(II)で示される化合物の含量
は10〜95重量%が好ましい。本発明において用いら
れる重合体系色汚染防止剤はポリマー中に長鎖アルキル
(炭素数6以上)を含む場合は平均分子量200〜10
0,000(特に好ましくは500〜80,000)が
好ましい。また長鎖アルキルを含まない場合は平均分子
量500以上(特に好ましくは1,000〜100,0
00)が好ましい。
【0122】分子量の制御は触媒量、反応温度、反応時
間、(II)と(III)または(IV)の比等で行うことがで
きる。さらに長鎖アルキルは縮合して得たポリマーに高
分子反応により導入することもできる。
【0123】以下に、本発明に用いられるポリマーの具
体例を示すが、本発明がこれらの化合物に限定されるも
のではない。
【0124】
【表1】
【0125】
【表2】
【0126】上記に記載された本発明の重合体は2種類
以上を任意に併用しても良い。本発明の重合体の分子量
や重合度は、本発明の効果に対し実質上大きな影響が無
いが高分子量になるにつれ、補助溶剤に溶解する際に時
間がかかる等の問題や、溶液粘度が高いために乳化分散
しにくくなり、粗大粒子を生じ、その結果、染料の吸収
特性が劣化したり、塗布性の不良の原因となる等の問題
も起こし易くなる。その対策のために補助溶剤を多量に
用い溶液の粘度を下げることは新たな工程上の問題を引
き起こすこととなる。上記の観点から重合体の粘度は、
用いる補助剤100ccに対し重合体30g溶解した時の
粘度が5000cps 以下が好ましく、より好ましくは2
000cps 以下である。また本発明に使用しうる重合体
の数平均分子量は好ましくは2000以上30万以下、
特に好ましくは3000以上10万以下である。
【0127】本発明の重合体の補助溶剤に対する比率は
使用される重合体の種類に依り異なり、補助溶剤に対す
る溶解度や、重合度等、或いは、染料の溶解度等によっ
て広い範囲に渡って変化する。通常、少なくとも染料及
び重合体の二者が補助溶剤に溶解して成る溶液が水中も
しくは親水性コロイド水溶液中に容易に分散されるため
に十分低粘度となるのに必要な量の補助溶剤が使用され
る。重合体の重合度が高い程、溶液の粘度は高くなるの
で、重合体の補助溶剤に対する割合を重合体種によらず
一律に決めるのは難しいが、通常、約1:1から1:5
0(重量比)の範囲が好ましい。本発明の重合体の染料
に対する割合(重量比)は、1:20から20:1が好
ましく、より好ましくは、1:10から10:1であ
る。
【0128】本発明において使用することのできる写真
用疎水性化合物とは、写真用途に有用な任意の有機化合
物及び有機又は無機の染料および顔料を意味する。本発
明においては、油溶性の有機写真用物質を使用すること
が好ましい。ここで油溶性とは、室温(20℃)におい
て、有機溶剤に3重量%以上溶解するものを言う。又、
有機溶媒とは、「溶剤ハンドブック」等に記載の有機溶
剤を意味し、それらの例としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール、酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチル
ケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ベン
ゼン、トルエン、ジオキサン、アセトニトリル、ジクロ
ロメタン、クロロホルムなどを挙げることができる。
【0129】本発明の親油性微細分散物に使用し得る疎
水性化合物としては、色素像形成カプラー、色素像供与
レドックス化合物、ステイン防止剤、カブリ防止剤、紫
外線吸収剤、退色防止剤、混色防止剤、造核剤、色素画
像安定剤、ハロゲン化銀溶剤、漂白促進剤、フィルター
用色素及びこれらの前駆体、染料、及びこれらを分散す
るための媒体として用いられる分散用オイルや分散用ポ
リマーなどであり、これらの化合物の記載例としては、
リサーチ・ディスクロージャーNo.17643、No.1
8716、No.307105号などの記載が挙げられ
る。 a)色素像形成カプラー 芳香族第一級アミン現像主薬の酸化生生物とカップリン
グして、有色又は無呈色の色素を形成する化合物はカプ
ラーと呼ばれる。カプラーとしては、イエロー、マゼン
タ、シアン及び黒色のカプラーが有用である。
【0130】本発明に使用できるイエローカプラーとし
ては、オイルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプ
ラーが代表例として挙げられる。その具体例は、米国特
許第特許請求の範囲第2,407,210号、同第2,
875,057号および同第3,265,506号など
に記載されている。二当量イエローカプラーとしては米
国特許第3,408,194号、同第3,447,92
8号、同第3,933,501号および同第4,02
2,620号などに記載された酸素原子離脱型のイエロ
ーカプラーあるいは特公昭58−10739号、米国特
許第4,401,752号、同第4,326,024
号、リサーチ・ディスクロージャ18053(1979
年4月)、米国特許第1,425,020号、西独出願
公開第2,219,917号、同第2,261,361
号、同第2,329,587号および同第2,433,
812号などに記載された窒素原子離脱型のイエローカ
プラーがその代表例として挙げられる。α−ピバロイル
アセトアニリド系カプラーは発色色素の堅牢性、特に光
堅牢性に優れており、一方αベンゾイルアセトアニリド
系カプラーは高い発色濃度が得られる。これらのうち、
例えば米国特許第3,933,501号、同第4,02
2,620号、同第4,326,024号、同第4,4
01,752号、同第4,248,961号、特公昭5
8−10739号、英国特許第1,425,020号、
同第1,476,760号、米国特許第3,973,9
68号、同第4,314,023号、同第4,511,
649号、欧州特許第249,473A号、等に記載の
ものが好ましい。
【0131】本発明に使用できるマゼンタカプラーとし
ては、オイルプロテクト型の、インダソロン系もしくは
シアノアセトル系(好ましくは5−ピラゾロン系および
ピラゾロトリアゾール類などピラゾロアゾール系)のカ
プラーが挙げられる。5−ピラゾロン系カピラーは3−
位がアリールアミノ基もしくはアシルアミノ基で置換さ
れたカプラーであることが、発色色素の色相や発色濃度
の観点で好ましく、その代表例は、米国特許第2,31
1,082号、同第2,343,703号、同第2,6
00,788号、同第2,908,573号、同第3,
062,653号、同第3,152,896号および同
第3,936,015号などに記載されている。二当量
の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、米国特許
第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基ま
たは米国特許第4,351,897号に記載されたアリ
ールチオ基が好ましい。また欧州特許第73,636号
に記載のバラスト基を有する5−ピラゾロン系カプラー
の場合には高い発色濃度が得られる。
【0132】ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米
国特許第3,369,879号記載のピラゾロベンズイ
ミダゾール類、米国特許第3,725,067号に記載
されたピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾ
ール類、リサーチ・ディスクロージャー24220(1
984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙げら
れる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅牢
性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類、欧州特許第119,86
0号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕ト
リアゾールは好ましい。これらのうち、特に米国特許第
4,310,619号、同第4,351,897号、欧
州特許第73,636号、米国特許第3,061,43
2号、同第3,725,067号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.24220(1984年6月)、特開昭
60−33552号、リサーチ・ディスクロージャーN
o.24230(1984年6月)、特開昭60−43
659号、同61−72238号、同60−35730
号、同55−118034号、同60−185951
号、米国特許第4,500,630号、同第4,54
0,654号、同第4,556,630号、国際公開W
O88/04795号等に記載のものが好ましい。
【0133】本発明に使用できるシアンカプラーとして
は、オイルプロテクト型のナフトール系およびフェノー
ル系のカプラーがあり、米国特許第2,474,293
号に記載のナフトール系カプラー、好ましくは米国特許
第4,052,212号、同第4,146,396号、
同第4,228,233号および同第4,296,20
0号に記載された酸素原子離脱型の二当量ナフトール系
カプラーが代表例として挙げられる。またフェノール系
カプラーの具体例は、米国特許第2,369,929
号、同第2,801,171号、同第2,772,16
2号、同第2,895,826号などに記載されてい
る。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプラーは、本
発明で好ましく使用され、その典型例を挙げると、米国
特許第3,772,002号に記載されたフェノール核
のメタ−位にエチル基以上のアルキル基を有するフェノ
ール系シアンカプラー、米国特許第2,772,162
号、同第3,758,308号、同第4,126,39
6号、同第4,334,011号、同第4,327,1
73号、西独特許公開第3,329,729号および特
開昭59−166956号などに記載された2,5−ジ
アシルアミノ置換フェノール系カプラーおよび米国特許
第3,446,622号、同第4,333,999号、
同第4,451,559号および同第4,427,76
7号などに記載された2−位にフェニルウレイド基を有
しかつ5−位にアシルアミノ基を有するフェノール系カ
プラーなどである。
【0134】特開昭60−237448号、同61−1
53640号、同61−14557号等に記載された5
−位がスルホンアミド基、アミド基などで置換されたナ
フトール系カプラーは発色色画像の堅牢性が特に優れ、
好ましいものである。さらに、特開昭64−553号、
同64−554号、同64−555号、同64−556
に記載のピラゾロアゾール系カプラーや、米国特許第
4,818,672号に記載のイミダゾール系カプラー
も使用することができる。
【0135】これらのうち、米国特許第4,052,2
12号、同第4,146,396号、同第4,228,
233号、同第4,296,200号、同第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号、同第3,758,308号、同第
4,334,011号、同第4,327,173号、西
独特許公開第3,329,729号、欧州特許第12
1,365A号、同第249,453A号、米国特許第
3,446,622号、同第4,333,999号、同
第4,775,616号、同第4,451,559号、
同第4,427,767号、同第4,690,889
号、同第4,254,212号、同第4,296,19
9号、特開昭61−42658号等に記載のものが特に
好ましい。
【0136】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許第3,451,820号、同第4,08
0,211号、同第4,367,282号、同第4,4
09,320号、同第4,576,910号、英国特許
2,102,137号、欧州特許第341,188A号
等に記載されている。発色色素が適度な拡散性を有する
カプラーとしては、米国特許第4,366,237号、
英国特許第2,125,570号、欧州特許第96,5
70号、西独特許(公開)第3,234,533号に記
載のものが好ましい。
【0137】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.
17643のVII−G項、同No.307105のVII −
G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−
39413号、米国特許第4,004,929号、同第
4,138,258号、英国特許第1,146,368
号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,77
4,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反
応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基と
して有するカプラーを用いることも好ましい。カップリ
ングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物もま
た本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出する
DIRカプラーは、前述のRD17643、VII〜F項
及び同No.307105、VII −F項に記載された特
許、特開昭57−151944号、同57−15423
4号、同60−184248号、同63−37346
号、同63−37350号、米国特許4,248,96
2号、同4,782,012号に記載されたものが好ま
しい。また、R.D.No.11449、同24241、
特開昭61−201247号等に記載の漂白促進剤放出
カプラーは、漂白能を有する処理工程の時間を短縮する
のに有効であり、特に、前述の平板状ハロゲン化銀粒子
を用いる感光材料に添加する場合に、その効果が大であ
る。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出
するカプラーとしては、英国特許第2,097,140
号、同第2,131,188号、特開昭59−1576
38号、同59−170840号に記載のものが好まし
い。また、特開昭60−107029号、同60−25
2340号、特開平1−44940号、同1−4568
7号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応によ
り、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放
出する化合物も好ましい。
【0138】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第
4,555,477号等に記載のリガンド放出するカプ
ラー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を
放出するカプラー、米国特許第4,774,181号に
記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。上
記のカプラー等は感光材料に求められる特性を満足する
ために同一層に二種以上を併用することができる。
【0139】b)色素像供与レドックス化合物 本発明に使用し得る他の疎水性化合物としては、カラー
拡散転写法感光材料で使用される色素像供与レドックス
化合物がある。この化合物には当業者に公知のように、
ネガ型もしくはポジ型があり、アルカリ性の処理組成物
で処理されたときに最初は写真要素中で可動性である
か、もしくは非可動性である。本発明に有用なネガ型の
色素像供与化合物としては、酸化された発色現像薬と反
応して色素を形成又は放出するカプラーがあり、その具
体例は米国特許第3,227,550号及びカナダ国特
許第602,207号等に記載されている。
【0140】本発明に使用するのに好ましいネガ型の色
素像供与化合物としては、酸化状態にある現像薬或いは
電子移動剤と反応して色素を放出する色素放出レドック
ス化合物があり、その代表的な具体例は特開昭48−3
3826号、同51−113624号、同54−540
21号及び同56−71072号などに記載されてい
る。又、本発明で使用し得る非可動性のポジ型色素像供
与化合物としては、アルカリ性条件の写真処理中に全く
電子を受け取ることなく(即ち、還元されずに)、ある
いは少なくとも一つの電子を受け取った(即ち、還元さ
れた)後、拡散性色素を放出する化合物がある。
【0141】更に、最初からアルカリ性の写真処理条件
において、可動性であるポジ型の色素像供与化合物とし
て色素現像薬があり、これは本発明において有効であ
る。その代表的具体例は特公昭48−32130号及び
同55−22780号などに記載されている。本発明で
使用される色素像供与化合物から形成される色素は、既
成色素であるか、あるいは又、写真処理工程あるいは追
加処理段階において色素に変換し得る色素前駆体であっ
てもよく、最終画像色素は金属化されていてもいなくて
もよい。本発明に有用な代表的染料構造としては、アゾ
色素、アゾメチン色素、アントラキノン色素、フタロシ
アニン色素の金属化された、あるいは金属化されていな
い色素を挙げることができる。この中でアゾ系のシア
ン、マゼンタ及びイエローの色素は特に重要である。
【0142】また色素前駆体の一種として、感光要素中
では一時的に光吸収をシフトさせてある色素部分を有す
る色素放出レドックス化合物も本発明に使用することが
できる。本発明で使用するのに特に好ましい色素像供与
化合物としては、まず色素放出レドックス化合物(DR
R−化合物)があり、その具体例は前述の特開昭48−
33826号、同51−113624号、同54−54
021号及び同56−71072号などに記されてい
る。ハロゲン化銀の現像によりクロス酸化され、アルカ
リ性条件下で拡散性色素を放出するレドックス母核の具
体例としては、
【0143】
【化52】
【0144】等がある。別の型の特に好ましい色素像供
与化合物としてはポジ型に属するものがあり、特開昭5
3−110827号、同53−110828号及び同5
6−164342号に記されており、この型のレドック
ス母核の具体例としては、次のものが挙げられる。
【0145】
【化53】
【0146】次に、色素放出レドックス化合物の具体例
としては、特開昭61−251841号公報に記載され
た化合物(23〜25頁に記載された(DR−1)〜
(DR−14))を挙げることができる。
【0147】c)紫外線吸収剤 本発明を実施するに適した紫外線吸収剤は、例えば特公
昭42−21687号、同48−5496号、特開昭4
7−1026号、英国特許第1,293,982号等に
記載されている。これらのうち特に、油溶性の紫外線吸
収剤が好ましい。
【0148】d)有機又は無機の染料 本発明に使用する染料又は顔料としては、アゾ系、アゾ
メチン系、オキソノール系、シアニン系、フタロシアニ
ン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジ
ン系、インジゴ系、ペリノン・ペリレン系、酸化チタ
ン、カドミニウム系、酸化鉄系、酸化クロム、カーボン
ブラック等の有機染顔料又は無機染顔料等があり、その
他着色剤として従来使用される公知の色素あるいはそれ
らの混合物いずれも使用し得る。本発明におけるこれら
染顔料は、製造直後の水性ペースト状態あるいは粉末状
態等いかなる状態でも使用することができる。特に、米
国特許第4420555号、特開昭61−204630
号、同61−205934号などに記載されている油溶
性染料の分散に本発明は有用である。
【0149】本発明における特に有用な油溶性染料につ
いて以下に説明する。本発明に用いられる特に有用な染
料は種々の周知の染料のいずれであってもよい。これら
の染料の構造としてはアリーリデン化合物、ヘテロ環ア
リーリデン化合物、アントラキノン類、トリアリールメ
タン類、アゾメチン色素、アゾ色素、シアニン、メロシ
アニン、オキソノール、スチリル色素、フタロシアニ
ン、インジゴその他のものがある。本発明に用いられる
染料は水不溶性であり、かつ酢酸エチルへの溶解度が1
0g/リットル(40℃)以上のものが好ましく、発色
団の構造は重要ではない。
【0150】アリーリデン化合物は酸性核とアリール基
が1つまたは複数のメチン基によって連結されたものを
表す。酸性核としては2−ピラゾリン−5−オン、2−
イソオキサゾリン−5−オン、バルビツール酸、2−チ
オバルビツール酸、ベンゾイルアセトニトリル、シアノ
アセトアミド、シアノアセトアニリド、シアノ酢酸エス
テル、マロン酸エステル、マロンジアニリド、ジメド
ン、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニ
リド、マロノニトリル、1,2−ジヒドロ−6−ヒドロ
キシピリジン−2−オン、ピラゾリジン−3,5−ジオ
ン、ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3,6−ジオ
ン、インダン−1,3−ジオン、ヒダントイン、チオヒ
ダントイン、2,5−ジヒドロ−フラン−2−オンなど
がある。アリール基としてはフェニル基があるが、これ
はアルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基等の電子供与
性基で置換されていることが好ましい。
【0151】ヘテロ環アリーリデン化合物は酸性核と複
素芳香環が1つまたは複数のメチン基によって連結され
たものを表す。酸性核としては上記のものがある。複素
芳香環としてはピロール、インドール、フラン、チオフ
ェン、ピラゾールクマリンなどがある。
【0152】アントラキノン類はアントラキノンに電子
供与性基または電子吸引性基が置換したものを表す。ト
リアリールメタン類は1つのメチン基に置換アリール基
(同一でも異なっていてもよい)が3つ結合した化合物
を表す。例えばフェノールフタレインがある。
【0153】アゾメチン色素は酸性核とアリール基が不
飽和窒素連結基(アゾメチン基)により連結されたもの
を表す。酸性核としては上記のものの他に写真用カプラ
ーとして知られているものを含む。インドアニリン類も
アゾメチン色素に属する。
【0154】アゾ色素はアリール基または複素芳香環基
がアゾ基によって連結されたものを表す。
【0155】シアニンは塩基性核2つが、1つまたは複
数のメチン基によって連結したものを表す。塩基性核と
してはオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、キノリ
ン、ピリジン、インドレニン、ベンゾインドレニン、ベ
ンゾセレナゾール、イミダゾキノキサリン等の四級塩や
ピリリウムがある。
【0156】メロシアニン色素は上記の塩基性核と酸性
核が二重結合により連結しているか、または1つ以上の
メチン基によって連結しているものを表す。オキソノー
ル染料は上記の酸性核2つが、1つまたは3以上の奇数
個のメチン基によって連結されたものを表す。スチリル
色素は上記塩基性核とアリール基が、2つまたは4つの
メチン基で連結したものを表す。
【0157】フタロシアニンは金属に配位していても、
していなくともよい。インジゴは無置換、置換のインジ
ゴでよく、チオインジゴも含む。
【0158】本発明の染料は写真処理により脱色および
/または溶色する必要があり、このためには染料は解離
性基を有していることが好ましい。解離性基としてはカ
ルボキシ基、水酸基等も好ましいが特に好ましいのはス
ルホンアミド基、スルファモイル基、アシルスルファモ
イル基、スルホニルカルバモイル基、スルホンイミド基
等である。
【0159】本発明で用いられる染料として好ましいも
のは一般式(V)で表される染料である。一般式(V)
について詳細に説明する。X、Yで表される電子吸引性
基は各々シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ヒ
ドロキシエトキシカルボニル、t−アミルオキシカルボ
ニル)、アリールオキシカルボニル(例えばフェノキシ
カルボニル、4−メトキシカルボニル)、アシル基(例
えばアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、プロピオニ
ル、4−メタンスルホンアミドベンゾイル、4−メトキ
シ−3−メタンスルホンアミドベンゾイル、1−メチル
シクロプロピルカルボニル)、カルバモイル基(例えば
N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイ
ル、ピペリジン−1−イルカルボニル、N−(3−メタ
ンスルホンアミドフェニル)カルバモイル)スルホニル
基(例えばベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニ
ル)を表し、X、Yで結合した酸性核としては5または
6員環が好ましく、5員環としては例えば2−ピラゾリ
ン−5−オン、2−イソオキサゾリン−5−オン、ピラ
ゾリジン−3,5−ジオン、2,5−ジヒドロフラン−
2−オン、インダン−1,3−ジオンが好ましく、6員
環としては例えば、1,2−ジヒドロ−6−ヒドロキシ
ピリジン−2−オン、バルビツール酸、チオバルビツー
ル酸が好ましい。
【0160】Arで表されるフェニル基は電子供与性基
で置換されているフェニル基が好ましく、電子供与性基
としてはジアルキルアミノ基(例えばジメチルアミノ、
ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノ、ジ(ブトキシ
カルボニルメチル)アミノ、N−エチル−N−エトキシ
カルボニルメチルアミノ、ジ(シアノエチル)アミノ、
ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリノ、N−エチル
−N−β−メタンスルホンアミドエチルアミノ、N−エ
チル−N−β−ヒドロキシエチル)、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、エトキシカル
ボニルメトキシ)が好ましい。
【0161】Arで表される複素環基としては5員環の
複素環が好ましく、例えばピロール、インドール、フラ
ン、チオフェンが特に好ましい。
【0162】L1 、L2 、L3 で表されるメチン基は置
換基を有していてもよいが無置換のメチン基が好まし
い。
【0163】また、本発明に用いられる染料として特に
好ましいものとして、一般式(VI)で表される染料が挙
げられる。一般式(VI)について詳細に説明する。
【0164】R21で表されるアルキル基は炭素数1から
8のアルキル基が好ましく、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、第3ブチル、ノルマルブチル、1−メチルシク
ロプロピル、クロロメチル、トリフルオロメチル、エト
キシカルボニルメチルなどが好ましい。
【0165】R21で表されるアリール基は炭素数6から
13のアリール基が好ましく、例えばフェニル、4−メ
トキシフェニル、4−アセチルアミノフェニル、4−メ
タンスルホンアミドフェニル、4−ベンゼンスルホン、
アミドフェニルが好ましい。
【0166】R22で表されるアルキル基は炭素数1から
18のアルキル基が好ましく例えばメチル、2−シアノ
エチル、2−ヒドロキシエチル、2−アセトキシエチル
等が好ましい。
【0167】R22で表されるアリール基は炭素数6から
22のアリール基が好ましく例えばフェニル、2−メト
キシ−5−エトキシカルボニルフェニル、3,5−ジ
(エトキシカルボニル)フェニル、4−ジ(エトキシカ
ルボニルメチル)アミノカルボニルフェニル、4−ノル
マルオクチルオキシカルボニルフェニル、4−ブタンス
ルホンアミドカルボニルフェニル、4−メタンスルホン
アミドカルボニルフェニル、3−スルファモイルフェニ
ル、4−メタンスルホンアミドフェニル、4−メタンス
ルホンアミドスルホニルフェニル、4−アセチルスルフ
ァモイルフェニル、4−プロピオニルスルファモイルフ
ェニル、4−N−エチルカルバモイルスルファモイルフ
ェニル等が好ましい。
【0168】R22で表される複素環基としてはピリジ
ル、4−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン−2−イ
ル、4−ヒドロキシ−6−第3ブチルピリミジン−2−
イル、スルホラン−3−イル等がある。
【0169】R23、R24、R25で表されるアルキル基は
炭素数1から6のアルキル基が好ましく、例えばメチ
ル、エチル、プロピルが好ましい。特にメチル基は好ま
しい。
【0170】R23、R24、R25で表されるアリール基は
炭素数6から13のアリール基が好ましくフェニル基が
特に好ましい。R24とR25で形成する6員環は飽和、不
飽和、複素環のいずれでもよいがベンゼン環が特に好ま
しい。
【0171】R26で表されるアルキル基は炭素数1から
18のアルキル基が好ましく、例えばメチル、エチル、
エトキシカルボニルメチル、第3ブトキシカルボニルメ
チル、エトキシカルボニルエチル、ジメチルアミノメチ
ル、2−シアノエチル、3−アセトアミドプロピル、3
−プロピオニルアミノプロピル、3−ベンゼンスルホン
アミドプロピル、3−プロパンスルホンアミドプロピル
などが好ましい。
【0172】R26で表されるアリール基は炭素数6から
22のアリール基が好ましく例えばフェニル、2−メト
キシ−5−エトキシカルボニルフェニル、4−ジ(エト
キシカルボニルメチル)アミノカルボニルフェニル、4
−ノルマルオクチルオキシカルボニルフェニル、4−ヒ
ドロキシエトキシカルボニルフェニル、4−プロパンス
ルホンアミドフェニル、4−ブタンスルホンアミドカル
ボニルフェニル、4−メタンスルホンアミドカルボニル
フェニル、4−アセチルスルファモイルフェニル、4−
メタンスルホンアミドフェニルが好ましい。
【0173】R26で表されるアミノ基は、ジアルキルア
ミノ基が好ましく例えばジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノが好ましい。
【0174】R27、R28で表されるアルキル基は炭素数
1から12のアルキル基が好ましく、例えばメチル、エ
チル、オクチル、ドデシル、シクロヘキシル、エトキシ
カルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、2−ヒ
ドロキシエチル、2−エトキシエチル、2−メタンスル
ホンアミドエチル、シアノエチル、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピル、クロロエチル、ブロモエチル、
アセトキシエチル、ジメチルアミノエチル等が好まし
い。
【0175】R27、R28で表されるアリール基は炭素数
6から12のアリール基が好ましく例えばフェニル、4
−メトキシフェニル、3−メチルフェニルが好ましい。
【0176】一般式(VI)で表される化合物はスルホ
基、スルホ基の塩、カルボキシ基の塩を置換基として有
しないことが好ましい。一般式(VI)で表される化合物
は上記以外の解離性基を有していることが好ましく、例
えばスルホンアミド基、スルファモイル基、アシルスル
ファモイル基、スルホニルカルバモイル基、スルホンイ
ミド基、カルバモイルスルファモイル基、カルボキシ基
等が好ましい解離性基である。
【0177】次に本発明に用いられる染料の具体例を示
すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0178】
【化54】
【0179】
【化55】
【0180】
【化56】
【0181】
【化57】
【0182】
【化58】
【0183】
【化59】
【0184】
【化60】
【0185】
【化61】
【0186】本発明の親油性微粒子とは、平均粒子径1
μm以下20nm以上の上記疎水性化合物の球形又は不定
形粒子であり、特に水分散物の形態で用いられることが
好ましい。
【0187】本発明の親油性微粒子は、下記のいずれか
の方法で溶液状態に保った疎水性化合物を、本発明の重
合体の存在下に、水または親水性コロイド水溶液と混合
することによって、調製することができる。必要があれ
ば分散物粒子のサイズを更に微細にするために、後述の
ような分散機を用いても良い。本発明を実施するために
使用する乳化装置としては、大きな剪断力を有する高速
攪拌型分散機、高強度の超音波エネルギーを与える分散
機などがある。具体的には、コロイドミル、ホモジナイ
ザー、毛細管式乳化装置、液体サイレン、電磁歪式超音
波発生機、ポールマン笛を有する乳化装置などがある。
本発明で使用するのに好ましい高速攪拌型分散機は、デ
ィゾルバー、ポリトロン、ホモミキサー、ホモブレンダ
ー、ケディミル、ジェットアジターなど、分散作用する
要部が液中で高速回転(500〜15,000rpm 、好
ましくは2,000〜4,000rpm )するタイプの分
散機である。本発明で使用する高速攪拌型分散機は、デ
ィゾルバーないしは高速インペラー分散機とも呼ばれ、
特開昭55−129136号にも記載されているよう
に、高速で回転する軸に鋸歯状のプレードを交互に上下
方向に折り曲げたインペラーを装着して成るも好ましい
一例である。
【0188】本発明に従って疎水性化合物を含む親油性
微粒子の分散物(以下、「水性分散物」という)を調製
する際には、種々のプロセスに従うことができる。疎水
性化合物を有機溶媒に溶解するときは、前述の高沸点有
機物質、水非混和性低沸点有機溶媒または水混和性有機
溶媒の中から任意に選択された一種、又は二種以上の任
意の複数成分混合物に溶解し、次いで本発明の一般式
(I)で表わされる重合体の存在下で、水中あるいは親
水性コロイド水溶液中に分散せしめる。この場合、本発
明の重合体は疎水性化合物を含む溶液あるいは水、もし
くは親水性コロイド水溶液の少なくともいずれか一方に
共存せしめる。
【0189】疎水性化合物を含む油性液と、水性液との
混合方法としては、攪拌下に水性液中に油性液を加える
いわゆる順混合法でも、その逆の逆混合法でもよいが、
とりわけ逆混合法のうちの一種である転相法が、より微
細な水性分散物を与える点で好ましい。本発明に使用す
る重合体の使用量は、使用する疎水性化合物、高沸点有
機溶媒、低沸点有機溶媒または水混和性有機溶媒の種類
と量、場合によっては併用する界面活性剤の種類と量な
どによって最適量が変化するが、使用可能な範囲は分散
される物質即ち、疎水性化合物、高沸点有機溶媒および
水非混和性有機溶媒の総和に対しての0.1〜500重
量%であり好ましくは50〜300重量%である。
【0190】本発明においては、疎水性化合物を水中又
は親水性コロイド組成物中のいずれにおいても安定に分
散することができるが、親水性コロイド組成物に分散す
ることが好ましい。本発明に用いられる親水性コロイド
組成物中の親水性コロイドとしては、通常ハロゲン化銀
写真感光材料に使用される結合剤または保護コロイドが
用いられる。写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとして
は、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親
水性コロイドも用いることができる。例えば、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0191】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解
物、ゼラチン酵素分散物も用いることができる。ゼラチ
ン誘導体としては、ゼラチンに例えば酸ハライド、酸無
水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルト
ン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物
類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種
々の化合物を反応させて得られるものが用いられる。油
溶性染料をフィルター染料又はアンチハレーション染料
として使用するときは、効果のある任意の量を使用でき
るが、光学濃度が0.05ないし3.5の範囲になるよ
うに使用するのが好ましい。添加時期は塗布される前の
いかなる工程でも良い。具体的な染料の量は、染料、分
散ポリマー、分散方法などによって異なるが一般に10
-3g/m2〜3.0g/m2、特に10-3g/m2〜1.0g
/m2の範囲に好ましい量を見出すことができる。
【0192】本発明による疎水性化合物の分散物は、目
的に応じて任意の位置に組み込むことができる。即ち下
塗り層中、ハロゲン化銀乳剤層と支持体の間のアンチハ
レーション層中、ハロゲン化銀乳剤層中、発色剤層中、
中間層中、保護層中、ハロゲン化銀乳剤層に対し支持体
の反対側のバック層中、その他の補助層中の親水性コロ
イド中に添加することができる。必要に応じて、1層の
みならず複数の層中に添加してもよいし、複数の分散物
を1層あるいは複数の層中に独立にあるいは混合して使
用してもよい。本発明の分散物は、他の各種の水溶性の
写真有用化合物(例えば染料)、媒染剤に吸着させた水
溶性の写真有用化合物、固体微粒子状分散物あるいは本
発明の重合体を含有しない疎水性化合物の分散物と必要
に応じて組み合わせて使用することができる。
【0193】本発明の疎水性化合物の分散物は、あらゆ
る写真感光材料に用いることができる。例えば、黒白フ
ィルム、Xレイ用フィルム、製版用フィルム、黒白印画
紙、マイクロ用フィルム等の黒白感光材料、カラーネガ
フィルム、カラー反転フィルム、カラーポジフィルム、
カラー印画紙、カラー反転印画紙、等のカラー感光材料
である。
【0194】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、通
常、この分野で用いられるハロゲン化銀乳剤等が適用さ
れる。例えば、特開平3−13936号、同3−139
37号公報中に記載されているハロゲン化銀乳剤等が適
用できる。さらに具体的には特開平3−13936号公
報の第(8) 頁右下欄8行目の「本発明に使用されるハロ
ゲン化銀粒子は、」から同公報第(15)頁左上欄9行目の
「きる。」までに記載のハロゲン化銀写真乳剤、それを
含む感材の層構成、添加剤等、その支持体、さらにその
処理方法、露光方法等が本発明においても同様に採用さ
れる。
【0195】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤は、
臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀
が好ましい。
【0196】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤
感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。し
かし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同
一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順
をもとり得る。
【0197】上記のハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61-43748号、同59-11343
8 号、同59-113440 号、同61-20037号、同61-20038号明
細書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含
まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を
含んでいてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハ
ロゲン化銀乳剤層は、西独特許第 1,121,470号あるいは
英国特許第923,045 号に記載されるように高感度乳剤
層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることがで
きる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる
様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の間
には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭
57-112751 号、同62- 200350号、同62-206541 号、62-2
06543 号等に記載されているように支持体より離れた側
に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置
してもよい。
【0198】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高
感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、ま
たはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/
GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭
55-34932 号公報に記載されているように、支持体から
最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列
することもできる。また特開昭56-25738号、同62-63936
号明細書に記載されているように、支持体から最も遠い
側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列すること
もできる。また特公昭49-15495号公報に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 号明細書に記載されているように、同一感
色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層
/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよ
い。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤
層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤
層などの順に配置されていてもよい。また、4層以上の
場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0199】色再現性を改良するために、米国特許第4,
663,271 号、同第 4,705,744号,同第 4,707,436号、特
開昭62-160448 号、同63- 89850 号の明細書に記載の、
BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効
果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して
配置することが好ましい。上記のように、それぞれの感
光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選択するこ
とができる。
【0200】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モル%以
下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしく
はヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%か
ら約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくは
ヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子
は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を
有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有す
るもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいは
それらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約
0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至
るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散
乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳
剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)N
o.17643 (1978年12月), 22〜23頁,“I. 乳剤製造(Emu
lsion preparation and types)”、および同No.18716
(1979年11月), 648 頁、同No.307105(1989年11月),863
〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化
学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et P
hisique Photographique, PaulMontel, 1967)、ダフィ
ン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. D
uffin,Photographic Emulsion Chemistry (Focal Pres
s, 1966))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗
布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman et al.,
Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Pr
ess, 1964) などに記載された方法を用いて調製するこ
とができる。
【0201】米国特許第 3,574,628号、同 3,655,394号
および英国特許第 1,413,748号などに記載された単分散
乳剤も好ましい。また、アスペクト比が約3以上である
ような平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子
は、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アン
ド・エンジニアリング(Gutoff, PhotographicScience
and Engineering )、第14巻 248〜257頁(1970年);
米国特許第 4,434,226号、同 4,414,310号、同 4,433,0
48号、同 4,439,520号および英国特許第 2,112,157号な
どに記載の方法により簡単に調製することができる。結
晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲ
ン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていても
よい、また、エピタキシャル接合によって組成の異なる
ハロゲン化銀が接合されていてもよく、また例えばロダ
ン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合さ
れていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用
いてもよい。上記の乳剤は潜像を主として表面に形成す
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも
表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよ
いが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像
型のうち、特開昭 63-264740号に記載のコア/シェル型
内部潜像型乳剤であってもよい。このコア/シェル型内
部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭 59-133542号に記載
されている。この乳剤のシェルの厚みは、現像処理等に
よって異なるが、3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に
好ましい。
【0202】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo.17643、同No.18716および同No.307105 に記載
されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発
明の感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイ
ズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度
の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、
同一層中に混合して使用することができる。米国特許第
4,082,553号に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子、米国特許第 4,626,498号、特開昭 59-214852号
に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロ
イド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ または実質
的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用でき
る。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子
とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様
に( 非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のこ
とをいう。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子の調製法は、米国特許第 4,626,498号、特開昭 5
9-214852号に記載されている。粒子内部がかぶらされた
コア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハ
ロゲン化銀は、同一のハロゲン組成をもつものでも異な
るハロゲン組成をもつものでもよい。粒子内部または表
面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化
銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることがで
きる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サ
イズには特別な限定はないが、平均粒子サイズとしては
0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。ま
た、粒子形状については特に限定はなく、規則的な粒子
でもよく、また、多分散乳剤でもよいが、単分散( ハロ
ゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平
均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であるこ
とが好ましい。
【0203】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μmがより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。この場合、ハロゲン化
銀粒子の表面は、光学的に増感される必要はなく、また
分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加す
るのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデ
ン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化
合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加してお
くことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層
に、コロイド銀を好ましく含有させることができる。本
発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/m2以下が好まし
く、4.5g/m2以下が最も好ましい。
【0204】本発明の写真感光材料には前記の本発明の
親油性微粒子を含む層、又は他層に本発明とは関りな
く、公知の写真用添加剤を併用することができる。公知
の写真用添加剤も上記の3つのリサーチ・ディスクロー
ジャーに記載されており、下記の表に関連する記載箇所
を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1. 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2. 感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 〜649頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5. かぶり防止 24 〜25頁 649頁右欄 868〜870頁 剤、安定剤 6. 光吸収剤、 25 〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター 〜650頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 7. ステイン 25 頁右欄 650頁左欄 872頁 防止剤 〜右欄 8. 色素画像 25頁 650頁左欄 872頁 安定剤 9. 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 10. バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 11. 可塑剤、 27頁 650頁右欄 876頁 潤滑剤 12. 塗布助剤、 26 〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 表面活性剤 13. スタチック 27頁 650頁右欄 876〜877頁 防止剤 14. マット剤 878〜879頁
【0205】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許 4,411,987号や同
第 4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応し
て、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好
ましい。本発明の感光材料に、米国特許第 4,740,454
号、同第 4,788,132号、特開昭62-18539号、特開平1-28
3551号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好
ましい。本発明の感光材料に、特開平1-106052号に記載
の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にか
ぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれら
の前駆体を放出する化合物を含有させることが好まし
い。
【0206】前記の様に本発明には種々の公知のカラー
カプラーを併用することができ、その具体例は前出のリ
サーチ・ディスクロージャーNo.17643、VII −C〜G、
および同No.307105 、VII −C〜Gに記載された特許に
記載されている。イエローカプラーとしては、例えば米
国特許第3,933,501 号、同第 4,022,620号、同第 4,32
6,024号、同第 4,401,752号、同第 4,248,961号、特公
昭 58-10739 号、英国特許第 1,425,020号、同第 1,47
6,760号、米国特許第 3,973,968号、同第 4,314,023
号、同第4,511,649 号、欧州特許第 249,473A 号、等に
記載のものが好ましい。
【0207】マゼンタカプラーとしては5-ピラゾロン系
及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許
第 4,310,619号、同第 4,351,897号、欧州特許第 73,63
6号、米国特許第 3,061,432号、同第 3, 725,067 号、
リサーチ・ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60-33552号、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo.24230(1984年6月)、特開昭60-43659号、同61-7
2238号、同60-35730号、同55-118034 号、同60-185951
号、米国特許第4,500,630 号、同第4,540,654 号、同第
4,556,630号、国際公開WO88/04795号等に記載のものが
特に好ましい。シアンカプラーとしては、フェノール系
及びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第 4,0
52,212号、同第 4,146,396号、同第 4,228,233号、同第
4,296,200号、同第 2,369,929号、同第 2,801,171号、
同第 2,772,162号、同第2,895,826 号、同第 3,772,002
号、同第 3,758,308号、同第 4,334,011号、同第 4,32
7,173号、西独特許公開第3,329,729 号、欧州特許第 12
1,365A号、同第 249, 453A号、米国特許第 3,446,622
号、同第 4,333,999号、同第 4,775,616号、同第 4,45
1,559号、同第 4,427,767号、同第 4,690,889号、同第
4,254, 212号、同第4,296,199号、特開昭 61-42658 号
等に記載のものが好ましい。さらに、特開昭64-553号、
同64-554号、同64-555号、同64-556に記載のピラゾロア
ゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672 号に記載の
イミダゾール系カプラーも使用することができる。ポリ
マー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第
3,451,820号、同第 4,080,211号、同第 4,367,282号、
同第 4,409,320号、同第 4,576, 910 号、英国特許 2,1
02,137号、欧州特許第341,188A号等に記載されている。
【0208】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第 4,366,237号、英国特許第 2,12
5,570号、欧州特許第 96,570 号、西独特許(公開)第
3,234,533号に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカラード・カプラーは、リサーチ
・ディスクロージャーNo.17643のVII −G項、同No.307
105 のVII −G項、米国特許第4,163,670 号、特公昭57
-39413号、米国特許第4,004,929 号、同第4,138,258
号、英国特許第1,146,368号に記載のものが好ましい。
また、米国特許第 4,774,181号に記載のカップリング
時に放出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補
正するカプラーや、米国特許第 4,777,120号に記載の現
像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基
を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出す
る化合物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD 17643、VII
−F項及び同No.307105 、VII −F項に記載された特
許、特開昭57-151944号、同57-154234 号、同60-184248
号、同63-37346号、同63-37350号、米国特許4,248,962
号、同4,782,012 号に記載されたものが好ましい。R.D.
No.11449、同 24241、特開昭61-201247 号等に記載の漂
白促進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工程の時
間を短縮するのに有効であり、特に、前述の平板状ハロ
ゲン化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に、その
効果が大である。現像時に画像状に造核剤もしくは現像
促進剤を放出するカプラーとしては、英国特許第 2,09
7,140号、同第 2,131,188号、特開昭59-157638 号、同5
9-170840 号に記載のものが好ましい。また、特開昭 60
-107029号、同 60-252340号、特開平1- 44940号、同 1-
45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応に
より、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を
放出する化合物も好ましい。
【0209】その他、本発明の感光材料に併用すること
のできる化合物としては、米国特許第 4,130,427号等に
記載の競争カプラー、米国特許第 4,283,472号、同第
4,338,393号、同第 4,310,618号等に記載の多当量カプ
ラー、特開昭60-185950 号、特開昭62-24252号等に記載
のDIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラ
ー放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物
もしくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州
特許第173,302A号、同第313,308A号に記載の離脱後復色
する色素を放出するカプラー、米国特許第 4,555,477号
等に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63-75747号に
記載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,77
4,181 号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げ
られる。
【0210】ここで併用できるカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第 2,322,027号
などに記載されている。水中油滴分散法に用いられる常
圧での沸点が175 ℃以上の高沸点有機溶剤の具体例とし
ては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジ-2- エチルヘキシルフタレ
ート、デシルフタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェ
ニル)フタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェニル)
イソフタレート、ビス(1,1-ジエチルプロピル)フタレ
ートなど)、リン酸またはホスホン酸のエステル類(ト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロ
ヘキシルホスフェート、トリ-2- エチルヘキシルホスフ
ェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチ
ルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ
-2-エチルヘキシルフェニルホスホネートなど)、安息
香酸エステル類(2-エチルヘキシルベンゾエート、ドデ
シルベンゾエート、2-エチルヘキシル-p-ヒドロキシベ
ンゾエートなど) 、アミド類(N,N-ジエチルドデカンア
ミド、N,N-ジエチルラウリルアミド、N-テトラデシルピ
ロリドンなど) 、アルコール類またはフェノール類(イ
ソステアリルアルコール、2,4-ジ-tert-アミルフェノー
ルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス(2-エチ
ルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリ
セロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、
トリオクチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N-
ジブチル-2- ブトキシ-5-tert-オクチルアニリンな
ど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジ
イソプロピルナフタレンなど)などが挙げられる。また
補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃
以上約 160℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例と
しては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-エトキシエ
チルアセテート、ジメチルホルムアミドなどが挙げられ
る。ラテックス分散法の工程、効果および含浸用のラテ
ックスの具体例は、米国特許第 4,199,363号、西独特許
出願(OLS)第 2,541,274号および同第2,541,230 号など
に記載されている。
【0211】カラー感光材料中には、フェネチルアルコ
ールや特開昭 63-257747号、同 62-272248号、および特
開平 1-80941号に記載の1,2-ベンズイソチアゾリン -3-
オン、n-ブチル p-ヒドロキシベンゾエート、フェノー
ル、4-クロル -3,5-ジメチルフェノール、2-フェノキシ
エタノール、2-(4-チアゾリル)ベンズイミダゾール等
の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好まし
い。
【0212】本発明に使用できる適当な支持体は、例え
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 647頁
右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記
載されている。
【0213】本発明のカラー感光材料は、乳剤層を有す
る側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下で
あることが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μ
m以下が更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。ま
た膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下が
より好ましい。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2
日)で測定した膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当
該技術分野において公知の手法に従って測定することが
できる。例えば、エー・グリーン(A.Green)らによりフ
ォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリ
ング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2号,124 〜129 頁に
記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することに
より、測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3 分15秒
処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚と
し、飽和膜厚の1/2 に到達するまでの時間と定義する。
膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬
膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変える
ことによって調整することができる。また、膨潤率は 1
50〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)
/膜厚に従って計算できる。本発明の感光材料は、乳剤
層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20
μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けるこ
とが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フ
ィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤等を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤
率は150〜500%が好ましい。
【0214】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.18716の 651左欄
〜右欄、および同No.307105 の880 〜881 頁に記載され
た通常の方法によって現像処理することができる。本発
明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、好まし
くは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とする
アルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、
アミノフェノール系化合物も有用であるが、p-フェニレ
ンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例と
しては3-メチル-4- アミノ-N,Nジエチルアニリン、3-メ
チル-4- アミノ-N- エチル-N- β- ヒドロキシエチルア
ニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N- β-メタン
スルホンアミドエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N
- エチル- β- メトキシエチルアニリン及びこれらの硫
酸塩、塩酸塩もしくはp-トルエンスルホン酸塩などが挙
げられる。これらの中で、特に、3-メチル-4- アミノ-N
- エチル-N -β- ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩が好
ましい。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用する
こともできる。発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、
ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、塩化物
塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベン
ゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像
抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的であ
る。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチル
ヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N-ビスカルボキシメ
チルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセミカル
バジド類、トリエタノールアミン、カテコールスルホン
酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、
ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン
類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラ
ー、1-フェニル-3-ピラゾリドンのような補助現像主
薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホ
スホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に
代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジ
アミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエ
チルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホ
スホン酸、ニトリロ-N,N,N-トリメチレンホスホン酸、
エチレンジアミン-N,N,N,N- テトラメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢
酸) 及びそれらの塩を代表例として挙げることができ
る。
【0215】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1-フェニ
ル-3- ピラゾリドンなどの3-ピラゾリドン類またはN-メ
チル-p- アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。これらの発色現像液及び黒白現像液
のpHは9〜12であることが一般的である。またこれらの
現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよ
るが、一般に感光材料1平方メートル当たり3リットル
以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させて
おくことにより 500ミリリットル以下にすることもでき
る。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触面
積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止
することが好ましい。処理槽での写真処理液と空気との
接触面積は、以下に定義する開口率で表わすことができ
る。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2) 〕÷〔処理
液の容量(cm3) 〕 上記の開口率は、0.1 以下であることが好ましく、より
好ましくは 0.001〜0.05である。このように開口率を低
減させる方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋
等の遮蔽物を設けるほかに、特開平 1-82033号に記載さ
れた可動蓋を用いる方法、特開昭 63-216050号に記載さ
れたスリット現像処理方法を挙げることができる。開口
率を低減させることは、発色現像及び黒白現像の両工程
のみならず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白定着、
定着、水洗、安定化などの全ての工程において適用する
ことが好ましい。また、現像液中の臭化物イオンの蓄積
を抑える手段を用いることにより補充量を低減すること
もできる。発色現像処理の時間は、通常2〜5分の間で
設定されるが、高温高pHとし、かつ発色現像主薬を高濃
度に使用することにより、更に処理時間の短縮を図るこ
ともできる。
【0216】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)などの多価
金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が用
いられる。代表的漂白剤としては鉄(III)の有機錯塩、
例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ
二酢酸、1,3-ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエー
テルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸類も
しくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩などを用
いることができる。これらのうちエチレンジアミン四酢
酸鉄(III)錯塩、及び1,3-ジアミノプロパン四酢酸鉄
(III)錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さ
らにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は漂白液におい
ても、漂白定着液においても特に有用である。これらの
アミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液又は
漂白定着液のpHは通常 4.0〜8であるが、処理の迅速化
のためにさらに低いpHで処理することもできる。
【0217】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第 3,893,858号、西独特許第1,290,812
号、同2,059,988 号、特開昭53-32736号、同53-57831
号、同53-37418号、同53-72623号、同53-95630号、同53
-95631号、同53-104232 号、同53-124424 号、同53-141
623 号、同53-28426号、リサーチ・ディスクロージャー
No.17129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基ま
たはジスルフィド基を有する化合物;特開昭50-140129
号に記載のチアゾリジン誘導体;特公昭45-8506 号、特
開昭52-20832号、同53-32735号、米国特許第3,706,561
号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,127,715 号、
特開昭58-16,235 号に記載の沃化物塩;西独特許第966,
410 号、同2,748,430 号に記載のポリオキシエチレン化
合物類;特公昭45-8836 号記載のポリアミン化合物;そ
の他特開昭49-40,943 号、同49-59,644 号、同53-94,92
7 号、同54-35,727 号、同55-26,506 号、同58-163,940
号記載の化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかで
もメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物が
促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,89
3,858 号、西独特許第1,290,812 号、特開昭53-95,630
号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,
834 号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤
は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を
漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効であ
る。漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白
ステインを防止する目的で有機酸を含有させることが好
ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2
〜5である化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、
ヒドロキシ酢酸などが好ましい。定着液や漂白定着液に
用いられる定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸
塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物
塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般
的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用
できる。また、チオ硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエー
テル系化合物、チオ尿素などの併用も好ましい。定着液
や漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸
塩、カルボニル重亜硫酸付加物あるいは欧州特許第 294
769A号に記載のスルフィン酸化合物が好ましい。更に、
定着液や漂白定着液には液の安定化の目的で、各種アミ
ノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸類の添加が好まし
い。本発明において、定着液または漂白定着液には、pH
調整のために pKaが6.0〜9.0の化合物、好ましくは、イ
ミダゾール、1-メチルイミダゾール、1-エチルイミダゾ
ール、2-メチルイミダゾールの如きイミダゾール類を0.
1〜10モル/リットル添加することが好ましい。
【0218】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい
温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ処理後の
ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程において
は、攪拌ができるだけ強化されていることが好ましい。
攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭 62-183460号
に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる
方法や、特開昭 62-183461号の回転手段を用いて攪拌効
果を上げる方法、更には液中に設けられたワイパーブレ
ードと乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳
剤表面を乱流化することによってより攪拌効果を向上さ
せる方法、処理液全体の循環流量を増加させる方法が挙
げられる。このような攪拌向上手段は、漂白液、漂白定
着液、定着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向
上は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果と
して脱銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の
攪拌向上手段は、漂白促進剤を使用した場合により有効
であり、促進効果を著しく増加させたり漂白促進剤によ
る定着阻害作用を解消させることができる。本発明の感
光材料に用いられる自動現像機は、特開昭 60-191257
号、同 60-191258号、同 60-191259号に記載の感光材料
搬送手段を有していることが好ましい。前記の特開昭 6
0-191257号に記載のとおり、このような搬送手段は前浴
から後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理液
の性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は各
工程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減に
特に有効である。
【0219】本発明のうち、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経る
のが一般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料
の特性(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更
には水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等
の補充方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し
得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク数と
水量の関係は、Journal of the Society of Motion Pic
ture and Television Engineers第64巻、P. 248〜253
(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができ
る。前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量
を大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間
の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が
感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー
感光材料の処理において、このような問題が解決策とし
て、特開昭62-288,838号に記載のカルシウムイオン、マ
グネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用い
ることができる。また、特開昭57-8,542号に記載のイソ
チアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソ
シアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベン
ゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(19
86年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、
防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編
「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いる
こともできる。本発明の感光材料の処理における水洗水
のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗
水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定
し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましく
は25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本
発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によっ
て処理することもできる。このような安定化処理におい
ては、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345
号に記載の公知の方法はすべて用いることができる。ま
た、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合も
あり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴と
して使用される、色素安定化剤と界面活性剤を含有する
安定浴を挙げることができる。色素安定化剤としては、
ホルマリンやグルタルアルデヒドなどのアルデヒド類、
N-メチロール化合物、ヘキサメチレンテトラミンあるい
はアルデヒド亜硫酸付加物などを挙げることができる。
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えることも
できる。
【0220】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
水を加えて濃縮補正することが好ましい。ハロゲン化銀
カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の目的で発
色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するためには、発色
現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。例
えば米国特許第 3,342,597号記載のインドアニリン系化
合物、同第 3,342,599号、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo.14,850 及び同No.15,159 に記載のシッフ塩基型化
合物、同13,924号記載のアルドール化合物、米国特許第
3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53-135628 号記
載のウレタン系化合物を挙げることができる。ハロゲン
化銀カラー感光材料は、必要に応じて、発色現像を促進
する目的で、各種の1-フェニル-3-ピラゾリドン類を内
蔵しても良い。典型的な化合物は特開昭56-64339号、同
57-144547号、および同58-115438号等に記載されてい
る。本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使
用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的であるが、
より高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり、逆
により低温にして画質の向上や処理液の安定性の改良を
達成することができる。また、本発明のハロゲン化銀感
光材料は米国特許第 4,500,626号、特開昭60-133449
号、同59-218443 号、同61-238056 号、欧州特許210,66
0A2 号などに記載されている熱現像感光材料にも適用で
きる。以下に本発明を実施例により、更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0221】
【実施例】
<実施例1> <試料101〜107の作成>下塗りを施した三酢酸セ
ルロールフィルム支持体上に、下記に示すような組成の
層を塗設し、試料101〜107を作成した。各成分に
対応する数字は、g/m2単位で表した塗設量を示す。
【0222】 第1層 染料 高沸点有機溶剤又はポリマー }下記表−3に示した量 ゼラチン 3.50g/m2 第2層 H−1 0.12g/m2 B−1(直径1.7μm ) 0.05g/m2 B−2(直径1.7μm ) 0.10g/m2 ゼラチン 2.00g/m2
【0223】第1層の染料は以下の方法で得られる乳化
分散物を塗設した。染料2×10-3モルと高沸点有機溶
剤又は高分子重合体(ポリマー)2gを酢酸エチル20
mlに溶解し、この溶液をドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.2gを含む10%ゼラチン溶液50mlと混
合し、高速回転ホモジナイザーを用いて乳化分散した。
【0224】
【表3】
【0225】
【化62】
【0226】これら試料の吸収スペクトルの吸光度及び
半値巾(λmax のピークの1/2 の巾)÷吸光度により色
相の評価をした。また脱色性能(処理後の残色濃度と処
理前の染料濃度の比率)を未処理試料の吸収の測定と処
理液Aに30秒浸漬し、乾燥後の吸収を測定することに
より行った。
【0227】さらに試料の膜強度を下記の接着性能によ
り評価した。粘着性の強い接着テープを上記記載に貼り
付け、10回こすりつけた後室温1日放置した後、はが
してその密着性の強度を比較した。結果を〇(大変良
い)、△(普通)、×(不良)で評価した。以上の結果
を表3に示す。表1の結果から本発明のポリマーを用い
た試料は染料の吸収特性、脱色性能、膜物性の点で優れ
ていることが明らかである。
【0228】<実施例2>下塗りを施した三酢酸セルロ
ースフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層
を重層塗布し、多層カラー感光材料である試料201を
作製した。 (感光層組成)各成分に対応する数字は、g/m2単位で
表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については、銀換算
の塗布量を示す。ただし増感色素については、同一層の
ハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0229】 (試料201) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40
【0230】 第2層(中間層) 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン 0.18 EX−1 0.18 EX−3 0.020 EX−12 2.0×10-3 U−1 0.060 U−2 0.080 U−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.020 ゼラチン 1.04
【0231】 第3層(第1赤感乳剤層) 乳剤 A 銀 0.20 乳剤 B 銀 0.30 増感色素 I 6.9×10-5 増感色素 II 1.8×10-5 増感色素 III 3.1×10-4 EX−2 0.17 EX−10 0.020 EX−14 0.17 U−1 0.070 U−2 0.050 U−3 0.070 HBS−1 0.060 ゼラチン 0.87
【0232】 第4層(第2赤感乳剤層) 乳剤 D 銀 0.85 増感色素 I 3.5×10-4 増感色素 II 1.6×10-5 増感色素 III 5.1×10-4 EX−2 0.20 EX−3 0.050 EX−10 0.015 EX−14 0.20 EX−15 0.050 U−1 0.070 U−2 0.050 U−3 0.070 ゼラチン 1.30
【0233】 第5層(第3赤感乳剤層) 乳剤 E 銀 1.55 増感色素 I 2.4×10-4 増感色素 II 1.0×10-4 増感色素 III 3.4×10-4 EX−2 0.097 EX−3 0.010 EX−4 0.080 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.63
【0234】 第6層(中間層) EX−5 0.040 HBS−1 0.020 ゼラチン 0.80
【0235】 第7層(第1緑感乳剤層) 乳剤 C 銀 0.40 増感色素 IV 2.6×10-5 増感色素 V 1.8×10-4 増感色素 VI 6.9×10-4 EX−1 0.015 EX−6 0.13 EX−7 0.020 EX−8 0.025 EX−16 0.015 HBS−1 0.10 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.63
【0236】 第8層(第2緑感乳剤層) 乳剤 D 銀 0.55 増感色素 IV 2.1×10-5 増感色素 V 1.5×10-4 増感色素 VI 5.8×10-4 EX−6 0.047 EX−7 0.018 EX−8 0.018 EX−16 0.054 HBS−1 0.16 HBS−3 8.0×10-3 ゼラチン 0.50
【0237】 第9層(第3緑感乳剤層) 乳剤 E 銀 1.10 増感色素 IV 4.6×10-5 増感色素 V 1.0×10-4 増感色素 VI 4.0×10-4 EX−1 0.013 EX−11 0.060 EX−13 0.025 HBS−1 0.15 HBS−2 0.05 ゼラチン 1.25
【0238】 第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.055 EX−5 0.12 HBS−2 0.08 ゼラチン 0.60
【0239】 第11層(第1青感乳剤層) 乳剤 C 銀 0.20 増感色素 VII 8.6×10-4 EX−8 0.042 EX−9 0.72 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10
【0240】 第12層(第2青感乳剤層) 乳剤 D 銀 0.45 増感色素 VII 7.4×10-4 EX−9 0.15 EX−10 7.0×10-3 HBS−1 0.050 ゼラチン 0.78
【0241】 第13層(第3青感乳剤層) 乳剤 F 銀 0.80 増感色素 VII 2.8×10-4 EX−9 0.20 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.69
【0242】 第14層(第1保護層) 乳剤 G 銀 0.20 U−4 0.11 U−5 0.17 HBS−1 5.0×10-2 ゼラチン 1.00
【0243】 第15層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 1.7μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7μm) 0.10 B−3 0.10 S−1 0.20 ゼラチン 1.20
【0244】更に、全層に保存性、処理性、圧力耐性、
防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするため
に、W−1、W−2、W−3、B−4、B−5、B−
6、F−1、F−2、F−3、F−4、F−5、F−
6、F−7、F−8、F−9、F−10、F−11、F
−12、F−13、F−14、F−15、F−16及
び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジウム塩、ロジウ
ム塩が含有されている。前記の乳剤A〜Gは表4に示し
た。
【0245】
【表4】
【0246】
【化63】
【0247】
【化64】
【0248】
【化65】
【0249】
【化66】
【0250】
【化67】
【0251】
【化68】
【0252】
【化69】
【0253】
【化70】
【0254】
【化71】
【0255】
【化72】
【0256】
【化73】
【0257】
【化74】
【0258】
【化75】
【0259】
【化76】
【0260】
【化77】
【0261】<試料202の作成>次いで試料201の
第10層の黄色コロイド銀の代わりに本発明の染料D−
25を0.20g/m2と分散媒として高沸点有機溶媒H
SB−2を0.40g/m2へ置き換えた以外は試料20
1と同様にして試料202を作成した。 <試料203、204の作成>次に試料202の第10
層の高沸点有機溶媒HSB−2を比較ポリマーPolymer-
1, Polymer-2へ等重量で置き換えた以外は試料202と
同様にして試料203,204を作成した。 <試料205、206の作成>試料202の第10層の
高沸点有機溶媒HSB−2に代えて、本発明のポリマー
P−2、P−16を等重量で用いた以外は試料202と
同様にして試料205、206を作成した。
【0262】こうして得られた試料について、光学ウェ
ッジを通して白色光で露光を与えた後、自動現像機を用
い、以下に記載の方法で処理した(予め、液の累積補充
量が、その母液タンク容量の3倍になるまで処理し
た)。 処理方法(A) 工程 処理時間 処理温度 補充量 タンク容量 発色現像 3分15秒 38℃ 33ミリリットル 20リットル 漂 白 6分30秒 38℃ 25ミリリットル 40リットル 水 洗 2分10秒 24℃ 1200ミリリットル 20リットル 定 着 4分20秒 38℃ 25ミリリットル 30リットル 水洗 (1) 1分05秒 24℃ (2)から(1) への 10リットル 向流配管方式 水洗 (2) 1分00秒 24℃ 1200ミリリットル 10リットル 安 定 1分05秒 38℃ 25ミリリットル 10リットル 乾 燥 4分20秒 55℃ 補充量は35mm巾1m 長さ当たり 次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸 3.0 3.2 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.7 沃化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシ エチルアミノ〕−2−メチルアニリン 硫酸塩 4.5 5.5 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.05 10.10 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリ ウム三水塩 100.0 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 10.0 臭化アンモニウム 140.0 160.0 硝酸アンモニウム 30.0 35.0 アンモニア水(27%) 6.5ミリリットル 4.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.0 5.7 (定着液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸ナトリウム 7.0 8.0 重亜硫酸ナトリウム 5.0 5.5 チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 170.0ミリリットル 200.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.7 6.6 (安定液) 母液(g) 補充液(g) ホルマリン(37%) 2.0ミリリットル 3.0ミリリットル ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度 10) 0.3 0.45 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 0.08 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 5.0-8.0 5.0-8.0
【0263】処理後、各試料の濃度測定を行い、青感性
層のかぶり部の濃度(DB (min))を試料201に対する
相対値で読みとり、(△DB (min))染料の脱色性の評価
を当てた。また、緑感性層の感度を、試料201に対す
る相対値で評価した。第5表から明らかなように、本発
明に係わる試料では、試料201同等のDB(min) を与
える。すなわち、脱色性が優れていることを示してい
る。また、本発明の試料では、著しく緑感性層の感度を
高めることができる。これは本発明の染料の吸収特性が
優れていることによる。またイエローフィルターとして
の機能評価を次のように行った。試料201の第10層
の黄色コロイド銀(フィルター)を除去したときのイエ
ローフィルターで吸収されるべき青色光の下層への透過
による緑感層の感光(すなわちハロゲン化銀の固有感度
による感光)によるマゼンタ濃度で評価した。すなわち
各試料に青色分解露光を施し、先の処理方法Aで処理し
た後のマゼンタ濃度を測定した。イエローフィルターを
除去した試料のマゼンタ濃度のレベルを光漏れ100
%、試料201のマゼンタ濃度のレベルを0%とし、他
を評価した。第5表からわかるように本発明の試料は試
料201と同様の十分なイエローフィルター効果を示
し、青色光の下層への透過を防いでいる。
【0264】
【表5】
【0265】第5表の結果より本発明の試料は脱色性
能、膜物性に優れ高感度化が達成できることが明らかで
ある。また以下の処理方法Bを施しても、処理方法Aの
場合と同様、本発明の試料は脱色性と下層の緑感光性の
感度上昇が優れている結果を得た。
【0266】 処理方法B 工程 処理時間 処理温度 *補充量 タンク容量 発色現像 3分15秒 37.8 ℃ 25ミリリットル 10リットル 漂 白 45秒 38℃ 5ミリリットル 4リットル 漂白定着(1) 45秒 38℃ − 4リットル 漂白定着(2) 45秒 38℃ 30ミリリットル 4リットル 水 洗(1) 20秒 38℃ − 2リットル 水 洗(2) 20秒 38℃ 30ミリリットル 2リットル 安 定 20秒 38℃ 20ミリリットル 2リットル 乾 燥 1分 55℃ *補充量は35mm巾1m長さ当たりの量
【0267】漂白定着及び水洗の各工程はそれぞれ(2)
から(1) への向流方式であり、また漂白液のオーバーフ
ロー液は全て漂白定着(2) へ導入した。尚、上記処理に
おける漂白定着液の水洗工程への持込量は35mm巾の感
光材料1m長さ当り2ミリリットルであった。
【0268】 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 5.0 6.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 5.0 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.3 0.5 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0 3.6 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 4.7 6.2 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.00 10.15 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモ ニウム一水塩 144.0 206.0 1,3−ジアミノプロパン四酢酸 2.8 4.0 臭化アンモニウム 84.0 120.0 硝酸アンモニウム 17.5 25.0 アンモニア水(27%) 10.0 1.8 酢酸(98%) 51.1 73.0 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 4.3 3.4 (漂白定着液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム 二水塩 50.0 − エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0 25.0 亜硫酸アンモニウム 12.0 20.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液 (700g/リットル) 290.0ミリリットル 320.0ミリリットル アンモニア水(27%) 6.0ミリリットル 15.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 6.8 8.0 (水洗水)母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及
びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理
し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/
リットルと硫酸ナトリウム150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは6.5−7.5の範囲にあった。 (安定液)母液、補充液共通 (単位g) ホルマリン(37%) 1.2 ミリリットル 界面活性剤 0.4 [ C10H21-O-(CH2CH2O)10-H ]
【0269】実施例3 試料301の作製 下塗りを施した厚み127μの三酢酸セルロースフィル
ム支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー感
光材料を作製し、試料301とした。数字はm2当りの添
加量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載した用
途に限らない。
【0270】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g ゼラチン 1.9 g 紫外線吸収剤U−1 0.1 g 紫外線吸収剤U−3 0.04g 紫外線吸収剤U−4 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g
【0271】 第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 化合物Cpd−C 5mg 化合物Cpd−J 5mg 化合物Cpd−K 3mg 高沸点有機溶媒Oil−3 0.1 g 染料D−4 0.4 mg
【0272】 第3層:中間層 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変 動係数18% AgI含量1モル% ) 銀量 0.05g ゼラチン 0.4 g
【0273】 第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤A 銀量 0.1 g 乳剤B 銀量 0.4 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.05g カプラーC−9 0.05g 化合物Cpd−C 10mg 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 添加物P−1 0.1 g
【0274】 第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤B 銀量 0.2 g 乳剤C 銀量 0.3 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−1 0.2 g カプラーC−2 0.05g カプラーC−3 0.2 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g 添加物P−1 0.1 g
【0275】 第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤D 銀量 0.4 g ゼラチン 1.1 g カプラーC−1 0.3 g カプラーC−2 0.1 g カプラーC−3 0.7 g 添加物P−1 0.1 g
【0276】 第7層:中間層 ゼラチン 0.6 g 添加物M−1 0.3 g 混色防止剤Cpd−I 2.6 mg 紫外線吸収剤U−1 0.01g 紫外線吸収剤U−2 0.002g 紫外線吸収剤U−5 0.01g 染料D−1 0.02g 化合物Cpd−C 5 mg 化合物Cpd−J 5 mg 化合物Cpd−K 5 mg 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g
【0277】 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、変動係数 16%、AgI含量0.3モル% ) 銀量 0.02g ゼラチン 1.0 g 添加物P−1 0.2 g 混色防止剤Cpd−A 0.1 g
【0278】 第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤E 銀量 0.1 g 乳剤F 銀量 0.2 g 乳剤G 銀量 0.2 g ゼラチン 0.5 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.05g カプラーC−8 0.20g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−C 10mg 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.1 g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.1 g
【0279】 第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤G 銀量 0.3 g 乳剤H 銀量 0.1 g ゼラチン 0.6 g カプラーC−4 0.1 g カプラーC−7 0.2 g カプラーC−8 0.1 g 化合物Cpd−B 0.03g 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.05g 化合物Cpd−G 0.05g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.01g
【0280】 第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤I 銀量 0.5 g ゼラチン 1.0 g カプラーC−4 0.3 g カプラーC−7 0.1 g カプラーC−8 0.1 g 化合物Cpd−B 0.08g 化合物Cpd−C 5mg 化合物Cpd−D 0.02g 化合物Cpd−E 0.02g 化合物Cpd−F 0.02g 化合物Cpd−G 0.02g 化合物Cpd−J 5mg 化合物Cpd−K 5mg 高沸点有機溶媒Oil−1 0.02g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.02g
【0281】 第12層:中間層 ゼラチン 0.6 g
【0282】 第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.07g ゼラチン 1.1 g 混色防止剤Cpd−A 0.01g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.01g
【0283】 第14層:中間層 ゼラチン 0.6 g
【0284】 第15層:低感度青感性乳剤層 乳剤J 銀量 0.2 g 乳剤K 銀量 0.3 g 乳剤L 銀量 0.1 g ゼラチン 0.8 g カプラーC−5 0.2 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−10 0.4 g
【0285】 第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤L 銀量 0.1 g 乳剤M 銀量 0.4 g ゼラチン 0.9 g カプラーC−5 0.3 g カプラーC−6 0.1 g カプラーC−10 0.1 g
【0286】 第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤N 銀量 0.4 g ゼラチン 1.2 g カプラーC−5 0.3 g カプラーC−6 0.6 g カプラーC−10 0.1 g
【0287】 第18層:第1保護層 ゼラチン 0.7 g 紫外線吸収剤U−1 0.2 g 紫外線吸収剤U−2 0.05g 紫外線吸収剤U−5 0.3 g ホルマリンスカベンジャー Cpd−H 0.4 g 染料D−1 0.1 g 染料D−2 0.05g 染料D−3 0.1 g
【0288】 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.1 mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量1モル%) 銀量 0.1 g ゼラチン 0.4 g
【0289】 第20層:第3保護層 ゼラチン 0.4 g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μ) 0.1 g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体 (平均粒径1.5μ) 0.1 g シリコーンオイル 0.03g 界面活性剤W−1 3.0 mg 界面活性剤W−2 0.03g
【0290】また、すべての乳剤層には上記組成物の他
に添加剤F−1〜F−8を添加した。さらに各層には上
記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化
用界面活性剤W−3、W−4、W−5、W−6を添加し
た。更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシエタノー
ル、フェネチルアルコール、p−安息香酸ブチルエステ
ルを添加した。
【0291】
【表6】
【0292】
【表7】
【0293】
【表8】
【0294】
【化78】
【0295】
【化79】
【0296】
【化80】
【0297】
【化81】
【0298】
【化82】
【0299】
【化83】
【0300】
【化84】
【0301】
【化85】
【0302】
【化86】
【0303】
【化87】
【0304】
【化88】
【0305】
【化89】
【0306】
【化90】
【0307】
【化91】
【0308】(試料302の作成)試料301の第13
層の黄色コロイド銀のかわりに実施例2の試料202で
用いた染料D−25を0.25g/m2、またHSB−2
を0.50g/m2になるよう塗布した以外は試料301
と同様にして試料302を作成した。 (試料303〜306の作成)試料302の第13層の
分散媒HSB−2に代えて比較ポリマーPolymer-1, Pol
ymer-2, 本発明のポリマーP−2、P−16への等重量
で置き換えた以外は試料302と同様にして試料303
〜306をを作成した。
【0309】得られた試料について、光学ウェッジを通
して白色光で露光を与えた後、自動現像機を用いて以下
の処理方法CおよびDで処理した。その結果、いずれの
処理においても実施例2と同様の結果を得た。すなわち
本発明の試料は、比較試料に対しイエローフィルターの
機能は十分なまま緑感光性層の感度が高く、かつイエロ
ーのDminは比較試料301と同等かあるいは小さい値を
示した。又、高湿条件下に保存した時の減感、最大濃度
の低下が極めて少なかった。 処理方法(C)
【0310】 処理工程 時間 温 度 タンク容量 補充量 第一現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 2分 38℃ 4リットル 7500ミリリットル/m2 反 転 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 調 整 2分 38℃ 4リットル 1100ミリリットル/m2 漂 白 6分 38℃ 12リットル 220ミリリットル/m2 定 着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗 4分 38℃ 8リットル 7500ミリリットル/m2 安 定 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2
【0311】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 1.5g 1.5g ジエチレントリアミン五酢酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 30g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20g 20g 炭酸カリウム 15g 20g 重炭酸ナトリウム 12g 15g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ メチル−3−ピラゾリドン 1.5g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g ヨウ化カリウム 2.0mg − ジエチレングリコール 13g 15g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 9.60 9.60 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0312】 〔反転液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 3.0g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ミリリットル 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.00 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0313】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36g 36g 臭化カリウム 1.0g − ヨウ化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル)−3−メチル−4−アミノアニリン・3/2 硫酸・1水塩 11g 11g 3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 11.80 12.00 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0314】 〔調整液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 8.0g 8.0g 亜硫酸ナトリウム 12g 12g 1−チオグリセロール 0.4g 0.4g ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム付加物 30g 35g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.30 6.10 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0315】 〔漂白液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 2.0g 4.0g エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモ ニウム・2水塩 120g 240g 臭化カリウム 100g 200g 硝酸アンモニウム 10g 20g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 5.70 5.50 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0316】 〔定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 チオ硫酸アンモニウム 80g タンク液に同じ 亜硫酸ナトリウム 5.0g 重亜硫酸ナトリウム 5.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.60 pHは塩酸又はアンモニア水で調整した。
【0317】 〔安定液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.02g 0.03g ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.3 g 0.3 g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 7.0 7.0 処理方法(D)
【0318】 処理工程 時間 温 度 タンク容量 補充量 第一現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 45秒 38℃ 2リットル 2200ミリリットル/m2 反 転 45秒 38℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 漂 白 2分 38℃ 4リットル 860ミリリットル/m2 漂白定着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗(1) 1分 38℃ 2リットル − 第二水洗(2) 1分 38℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 安 定 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 乾 燥 1分 65℃ − − ここで第二水洗の補充は、第二水洗(2) に補充液を導
き、第二水洗(2) のオーバーフロー液を第二水洗(1) に
導く、いわゆる向流補充方式とした。
【0319】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 30 g 30 g ハイドロキノン・モノスルホン酸カリウム 20 g 20 g 炭酸カリウム 33 g 33 g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル −3−ピラゾリドン 2.0g 2.0g 臭化カリウム 2.5g 1.4g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.2g ヨウ化カリウム 2.0mg − 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 9.60 9.60 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0320】 〔第一水洗液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸 2.0g タンク液に同じ リン酸2ナトリウム 5.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH 7.00 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0321】 〔反転液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 3.0g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8 g 氷酢酸 15ミリリットル 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.00 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0322】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン 酸・5ナトリウム塩 2.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 7.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 36 g 36 g 臭化カリウム 1.0g − ヨウ化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル)−3−メチル−4−アミノアニリン・3/2 硫酸・1水塩 11 g 11g 3,6−ジチアオクタン−1,8−ジオール 1.0g 1.0g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 11.80 12.00 pHは塩酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0323】 〔漂白液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 10.0g タンク液に同じ エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモニウ ム・2水塩 120g 臭化カリウム 100g 硝酸アンモニウム 10g 漂白促進剤 0.005モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2 ・2HCl 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.30 pHは塩酸又はアンモニア水で調整した。
【0324】 〔漂白定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム塩・ 2水塩 5.0g タンク液に同じ エチレンジアミン4酢酸・Fe(III) ・アンモニウ ム・2水塩 50g チオ硫酸アンモニウム 80g 亜硫酸ナトリウム 12.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.60 pHは塩酸又はアンモニア水で調整した。
【0325】〔第二水洗液〕
〔タンク液、補充液とも〕 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと
硫酸ナトリウム1.5g/リットルを添加した。この液
のpHは6.5〜7.5の範囲にある。
【0326】 〔安定液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ホルマリン(37%) 0.5ミリリットル タンク液に同じ ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニル エーテル(平均重合度10) 0.3 g トリアゾール 1.7 g ピペラジン・6水和物 0.6 g 水を加えて 1000ミリリットル pH 調整せず
【0327】
【発明の効果】本発明では特定の重合体を用いることに
より、染料の吸収特性、脱色性、膜物性の点ですぐれた
効果を有する。
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハ
ロゲン原子を表し、R 2 、R3 、R4 、R5 は同じでも
異なっていてもよく、水素原子、置換基を表す。Zは2
価の連結基を表す。G1 、G2 はそれぞれ同じであって
も異なっていてもよく水酸基または加水分解で水酸基を
生成する基を表す。m、p、q、は0または1を示す
が、p=1のときq=0であり、p=0のときq=1で
ある。一般式[II]
【化2】 一般式[III
【化3】 一般式[IV
【化4】 式中、G3 は、水酸基、またはアルカリ加水分解により
水酸基を生成し得る基を表し、kは1以上の整数を表わ
す。R6 、R7 は同じでも異なっていても良く、水素原
子又は置換基を表わす。R8 、R9 は水素原子、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アシル
基、カルボキシル基、ホルミル基を表わす。ただし、R
8 、R9 は同じであっても異なっていても良い。R10
11は同じであっても異なっていてもよく、アルキル基
を表わす。またR10、R11が互いに連結して環状となっ
ていてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】式中、G3 は、水酸基、またはアルカリ加
水分解により水酸基を生成し得る基を表し、kは1以上
の整数を表わす。R6 、R7 は同じでも異なっていても
良く、水素原子又は置換基を表わす。R8 、R9 は水素
原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ
環基、アシル基、カルボキシル基、ホルミル基を表わ
す。ただし、R8 、R9 は同じであっても異なっていて
も良い。R10、R11は同じであっても異なっていてもよ
くアルキル基を表わす。またR 10、R11が互いに連結し
て環状となっていてもよい。 2) 疎水性化合物が油溶性染料であることを特徴とする
上記 1) に記載のハロゲン化銀写真感光材料; 3) 油溶性染料が下記一般式[V]で表されることを特
徴とする上記 2) に記載のハロゲン化銀写真感光材料; 一般式[V]
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【化15】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【化16】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【化17】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【化18】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【化19】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【化20】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】メタクリル酸エステル類:その具体例とし
ては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、sec −ブチルメタクリレート、tert−ブチルメ
タクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オクチ
ルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、スルホ
プロピルメタクリレート、N−エチル−N−フェニルア
ミノエチルメタクリレート、2−(3−フェニルプロピ
ルオキシ)エチルメタクリレート、ジメチルアミノフェ
ノキシエチルメタクリレート、フルフリルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニル
メタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
4−ヒドロキシブチルメタクリレート、トリエチレング
リコールモノメタクリレート、ジプロピレングリコール
モノメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレー
ト、3−メトキシブチルメタクリレート、2−アセトキ
シエチルメタクリレート、2−アセトアセトキシエチル
メタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、
2−iso −プロポキシエチルメタクリレート、2−ブト
キシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エチルメタクリレート、ω−メトキシポリエチレン
グリコールメタクリレート(付加モル数n=6)、アリ
ルメタクリレート、メタクリル酸ジメチルアミノエチル
エステルクロライド塩などを挙げることができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】
【化22】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】式中、Gは、ヒドロキシル基、またはアル
カリ加水分解によりヒドロキシル基を生成し得る基を表
し、kは1以上の整数を表わす。R6 、R7 は同じでも
異なっていても良く、水素原子又は置換基を表わす。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】一般式(II)について以下に更に詳しく説
明する。R6 、R7 は水素原子又は置換可能な基である
が、そのような基としては例えば、ハロゲン原子、シア
ノ基、スルホ基、カルボキシル基、それぞれ置換又は無
置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル
オキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、スルホンアミド
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、カルバモイル基、スルファモイル
基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ア
ルコキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、
カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、カル
バモイルオキシ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、また、R6 、R7
隣接するときは縮環して炭素環あるいはヘテロ環を形成
してもよい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】R6 〜R9 の置換基としては、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、置換アルキル
基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、−NHCOR18
で表わされる基(R18はアルキル基、置換アルキル基、
フェニル基、置換フェニル基、アラルキル基、置換アラ
ルキル基を表わす)、−CHO、−NHSO2 18(R
18は上記と同義)、−SOR18(R18は上記と同義)、
−SO2 18(R18は上記と同義)、−COR18(R18
は上記と同義)、−CONR3031で表わされる基(R
30、R31は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル
基、アラルキル基、置換アラルキル基を表わす)、−S
2 NR3031(R30、R31は上記と同義)、アミノ基
(アルキル基で置換されていてもよい)。水酸基や加水
分解して水酸基を形成する基が挙げられる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】一般式(II)において特に好ましくは
6 、R7 は水素原子、スルホ基、カルボキシ基、炭素
数1〜12の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数
1〜12の置換もしくは無置換のアルコキシ基、無置換
もしくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜12
のフェニル基で置換されたアミノ基(アルキル基単独又
はヘテロ原子を介して縮環してもよい)、炭素数6〜1
2置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置
換の炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基又
は炭素数6〜12の置換もしくは無置換のフェニル基で
置換されたカルバモイル基又はスルファモイル基(アル
キル基単独又はヘテロ原子を介して縮環してもよい)、
炭素数1〜13のアシルアミノ基、炭素数1〜3の置換
もしくは無置換のアルキルスルホニル基又は炭素数6〜
12の置換もしくは無置換のフェニルスルホニル基、炭
素数1〜12の置換もしくは無置換のアルコキシカルボ
ニル基、又は炭素数2〜12の置換もしくは無置換のア
ルキルカルボニル基を表わし、Gはヒドロキシ基、又は
スルホンアミド基を表わし、kは1ないし3の整数を表
わす。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】変更
【補正内容】
【0119】このようなポリマーの性質を変える化合物
としては、以下の様な例があげられるが、勿論これに限
定されるものではない。各種溶媒、酸(無機、有機)、
塩基(無機、有機)、フェノール類、塩(無機、有
機)、エピクロヒドリン、メラミン、リグニン、クロマ
ン、インデン、キシレン、チオフェン、ポリアミド化合
物、脂肪酸アミド、ポリビニルアルコール、ポリビニル
化合物、エステル類、酸ハライド、ハロゲン化アルキ
ル、カルボン酸類。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0124
【補正方法】変更
【補正内容】
【0124】
【表1】
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0125
【補正方法】変更
【補正内容】
【0125】
【表2】
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正内容】
【0128】本発明において使用することのできる写真
用疎水性化合物とは、写真用途に有用な任意の有機化合
物を意味する。本発明においては、油溶性の有機写真用
物質を使用することが好ましい。ここで油溶性とは、室
温(20℃)において、有機溶剤に3重量%以上溶解す
るものを言う。又、有機溶媒とは、「溶剤ハンドブッ
ク」等に記載の有機溶剤を意味し、それらの例として
は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、
アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、
アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルムなどを
挙げることができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0178
【補正方法】変更
【補正内容】
【0178】
【化54】
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0179
【補正方法】変更
【補正内容】
【0179】
【化55】
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0180
【補正方法】変更
【補正内容】
【0180】
【化56】
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0182
【補正方法】変更
【補正内容】
【0182】
【化58】
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0183
【補正方法】変更
【補正内容】
【0183】
【化59】
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0184
【補正方法】変更
【補正内容】
【0184】
【化60】
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0224
【補正方法】変更
【補正内容】
【0224】
【表3】
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0225
【補正方法】変更
【補正内容】
【0225】
【化62】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性化合物を含む親油性微粒子を分散
    したハロゲン化銀写真感光材料において、該微粒子が下
    記一般式[I]で表される繰り返し単位を有する水不溶
    で有機溶剤可溶の重合体または下記一般式[II]の少な
    くとも一種と下記一般式[III または[IV]の少なくと
    も一種を縮合重合して得られる水不溶で有機溶剤可溶の
    重合体を含むことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。一般式[I] 【化1】 式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハ
    ロゲン原子を表し、R2 、R3 、R4 、R5 は同じでも
    異なっていてもよく、水素原子、置換基を表す。Zは2
    価の連結基を表す。G1 、G2 はそれぞれ同じであって
    も異なっていてもよく水酸基または加水分解で水酸基を
    生成する基を表す。m、p、q、は0または1を示す
    が、p=1のときq=0であり、p=0のときq=1で
    ある。一般式[II] 【化2】 一般式[III 【化3】 一般式[IV 【化4】 式中、G3 は、水酸基、またはアルカリ加水分解により
    水酸基を生成し得る基を表し、kは2以上の整数を表わ
    す。R6 、R7 は同じでも異なっていても良く、水素原
    子又は置換基を表わす。R8 、R9 は水素原子、アルキ
    ル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アシル
    基、カルボキシル基、ホルミル基を表わす。ただし、R
    8 、R9 は同じであっても異なっていても良い。R10
    11は同じであっても異なっていてもよく、アルキル基
    を表わす。またR10、R11が互いに連結して環状となっ
    ていてもよい。
  2. 【請求項2】 疎水性化合物が油溶性染料であることを
    特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  3. 【請求項3】 油溶性染料が下記一般式[V]であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。一般式[V] 【化5】 式中、X、Yは各々電子吸引性基を表すか、XとYで結
    合した酸性核を表し、Arはフェニル基または複素環基
    を表し、L1 、L2 、L3 は各々メチン基を表し、n2
    は0、1または2を表す。
  4. 【請求項4】 油溶性染料が下記一般式[VI で表され
    る化合物であることを特徴とする請求項2に記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料。一般式[VI 【化6】 式中、R21は水素原子、アルキル基、アリール基、−C
    OOR27、−COR27、−CONR2728、−CN、−
    OR27、−NR2728、−N(R27)COR28を表し、
    Qは酸素原子またはN−R22を表し、R22は水素原子、
    アルキル基、アリール基、複素環基を表し、R23
    24、R25は水素原子、アルキル基、アリール基を表
    し、R24とR25で6員環を形成してもよい。R26は水素
    原子、アルキル基、アリール基、アミノ基を表し、
    27、R28は水素原子、アルキル基、アリール基を表
    す。n3 は0または1を表す。
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