JPH0675245U - 椅子の連結具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、隣接する椅子の連結具を構成する部
品の保管を不要とし、迅速な連結及び連結解除を可能に
した椅子の連結具を提供する。 【構成】椅子の脚フレーム２の下面に円弧溝１２を介し
て固着される一対の連結具本体１１の側面に、相互に嵌
合して脚フレーム２の軸線方向の相対移動と左右方向の
分離を拘束する台形の凸部１１ａと凹溝部１３とを並列
して設け、前記凸部１１ａに回転軸１７によって旋回し
て凸部１１ａより出没する係合片１６を軸支し、前記凹
溝部１３には前記係合片１６が相互に係合して脚フレー
ム２の上下方向の移動を拘束する係合穴１４を備え、各
連結具本体１１上にカバー１９を装着した構成を特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、隣接する椅子を互いに連結する連結具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

講堂等に並べられる多数の椅子で隣接する椅子同士を横１列に連結する場合が ある。その連結手段としては図５で示すように、隣接する椅子１の脚フレーム２ を連結具３で連結している。

【０００３】 この連結具３は図６で示すように、脚フレーム２が嵌まる円弧溝を形成した下 部コネクタ３ａと上部コネクタ３ｂとを合わせてビス３ｃにより締め付けた構造 のものが提供されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような連結具３では、下部コネクタ３ａと上部コネクタ３ｂとを合わせ てビス３ｃで締め付けているため、取り外す際には、その都度ビス３ｃを取り除 かなければならない。従って、下部コネクタ３ａ、上部コネクタ３ｂ、ビス３ｃ の部品を保管する必要があり、この３つの部品の１つでも紛失すると連結するこ とができない問題がある。

【０００５】 本考案の目的は、上記従来の問題点を解消した椅子の連結具を提供することで ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の構成要旨は、接床部となる下辺が前後方 向に延在するパイプよりなる脚フレームを持った椅子の連結具であり、前記脚フ レームの下面に円弧溝を介して固着される一対の連結具本体の側面に、相互に嵌 合して脚フレームの軸線方向の相対移動と左右方向の分離を拘束する台形の凸部 と凹溝部とを並列して設け、回転軸によって旋回して凸部より出没する係合片を 前記凸部に軸支し、前記凹溝部には前記係合片が相互に係合して脚フレームの上 下方向の移動を拘束する係合穴を備え、前記各連結具本体上にカバーを装着した 構成である。

【０００７】

【作用】

上記の構成により、連結具本体を椅子の脚フレームにビス止めして固定してお き、隣接する椅子を連結するときには、台形の凸部と凹溝部とを相互に嵌合する と共に、係合片を軸支している回転軸を回転して係合片を凸部から突出させ、係 合穴に相互に係合することにより、脚フレームの軸線方向相対移動及び左右方向 の分離と上下方向の移動を拘束して隣接する椅子同士を連結する。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１において、２は隣接する 椅子の脚フレームであり、１０は前記隣接する椅子の脚フレーム２を連結した本 考案による一対の連結具である。

【０００９】 前記連結具１０の構造を図２及び図３によって説明する。１１は連結具本体で ある。この連結具本体１１には、脚フレーム２の下面に嵌まり込む円弧溝１２を 有し、この円弧溝１２には連結具本体１１を脚フレーム２の下面にビス止めして 固定するためのビス穴２４が開設されている。また、円弧溝１２の軸線と平行す る連結具本体１１の側面に、台形の凸部１１ａと、台形の凹溝部１３とが並列し て設けられている。

【００１０】 前記凸部１１ａには開口部１５が形成されており、この開口部１５から出没す る係合片１６が回転軸１７によって旋回可能に軸支されている。１８は係合片１ ６の戻り防止用の突起である。

【００１１】 前記凹溝部１３には一方の連結具１０の係合片１６が係合する係合穴１４が開 設されている。

【００１２】 １９は前記連結具本体１１の上部を覆うカバーである。このカバー１９にも前 記連結具本体１１に形成されている凸部１１と対応する凸部１９ａと凹溝部２０ とが形成されており、凸部１９ａには前記連結具本体１１に形成されている開口 部１５と対応する開口部２２と回転軸１７の操作穴２３が、凹溝部２０には係合 穴１４と対応する係合穴２１がそれぞれ設けられている。

【００１３】 上記の構成よりなる連結具１０は椅子の接床部となる脚フレーム２にビス止め して常に固定した状態とする。従って、この連結具１０が不要となるまでは脚フ レーム２に固定されたままである。この連結具１０が脚フレーム２に固定された ままであっても、椅子の単独使用に何等影響するものではない。

【００１４】 隣接する椅子を連結するときには、図１及び図４で示すように、隣接する連結 具１０の凸部１１ａ（１９ａ）と凹溝部１３（２０）とを相互に嵌合する。これ により、隣接する脚フレーム２の軸線方向の相対移動と左右方向の分離を拘束し て連結される。この時、係合片１６は凸部１１ａ内に没入している。

【００１５】 前記凸部１１ａ（１９ａ）と凹溝部１３（２０）とを相互に嵌合した後で、回 転軸１７をドライバ等により回転して係合片１６を開口部１５（２２）から突出 するよう旋回する。これにより、図４で示すように、隣接する連結具１０の係合 穴１４（２１）に係合片１６が相互に係合し、隣接する脚フレーム２の上下方向 の移動を拘束する。

【００１６】 上記したように、隣接する連結具１０を凸部１１ａと凹溝部１３とを相互に嵌 合する操作と回転軸１７を回転して係合片１６を旋回突出する操作で椅子同士の 連結が完了し、前記の逆の操作で連結が解除されるのである。

【００１７】

【考案の効果】 以上のように本考案による椅子の連結具は、脚フレームに固定したままである ため、椅子を連結及び連結解除するときに連結具の着脱操作を不要とし、連結具 を構成する部品を保管する必要がなくなり、紛失することも避けられる。また、 連結及び連結解除は、凸部と凹溝部の嵌脱操作と係合片の旋回操作であるため、 迅速な連結及び連結解除を行うことができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の連結具による連結状態の斜視図

【図２】本考案の連結具の分解斜視図

【図３】本考案の連結具の斜視図

【図４】本考案の連結具の連結状態の平面図

【図５】椅子の連結状態の斜視図

【図６】従来の連結具の連結状態を示す斜視図

【符号の説明】

１ 椅子 ２ 脚フレーム １０ 連結具 １１ 連結具本体 １１ａ 凸部 １２ 円弧溝 １３ 凹溝部 １４ 係合穴 １５ 開口部 １６ 係合片 １７ 回転軸 １９ カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接床部となる下辺が前後方向に延在する
   パイプよりなる脚フレームを持った椅子の連結具であ
   り、前記脚フレームの下面に円弧溝を介して固着される
   一対の連結具本体の側面に、相互に嵌合して脚フレーム
   の軸線方向の相対移動と左右方向の分離を拘束する台形
   の凸部と凹溝部とを並列して設け、回転軸によって旋回
   して凸部より出没する係合片を前記凸部に軸支し、前記
   凹溝部には前記係合片が相互に係合して脚フレームの上
   下方向の移動を拘束する係合穴を備え、前記各連結具本
   体上にカバーを装着してなる椅子の連結具。