JPH0674201B2 - 工業用保存剤 - Google Patents

工業用保存剤

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JPH0674201B2
JPH0674201B2 JP60176977A JP17697785A JPH0674201B2 JP H0674201 B2 JPH0674201 B2 JP H0674201B2 JP 60176977 A JP60176977 A JP 60176977A JP 17697785 A JP17697785 A JP 17697785A JP H0674201 B2 JPH0674201 B2 JP H0674201B2
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健 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、防菌防黴性グアニジン化合物に全炭素数9以
上の親油性基を有する酸を作用させてなる水不溶性の酸
付加塩を含有する工業用保存剤に関するものである。
<従来技術> 一般に工業用保存剤として使用されてている薬剤は、大
別して水溶性薬剤と油性(乳剤を含む)薬剤とに分けら
れる。例えば木材用としては水溶性薬剤として銅、クロ
ム、ヒ素のような無機化合物を主体としたCCA,PFがあげ
られるが、これらは非常に高い毒性をもち、かつ廃棄後
に有毒な金属が残留するため、しだいに有機化合物を含
有する油性保存剤の使用が増加している。
<発明が解決しようとする問題点> イミノクタジン3酢酸塩やドデシルグアニジン塩酸塩等
の防菌防黴性グアニジン化合物は、木材腐朽菌に対する
防腐効果が高いが、水以外には溶解性が低く、有機溶剤
に溶けにくいため、油性保存剤としての使用が困難であ
った。そのため、他の油溶性防腐剤、油溶性防黴剤や油
溶性防虫剤等との混合薬剤とすることが不可能であり、
工業用保存剤としての用途が閉ざされていた。
<問題を解決する為の手段> 本発明者らは、鋭意研究の結果特定の親油性基を有する
酸の付加塩とした防菌防黴性グアニジン化合物を用いる
と広範囲の有機溶剤に可溶で、かつ他の薬剤との相溶性
に優れていることを見い出し本発明を完成するに至っ
た。
即ち、本発明は、防菌防黴性グアニジン化合物の全炭素
数9以上の親油性基を有する酸の付加塩を含有してなる
工業用保存剤を提供するものである。
<構成> 本発明における防菌防黴性グアニジン化合物としては、
イミノクタジン〔1,1′−イミノジ(オクタメチレン)
ジグアニジン〕、1,8−ジグアニジノオクタン、1,12−
ジグアニジノドデカン(特開昭57-48902号明細書)、ビ
ス(8−グアニジノオクチル)エーテル、ビス(8−グ
アニジノオクチル)チオエーテル、8−グアニジノオク
チル−3−グアニジノプロピルエーテル(以上、特開昭
56−95102号明細書)、4−グアニジノメチル−1,8−ビ
スグアニジノオクタン(特開昭57−61252号(ドデシル
グアニジン、ポリヘキサメチレンバイガナジン、クロル
ヘキシジン、グアザチンを含むグアニド化された脂肪族
ポリアミン(特公昭57−7605号、例えばG(CH2)8G、G(CH
2)8NH(CH2)8NH2、H2N(CH2)8G′(CH2)8NH2、G(CH2)8G′
(CH2)8NH2、G(CH2)8G′(CH2)8G、G(CH2)8NH(CH2)8NH(CH
2)8G等から選ばれた1種以上のグアニジン化合物)等の
イミノクタジン系化合物が挙げられるが、かならずしも
上記化合物のみに限定されるものではない。
(ただしG: 好ましくはイミノクタジンである。
本発明の酸付加塩の酸は、全炭素数9以上の親油性基を
有するものであり、好ましくはその親油性基が直鎖状、
分岐状および環状の全炭素数9以上のアルキル基、アル
キルアリール基のものである。特に好ましくは、全炭素
数9以上、好ましくは炭素数9〜25、特に好ましくは炭
素数11〜20の親油性基を有するカルボン酸、硫酸モノエ
ステル、スルホン酸、もしくはリンオキシ酸である。
本発明のカルボン酸とは、全炭素数9以上好ましくは9
〜25、特に好ましくは11〜20の親油性基を有するカルボ
ン酸であれば良く、飽和および不飽和の脂肪酸、直鎖
状、分岐状および環状のアルキル基を有するカルボン
酸、アルキル基に他の官能基例えば、スルホン酸、水酸
基、ニトロ基、メルカプト基を有するカルボン酸が挙げ
られる。
このようなカルボン酸の例としてはカプリン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ア
ラキジン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ニルシン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、硫酸化脂
肪酸、スルホン化脂肪酸、水酸化脂肪酸、環状脂肪酸、
ダイマー酸及びこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れ、また、これを含んでなる豚脂、羊脂、牛脂、バター
脂、ヤシ油、大豆油、オリーブ油、ヒマシ油、パーム
油、ゴマ油、ヌカ油、トール油、綿実油、ケシ油、アマ
ニ油、エゴマ油、キリ油、ナタネ油、落花生油等の植物
油及び動物油から得られる単独または各種混合物として
の高級脂肪酸も挙げられる。さらにアビエチン酸、ネオ
アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸等の樹脂酸類、ナ
フテン酸等の多環性の親油性基を有するカルボン酸も挙
げられる。
本発明の硫酸モノエステルとは、全炭素数9以上、好ま
しくは炭素数9〜25の親油性基からなる硫酸モノエステ
ルで、例えばデシル硫酸モノエステル、ラウリル硫酸モ
ノエステル、ミリスチル硫酸モノエステル、セチル硫酸
モノエステル、ステアリル硫酸モノエステル、オレイル
硫酸モノエステル等の第1級高級アルコール硫酸モノエ
ステル、第2級高級アルコール硫酸モノエステル、高級
脂肪酸エステルの硫酸モノエステル、高級アルコールエ
ーテルの硫酸モノエステル、高級脂肪酸アミドのアルキ
ロール化硫酸モノエステル、樹脂酸アルコール硫酸モノ
エステル及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられ
る。
本発明のスルホン酸とは、全炭素数9以上、好ましくは
炭素数9〜25の親油性基からなるスルホン酸で、第1級
高級アルキルスルホン酸、第2級高級アルキルスルホン
酸、前記した高級脂肪酸エステルのスルホン酸、高級ア
ルコール・エーテルのスルホン酸、高級脂肪酸アミドの
アルキルスルホン酸、スルホ琥珀酸エステル、アルキル
ベンゼンスルホン酸(アルキル基はC8〜C14である)、
アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンス
ルホン酸、アルキルジフェニールスルホン酸、アルキル
アリルエーテルスルホン酸、アルキルアリルエステルス
ルホン酸、アルキルアリルケトンスルホン酸、アルキル
ベンツイミダゾールスルホン酸、リグニンスルホン酸及
びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる、特に好ま
しくは、アルキルベンゼンスルホン酸である。
本発明のリンオキシ酸付加塩のリンオキシ酸は、全炭素
数9以上、好ましくは9〜25、特に好ましくは11〜20の
親油性基を有するものであり、好ましくはその親油性基
が、直鎖状、分岐状および環状の全炭素数9以上のアル
キル基、アリール基のものである。好ましくは、全炭素
数9以上の親油性基を有するリン酸、亜リン酸のエステ
ル、ホスホン酸、亜ホスホン酸及びそのエステル:ある
いはホスフィン酸、亜ホスフィン酸:あるいはポリリン
酸及びそのエステルである。
前記リン酸及び亜リン酸のエステルとは、全炭素数9以
上の親油性基を有するリン酸及び亜リン酸のモノエステ
ルまたはジエステルであり、例えばリン酸ドデシル、リ
ン酸α−ナフチル、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)、
リン酸ジフェニル、亜リン酸ドデシル、亜リン酸α−ナ
フチル、亜リン酸ジドデシル、亜リン酸ジフェニル等が
挙げられる。
前記ホスホン酸、亜ホスホン酸及びそのエステルとは、
全炭素数9以上の親油性基を有するホスホン酸、亜ホス
ホン酸及びそのモノエステルであり、例えばドデシルホ
スホン酸、4−ブチルベンジルホスホン酸、ドデシル亜
ホスホン酸、トリフェニルメチル亜ホスホン酸、フェニ
ルホスホン酸モノブチルエステル、ベンジル亜ホスホン
酸モノブチルエステルが挙げられる。
前記ホスフィン酸、亜ホスフィン酸とは、全炭素数9以
上の親油性基を有するホスフィン酸、亜ホスフィン酸で
あり、例えばジシクロヘキシルホスフィン酸、ジフェニ
ルホスフィン酸、ジドデシル亜ホスフィン酸、ジフェニ
ル亜ホスフィン酸などが挙げられる。
前記ポリリン酸及びそのエステルとは、全炭素数9以上
の親油性基を有するポリリン酸及びそのエステルであ
り、例えばジフェニルピロリン酸、ピロリン酸ジフェニ
ルエステル、ピロリン酸トリブチルエステル、6リン酸
ペンタ(2−エチルヘキシル)エステル等が挙げられ
る。
又、エステルとは、前記の炭素数9以上のアルキル基、
アリール基を有し、かつ水酸基を有する化合物例えばア
ルコール類、フェノール類と前記リンオキシ酸とを反応
させたものである。
本発明の酸付加塩を製造するに際しては、これらのカル
ボン酸、スルホン酸、硫酸モノエステル及びリンオキシ
酸は酸の形でも、アルカリ物質との塩の形で用いても良
い。塩の形で使用する場合のアルカリ物質とは、アミン
類:アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、
アルカリ金属、及びアルカリ土類金属(ナトリウム、カ
リウム、カルシウム)等との塩として用いるのが良い。
本発明の工業用保存剤の製法としては前記防菌防黴性グ
アニジン化合物の親油性基を持たない酸、あるいは全炭
素数が9より小さい親油性基を有する酸の付加塩(以下
に酸付加塩と称す)に前記の全炭素数9以上の親油性基
を有する酸又はそのアルカリ塩を加えて塩交換反応させ
これを有機溶剤に溶解させたり、水系樹脂(天然、合
成)・天然ガム・水に懸濁させたり、あるいはクレー・
タルク・ケイソウ土・炭酸カルシウム・硫酸ナトリウム
等と混合したりし、さらに場合により界面活性剤、他の
防腐剤・防黴剤、防虫剤、防炎剤、防汚剤、撥水剤等を
加えることによって得られる。
前記の親油性基を持たない酸および全炭素数が9より小
さい親油性を有する酸とは、鉱酸例えば塩酸、硫酸、炭
酸、硝酸、リン酸等、又有機酸として、ギ酸、酢酸、蓚
酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、サリチル
酸、p−トルエンスルホン酸等の酸があるが、好ましく
は鉱酸で特に炭酸が前記の酸との塩交換反応後、気体と
して除去でき、製造操作が容易となるので良い。反応に
より副生した元の付加酸は、必要に応じて分離除去すれ
ば良い。本発明中の付加塩を製造する時の反応条件とし
ては、前記酸付加塩を溶媒に溶解または懸濁し、0〜12
0℃の温度、好ましくは20〜80℃で必要により溶媒を添
加し、攪拌しながら酸を加えて0.5〜2時間熟成し塩交
換反応を進めることにより得られる。この時の酸付加塩
(イ)と酸(ロ)との混合割合は当量比で(イ):
(ロ)=1:1〜4、好ましくはほぼ1:1である。使用され
る溶媒としては生成する本発明の酸付加塩を溶解するも
のであれば良く、例えばアルコール類;メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、エチレングリコール、又
はトルエン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルム
アミド等が好ましく使用される。
また、前述のグアニジン化合物酸付加塩をイオン交換樹
脂によりイオン交換してグアニジン化合物遊離塩基物と
前記の全炭素数9以上の親油性基を有する酸とを反応さ
せて製造することもできる。
本発明の工業用保存剤は、種々の剤型で使用でき、使用
目的に応じ油剤、乳剤、懸濁剤、ペースト剤、水和剤、
粉剤等の各種形態にして使用できる。
担体としては、固体担体、液体担体いずれでも良く、固
体担体としてはクレー、タルク、珪藻土、シリカ(ホワ
イトカーボン)、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、尿素、硫安、ブドウ糖、澱粉等、液体担
体としては、水、アルコール、グリコール、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、動物油、鉱油およ
び各種界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン系もしくは陰イオン系の
ものが好ましく用いられ、非イオン系界面活性剤として
は、ポリオキシエチレン系例えばポリオキシエチレンス
チレン化フェノール、ポリオキシエチレンフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどや多価
アルコールエステル系例えばソルビタン脂肪酸エステル
などが挙げられる。陰イオン系界面活性剤としてはアル
キルアリールスルホン酸塩系が好ましく例えばアルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスル
ホン酸カルシウム等が挙げられる。
本発明は、相溶性に優れるので他の防黴剤、防虫剤、抗
バクテリア剤、防炎剤、防汚剤、撥水剤等を併用して使
用できる。
他の防黴剤としては、 (1)ハロゲン化フェノール系、例えば、ペンタクロル
フェノール、及びその塩、2,4,6トリブロムフェノー
ル、4−ブロム−2,5−ジクロルフェノール、2,4,6トリ
クロルフェノール、 (2)イミダゾール系、例えば、2−ベンツイミダゾー
ルカルバミン酸メチル、2−(4−チアゾリル)ベンツ
イミダゾール、1−(ブチルカルバモイル)−2−ベン
ツイミダゾールカルバミン酸メチル、 (3)フタルイミド系、例えば、N−トリクロルメチル
チオテトラヒドロフタルイミド、N−トリクロルメチル
オフタルイミド、N−フルオロジクロルメチルチオフタ
ルイミド、N−1,1,2,2−テトラクロルエチルチオテト
ラヒドロフタルイミド、 (4)チアゾール系、例えば、2−(4−チオシアノメ
チルチオ)ベンゾチアゾール、2−n−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、 (5)フェノールエーテル系、例えば、モノクロル−2
−フェニルフェノール、0−フェニルフェノール、 (6)有機スズ系、例えば、ビス−(トリ−n−ブチル
スズ)オキサイド、トリブチルスズフタレート、 (7)ヨード系、例えば、p−クロルフェノキシ−(3
−ヨード−2−プロピニル)オキシメタン、1−〔(ジ
ヨードメチル)スルホニル〕−4−メチルベンゼン、1
−ブロム−3−エトキシカルボニルオキシ−1,2−ジヨ
ード−1−プロペン、3−ヨード−2−プロピニルブチ
ルカーバメート、 (8)有機銅系、例えば、ナフテン酸銅、8−オキシキ
ノリン銅、 (9)ピリジン系、例えば、ジンクオマジン、2,3,5,6
−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジ
ン、 (10)スルホン系、例えば、N,N−ジメチル−N′−
(ジクロルフルオロメチルチオ)−N′−フェニルスル
ファミド、 (11)その他、例えば、N−メトキシ−N−シクロヘキ
シル−4−(2,5−ジメチルフラン)カルバニリド、N
−ニトロソ−N−シクロヘキシルアミンアルミニウム、
2,3,5,6−テトラクロルイソフタロニトリル、サリチル
アニリド、モノクロルナフタリン、1,2−ビス−(3−
メトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼン、テ
トラメチルチウラムダイサルファイト、α−ブロムシン
ナムアルデヒド、 等があげられる。
他の防虫剤としては、 (1)有機塩素系、例えば、クロルデン、デイルドリ
ン、 (2)有機リン系、例えば、テトラクロルビンホス、ホ
キシム、クロルピリホス、プロチオホス、 (3)カーバメート系、例えば、バイゴン、バイカー
ブ、 (4)ピレスロイド系、例えば、サイパメスリン、ペル
メトリン、 等があげられる。
抗バクテリア剤としては、例えば、1,2−ベンツ−イソ
チアゾリン−3−オン、2−メチル−5−クロロ−イソ
チアゾリン−3−オン、2−ブロム−2−ニトロプロパ
ンジオール、メチレンビスチオシアネート、ビス−(1,
4−ブロムアセトキシ)−2−ブテン、3−5−ジメチ
ル−テトラヒドロ−1,3,5,2H−チアジアジン−2−チオ
ン、2,4,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシ−ジフェ
ニル、p−クロロ−m−キシレノール、ホルマリン、2
−ヒドロキシメチルアミノエタノール、 等があげられる。
防汚剤としては、例えばトリブチル錫オキサイド、トリ
フェニル錫オキサイド、トリブチル錫フタレート等のト
リ有機錫化合物、亜酸化銅、ロダン第一銅等の銅化合物
が挙げられる。
防炎剤としては、例えばトリフェニルホフエート、トリ
クレジルホスフェート、トリス(ハロプロピル)ホスフ
ェート等のリン酸エステル類、塩素化パラフィン、ペン
タシクロデカン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジ
フェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA、
ヘキサブロモシクロドデカン等の含ハロゲン有機化合
物、アンモニウムブロマイド、三酸化アンチモン、水酸
化アルミニウム等の無機化合物が挙げられる。
撥水剤としては、例えばフッ素系及びシリコン系界面活
性剤、フッ素系及びシリコン系の重合体が挙げられる。
尚、添加併用して使用できる薬剤は前記の化合物のみに
限定されるものではない。
本発明の保存剤は、防菌防黴性グアニジン化合物の特定
の酸付加塩を0.5〜80重量%、好ましくは0.5〜30重量%
含むものである。
又、前記した他の添加薬剤との混合割合は、防菌防黴性
グアニジン化合物の全炭素数9以上の親油性基を有する
酸の付加塩1重量部に対して、他の添加薬剤0.01〜100
重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
<効果> 本発明の保存剤は、油溶性に優れ、広範囲の有機溶剤へ
の溶解性があり、しかも従来の防菌防黴性グアニジン化
合物より毒性が軽減されているので人体に対し安全性が
高く(例えばイミノクタジンドデシルベンゼンスルホン
酸塩は急性経口毒性がラット雌でLD502099mg/kgである
のに対し、従来のイミノクタジン3酢酸塩はLD50300mg/
kgである)、他の油溶性薬剤との相溶性に優れたもので
ある。
従って、本発明は、従来水溶性グアニジン化合物が使用
できなかった分野あるいは用途に使用できる。
例えば、油剤として使用する場合は、油性製品であれば
いずれでも使用でき例えば木材や木質材料の塗布・スプ
レー・浸漬・加圧注入処理に使用したり、油性塗料、熱
硬化型塗料、焼付塗料、2液型塗料、湿気硬化型塗料、
粉体塗料、油性接着剤、油性パテ、油性シーリング剤、
油性金属加工油、等に添加して使用できる。また、水和
剤・粉剤として使用する場合は壁材、タイルメジ、パー
ティクルボード、ハードボード等に添加して使用でき
る。
また本発明保存剤は、従来水溶性グアニジン化合物が使
用されていた分野にも勿論使用することができる。例え
ば、乳剤・懸濁剤・水溶剤として使用する場合、酢酸ビ
ニル系、アクリル系、アルキルエステル系、スチレンブ
タジエン系、エチレン酢ビ系、プロピオン酸ビニル系、
エポキシ系、塩ビ系、ウレタン系等のエマルジョン樹脂
や天然ゴムラテックス、NBR、SBRなど、あるいはポリビ
ニルアルコール系、アルキッド系、フェノール系、アミ
ノ系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の水分散
性・水溶性合成樹脂に添加して使用できる。さらに、ワ
ックス、パテ、シーリング剤、エマルジョン塗料、水溶
性塗料、ディスパースカラー、増粘剤、糊料等に添加し
て使用したり、水溶性・エマルジョン金属加工油や冷房
用循環水に添加したり、製紙用白水、コーティングカラ
ー、サイズ剤、湿潤パルプ、木材チップ等に添加して使
用することもできる。
<実施例> 以下に、実施例により本発明を説明するが、文中「部」
及び「%」は重量基準であり、添加物の種類及び混合比
率はこれらのみに限定されるものではない。
実施例1 イミノクタジン3ドデシルベンゼンスルホン酸塩10部を
メタノール90部に溶解して油剤を得た。
実施例2 ポリヘキサメチレンバイガナジンドデシルベンゼンスル
ホン酸塩10部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム
部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル5部、
オクタノール84部を混合溶解して乳剤を得た。
実施例3 ドデシルグアニジンナフテン酸塩15部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム1部、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル5部、メタノール79部を混合溶解し
て乳剤を得た。
実施例4 クロルヘキシジン2ドデシルベンゼンスルホン酸塩10
部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム1部、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル5部、メタノー
ル84部を混合溶解して乳剤を得た。
実施例5 イミノクタジン・セスキ炭酸塩8.4部を50℃でメタノー
ル150部に溶解し、攪拌しながらラウリン酸11.2部を加
える。次に、減圧下でメタノールを留去し、イミノクタ
ジン・3ラウリン酸塩17.9部を得る。イミノクタジン3
ラウリン酸塩17.9部、ドデシルベンゼンスルホン酸カル
シウム部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
5部、メタノール76.1部を混合溶解して乳剤とした。
実施例6 イミノクタジン−3ナフテン酸塩5部、テトラクロルビ
ンホス2部、p−クロルフェノキシ−(3−ヨード−2
−プロピニル)オキシメタン1部、メチルナフタレン87
部、ジメチルスルホキシド5部を混合溶解して油剤を得
た。
実施例7 ドデシルグアニジン・ドデシルベンゼンスルホン酸塩25
部、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン10部、アク
チノール−p−3035 5部、エチレングリコール5部、水
75部をビーズミルにて粉砕し、キサンタンガム0.3部を
加え懸濁剤とした。
実施例8 イミノクタジン・3ドデシルベンゼンスルホン酸塩24.9
部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム1部、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル5部、ジメチル
スルホキサイド69.1部を混合溶解し、乳剤を得た。
実施例9 イミノクタジン・3ナフテン酸塩5部、クロルデン2
部、トリブチルスズフタレート0.5部、煙霧灯油82.5
部、ジメチルスルホキサイド10部を混合溶解して、油剤
を得た。
実施例10 イミノクタジン・3ドデシルベンゼンスルホン酸塩10
部、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン20部、アク
チノール−p−3035(松本油脂(株)製品、界面活性
剤)5部、水70部をビーズミルにて粉砕し、ヒドロキシ
エチルセルロース0.5部を加え懸濁剤とした。
対照例1 イミノクタジン3酢酸塩10部を水に溶解して、液剤を得
た。
対照例2 ポリヘキサメチレンバイガナジン塩酸塩10部を水90部に
溶解して、溶剤を得た。
対照例3 ドデシルグアニジン塩酸塩15部を水85部に溶解して、液
剤を得た。
対照例4 クロルヘキシジングリコン酸塩10部を水90部2に溶解し
て、液剤を得た。
試験例1 イミノクタジン3酢酸塩及び実施例1記載の本発明薬剤
をそれぞれグアザチンとして250ppm,500ppm,750ppm,100
0ppmになるように希釈する。希釈は、イミノクタジン3
酢酸塩は水、実施例1記載の薬剤はメタノールにておこ
なう。5cm×5cmの合板に各希釈液を0.25ml塗布して風乾
し、試験片とする。試験片を各濃度ごとに2分割し、一
方につき水漬操作(24時間浸漬)を行なう。水漬操作区
を十分に風乾した後、対照区(水漬操作をしないもの)
とあわせ、それぞれの試験片をジャガイモ−砂糖−カン
テン培地を固化させたシャーレ中に置く。予め培養した
木材腐朽菌(オオウズラタケ、カワラタケ)を培地上に
接種して28℃のう卵器に保存し、1週間後に菌糸が試験
片をおおう状態を調べた。表−1に示すように、実施例
1の場合は水漬操作によっても効力が低下しないことが
明らかである。
試験例2(防腐試験) SBRラテックス(防腐剤無添加品)100gを2区とりポリ
ヘキサメチレンバイガナジン塩酸塩及び実施例2記載の
本発明薬剤をそれぞれポリヘキサメチレンバイガナジン
として100ppm,200ppm,500ppmとなる様に加えてよく混合
し、試料とする。SBRラテックス腐敗品(腐敗菌を含
む)を10倍に希釈し、1mlづつ試料に接種して35℃にて
7日間保存し、試料の細菌数を測定する。細菌数が106
個/試料1g以上となった場合、試料が腐敗したとみなし
て試験を中止し、細菌数が106個/試料1g以下の場合は
さらに腐敗品(腐敗菌を含む)接種と細菌数の測定をく
り返す。
表−2より明らかなように、実施例2の場合は、ポリヘ
キサメチレンバイガナジン塩酸塩に比べ、SBRラテック
スに対する防腐効果が優れていることが確認された。
実施例3(防腐試験) 酢酸ビニル系塗料(防腐剤無添加品)100gを2区とりド
デシルグアニジン塩酸塩及び実施例3記載の本発明薬剤
をそれぞれドデシルグアニジンとして、100ppm,200ppm,
500ppmとなる様に加えてよく混合し試料とする。
酢酸ビニル系塗料腐敗品(腐敗菌を含む)を10倍に希釈
し、1mlづつ試料に接種して35℃にて7日間保存し、試
料の細菌数を測定する。細菌数が106個/試料1g以上と
なった場合試料が腐敗したとみなして試験を中止し、細
菌数が106個/試料1g以下の場合はさらに腐敗品(腐敗
菌を含む)接種と細菌数測定をくり返す。
表−3で明らかなように実施例3の場合は、ドデシルグ
アニジン塩酸塩に比べ、酢酸ビニル系塗料に対する防腐
効果が優れていることが確認された。
試験例4(防腐試験) エマルジョン型切削油を水で10倍に希釈し、10mlづつ試
験管にとり、ポリヘキサメチレンバイガナジン塩酸塩及
び実施例2記載の本発明薬剤を、それぞれポリヘキサメ
チレンバイガナジンとして、50ppm,100ppm,200ppmとな
るように加えて試料とする切削油腐敗品(防腐菌を含
む)を水で10倍に希釈し、試料に0.5mlづつ接種して、3
5℃に保存し、3日後に、試料の腐敗臭の有無を調べ
た。
表−4より明らかなように、実施例4の場合は、ポリヘ
キサメチレンバイガナジン塩酸塩に比べ明らかに優れた
防腐効果を示した。
試験例5(防腐試験) クロルヘキシジン塩酸塩及び実施例4記載のクロルヘキ
シジン−2−ドデシルベンゼンスルホン酸塩をそれぞれ
クロルヘキシジンとして500ppm,1000ppm,2000ppmとなる
様に希釈する。希釈は、クロルヘキシジン塩酸塩は水、
実施例4記載の薬剤はメタノールにておこなう。10cm×
10cmのナイロン布(ユニットバス間仕切り用)に各希釈
液を1mlづつスプレーして風乾し、試験片とする。試験
片を各希釈液ごとに2分し、一方につき水漬操作(24時
間浸漬)を行なう。水漬操作区を十分に風乾した後、対
照区(水漬操作しないもの)とあわせ、それぞれの試験
片を、素カンテン培地を固化させたシャーレ中におく。
黄色ブドウ状球菌及び大腸菌を培養したブイヨン液体倍
地をそれぞれ試験片上に0.5mlづつふりかけ、35℃で48
時間培養して、試験片上に菌のコロニーが発生するかど
うかを調べた。表−5より明らかなように、実施例8の
場合は、クロルヘキシジン塩酸塩に比べ、優れた防腐効
果を示した。
試験例6(他薬剤との相溶性試験) 実施例1及び2、対照例1及び2で得られた薬剤に下記
に示す他の薬剤を投入して相溶性を観察した。結果を表
−6に示した。
No.1 p−クロルフェノキシ−(3−ヨード−2−プロ
ピニル)−オキシメタン(防黴剤) No.2 ペンタクロルフェノール(同上) No.3 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(抗バク
テリア剤) No.4 3−5−ジメチル−テトラヒドロ−1,3,5,2H−チ
アジアジン−2−チオン(抗バクテリア剤) <評価基準> ○:相溶性良好 △: 〃若干あり ×: 〃なし 表−6より、本発明の保存剤が他の薬剤との相溶性に優
れていることが確認された。
試験例7(有機溶剤への溶解性試験) 本発明に係わるイミノクタジン・3ドデシルベンゼンス
ルホン酸塩(イミノクタジン・3DBS塩と略す)、グアザ
チン・3ナフテン酸塩、及び対照例としてイミノクタジ
ン・3酢酸塩の下記No.1〜8の有機溶剤に対する溶解性
について検討した。結果を表−7に示した。
No.1 メタノール No.5 キシレン No.2 オクタノール No.6 灯油 No.3 メチルセロソルブ No.7 メチルナフタレン No.4 トルエン No.8 クロロホルム <評価基準> ◎:溶解性が大きい ○: 〃 がある △: 〃 がわずかにある ×: 〃 がない 表−7より明らかな様に、本発明の有効成分が、広い範
囲の溶剤に溶解することが確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防菌防黴性グアニジン化合物の全炭素数9
    以上の親油性基を有する酸の付加塩を含有してなる工業
    用保存剤
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