JPH0673667A - 感温性繊維構造物の製法 - Google Patents

感温性繊維構造物の製法

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JPH0673667A
JPH0673667A JP34437392A JP34437392A JPH0673667A JP H0673667 A JPH0673667 A JP H0673667A JP 34437392 A JP34437392 A JP 34437392A JP 34437392 A JP34437392 A JP 34437392A JP H0673667 A JPH0673667 A JP H0673667A
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Masao Okamoto
雅夫 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維基材へサーモクロミック材料を内包した
微小カプセルを均一にほぼ完全に吸尽させた感温性繊維
構造物をうる。 【構成】 セルロース系繊維を主体とした繊維基材へサ
ーモクロミック材料を内包した微小カプセルを付与する
にあたり、90℃以下の浴に前記微小カプセルならびにカ
チオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤を加
え、pH7以下において吸尽性付与剤を加えることによ
り、前記浴から微小カプセルを前記繊維基材に吸尽さ
せ、さらに要すれば、洗濯堅牢度および/または耐光堅
牢度を良好にするためにウレタン系樹脂および/または
紫外線吸収剤を付与することを特徴とする感温性繊維構
造物の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感温性繊維構造物の製法
に関する。さらに詳しくは、浴からサーモクロミック材
料を内包した微小カプセルをセルロース系繊維を主体と
する繊維基材に均一にほぼ完全に吸尽させ、要すれば洗
濯堅牢度および/または耐光堅牢度を良好にできる感温
性繊維構造物の製法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来、各
種機能性材料を内包した微小カプセルを繊維構造物に付
与する方法が多数提案されている。たとえば、特開平3-
193979号公報では、ケラチン質繊維を酸化剤で処理して
アニオン化し、ポリアミドエピクロルヒドリンでカチオ
ン化された香料含有マイクロカプセルを吸尽吸着せしめ
ているが、ジサルファイド結合やペプチド結合を持たな
いセルロース系繊維には応用できない。また、特開平3-
174073号公報では、ポリアミド系繊維に香料含有マイク
ロカプセルを均一に付与させるにあたり、繊維へのカプ
セル接着作用を促進させるために、イオン性のないポリ
オキシアルキレン単位を含有するポリアミド、ポリアミ
ン誘導体またはラクタム誘導体および通常ポリアミド繊
維用染料の固着剤として使用されているタンニン酸と吐
酒石、スルフォン酸系化合物などを使用することについ
て記載されているが、これらの固着剤をセルロース系繊
維へ応用しても微小カプセルを均一に固着させることが
できない。また、特開平1-280080号公報では、綿平織物
をカチオン系柔軟剤とシリコン系柔軟剤で撥水処理した
のち香料含有マイクロカプセルとオルガノポリシロキサ
ンプレポリマーをパッドし、120 ℃で2分間乾燥させて
いるが、この方法によっても前記カプセルを均一に付与
することはできない。さらに、これらの技術は、その目
的が指触などによりカプセルを破壊して香気を発生させ
るもので、ある程度大きな範囲を単位としてカプセルが
均一に付着しておればよいが、サーモクロミック材料を
内包した微小カプセルを繊維構造物に付与するばあいに
は、かなり高度な均一性が要求されるため、前記のよう
な従来の技術では目的を達成することができない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は前記のごときサ
ーモクロミック材料を内包した微小カプセルをセルロー
ス系繊維基材へ付与する際の問題を解消するためになさ
れたものであり、セルロース系繊維を主体とした繊維基
材へサーモクロミック材料を内包した微小カプセルを付
与するにあたり、90℃以下の浴に前記微小カプセルなら
びにカチオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤
を加え、pH7以下において吸尽性付与剤を加えること
により、前記浴から微小カプセルを前記繊維基材に吸尽
させることを特徴とする感温性繊維構造物の製法、およ
びさらに、前記浴から微小カプセルを吸尽させたのち、
前記浴と同一浴または別浴においてウレタン系樹脂およ
び/または紫外線吸収剤を付与することを特徴とする洗
濯堅牢度および/または耐光堅牢度が良好な感温性繊維
構造物の製法に関する。
【0004】
【実施例】本発明に用いるセルロース系繊維とは、たと
えば綿、麻などの天然セルロース繊維、ビスコースレー
ヨン、銅アンモニア法レーヨンなどの再生繊維、ジアセ
テートレーヨン、トリアセテートレーヨンなどの半合成
繊維などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0005】前記セルロース系繊維を主体とするとは、
前記セルロース系繊維を20%(重量%、以下同様)以
上、好ましくは50%以上含有することを意味し、セルロ
ース系繊維以外に含有されうる繊維としては、たとえば
ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどの合成繊維、絹、羊毛などの動物性繊維など
があげられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、セルロース系繊維以外に含有されうる繊維も単独で
用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0006】セルロース系繊維と他の繊維を併用するば
あいの併用の仕方にもとくに限定はなく、混綿、混織、
混編、混抄などの種々の方法を採用しうる。
【0007】前記繊維基材とは、たとえば前記セルロー
ス系繊維を主体とするものが綿状のばあい、これから公
知の方法でえられたもの、たとえば糸、編物、織物、不
織布、紙あるいは最終製品形状に仕上げた形態のものな
どのことであり、これらに限定されるものではない。
【0008】本発明に用いるサーモクロミック材料を内
包した微小カプセルとは、たとえば、ダイサーモ(商品
名、大日精化工業(株)製)、メタモカラー(商品名、
パイロットインキ(株)製)、クロミックカラー(商品
名、(株)松井色素化学工業所製)などの、公知のサー
モクロミック材料を内包した粒径が0.1 〜50μm程度、
好ましくは1〜10μm程度の微小カプセルのことであ
り、その具体例としては、たとえば特公昭51-44708号公
報に記載の電子供与性呈色性有機化合物とフェノール性
水酸基を有する化合物とアルコール類、エステル類、ケ
トン類、エーテル類のいずれかより選ばれた化合物の3
成分を必須成分とし、これを微小カプセルに内包したも
のがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0009】前記微小カプセルは、公知の製法により製
造することができる。たとえば特公昭48-33795号公報に
記載の、重縮合により殻を形成する物質を含む非水系溶
液をアルギン酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースの1種または2種以上を含
有する水系分散媒に微小分散させることにより、また
は、特公昭57-55454号公報に記載の、アルカリ金属ケイ
酸塩およびアルカリ土類金属のハロゲン化物もしくは硝
酸塩から選ばれた少なくとも1種の水溶性無機化合物の
水溶液と、水に対する溶解度が5%以下の有機溶媒とを
混合してW/O型乳濁液を調製したのち、該乳濁液中の
前記無機化合物と反応して水不溶性沈殿を生成する水溶
性無機化合物の水溶液を前記乳濁液と混合する、などの
方法により製造することができ、このような方法により
種々の材質の微小カプセルを製造することができる。こ
れら製造過程において前記サーモクロミック材料を存在
させることにより、サーモクロミック材料を内包した微
小カプセルがえられるが、本発明に使用しうる前記微小
カプセルはこれらの方法によりえられるものに限定され
るものではない。また、前記微小カプセルは、殻を形成
する物質の種類、殻の厚さなどを調節することにより、
繊維基材へ吸尽させたのちも長期間にわたって破壊しな
いものにしうる。
【0010】本発明においては、90℃以下の浴に前記微
小カプセルならびにカチオン系界面活性剤およびノニオ
ン系界面活性剤を加え、pH7以下において吸尽性付与
剤を加えることにより、前記浴から微小カプセルが前記
繊維基材に吸尽せしめられる。
【0011】吸尽に際し、浴の温度を90℃以下、好まし
くは50〜80℃に限定しているのは、90℃をこえると繊維
基材への微小カプセルの付着が阻害されたりして好まし
くないためである。また、pHを7以下としているのは
微小カプセルを繊維基材へ均一に付着させるという本発
明の最大の目的を達成させるためであり、また若干の吸
尽性および凝集防止性をもあわせもたせるためである。
さらにカチオン系界面活性剤を加えるのは繊維基材へ微
小カプセルを付着させるためであり、ノニオン系界面活
性剤を加えるのは微小カプセルと吸尽性付与剤との凝集
防止のためであり、吸尽性付与剤を加えるのは微小カプ
セルをほぼ完全に繊維基材に吸尽させるためである。
【0012】前記浴に吸尽性付与剤を除く各材料を加え
る順序にはとくに限定はなく、各材料を加えていき、各
材料が浴中で均一になったのち繊維基材の存在下に吸尽
性付与剤を加えてもよく、吸尽性付与剤を除く材料を先
に混合したのち浴に加え、均一になったのち繊維基材の
存在下に吸尽性付与剤を加えてもよいが、繊維基材へ界
面活性剤を充分付着させたのち、微小カプセルおよび酸
を加えてpHを7以下に調整し、吸尽性付与剤を加える
のが、微小カプセルを繊維基材へ均一に付着させ、かつ
ほぼ完全に吸尽せしめるという点から好ましい。
【0013】前記浴における各材料の使用量は、微小カ
プセルのばあい、0.4 〜12%o.w.f.が好ましく、0.4 %
o.w.f.未満では発色消色性が明瞭でなく、12%o.w.f.を
こえると脱落などがおこりやすくなる。また、カチオン
系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤のばあい、両
者の合計量が0.3 〜10%o.w.f.で使用するのが好まし
く、0.3 %o.w.f.未満では微小カプセルの繊維基材への
付着を促進できなかったり、微小カプセルと吸尽性付与
剤との凝集を防止できず、10%o.w.f.をこえると使用量
は増加しても効果の増大がえられない。また、両者の混
合割合はカチオン系界面活性剤100 部(重量部、以下同
様)に対してノニオン系界面活性剤1〜200 部、好まし
くは20〜60部で使用するのが好ましく、1部未満では微
小カプセルと吸尽性付与剤との凝集を防止できず、200
部をこえると使用量は増加しても効果の増大がえられな
い。また、酸のばあい、浴のpHを7以下、好ましくは
2〜6に調整できる量を添加すればよい。さらに、吸尽
性付与剤のばあい0.4 〜8%o.w.f が好ましい。
【0014】前記酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸などの脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸などの脂肪族ジカルボン酸、安息香
酸、フタル酸、テレフタル酸などの芳香族カルボン酸な
どの有機酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸が
あげられるが、これらに限定されるものではない。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0015】前記カチオン系界面活性剤としては、公知
のものが使用でき、その具体例としては、たとえばモノ
アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミ
ンなどの脂肪族アミンまたはそれらのエチレンオキサイ
ド付加物と有機酸または無機酸との塩、テトラアルキル
アンモニウムハライドなどの脂肪族第四級アンモニウム
塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、塩化ベ
ンゼトニウム、アルキルピリジニウムハライドなどの芳
香族第四級アンモニウム塩、イミダゾリニウムハライド
などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0016】また、前記ノニオン系界面活性剤として
は、公知のものが使用でき、その具体例としては、たと
えばポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはアルキ
ルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミンな
どがあげられるが、それらに限定されるものではない。
【0017】さらに、前記吸尽性付与剤としては、公知
のものが使用でき、その例としては通常アミノ変性シリ
コーン、アミノ変性ポリオルガノシロキサンと呼ばれて
いるものなどであり、たとえば一般式(I) :
【0018】
【化1】
【0019】や一般式(II):
【0020】
【化2】
【0021】(式中、Rはメチル、エチル、プロピルな
どのアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど
のアルコキシ基、フェニル、ナフチル、ベンジルなどの
芳香族残基から選ばれた基で、複数個のRは同一であっ
ても異なっていてもよい、R′は、メチレン、エチレ
ン、プロピレンなどのアルキレン基、フェニレン、ナフ
チレン、トリレンなどの芳香族残基から選ばれた基で、
複数個のR′は同一であっても異なっていてもよい)で
表わされるものなどがあげられるが、これらに限定され
るものではない。前記一般式で表わされる化合物中のイ
ミノ基やアミノ基に酸を付加させたりまたはこれらを四
級化させてえられるカチオン化合物も好ましく用いられ
る。
【0022】本発明を実施するにあたっての浴比として
は、通常1:50〜1:100 となるように水(液温は約10
〜30℃)が使用される。また、処理時間についてはとく
に限定する必要はないが、各処理剤添加後5〜30分間程
度の処理で充分である。
【0023】このようにして本発明による感温性繊維構
造物を製造すると、浴から微小カプセルがほぼ完全に吸
尽されるため浴中に微小カプセルが残存せず、無駄に微
小カプセルが消費されることもなく、また廃液の処理が
容易となり、しかも繊維基材へ微小カプセルがかなり高
度に均一に付着されるので、発色状態が通常の繊維を通
常の染料で染色したばあいと同程度となり、部分的に熱
を与えて変色または消色させてもその変化が明瞭で、良
好な感温性を有する繊維構造物が製造される。
【0024】また、えられた感温性繊維構造物は、長期
間にわたり感温性を示す。
【0025】前記感温性繊維構造物の洗濯堅牢度などを
改善するために、繊維基材に微小カプセルを吸尽させた
のち、さらに、同一浴または別浴でウレタン系樹脂など
を付与させてもよい。
【0026】ウレタン系樹脂を付与するばあい、浴中に
ウレタン系樹脂の分散物などを加え、0.4 〜20g/Lの
濃度下で感温性繊維構造物を処理するのが好ましい。
【0027】前記目的に使用するウレタン系樹脂の分散
物としては、公知のものが使用でき、その具体例として
は、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパンなどのポリオールまたはそれらとグル
タル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸などの多塩基酸とのポリエステルポ
リオールとテトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートなどのポリイソ
シアネートとの反応でえられたウレタン系樹脂の水系分
散物などがあげられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0028】また、前記感温性繊維構造物の耐光堅牢度
を良好にするために、前記浴と同一浴または別浴におい
て公知の紫外線吸収剤を付与するなどしてもよい。紫外
線吸収剤を付与するばあいには、0.025 〜5%o.w.f.の
濃度下で行なうのが好ましい。
【0029】以下に、本発明の製法を実施例に基づいて
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0030】実施例1 処理槽に浴比が最終的に1:20となるように水を投入し
(液温30℃)、晒綿ニット1kgを浸漬して撹拌下にカチ
オン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルアミン
系界面活性剤)とノニオン系界面活性剤(ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル系界面活性剤)との混合物(配合
比100 /40(有効成分重量比))を3%o.w.f.添加し、
10分間かけて70℃まで昇温した。この状態を10分間保持
したのち、35℃において青色から無色に変化するサーモ
クロミック材料を内包したメラミン系樹脂を殻材とする
平均粒径3μの微小カプセル(大日精化工業(株)製、
商品名ダイサーモDR-35 バイオレットC(TM)S)を4%o.
w.f.添加した。この時点で浴は白濁状態となるが、10分
後酸として酢酸を1g/Lとなるように添加すると(p
H約4)、浴は半透明となった。さらに10分後吸尽性付
与剤としてアミノ変性ポリオルガノシロキサン(オー・
ジー(株)製、商品名SCW )を2.4 %o.w.f添加すると
完全に透明となった。10分後、水洗、脱水、乾燥(80℃
で40分)を行ない、本発明による感温性繊維構造物をえ
た。
【0031】実施例2 実施例1において、水洗の直前でベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤(オー・ジー(株)製、商品名UVP )を0.
5 %o.w.f.添加し、10分後ウレタン系樹脂(オー・ジー
(株)製、商品名UK-100)を4g/L添加したこと以外
は実施例1と同様にして本発明による感温性繊維構造物
をえた。
【0032】実施例3 実施例1において、水洗の直前でベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤(オー・ジー(株)製、商品名UVP)を
0.5 %o.w.f 添加し、10分後脱水ののち、ウレタン系樹
脂(オー・ジー(株)製、商品名UK-100)の4g/Lの
別浴(30℃)で10分間処理して付与し、乾燥させた以外
は実施例1と同様にして本発明による感温性繊維構造物
をえた。
【0033】実施例4〜5 表1に示すように、実施例1〜2のばあいと添加順序が
異なり、界面活性剤(実施例1と同じ)の添加量が2.1
%o.w.f.、微小カプセルの殻材が尿素系樹脂の微小カプ
セル(大日精化工業(株)製、商品名ダイサーモDR-35
バイオレット(S)S)、浴の温度が60℃であること以外は
実施例1〜2と同様にして本発明による感温性繊維構造
物をえた。
【0034】実施例6 実施例4において、水洗の直前でベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤(オー・ジー(株)製、商品名UVP)を
0.5 %o.w.f 添加し、10分後脱水ののち、ウレタン系樹
脂(オー・ジー(株)製、商品名UK-100)の4g/Lの
別浴(30℃)で10分間処理して付与し、乾燥させた以外
は実施例4と同様にして本発明による感温性繊維構造物
をえた。
【0035】実施例7 処理槽に浴比が最終的に1:20となるように水を投入し
(液温30℃)、さらに実施例1において用いた微小カプ
セルおよびカチオン系界面活性剤とノニオン系界面活性
剤との混合物をそれぞれ10および8%o.w.f.ならびに酢
酸を1g/Lとなるように添加して撹拌し染色浴を調製
した。この時点での染色浴は白濁状態である。ついでこ
の染色浴に晒綿ニット1kgを浸漬し、10分間かけて60℃
まで昇温した。この時点での染色浴は半透明である。こ
の状態を10分間保持したのち、実施例1において用いた
吸尽性付与剤を6%o.w.f.添加すると染色浴は透明にな
った。10分後、水洗、脱水、乾燥(80℃で40分)を行な
い、本発明による感温性繊維構造物をえた。
【0036】実施例8 実施例7において、水洗の直前で実施例2において用い
た紫外線吸収剤を0.5%o.w.f.添加し、10分後ウレタン
系樹脂を4g/L添加したこと以外は実施例7と同様に
して本発明による感温性繊維構造物をえた。
【0037】実施例9 実施例7において、脱水ののち実施例2において用いた
紫外線吸収剤を0.5 %o.w.f.添加し、10分後ウレタン系
樹脂を4g/L添加したこと以外は実施例7と同様にし
て本発明による感温性繊維構造物をえた。
【0038】比較例1〜3 表2に示すように、実施例1で用いた界面活性剤または
酸または吸尽性付与剤を用いない他は実施例1と同様に
して繊維構造物をえた。
【0039】比較例4〜6 表2に示すように、実施例4で用いた界面活性剤または
酸または吸尽性付与剤を各々用いない他は実施例4と同
様にして繊維構造物をえた。
【0040】比較例7〜8 表2に示すように、実施例1における添加順序が異なる
こと以外は実施例1と同様にして繊維構造物をえた。
【0041】比較例9 実施例1において、浴の温度を100 ℃にしたこと以外は
実施例1と同様にして繊維構造物をえた。
【0042】比較例10〜12 表2に示すように、実施例7で用いた界面活性剤または
酸または吸尽性付与剤を用いない他は実施例7と同様に
して繊維構造物をえた。
【0043】以上の方法によりえられた繊維構造物につ
いて下記に示す方法により評価を行なった。それらの結
果を表1〜2に示す。
【0044】(吸尽性)実施例においては吸尽性付与剤
を添加したのち、または比較例においては最後の処理剤
を添加したのち各々10分後の浴の白濁状態を目視により
観察し、4段階評価を行なった。表中の記号は、Aが完
全に透明、Bがほぼ透明、Cがかなり白濁、Dが非常に
白濁していることを示す。
【0045】(付着性)室温付近では青色に発色してい
るため、その発色の均一性を目視により観察し、4段階
評価を行なった。表中の記号は、Aが均一に発色(つま
り微小カプセルが均一に付着している)、Bがほぼ均一
に発色、Cが若干不均一に着色、Dが非常に不均一に着
色していることを示す。
【0046】(発色消色性)指触により無色となり、室
温(35℃以下)にもどると再び青色に発色するため、こ
の変化の明瞭さを目視により観察し、4段階評価を行な
った。表中の記号は、Aが非常に明瞭、Bがほぼ明瞭、
Cが若干不明瞭、Dが非常に不明瞭なことを示す。
【0047】(洗濯堅牢度)各実施例、比較例でえられ
た繊維構造物について、JIS L0844-1973中のA-2 法に準
じて行なった。ただし、石けんの代わりに市販の洗剤
(商品名:ニュービーズ)を1g/Lの濃度で使用し、
また脱落の確認用に添付する白布は使用しなかった。そ
して、洗濯後の繊維構造物の発色の均一性を目視により
観察し、5段階評価を行なった。表中の級を表わす数字
は、5が発色が均一すなわち脱落がないことを示してお
り、以下数字が小さくなるにつれて脱落がおこり、1は
完全に脱落することを示す。
【0048】(耐光堅牢度)各実施例、比較例でえられ
た繊維構造物について、JIS L0842-1971に準じて行なっ
た。ただし、照射時間は5時間である。そして、照射後
の繊維構造物の発色の均一性を目視により観察し、5段
階評価を行なった。表中の級を表わす数字は、5が発色
が均一なことを示しており、以下数字が小さくなるにつ
れて退色が起こり、1は完全に退色することを示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1〜2の評価結果からも明らかなよう
に、本発明の方法によると吸尽性、付着性、発色消色性
が良好な感温性繊維構造物がえられる。また、その後の
処理により、洗濯堅牢度、耐光堅牢度も改善される。
【0052】
【発明の効果】本発明の製法によると、微小カプセルが
ほぼ完全に吸尽され、かつ均一に付与された感温性繊維
構造物がえられる。しかも、後処理により洗濯堅牢度な
ども良好にしうる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06Q 1/00 D06M 15/643

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系繊維を主体とした繊維基材
    へサーモクロミック材料を内包した微小カプセルを付与
    するにあたり、90℃以下の浴に前記微小カプセルならび
    にカチオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤を
    加え、pH7以下において吸尽性付与剤を加えることに
    より、前記浴から微小カプセルを前記繊維基材に吸尽さ
    せることを特徴とする感温性繊維構造物の製法。
  2. 【請求項2】 前記微小カプセルを付与するにあたり、
    あらかじめ90℃以下の浴で前記微小カプセルならびにカ
    チオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤をpH
    7以下において混合しておくことを特徴とする請求項1
    記載の感温性繊維構造物の製法。
  3. 【請求項3】 前記微小カプセルを吸尽させたのち、前
    記浴と同一浴または別浴においてウレタン系樹脂および
    /または紫外線吸収剤を付与することを特徴とする請求
    項1または2記載の感温性繊維構造物の製法。
  4. 【請求項4】 前記吸尽性付与剤がアミノ変性ポリオル
    ガノシロキサンであることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の感温性繊維構造物の製法。
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