JPH0673657B2 - 噴射形超音波洗浄装置 - Google Patents

噴射形超音波洗浄装置

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JPH0673657B2
JPH0673657B2 JP9855092A JP9855092A JPH0673657B2 JP H0673657 B2 JPH0673657 B2 JP H0673657B2 JP 9855092 A JP9855092 A JP 9855092A JP 9855092 A JP9855092 A JP 9855092A JP H0673657 B2 JPH0673657 B2 JP H0673657B2
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貞夫 金井
昌樹 楠原
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Watanabe Shoko KK
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Watanabe Shoko KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波洗浄装置に関し、
特に、超音波振動を加えた洗浄液を被洗浄物に噴射させ
て洗浄を行う噴射形超音波洗浄装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体関連のシリコンウエーハ,化合物
半導体ウエーハ,ガラスマスク,液晶用のガラス基板等
の精密洗浄用として1MHz程度の高周波の超音波洗浄
装置が用いられている。洗浄を行う際の除去せねばなら
ない粒子の大きさは0.1μmオーダであり、洗浄液中
には金属イオンの溶出があってはならない。ガラス基板
のサイズが300×400mm、または半導体ウエーハ
のサイズが8インチ等、表面処理や加工する工程での寸
法を大型にして生産効率を上げることが現今のエレクト
ロニクス産業のすう勢であるが、この程度の大きさにな
ると1つのキャリアに例えば25枚ずつウエーハを入れ
て同時に各工程の処理を行うことは難しく、1枚ずつの
処理(これを枚葉処理という)で行っている。この枚葉
処理は通常コンベアでワーク(処理物)を移送し、この
過程で種々の必要な処理が行われている。この処理の形
態としては、真空も含めた空中で行われるものと、溶液
中で行われるものとがある。
【0003】図9は上述の超音波洗浄工程の説明図であ
り、(A)は洗浄槽を備えた超音波洗浄装置51を用い
た場合の側面図を示し、(B)は洗浄液54を吹き付け
る噴射形超音波洗浄装置53を用いた場合の側面図を示
している。(A)の場合、コンベア52を部分的に洗浄
槽内に沈める必要があり、コンベアの動きに上下方向の
落差を設けるために構造が複雑になり、さらに、被洗浄
物に付着していた汚れが洗浄槽中に蓄積してまうという
問題がある。(B)はこのような問題点を排除した方法
であり、常に洗浄液を新しく汚れのないものにするため
にコンベア55の進行方向に対して水平状態のまま被洗
浄物を移送し、噴射形洗浄装置53によって洗浄を行う
方法である。
【0004】図8は従来の噴射形超音波洗浄装置の構造
を示す斜視図(A)と原理を説明する断面図(B)であ
る。図8において、41は洗浄液を充満させる金属製の
貯液槽であり、洗浄液供給口42から所定の圧力がかけ
られた洗浄液が供給される。44は洗浄液の噴射口であ
り、下方の被洗浄物6に対して洗浄液を噴射して吹き付
ける。被洗浄物6は矢印方向に水平移動する。2は振動
子部であり貯液槽41の上部にパッキン4を介して固定
されている。3は超音波発振器(図示は省略した)から
のコードである。43はオーバフロー口であり、ここか
ら流出する液の量を加減することにより貯液槽41内に
充満した洗浄液の圧力を調節して噴射口44からの噴出
速度を制御する。このようにして振動子部2からの超音
波振動が噴射洗浄液に伝えられる。5は貯液槽41の支
持具である。このような従来の噴射形超音波洗浄装置で
は、洗浄液が接する超音波振動子部の振動板や貯液槽の
材質として、ステンレス等の金属が用いられている。こ
れは超音波振動子の振動効率を高め、振動板による損失
や減衰を少なくし、またその損失や減衰によって生ずる
熱量を洗浄液で冷却して温度上昇を抑え、樹脂を用いた
場合に発生する軟化や破損を防ぐためである。
【0005】しかしながら、洗浄の対象となる素子の記
憶容量が16メガビット,64メガビット用の集積回路
の場合、配線導体のパターン幅は0.2μm以下であ
り、付着している微粒子の大きさは0.05μm以上は
許されず、洗浄時に金属イオンの溶出があってはならな
い。そこで本発明者は、振動板や貯液槽からの金属イン
オンの溶出をなくすために、貯液槽の材質を石英ガラス
とし、かつ、その内部に振動板側と噴射口側を隔離する
隔壁を設けて振動板側には振動子による発熱を抑えるた
めの冷却水を充満流通させ、噴射口側には超純水の洗浄
液を充満噴射させる構造の噴射形超音波洗浄装置を先に
提案した(特願平4−40720号参照)。
【0006】図4は先の提案の構造を示す斜視図(A)
と原理を説明する断面図(B)である。図において、1
は例えば石英ガラス製の貯液槽であり、不純物の溶出が
少ない材質であれば石英ガラス以外のものでもよい。1
1は隔壁であり、液の中を進行する超音波が反射されず
に透過するように超音波伝搬方向に直角の面に対して所
定の角度を有するように斜めに設けられている。振動子
部2の冷却水は、冷却水供給口7から供給され振動子部
2と隔壁11の間に充満し冷却水流出口8から流出す
る。超純水の洗浄液は、洗浄液供給口9から供給され隔
壁11と噴射口10の間に充満し噴射口10から被洗浄
物6に噴射される。図4では噴射口10が細長いスリッ
ト状であり、噴射される洗浄液は線状噴射となる。例え
ば、400×300mmのガラス基板を洗浄する場合
は、噴射口10のスリットの長さは400mm、幅は2
mm程度に設定され、洗浄液に加える圧力は洗浄液が連
続した水流となって超音波振動が被洗浄物に伝達される
ように設定される。図5は先の提案の第2の実施例の斜
視図であり、噴射口10は小円孔状であり、噴射される
洗浄液は点状噴射となる。図4の4及び図5の40は貯
液槽1に振動子部2を取付けるときのパッキンである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の先の提案による
貯液槽1の構造は、振動子部2の振動板から法線方向に
放射される超音波振動の一部が噴射口10から噴射する
洗浄液に伝えられる構造であり、超音波振動エネルギー
の噴射液への伝達効率が低いという問題点がある。例え
ば、図4の線状噴射形洗浄装置では、噴射口10のスリ
ット幅が2mmの場合、振動子部2の振動面の幅は40
mmとなっているので伝達効率は単純計算で2/40=
1/20である。また、通常の単位面積当りの超音波振
動の強度は4W/cm2 程度である。また、隔壁11から
噴射口10にかけて貯液槽1の内壁がホーン状に狭くな
っており、超音波エネルギーが集束されるように考えら
れるが、超音波周波数が10kHz〜30kHzの場合
はホーンの長さ方向の寸法を半波長の50〜100mm
程度とすれば集束効果が得られるが、1MHz付近の高
周波では半波長が2〜3mmとなり実用上ホーンによる
集束効果を利用することはできない。本発明の目的は、
上述の問題点を解決し振動子部から面放射される超音波
エネルギーを効率よく噴射口に集束させるようにした噴
射形超音波洗浄装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の噴射形超音波洗
浄装置は、超音波振動子が取付けられた振動板から面放
射される超音波エネルギーを音響レンズによって噴射口
付近に集束させ、強力で無駄のない超音波洗浄を行わし
めるようにしたものであり、その構成は、石英ガラス製
の貯液槽の内部を上下に分割し所定の傾斜角を有する隔
壁が設けられ、上の空間に該貯液槽の上部に設けられた
超音波振動子の発熱を抑えるための冷却水を充満供給
し、下の空間に該貯液槽の下端部に設けられた噴射口か
ら洗浄液を噴射させるための洗浄液を充満供給し、前記
超音波振動子からの超音波振動エネルギーを前記噴射口
から噴射する洗浄液に加えて被洗浄物に吹きつけるよう
に構成された噴射形超音波洗浄装置において、前記隔壁
は、前記超音波振動子から放射される平面波が集束され
て前記噴射口部分に焦点を結ぶような音響レンズ隔壁で
あることを特徴とするものである。
【0009】また、石英ガラス製の貯液槽の内部を上下
に分割し所定の傾斜角を有する隔壁が設けられ、上の空
間に該貯液槽の上部に設けられた超音波振動子の発熱を
抑えるための冷却水を充満供給し、下の空間に該貯液槽
の下端部に設けられた噴射口から洗浄液を噴射させるた
めの洗浄液を充満供給し、前記超音波振動子からの超音
波振動エネルギーを前記噴射口から噴射する洗浄液に加
えて被洗浄物に吹きつけるように構成された噴射形超音
波洗浄装置において、前記隔壁にほぼ並行するように固
定され、前記超音波振動子から放射される平面波が集束
されて前記噴射口部分に焦点を結ぶ石英ガラス製の音響
レンズを備えたことを特徴とするものである。
【0010】さらに、石英ガラス製の貯液槽の内部を上
下に分割し所定の傾斜角を有する隔壁が設けられ、上の
空間に該貯液槽の上部に設けられた超音波振動子の発熱
を抑えるための冷却水を充満供給し、下の空間に該貯液
槽の下端部に設けられた噴射口から洗浄液を噴射させる
ための洗浄液を充満供給し、前記超音波振動子からの超
音波振動エネルギーを前記噴射口から噴射する洗浄液に
加えて被洗浄物に吹きつけるように構成された噴射形超
音波洗浄装置において、前記超音波振動子が取付けられ
前記貯液槽の内部に面する振動板の材質を石英ガラスと
し、前記隔壁の代わりに、前記超音波振動子から放射さ
れる平面波が集束されて前記噴射口部分に焦点を結ぶ石
英ガラス製の音響レンズを備えたことを特徴とするもの
である。
【0011】すなわち、前述の先に提案した構成におけ
る貯液槽内の隔壁を音響レンズとすることによって、ス
リット状または小円孔状をなす噴射口に超音波エネルギ
ーを集束させ、強力で無駄ない超音波洗浄が行われるよ
うにしたものである。ここで音響レンズとは、光に対す
る幾何光学の原理に従い、音波を屈折させるように形成
した物質である。音速を集束させるには、構成体の屈折
率nがn>1のとき凸レンズ、n<1のとき凹レンズと
なる。この音響レンズの材質は、例えば石英ガラスのよ
うに音速が洗浄液中の音速と異なればよく、不純物の溶
出が極めて少なく熱的にも安定したものであればよい。
【0012】さらに、立方体または円筒形状の貯液槽に
洗浄液を供給充満し、該貯液槽の上部に設けられた超音
波振動子からの超音波振動エネルギーを前記洗浄液に与
えて前記貯液槽の下端部に設けられたスリット状または
小孔状の噴射口から前記洗浄液を被洗浄物に吹きつける
ことによって被洗浄物を洗浄する噴射形超音波洗浄装置
において、前記貯液槽の中間部分の側壁に、前記超音波
振動子から放射される平面波を透過させるために所定の
傾斜角を有し、かつ、前記平面波が集束されて前記噴射
口部分に線状または小円状の焦点を結ぶような音響レン
ズが固定され、該音響レンズによって区切られた上の空
間に前記超音波振動子の温度上昇を抑えるための冷却水
を供給充満させる供給口と流出口が設けられ、下の空間
に前記噴射口から洗浄液を噴射させるための洗浄液を供
給充満させる供給口が設けられたことを特徴とするもの
である。
【0013】一般に、空気中の光の速度(CA )と光学
ガラス中の光の速度(CG )の比はCA /CG =1.5
〜1.7であり、これを屈折率と呼び平行光を集束させ
るには凸レンズが用いられる。本発明の場合、水中の音
の速度(VW =1500m/sec)と石英ガラス中の
横波の速度(VG =3760m/sec)の比VW /V
G ≒0.4が屈折率であり、これは1より小さいので、
音を集束させるには凹レンズを用いることになる。他の
材質では音速によって屈折率が異なるため、その屈折率
によってレンズの曲率を決め、音速が水よりも小さい場
合は凸レンズを用いればよい。
【0014】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す斜視図
(A)と原理を説明する断面図(B)及び要部を示す部
分斜視図(C)である。図において、1は貯液槽、2は
振動子部、3は発振器(図示は省略した)からのコー
ド、4はパッキン、5は貯液槽1の支持具、6は矢印方
向に水平移動する被洗浄物、7は超音波媒体液(冷却
水)の供給口、8は冷却水の流出口、9は洗浄液(例え
ば純水)の供給口、10は洗浄液の噴出口である。12
は音響レンズ隔壁であり、洗浄液と冷却水を完全に隔離
するとともに、超音波伝搬方向の直角面に対して約15
°〜30°の傾斜角θを有しており、更に噴射口10ま
での距離50〜100mmを焦点距離とした凹レンズの
機能を備えている。この音響レンズ12の形状は、同図
(C)に示したように、方形状の一辺すなわち噴射口1
0のスリットの長手方向と並行する方向の断面は細長矩
形状をなし、それと直角をなす他辺の断面は凹レンズの
断面形状となるように形成され、振動子部から放射され
る平面波の一方向のみが集束されて噴射口10のスリッ
ト付近が線状焦点となるように形成されている。このよ
うな形状の音響レンズ隔壁12が貯液槽1の内部に傾斜
状態で設けられる。傾斜角θは、例えば音の屈折率が
0.4で焦点距離が75mmの場合θ=15°〜28°
であり角度の許容範囲は広い。
【0015】洗浄液供給口9から供給される洗浄液の単
位時間当りの流量は、洗浄液が槽内に充満し、かつ洗浄
液の噴射水圧を制御するように決められる。例えば噴射
口10のスリット幅が2mmの場合、スリットの長さ1
0mm当りの流量は毎分0.5〜1リットルであり、ス
リットの長さが400mmの場合では毎分20〜40リ
ットルとなる。冷却水は、振動子部2の放射面との間に
充満して超音波エネルギーの媒体液となるように供給さ
れ、振動子部2の温度上昇を抑制する。例えば前記の噴
射口の大きさで振動子の電気的入力が500Wの場合、
水温が10℃〜25℃の市水が毎分2〜4リットルの流
量で供給される。
【0016】図2は本発明の第2の実施例を示す断面図
である。振動素子の取付けは図1(B)の第1の実施例
と同じ金属板とし、隔壁11とほぼ平行に石英ガラス製
の音響レンズ13が超音波透過率が最大となる角度θで
取付けられている。音響レンズ13と隔壁11はそれぞ
れ異なる機能を分担し、音響レンズ13は音響エネルギ
ーを集束させ、隔壁11は貯液槽を2つに隔離する機能
を果たす。音響レンズ13と隔壁11は横波を利用した
斜め入射とすることにより、超音波透過率を最大にして
いる。
【0017】図3は本発明の第3の実施例を示す断面図
である。振動素子を石英ガラス板製振動板14に接着剤
で取付けてイオンの溶出をなくし、音響レンズ13は貯
液槽1にスポット溶接等の簡易的な方法で固定する。こ
の音響レンズ13は超音波エネルギーを効率良く透過し
て集束させるために設けられ、洗浄液と媒体液との隔離
は完全でなくてよい。
【0018】図5は本発明の第4の実施例を示す仰角斜
視図(A)と内部レンズの断面図(B)である。内部の
音響レンズは円形である。全体の構造が円筒形であり、
内部構造は図1(B),図2または図3と同じである。
【0019】図6は図1(B)の第1の実施例、図2の
第2の実施例、図3の第3の実施例の応用例を示す平面
図(A)と側面図(B)である。被洗浄物6がガラス板
等の板状の場合であり、ガラス板6を垂直にして搬送用
ローラ56でガラス板6の上端と下端を挟みローラ56
を回転させてガラス板6を矢印の方向へ移動させ、その
両側面の所定の位置に配置した箱形貯液槽を有する線噴
射形超音波洗浄装置53から斜めに洗浄液54を噴射し
て洗浄が行われる。噴射方向を斜めにすることによって
剥離した汚れが再付着することはない。
【0020】図7は図5の第4の実施例の応用例を示す
斜視図である。被洗浄物59が半導体ウエーハのような
円板状の場合、ウエーハ59を回転台60の上に載置し
て回転させ、上方に配置した円筒形貯液槽を有する点噴
射形超音波洗浄装置57から洗浄液58を斜めに噴射し
て洗浄が行われる。この場合、回転しているウエーハ5
9に向って洗浄装置57の先端を左右に振って均一な洗
浄を行う。なお、図7,図8は説明のために主要部のみ
を画き他は図示を省略した。また、噴出口は点噴射形で
は中央に、線噴射形では線方向の中央にしてあるが、斜
め入射のレンズの場合、音の進行方向が若干屈折するた
め、レンズの曲率の補正が必要である。レンズの曲率を
補正する代りに噴射口の位置を音の進行方向の屈折分だ
け偏らせればよい。
【0021】以上の説明は音響レンズが一枚の場合につ
いてなされた。しかし、本発明はそれに限定されること
なく音響レンズが複数枚の場合にも適用されることは勿
論である。また複数枚の音響レンズとして凹レンズと凸
レンズ等を組合せて使用する場合にも当然適用される。
例えば凹レンズと凸レンズとを組合せ、振動子からの距
離に対し振動エネルギーの強さがほぼ一定に保たれるビ
ーム状の音場を形成する等の場合にも適用されることは
勿論である。
【0022】以上の第1〜第4の実施例は、洗浄対象と
して半導体ウエーハ等の超純水洗浄を行う場合に用いら
れるが、1Mビット未満のICやディスクリート(個別
半導体)のトランジスタ、またはダイオード用のウエー
ハあるいは一部のガラス基板等を洗浄する場合は、金属
イオンの溶出を厳密に抑える必要がないので、洗浄槽は
従来の金属製のものを用いることができる。しかし、従
来の装置では超音波振動エネルギーが噴射口に集束され
ないため洗浄効率は低い。そこで、本発明の音響レンズ
を装着し、かつ、超音波透過率を向上するために所定の
傾斜角をもたせて取付ける。図10は本発明の第5の実
施例を示す部分断面図である。この第5の実施例は図1
(A)に示す線噴射形超音波洗浄装置の石英ガラス製の
貯液槽1を金属製貯液槽20にしたものである。図10
(A)は貯液槽20の断面図、(B),(C)は貯液槽
20の内部に装着する音響レンズ15の取付け部分の拡
大部分断面図である。図10の符号2,4,6,7,
8,9,10は図1(B)と同じ部分を示す。15は音
響レンズであり、超音波振動の透過率がほぼ100%に
なるような所定の傾斜角θをもたせ、かつ、噴射口10
に振動エネルギーが集中するように貯液槽20内壁に取
付けられている。図10(B)は音響レンズ15の取付
け構造を示しており、16は貯液槽20の内壁にスポッ
ト溶接された取付具、17はパッキンである。18はね
じであり、音響レンズ15に設けられた孔を貫通して取
付具16に設けられたタップに締め付け固定される。図
10(C)の19は抑え具であり、音響レンズ15には
孔がなく、音響レンズの縁部を挟んでねじ18で固定さ
れている。本実施例の場合、洗浄液と冷却水は同じもの
でよいが、内部に液体を充満させるためそれぞれの供給
口7及び9から供給される。音響レンズ15の取付け部
分から多少のリーク(漏れ)があってもよく、その漏れ
量を利用して水圧を加減することもできる。また、音響
レンズの材質は、冷却水(洗浄液)と音速(屈折率)が
異なり音響的に透明であり、比較的堅い物質であれば良
く、例えば石英ガラスでなくても一般の光学ガラスが用
いられる。図10の第5の実施例は、線噴射形超音波洗
浄装置について示したが、図5に示す点噴射形洗浄装置
にも適用できることはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明を実
施することにより、洗浄液に金属イオンが溶出する恐れ
はなく、超音波エネルギーが集束されるため、洗浄効率
が上昇し、半導体製造関連の洗浄装置として実用上極め
て大きい効果がある。さらに、一般の洗浄の場合も洗浄
効率が著しく向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図(A),断
面図(B)と本発明の構成要素となる音響レンズの斜視
図(C)である。
【図2】本発明の第2の実施例の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例の断面図である。
【図4】先に提案した発明の実施例を示す斜視図
(A),断面図(B)である。
【図5】本発明の第4の実施例を示す斜視図(A)と本
発明の構成要素となる音響レンズの断面図(B)であ
る。
【図6】図1〜図3の応用例を示す平面図(A)と側面
図(B)である。
【図7】図5の応用例を示す斜視図である。
【図8】従来構造の斜視図(A)と断面図(B)であ
る。
【図9】洗浄工程を説明する側面図である。
【図10】本発明の第5の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 貯液槽 2 振動子部 3 コード 4 パッキン 5 支持具 6 被洗浄物 7 冷却水供給口 8 冷却水流出口 9 洗浄液供給口 10 噴射口 11 隔壁 12 音響レンズ隔壁 13 音響レンズ 14 石英ガラスの振動板 15 音響レンズ 16 取付具 17 パッキン 18 ねじ 19 抑え具 20 貯液槽 41 貯液槽 42 洗浄液供給口 43 オーバーフロー口 44 噴射口 51 洗浄槽を備えた超音波洗浄装置 52 コンベア 53 線状噴射式超音波洗浄装置 54 洗浄液 55 コンベア 56 ローラ 57 点状噴射式洗浄装置 58 洗浄液 59 半導体ウエーハ 60 回転台
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−95521(JP,A) 特開 平3−222419(JP,A) 実公 昭40−13382(JP,Y2) 特開 平2−240926(JP,A) 特開 平2−12202(JP,A) 実公 昭41−128(JP,Y1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス製の貯液槽の内部を上下に分
    割し所定の傾斜角を有する隔壁が設けられ、上の空間に
    該貯液槽の上部に設けられた超音波振動子の発熱を抑え
    るための冷却水を充満供給し、下の空間に該貯液槽の下
    端部に設けられた噴射口から洗浄液を噴射させるための
    洗浄液を充満供給し、前記超音波振動子からの超音波振
    動エネルギーを前記噴射口から噴射する洗浄液に加えて
    被洗浄物に吹きつけるように構成された噴射形超音波洗
    浄装置において、 前記隔壁は、前記超音波振動子から放射される平面波が
    集束されて前記噴射口部分に焦点を結ぶような音響レン
    ズ隔壁であることを特徴とする噴射形超音波洗浄装置。
  2. 【請求項2】 石英ガラス製の貯液槽の内部を上下に分
    割し所定の傾斜角を有する隔壁が設けられ、上の空間に
    該貯液槽の上部に設けられた超音波振動子の発熱を抑え
    るための冷却水を充満供給し、下の空間に該貯液槽の下
    端部に設けられた噴射口から洗浄液を噴射させるための
    洗浄液を充満供給し、前記超音波振動子からの超音波振
    動エネルギーを前記噴射口から噴射する洗浄液に加えて
    被洗浄物に吹きつけるように構成された噴射形超音波洗
    浄装置において、 前記隔壁にほぼ並行するように固定され、前記超音波振
    動子から放射される平面波が集束されて前記噴射口部分
    に焦点を結ぶ石英ガラス製の音響レンズを備えたことを
    特徴とする噴射形超音波洗浄装置。
  3. 【請求項3】 石英ガラス製の貯液槽の内部を上下に分
    割し所定の傾斜角を有する隔壁が設けられ、上の空間に
    該貯液槽の上部に設けられた超音波振動子の発熱を抑え
    るための冷却水を充満供給し、下の空間に該貯液槽の下
    端部に設けられた噴射口から洗浄液を噴射させるための
    洗浄液を充満供給し、前記超音波振動子からの超音波振
    動エネルギーを前記噴射口から噴射する洗浄液に加えて
    被洗浄物に吹きつけるように構成された噴射形超音波洗
    浄装置において、 前記超音波振動子が取付けられ前記貯液槽の内部に面す
    る振動板の材質を石英ガラスとし、 前記隔壁の代わりに、前記超音波振動子から放射される
    平面波が集束されて前記噴射口部分に焦点を結ぶ石英ガ
    ラス製の音響レンズを備えたことを特徴とする噴射形超
    音波洗浄装置。
  4. 【請求項4】 立方体または円筒形状の貯液槽に洗浄液
    を供給充満し、該貯液槽の上部に設けられた超音波振動
    子からの超音波振動エネルギーを前記洗浄液に与えて前
    記貯液槽の下端部に設けられたスリット状または小孔状
    の噴射口から前記洗浄液を被洗浄物に吹きつけることに
    よって被洗浄物を洗浄する噴射形超音波洗浄装置におい
    て、 前記貯液槽の中間部分の側壁に、前記超音波振動子から
    放射される平面波を透過させるために所定の傾斜角を有
    し、かつ、前記平面波が集束されて前記噴射口部分に線
    状または小円状の焦点を結ぶような音響レンズが固定さ
    れ、 該音響レンズによって区切られた上の空間に前記超音波
    振動子の温度上昇を抑えるための冷却水を供給充満させ
    る供給口と流出口が設けられ、下の空間に前記噴射口か
    ら洗浄液を噴射させるための洗浄液を供給充満させる供
    給口が設けられたことを特徴とする噴射形超音波洗浄装
    置。
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