JPH0673221U - ルーフドレーン部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 建物の屋上の改修時など排水孔に容易に嵌め
込むことができ、屋上の下地や側壁に沿いやすく、排水
孔部分の下地や側壁の段差にも沿いやすく、なお且つ施
工が容易で防水性も高いルーフドレーン部材の提供を目
的とする。 【構成】 ゴム製の防水シートを敷設した建物の屋根で
排水孔が側壁にある所に用いられるルーフドレーン部材
１において、下地に沿う下面部２と側壁に沿う側面部３
および側面部３内にある排水孔部４よりなる一体物の型
部材であり、下面部２と側面部３との境界には溝部５が
設けられ、更に下面部２と側面部３の両方の排水孔４部
付近には段差６が設けられ、排水孔部４の根元には補強
部が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は屋上防水工法に用いられるルーフドレーン部材に関するものであり、 更に詳しくは、既設の老朽屋上防水層の補修時に簡便な、しかも極めて有効に使 用できるゴム製の防水用ルーフドレンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

屋上防水、特に老朽防水層が施工されている屋上の場合には老朽防水材を全面 的に撤去し、コンクリート下地を綺麗に清掃したのち、新規防水層を施工するこ とになるが、その場合既設の埋設排水管は錆や腐食などによって再使用が不可能 となることが多く、したがって新規のドレーンを新たに取りつけることが必要と なる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、建物中に既に埋設されている排水管は建物によって埋設位置が異なり 、かつ長年のあいだの建物の歪みやずれによって、排水管に曲がりや変形を生じ ており、この排水管に適切に嵌め込むことのできるような鉄製のドレーンを入手 することは極めて困難なことである。

【０００４】 また、鉄製のドレーンを使用した場合には、ドレーンの周囲には水がスムーズ に流れ込むように段差がつけられておりドレーンが周囲より一段低くなった状態 となっており、更に屋上の側壁に排水孔があるところなどはドレーンの位置が下 地より低くなっているだけでなく側壁にも段差がついていることが多いので、防 水シートを敷設する際にドレーンのところではドレーンの形に孔を開けなければ ならず、段差に沿わせるために防水シートに切れ目を入れることになるので、ド レーンの部分の防水性を高めるために非加硫のゴムを用いたりしてシールをして いた。しかし、そのような作業は非常に手間の掛かるものであり、その手間の掛 かる作業を行っても防水シートに切れ目を入れているだけに防水性を確実にする ことは困難なことであり、水の流れを阻害することもあった。

【０００５】 そこで、本願は建物の屋上の改修時など排水孔に容易に嵌め込むことができ、 屋上の下地や側壁に沿いやすいとともに排水孔部分の下地や側壁の段差にも沿い やすく、なお且つ施工が容易で防水性も高いルーフドレーン部材の提供を目的と する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

即ち本考案においては、ゴム製の防水シートを敷設した建物の屋根で排水孔が 側壁にある所に用いられるルーフドレーン部材において、下地に沿う下面部と側 壁に沿う側面部および側面部内にある排水孔部よりなる一体の型部材であり、下 地面部と側面部との境界には溝部が設けられ、更に下面部と側面部の両方の排水 孔部付近には段差部が設けられ、排水孔部の根元には補強部が設けられているこ とを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案のルーフドレーン部材は下地に沿う下面部と側壁に沿う側面部および側 面部内にある排水孔部よりなる一体の型部材であり、下面部と側面部との境界に 溝部を設けており、下地と側壁のコーナーに沿いやすくなっている。また、側面 部内であって側面部と下面部の境界近くにある排水孔部には、側面部から延びて いる根元に当たる部分に補強部が設けられており、側面部と排水孔部との継ぎ目 を損傷することもない。更に、排水孔部付近は下面部と側面部に下地の段差に略 沿った段差を設けているので、このドレーン部材は下地に沿いやすく、水の流れ を阻害することもなく、あらかじめ下地の構造に沿わせた型部材であることから 下地の段差に沿わせるための切れ目を入れる必要もなく、防水性は高い水準のも のが得られる。そして、下面部と側面部に防水シートを接着するだけで施工する ことができるので施工は非常に容易であると言える。

【０００８】

【実施例】 以下、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。 図１は本考案のルーフドレン部材の斜視図であり、図２は本考案のルーフドレ ン部材を適用するタイプの屋上を示す部分斜視図である。 本考案のルーフドレン１は第２図のように建物の屋上などでコンクリート製の 下地１００及び側壁１０１を有し、その側壁１０１に排水孔１０２を有するとこ ろでゴム製の防水シート１０３が敷設されている場合の排水孔１０２の補修に利 用されるルーフドレーン部材１であり、図１に示すように、施工したときに下地 １００に敷設される下面部２と側壁１０１に沿わせる側面部３および側面部３か ら延び、排水孔１０２内に挿入される排水孔部４からなる一体物の型部材である 。

【０００９】 そして下面部２と側面部３との境界には溝５が設けられており、下地１００と 側壁１０１とのコーナーに沿いやすいようにしてある。また、下地１００と側壁 １０１には排水孔１０２の周辺には水が排水孔１０２に流れ込みやすいように段 差１０４が設けられている。そのために従来では、排水孔１０２のぎりぎりのと ころまで防水シート１０３を敷設するために、防水シート１０３の端部に切れ目 を入れ折り曲げたりしながら全体を覆うように、また凹凸を作ることによって水 の流れを妨げないように、防水シート１０３を敷設していた。しかしその方法で は防水シート端部のシールをする手間が大変なうえに、防水シート１０３に切れ 目を入れてしまうのでどうしても防水の効果は低くなり、いくら注意して仕上げ をしても水の流れを妨げてしまう結果となる。

【００１０】 そこで本考案は上記の様に排水孔部４を含む一体物としており、更に下地１０ ０及び側壁１０１に段差のついているところはルーフドレーン部材１にも略同形 状の段差６を設けている。この様にあらかじめ下地１００と側壁１０１の形状と 会わしておくことによって施工現場で防水シート１０３を切れ目を入れるなどの 加工をしなくても下地１００に沿って敷設できる。 また、排水孔部４は側面部３から延びており排水孔部４の根元には排水孔部４ と側面部３の境界の強度を上げるための補強部７が設けられ、側面部３や排水孔 部４が側壁１０１と排水孔１０２の角に直接当たって側面部３や排水孔部４が損 傷するのを防止している。

【００１１】 排水孔部４の長さは排水孔からの水の逆流を防止するために２０ｃｍ〜４０ｃ ｍ程度であることが好ましい。また排水孔部４自体は短くても先にパイプを継ぎ 足し所望の長さにしてもよい。 更に、排水孔部４中を水が逆流しないための構造であるが、排水孔部４は側壁 １０１の排水孔１０２に挿入するため、挿入しやすいように排水孔部４の側面部 側根元よりも先端部のほうが細くなるようにしているが、図３に示すように排水 孔に設置したときに排水孔部４の上部４ａにあたる側のみに傾斜をつけるように し下部４ｂにあたる側は細くなる方向の傾斜をつけないようにすると水は逆流し にくくなるとともに先端部は細くなるので排水孔１０２への挿入も容易になる。

【００１２】 また、このルーフドレーン部材１を設置するときは、防水シートと接着しなけ ればならないが、接着代となるのは下面部２と側面部３であり、一例を挙げれば 図４に示すように本考案のルーフドレン部材１を排水孔部４が排水孔１０２に挿 入され、下地１００と側壁１０１の段差にルーフドレーン部材１の段差６が合う ように設置し、その上から下地１００に敷設していた防水シート１０３を被せる が防水シート１０３はルーフドレーン部材１の段差６の部分に被らないように段 差６と同じ形状の切り欠き部を設けており段差６以外のところでルーフドレーン 部材１と防水シート１０３を接着する。 ルーフドレーン部材１の下面部２と側面部３の端部はテーパＴをつけることに よって厚みを薄くしているがそれはルーフドレーン部材１と防水シート１０３は 下面部２の所と側面部３のところで防水シートと重ねた状態となっており、防水 シート１０３のみの部分との段差があまり目立たないようにするためである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のルーフドレーン部材は下地に沿う下面部と側壁に沿う側面部および側 面部内にある排水孔部よりなる一体の型部材であり、下面部と側面部との境界に 溝部を設けており、下地と側壁のコーナーに沿いやすくなっている。また、側面 部内であって側面部と下面部の境界近くにある排水孔部には、側面部から延びて いる根元に当たる部分に補強部が設けられており、側面部と排水孔部との継ぎ目 を損傷することもない。更に、排水孔部付近は下面部と側面部に下地の段差に略 沿った段差を設けているので、このドレーン部材は下地に沿いやすく、水の流れ を阻害することもなく、あらかじめ下地の構造に沿わせた型部材であることから 下地の段差に沿わせるための切れ目を入れる必要もなく、防水性は高い水準のも のが得られる。そして、下面部と側面部に防水シートを接着するだけで施工する ことができるので施工は非常に容易であると言える。

【提出日】平成５年６月２８日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】

【課題を解決するための手段】

即ち本考案においては、ゴム製の防水シートを敷設した建物の屋根で排水孔が 側壁にある所に用いられるルーフドレーン部材において、下地に沿う下面部と側 壁に沿う側面部および側面部内にある排水孔部よりなる一体の型部材であり、下 面部と側面部との境界には溝部が設けられ、更に下面部と側面部の両方の排水孔 部付近には段差部が設けられ、排水孔部の根元には補強部が設けられていること を特徴とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のルーフドレーン部材の斜視図である。

【図２】本考案のルーフドレン部材を適用するタイプの
屋上を示す部分断面斜視図である。

【図３】本考案のルーフドレーン部材を排水孔に施工し
たところの断面図である。

【図４】本考案のルーフドレーン部材を排水孔に施工し
たところの正面図である。

【符号の説明】

１ ルーフドレーン部材 ２ 下面部 ３ 側面部 ４ 排水孔部 ４ａ 上部 ４ｂ 下部 ５ 溝部 ６ 段差部 １００ 下地 １０１ 側壁 １０２ 排水孔 １０３ 防水シート

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【手続補正書】

【提出日】平成５年６月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】符号の説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【符号の説明】 １ ルーフドレーン部材 ２ 下面部 ３ 側面部 ４ 排水孔部 ４ａ 上部 ４ｂ 下部 ５ 溝部 ６ 段差部 ７ 補強部 １００ 下地 １０１ 側壁 １０２ 排水孔 １０３ 防水シート Ｔ テーパ

【手続補正５】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴム製の防水シートを敷設した建物の屋
   根で排水孔が側壁にある所に用いられるルーフドレーン
   部材において、下地に沿う下面部と側壁に沿う側面部お
   よび側面部内にある排水孔部よりなる一体物の型部材で
   あり、下地面部と側面部との境界には溝部が設けられ、
   更に下面部と側面部の両方の排水孔部付近には段差が設
   けられ、排水孔部の根元には補強部が設けられているこ
   とを特徴とするルーフドレーン部材。