JPH0673126A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JPH0673126A
JPH0673126A JP4225977A JP22597792A JPH0673126A JP H0673126 A JPH0673126 A JP H0673126A JP 4225977 A JP4225977 A JP 4225977A JP 22597792 A JP22597792 A JP 22597792A JP H0673126 A JPH0673126 A JP H0673126A
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健二 中長
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 重合活性の高い触媒を用いて、生成ポリマー
のパウダーモルフォロジーの向上及び分子量分布の調整
の容易化を図ることのできるポリオレフィンの製造方法
を提供すること。 【構成】 (A)共役π電子を有する基を配位子とする
遷移金属化合物、(B)アルミノキサン、(C)一般式 Mg(OR)n 1 2-n (Rはアルキル,シクロアルキル,アリール又はアラル
キル基、X1 はハロゲン、nは1〜2)で表されるマグ
ネシウム化合物及び(D)有機アルミニウム化合物から
なる触媒を用い、オレフィンを重合させてポリオレフィ
ンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィンの製造方
法に関し、さらに詳しくは、本発明は、重合活性の高い
触媒を用いて、生成ポリマーのパウダーモルフォロジー
の向上及び分子量分布の調整の容易化を図ることのでき
る改良されたポリオレフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固体チタン系触媒と有機アルミニ
ウム化合物とを用いてポリオレフィンを製造する方法が
知られている。しかしながら、一般にこの方法で得られ
るポリオレフィンは分子量分布や組成分布が広いため、
フィルムに成形した際、透明性に劣るという問題があっ
た。一方、近年高活性で分子量分布が狭いポリマーが得
られる均一系触媒を用いる方法が提案されている(特開
昭58−19303号公報)。しかしながら、この均一
系の触媒を用いてポリオレフィンを製造する方法は、
(1)生成ポリマーが溶媒に溶解したり、あるいはゲル
状になるため、ポリマーを溶媒から分離することが困難
である、(2)生成ポリマーが反応容器に付着しやす
い、などの欠点を有し充分に満足しうるものではない。
これに対し、前記均一系触媒を無機酸化物担体上に担持
させて得られる固体物質を用いる技術(特開昭60−1
08610号公報)などが提案されている。しかしなが
ら、この技術は、担体当たりの活性が低く、ポリマー中
に残存する担体によるフィルム・ゲルの多発などの問題
があり、充分に満足しうるものではない。
【0003】さらに、前記の均一系触媒における分子量
分布の調整手段として、(1)2種以上のメタロセン化
合物を使用する方法(特開昭60−35006号公報,
特開昭60−35008号公報)、(2)ハフノセン化
合物を用い、特定の温度で重合する方法(特開平2−7
5605号公報)が提案されている。しかしながら、こ
れらの方法は、操作が煩雑であったり、特定の条件しか
利用できないなどの欠点を有している。これらの問題を
解決する手段として、本発明者らは、先に共役π電子を
有する基を配位子とする遷移金属化合物とアルミノキサ
ンとMg(OR)2 (ここでRはアルキル基等を示す)
とからなる触媒を用いてオレフィンを重合させ、ポリオ
レフィンを製造する方法を提案した。この方法によると
生成ポリマーのパウダーモルフォロジー(パウダーの性
状)が向上し、分子量分布の調整が容易であるものの、
重合活性については未だ充分ではなく、必ずしも満足し
うる方法とはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に下で、重合活性の高い触媒を用いて、ポリオレフィ
ン、特にエチレン系重合体を効率よく製造するととも
に、そのパウダーモルフォロジーの向上及び分子量分布
の調製の容易化を図ることのできるポリオレフィンの製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、共役π電子を
有する基を配位子とする遷移金属化合物とアルミノキサ
ンと特定のマグネシウム化合物とからなるものに、さら
に有機アルミニウム化合物を組み合わせた触媒を用いる
ことにより、その目的を達成しうることを見出した。本
発明は、このような知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は(A)共役π電子を有する基を
配位子とする遷移金属化合物、(B)アルミノキサン、
(C)一般式 Mg(OR)n 1 2-n (式中、Rはアルキル基,シクロアルキル基,アリール
基又はアラルキル基、X 1 はハロゲン原子を示し、nは
1〜2の数である)で表されるマグネシウム化合物及び
(D)有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いてオ
レフィンを重合させことを特徴とするポリオレフィンの
製造方法を提供するものである。
【0006】本発明で使用される触媒においては、
(A)成分として、共役π電子を有する基を配位子とす
る遷移金属化合物が用いられる。この遷移金属化合物と
しては、例えば一般式 CpMR1 a 2 b 3 c ・・・(II) Cp2 MR1 a 2 b ・・・(III) (Cp−Ad −Cp)MR1 a 2 b ・・・(IV) で示される化合物やその誘導体を挙げることができる。
前記一般式(II) 〜(IV)において、Mはチタン,ジル
コニウム又はハフニウムなどの周期律表第IVB 族遷移金
属を示し、Cpはシクロペンタジエニル基,置換シクロ
ペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,
テトラヒドロインデニル基,置換テトラヒドロインデニ
ル基,フルオレニル基又は置換フルオレニル基などの環
状不飽和炭化水素基又は鎖状不飽和炭化水素基を示す。
1 ,R 2 及びR3 はそれぞれ独立にσ結合性の配位
子,キレート性の配位子,ルイス塩基などの配位子を示
し、σ結合性の配位子としては、具体的には水素原子,
酸素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル
基,炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20の
アリール基,アルキルアリール基若しくはアリールアル
キル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基,アリル基,
置換アリル基,ケイ素原子を含む置換基などを例示で
き、またキレート性の配位子としては、アセチルアセト
ナート基,置換アセチルアセトナート基などを例示でき
る。Aは共有結合による架橋を示す。a,b及びcはそ
れぞれ独立に0〜4の整数、dは0〜6の整数を示す。
1 ,R2 及びR3 はその2以上が互いに結合して環を
形成してもよい。上記Cpが置換基を有する場合には、
該置換基は炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
(III)式及び(IV)式において、2つのCpは同一のも
のであってもよく、互いに異なるものであってもよい。
【0007】上記(II)〜(IV)式における置換シクロ
ペンタジエニル基としては、例えばメチルシクロペンタ
ジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基;イソプロ
ピルシクロペンタジエニル基;1,2−ジメチルシクロ
ペンタジエニル基;テトラメチルシクロペンタジエニル
基;1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基;1,
2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基;1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル基;ペンタメチル
シクロペンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペン
タジエニル基などが挙げられる。また、上記(II)〜
(IV)式におけるR 1 〜R3 の具体例としては、例えば
ハロゲン原子としてフッ素原子,塩素原子,臭素原子,
ヨウ素原子、炭素数1〜20のアルキル基としてメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基、炭素数
1〜20のアルコキシ基としてメトキシ基,エトキシ
基,プロポキシ基,ブトキシ基,フェノキシ基、炭素数
6〜20のアリール基,アルキルアリール基若しくはア
リールアルキル基としてフェニル基,トリル基,キシリ
ル基,ベンジル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基と
してヘプタデシルカルボニルオキシ基、ケイ素原子を含
む置換基としてトリメチルシリル基、(トリメチルシリ
ル)メチル基、ルイス塩基としてジメチルエーテル,ジ
エチルエーテル,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、エ
チルベンゾエートなどのエステル類、アセトニトリル;
ベンゾニトリルなどのニトリル類、トリメチルアミン;
トリエチルアミン;トリブチルアミン;N,N−ジメチ
ルアニリン;ピリジン;2,2’−ビピリジン;フェナ
ントロリンなどのアミン類、トリエチルホスフィン;ト
リフェニルホスフィンなどのホスフィン類、鎖状不飽和
炭化水素として、エチレン;ブタジエン;1−ペンテ
ン;イソプレン;ペンタジエン;1−ヘキセン及びこれ
らの誘導体、環状不飽和炭化水素として、ベンゼン;ト
ルエン;キシレン;シクロヘプタトリエン;シクロオク
タジエン;シクロオクタトリエン;シクロオクタテトラ
エン及びこれらの誘導体などが挙げられる。また、上記
(IV)式におけるAの共有結合による架橋としては、例
えば、メチレン架橋,ジメチルメチレン架橋,エチレン
架橋,1,1’−シクロヘキシレン架橋,ジメチルシリ
レン架橋,ジメチルゲルミレン架橋,ジメチルスタニレ
ン架橋などが挙げられる。
【0008】前記一般式(II)で表される化合物として
は、例えば、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ト
リメチルチタン,(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)トリフェニルチタン,(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)トリベンジルチタン,(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)トリクロロチタン,(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)トリメトキシチタン,(シクロペ
ンタジエニル)トリメチルチタン,(シクロペンタジエ
ニル)トリフェニルチタン,(シクロペンタジエニル)
トリベンジルチタン,(シクロペンタジエニル)トリク
ロロチタン,(シクロペンタジエニル)トリメトキシチ
タン,(シクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)
チタン,(メチルシクロペンタジエニル)トリメチルチ
タン,(メチルシクロペンタジエニル)トリフェニルチ
タン,(メチルシクロペンタジエニル)トリベンジルチ
タン,(メチルシクロペンタジエニル)トリクロロチタ
ン,(メチルシクロペンタジエニル)ジメチル(メトキ
シ)チタン,(ジメチルシクロペンタジエニル)トリク
ロロチタン,(トリメチルシクロペンタジエニル)トリ
クロロチタン,(トリメチルシクロペンタジエニル)ト
リメチルチタン,(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)トリクロロチタンなど、さらにはこれらにおいて、
チタンをジルコニウム又はハフニウムに置換した化合物
が挙げられる。
【0009】前記一般式(III)で表される化合物として
は、例えばビス(シクロペンタジエニル)ジメチルチタ
ン,ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルチタン,
ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルチタン,ビス
(シクロペンタジエニル)ジベンジルチタン,ビス(シ
クロペンタジエニル)ジメトキシチタン,ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジクロロチタン,ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジヒドリドチタン,ビス(シクロペンタジエ
ニル)モノクロロモノヒドリドチタン,ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジメチルチタン,ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジクロロチタン,ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジベンジルチタン,ビス(ペンタ
メチルシクロペンタジエニル)ジメチルチタン,ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロチタ
ン,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベン
ジルチタン,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)クロロメチルチタン,ビス(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)ヒドリドメチルチタン,(シクロペンタ
ジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジク
ロロチタンなど、さらにはこれらにおいて、チタンをジ
ルコニウム又はハフニウムに置換した化合物が挙げられ
る。
【0010】また、前記一般式(IV)で表される化合物
としては、例えばエチレンビス(インデニル)ジメチル
チタン,エチレンビス(インデニル)ジクロロチタン,
エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジメチルチタ
ン,エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジクロロ
チタン,ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニ
ル)ジメチルチタン,ジメチルシリレンビス(シクロペ
ンタジエニル)ジクロロチタン,イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジメチルチ
タン,イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9
−フルオレニル)ジクロロチタン,〔フェニル(メチ
ル)メチレン〕(9−フルオレニル)(シクロペンタジ
エニル)ジメチルチタン,ジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジメチルチタ
ン,エチレン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエ
ニル)ジメチルチタン,シクロヘキサリデン(9−フル
オレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルチタン,
シクロペンチリデン(9−フルオレニル)(シクロペン
タジエニル)ジメチルチタン,シクロブチリデン(9−
フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルチタ
ン,ジメチルシリレン(9−フルオレニル)(シクロペ
ンタジエニル)ジメチルチタン,ジメチルシリレンビス
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジク
ロロチタン,ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリ
メチルシクロペンタジエニル)ジメチルチタン,ジメチ
ルシリレンスビス(インデニル)ジクロロチタンなど
が、さらには、これらにおいて、チタンをジルコニウム
又はハフニウムに置換して化合物が挙げられる。
【0011】さらに、(A)成分として、前記一般式
(IV)の中で、置換若しくは無置換の2個の共役シクロ
ペンタジエニル基(但し、少なくとも1個は置換シクロ
ペンタジエニル基である)が周期律表のIVA 族から選ば
れる元素を介して互いに結合した多重配位性化合物を配
位子とする遷移金属化合物を好適に用いることができ、
これによりアイソタクティシティーが高く、かつ高分子
量,高融点のアイソタクチックポリオレフィンを得るこ
とができる。このような化合物としては、例えば一般式
(V)
【0012】
【化1】
【0013】で表される化合物またはその誘導体を挙げ
ることができる。前記一般式(V)中のYは炭素,ケイ
素,ゲルマニウム又はスズ原子,R4 t−C5 4-t
びR4 u −C5 4-u はそれぞれ置換シクロペンタジエ
ニル基、t及びuは1〜4の整数を示す。ここで、R4
は水素原子,シリル基又は炭化水素基を示し、互いに同
一であっても異なっていてもよい。また、少なくとも片
方のシクロペンタジエニル基には、Yに結合している炭
素の隣の少なくとも片方の炭素上にR4 が存在する。R
5 は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数
6〜20のアリール基、アルキルアリール基若しくはア
リールアルキル基を示す。Xは水素原子,ハロゲン原
子,炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキ
ル基または炭素数1〜20のアルコキシル基を示す。X
は互いに同一であっても異なっていてもよく、R5 も互
いに同一であっても異なっていてもよい。
【0014】上記一般式(V)における置換シクロペン
タジエニル基としては、例えばメチルシクロペンタジエ
ニル基;エチルシクロペンタジエニル基;イソプロピル
シクロペンタジエニル基;1,2−ジメチルシクロペン
タジエニル基;1,3−ジメチルシクロペンタジエニル
基;1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基;
1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基などが
挙げられる。Xの具体例としては、ハロゲン原子として
F,Cl,Br,I、炭素数1〜20のアルキル基とし
てメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル
基、炭素数1〜20のアルコキシ基としてメトキシ基,
エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,フェノキシ
基、炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基
若しくはアリールアルキル基としてフェニル基,トリル
基,キシリル基、ベンジル基などが挙げられる。R5
具体例としてはメチル基,エチル基,フェニル基,トリ
ル基,キシリル基、ベンジル基などが挙げられる。この
ような一般式(V)の化合物としては、例えばジメチル
シリレンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジ
エニル)チタニウムジクロリドさらには、チタンをジル
コニウム又はハフニウムに置換した化合物を挙げること
ができる。
【0015】本発明においては、これらの(A)成分の
遷移金属化合物は一種用いてもよく、あるいは二種以上
を組み合わせて用いてもよい。また、該触媒において
は、(B)成分としてアルミノキサンが用いられる。こ
の(B)成分のアルミノキサンとしては、従来公知のの
ものを用いることができる。好ましくは一般式(VI)
【0016】
【化2】
【0017】(式中、R6 は炭素数1〜8の炭化水素基
を示し、rは2〜100の整数を示す)で表される環状
アルミノキサン、又は一般式(VII)
【0018】
【化3】
【0019】(式中、R7 ,R8 及びR9 はそれぞれ独
立に炭素数1〜8の炭化水素基を示し、sは2〜100
の整数を示す)で表される直鎖状アルミノキサンであ
る。なお、R6 ,R7 ,R8 及びR9 の好ましい例とし
ては、メチル基、エチル基、イソブチル基などのアルキ
ル基が挙げられ、r及びsは、それぞれ7〜40が好ま
しい。この(B)成分のアルミノキサンは一種用いても
よく、あるいは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】さらに、該触媒においては、(C)成分と
して、一般式 Mg(OR)n 1 2-n ・・・(I) (式中のR,X1 及びnは前記と同じである)で表され
るマグネシウム化合物が用いられる。このマグネシウム
化合物としては、例えばジメトキシマグネシウム,ジエ
トキシマグネシウム,ジ−n−プロポキシマグネシウ
ム,ジフェノキシマグネシウム,ジベンジロキシマグネ
シウム,エトキシフェノキシマグネシウム,クロロメト
キシマグネシウム,クロロエトキシマグネシウムなどが
好ましく挙げられる。これらは一種用いても、また二種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】前記一般式(I)で表されるマグネシウム
化合物として、金属マグネシウムとアルコールとハロゲ
ンとの反応生成物を用いることもできる。この際用いら
れる金属マグネシウムの形状については特に制限はな
く、任意の形状の金属マグネシウム,例えば顆粒状,リ
ボン状,粉末状などのいずれのものも用いることができ
る。また、金属マグネシウムの表面状態についても特に
制限ないが、表面に酸化マグネシウムなどの被膜が形成
されていないものが有利である。アルコールの種類につ
いては特に制限はないが、炭素数1〜6の低級アルコー
ルが好ましく、特にエタノールは触媒性能を向上させる
固体触媒成分を与えるので好適である。アルコールの純
度や含水量についても特に制限はないが、含水量の多い
アルコールを用いると、金属マグネシウム表面に水酸化
マグネシウムが形成されるので、含水量が1重量%以
下、特に2000ppm 以下のアルコールを用いるのが好
ましく、水分は少なければ少ないほど有利である。
【0022】ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の
種類に限定はなく、ハロゲン原子をその化学式中に含む
化合物であればいずれのものでも使用できる。この場
合、ハロゲン原子の種類については特に制限されない
が、塩素,臭素又はヨウ素であることが好ましい。ま
た、ハロゲン含有化合物の中ではハロゲン含有金属化合
物が特に好ましい。 ハロゲン含有化合物として、具体
的にはMgCl2,MgI2 ,Mg(OC2 5)Cl ,M
g(OC2 5)I,MgBr2, CaCl2,NaCl,K
Br等を好適に使用できる。これらの中では、特に M
gCl2, MgI2 が好ましい。ハロゲン含有化合物の状
態,形状,粒度等は特に限定されず、任意のものでよ
く、例えばアルコール系溶媒(例えばエタノール)中の
溶液の形で用いることができる。
【0023】アルコールの使用量は、通常、金属マグネ
シウム1モル当り2〜100モル、好ましくは5〜50
モルの範囲で選ばれる。アルコール量が多すぎるとモル
フォロジーの良好なマグネシウム化合物が得られにくい
傾向がみられるし、少ない場合は金属マグネシウムとの
反応がスムーズに進行しないおそれがある。また、ハロ
ゲン及び/又はハロゲン含有化合物は、通常、金属マグ
ネシウム1モルに対して0.0001g原子以上、好まし
くは0.0005g原子以上、さらに好ましくは0.001
g原子以上の割合で用いられる。ハロゲン及び/又はハ
ロゲン含有化合物の使用量が0.0001g原子未満で
は、得られたマグネシウム化合物を粉砕することなく用
いた場合、チタン担持量,触媒活性,生成ポリマーの立
体規則性やモルフォロジーなどが低下する。したがっ
て、得られるマグネシウム化合物の粉砕処理が不可決と
なり、好ましくない。また、ハロゲン及び/又はハロゲ
ン含有化合物の使用量の上限については特に制限はな
く、所望のマグネシウム化合物が得られる範囲で適宜選
べばよい。また、このハロゲン及び/又はハロゲン含有
化合物の使用量を適宜選択することにより、得られるマ
グネシウム化合物の粒径を任意にコントロールすること
ができる。
【0024】金属マグネシウムとアルコールとハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物の反応は、公知の方法を
用いて行うことができる。例えば、金属マグネシウムと
アルコールとハロゲンとを、還流下で水素ガスの発生が
認められなくなるまで、通常2〜30時間程度反応させ
ることにより、所望のマグネシウム化合物が得られる。
具体的には、ハロゲンとしてヨウ素を用いる場合、金属
マグネシウムとアルコールとの混合物中に固体状のヨウ
素を投入したのち、加熱し還流する方法、金属マグネシ
ウムとアルコールとの混合物中にヨウ素を含有するアル
コール溶液を滴下投入後、加熱し還流する方法、金属マ
グネシウムとアルコールとの混合物を加熱しながら、ヨ
ウ素を含有するアルコール溶液を滴下する方法などを用
いることができる。また、いずれの方法においても、窒
素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下におい
て、場合により、n−ヘキサンのような飽和炭化水素な
どの不活性有機溶媒を用いて行うことが好ましい。金属
マグネシウム及びアルコールの投入については、最初か
らそれぞれ全量反応槽に必ずしも投入しておく必要はな
く、分割して投入してもよい。例えば、アルコールを最
初から全量投入しておき、金属マグネシウムを数回に分
割して投入する方法である。この方法は、生成する水素
ガスの一時的な大量発生を防止することができ、安全面
から極めて望ましく、かつ反応槽の小型化が可能である
上、水素ガスの一時的な大量発生により引起こされるア
ルコールやハロゲンの飛沫同伴を防ぐことができる。分
割する回数については、反応槽の規模を考慮して決めれ
ばよく、特に制限はないが、操作の煩雑さを考慮する
と、通常5〜10回の範囲で選ばれる。
【0025】また、反応自体はバッチ式、連続式のいず
れでもよく、変法として、最初から全量投入したアルコ
ール中に金属マグネシウムをまず少量投入し、反応によ
り生成した生成物を別の槽に分離して除去したのち、再
び金属マグネシウムを少量投入するという操作を繰り返
すことも可能である。このようにして得られたマグネシ
ウム化合物は、粉砕、あるいは粒度を揃えるための分級
操作などを行うことなく、次工程に用いることができ
る。
【0026】次に該触媒においては、(D)成分として
有機アルミニウム化合物が用いられる。この有機アルミ
ニウム化合物としては、一般式 R10 m AlX2 3-m ・・・(VIII) (式中R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6
〜20のアリール基、X 2 はハロゲン原子,炭素数1〜
20のアルコキシ基又は炭素数6〜20のアリールオキ
シ基を示し、mは0より大きく3以下の実数を示す)で
表されるものを挙げることができる。このような有機ア
ルミニウム化合物としては、例えばトリメチルアルミニ
ウム,トリエチルアルミニウム,トリイソブチルアルミ
ニウム,トリ−n−ブチルアルミニウム,トリ−n−ヘ
キシルアルミニウム,トリ−n−オクチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,ジエチルアルミニ
ウムエトキシド,ジイソブチルアルミニウムエトキシ
ド,ジエチルアルミニウムクロリド,エチルアルミニウ
ムジクロリドなどが挙げられる。これらの中で好ましい
ものは、一般式 AlR111213 ・・・(IX) (式中、R11,R12及びR13はそれぞれ炭素1〜20の
アルキル基を示し、それらは互いに同一であっても異な
っていてもよい)で表されるトリアルキルアルミニウム
である。この(D)成分の有機アルミニウム化合物は一
種用いても、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0027】本発明の方法に用いる触媒における前記
(A),(B),(C)及び(D)成分の使用量につい
ては、特に制限はなく、状況に応じて適宜選定すればよ
いが、通常、(A)成分は(C)成分1モルに対して1
-4〜1モル、好ましくは10 -3〜10-1モルの割合
で、(B)成分は(A)成分1モルに対してアルミニウ
ム原子換算で1〜106 モル、好ましくは10〜105
モルの割合で、また(D)成分は(A)成分1モルに対
して、10-1〜105 モル、好ましくは1〜104モル
の割合で用いられる。
【0028】本発明においては、各触媒成分の接触順序
については特に制限はなく、任意の順序で接触させるこ
とができる。接触後の反応生成物はそのまま用いてもよ
いし、不活性溶媒で洗浄して用いてもよく、また、調製
溶媒を留去したのち、別の溶媒中に分散させて用いても
よい。
【0029】各成分を接触させる際に用いられる不活性
溶媒としては、例えば、炭素数5〜18の脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素などが挙げられ、
具体的にはn−ペンタン,イソペンタン,ヘキサン,ヘ
プタン,オクタン,ノナン,デカン,テトラデカン,シ
クロヘキサン,ベンゼン,トルエン,キシレンなどが挙
げられ、これらは一種用いても、二種以上混合して用い
てもよい。また、接触温度及び反応時間については特に
制限はない。また、いわゆる予備重合的に、少量のモノ
マーの存在下、あるいは重合反応が著しく遅い条件下
で、接触処理を実施してもよい。このようにして調製さ
れた接触処理物は、不活性ガス雰囲気下で保存すること
ができる。
【0030】本発明においては、α−オレフィンや環状
オレフィンなどの任意のオレフィンをモノマーとして用
いることができる。この場合、α−オレフィンとして
は、例えばエチレン,プロピレン,1−ブテン,1−ヘ
キセン,1−オクテン,1−デセンなどを挙げることが
できる。また、環状オレフィンとしては、例えばシクロ
ブテン,シクロペンテン,シクロヘキセン,シクロヘプ
テン,シクロオクテンなどを挙げることができる。ま
た、本発明においては、オレフィンと共重合可能なオレ
フィン以外の不飽和単量体成分を用いて共重合を行うこ
ともできる。
【0031】本発明の方法は、特にエチレン系重合体の
製造に好ましく適用される。この場合、エチレンを単独
で重合させてもよいし、エチレンと他のα−オレフィン
やジエン化合物とを共重合させてもよい。該α−オレフ
ィンとしては、例えば炭素数3〜18の直鎖状又は分枝
状モノオレフィン、あるいは芳香核で置換されたα−オ
レフィンが挙げられる。このようなα−オレフィンの具
体例としては、プロピレン,ブテン−1,ヘキセン−
1,オクテン−1,ノネン−1,デセン−1,ウンデセ
ン−1,ドデセン−1などの直鎖状モノオレフィン、3
−メチルブテン−1;3−メチルペンテン−1;4−メ
チルペンテン−1;2−エチルヘキセン−1;2,2,
4−トリメチルペンテン−1などの分枝鎖モノオレフィ
ン、さらにはスチレンなどの芳香核で置換されたモノオ
レフィンを挙げることができる。ジエン化合物として
は、炭素数6〜20の直鎖状又は分枝鎖を有する非共役
ジオレフィンが好ましく挙げられる。具体的には、1,
5−ヘキサジエン;1,6−ヘプタジエン;1,7−オ
クタジエン;1,8−ノナジエン;1,9−デカジエ
ン;2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン;1,4
−ジメチル−4−t−ブチル−2,6−ヘプタジエン、
さらには1,5,9−デカトリエンなどのポリエンや5
−ビニル−2−ノルボルネンなどのエンドメチレン系環
式ジエン類などを用いることができる。
【0032】また、重合方法については、特に制限はな
く、例えばスラリー重合法,高温溶液重合法,気相重合
法,塊状重合法など、任意の重合法を採用することがで
きる。重合溶媒としては、脂肪族炭化水素,脂環式炭化
水素,芳香族炭化水素などの不活性溶媒が用いられる
が、これらの中でヘキサンやヘプタンなどの脂肪族炭化
水素が好ましい。重合触媒の使用量については、周期律
表第IVB族遷移金属原子に換算して10 -8〜10-2モル
/リットル、好ましくは10-7〜10-3モル/リットル
の範囲にあるように用いるのがよい。さらに、重合温度
については特に制限はないが、通常0〜350℃、好ま
しくは20〜250℃の範囲で選ばれる。一方、重合圧
力についても特に制限はないが、通常0〜150kg/
cm2 G、好ましくは0〜100kg/cm2 Gの範囲
で選ばれる。
【0033】本発明において、得られるポリオレフィン
の分子量や分子量分布の調整は、重合時に系に水素を添
加することにより、容易に行うことができる。なお図1
は本発明の実施態様の一例を示すフローチャートであ
る。
【0034】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しくに説
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。なお、メチルアルミノキサンは次のようにし
て精製した。メチルアルミノキサンの精製 東ソ−アクゾ社製メチルアルミノキサン(トルエン溶
液)を、室温下、減圧することで、水飴状にした。次い
で、90℃、1時間減圧することで、固体のメチルアル
ミノキサン結晶を得た。このメチルアルミノキサン結晶
をトルエンに分散させることで、メチルアルミノキサン
1.9モル/リットル(Al原子換算)のトルエン分散液
を調製した。
【0035】実施例1 (1)固体生成物の調製 6リットルの攪拌機付きガラス製反応器を窒素ガスで充
分に置換したのち、エタノール2430g,ヨウ素16
g及び金属マグネシウム160gを投入し、攪拌しなが
ら、還流条件下で系内から水素ガスの発生がなくなるま
で、加熱下で反応させ、固体状反応生成物を得た。この
固体状反応生成物を含む反応液を減圧下で乾燥させるこ
とにより、固体生成物を得た。 (2)固体触媒の調製 トルエン32ミリリットル中に、トリイソブチルアルミ
ニウムのトルエン溶液(1.0モル/リットル)1.0ミリ
リットル,メチルアルミノキサンのトルエン溶液(1.9
モル/リットル)10.7ミリリットルおよびビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン
溶液(13ミリモル/リットル)7.6ミリリットルを加
え、20分間攪拌した。次いで、マグネシウムジエトキ
シドのトルエン分散液(1.0モル/リットル)50ミリ
リットルを加え、さらに、2時間攪拌した。得られたス
ラリーからトルエンを留去したのち、ヘキサン100ミ
リリットルを加え、固体触媒スラリーとした。 (3)エチレンの重合 乾燥した1リットルの攪拌機付き重合反応器内を乾燥窒
素で置換したのち、乾燥したn−ヘキサン400ミリリ
ットル,メチルアルミノキサンのトルエン溶液(1.9ミ
リ/リットル)1.3ミリリットルおよび前記(1)で調
製した固体触媒スラリー2.0ミリリットル(2マイクロ
モル−Zr)を重合反応器に加え、ただちに、80℃ま
で昇温した。次いで、エチレンガスを導入し、全圧を8
kg/cm2 Gに保ちながら80℃で1時間重合を行っ
た。重合終了後、ただちに脱圧し、メタノールを重合反
応器に投入することで、重合を停止した。重合反応器の
内容物を、多量のエタノール−塩酸混合液に投入して脱
灰した。ポリマーをろ過・分別し80℃で4時間減圧乾
燥して、粒状のポリエチレンパウダー31.9gを得た。
重合活性は175kg/g−Zr、見掛け嵩密度は0.0
8g/ミリリットル、極限粘度数〔η〕は3.8デシリッ
トル/g、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比(Mw/Mn)は2.5であった。
【0036】比較例1 (1)固体触媒の調製 実施例1(2)において、トリイソブチルアルミニウム
のトルエン溶液(1.0モル/リットル)1.0ミリリット
ルを加えなかったこと以外は、実施例1(2)と同様に
して固体触媒スラリーを調製した。 (2)エチレンの重合 前記(1)で調製した固体触媒スラリーを用いたこと以
外は、実施例1と同様にしてエチレンの重合を行った。
その結果を第1表に示す。
【0037】比較例2 固体触媒スラリーの調製を行うことなく、重合時にビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.
5マイクロモル−Zr、メチルアルミノキサンのトルエ
ン溶液(1.9モル/リットル)を1.3ミリリットル用い
て、以下実施例1と同様にしてエチレンの重合を行っ
た。その結果を第1表に示す。なお、この重合後には、
攪拌翼と反応器壁へ固着したポリマーが認められた。
【0038】実施例2 実施例1(2)で調製した固体触媒スラリーを用い、重
合時に水素を0.10kg/cm2 Gにて加えたこと以外
は、実施例1と同様にしてエチレンの重合を行った。そ
の結果を第1表に示す。
【0039】比較例3 固体触媒スラリーの調製を行うことなく、重合時にビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを1.
0マイクロモル−Zr、メチルアルミノキサンのトルエ
ン溶液(1.9モル/リットル)を1.3ミリリットル用い
て、以下実施例2と同様にしてエチレンの重合を行っ
た。その結果を第1表に示す。
【0040】実施例3 (1)固体触媒の調製 実施例1(2)において、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(13ミリ
モル/リットル)7.6ミリリットルの代わりに、シクロ
ペンタジエニルジルコニウムトリクロリドのトルエン溶
液(15ミリモル/リットル)6.7ミリリットルを用い
たこと以外は、実施例1と同様にして、固体触媒スラリ
ーを調製した。 (2)エチレンの重合 前記(1)で調製した固体触媒スラリー10.0ミリリッ
トル(10マイクロモル−Zr)を用いたこと以外は、
実施例1と同様にしてエチレンの重合を行った。その結
果を第1表に示す。
【0041】比較例4 (1)固体触媒の調製 実施例3(1)において、トリイソブチルアルミニウム
のトルエン溶液(1.0モル/リットル)1.0ミリリット
ルを加えなかったこと以外は、実施例3(1)と同様に
して固体触媒スラリーを調製した。 (2)エチレンの重合 前記(1)で調製した固体触媒スラリーを用いたこと以
外は、実施例3と同様にしてエチレンの重合を行った。
その結果を第1表に示す。
【0042】実施例4 実施例3(1)で調製した固体触媒スラリーを用い、重
合時に水素を0.10kg/cm2 Gを加えたこと以外
は、実施例3と同様にしてエチレンの重合を行った。そ
の結果を第1表に示す。
【0043】比較例5 固体触媒スラリーの調製を行うことなく、重合時にシク
ロペンタジエニルジルコニウムジクロリドを3.0マイク
ロモル−Zr、メチルアルミノキサンのトルエン溶液
(1.9モル/リットル)を1.3ミリリットル用い、以下
実施例2と同様にしてエチレンの重合を行った。その結
果を第1表に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によると、重合活性の高い触媒が
得られ、これを用いることによりポリオレフィンを効率
よく安定して製造しうるとともに、そのパウダーモルフ
ォロジーの向上及び分子量分布の調整の容易化を図るこ
とができる。本発明の方法は、特に線状低密度ポリエチ
レンなどのエチレン系重合体の製造に好ましく適用され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施態様の一例を示すフローチャー
トである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)共役π電子を有する基を配位子とす
    る遷移金属化合物、(B)アルミノキサン、(C)一般
    式 Mg(OR)n 1 2-n (式中、Rはアルキル基,シクロアルキル基,アリール
    基又はアラルキル基、X 1 はハロゲン原子を示し、nは
    1〜2の数である)で表されるマグネシウム化合物及び
    (D)有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いてオ
    レフィンを重合させことを特徴とするポリオレフィンの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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