JPH0672153A - ドアトリムの衝撃吸収構造 - Google Patents
ドアトリムの衝撃吸収構造Info
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- JPH0672153A JPH0672153A JP5162524A JP16252493A JPH0672153A JP H0672153 A JPH0672153 A JP H0672153A JP 5162524 A JP5162524 A JP 5162524A JP 16252493 A JP16252493 A JP 16252493A JP H0672153 A JPH0672153 A JP H0672153A
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- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R21/00—Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
- B60R21/02—Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
- B60R21/04—Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings
- B60R21/0428—Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings associated with the side doors or panels, e.g. displaced towards the occupants in case of a side collision
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- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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- B60R21/02—Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
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- B60R2021/0414—Padded linings for the vehicle interior ; Energy absorbing structures associated with padded or non-padded linings using energy absorbing ribs
Abstract
(57)【要約】
【目的】 充分な衝撃吸収力及び衝撃吸収特性を備えた
ドアトリムを得る。 【構成】 ドアトリム２にドア部材１と対面し、車両外
方に向け突出する複数のリブ３を形成する。リブ３は、
その先端からドア部材１までの距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３
と段階的に長くなるように変化させてリブ３ａ、３ｂ、
３ｃを設定する。そして、リブ３ａ、３ｂ、３ｃに対応
させて、リブ３の長さをＡ１、Ａ２、Ａ３のように徐々
に短くして、距離が長くなるほど剛性を高くする。
ドアトリムを得る。 【構成】 ドアトリム２にドア部材１と対面し、車両外
方に向け突出する複数のリブ３を形成する。リブ３は、
その先端からドア部材１までの距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３
と段階的に長くなるように変化させてリブ３ａ、３ｂ、
３ｃを設定する。そして、リブ３ａ、３ｂ、３ｃに対応
させて、リブ３の長さをＡ１、Ａ２、Ａ３のように徐々
に短くして、距離が長くなるほど剛性を高くする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等車両のドアトリ
ムの衝撃吸収構造に関する。詳しくは側面衝突等で車両
側方から衝撃荷重が加わった場合に、ドアトリムに設定
したリブがドア部材と当接して塑性変形することによっ
て衝撃を吸収するドアトリムの衝撃吸収構造に関する。
ムの衝撃吸収構造に関する。詳しくは側面衝突等で車両
側方から衝撃荷重が加わった場合に、ドアトリムに設定
したリブがドア部材と当接して塑性変形することによっ
て衝撃を吸収するドアトリムの衝撃吸収構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両、特に自動車では、車両側面からの
衝突に対して乗員を保護する構造が多数考案されてい
る。一般的に、ドア内に発泡ウレタン、発泡スチロール
等からなる別体の衝撃吸収部材を配設し、側面衝突時に
は衝撃吸収部材が塑性変形することにより、車両外部か
らの衝撃を吸収する構造としていた。（実開昭５８−３
９３５９号公報参照）
衝突に対して乗員を保護する構造が多数考案されてい
る。一般的に、ドア内に発泡ウレタン、発泡スチロール
等からなる別体の衝撃吸収部材を配設し、側面衝突時に
は衝撃吸収部材が塑性変形することにより、車両外部か
らの衝撃を吸収する構造としていた。（実開昭５８−３
９３５９号公報参照）
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では別体で衝撃吸収部材を設けるため、部品点数が多
くなり、衝撃吸収部材を製造したり、取り付ける工数も
かかることからコストが増大するという問題があった。
造では別体で衝撃吸収部材を設けるため、部品点数が多
くなり、衝撃吸収部材を製造したり、取り付ける工数も
かかることからコストが増大するという問題があった。
【０００４】上記の問題を解決するために、本出願人
は、従来ドアトリムに剛性向上の目的で設定されるリブ
に着目し、リブを衝撃吸収部材として利用することを考
えた。リブを吸収部材として用いた場合のドアトリムの
断面図を図９乃至図１１に示す。
は、従来ドアトリムに剛性向上の目的で設定されるリブ
に着目し、リブを衝撃吸収部材として利用することを考
えた。リブを吸収部材として用いた場合のドアトリムの
断面図を図９乃至図１１に示す。
【０００５】以下図９乃至図１１に基づきドアトリムの
リブを衝撃吸収部材として利用した場合について説明す
る。ドアトリムを衝撃吸収部材として利用しようとする
と図９のようにリブ３の長さを大きくして塑性変形しや
すくする必要がある。衝撃荷重がドア部材１に作用した
場合には、衝撃荷重はドア部材１からドアトリム２に、
そしてドアトリム２を介して乗員１０へと伝達される。
ドア部材１が衝撃荷重により車両室内側に移動し、図１
０のようにドア部材１はドアトリム２のリブ３に当接す
る。やがてドアトリム２にかかる衝撃荷重は徐々に増大
し、ある初期荷重に達するとリブ３が塑性変形し始め
る。これにより、リブ３は外部からの衝撃荷重を吸収
し、乗員１０にかかる衝撃荷重が低減される。さらに、
衝撃荷重が増すにつれてリブ３の変形量が増え、やがて
ある最終荷重に達すると図１１のようにリブ３が折れ、
衝撃吸収ができなくなる。
リブを衝撃吸収部材として利用した場合について説明す
る。ドアトリムを衝撃吸収部材として利用しようとする
と図９のようにリブ３の長さを大きくして塑性変形しや
すくする必要がある。衝撃荷重がドア部材１に作用した
場合には、衝撃荷重はドア部材１からドアトリム２に、
そしてドアトリム２を介して乗員１０へと伝達される。
ドア部材１が衝撃荷重により車両室内側に移動し、図１
０のようにドア部材１はドアトリム２のリブ３に当接す
る。やがてドアトリム２にかかる衝撃荷重は徐々に増大
し、ある初期荷重に達するとリブ３が塑性変形し始め
る。これにより、リブ３は外部からの衝撃荷重を吸収
し、乗員１０にかかる衝撃荷重が低減される。さらに、
衝撃荷重が増すにつれてリブ３の変形量が増え、やがて
ある最終荷重に達すると図１１のようにリブ３が折れ、
衝撃吸収ができなくなる。
【０００６】衝撃を効果的に吸収するには、乗員１０に
かかる衝撃荷重の最大値を低くする必要がある。しかし
ながら、衝突時の荷重においては外乱要素が多く衝撃荷
重の最大値も一定ではない。そして、リブ３による衝撃
吸収量を大きくするためリブ３の剛性を高く設定する
と、衝撃荷重の最大値が小さい場合には、リブ３が充分
塑性変形しなかったり、或いは全然塑性変形せず充分な
衝撃吸収力が得られない場合が生ずる。また、リブ３の
剛性を低く設定すると、衝撃荷重の最大値が小さい場合
にもリブ３は塑性変形し衝撃荷重を吸収することができ
るが、大きな衝撃荷重がかかったときには、すぐにリブ
３が折れてしまい、衝撃吸収量が小さいため、やはり衝
撃荷重の最大値を低くするようにリブ３をチューニング
することは困難である。
かかる衝撃荷重の最大値を低くする必要がある。しかし
ながら、衝突時の荷重においては外乱要素が多く衝撃荷
重の最大値も一定ではない。そして、リブ３による衝撃
吸収量を大きくするためリブ３の剛性を高く設定する
と、衝撃荷重の最大値が小さい場合には、リブ３が充分
塑性変形しなかったり、或いは全然塑性変形せず充分な
衝撃吸収力が得られない場合が生ずる。また、リブ３の
剛性を低く設定すると、衝撃荷重の最大値が小さい場合
にもリブ３は塑性変形し衝撃荷重を吸収することができ
るが、大きな衝撃荷重がかかったときには、すぐにリブ
３が折れてしまい、衝撃吸収量が小さいため、やはり衝
撃荷重の最大値を低くするようにリブ３をチューニング
することは困難である。
【０００７】本発明は、上記事実を考慮し、衝撃荷重の
値の大きさ毎に衝撃を吸収するリブの剛性を変化させる
ことによって、衝撃荷重の最大値の大きさにかかわら
ず、充分な衝撃吸収力及び衝撃吸収特性を備えたドアト
リムを得ることにある。
値の大きさ毎に衝撃を吸収するリブの剛性を変化させる
ことによって、衝撃荷重の最大値の大きさにかかわら
ず、充分な衝撃吸収力及び衝撃吸収特性を備えたドアト
リムを得ることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明におけるドアトリムの衝撃吸収構造では以下の手
段をとる。
本発明におけるドアトリムの衝撃吸収構造では以下の手
段をとる。
【０００９】車両側部に配設されるドア部材に車両内側
から取り付けられる樹脂製のドアトリムに、車両外方に
向けドア部材に対面して突出する複数のリブが設けら
れ、側面衝突時に衝撃荷重が加わった場合に、ドア部材
がドアトリムのリブと当接して塑性変形することによっ
て衝撃を吸収するドアトリムの衝撃吸収構造において、
前記ドア部材から前記リブの先端までの距離を段階的に
変化させて前記リブを形成し、その段階毎にリブ全体と
しての剛性を変化させ、剛性が低いリブほど前記ドア部
材から前記リブの先端までの距離を短く形成したことを
特徴とする。
から取り付けられる樹脂製のドアトリムに、車両外方に
向けドア部材に対面して突出する複数のリブが設けら
れ、側面衝突時に衝撃荷重が加わった場合に、ドア部材
がドアトリムのリブと当接して塑性変形することによっ
て衝撃を吸収するドアトリムの衝撃吸収構造において、
前記ドア部材から前記リブの先端までの距離を段階的に
変化させて前記リブを形成し、その段階毎にリブ全体と
しての剛性を変化させ、剛性が低いリブほど前記ドア部
材から前記リブの先端までの距離を短く形成したことを
特徴とする。
【００１０】
【作用】上記手段により、側面衝突時、衝撃荷重がドア
トリムに加わると、初めに、リブの先端からドア部材ま
での距離が最も短い剛性の低いリブの先端がドア部材と
当接し、衝撃荷重が増大するにつれリブが塑性変形し、
衝撃力は吸収される。衝撃荷重が小さい場合にはこの時
点で衝撃吸収は終わる。衝撃荷重が大きい場合には、さ
らに衝撃荷重が加わりリブが折れる。しかし、ドア部材
からリブの先端までの距離を段階的に変化させてリブを
形成しているため、その時点で次の段階のより剛性が高
いリブがドア部材に当接して塑性変形し、衝撃を吸収す
る。ドア部材からリブの先端までの距離を何段階かに設
定するかにより、外部から加わる衝撃荷重の最大値の大
小にかかわらず、最大衝撃荷重点での衝撃吸収を設定で
き、確実に乗員に伝わる衝撃荷重の最大値を低くするこ
とができる。
トリムに加わると、初めに、リブの先端からドア部材ま
での距離が最も短い剛性の低いリブの先端がドア部材と
当接し、衝撃荷重が増大するにつれリブが塑性変形し、
衝撃力は吸収される。衝撃荷重が小さい場合にはこの時
点で衝撃吸収は終わる。衝撃荷重が大きい場合には、さ
らに衝撃荷重が加わりリブが折れる。しかし、ドア部材
からリブの先端までの距離を段階的に変化させてリブを
形成しているため、その時点で次の段階のより剛性が高
いリブがドア部材に当接して塑性変形し、衝撃を吸収す
る。ドア部材からリブの先端までの距離を何段階かに設
定するかにより、外部から加わる衝撃荷重の最大値の大
小にかかわらず、最大衝撃荷重点での衝撃吸収を設定で
き、確実に乗員に伝わる衝撃荷重の最大値を低くするこ
とができる。
【００１１】
【実施例】本発明の実施例について図１乃至図４に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【００１２】図４は車両室内側から取付けられるドアト
リムの概略図である。図１は図４のＩ−Ｉ線で切ったド
アトリムの概略を示した断面図である。図２、図３は車
両外方から衝撃荷重がドアトリムに加わった場合の作用
を説明するための図１に相当する断面図である。
リムの概略図である。図１は図４のＩ−Ｉ線で切ったド
アトリムの概略を示した断面図である。図２、図３は車
両外方から衝撃荷重がドアトリムに加わった場合の作用
を説明するための図１に相当する断面図である。
【００１３】１はドアを構成するドア部材、２はドアト
リム、３はドアトリムに設けられたリブである。ドアト
リム２はドア部材１に車室内側から取り付けられる。そ
して、図４のようにドアトリム２にはアームレスト４や
膨出部５が車室内側に突出して形成されている。図１に
示すように膨出部５やアームレスト４の内部にはドア部
材１に対面し、車両外方に向け突出する複数のリブ３が
形成されている。リブ３は、その先端からドア部材１ま
での距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段階的に長くなる３種類
のリブ３ａ、３ｂ、３ｃが設定されており、このリブ３
ａ、３ｂ、３ｃに対応させて、リブ３の長さをＡ１、Ａ
２、Ａ３のように徐々に短くして、距離が長くなるほど
剛性を高くしている。
リム、３はドアトリムに設けられたリブである。ドアト
リム２はドア部材１に車室内側から取り付けられる。そ
して、図４のようにドアトリム２にはアームレスト４や
膨出部５が車室内側に突出して形成されている。図１に
示すように膨出部５やアームレスト４の内部にはドア部
材１に対面し、車両外方に向け突出する複数のリブ３が
形成されている。リブ３は、その先端からドア部材１ま
での距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段階的に長くなる３種類
のリブ３ａ、３ｂ、３ｃが設定されており、このリブ３
ａ、３ｂ、３ｃに対応させて、リブ３の長さをＡ１、Ａ
２、Ａ３のように徐々に短くして、距離が長くなるほど
剛性を高くしている。
【００１４】次に、各リブ形状による荷重特性の実験デ
ータを図１２乃至図１４により説明する。
ータを図１２乃至図１４により説明する。
【００１５】図１２には３種類のリブ形状Ａ、Ｂ、Ｃと
実験条件が示されている。この事件条件は、この実験を
行うために設定される後述する組立体の固定条件であ
り、実験は以下のように行われる。
実験条件が示されている。この事件条件は、この実験を
行うために設定される後述する組立体の固定条件であ
り、実験は以下のように行われる。
【００１６】まず、ドアトリム２に相当する断面略Ｕ字
形状のプレート６にリブ３を形成し、これらの組み立て
部品７を基台８に固定する。固定する際、組立部品７の
下端部７Ａは上下方向及びリブが並べられている方向で
ある幅方向が固定され、組立部品７の上端部７Ｂは上下
方向に移動可能であるが幅方向は固定されている。
形状のプレート６にリブ３を形成し、これらの組み立て
部品７を基台８に固定する。固定する際、組立部品７の
下端部７Ａは上下方向及びリブが並べられている方向で
ある幅方向が固定され、組立部品７の上端部７Ｂは上下
方向に移動可能であるが幅方向は固定されている。
【００１７】次に、組立部品７を挟んで基台８の反対側
に圧縮子９を設け、圧縮子９を基台８の方向（矢印Ａ方
向）に移動させてリブ３に荷重をかける。荷重の変化に
伴って移動するリブ３の先端の移動量を測定する。この
測定を各リブ形状毎に行う。
に圧縮子９を設け、圧縮子９を基台８の方向（矢印Ａ方
向）に移動させてリブ３に荷重をかける。荷重の変化に
伴って移動するリブ３の先端の移動量を測定する。この
測定を各リブ形状毎に行う。
【００１８】これらの測定データが図１３及び図１４に
示されている。図１３は、リブの材料を複合強化ポリプ
ロピレン樹脂成形材料にした場合の荷重変位特性であ
る。なお、複合強化ポリプロピレン樹脂成形材料はドア
トリムの材料としてよく用いられる。
示されている。図１３は、リブの材料を複合強化ポリプ
ロピレン樹脂成形材料にした場合の荷重変位特性であ
る。なお、複合強化ポリプロピレン樹脂成形材料はドア
トリムの材料としてよく用いられる。
【００１９】図１４は、リブの材料を高結晶ポリプロピ
レン樹脂成形材料にした場合の荷重変位特性である。な
お、高結晶ポリプロピレン樹脂成形材料は前記複合強化
ポリプロピレン樹脂成形材料よりも軽量でかつ型成形し
やすい材料である。
レン樹脂成形材料にした場合の荷重変位特性である。な
お、高結晶ポリプロピレン樹脂成形材料は前記複合強化
ポリプロピレン樹脂成形材料よりも軽量でかつ型成形し
やすい材料である。
【００２０】図１３及び図１４には、最適特性の上限を
示す特性曲線と、推奨特性を示す特性曲線が示されてい
る。リブの特性としては最適特性の上限を大きく越える
ことなく且つ、推奨特性に近いことが望ましい。
示す特性曲線と、推奨特性を示す特性曲線が示されてい
る。リブの特性としては最適特性の上限を大きく越える
ことなく且つ、推奨特性に近いことが望ましい。
【００２１】上記リブ形状Ａ、Ｂ、Ｃの各々の特性を比
較すると、リブ形状Ａの特性が最も推奨特性に近い特性
となっている。また、リブ形状Ｂ及びリブ形状Ｃの特性
は推奨特性に対してほぼ全体にわたって低い値となって
いる。
較すると、リブ形状Ａの特性が最も推奨特性に近い特性
となっている。また、リブ形状Ｂ及びリブ形状Ｃの特性
は推奨特性に対してほぼ全体にわたって低い値となって
いる。
【００２２】次に作用を図１乃至図３により説明する。
側面衝突時、車両外方から衝撃荷重がドア部材１に伝わ
り、ドア部材１が車両内側に移動する。やがてドア部材
１は距離Ｌ１移動してリブ３ａの先端と当接する。そし
て徐々にリブ３ａにかかる荷重が上昇し、リブ３ａの変
形し始める初期荷重までは乗員１０に荷重が伝えられる
が、それ以降はリブ３ａが塑性変形することにより衝撃
荷重を吸収する。やがてリブ３ａの最終荷重に達すると
リブ３ａが折れ、リブ３ａでは衝撃荷重を吸収できなく
なる。しかし、その時点で図２のようにリブ３ｂがドア
部材１に当接し、リブ３ｂの初期荷重になると変形し始
め、新たにリブ３ｂにより衝撃荷重を吸収する。さらに
リブ３ｂの最終荷重に達するとリブ３ｂが折れ、この時
点で図３のようにリブ３ｃがドア部材１に当接し、リブ
３ｃにより衝撃荷重を吸収し始める。
側面衝突時、車両外方から衝撃荷重がドア部材１に伝わ
り、ドア部材１が車両内側に移動する。やがてドア部材
１は距離Ｌ１移動してリブ３ａの先端と当接する。そし
て徐々にリブ３ａにかかる荷重が上昇し、リブ３ａの変
形し始める初期荷重までは乗員１０に荷重が伝えられる
が、それ以降はリブ３ａが塑性変形することにより衝撃
荷重を吸収する。やがてリブ３ａの最終荷重に達すると
リブ３ａが折れ、リブ３ａでは衝撃荷重を吸収できなく
なる。しかし、その時点で図２のようにリブ３ｂがドア
部材１に当接し、リブ３ｂの初期荷重になると変形し始
め、新たにリブ３ｂにより衝撃荷重を吸収する。さらに
リブ３ｂの最終荷重に達するとリブ３ｂが折れ、この時
点で図３のようにリブ３ｃがドア部材１に当接し、リブ
３ｃにより衝撃荷重を吸収し始める。
【００２３】上述の実施例では、リブ３の剛性をその長
さのみを変えることにより段階的に変化させたが、リブ
３の長さ毎にリブ３の厚さを変えたり、リブ３の本数を
変えて剛性を段階的に変化させることも可能である。ま
た、ドアトリム２のリブ３を、３段階に変化させたが、
無論これに限定するものではなく、段階数を変化するこ
とにより、衝撃荷重の最大値の大きさに関係なく最大衝
撃荷重点での衝撃吸収を設定できる。
さのみを変えることにより段階的に変化させたが、リブ
３の長さ毎にリブ３の厚さを変えたり、リブ３の本数を
変えて剛性を段階的に変化させることも可能である。ま
た、ドアトリム２のリブ３を、３段階に変化させたが、
無論これに限定するものではなく、段階数を変化するこ
とにより、衝撃荷重の最大値の大きさに関係なく最大衝
撃荷重点での衝撃吸収を設定できる。
【００２４】上述したように本発明の実施例では、ドア
トリム２に一体に形成されたリブ３を、その先端からド
ア部材１までの距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段階的に長く
なるように変化させ、その距離をＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段
階的に長くするのに対応して、リブ３の長さをＡ１、Ａ
２、Ａ３のように徐々に短くして剛性を高めることによ
り、衝撃荷重が小さくても大きくても効果的に衝撃を吸
収することができる。
トリム２に一体に形成されたリブ３を、その先端からド
ア部材１までの距離がＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段階的に長く
なるように変化させ、その距離をＬ１、Ｌ２、Ｌ３と段
階的に長くするのに対応して、リブ３の長さをＡ１、Ａ
２、Ａ３のように徐々に短くして剛性を高めることによ
り、衝撃荷重が小さくても大きくても効果的に衝撃を吸
収することができる。
【００２５】なお、本実施例においては、リブ３ａ、３
ｂ、３ｃが車両上下方向に並べられる構成に付いて述べ
たが、これに限らず、図５乃至図８に示すように、リブ
３ａ、３ｂ、３ｃが車両前後方向に並べられている構成
であっても良い。このようにリブを車両前後方向に並べ
た構成にすると、トリム上部にアンダーカット部分を有
するトリムと一体成形する場合、リブの立ッ ている方向
とアンダカット部分の型抜き方向が一致し、成形上有利
であるという利点が得られる。また、この構成の場合
は、図８に示すようにリブ３は、先端部の車両前後方向
における幅Ｗ１が、ドアトリム２と連結している基端部
の幅Ｗ２より狭くなっており、断面形状が台形とされて
いるが、これは樹脂成形上の一実施例であり、特に断面
台形とする必要はなく断面長方形でも構わない。
ｂ、３ｃが車両上下方向に並べられる構成に付いて述べ
たが、これに限らず、図５乃至図８に示すように、リブ
３ａ、３ｂ、３ｃが車両前後方向に並べられている構成
であっても良い。このようにリブを車両前後方向に並べ
た構成にすると、トリム上部にアンダーカット部分を有
するトリムと一体成形する場合、リブの立ッ ている方向
とアンダカット部分の型抜き方向が一致し、成形上有利
であるという利点が得られる。また、この構成の場合
は、図８に示すようにリブ３は、先端部の車両前後方向
における幅Ｗ１が、ドアトリム２と連結している基端部
の幅Ｗ２より狭くなっており、断面形状が台形とされて
いるが、これは樹脂成形上の一実施例であり、特に断面
台形とする必要はなく断面長方形でも構わない。
【００２６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドアトリ
ムの衝撃吸収構造は、衝撃荷重の値の大きさ毎に衝撃を
吸収するリブを変化させることによって、衝撃荷重の最
大値の大きさに関係なく最大荷重点で衝撃吸収を設定す
ることができる。よって、衝撃荷重の大きさに対応した
衝撃吸収力を得ることができ、衝撃荷重の最大値を確実
に低くし、衝撃荷重を効果的に吸収することができる。
ムの衝撃吸収構造は、衝撃荷重の値の大きさ毎に衝撃を
吸収するリブを変化させることによって、衝撃荷重の最
大値の大きさに関係なく最大荷重点で衝撃吸収を設定す
ることができる。よって、衝撃荷重の大きさに対応した
衝撃吸収力を得ることができ、衝撃荷重の最大値を確実
に低くし、衝撃荷重を効果的に吸収することができる。
【００２７】すなわち、従来別体の衝撃吸収部材が必要
であったのを、本発明のドアトリムの衝撃吸収構造は、
充分な衝撃吸収力及び衝撃吸収特性を満足したドアトリ
ムを実現できたことにより、部品点数及び取付け工数の
削減により、コストを低減できる。
であったのを、本発明のドアトリムの衝撃吸収構造は、
充分な衝撃吸収力及び衝撃吸収特性を満足したドアトリ
ムを実現できたことにより、部品点数及び取付け工数の
削減により、コストを低減できる。
【図１】本発明における一実施例を示すもので、図４の
１−１線矢視断面の概略図である。
１−１線矢視断面の概略図である。
【図２】本発明における一実施例を示すもので、衝撃荷
重が作用した場合の途中経過を示した図１に相当する概
略図である。
重が作用した場合の途中経過を示した図１に相当する概
略図である。
【図３】本発明における一実施例を示すもので、図２か
らさらに時間が経過した図１に相当する概略図である。
らさらに時間が経過した図１に相当する概略図である。
【図４】本発明が適用されるドアトリムを示したもの
で、車室内側から見たドアトリムの概略図である。
で、車室内側から見たドアトリムの概略図である。
【図５】本発明における他の実施例を示すもので、車室
内側から見たドアトリムの概略図である。
内側から見たドアトリムの概略図である。
【図６】図５の６−６線矢視断面の概略図である。
【図７】図５の７−７線矢視断面の概略図である。
【図８】図７の拡大断面図である。
【図９】従来のドアトリムにリブを設けて衝撃吸収部材
として用いたもので、図４の１−１線矢視断面の概略図
である。
として用いたもので、図４の１−１線矢視断面の概略図
である。
【図１０】従来のドアトリムにリブを設けて衝撃吸収部
材として用いたもので、衝撃荷重が作用した場合の途中
経過を示した図２に相当する概略図である。
材として用いたもので、衝撃荷重が作用した場合の途中
経過を示した図２に相当する概略図である。
【図１１】従来のドアトリムにリブを設けて衝撃吸収部
材として用いたもので、図１０からさらに時間が経過し
た図３に相当する概略図である。
材として用いたもので、図１０からさらに時間が経過し
た図３に相当する概略図である。
【図１２】３種類のリブ形状Ａ、Ｂ、Ｃの実験条件であ
る。
る。
【図１３】リブの材料を複合強化ポリプロピレン樹脂成
形材料にした場合の荷重変位特性である。
形材料にした場合の荷重変位特性である。
【図１４】リブの材料を高結晶ポリプロピレン樹脂成形
材料にした場合の荷重変位特性である。
材料にした場合の荷重変位特性である。
１ ・・・ ドア部材 ２ ・・・ ドアトリム ３ ・・・ リブ
Claims (1)
- 【請求項１】 車両側部に配設されるドア部材に車両内
側から取り付けられる樹脂製のドアトリムに、車両外方
に向けドア部材に対面して突出する複数のリブが設けら
れ、側面衝突時に衝撃荷重が加わった場合に、ドア部材
がドアトリムのリブと当接して塑性変形することによっ
て衝撃を吸収するドアトリムの衝撃吸収構造において、 前記ドア部材から前記リブの先端までの距離を段階的に
変化させて前記リブを形成し、その段階毎にリブ全体と
しての剛性を変化させ、剛性が低いリブほど前記ドア部
材から前記リブの先端までの距離を短く形成したことを
特徴とするドアトリムの衝撃吸収構造。
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