JPH0672017B2 - 高純度フツ化ハフニウムの製造方法 - Google Patents
高純度フツ化ハフニウムの製造方法Info
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- JPH0672017B2 JPH0672017B2 JP10517286A JP10517286A JPH0672017B2 JP H0672017 B2 JPH0672017 B2 JP H0672017B2 JP 10517286 A JP10517286 A JP 10517286A JP 10517286 A JP10517286 A JP 10517286A JP H0672017 B2 JPH0672017 B2 JP H0672017B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高純度フツ化ハフニウムの製造方法に関するも
のである。
のである。
四フツ化ハフニウム系フツ化物ガラスは赤外線波長領域
で超低損失光フアイバを実現できる可能性がある。しか
し、フツ化物ガラス原料に混入している遷移金属不純物
は可視から中赤外域にかけて吸収を持つため損失の要因
となる。特にFe2+は2〜3μm域に吸収を持ち、吸収損
失の主たる原因となつており、このためFeを含まない高
純度フツ化ハフニウムの製造法の開発が必要である。
で超低損失光フアイバを実現できる可能性がある。しか
し、フツ化物ガラス原料に混入している遷移金属不純物
は可視から中赤外域にかけて吸収を持つため損失の要因
となる。特にFe2+は2〜3μm域に吸収を持ち、吸収損
失の主たる原因となつており、このためFeを含まない高
純度フツ化ハフニウムの製造法の開発が必要である。
従来の四フツ化ハフニウムの製造方法としては、四塩化
ハフニウム(HfCl4)と無水フツ化水素との反応、酸化
ハフニウム(HfO2)とフツ酸水溶液の反応、水酸化ハフ
ニウム(Hf(OH)4)とフツ化アンモニウム(NH4F)の反
応によつて生成したフツ化ハフニウムアンモネート(Hf
(NH4)F6)を熱処理する方法等が一般に知られている。
ハフニウム(HfCl4)と無水フツ化水素との反応、酸化
ハフニウム(HfO2)とフツ酸水溶液の反応、水酸化ハフ
ニウム(Hf(OH)4)とフツ化アンモニウム(NH4F)の反
応によつて生成したフツ化ハフニウムアンモネート(Hf
(NH4)F6)を熱処理する方法等が一般に知られている。
四塩化ハフニウムと無水フツ化水素との反応において、
原料である四塩化ハフニウムは昇華精製したものを用い
るが、四塩化ハフニウムの昇華温度(317℃)と塩化第
二鉄(FeCl3)の沸点(319℃)が近似しているため塩化
第二鉄が分離できない。このため反応生成物である四フ
ツ化ハフニウム中にも不純物として鉄が混入する。
原料である四塩化ハフニウムは昇華精製したものを用い
るが、四塩化ハフニウムの昇華温度(317℃)と塩化第
二鉄(FeCl3)の沸点(319℃)が近似しているため塩化
第二鉄が分離できない。このため反応生成物である四フ
ツ化ハフニウム中にも不純物として鉄が混入する。
酸化ハフニウムとフツ酸の反応は、まず酸化ハフニウム
をフツ酸に溶解し、四フツ化ハフニウムの三水和物(Hf
F4・3H2O)を合成した後、高真空中で脱水する。その後
昇華精製を行なう。この方法は多段階から構成されてお
り、連続製造による量産性という点で問題があり、さら
に液相反応を利用するため容器壁からの不純物の混入が
生じる。水酸化ハフニウムからフツ化ハフニウムアンモ
ネートを経由する製造法についても上記製造法と同様の
問題点があり、さに熱処理によりフツ化アンモニウムを
取り除く際にハフニウムの還元が生じ、HfF2またはHfF3
を生成する。
をフツ酸に溶解し、四フツ化ハフニウムの三水和物(Hf
F4・3H2O)を合成した後、高真空中で脱水する。その後
昇華精製を行なう。この方法は多段階から構成されてお
り、連続製造による量産性という点で問題があり、さら
に液相反応を利用するため容器壁からの不純物の混入が
生じる。水酸化ハフニウムからフツ化ハフニウムアンモ
ネートを経由する製造法についても上記製造法と同様の
問題点があり、さに熱処理によりフツ化アンモニウムを
取り除く際にハフニウムの還元が生じ、HfF2またはHfF3
を生成する。
上記方法によつて製造した四フツ化ハフニウムの昇華精
製(特願昭58-143680号)は高純度化に適した方法であ
るが、バツチ処理であり、量産性に問題がある。
製(特願昭58-143680号)は高純度化に適した方法であ
るが、バツチ処理であり、量産性に問題がある。
本発明の目的は、上記方法の欠点を解決した高純度フツ
化ハフニウムの製造方法を提供することにある。
化ハフニウムの製造方法を提供することにある。
本発明は、四臭化ハフニウム(HfBr4)を出発原料とし
て加熱気化しガス流として反応系へ導入し、下流で含フ
ツ素ガスと反応させることにより四フツ化ハフニウム
(HfF4)を製造する気相合成法に関するものであり、特
に高純度四フツ化ハフニウムを製造することを最も主要
な特徴とする。
て加熱気化しガス流として反応系へ導入し、下流で含フ
ツ素ガスと反応させることにより四フツ化ハフニウム
(HfF4)を製造する気相合成法に関するものであり、特
に高純度四フツ化ハフニウムを製造することを最も主要
な特徴とする。
従来のフツ化物の昇華精製では昇華温度(850℃)にお
けるフツ化鉄(FeF3)とフツ化ハフニウムの蒸気圧差は
1ケタであるが、本発明で用いる臭化ハフニウムと臭化
鉄(FeBr2)との蒸気圧は第1図に示すように昇華温度
(322℃)で10ケタ異なる。フツ化ハフニウム中に混入
したフツ化ニオブ及びフツ化タンタルは、200〜400℃で
フツ化ハフニウムとの蒸気圧が第2図のように異なるた
め、生成したフツ化ハフニウム粉体を200〜400℃で熱処
理することによつてフツ化ニオブ及びフツ化タンタルを
除去できる。よつて9N以上の高純度フツ化ハフニウムを
得ることができる。
けるフツ化鉄(FeF3)とフツ化ハフニウムの蒸気圧差は
1ケタであるが、本発明で用いる臭化ハフニウムと臭化
鉄(FeBr2)との蒸気圧は第1図に示すように昇華温度
(322℃)で10ケタ異なる。フツ化ハフニウム中に混入
したフツ化ニオブ及びフツ化タンタルは、200〜400℃で
フツ化ハフニウムとの蒸気圧が第2図のように異なるた
め、生成したフツ化ハフニウム粉体を200〜400℃で熱処
理することによつてフツ化ニオブ及びフツ化タンタルを
除去できる。よつて9N以上の高純度フツ化ハフニウムを
得ることができる。
また、本発明の方法によつて得られる四フツ化ハフニウ
ムは微粉末から顆粒状に任意に粒径を変えることが可能
である。
ムは微粉末から顆粒状に任意に粒径を変えることが可能
である。
また、金属ハフニウムを連続供給することでフツ化ハフ
ニウムを連続的に1段階で製造できるため量産性にすぐ
れている。すなわち、本発明の方法によれば高純度フツ
化ハフニウムが効率よく製造できる。
ニウムを連続的に1段階で製造できるため量産性にすぐ
れている。すなわち、本発明の方法によれば高純度フツ
化ハフニウムが効率よく製造できる。
本発明に用いる含フツ素ガスとしては、フツ素もしくは
水素,ハロゲン,炭素,窒素,ホウ素,硫黄,ケイ素と
フツ素の化合物によるガスであつて、これらのうち少な
くとも1種以上のフツ素化合物ガスを挙げることができ
る。
水素,ハロゲン,炭素,窒素,ホウ素,硫黄,ケイ素と
フツ素の化合物によるガスであつて、これらのうち少な
くとも1種以上のフツ素化合物ガスを挙げることができ
る。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本
発明の範囲をこれらの実施例に限定するものではない。
発明の範囲をこれらの実施例に限定するものではない。
実施例1 第3図は本発明の製造方法に使用する装置の概略であ
る。1は四臭化ハフニウムの生成部で、電気炉3内で30
0℃に加熱してあり、内部の石英フイルタ2,2の間に金属
ハフニウム粉末4を入れ臭素とアルゴンの混合ガスを流
通し四臭化ハフニウムを生成し反応帯10へ導入した。導
入管5は四臭化ハフニウムの凝縮を防ぐため400℃に保
温した。反応管6は白金製であり、アルゴンで希釈した
フツ化水素と流通させ、横型電気炉7で500℃に加熱し
た。生成物は捕集器8に自然沈降によつて捕集し、同時
に電気炉9で300℃に加熱処理した。
る。1は四臭化ハフニウムの生成部で、電気炉3内で30
0℃に加熱してあり、内部の石英フイルタ2,2の間に金属
ハフニウム粉末4を入れ臭素とアルゴンの混合ガスを流
通し四臭化ハフニウムを生成し反応帯10へ導入した。導
入管5は四臭化ハフニウムの凝縮を防ぐため400℃に保
温した。反応管6は白金製であり、アルゴンで希釈した
フツ化水素と流通させ、横型電気炉7で500℃に加熱し
た。生成物は捕集器8に自然沈降によつて捕集し、同時
に電気炉9で300℃に加熱処理した。
上記反応装置を用い、臭素200cc/min(キヤリアガスと
してアルゴン400cc/min)を四臭化ハフニウム生成容器
に導入し、フツ化水素1000cc/min(キヤリアガスとして
アルゴン1000cc/min)を導入し、反応帯を500℃に保つ
て反応させた。捕集された反応生成物は白色粉末であつ
た。生成物の同定はX線回折によつて行ない第4図の結
果を得た。生成相はHfF4であり、他の結晶相のピークは
認められない。反応は反応管で完結していた。走査型電
子顕微鏡で観察したところ生成粒子は粒径約1μmの板
状及び針状結晶であり、1次粒子はほぼ分散していた。
また反応率はこの温度で100%であつた。この際臭化ハ
フニウムを出発原料として加熱気化することにより原料
を供給する方法でも四フツ化ハフニウムが生成したが、
金属ハフニウムと臭素を出発原料として用いることによ
り原料供給の制御性が向上し、粒度分布のせまい四フツ
化ハフニウム粉末が得られた。
してアルゴン400cc/min)を四臭化ハフニウム生成容器
に導入し、フツ化水素1000cc/min(キヤリアガスとして
アルゴン1000cc/min)を導入し、反応帯を500℃に保つ
て反応させた。捕集された反応生成物は白色粉末であつ
た。生成物の同定はX線回折によつて行ない第4図の結
果を得た。生成相はHfF4であり、他の結晶相のピークは
認められない。反応は反応管で完結していた。走査型電
子顕微鏡で観察したところ生成粒子は粒径約1μmの板
状及び針状結晶であり、1次粒子はほぼ分散していた。
また反応率はこの温度で100%であつた。この際臭化ハ
フニウムを出発原料として加熱気化することにより原料
を供給する方法でも四フツ化ハフニウムが生成したが、
金属ハフニウムと臭素を出発原料として用いることによ
り原料供給の制御性が向上し、粒度分布のせまい四フツ
化ハフニウム粉末が得られた。
生成した粉末を300℃で加熱処理を行つた。加熱処理後
の粉体は200〜400μmまで粒成長していた。
の粉体は200〜400μmまで粒成長していた。
上記実施例で高純度四フツ化ハフニウムが生成する理由
を以下に説明する。本発明で使用する四臭化ハフニウム
の蒸気圧は昇華温度で前述のように臭化第一鉄(FeB
r2)の蒸気圧と10ケタ異なる。臭化第二鉄(FeBr3)は3
30℃付近で高い蒸気圧を有するが、常圧下では次式の分
解反応が進行する。
を以下に説明する。本発明で使用する四臭化ハフニウム
の蒸気圧は昇華温度で前述のように臭化第一鉄(FeB
r2)の蒸気圧と10ケタ異なる。臭化第二鉄(FeBr3)は3
30℃付近で高い蒸気圧を有するが、常圧下では次式の分
解反応が進行する。
2FeBr3→2FeBr2+Br2 (1) この際発生する臭素の蒸気圧は139℃で760mmHgに達する
ため、上記臭化ハフニウムの昇華温度付近では臭化第二
鉄は臭化第一鉄に完全に解離する。従つて臭化ハフニウ
ムを350℃で昇華することによりFeの分離が可能であ
る。生成した臭化ハフニウムはフツ化水素と100〜900℃
の温度範囲で次式のように反応する。
ため、上記臭化ハフニウムの昇華温度付近では臭化第二
鉄は臭化第一鉄に完全に解離する。従つて臭化ハフニウ
ムを350℃で昇華することによりFeの分離が可能であ
る。生成した臭化ハフニウムはフツ化水素と100〜900℃
の温度範囲で次式のように反応する。
HfBr4(g)+4HF(g)→HfF4(g)+4HBr(g) (2) HfF4(g)→HfF4(s) (3) (2)の反応の平衡定数は十分に大きく反応は完全に進
行するが、短時間で反応を完結させるためにフツ化水素
は四臭化ハフニウムに対して理論モル比の2倍以上過剰
にするのが望ましい。(2)式の反応によつて生成した
四フツ化ハフニウムガスは反応温度(200〜900℃)にお
いて過飽和状態にあり、気相における均一核生成及び結
晶成長により四フツ化ハフニウム結晶が析出する。気相
反応によつて生成した気体が均一核生成によつて気相か
ら析出するためには、一般に反応の平衡定数logKp>3
であることが必要であるとされているが、前述のように
(2)式の反応はこの点も満足している。均一核生成に
より得られた四フツ化ハフニウムは反応器壁面と非接触
であるため出発原料である四臭化ハフニウムの純度が維
持される。Feの他に五臭化ニオブ(NbBr5)及び五臭化
タンタル(TaBr5)が四臭化ハフニウムの昇華温度で高
い蒸気圧を有するため、生成粉体中には五フツ化ニオブ
(NbF5)及び五フツ化タンタル(TaF5)が含まれる。五
フツ化ニオブ及び五フツ化タンタルの沸点はそれぞれ23
3℃及び229℃であり、第2図に示したように300℃にお
いて四フツ化ハフニウムの蒸気圧は五フツ化ニオブ,五
フツ化タンタルの蒸気圧に比べ約10ケタ低い。従つて減
圧下300℃で生成粉体を加熱処理することにより、五フ
ツ化ニオブ及び五フツ化タンタルを取り除くことがで
き、結果として9N以上の高純度フツ化ハフニウム粉体が
得られる。さらに、このようにして得られたフツ化ハフ
ニウムは合成条件及び熱処理条件を制御することによ
り、粒径を2〜500μmまで任意に変化させることがで
きる。特に合成の際、臭化ハフニウムの濃度及び反応温
度が粒径に与える影響が大きく、両方を変化させること
により平均粒径が0.05〜50μmまで変化させることでき
た。粒径は臭化ハフニウムの濃度が高く反応温度が低い
と増大する傾向を示した。
行するが、短時間で反応を完結させるためにフツ化水素
は四臭化ハフニウムに対して理論モル比の2倍以上過剰
にするのが望ましい。(2)式の反応によつて生成した
四フツ化ハフニウムガスは反応温度(200〜900℃)にお
いて過飽和状態にあり、気相における均一核生成及び結
晶成長により四フツ化ハフニウム結晶が析出する。気相
反応によつて生成した気体が均一核生成によつて気相か
ら析出するためには、一般に反応の平衡定数logKp>3
であることが必要であるとされているが、前述のように
(2)式の反応はこの点も満足している。均一核生成に
より得られた四フツ化ハフニウムは反応器壁面と非接触
であるため出発原料である四臭化ハフニウムの純度が維
持される。Feの他に五臭化ニオブ(NbBr5)及び五臭化
タンタル(TaBr5)が四臭化ハフニウムの昇華温度で高
い蒸気圧を有するため、生成粉体中には五フツ化ニオブ
(NbF5)及び五フツ化タンタル(TaF5)が含まれる。五
フツ化ニオブ及び五フツ化タンタルの沸点はそれぞれ23
3℃及び229℃であり、第2図に示したように300℃にお
いて四フツ化ハフニウムの蒸気圧は五フツ化ニオブ,五
フツ化タンタルの蒸気圧に比べ約10ケタ低い。従つて減
圧下300℃で生成粉体を加熱処理することにより、五フ
ツ化ニオブ及び五フツ化タンタルを取り除くことがで
き、結果として9N以上の高純度フツ化ハフニウム粉体が
得られる。さらに、このようにして得られたフツ化ハフ
ニウムは合成条件及び熱処理条件を制御することによ
り、粒径を2〜500μmまで任意に変化させることがで
きる。特に合成の際、臭化ハフニウムの濃度及び反応温
度が粒径に与える影響が大きく、両方を変化させること
により平均粒径が0.05〜50μmまで変化させることでき
た。粒径は臭化ハフニウムの濃度が高く反応温度が低い
と増大する傾向を示した。
出発原料である金属ハフニウム及び製造した四フツ化ハ
フニウムの不純物分析の結果を表1に示す。金属ハフニ
ウムの分析は原子吸光分析法、四フツ化ハフニウムの分
析は放射化分析法により行なつた。原子吸光分析法によ
る金属ハフニウム中の遷移金属元素の検出限界は約0.5p
pmであり放射化分析法の検出限界は約10ppbであつた。
フニウムの不純物分析の結果を表1に示す。金属ハフニ
ウムの分析は原子吸光分析法、四フツ化ハフニウムの分
析は放射化分析法により行なつた。原子吸光分析法によ
る金属ハフニウム中の遷移金属元素の検出限界は約0.5p
pmであり放射化分析法の検出限界は約10ppbであつた。
実施例2 反応温度を300℃とした以外は実施例1と全く同じ方法
で四フツ化ハフニウムを製造した。
で四フツ化ハフニウムを製造した。
反応主成分は実施例1と同様に白色粉末であつた。X線
回折の結果生成相は実施例1と同様HfF4(単斜晶)であ
つた。走査型電子顕微鏡観察の結果、生成粒子は平均粒
径約4μmの板状及び針状結晶であり、1次粒子の分散
性は良い。また反応率はこの温度で100%であつた。熱
処理後の粉体は約300μmまで粒成長していた。遷移金
属不純物の分析結果は放射化分析の検出限界以下であつ
た。
回折の結果生成相は実施例1と同様HfF4(単斜晶)であ
つた。走査型電子顕微鏡観察の結果、生成粒子は平均粒
径約4μmの板状及び針状結晶であり、1次粒子の分散
性は良い。また反応率はこの温度で100%であつた。熱
処理後の粉体は約300μmまで粒成長していた。遷移金
属不純物の分析結果は放射化分析の検出限界以下であつ
た。
実施例3 臭素供給量を250cc/min(キヤリアガスとしてアルゴン3
00cc/min)とした以外は実施例1と全く同じ方法でフツ
化ハフニウムを製造した。反応生成物は実施例1と同様
HfF4単相の白色粉末であつた。走査型電子顕微鏡観察の
結果、生成粒子の平均粒径が約3μmであり、1次粒子
の分散性は良いが凝集体がわずか観察された。粒子は板
状及び針状結晶が中心であつた。反応率は100%であつ
た。熱処理後の粉体は約200μmに粒成長していた。放
射化分析の結果遷移金属不純物は検出限界以下であつ
た。
00cc/min)とした以外は実施例1と全く同じ方法でフツ
化ハフニウムを製造した。反応生成物は実施例1と同様
HfF4単相の白色粉末であつた。走査型電子顕微鏡観察の
結果、生成粒子の平均粒径が約3μmであり、1次粒子
の分散性は良いが凝集体がわずか観察された。粒子は板
状及び針状結晶が中心であつた。反応率は100%であつ
た。熱処理後の粉体は約200μmに粒成長していた。放
射化分析の結果遷移金属不純物は検出限界以下であつ
た。
実施例4 含フツ素ガスとしてNF31000cc/min(キヤリアガスとし
てアルゴン1000cc/min)を使用した以外は実施例1と全
く同じ方法でフツ化ハフニウムを製造した。反応生成物
は実施例1と同様HfF4単相の白色粉体であつた。走査型
電子顕微鏡観察の結果、平均粒径は約2μmであり、1
次粒子はよく分散していた。反応率は100%であつた。
熱処理後の粉体は約300μmまで粒成長していた。放射
化分析の結果、遷移金属不純物は検出限界以下であつ
た。
てアルゴン1000cc/min)を使用した以外は実施例1と全
く同じ方法でフツ化ハフニウムを製造した。反応生成物
は実施例1と同様HfF4単相の白色粉体であつた。走査型
電子顕微鏡観察の結果、平均粒径は約2μmであり、1
次粒子はよく分散していた。反応率は100%であつた。
熱処理後の粉体は約300μmまで粒成長していた。放射
化分析の結果、遷移金属不純物は検出限界以下であつ
た。
以上の実施例に示されるように本発明の方法は、従来法
に比べ高純度の四フツ化ハフニウムを製造することがで
きる。本発明は金属ハフニウムから連続的に四フツ化ハ
フニウムが合成できるため、高純度四フツ化ハフニウム
の量産が可能である。また本発明の方法によれば、粉末
状の四フツ化ハフニウムの製造ができ、微粉体から顆粒
状まで容易に粒径制御が可能である。さらに2〜3μm
に吸収を持つFe2+,Cu2+,Co2+,Ni2+が極めて少ない四フ
ツ化ハフニウムを用いることにより、超低損失のフツ化
ハフニウム系赤外光フアイバの作製の可能である。
に比べ高純度の四フツ化ハフニウムを製造することがで
きる。本発明は金属ハフニウムから連続的に四フツ化ハ
フニウムが合成できるため、高純度四フツ化ハフニウム
の量産が可能である。また本発明の方法によれば、粉末
状の四フツ化ハフニウムの製造ができ、微粉体から顆粒
状まで容易に粒径制御が可能である。さらに2〜3μm
に吸収を持つFe2+,Cu2+,Co2+,Ni2+が極めて少ない四フ
ツ化ハフニウムを用いることにより、超低損失のフツ化
ハフニウム系赤外光フアイバの作製の可能である。
第1図は臭化物の蒸気圧曲線、第2図はフツ化物の蒸気
圧曲線、第3図は実施例で使用いた四フツ化ハフニウム
の製造装置の概略図、第4図は実施例1で得られた四フ
ツ化ハフニウム粉末のX線回折図である。 1……HfBr4生成用石英容器、2……石英フイルタ、3
……電気炉、4……Hf粉末、5……HfBr4導入管、6…
…白金製反応容器、7……電気炉、8……捕集器、9…
…電気炉、10……反応帯。
圧曲線、第3図は実施例で使用いた四フツ化ハフニウム
の製造装置の概略図、第4図は実施例1で得られた四フ
ツ化ハフニウム粉末のX線回折図である。 1……HfBr4生成用石英容器、2……石英フイルタ、3
……電気炉、4……Hf粉末、5……HfBr4導入管、6…
…白金製反応容器、7……電気炉、8……捕集器、9…
…電気炉、10……反応帯。
Claims (5)
- 【請求項1】四臭化ハフニウム(HfBr4)を加熱気化し
てガス状となし、四臭化ハフニウムガスと含フツ素ガス
の気相反応によつて四フツ化ハフニウム(HfF4)を製造
することを特徴とするフツ化ハフニウムの製造方法。 - 【請求項2】四臭化ハフニウム(HfBr4)が金属ハフニ
ウムを臭素ガスとの反応で得たものであることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の高純度フツ化ハフニウ
ムの製造方法。 - 【請求項3】含フツ素ガスがフツ素もしくは水素,ハロ
ゲン,炭素,窒素,ホウ素,硫黄,ケイ素とフツ素の化
合物によるガスであつて、これらのうち少なくとも1種
以上のフツ素化合物ガスであることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の高純度フツ化ハフニウムの製造方
法。 - 【請求項4】四臭化ハフニウムと含フツ素ガスとの反応
温度が100〜900℃であることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の高純度フツ化ハフニウムの製造方法。 - 【請求項5】四臭化ハフニウム(HfBr4)を加熱気化し
てガス状となし、四臭化ハフニウムガスと含フツ素ガス
の気相反応によつて四フツ化ハフニウム(HfF4)を製造
し、この工程で製造したフツ化ハフニウム粉体を200〜4
00℃で加熱処理することを特徴とする高純度フツ化ハフ
ニウムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10517286A JPH0672017B2 (ja) | 1986-05-08 | 1986-05-08 | 高純度フツ化ハフニウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10517286A JPH0672017B2 (ja) | 1986-05-08 | 1986-05-08 | 高純度フツ化ハフニウムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62260722A JPS62260722A (ja) | 1987-11-13 |
JPH0672017B2 true JPH0672017B2 (ja) | 1994-09-14 |
Family
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