JPH0670515U - 施肥防除機 - Google Patents

施肥防除機

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JPH0670515U
JPH0670515U JP1705793U JP1705793U JPH0670515U JP H0670515 U JPH0670515 U JP H0670515U JP 1705793 U JP1705793 U JP 1705793U JP 1705793 U JP1705793 U JP 1705793U JP H0670515 U JPH0670515 U JP H0670515U
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JP
Japan
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fertilizer
pump
tank
fertilizer application
seat plate
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JP1705793U
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清 高城
芳樹 馬庭
圭介 三島
善久 百合野
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ取付用座板が、防泥ガード及び機体強
度メンバーの役割をも果すようにした施肥防除機を提供
する。 【構成】 前輪8と後輪2を有する自走式走行機体1の
上方に流動状肥料又は薬液を択一的に収容するタンク2
0を搭載し、走行機体1の前部に施肥部Fと薬液散布用
の防除部Sをそれぞれ着脱可能に装着し、前記タンク2
0に連通された施肥及び防除用のポンプ27を座板5b
を介し下方から支持した状態でタンク20の下方に配設
すると共に、上記座板5bの前後を側面視でそれぞれ前
輪8と後輪2位置まで延出して機体フレームYと一体的
に連結した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、1台の自走機体を使用して施肥作業と防除作業を選択的に行えると 共に、施肥及び防除用ポンプの取付用座板を、単一の部材でありながら、ポンプ の取付のみならず、防泥ガード及び機体強度メンバーの役割を果すようにした施 肥防除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自走型の管理機として、液状肥料やペースト状肥料などの流動状肥料を走行し ながら所定ピッチで土中に点注施肥する施肥管理機は既に提案されている。また 殺虫剤、殺菌剤、除草剤など各種の薬剤を圃場の作物に散布する防除機として、 乗用田植機やトラクタを利用した大型のものは種々提案されかつ実用に供されて いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、1台の自走機械を使用し、かつタンク及びポンプを兼用して施肥作 業と防除作業を選択的に行い得るようにするには、伝動部や配管構造が複雑化す るばかりでなく、管理機としての小型軽量化の要請と相俟って各部品取付のため のスペースの確保が困難となる。特に、肥料や薬液を吸引・吐出するためのポン プや伝動機構などは施肥及び防除部の主要部となるものであって、重量も重く、 しかも機体の全体寸法に比較し大きなサイズを有しているため他の部品と干渉し ない程度の設置スペースを必要とし、しかも、これらのポンプや伝動機構は障害 物に接当して破損したり泥土が付着しないよう留意する必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る施肥防除機は、上記のような実状に基づきその問題点を解消すべ く創案されたものであって、前輪と後輪を有する自走式走行機体の上方に流動状 肥料又は薬液を択一的に収容するタンクを搭載し、走行機体の前部に施肥部と薬 液散布用の防除部をそれぞれ着脱可能に装着し、前記タンクに連通された施肥及 び防除用のポンプを座板を介し下方から支持した状態でタンクの下方に配設する と共に、上記座板の前後を側面視でそれぞれ前輪と後輪位置まで延出して機体フ レームと一体的に連結したことを要旨とする。
【0005】
【作用】
施肥作業を行う場合は、主タンクにペースト肥料などの流動状肥料を収容した 後、エンジンを始動させ伝動機構のクラッチを入れて機体を走行させると、主タ ンク内の肥料はポンプで吸引されてアキュムレータに送給蓄圧された後、間欠バ ルブを介して施肥ノズルから所定ピッチで土中に点注施肥される。また、防除作 業を行う場合は、主タンク内に所望の薬液を収容した後、流路を防除側に切換え 機体を走行させると主タンク内の薬液はポンプを兼用して吸引・吐出され上記同 様にしてアキュムレータに蓄圧された後、防除部の噴霧ノズルから圃場の作物に 噴霧される。
【0006】
【実施例】
本考案の構成を図面に示された一実施例について説明すれば、1は後部にエン ジンEを搭載し、エンジンE上方に後方へ延出したループ式の操向ハンドルHを 有する自走式の走行機体である。この走行機体1は、後輪(駆動輪)2を軸支す るミッションケース3と、後方に延出したエンジン取付フレーム4、前方に延出 した角パイプからなるメインフレーム5がそれぞれ一体的に連結構成されており 、また、メインフレーム5には、施肥部Fの施肥フレーム5aと後述の前輪ステ ー9や防除フレーム10などの剛性骨部材が一体に組み込まれ、これらにより施 肥防除機の機体フレームYが構成されている。
【0007】 そして、施肥フレーム5aの左右両側方にはブラケット6,6a,6bなどを 介して左右一対のチェンケース7,7aが前後両側の上下2段で固定されると共 に、施肥フレーム5aの前部には、上部が互いに接近し、下部が外側に拡開する 方向にハの字状に倒れた(トーアウト)縦軸回りに操向自在な左右一対の前輪8 を調整ハンドル9aを介して上下調節自在に支持する前輪ステー9が一体的に立 設されると共に、防除部Sの取付フレーム(防除フレーム)10に突設した上段 取付プレート11と下部取付プレート12がそれぞれブラケット13,14及び ボルト13a,14aを介し着脱自在に装着されている。
【0008】 上記防除フレーム10は、図10に示すように正面ほぼ長方形の枠体で、その 長手方向(上下方向)にはビーム15の取付用穴15cが所定間隔ごとに複数段 設けられている。そして、ビーム15は両翼がボルト15’を介して上方へ折畳 み回動固定自在な噴管取付部15a,15bとなっており、この噴管取付部15 a,15bにはそれぞれ屈曲自在で向き可変な複数の噴霧ノズル16を有するフ レキシブル噴管17が長手方向中途部を固定された状態で鎖線図示のようにまっ すぐに、また実線図示のようにアーチ状に湾曲変形自在に装着されている。そし て上記防除フレーム10はビーム15と押さえ板18により前後から挟持される と共に両者間には高さ調整ノブ19が螺入され、このノブ19の締緩操作により ビーム15を適宜高さ位置の取付用穴15cにセットしてビーム15の取付高さ 調整及び固定が容易に行えるようになっている。
【0009】 そして、前記後輪2と前輪8間の上方位置には、液状或はペースト状の流動状 肥料、又は薬液(殺虫剤、殺菌剤、除草剤など)を択一的に収容する主タンク2 0が搭載されている。この主タンク20は、実施例では左右に並置した2分割式 のもので、内底部に撹拌羽根21を揺動自在に備えたものが例示されている。ま た、主タンク20の前方で前輪8の上方位置には主タンク20に対応して左右一 対の補助タンク22が搭載されており、この補助タンク22に洗浄水(清水でも 可)を収納しておくことにより、点注施肥作業又は防除作業の終了時には、補助 タンク22内の洗浄水を後述のポンプ及び配管を利用して主タンク20内及び肥 料、薬液の一連の流路に噴出することができ、これら主タンク20及び流路内の 洗浄作業が容易に遂行出来るようになっている。
【0010】 21aは撹拌羽根21の駆動軸21bを回動自在に支持するブラケットで、駆 動軸21bは左右の主タンク20,20間の合わせ部に形成された空隙部イに所 定角度正逆揺動自在に立設され、機体の駆動側と連係機構ロを介して連動連結さ れている。21pは送給ホースである。
【0011】 さて、主タンク20を前輪8と後輪2の中間付近上方に配置したので、満タン 時でも、内容物が減量した場合でも機体の前後バランスが崩れて操縦性が悪化す るようなことがない。また、補助タンク22は主タンク20の前方で前輪8の上 方に配置したので、補助タンク22に収容する洗浄水などの量の加減によって機 体の前後バランスを適宜変えることが出来るようになっている。
【0012】 ところで、前記施肥部Fは、上下のクランク軸24,24aで支持された左右 一対の棒状施肥ノズル23,23aが左右180度位相を変えて変形円運動を行 い、施肥ノズル23,23aが前方から後方へ移動するとき下端の吐出口側を土 中へ突き刺して施肥(点注施肥)するように構成されている。すなわち、前記チ ェンケース7,7aは、チェン伝動により同期回転する上下2本のクランク軸2 4,24aをそれぞれ支持し、この各クランク軸24,24aと左右の施肥ノズ ル23,23aをそれぞれクランクアーム25,25aにより上下方向に変形円 運動するように連結すると共に、下部のクランクアーム25aに設けたクランク ピン25bを施肥ノズル23,23a側に設けたブラケット26の長孔26aに 該長孔26aの前方側に弾発付勢させた状態で遊嵌させたものである。
【0013】 27は前記主タンク20の下方に位置し取付用の座板5bを介して下方から支 持された状態で配設された施肥・防除兼用のポンプで、このポンプ27は、図3 及び図6に示すように、伝動機構Mを介し前記エンジンEと連動連結され、かつ 、吸引口27a側は切換バルブ28及び管体29a,29b,29cを介して前 記主タンク20と補助タンク22に切換自在に、また吐出口27b側は後述のア キュムレータ30,30aにそれぞれ管体を介して連通されている。一方、ポン プ27の吐出側流路と主タンク20間は後述の切換バルブ55,55aを有する 戻し回路Rで連通されている。 本実施例ではポンプ27として左右2本のプランジャー型ピストンkが往復動 して吸引・吐出作用を行う2連式のピストンポンプを使用したものが例示されて いる。
【0014】 上記ポンプ27の取付けは、ポンプ軸27’が貫挿された基部側を側面視で後 輪2近傍に、吐出口27b側を前輪8近傍に向けた前後向きとなっているため、 ポンプ27が機体側方に張り出すことがないうえ、施肥ノズル23,23a及び 噴霧ノズル16側に吸引側配管(ホース)29cやポンプ駆動チェン50などが 位置しないためスペース的に余裕が出来ると共に、作業中、ポンプ駆動チェン5 0などに土、肥料や薬液がかからず、また、ポンプ27の吐出口27b部が後輪 2から離れているため、後輪2による跳上泥土が吐出口27b部にかかることが ないため、メンテナンス性が向上する。
【0015】 ところで、前記ポンプ取付用の座板5bは厚手で広幅に形成された剛性の高い 金属板からなり、図1及び図11などに示すように左右のタンク20,20の中 間部下方に位置して側面視でそれぞれ前輪と後輪位置まで延出され、座板5bの 前後は機体フレームYと一体的に連結されている。
【0016】 実施例では、上記座板5bは、後部側が斜め上方に折曲されると共にコ字状の 連結部材3aを介してミッションケース3及びメインフレーム5に、また、前端 側が直角に立ち上げられて前輪ステー9及び施肥フレーム5aにそれぞれ連結ボ ルト或は溶接などの固着手段により一体的に連結されている。そして機体フレー ムYは、メインフレーム5、ミッションケース3、ポンプ取付用座板5b及び連 結部材3aなどの剛性部材が相互に補強し合って剛性を一層高めた構造となって いる。
【0017】 さて、ポンプ27の駆動軸(ポンプ軸)27’は、例えばエンジンのクランク 軸と同様な偏心カム部を有して該偏心カムが回転し、このポンプ軸27’の回転 によりポンプ27に内蔵した左右一対のピストンkが所定のストロークでそれぞ れ逆方向に往復運動し、これにより、図10に示すように、バルブ57,57a を開放し、バルブ55,55aを閉止して行う施肥作業の場合は、吸入口27a から管体29a,29cを介しポンプ27内に吸引された主タンク20内の肥料 は左右の吐出口27bからそれぞれ左右のアキュムレータ30,30aに管体3 0’,30’aを介して送給蓄圧され、各アキュムレータ30,30aから間欠 バルブ31,31aを経由し施肥ノズル23,23a側に圧送されて土中に所定 ピッチで点注施肥されるようになっている。
【0018】 また、バルブ57,57aを閉止し、バルブ55,55aを開放して行う防除 作業の場合は、上記同様にして吸入口27aからポンプ27内に吸引された主タ ンク20内の薬液は左右の吐出口27bからアキュムレータ30,30aにそれ ぞれ送給された後、管体32,32aを介して噴管17側に圧送され噴霧ノズル 16から圃場の作物Tに連続的に噴霧されるようになっている。そして、施肥と 防除に夫々適応するポンプ駆動状態の切換は爪クラッチ33の切換操作により行 うようにしてある。 上記のように吐出側流路にアキュムレータ30,30aを介在させたことによ り、ピストンポンプ27から脈動して吐出される肥料又は薬液を脈動の極力少な い状態で施肥部F又は防除部Sに圧送出来るようになっている。
【0019】 上記ポンプ27は2連ポンプが使用されているが、ポンプ27よりも下手側の 各機器は図5に示すように左右それぞれ独立して配置されており、作業中、畦際 などで左右片側だけ吐出を止めたい場合は、一方のストップバルブ(57又は5 7a)を止め、又は一方の切換バルブ(55又は55a)を戻し回路R側に操作 することにより、簡単なバルブ操作のみで片側停止が出来るように構成されてい る。
【0020】 ところで、防除作業の場合は、多数の噴霧ノズルから連続的に噴霧する必要か ら、ポンプ27の吐出量を多くして吐出圧力を高める目的でポンプ軸27’を常 時回転とし、ポンプの作動ストロークを最大の状態とし、また、施肥作業の場合 は、ノズル数が少なく(2本)、所定間隔ごとに土中に点注施肥することと相俟 って防除作業の場合に比較し肥料の吐出量を少なくする必要があるため、施肥系 の伝動機構中には、ポンプ27の吐出量を点注施肥の施肥量に合わせて少なくす る吐出量の調量機構Dを介在させてある。すなわち、本実施例では、第4軸34 と第5軸35にそれぞれ固定された駆動側クランクアーム34aと従動側クラン クアーム35a間をクランクロッド36で連結して調量機構Dを構成したもので ある。この調量機構Dを介し、ポンプ軸27’を回転運動させずに所定角度往復 揺動(正逆揺動)させ、ポンプストロークを小にして小刻みに作動させることに よりポンプ27の吐出量減少を図っている。さらに、クランクロッド36と従動 側クランクアーム35aの枢結ピン38のピン穴39を複数個設けてストローク 調整装置37を形成し、ピン穴39のいずれかにクランクロッド36’を付け替 え(ピン穴の差し替え)て駆動側と従動側のアーム比を有段的に変えるようにし てある。 上記のように、ポンプ27のストロークを減少させてポンプ27を小刻みに往 復動させることにより粘性の高いペースト状の肥料でも円滑に吐出させることが できるようになっている。
【0021】 さて、図6には本考案の伝動機構Mの一例が示されている。すなわち、エンジ ンEからの動力は前進用ベルトテンションクラッチ40又は後進用ベルトテンシ ョンクラッチ41によりトランスミッション3aの前進用軸42又は後進用軸4 3にそれぞれベルト伝動される。そして、後輪2は上記ベルトテンションクラッ チ40又は41の切換操作により前進又は後進するようになっているが、上記後 進用軸43はPTO軸をも兼ねているため、動力は後進用軸(PTO軸)43か ら第1軸44に伝達され、点注施肥の場合は、さらに点注用クラッチ45を介し て第2軸46へ、次いでピンクラッチ47により第3軸48へと順次伝わり、チ ェン49により第4軸34及び間欠バルブ31,31aを回転駆動させる。上記 第4軸34の回転により前記クランクロッド36が往復動し、爪クラッチ33を 経て第5軸35が回動するため、ポンプ駆動チェン50が往復移動しポンプ27 を作動させるようになっている。なお、第2軸46と第3軸48間には点注ピッ チ(例えば20cmと30cm)の切換装置Qが設けられており、ピンクラッチ 47の切換操作で点注ピッチを複数段に切換え得るように構成されている。
【0022】 一方、防除の場合は、点注用クラッチ45を切ると共に、ピンクラッチ44a を防除側に切換えると、エンジンEから第1軸44に入力された動力は、チェン 51又は52を介して爪クラッチ33により第5軸35に伝達されてこの第5軸 35を回し、さらにポンプ駆動チェン50を常時回転駆動させることによりポン プ27を作動させるようになっている。図9において、aは第1軸44への入力 後の防除時使用エリア(防除系)、bは同じく点注施肥時使用エリア(点注施肥 系)を示し、その切換は前述のように爪クラッチ33の操作で行う。
【0023】 図5において、符号Rは戻し回路、53はドレン、54,54aはリリーフバ ルブ、55,55aは切換バルブ、56,56aはストレーナ、57,57aは ストップバルブ、21mはタンク20内に設けた洗浄ノズルである。
【0024】 さて、点注施肥作業を行う場合は、バルブ57,57aを開放し、バルブ55 ,55aを閉止して主タンク20に流動状肥料を収容した後、エンジンEを始動 させ伝動機構Mの前進用ベルトテンションクラッチ40を入れて(後進用ベルト テンションクラッチ41はOFF)機体1を前進させ、かつ点注用クラッチ45 を入れると、主タンク20内の肥料はポンプ27によりアキュムレータ30,3 0aへ送給されて蓄圧され、次いで間欠バルブ31,31aを経由して点注施肥 部Fに圧送され施肥ノズル23,23aにより土中に点注施肥される。 また、防除作業を行う場合は、点注用クラッチ45を切りにしておき、バルブ 57,67aを閉止し、バルブ55,55aを開放して、主タンク20内に所望 の薬液を収容した後、後進用ベルトテンションクラッチ41を入れて機体1を後 進させると、主タンク20内の薬液はポンプ27によりアキュムレータ30,3 0aを経由して防除部Sに圧送され管体17の噴霧ノズル16から作物Tに連続 的に噴霧される。
【0025】 ところで、点注施肥又は防除作業が終了した後は、主タンク20内の残量をド レン53から袋などの容器に抜き取った後、切換バルブ28を洗浄側に切換操作 (主タンク20側を閉、補助タンク22側を開に)すると共に、切換バルブ55 ,55aを戻し回路R側に切換えると、ポンプ27により補助タンク22内の洗 浄水がアキュムレータ30,30aに送給蓄圧された後、戻し回路Rを経由して 洗浄ノズル21mから主タンク20内に噴出される。このため、主タンク20、 ポンプ27、アキュムレータ30,30a、切換バルブ55,55a及びそれら を連通連結する一連の管路が洗浄水で自動的にかつ速やかに洗浄される。そして 、洗浄後の廃液はドレン53から圃場に排出される。なお、洗浄後の薄められた 肥料はそのまま排出しても良いが、袋などに入れておいて後日、圃場の表面散布 などに使用することも可能である。
【0026】 なお、上記点注施肥作業時には、左右の施肥ノズル23,23aが位相を変え て上下方向に常時変形円運動し、ノズル先端を土中に打ち込みながら機体1が前 進するが、土壌が硬いと施肥ノズル23,23aの打ち込み反力で前輪8側が浮 き上がり気味となることがある。このような場合には、補助タンク22にペース ト肥料を入れて前輪分担加重を多くすることも可能である。これにより安定した 作業を行うことが出来る。この場合、主タンク20が空になったら切換バルブ2 8を切換操作して補助タンク22内の肥料を土中に打ち込んで行けば良い。
【0027】 また、必要に応じて(例えば圃場が広く肥料などの補給回数が多くなるような 場合)主タンク20と補助タンク22の双方に肥料又は薬液を入れて作業するこ とも可能である。
【0028】 ところで、機体走行時には、低位置に配設されたポンプ27や伝動機構は肉厚 が厚く剛性の高い広幅のポンプ取付用座板5bにより前後両側及び下方から保護 されるので、機体走行時、走行面に凸部や石などの障害物があっても、ポンプ2 7や伝動機構Mが障害物などに接触して破損や変形したりするのが未然に防止さ れる。また、座板5bは飛散泥土などが伝動機構Mやポンプ27の回動部やホー スの連結部などに付着するのを阻止する防泥カバーとしての役目をも果たすので 、泥土の侵入が極力防止される。そのためメンテナンス性が大幅に向上する。
【0029】 さらに、剛性の高い広幅のポンプ取付用座板5bの前後はそれぞれ機体フレー ムYと一体的に連結されているので、座板5bが機体強度メンバーとなり、機体 フレームYの全体強度が大幅に高められる。
【0030】
【考案の効果】
本考案は上述のように構成したので、ポンプ取付用の座板がポンプを下方から ガードしているため走行面の凹凸や障害物等からポンプが保護されるうえ、座板 が機体フレームを補強するので、単一の部材でありながら、ポンプの取付け、防 泥ガード及び機体強度メンバーの役割を果すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防除部を取り外した施肥防除機の側面図であ
る。
【図2】防除部と施肥部を取り外した施肥防除機の平面
図である。
【図3】施肥防除機の概略側面図である。
【図4】施肥防除機の概略平面図である。
【図5】配管図である。
【図6】伝動機構図である。
【図7】ポンプ吐出量の調量機構の拡大側面図である。
【図8】施肥ノズル部の概略正面図である。
【図9】施肥ノズル部の分解斜視図である。
【図10】防除作業状態を示す防除部の概略正面図であ
る。
【図11】主タンク下方部における伝動部の配置構造を
示す正面図である。
【符号の説明】
1 走行機体 2 後輪 5b 座板 8 前輪 16 噴霧ノズル 20 タンク 23,23a 施肥ノズル 27 ポンプ E エンジン F 施肥部 M 伝動機構 S 防除部 Y 機体フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 百合野 善久 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1三菱農機株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪と後輪を有する自走式走行機体の上
    方に流動状肥料又は薬液を択一的に収容するタンクを搭
    載し、走行機体の前部に施肥部と薬液散布用の防除部を
    それぞれ着脱可能に装着し、前記タンクに連通された施
    肥及び防除用のポンプを座板を介し下方から支持した状
    態でタンクの下方に配設すると共に、上記座板の前後を
    側面視でそれぞれ前輪と後輪位置まで延出して機体フレ
    ームと一体的に連結したことを特徴とする施肥防除機。
JP1705793U 1993-03-13 1993-03-13 施肥防除機 Pending JPH0670515U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016116458A (ja) * 2014-12-19 2016-06-30 ヤマホ工業株式会社 カート式液体散布装置

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