JPH067050Y2 - 水中弾性トラスによる消波構造体 - Google Patents

水中弾性トラスによる消波構造体

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JPH067050Y2
JPH067050Y2 JP1988074158U JP7415888U JPH067050Y2 JP H067050 Y2 JPH067050 Y2 JP H067050Y2 JP 1988074158 U JP1988074158 U JP 1988074158U JP 7415888 U JP7415888 U JP 7415888U JP H067050 Y2 JPH067050 Y2 JP H067050Y2
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泰三郎 小野
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泰三郎 小野
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は水中トラスを利用した消波構造体、すなわち、
特殊な形状の水中トラスを使用した高い消波効果を呈す
る構造体の改良に関するものである。
(従来技術) 波浪浸食の防止を目的とする離岸堤による海岸保全構造
が求められている。また、外洋に面する大陸棚海域の多
目的利用を図るため、静水域を実現する大水深外部消波
ラインの長期安定と消波効果の向上が求められている。
このような目的のために使用される海洋構造体あるいは
構築体においては、波浪の消波機能を備えた構造体が必
要とされる。近年は海岸の保全構造体によって災害を防
止する防災施設とともに大水深における消波構造体が必
要とされている。
この種の防災施設帯としては、方形のコンクリートブロ
ックによるものや、テトラポットに直方体のケーソンを
組み合わせて構築したもの等が知られている。しかしな
がらこのコンクリートブロックによる防災施設帯は、消
波作用をコンクリートブロックの重量に大きく依存して
いるため、次第に大型になり、そのため施工が大掛かり
になる傾向があり、コストが増大するため、実用上は深
さ15m程度が限界とされ、それ以上の深度を有する防波
堤を構築することは困難であるという欠点があった。
また、このようなブロックを例えばテトラポットのよう
に積み上げた方式の場合、海水の透過率が40%程度で低
いため、大きな波が来ると、その上に乗り上げてしま
い、十分な消波効果が得られないという問題がある。
一方、本出願人は海洋における構造体として、水中弾性
トラス構造体(特開昭49-94140号)を発明し、軽量で施
工が簡単で、低コストのスペース構造体の実現を(水深
100m以浅において)可能にした。
さらに、本出願人は、上記の水中トラス弾性構造体の非
等方性杆体に円板を設けた消波構造体を発明し特許出願
した。(特公昭58-26443号)これは、互いに非平行な多
数の斜材からなる水中トラスにおいて、少なくともこの
斜材にフランジ状の円板を1枚から数枚ほぼ等間隔に設
けたことを特徴とするもので、これによれば波は有効に
崩され、高い消波能力が得られるとともに、模型実験に
よって返し波が殆どなく、従って転倒モーメントを受け
ないという効果がある。
すなわち、この発明によれば、水中トラスにおける斜材
に、その斜材の軸に直角な円板を設け、かつその円板の
向きが斜材毎に非等方性かつ非平行であるため、その円
板の相互角の変化が斜材密度に比例して配されるように
設けられているから、波はこれらの各種の向きに配列さ
れた多数の円板(非等方性の配列に設けられた多数の円
板)の面に案内されて異なった流向となり、相互に衝突
が起こって構造体の中は騒乱域となり波浪は効果的に崩
されて高い消波効果が得られる。すなわち、構造体の中
では波のエネルギーが乱れた方向に作用するため結果と
して波のもつ災害要因は消滅する。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記の改良消波構造体を長期に亘り現実
の海洋に使用すると、まれに発生すると見られる大きな
波の場合その破壊力は極めて大きく、計算によっても1
m2当たり50トンという最大波力が加わるため、上記のよ
うな円板を設けた消波構造体はこのときでも充分に耐え
ることのできるものでなければならない。この構造体
は、波の力を受けると、特に斜材と円板の接続部におい
て破損する可能性が高い。
そこで本考案は、斜材と円板との接続部の構造に改良を
加え、このような海洋に予想される大きな波力に対して
確実でかつ安定した消波効果をもつ消波構造体を提供す
ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案は、前述のような水中弾性トラスを構成する斜材
に、この斜材を中心として斜材の軸に直交した中心孔を
有する円板を固定してなる水中トラスによる消波構造体
において、前記斜材の外周と前記円板の中心孔の内周の
間に該斜材の軸と同軸の略円筒状の接続部を形成し、該
接続部に前記斜材と円板の両方に陥没する凹陥部からな
る空胴を形成し、該空胴を含む前記接続部に弾性体を充
填したことを特徴とするものである。
この弾性体としては、レジンコンクリート,ゴム,エラ
ストマー等の周知の弾性体が使用できる。上記空胴は、
断面(斜材の軸を含む平面で切った断面)が楕円形で、
その半分が斜材に、半分が円板内に陥没している形状と
してもよい。
(作用) 本考案は上記のように構成されているので、上記空胴に
充填された弾性体がパッキンとなって斜材と円板とを柔
軟に接続し、大きな波の衝撃力が円板に加わったときに
は、円板が斜材に対し柔軟に僅かに変位し得るようにな
し、構造体の損傷を防止している。
また、この充填された弾性体は円板に加わる細かい振動
を吸収する機能も有し、構造体の耐久性を高めている。
(実施例) 以下、図面により、本考案の実施例を説明する。
本考案の水中トラス構造体の基本的構造は本出願人の特
開昭49-94140号(特公昭52-3487号)、あるいは特開昭5
1-140315号(特公昭58-26443号)に開示のものと同じも
のが使用できるので、その詳細は省略する。その全体的
構造の一例を第1図に示す。トラス杆体1は球体(接点
ボール)2によって結合され、杆体(斜材)1の一部に
は円板3が設けられている。
第2図は円板3の数を増した例の基本ユニットを示すも
ので、大円板によって構成された主円板30から接点ボー
ル3までの中間で、トラス杆体1に2つの補助円板31が
取り付けてある。この補助円板31は斜材1を構成する剛
性パイプ4と別体に作られ、剛性パイプ4に主円板30と
ともにほぼ等間隔に取り付けられている。補助円板31は
主円板30より径が小さくなっており、主円板30と同様に
剛性パイプ4上にパッキン10を介して取りつけられてい
る。
このパッキン10は、斜材1と円板3の接続部において、
斜材1と円板3の両方に陥没するよう設けられた凹陥部
(溝)5,6により形成される空胴7に充填された弾性
体で、ゴム,レジンコンクリート,エラストマー等から
なっている。
すなわち、斜材1を構成する剛性パイプ4の外周に、溝
5を形成し、円板30の、その溝5と対向する部分に溝6
を形成し、この2つの溝5,6によって断面ほぼ楕円の
空胴(円環状となる)を形成し、この中に注入口8から
硬化前の流動状の弾性体10を注入して充填する。
第3図に空胴7の断面を楕円にした別の例を拡大して示
す。この空胴7は剛性パイプ4の平滑な外表面と円板30
の平滑な円表面30aとの間に形成される小さな間隙9に
連通しており、この間隙9内にも弾性体10が充填され
る。
また、上記注入口8は、第2図には断面が大きく示され
ているが、斜材1の軸方向から見たときは円板30の半径
方向に細く延びたもので、細いスロット状の注入口とな
っているものでよい。第3図にはこの注入口のない部分
の断面を示しているので注入口は表されていない。
なお、補助円板31,31の取付部にも同様な空胴が形成さ
れ、ここに弾性体11が充填される。
また、円板30,31の表面と、斜材1の表面には、波(海
水の流れ)に対する粘性抵抗を減少させるための5〜10
mm程度の高さの線状の凹凸模様30A,31A,1Aがそれ
ぞれ多数形成されている。円板30,31には半径方向に直
線状にまたはランダムな方向に曲線状に延びた凹凸模様
が、斜材1にはその軸方向に延びた凹凸模様が設けられ
ている。この模様の作用効果は、本件出願人による特願
昭62-80087号(特開昭63-247413号公報)に詳細に記載
されている。
上記凹凸模様は、円板のみに設けてもよいし、斜材と円
板の両方に設けてもよい。
(考案の効果) 本考案の水中弾性トラスによる消波構造体は、上記のよ
うに斜材と円板の接続部に弾性体を充填して両者を接続
したので、大きな波の衝撃力が円板に加えられても、接
続部が柔軟に変形しうるので、構造体の損傷を防止する
ことができる。
さらに、上記凹凸模様が設けられた場合には、粘性抵抗
の減少とその模様によるリブ的補助効果により、波力に
対する耐久性はさらに向上し、長期に安定した耐久性の
高い消波構造体を実現することができる。
また、斜材と円板の接続工程も弾性体の注入によれば簡
略化され、量産にも適している。
さらにまた、部分的には円板の数を減らして円板を取り
付けない場合にも、斜材はそのまま機能を果たし、特に
前記斜材上の溝が波の流れに対する抵抗にもなり、消波
効果上意義がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の消波構造体の一実施例を示す斜視図、 第2図は円板の数を増した例の、1本の斜材と3枚の円
板からなる基本ユニットを示す断面図、 第3図は異なる実施例における斜材と円板の接続部を拡
大して示す断面図である。 1…斜材 1A…斜材上の凹凸模様(突条) 2…球体(接点ボール) 3…円板、31…主円板 32…補助円板、4…剛性パイプ 5…剛性パイプ側凹陥部(溝) 6…円板側凹陥部(溝) 7…空胴、8…注入口 9…間隙、10…弾性体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中弾性トラスを構成する斜材に、この斜
    材を中心として斜材の軸に直交した中心孔を有する円板
    を固定してなる水中トラスによる消波構造体において、
    前記斜材の外周と前記円板の中心孔の内周の間に該斜材
    の軸と同軸の略円筒状の接続部を形成し、該接続部に前
    記斜材と円板の両方に陥没する凹陥部からなる空胴を形
    成し、該空胴を含む前記接続部に弾性体を充填してなる
    ことを特徴とする水中弾性トラスによる消波構造体。
JP1988074158U 1988-06-03 1988-06-03 水中弾性トラスによる消波構造体 Expired - Lifetime JPH067050Y2 (ja)

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JPH01180530U JPH01180530U (ja) 1989-12-26
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5917502B2 (ja) * 1981-08-10 1984-04-21 日本原子力研究所 中性粒子検出装置

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JPH01180530U (ja) 1989-12-26

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