JPH0670502A - 電気機器の端接続部を位置固定する方法と該方法を実施するためのコード - Google Patents

電気機器の端接続部を位置固定する方法と該方法を実施するためのコード

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JPH0670502A
JPH0670502A JP5137484A JP13748493A JPH0670502A JP H0670502 A JPH0670502 A JP H0670502A JP 5137484 A JP5137484 A JP 5137484A JP 13748493 A JP13748493 A JP 13748493A JP H0670502 A JPH0670502 A JP H0670502A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気機器の端接続部の導体とコイルとを位置
固定しかつ該端接続部内の間隙を埋める方法を改良し
て、必要とする機械的安定性を得るだけでなく、コロナ
放電防止の点も含めて、あらゆる運用上の要件を満たし
かつ簡単に適用できるようにする。 【構成】 電気機器の端接続部内へのコード引込み前に
該コードに、含浸樹脂に対して透過性の導電性含浸剤に
よって表面処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、多数本の繊維から成る
圧縮可能な粗糸と、該粗糸を内包していて含浸樹脂に対
して透過性の弾性的なシースとから成るコードを電気機
器の端接続部内へ引込むことによって、該端接続部の導
体とコイルとを位置固定しかつ該端接続部内の間隙を埋
める方法であって、しかも埋めるべき間隙よりも大きな
太さを有する間隙スペーサとしてのコードを前記端接続
部内へ引込みかつ引込み後に前記コードに含浸処理を施
す形式の方法に関するものである。
【０００２】本発明は又、前記形式の方法を実施するた
めのコードにも係る。
【０００３】
【従来の技術】回転する電気機器、特に大型の電動機及
び発電機において、露出した巻線部（本明細書では要約
して端接続部と呼ぶ）の導体とコイルは離隔して位置決
めされて互いに支持される。ドイツ連邦共和国特許第１
４８８４２９号明細書に基づいて公知になっている、電
気機器の端接続部の導体とコイルとを位置固定しかつ該
端接続部内の間隙を埋める方法では、含浸処理可能なコ
ードが使用される。該コードは、多数の繊維から成って
いて圧縮可能な粗糸の形式のコア部を有しており、該コ
ア部は弾性的なシースによって内包されている。スペー
サとしてのコードは、埋めるべき間隙よりも大きな太さ
をもって前記端接続部内へ引込まれる。この場合コード
の引込み後に始めてコードに含浸処理が施される。
【０００４】前記形式の電気機器の導体とコイルとは、
概ねコロナ放電防止手段、つまり端接続部コロナ放電防
止手段を有している。ところが、コードを前記の状態の
ままで端接続部内へ引込むと、コードが固有の弾性を有
しているにも拘らず、導体とコイルとにコードが完全に
は接触していない区域が生じることがある。この無接触
区域によって、当初は端接続部を機械的に弱めることに
はならないが、この無接触区域において部分放電が発生
し、時間の経過につれて有機的な絶縁成分を局所的に破
壊することになる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前記の技術水準を出発
点とする本発明の課題は、電気機器の端接続部の導体と
コイルとを位置固定しかつ該端接続部内の間隙を埋める
方法を改良して、必要とする機械的安定性を得るだけで
なく、コロナ放電防止の点も含めて、あらゆる運用上の
要件を満たしかつ簡単に適用できるようにすることであ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の方法上の構成手段は、コード引込み前に該コード
に、含浸樹脂に対して透過性の導電性含浸剤によって表
面処理を施す点にある。
【０００７】また前記方法を実施するために特に適した
本発明の装置上の構成手段つまり使用コードは、コア部
が、コード長手方向に多数本延在する繊維から成り、該
繊維が、コード長手方向に対して横方向に弾性的な１本
の粗糸として纏められており、該粗糸が、含浸樹脂に対
して透過性の弾性的なシースによって内包されており、
かつ、該シースが少なくとも表面区域において、前記含
浸樹脂に対して透過性の導電性含浸剤によって含浸され
ており、かつ該導電性含浸剤が前記含浸樹脂に対して不
活性であることを特徴としている。
【０００８】
【作用】本発明の方法によって製作された端接続部支持
体は、顕著な機械的な強度を有している。更にまた本発
明のコードは、含浸樹脂の含浸処理及び硬化後にも導電
性の表面又は表面層を有していることに基づいて、端接
続部コロナ放電防止手段に完全に組込まれている。コー
ドが機械的に端巻線に完全には接触していなくても、介
在するガス室内でコロナ放電が発生することはない。
【０００９】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説す
る。
【００１０】横断面図で示したコードは、コード長手方
向に多数本延在する繊維、殊に有利にはガラス繊維から
成るコア部を有している。該コア部では前記多数の繊維
は纏められて弾性的な１本の粗糸１を形成しており、か
つ、絶縁材料製、殊に有利にはガラス繊維製のやはり弾
性的なシース２によって内包されている。該シース２は
含浸樹脂に対して透過性である。同等のことは粗糸１に
ついても該当し、この場合コード長手方向に多数本延在
する繊維は、その毛管効果に基づいて、含浸樹脂をコー
ド長手方向に良好に拡げ、従って直接にはアクセス不能
の粗糸部位にも到達させることができる。
【００１１】前記形式のコードは従来技術に属するもの
であり、該コードの個々の構成及び電気機器製造におけ
る使用は例えば冒頭で述べた関係文献に記載されてい
る。
【００１２】ところで、このようなコードによる端接続
部支持体をコロナシールド技術の点で改善するために本
発明では、コードの表面には該コードの組付け前に導電
性含浸剤で含浸処理が施される。この含浸処理のために
コードは、含浸剤を収容した浴を通される。該含浸剤
は、水溶性の結合剤と、該結合剤に添加された導電性顔
料例えば炭化珪素粉末とから成っている。この場合の浴
中の滞在時間は、コードの結合剤含浸が実質的にシース
２の表面領域にだけ生じるように、しかし最大侵入深度
でも前記シース２に接続する（図面に破線円３で示し
た）粗糸区域を限界として生じるように、選ばれてい
る。
【００１３】その場合結合剤は、結合後に含浸樹脂に対
して不活性であるように、要するに含浸剤によって攻撃
を受けたり、ましてや溶解されたりすることのないよう
に、選ばれている。
【００１４】浴から出たのち過剰の含浸剤は、例えばコ
ード外径よりも小さな内径のキャリバー（孔型）を通し
てコードを通走させることによって掻き取られる。コー
ドはその弾性に基づいて前記キャリバーを通過した後に
再び元の直径をとるので事実上、後の時点での含浸樹脂
の侵入を妨げたり困難にするような膠着部がシース２内
に生じることはない。それ故にコードは依然として含浸
樹脂に対して透過性である。
【００１５】結合剤の結合後にコードは電気機器に組付
けるために準備されかつ公知のように含浸樹脂で後加工
される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のコードの横断面図である。
【符号の説明】
１ コア部を形成する粗糸、 ２ 弾性的なシー
ス、 ３ 導電性含浸剤の最大侵入深度を示す破線円

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 多数本の繊維から成る圧縮可能な粗糸
    （１）と、該粗糸を内包していて含浸樹脂に対して透過
    性の弾性的なシース（２）とから成るコードを電気機器
    の端接続部内へ引込むことによって、該端接続部の導体
    とコイルとを位置固定しかつ該端接続部内の間隙を埋め
    る方法であって、しかも埋めるべき間隙よりも大きな太
    さを有する間隙スペーサとしてのコードを前記端接続部
    内へ引込みかつ引込み後に前記コードに含浸処理を施す
    形式の方法において、コード引込み前に該コードに、含
    浸樹脂に対して透過性の導電性含浸剤によって表面処理
    を施すことを特徴とする、電気機器の端接続部を位置固
    定する方法。
  2. 【請求項２】 請求項１記載の方法を実施するためのコ
    ードにおいて、コア部が、コード長手方向に多数本延在
    する繊維から成り、該繊維が、コード長手方向に対して
    横方向に弾性的な１本の粗糸（１）として纏められてお
    り、該粗糸が、含浸樹脂に対して透過性の弾性的なシー
    ス（２）によって内包されており、かつ、該シース
    （２）が少なくとも表面区域において、前記含浸樹脂に
    対して透過性の導電性含浸剤によって含浸されており、
    かつ該導電性含浸剤が前記含浸樹脂に対して不活性であ
    ることを特徴とする、コード。
  3. 【請求項３】 導電性含浸剤が、導電性顔料のような填
    剤を添加した結合剤である、請求項２記載のコード。
  4. 【請求項４】 結合剤が水溶性である、請求項３記載の
    コード。
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