JPH0670141B2 - プラスチック鏡 - Google Patents

プラスチック鏡

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JPH0670141B2
JPH0670141B2 JP14219289A JP14219289A JPH0670141B2 JP H0670141 B2 JPH0670141 B2 JP H0670141B2 JP 14219289 A JP14219289 A JP 14219289A JP 14219289 A JP14219289 A JP 14219289A JP H0670141 B2 JPH0670141 B2 JP H0670141B2
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JP
Japan
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polymer
present
monomer
fluorine
plastic mirror
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JP14219289A
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広行 渡辺
正夫 鵜木
浩樹 神谷
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーからな
るプラスチック鏡に関するものである。
[従来の技術] 透明板の裏面に金属反射層を有する裏面鏡に於いては裏
面の金属層表面からの反射光に加えて、透明層の表面か
らも反射光があるために、入射角が大きい場合反射像が
二重にだぶって見えるという問題があった。
また、鏡の軽量化のために、ガラスの代わりに透明プラ
スチックを用いることができるが、従来の透明プラスチ
ック材料は屈折率が比較的大きく表面での反射が大きい
ために上記の像の二重だぶりが、問題となっていた。
[発明の解決しようとする課題] 本発明は、前述のような従来材料からなる鏡に認められ
る欠点を解消し、軽量で像のだぶりの少ないプラスチッ
ク鏡を新規に提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、上記問題点の認識に基づいて、鋭意検討を
重ねた結果、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーが
高い透明性および低屈折率を有し、且つ成形性に優れ十
分な強度の鏡を与える材料として極めて有利であること
を新規に見いだすに至った。
かくして本発明は、上記知見に基づいて完成されたもの
であり、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーからな
ることを特徴とするプラスチック鏡を新規に提供するも
のである。
本発明において、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマ
ーとしては、従来より公知ないし周知のものを含めて広
範囲にわたって例示され得る。而して、本発明に於いて
は、主鎖に上記特定の環構造を有する含フッ素ポリマー
が好適に採用される。
例えば一般式 (但し、1は0〜5、mは0〜4、nは0〜1、1+m
+nは1〜6、RはF又はCF3) 一般式 (但し、o,p,qは0〜5、o+p+qは1〜6) 一般式 (但し、R1はFまたはCF3、R2はFまたはCF3) のごとき環構造を有するものが挙げられる。これらのう
ち、次のごとき環構造を有するポリマーが代表的であ
る。但し、本発明の内容はこれらのみに限定されるもの
ではない。
これら重合体の製造法を示すと、次の2通りである。但
し、これら製造法に限定されるものではない。
1.環化重合によるもの 2.環状モノマーを使用するもの 上記では、パーフルオロ脂肪族環構造を有するポリマー
を例示したが、本発明に於いては、上記例示のフッ素原
子の一部が他の水素原子や有機基で置換されたもの、あ
るいはメタセシス重合で得られる のごとき環構造を有するものも挙げられる。
而して、本発明における特定の環構造を有するポリマー
は、上記のごとき環化重合によりにより円滑かつ有利に
得られるが、特に、分子内に重合性の異なる二つの重合
性基を有し且つこれらの二つの重合性基を連結する連結
鎖の直鎖部分の原子数が2〜7個であるモノマーを用い
ることにより、超高圧条件や大希釈条件を採用しなくて
も、ゲル化の副生を抑えて円滑有利に環化重合を進行せ
しめ得るものである。
上記のごとき環化重合に好適なモノマーとしては、まず
第一に、重合性の異なる炭素−炭素多重結合を二つ有す
ることが望ましい。通常は炭素−炭素二重結合が採用さ
れる。例えば、左右対称構造でない二つの多重結合を有
する含フッ素単量体、ビニル基とアリル基、ビニルエー
テル基とビニル基、含フッ素多重結合と炭化水素多重結
合、パーフルオロ多重結合と部分フッ素化多重結合のご
ときが挙げられる。第二に、これら二つの炭素−炭素多
重結合を連結する連結鎖の直線部分の原子数が2〜7で
あることが望ましい。連結鎖の直線部分の原子数が0〜
1の場合には環化重合が生起し難く、また8以上の場合
にも同様である。通常好ましくは、この原子数が2から
5の場合である。又、連結鎖は直線状に限られず、側鎖
構造あるいは環構造を有していてもよく、更に構成原子
は炭素原子に限られず、O,S,Nのごときヘテロ原子を含
んでいても良い。第三に、フッ素含有率が10重量%以上
のものが望ましい。フッ素含有率が余りに少ない場合に
は、フッ素原子の有する特異性が発揮され難くなる。当
然の事であるが、パーフルオロ単量体が好適に採用され
る。
上記の特定の含フッ素単量体の具体例としては、 (但し、xは0〜3の整数) 等が例示され得る。
本発明に於いては、CF2=CFO-なるビニルエーテル基を
一つ有するものが重合反応性、環化重合性、ゲル化抑制
等の点で好ましく採用され、特に、パーフルオロアリル
ビニルエーテル(CF2=CFOCF2CF=CF2)およびパーフル
オロブテニルビニルエーテル(CF2=CFOCF2CF2CF=C
F2)が好適な例として挙げられる。
上記のごとき単量体成分は単独で、または二重以上で採
用され得ると共に、さらにはこれらの成分の本質を損な
わない程度に他の共重合成分と併用して共重合しても何
ら差し仕えがないし、必要ならば何らかの方法でポリマ
ーを架橋しても良い。
共重合せしめる他の単量体としては、ラジカル重合性を
有するモノマーであれば特に限定されずに含フッ素系、
炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得る。当
然の事であるが、これら他の単量体は一種単独で前記特
定の環構造を導入し得るモノマーとラジカル共重合せし
めても良く、あるいは適宜の2種類以上併用して上記共
重合反応を行わせても良い。本発明に於いては、通常は
他の単量体としてフルオロオレフィン、フルオロビニル
エーテルなどの含フッ素モノマーを選定することが望ま
しい。例えば、テトラフルオロエチレン、パーフルオロ
メチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエ
ーテル、あるいはカルボン酸基やスルホン酸基のごとき
官能基を含有するパーフルオロビニルエーテルなどは好
適な具体例であり、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、
クロロトリフルオロエチレンなども例示される。
共重合体組成としては、本発明で目的とする特定含フッ
素脂肪族環構造の特性を生かすために、環状構造の組成
が20%以上であることが好ましく、更に好ましくは40%
以上であることが望ましい。
本発明に於いて、含フッ素ポリマーの架橋方法として
は、通常行われている方法などを適宜用いることができ
る。例えば、架橋部位を持つ単量体を共重合させて架橋
せしめたり、架橋剤を添加して架橋せしめたり、あるい
は放射線などを用いて架橋せしめることができる。
また、本発明に於ける含フッ素ポリマーには、実用性を
向上させるために、酸化防止剤、紫外線安定剤などの各
種添加剤を添加することも可能である。
本発明に於ける特定の環構造を有するポリマーは、熱可
塑性樹脂として溶融温度が低く、溶融粘度も比較的低い
ので、熱溶融成型により板状に成型してから、裏面に金
属を蒸着して鏡とすることができる。
[作用] 本発明において、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマ
ーは、結晶性が小さいかまたは殆ど結晶性がないため
に、フッ素樹脂であるにもかかわらず高い透明性を示し
且つ高い光線透過率を示すものであり、また含フッ素ポ
リマーであるが故に、通常の炭化水素系の樹脂よりも低
屈折率で、耐湿性、耐候性、耐薬品性にも優れているも
のと考えられる。但し、かかる説明は本発明の理解の助
けとするものであり、本発明を限定するものでないこと
は勿論である。
[実施例] 次に、本発明の実施例について更に具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものでないことは勿論
である。
合成例1 パーフルオロアリルビニルエーテルの35g,トリクロロト
リフルオロエタン(以下、R113と略記する)の5g,イオ
ン交換水の150g,及び重合開始剤として(C3F7COO)
35mgを、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブに
入れた。
系内を3回窒素で置換した後、26℃で23時間懸濁重合を
行った。その結果、重合体を28g得た。
この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
モノマーに存在した二重結合に起因する1660cm-1,1840c
m-1付近の吸収はなかった。また、この重合体をパーフ
ルオロベンゼンに溶解し19FのNMRスペクトルを測定した
ところ以下の繰り返し構造を示すスペクトルが得られ
た。
この重合体の固有粘度[η]は、“フロリナート"FC-75
(商品名:3M社製のパーフルオロ(2-ブチルテトラヒド
ロフラン)を主成分とする液体、以下FC-75と略記す
る)、中30℃で0.530であった。重合体のガラス転移点
は69℃であり、室温ではタフで透明なガラス状の重合体
である。また10%熱分解温度は462℃であり、屈折率は
1.34と低く、光線透過率は95%と高かった。
合成例2 1,1,2,4,4,5,5-ヘプタフルオロ‐3-オキサ‐1,6-ヘプタ
ジエンの20g及びR-113の40gを窒素置換した三ツ口フラ
スコに入れ、重合開始剤として(C3F7COO)の20mgを
加え、更に系内を窒素置換した後に、18℃で10時間重合
した。その結果、重合体を10g得た。この重合体はR-113
に溶解するポリマーであり、メタキシレンヘキサフロラ
イド中30℃での固有粘度[η]は0.96であった。19Fお
よび1HNMRにより、主鎖に環構造を有する重合体である
ことを確認した、。
また、この重合体は無色透明であり、屈折率は1.36と低
く、光線透過率は93%と高かった。
合成例3 パーフルオロブテニルルビニルエーテルの35g,R113の5
g,イオン交換水の150g,及び重合開始剤としてジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートの90mgを、内容積200m
lの耐圧ガラス製オートクレーブに入れた。
系内を3回窒素で置換した後、40℃で23時間懸濁重合を
行った。その結果、重合体を28g得た。
この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
モノマーに存在した二重結合に起因する1660cm-1,1840c
m-1付近の吸収はなかった。また、この重合体はパーフ
ルオロベンゼンおよびアフルード、フロリナートに可溶
であった。さらに、19FのNMRスペクトルを測定したとこ
ろ合成例1と同様、環構造に相当するスペクトルが得ら
れた。
この重合体の固有粘度[η]は、FC-75中30℃で0.50で
あった。重合体のガラス転移点は110℃であり、室温で
はタフで透明なガラス状の重合体である。また10%熱分
解温度は465℃であった。
重合体の屈折率は1.34であり、光線透過率は95%であっ
た。
実施例1〜3 合成例1、2、3で得られたポリマーを250℃から290℃
で溶融成型を行い、透明な板を得た。この板の表面を均
一に磨いて平面性を上げた後に銀を蒸着して銀を作成し
た。
得られた鏡はどれも、表面での反射光が少なく入射角を
大きくした場合にも像のだぶりが見られなかった。
[発明の効果] 本発明は、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーを材
料として採用することにより、像のだぶりの少ないプラ
スチック鏡を与えるという優れた効果を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーか
    らなることを特徴とするプラスチック鏡。
  2. 【請求項2】含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーが
    環化重合によって得られる主鎖に環構造を有するポリマ
    ーである請求項1に記載のプラスチック鏡。
JP14219289A 1989-06-06 1989-06-06 プラスチック鏡 Expired - Lifetime JPH0670141B2 (ja)

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