JPH0670106B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
硬化性組成物Info
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- JPH0670106B2 JPH0670106B2 JP1280760A JP28076089A JPH0670106B2 JP H0670106 B2 JPH0670106 B2 JP H0670106B2 JP 1280760 A JP1280760 A JP 1280760A JP 28076089 A JP28076089 A JP 28076089A JP H0670106 B2 JPH0670106 B2 JP H0670106B2
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- composition
- compounds
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、硬化性組成物に関すものである。とくに、
この発明は、光及び/又は熱により硬化して、平坦な表
面を形成するとともに、耐熱性と耐薬品性の良好な皮膜
を形成する組成物に関するものである。
この発明は、光及び/又は熱により硬化して、平坦な表
面を形成するとともに、耐熱性と耐薬品性の良好な皮膜
を形成する組成物に関するものである。
(従来の技術) 平坦な表面を形成すとともに、耐熱性と耐薬品性の良好
な皮膜を形成する組成物は、各方面で要求されている。
例えば、塗料を取り上げても、このような組成物が必要
とされることは明白である。そのほか、液晶表示素子、
電荷結合型素子のカラーフイルター表面、カラーフイル
ター基板の製造過程では、このような硬化性組成物が強
く要望される。
な皮膜を形成する組成物は、各方面で要求されている。
例えば、塗料を取り上げても、このような組成物が必要
とされることは明白である。そのほか、液晶表示素子、
電荷結合型素子のカラーフイルター表面、カラーフイル
ター基板の製造過程では、このような硬化性組成物が強
く要望される。
平坦な表面を形成する硬化性組成物が必要とされる理由
を、液晶表示素子について説明すると、次のとおりであ
る。液晶表示素子のうち、スーパーツイストネマチツク
モードを利用した素子は、1対の偏光板の間に液晶を薄
い層として介在させ、偏光板間に加える電圧の変化によ
つて、液晶の配向状態を変え、これによつて画像を表わ
すことを原理とする。この原理によつてカラーを表わす
には、液晶に接してさらにカラーフイルター層を設けな
ければならないが、カラーフイルター層は赤、緑、青の
3色のフイルター部をドツト状又はストライプ状に形成
したものであるため、その表面は凹凸を生じやすい。と
ころが、ここに凹凸があると、液晶が均一の厚みになら
ないために色ムラが生じる。また、カラーフイルター層
の表面に段差があると、これに接して形成されるインジ
ユウム・錫酸化物電極が切断されやすくなる。だから、
カラーフイルター層の表面は厳密に平坦であることが要
求される。この場合に、表面を平坦にするには表面に透
明な組成物を塗布するのが最も簡単である。そのため、
平坦な表面を形成する硬化性組成物が強く要求されるの
である。
を、液晶表示素子について説明すると、次のとおりであ
る。液晶表示素子のうち、スーパーツイストネマチツク
モードを利用した素子は、1対の偏光板の間に液晶を薄
い層として介在させ、偏光板間に加える電圧の変化によ
つて、液晶の配向状態を変え、これによつて画像を表わ
すことを原理とする。この原理によつてカラーを表わす
には、液晶に接してさらにカラーフイルター層を設けな
ければならないが、カラーフイルター層は赤、緑、青の
3色のフイルター部をドツト状又はストライプ状に形成
したものであるため、その表面は凹凸を生じやすい。と
ころが、ここに凹凸があると、液晶が均一の厚みになら
ないために色ムラが生じる。また、カラーフイルター層
の表面に段差があると、これに接して形成されるインジ
ユウム・錫酸化物電極が切断されやすくなる。だから、
カラーフイルター層の表面は厳密に平坦であることが要
求される。この場合に、表面を平坦にするには表面に透
明な組成物を塗布するのが最も簡単である。そのため、
平坦な表面を形成する硬化性組成物が強く要求されるの
である。
液晶表示素子では、硬化性組成物が平坦な表面を形成す
るだけでは足りない。なぜならば、液晶表示素子が完成
されるまでには、これが高温に曝されたりエツチング処
理を施されたりする必要があり、従つて耐熱性、耐薬品
性が必要とされるからである。
るだけでは足りない。なぜならば、液晶表示素子が完成
されるまでには、これが高温に曝されたりエツチング処
理を施されたりする必要があり、従つて耐熱性、耐薬品
性が必要とされるからである。
以上は、液晶表示素子において必要とされる硬化性組成
物についての説明であるが、電荷結合型素子の製作にお
いても、同様な硬化性組成物が必要とされる。すなわ
ち、電荷結合型素子では、赤、緑、青の各色のカラーフ
イルターを形成するが、カラーフイルターの下側の素子
の表面は平坦であることを必要とし、さらに素子を完成
するまでは熱処理を施す必要があるので、矢張り耐熱性
が必要とされ、従つて、初めに述べたような特性を持つ
た硬化性組成物が必要とされるのである。
物についての説明であるが、電荷結合型素子の製作にお
いても、同様な硬化性組成物が必要とされる。すなわ
ち、電荷結合型素子では、赤、緑、青の各色のカラーフ
イルターを形成するが、カラーフイルターの下側の素子
の表面は平坦であることを必要とし、さらに素子を完成
するまでは熱処理を施す必要があるので、矢張り耐熱性
が必要とされ、従つて、初めに述べたような特性を持つ
た硬化性組成物が必要とされるのである。
これまでは、上述のような硬化性組成物としてポリイミ
ドやエポキシ樹脂が用いられた。しかし、それらは何れ
も欠点があつた。すなわち、ポリイミドでは、塗布に手
数がかかること、熱処理温度を充分に高くしないと硬化
物の耐薬品性に問題が生じることなどである。先ず、塗
布作業について説明すると、ポリイミドは、これを有機
溶剤に溶解して稀薄な溶液として使用しなければなら
ず、またこれを塗布するには何回にもわたつて分けて塗
布しないと表面を平坦にすることができなかつた。何回
かに分けて塗布するために、各回の間に有機溶剤の揮散
時間をおく必要が生じて、塗布に手間と時間とがかかる
という欠点があつた。また、ポリイミドは、一般に、前
駆体溶液として塗布され、一般に300℃以上の温度で熱
処理されてイミド化されるが、ややもすると、カラーフ
イルターの劣化を避けるために低温で処理するので耐薬
品性を低下させていた。次にエポキシ樹脂の場合は、部
分的に重縮合した液状の樹脂を用いるので、何回にも分
けて塗る必要はないが、樹脂自体の粘度が大きいので、
平坦化の効果が充分でなく、さらに硬化に長時間を要す
るという欠点があつた。
ドやエポキシ樹脂が用いられた。しかし、それらは何れ
も欠点があつた。すなわち、ポリイミドでは、塗布に手
数がかかること、熱処理温度を充分に高くしないと硬化
物の耐薬品性に問題が生じることなどである。先ず、塗
布作業について説明すると、ポリイミドは、これを有機
溶剤に溶解して稀薄な溶液として使用しなければなら
ず、またこれを塗布するには何回にもわたつて分けて塗
布しないと表面を平坦にすることができなかつた。何回
かに分けて塗布するために、各回の間に有機溶剤の揮散
時間をおく必要が生じて、塗布に手間と時間とがかかる
という欠点があつた。また、ポリイミドは、一般に、前
駆体溶液として塗布され、一般に300℃以上の温度で熱
処理されてイミド化されるが、ややもすると、カラーフ
イルターの劣化を避けるために低温で処理するので耐薬
品性を低下させていた。次にエポキシ樹脂の場合は、部
分的に重縮合した液状の樹脂を用いるので、何回にも分
けて塗る必要はないが、樹脂自体の粘度が大きいので、
平坦化の効果が充分でなく、さらに硬化に長時間を要す
るという欠点があつた。
ジアリリデンペンタエリスリツトのような不飽和アセタ
ール化合物と、ヒドロキシル基を有するアクリレート又
はメタクリレートとの反応生成物が硬化性組成物として
提供された。この組成物は特公昭57−60362号公報に記
載されている。この公報は、上記の組成物を硬化させる
のに、光増感剤と熱重合開始剤を使用すべきことを併わ
せて記載している。しかし、この組成物は、耐薬品性の
良好な皮膜を与えなかつた。
ール化合物と、ヒドロキシル基を有するアクリレート又
はメタクリレートとの反応生成物が硬化性組成物として
提供された。この組成物は特公昭57−60362号公報に記
載されている。この公報は、上記の組成物を硬化させる
のに、光増感剤と熱重合開始剤を使用すべきことを併わ
せて記載している。しかし、この組成物は、耐薬品性の
良好な皮膜を与えなかつた。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、液晶表示素子及び電荷結合型素子の製造に
おいて必要とされる上述のような要求を満たした硬化性
組成物を提供しようとしてなされたものである。このこ
とは、これを簡単に云えば、適当な速度で硬化して表面
が平坦な皮膜を形成し、しかもその皮膜が耐熱性と耐薬
品性とを持つて強く固着しているような塗料を提供しよ
うと云うのである。さらに詳述すれば、この発明は、粘
度が小さくて凹部へ容易に流入し、使用量が少くて済む
溶媒の揮発による体積減少が小さいことと相俟つて凸部
との高低差を無くして平坦な表面を形成し、数拾分ない
し数時間のうちに硬化して強く固着した皮膜を形成し、
形成された皮膜が耐熱性と耐薬品性とを持つに至るとい
うような、硬化性組成物を提供することを目的とするも
のである。
おいて必要とされる上述のような要求を満たした硬化性
組成物を提供しようとしてなされたものである。このこ
とは、これを簡単に云えば、適当な速度で硬化して表面
が平坦な皮膜を形成し、しかもその皮膜が耐熱性と耐薬
品性とを持つて強く固着しているような塗料を提供しよ
うと云うのである。さらに詳述すれば、この発明は、粘
度が小さくて凹部へ容易に流入し、使用量が少くて済む
溶媒の揮発による体積減少が小さいことと相俟つて凸部
との高低差を無くして平坦な表面を形成し、数拾分ない
し数時間のうちに硬化して強く固着した皮膜を形成し、
形成された皮膜が耐熱性と耐薬品性とを持つに至るとい
うような、硬化性組成物を提供することを目的とするも
のである。
(課題解決のための手段) この発明者は、光の照射及び/又は熱の付与によつて化
学反応を起して硬化するタイプの樹脂を作り、上述の課
題を解決しようと企てた。そして、種々の実験の結果、
1分子中にアリル基又はアクリル基を少なくとも2個持
つた不飽和化合物とN−置換マレイミドとから成る群の
中から少なくとも2種類のものを選び、これを混合して
用いると、上述の要求を満たす組成物の得られることを
見出した。すなわち、上述のものを選んで用いると細か
い凹部に隅なく流入して凸部と面一の表面を形成しやす
く、適度の時間内に硬化して強固に接着する皮膜を形成
し、しかも得られた皮膜が熱及び薬品に対して強い抵抗
性を持つものとなることを確認した。この発明は、この
ような確認に基づいてなされたものである。
学反応を起して硬化するタイプの樹脂を作り、上述の課
題を解決しようと企てた。そして、種々の実験の結果、
1分子中にアリル基又はアクリル基を少なくとも2個持
つた不飽和化合物とN−置換マレイミドとから成る群の
中から少なくとも2種類のものを選び、これを混合して
用いると、上述の要求を満たす組成物の得られることを
見出した。すなわち、上述のものを選んで用いると細か
い凹部に隅なく流入して凸部と面一の表面を形成しやす
く、適度の時間内に硬化して強固に接着する皮膜を形成
し、しかも得られた皮膜が熱及び薬品に対して強い抵抗
性を持つものとなることを確認した。この発明は、この
ような確認に基づいてなされたものである。
(発明の構成) この発明は、(a)1分子中にアリル基を2個以上含ん
だトリアジン化合物と、(b)1分子中にアリル基とア
クリル基とを持つたスピロアセタール化合物と、(c)
N−置換マレイミドとの3種の化合物のうち、上記
(b)のスピロアセタール化合物に、上記(a)のトリ
アジン化合物及び/又は上記(c)のN−置換マレイミ
ドを混合して得られた混合物に、光増感剤及び/又は熱
重合開始剤を加えてなる硬化性組成物を要旨とするもの
である。
だトリアジン化合物と、(b)1分子中にアリル基とア
クリル基とを持つたスピロアセタール化合物と、(c)
N−置換マレイミドとの3種の化合物のうち、上記
(b)のスピロアセタール化合物に、上記(a)のトリ
アジン化合物及び/又は上記(c)のN−置換マレイミ
ドを混合して得られた混合物に、光増感剤及び/又は熱
重合開始剤を加えてなる硬化性組成物を要旨とするもの
である。
この発明では、硬化性組成物を構成するのに、3種の不
飽和化合物を選んで用いることを必要としている。3種
の不飽和化合物とは、(a)1分子中にアリル基を2個
以上含んだトリアジン化合物(以下、これをTAと云う)
と、(b)1分子中にアリル基とアクリロイル基とを持
つたスピロアセタール化合物(以下、これをSAと云う)
と、(c)N−置換マレイミド(以下、これをMIと云
う)である。
飽和化合物を選んで用いることを必要としている。3種
の不飽和化合物とは、(a)1分子中にアリル基を2個
以上含んだトリアジン化合物(以下、これをTAと云う)
と、(b)1分子中にアリル基とアクリロイル基とを持
つたスピロアセタール化合物(以下、これをSAと云う)
と、(c)N−置換マレイミド(以下、これをMIと云
う)である。
上記(a)のTAに属する化合物の例は、次のようなもの
である。
である。
トリアリルイソシアヌレート(TAIC) 但し、Xは を表わし、この中のYは水素又はメチル基であつて、Y
が水素の場合はXはアリル基を表わし、Yがメチル基の
場合にはメタリル基を表わす。
が水素の場合はXはアリル基を表わし、Yがメチル基の
場合にはメタリル基を表わす。
トリアリルシアヌレート(TAC)但し、Xは上と同じ
く、アリル基又はメタリル基である。
く、アリル基又はメタリル基である。
TAは、TAIC単独であつても、TAC単独であつてもよい
が、またTAICとTACとを混合して用いることもできる。
さらに、それぞれを重合又は共重合させて、部分重合体
として用いることもできる、TAICとTACとは、何れも粘
度の低い液体であつて流動しやすい。だから、TAICとTA
Cとは、被塗布面上の小さな凹部へもよく侵入する。従
つて、平坦化の効果が大きい。TAICとTACとの部分重合
体は固体であるが、溶剤に溶解しやすくて低粘度の溶液
を生成するように調節できるので、矢張り平坦化の効果
が大きい。
が、またTAICとTACとを混合して用いることもできる。
さらに、それぞれを重合又は共重合させて、部分重合体
として用いることもできる、TAICとTACとは、何れも粘
度の低い液体であつて流動しやすい。だから、TAICとTA
Cとは、被塗布面上の小さな凹部へもよく侵入する。従
つて、平坦化の効果が大きい。TAICとTACとの部分重合
体は固体であるが、溶剤に溶解しやすくて低粘度の溶液
を生成するように調節できるので、矢張り平坦化の効果
が大きい。
一般にTAは、生成する皮膜の耐熱性を高め、また対薬品
性をも高める効果を持つている。従つて、TAを用いると
きはTAを10重量%以上を用いることが望ましい。
性をも高める効果を持つている。従つて、TAを用いると
きはTAを10重量%以上を用いることが望ましい。
上記の(b)に属する化合物はSAであつて、これは2種
の化合物の付加反応によつて生成される反応生成物であ
る。すなわち、ジアリンデンペンタエリスリツト に、ヒドロキシル基を有するアクリレート又はメタクリ
レートを付加させて得られた化合物である。SAは、1つ
の化学式で表現すことのできない一群の化合物の総称で
ある。SAは、特開昭57−60362号公報に記載されている
化合物である。
の化合物の付加反応によつて生成される反応生成物であ
る。すなわち、ジアリンデンペンタエリスリツト に、ヒドロキシル基を有するアクリレート又はメタクリ
レートを付加させて得られた化合物である。SAは、1つ
の化学式で表現すことのできない一群の化合物の総称で
ある。SAは、特開昭57−60362号公報に記載されている
化合物である。
SAは、一般に生成する皮膜の接着性を高めるとともに、
耐熱性を向上させる効果を持つているが、SAが非常に多
くなると皮膜の耐薬品性を低下させることとなる。
耐熱性を向上させる効果を持つているが、SAが非常に多
くなると皮膜の耐薬品性を低下させることとなる。
上記の(c)に属する化合物MIは、一般式 で表わされる化合物である。ここで、R1は炭素数が1〜
10のアリール基又はシクロアルキル基である。この化合
物の具体例を挙げると、シクロヘキシルマレイミド、フ
エニルマレイミド、2−クロロフエニルマレイミド、2
−メチルフエニルマレイミド、2,6−ジメチルマレイミ
ド、2,6−ジエチルマレイミドである。
10のアリール基又はシクロアルキル基である。この化合
物の具体例を挙げると、シクロヘキシルマレイミド、フ
エニルマレイミド、2−クロロフエニルマレイミド、2
−メチルフエニルマレイミド、2,6−ジメチルマレイミ
ド、2,6−ジエチルマレイミドである。
このうちで、シクロヘキシルマレイミドと、フエニルマ
レイミドとは反応性がよいので、短時間に硬化させるの
に適し、また耐熱性のよい皮膜を与える点で好ましい。
また、シクロヘキシルマレイミドと、2、6−ジエチル
フエニルマレイミドと、2−クロロフエニルマレイミド
とは、着色のない組成物を作るに適し、とくにシクロヘ
キシルマレイミドは光の透過率の大きい皮膜を与えるの
で好ましい。
レイミドとは反応性がよいので、短時間に硬化させるの
に適し、また耐熱性のよい皮膜を与える点で好ましい。
また、シクロヘキシルマレイミドと、2、6−ジエチル
フエニルマレイミドと、2−クロロフエニルマレイミド
とは、着色のない組成物を作るに適し、とくにシクロヘ
キシルマレイミドは光の透過率の大きい皮膜を与えるの
で好ましい。
TA、SA及びMIの3種の化合物の配合にあたつては、必要
な配合成分を何れも10重量%(以下、単に%という)以
上用いることが必要である。その場合の配合の詳細を説
明すると次のとおりである。まず、TAとSAとの混合につ
いては、TAが多いほど耐熱性が上るが、被塗布面への接
着性を考慮すると、TAとSAよりも多いことが望ましく、
従つてTAを60−90重量%(以下、単に%という)とし、
SAを10−40%とするのが好ましい。また、TAとMIとの混
合については、MIは接着性を改善するが、多過ぎると硬
化皮膜中に析出する傾向があり、同時に耐薬品性も低下
させる傾向があるので、これを少なくするのが好まし
い。また、SAとMIとの混合については、SAは接着性良好
であるが耐熱性が劣るので、MIを少量加えて耐熱性を向
上させるようにし、従つてSAを70−90%としMIを30−10
%とすることが好ましい。
な配合成分を何れも10重量%(以下、単に%という)以
上用いることが必要である。その場合の配合の詳細を説
明すると次のとおりである。まず、TAとSAとの混合につ
いては、TAが多いほど耐熱性が上るが、被塗布面への接
着性を考慮すると、TAとSAよりも多いことが望ましく、
従つてTAを60−90重量%(以下、単に%という)とし、
SAを10−40%とするのが好ましい。また、TAとMIとの混
合については、MIは接着性を改善するが、多過ぎると硬
化皮膜中に析出する傾向があり、同時に耐薬品性も低下
させる傾向があるので、これを少なくするのが好まし
い。また、SAとMIとの混合については、SAは接着性良好
であるが耐熱性が劣るので、MIを少量加えて耐熱性を向
上させるようにし、従つてSAを70−90%としMIを30−10
%とすることが好ましい。
なお、TA、SA及びMIの3種の化合物を混合する場合に
は、TAを20−60%、SAを20−40%、MIを10−20%の割合
とすることが望ましい。
は、TAを20−60%、SAを20−40%、MIを10−20%の割合
とすることが望ましい。
光増感剤としては、従来公知のものを用いる。光増感剤
は、これを大別すると、カルボニル化合物、有機過酸化
物、アゾ化合物及びハロゲン化合物の4種類となる。こ
のうちでは、カルボニル化合物が適している。それは重
合開始効率がよく、またガスや不純物の副生が少ないか
らである。
は、これを大別すると、カルボニル化合物、有機過酸化
物、アゾ化合物及びハロゲン化合物の4種類となる。こ
のうちでは、カルボニル化合物が適している。それは重
合開始効率がよく、またガスや不純物の副生が少ないか
らである。
光増感剤として働らくカルボニル化合物は、さらに反応
形式から次の3種のものに分類される。すなわち、水素
引抜き型、開烈型及び電荷移動型の3種である。この中
では、前2者が広く使用されている。それは、電荷移動
型のものではアミノ化合物を併用するので着色を起し易
いからである。水素引抜き型のものは、光励起された増
感剤が単量体又は溶剤から水素を引抜いてラジカルを生
成すると考えられる。開裂型のものは、光励起された増
感剤が、カルボニル基のα位で開裂し、2種のラジカル
を生成するので一般的には、水素引抜き型のものよりも
重合開始効率が高い。
形式から次の3種のものに分類される。すなわち、水素
引抜き型、開烈型及び電荷移動型の3種である。この中
では、前2者が広く使用されている。それは、電荷移動
型のものではアミノ化合物を併用するので着色を起し易
いからである。水素引抜き型のものは、光励起された増
感剤が単量体又は溶剤から水素を引抜いてラジカルを生
成すると考えられる。開裂型のものは、光励起された増
感剤が、カルボニル基のα位で開裂し、2種のラジカル
を生成するので一般的には、水素引抜き型のものよりも
重合開始効率が高い。
水素引抜き型の光増感剤は、例えば、ベンゾフエノン、
ミヒラーケトン、アントラキノン、キサントン、チオキ
サントンなどである。開裂型の光増感剤は、アセトフエ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフエノン、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケ
タール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケトン
などである。これらは単独で又は混合して用いることも
できる。光増感剤の使用量は上記(a)ないし(c)の
化合物の総重量に対して1ないし20%の割合とする。そ
の中では2ないし10%が好ましい。
ミヒラーケトン、アントラキノン、キサントン、チオキ
サントンなどである。開裂型の光増感剤は、アセトフエ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフエノン、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケ
タール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケトン
などである。これらは単独で又は混合して用いることも
できる。光増感剤の使用量は上記(a)ないし(c)の
化合物の総重量に対して1ないし20%の割合とする。そ
の中では2ないし10%が好ましい。
熱重合開始剤としては、従来公知のものを用いる。熱重
合開始剤は、パーオキサイドと呼ばれている化合物を使
用することができる。例を挙げれば、n−ブチル−4、
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、キユメ
ンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等であ
る。これらの熱重合開始剤は単独で又は混合して用いる
ことができる。熱重合開始剤の使用量は、上記(a)な
いし(c)の化合物の総重量に対して1ないし15%の割
合とする。
合開始剤は、パーオキサイドと呼ばれている化合物を使
用することができる。例を挙げれば、n−ブチル−4、
4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、キユメ
ンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハ
イドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等であ
る。これらの熱重合開始剤は単独で又は混合して用いる
ことができる。熱重合開始剤の使用量は、上記(a)な
いし(c)の化合物の総重量に対して1ないし15%の割
合とする。
上記の必須成分のほか、この組成物は、これに溶剤を加
えて用いることができ、またそのほか種々の添加剤を加
えて用いることができる。溶剤は、この組成物の粘度を
さらに低下させて塗布しやすくするために用いる。ま
た、添加剤は、例えば、他の反応性成分や、被塗布面へ
の接着性をさらに向上させるための接着性改善剤や、流
動性を改善するための流動性改善剤のようなものであ
る。
えて用いることができ、またそのほか種々の添加剤を加
えて用いることができる。溶剤は、この組成物の粘度を
さらに低下させて塗布しやすくするために用いる。ま
た、添加剤は、例えば、他の反応性成分や、被塗布面へ
の接着性をさらに向上させるための接着性改善剤や、流
動性を改善するための流動性改善剤のようなものであ
る。
溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエールアセテート、ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸
ブチルなどを用いることができる。
ケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエールアセテート、ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸
ブチルなどを用いることができる。
添加剤としての反応性成分は、上記(a)ないし(c)
の化合物と反応して硬化するものである。反応性成分
は、単官能及び多官能の(メタ)アクリレート、アリル
エステル例えばジアリルフタレート、芳香族炭化水素類
例えばスチレンなどである。この成分が多くなると、耐
熱性及び耐薬品性が低下するので、この成分は上記
(a)ないし(c)の化合物の総重量に対して20%以下
とする。
の化合物と反応して硬化するものである。反応性成分
は、単官能及び多官能の(メタ)アクリレート、アリル
エステル例えばジアリルフタレート、芳香族炭化水素類
例えばスチレンなどである。この成分が多くなると、耐
熱性及び耐薬品性が低下するので、この成分は上記
(a)ないし(c)の化合物の総重量に対して20%以下
とする。
添加剤としての接着性改善剤の例は、被塗布面への接着
性を良好にするために加えられるアミノシラン、エポキ
シシラン、アクリルシランなどである。また、流動性改
善剤としては、フルオロアルキルエステル、フルオロア
ルキルポリオキシエチレンのようなものである。
性を良好にするために加えられるアミノシラン、エポキ
シシラン、アクリルシランなどである。また、流動性改
善剤としては、フルオロアルキルエステル、フルオロア
ルキルポリオキシエチレンのようなものである。
上記(a)ないし(c)の化合物、光増感剤、熱重合開
始剤、溶剤及び添加剤の混合順序には、格別の限定がな
い。すなわち、どれを先にどれをあとにしてもよい。し
かし、これらのうち固体状を呈するものは、溶剤その他
液体状を呈するものにまず溶解してから混合するのが好
ましい。
始剤、溶剤及び添加剤の混合順序には、格別の限定がな
い。すなわち、どれを先にどれをあとにしてもよい。し
かし、これらのうち固体状を呈するものは、溶剤その他
液体状を呈するものにまず溶解してから混合するのが好
ましい。
この発明の組成物を使用するには、まず被塗布面を水平
に置き、この上にこの発明の組成物を塗布する。こうし
て組成物が一様に拡がり隅々までも浸透したのち、組成
物に光、とくに紫外線を照射し、それと同時に又はその
後にこれを加熱する。塗布の手段には格別限定がない
が、薄い平坦な皮膜を形成するには、スピンコーテイン
グ、ロールコーテイング、オフセツト印刷、スクリーン
印刷などが有効であり、スピンコーテイングが望まし
い。紫外線の照射は、常温は高圧水銀灯を照射するな
ど、従来の手段をそのまま用いる。露光量は200−500mJ
/cm2とするがよく、その中では300mJ/cm2程度が望まし
い。加熱は、2段階で行うのが好ましく、初め130−150
℃に10〜30分間加熱し、その後に230−250℃に0.5−2
時間加熱することが好ましい。
に置き、この上にこの発明の組成物を塗布する。こうし
て組成物が一様に拡がり隅々までも浸透したのち、組成
物に光、とくに紫外線を照射し、それと同時に又はその
後にこれを加熱する。塗布の手段には格別限定がない
が、薄い平坦な皮膜を形成するには、スピンコーテイン
グ、ロールコーテイング、オフセツト印刷、スクリーン
印刷などが有効であり、スピンコーテイングが望まし
い。紫外線の照射は、常温は高圧水銀灯を照射するな
ど、従来の手段をそのまま用いる。露光量は200−500mJ
/cm2とするがよく、その中では300mJ/cm2程度が望まし
い。加熱は、2段階で行うのが好ましく、初め130−150
℃に10〜30分間加熱し、その後に230−250℃に0.5−2
時間加熱することが好ましい。
(発明の効果) この発明によれば、(a)ないし(c)の3種の化合物
の中から、(b)を必須としてこれに(a)及び/又は
(c)を加えて使用するが、その3種の化合物は、何れ
も互いに相溶し合うので、広い範囲にわたつて所望の割
合に混合して均一の組成物とすることができ、従つて得
られる硬化物が透明で美麗なものとなる。また(a)な
いし(c)の3種の化合物は、何れも光増感剤及び又は
熱重合開始剤の作用により容易に重合する性質のもので
あるから、組成物は塗布後に重合してそのまま強固な皮
膜を形成する。その際、3種の化合物は、粘度の低い液
体又は溶液を形成するので、この発明の組成物は被塗布
面上の小さな凹所へもよく浸透し、従つて平坦な自由表
面を形成するから、平坦な表面を得ることができる。ま
た、この発明の組成物は、アリル基及びアクリロイル基
の重合又はマレイミド基の重合によつて硬化を行うの
で、硬化を適度の速度で行うことができ、そのまま重合
して強固な皮膜を形成する。とくに、この組成物は、1
分子中にアリル基とアクリロイル基とを持ったスピロア
セタール化合物を必須とし、これに1分子中にアリル基
を2個以上含んだトリアジン化合物及び/又は置換マレ
イミドとを加えることとしているから、これらの混合物
が何れも環状構造を持つために、これらのものが相互に
重合し合つて生成した硬化物は、耐熱性と耐薬品性とが
良好となる。とくに硬化物中にはエステル結合がないか
又はあつても少ないので、酸及びアルカリに対する抵抗
性が強い。従つて、この発明の組成物は、一般の塗料と
して有用であるだけでなく、液晶表示素子、電荷結合型
素子のカラーフイルター表面の平坦化剤、カラーフイル
ター基板の製造などに有用なものとなる。
の中から、(b)を必須としてこれに(a)及び/又は
(c)を加えて使用するが、その3種の化合物は、何れ
も互いに相溶し合うので、広い範囲にわたつて所望の割
合に混合して均一の組成物とすることができ、従つて得
られる硬化物が透明で美麗なものとなる。また(a)な
いし(c)の3種の化合物は、何れも光増感剤及び又は
熱重合開始剤の作用により容易に重合する性質のもので
あるから、組成物は塗布後に重合してそのまま強固な皮
膜を形成する。その際、3種の化合物は、粘度の低い液
体又は溶液を形成するので、この発明の組成物は被塗布
面上の小さな凹所へもよく浸透し、従つて平坦な自由表
面を形成するから、平坦な表面を得ることができる。ま
た、この発明の組成物は、アリル基及びアクリロイル基
の重合又はマレイミド基の重合によつて硬化を行うの
で、硬化を適度の速度で行うことができ、そのまま重合
して強固な皮膜を形成する。とくに、この組成物は、1
分子中にアリル基とアクリロイル基とを持ったスピロア
セタール化合物を必須とし、これに1分子中にアリル基
を2個以上含んだトリアジン化合物及び/又は置換マレ
イミドとを加えることとしているから、これらの混合物
が何れも環状構造を持つために、これらのものが相互に
重合し合つて生成した硬化物は、耐熱性と耐薬品性とが
良好となる。とくに硬化物中にはエステル結合がないか
又はあつても少ないので、酸及びアルカリに対する抵抗
性が強い。従つて、この発明の組成物は、一般の塗料と
して有用であるだけでなく、液晶表示素子、電荷結合型
素子のカラーフイルター表面の平坦化剤、カラーフイル
ター基板の製造などに有用なものとなる。
次に実施例と比較例とを挙げて、この発明に係る組成物
のすぐれている所以を具体的に明らかにする。以下で単
に部というのは重量部を意味し、また、%というのは特
別のことわりのない限り重量%を意味する。
のすぐれている所以を具体的に明らかにする。以下で単
に部というのは重量部を意味し、また、%というのは特
別のことわりのない限り重量%を意味する。
実施例1 この実施例では、(a)の化合物としてトリアリルイソ
シアヌレートを用い、(b)の化合物として、ジアリリ
デンペンタエリスリットとヒドロキシル基を有するアク
リレート化合物との反応生成物であるスピラックU−30
00(昭和高分子社製)を用いることとし、これから作っ
た硬化性組成物を、液晶表示素子に相当する表面の平坦
化剤として用いた。
シアヌレートを用い、(b)の化合物として、ジアリリ
デンペンタエリスリットとヒドロキシル基を有するアク
リレート化合物との反応生成物であるスピラックU−30
00(昭和高分子社製)を用いることとし、これから作っ
た硬化性組成物を、液晶表示素子に相当する表面の平坦
化剤として用いた。
(凹凸カラーフィルター用リレーフ画像表面の作成) 10%のカゼイン水溶液に、カゼインに対して10%の重ク
ロム酸アンモニウムを溶解し、ガラス板にスピンコート
した。この上に、画線幅と画線間隔が何れも100μmの
テスト用フォトマスクを重ね、マスクアライナー(ミカ
サ MA 10)で紫外線を照射し、水で現像し、次いで乾
燥してガゼイン画像とした。
ロム酸アンモニウムを溶解し、ガラス板にスピンコート
した。この上に、画線幅と画線間隔が何れも100μmの
テスト用フォトマスクを重ね、マスクアライナー(ミカ
サ MA 10)で紫外線を照射し、水で現像し、次いで乾
燥してガゼイン画像とした。
このガゼイン層の厚さを、表面粗さ計(小坂研究所製、
サーフコーダ SE 30H)で測定したところ、2.10μm
であった。
サーフコーダ SE 30H)で測定したところ、2.10μm
であった。
(組成物の塗布) 下記の混合物を硬化性組成物とした。
トリアリルイソシアヌレート 70部 スピラック U−3000 30部 光増感剤(メルク社製、ダロキュア116) 5部 熱重合開始剤(日本油脂社製、パークミルD) 2部 弗素系界面活性剤(住友スリーエム社製、フロラード
FC 430) 0.5部 溶剤(メチルセロソルブアセテート) 200部 上記の硬化組成物を前述のガゼイ画像の上に注ぎ、1500
rpmでスピンコートした。次いで、この塗布板を露光機
のベルトに乗せ、80W/cmの高圧水銀灯で300mJ/cm2の紫
外線を照射した。塗布面のべたつきはなかったが、念の
ために150℃のオーブン中で15分間加熱し、さらに引き
続いて240℃で1時間加熱して硬化させた。
FC 430) 0.5部 溶剤(メチルセロソルブアセテート) 200部 上記の硬化組成物を前述のガゼイ画像の上に注ぎ、1500
rpmでスピンコートした。次いで、この塗布板を露光機
のベルトに乗せ、80W/cmの高圧水銀灯で300mJ/cm2の紫
外線を照射した。塗布面のべたつきはなかったが、念の
ために150℃のオーブン中で15分間加熱し、さらに引き
続いて240℃で1時間加熱して硬化させた。
その後、表面の凹凸を表面粗さ計で測定したところ、表
面の凹凸は0.07μmであり、表面は充分平坦化されてい
ると認められた。なお、ガラス面から硬化膜の最も高い
面までの厚さは、2.72μmであった。
面の凹凸は0.07μmであり、表面は充分平坦化されてい
ると認められた。なお、ガラス面から硬化膜の最も高い
面までの厚さは、2.72μmであった。
また、硬化膜を剥がして熱重量分析を行ったところ、熱
解開始温度は315℃であった。さらに非画線部分に幅0.5
mmの傷をつけ、この傷をガラス面にまで届かせておい
て、これを次の3種の薬品にそこに記載の温度で10分間
浸漬して、耐薬品性を調べた。
解開始温度は315℃であった。さらに非画線部分に幅0.5
mmの傷をつけ、この傷をガラス面にまで届かせておい
て、これを次の3種の薬品にそこに記載の温度で10分間
浸漬して、耐薬品性を調べた。
N−メチルピロリドン 25℃ 5%苛性カリ水溶液 60℃ 18%塩酸+2%硝酸 60℃ 浸漬後、傷口を顕微鏡で観察したが、全く変化を認めな
かった。次に硬化膜を乾燥して、浸漬前後の膜厚の変化
を測定したが変化量は何れも、耐熱性も耐薬品性も良好
であると認められた。
かった。次に硬化膜を乾燥して、浸漬前後の膜厚の変化
を測定したが変化量は何れも、耐熱性も耐薬品性も良好
であると認められた。
実施例2 この実施例では、(a)の化合物としてトリアリルイソ
シアネートを用い、(b)の化合物としてジアリリデン
ペンタエリスリットとヒドロキシル基を有するアクリレ
ート化合物との反応生成物である市販品(昭和高分子社
製、スピラックU−3000)を用い、(c)の化合物とし
てシクロヘキシルマレイミドを用い、これを実施例1で
用いたと同じカゼイン画像上に塗布した。
シアネートを用い、(b)の化合物としてジアリリデン
ペンタエリスリットとヒドロキシル基を有するアクリレ
ート化合物との反応生成物である市販品(昭和高分子社
製、スピラックU−3000)を用い、(c)の化合物とし
てシクロヘキシルマレイミドを用い、これを実施例1で
用いたと同じカゼイン画像上に塗布した。
下記の化合物を下記の割合に混合して、硬化性組成物と
した。
した。
トリアリルイソシアヌレート 20部 スピラックU−3000 70部 シクロヘキシルマレイミド 10部 光増感剤(チバガイギー社製、イルガキュア184) 5部 熱重合開始剤(ジクミルパーオキサイド) 2部 接着改良剤(信越化学社製、信越シリコーンKBM503) 4部 溶剤(メチルセロソルブアセテート) 40部 上記の混合物から成る硬化性組成物を実施例1と全く同
様にして、ガゼイン画像の上に塗布した。その後も実施
例1と全く同様にして紫外線で照射し、加熱して硬化さ
せた。
様にして、ガゼイン画像の上に塗布した。その後も実施
例1と全く同様にして紫外線で照射し、加熱して硬化さ
せた。
その後、表面の凹凸を表面粗さ計で測定したところ、表
面の凹凸は0.03−0.07μmの範囲内にあった。またガラ
ス面から硬化膜表面までの厚みは2.87μmであった。こ
れをもとの段差が2.10μmだったのに比べると、表面は
充分平坦化されていると認められた。
面の凹凸は0.03−0.07μmの範囲内にあった。またガラ
ス面から硬化膜表面までの厚みは2.87μmであった。こ
れをもとの段差が2.10μmだったのに比べると、表面は
充分平坦化されていると認められた。
また、硬化膜が剥がして熱分解開始温度を測定したとこ
ろ、熱解開始温度は325℃であった。さらに実施例1と
全く同様にして、耐薬品性を調べたところ、3種の薬品
の何れによっても全く侵されていないことを認めた。
ろ、熱解開始温度は325℃であった。さらに実施例1と
全く同様にして、耐薬品性を調べたところ、3種の薬品
の何れによっても全く侵されていないことを認めた。
比較例1 この比較例では、硬化性組樹脂として、アクリル共重合
物を用いて、実施例1で用いたと同じ凹凸表面上に塗布
し硬化させた。
物を用いて、実施例1で用いたと同じ凹凸表面上に塗布
し硬化させた。
アクリル共重合物としては、グリシジルメタクリレート
60%と、ヒドロキシベンザルアセトフェノンのメタクリ
レート40%から成る共重合物で、重量平均分子量が7.1
×105で、且つ数平均分子量が3.5×105のものを用い
た。
60%と、ヒドロキシベンザルアセトフェノンのメタクリ
レート40%から成る共重合物で、重量平均分子量が7.1
×105で、且つ数平均分子量が3.5×105のものを用い
た。
上記アクリル共重合物に、さらに下記のもを下記の割合
に混合して、硬化性組成物とした。
に混合して、硬化性組成物とした。
上記アクリル共重合物 10部 溶剤(エチルセロソルブアセテート) 90部 上記の組成物を、実施例1で用いたと同じカゼイン画像
上に1500rpmでスピンコートした。次いで、この塗布板
を90℃で10分間乾燥し、その後、これを露光機のベルト
に乗せ、80W/cmの高圧水銀灯で400mJ/cm2の紫外線を照
射した。引き続いてさらに170℃のオーブ中で20分間加
熱し、硬化させた。
上に1500rpmでスピンコートした。次いで、この塗布板
を90℃で10分間乾燥し、その後、これを露光機のベルト
に乗せ、80W/cmの高圧水銀灯で400mJ/cm2の紫外線を照
射した。引き続いてさらに170℃のオーブ中で20分間加
熱し、硬化させた。
その後、表面の凹凸を表面粗さ計で測定したところ、表
面の凹凸は0.7μmであった。これにより平坦化する効
果が劣ることが認められた。
面の凹凸は0.7μmであった。これにより平坦化する効
果が劣ることが認められた。
実施例3 下記混合物を用い、実施例1と同様の手順で硬化膜を作
成し、耐薬品試験を行った。
成し、耐薬品試験を行った。
スピラック U−3000 70部 2,6-ジエチルフェニルマレイミド(大八化学工業所社
製、E−PMI) 30部 イルガキュア 184 4部 パークミル D 2部 フロラード FC 430 0.5部 メチルセロソルブアセテート 30部 硬化膜の膜厚は3.20μmであり、平坦化性は良好であっ
た。
製、E−PMI) 30部 イルガキュア 184 4部 パークミル D 2部 フロラード FC 430 0.5部 メチルセロソルブアセテート 30部 硬化膜の膜厚は3.20μmであり、平坦化性は良好であっ
た。
又、耐薬品性試験では、N−メチルピロリドンでは0.08
μm増加、苛性カリ水溶液では変化がなかった。又、塩
酸・硝酸水溶液では0.1μm減少したが、顕微鏡観察で
は全く異常が認められなかった。
μm増加、苛性カリ水溶液では変化がなかった。又、塩
酸・硝酸水溶液では0.1μm減少したが、顕微鏡観察で
は全く異常が認められなかった。
比較例2 実施例3で用いた2,6-ジエチルフェニルマレイミドを添
加せず、スピラック U−3000を100部とする以外は、
実施例3と同じ条件で試験を行った。
加せず、スピラック U−3000を100部とする以外は、
実施例3と同じ条件で試験を行った。
硬化膜面の平坦化性は良好であったが、耐薬品試験後、
膜厚変化を測定したところ、N−メチルピロリドンでは
0.32μm減少、塩酸・硝酸水溶液では0.25μm減少した
上、点状剥離を生じた。苛性カリ水溶液では0.30μm減
少と共に、多数の亀裂を生じた。
膜厚変化を測定したところ、N−メチルピロリドンでは
0.32μm減少、塩酸・硝酸水溶液では0.25μm減少した
上、点状剥離を生じた。苛性カリ水溶液では0.30μm減
少と共に、多数の亀裂を生じた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 4/00 PDS 7921−4J 5/00 PNW 6904−4J 129/10 PFP 6904−4J
Claims (5)
- 【請求項1】(a)1分子中にアリル基を2個以上含ん
だトリアジン化合物と、(b)1分子中にアリル基とア
クリロイル基とを持ったスピロアセタール化合物と、
(c)N−置換マレイミドとの3種の化合物のうち、上
記(b)のスピロアセタール化合物に、上記(a)のト
リアジン化合物及び/又は上記(c)のN−置換マレイ
ミドを混合して得られた混合物に、光増感剤及び/又は
熱重合開始剤を加えてなる硬化性組成物。 - 【請求項2】トリアジン化合物が、25℃における粘度が
20−5000センチポイズの液体であることを特徴とする、
特許請求の範囲第1項に記載する硬化性組成物。 - 【請求項3】トリアジン化合物が、アリル基を2個以上
含んだトリアジン化合物の重合体又は共重合体であるこ
とを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載する硬化
性組成物。 - 【請求項4】スピロアセタール化合物がジアリリデンペ
ンタエリスリットとヒドロキシル基を持ったアクリレー
ト又はメタアクリレートとの反応生成物であることを特
徴とする、特許請求の範囲第1−3項の何れかの項に記
載する硬化性組成物。 - 【請求項5】N−置換マレイミドがN−シクロヘキシル
マレイミドであることを特徴とする、特許請求の範囲第
1−4項の何れかの項に記載する硬化性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1280760A JPH0670106B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1280760A JPH0670106B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 硬化性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03140313A JPH03140313A (ja) | 1991-06-14 |
JPH0670106B2 true JPH0670106B2 (ja) | 1994-09-07 |
Family
ID=17629573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1280760A Expired - Lifetime JPH0670106B2 (ja) | 1989-10-26 | 1989-10-26 | 硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0670106B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2665852B2 (ja) * | 1992-01-17 | 1997-10-22 | 中国塗料株式会社 | コンクリート型枠用木製合板 |
EP1167395B1 (en) * | 2000-06-19 | 2008-11-19 | Toagosei Co., Ltd. | Crosslinkable resin compositions |
CN103764697A (zh) * | 2011-08-26 | 2014-04-30 | 株式会社Adeka | 固化性组合物及固化物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5638310A (en) * | 1979-09-07 | 1981-04-13 | Hitachi Ltd | Bismaleimide-triallyl isocyanurate polymer and its preparation |
JPS61266402A (ja) * | 1985-05-20 | 1986-11-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 耐熱性樹脂組成物 |
JPH0618830B2 (ja) * | 1985-11-06 | 1994-03-16 | 住友化学工業株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物 |
-
1989
- 1989-10-26 JP JP1280760A patent/JPH0670106B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03140313A (ja) | 1991-06-14 |
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