JP3786181B2 - 感光性樹脂組成物、スペーサーおよび液晶表示素子 - Google Patents

感光性樹脂組成物、スペーサーおよび液晶表示素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物、それを材料とした液晶表示素子スペーサーおよび液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶ディスプレイ(LCD)のギャップを制御する技術としては、二枚の基板の中間にガラスビーズ、プラスチックビーズなどのスペーサー粒子を散布し、それらの大きさによって液晶層の厚みを制御する方式が用いられている。しかし、この方式では、つぎのような問題があった。
1)スペーサー粒子が有効画素部内に配置された場合、スペーサー粒子の存在する面積部分の画素は表示に寄与しないため、コントラストおよび開口率が低下し、表示品位が低下する。
2)スペーサー粒子の移動による配向膜の損傷、スペーサー粒子の凝集、スペーサー粒子周辺の配向異常により表示不良を引き起こす。
3)スペーサー粒子径のバラツキによりギャップムラが生じやすい。
4)スペーサー粒子径が小さくなるとパネル強度が低下する。
さらに、これらの問題は、LCDが大画面化、高精細化(狭ギャップ化、高解像度化)するにつれて顕著になる。
【0003】
これらの問題を解決するためにスペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が提案された。この方法によれば、感光性樹脂を基板に塗布し所定のマスクを介し紫外線を照射した後、現像してドット状やストライプ状のスペーサーを形成することができる。これによると有効画素部以外の場所にスペーサーを形成することができる。さらにこの方法だと、セルギャップを感光性樹脂の塗布膜厚によりコントロールできるためギャップ幅の制御が容易で、精度が高くなり上記問題を解決できる。
【0004】
LCDを製造する工程において、スペーサーとラビングされた配向膜を備える方法は、以下の3通りの方法が使用できる。
(1) 配向膜を塗布する前にスペーサーを形成し、塗布後にラビングを行う。
(2) 配向膜を塗布した後にスペーサー形成し、ラビングを行う。
(3) ラビングした配向膜にスペーサーを形成する。
【0005】
感光性樹脂により形成されたスペーサーを、これら(1)(3)のすべての方法で使用可能にするためには、次のような特性が必要とされる。
・スペーサーを形成するフォトリソグラフィー工程においては、歩留まり向上のため、
1)高感度であること。
2)現像後、現像残渣(スカム)がないこと。
・形成されたスペーサーには、
1)配向膜を塗布する前の洗浄工程における耐アルカリ性、耐水性を備えていること。
2)配向膜に使用されている溶剤への耐溶剤性を備えていること。
3)配向膜の焼成工程で熱変形を起こさない耐熱性を備えていること。
4)ラビングにより表示不良が生じないようラビング耐性が高いこと。
5)液晶配向不良を生じさせず、電圧保持率、残留直流電圧(残留DC)を低下させないこと。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決しようとする課題は、フォトリソグラフィーにより液晶表示素子用スペーサーを形成する際の新規な感光性樹脂組成物を提供することであり、さらに詳しくは従来特性を兼備し、高感度で、現像残渣(スカム)のない優れた現像性、耐溶剤性を備えたスペーサーの形成材料として好適なネガ型の感光性樹脂組成物を提供することである。さらに該樹脂組成物で形成されるスペーサーおよび液晶表示素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定構造のアルカリ可溶性樹脂[A]、エチレン性不飽和結合を有する化合物[B]、特定構造のベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]および4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成されるスペーサーは、耐溶剤性、耐熱性、およびラビング耐性に優れ、液晶配向不良を生じさせず、電圧保持率、残留DCを低下させないといった特性も兼備していることを見出し、本発明を達成するに至った。更に、この系にエポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]を添加して得られる感光性樹脂組成物は上記組成物と同様な特性を有すると共に、更に、より一層耐アルカリ性および耐水性が改善された塗膜を与えることが明らかになった。
【0008】
本発明の感光性樹脂組成物は、つぎの項で示される。
(1) アルカリ可溶性樹脂[A]、エチレン性不飽和結合を有する化合物[B]、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]および4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物であって、アルカリ可溶性樹脂[A]が、不飽和カルボン酸モノマー(a−1)と一般式(1)
Figure 0003786181

(ここで、R は水素原子またはメチル基を示し;R は水素原子、または炭素数1〜5のアルキル基を示し;nは1または2である)で表されるラジカル重合性モノマー(a−2)とラジカル重合性モノマー(a−3)[(a−1)と(a−2)以外のラジカル重合性モノマー]の共重合体であり、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤 [ ] が一般式(2)
Figure 0003786181

(R 、R 、R およびR はそれぞれ独立に炭素数1〜13のアルキル基、X およびX はそれぞれ独立に−O−、若しくは−NH−である)で表される化合物である感光性樹脂組成物
) 一般式(1)において、R1およびR2が水素原子である(1)項に記載された感光性樹脂組成物。
) 一般式(2)においてX1およびX2が共に−O−である()項に記載された感光性樹脂組成物。
(1)項に記載のエチレン性不飽和結合を有する化合物[B]がエチレン性不飽和結合を3〜6個有する化合物である(1)〜()のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
(1)項に記載のエチレン性不飽和結合を有する化合物[B]のエチレン性不飽和結合がアクリロイル基若しくはメタクリロイル基である(1)〜()項いずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
ポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]が更に添加された(1)〜()項のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
) エポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]がエポキシ基を有するラジカル重合性モノマー(a−4)の重合体または該モノマー(a−4)とその他のラジカル重合性モノマー(a−5)との共重合体である()項に記載された感光性樹脂組成物。
【0009】
本発明の塗膜、スペーサーおよび液晶表示素子は次の項に示される。
) (1)〜()項のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物を用いて形成された塗膜。
) (1)〜()項のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物を用いて形成された液晶表示素子用スペーサー。
10) 感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィーによってパターニングした後、熱硬化することにより形成された()項に記載された液晶表示素子用スペーサー。
11) ()若しくは(10)項に記載されたスペーサーを具備する液晶表示素子。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性樹脂組成物に用いられるアルカリ可溶性樹脂[A]は、不飽和カルボン酸モノマーの1種または2種以上とその他のラジカル重合性化合物とを共重合させて得られる。
【0011】
不飽和カルボン酸モノマー(a−1)としては、[以下、(メタ)はメタがある場合とない場合の両方の化合物を含むことを示す](メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。これらは、単独または組み合わせて用いられる。
【0012】
その他のラジカル重合性化合物としては、まず、一般式(1)
【化5】
Figure 0003786181
(ここで、R1は水素原子またはメチル基を示し;R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を示し;nは0〜5の整数である)で表されるラジカル重合性モノマー(a−2)があげられる。
【0013】
つぎに、前記モノマー(a−1)と(a−2)以外のラジカル重合性モノマー(a−3)として、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル;3−シクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、N−メチルー2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類などがあげられる。
【0014】
市販品としては、大阪有機化学(株)製の“ビスコート#193”、“同#320”、“同#2311HP”、“同#220”、“同#2000”、“同#2100”、“同#2150”、“同#2180”、“同3F”、“同3FM”、“同4F”、“同4FM”、“同6FM”、“同8F”、“同8FM”、“同17F”、“同17FM”、“同MTG”;東亞合成(株)製の“アロニックスM−101”、“同M−102”、“同M−110”、“同M−113”、“同M−117”、“同M−120”、“同M−5300”、“同M−5400”、“同M−5600”、“同M−5700”、“同TO−850”、“同TO−851”、“同TO−1248”、“同TO−1249”、“同TO−1301”、“同TO−1315”、“同TO−1317”、“同TO−981”、“同TO−1215”、“同TO−1316”、“同TO−1322”、“同TO−1342”、“同TO−1340”、“同TO−1225”;日本化薬(株)製の“KAYARAD R−564”、“同R−128H”;日立化成工業(株)製の“FANCRYL FA−511A”、“同FA−512A”、“同FA−513A”、“同FA−513M”、“同FA−711MM”、“同FA−712HM”などが挙げられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。
【0015】
その他のラジカル重合性モノマー[(a−1)以外のラジカル重合性モノマー]として二種以上のモノマーを使用するのが好ましく、式(1)で示されるモノマー(a−2)と、(a−1)および(a−2)以外のモノマーであるラジカル重合性モノマー(a−3)との組み合わせがより好ましい。
【0016】
エポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]は、エポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)の1種の重合体もしくは2種以上の共重合体、またはエポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)の1種もしくは2種以上とその他のラジカル重合性化合物(a−5)とを共重合させて得られる。
【0017】
エポキシ基を有するラジカル重合性モノマー(a−4)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。その他のラジカル重合性化合物(a−5)としては、前述した不飽和カルボン酸モノマー(a−1)、一般式(1)で表されるラジカル重合性モノマー(a−2)およびラジカル重合性モノマー(a−3)(ただし(a−4)を除く)が挙げられる。これらは単独であるいは組み合わせて用いられる。その他のラジカル重合性化合物(a−5)としては、モノマー(a−3)の項で列挙したモノマーを使用することができる。
【0018】
上述のアルカリ可溶性樹脂[A]は上記不飽和カルボン酸モノマーおよびその他のラジカル重合性モノマーを共重合体成分とし、その含有量は、得られる感光性樹脂組成物の特性などに応じて適宜選定できるが、通常共重合体構成単位を不飽和カルボン酸モノマーを5〜40重量%好ましくは10〜20重量%、その他のラジカル重合性モノマーを95〜60重量%好ましくは90〜80重量%含有している。
【0019】
不飽和カルボン酸モノマーからの共重合構成単位が、5重量%未満であるとアルカリ現像液に溶解しにくくなり、40重量%を超えるとアルカリ現像液に対する溶解性が大きくなりすぎ、現像後の皮膜に膜荒れが発生しやすくなる傾向にある。
【0020】
その他のラジカル重合性モノマーからの共重合体構成単位が、60重量%未満であるとアルカリ現像液に対する溶解性が大きくなりすぎ、95重量%を超えるとアルカリ現像液に溶解しにくくなる。
【0021】
その他のラジカル重合性モノマーのうち式(1)で示される(a−2)で表わされるラジカル重合性モノマーを共重合体中に導入すると、アルカリ水溶液に対する溶解性が増し、現像時間が短くなる。モノマー中の含有量は30重量%以下であるが、5重量%以下だと溶解性増加の効果はわずかであり、30重量%以上だと、溶解性が大きくなりすぎ、現像後の皮膜に膜荒れが発生しやすくなる。
【0022】
エポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]は、上記エポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)の1種の重合もしくは2種以上の共重合、またはエポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)の1種もしくは2種以上とその他のラジカル重合性化合物(a−5)の共重合で得られる。それらの含有量は、得られる感光性樹脂組成物の特性などに応じて適宜選定できるが、エポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)に基づく構成単位が、通常20〜100重量%好ましくは50〜100重量%、その他のラジカル重合性化合物(a−5)に基づく構成単位が、通常0〜80重量%好ましくは0〜50重量%である。
【0023】
エポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(a−4)に基づく構成単位が20重量%未満、または、その他のラジカル重合性化合物(a−5)に基づく構成単位が80重量%を超えると、パターニング後、熱硬化して得られた皮膜の耐アルカリ性が低下する場合がある。
【0024】
アルカリ可溶性樹脂[A]およびエポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]は、従来の公知の重合方法によって得られる。重合溶媒は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トルエン、キシレン、γーブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフランなどが好ましい。特にメタノール、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。もちろん2種以上の混合溶媒でもよい。
【0025】
重合は通常モノマー濃度5〜50重量%、重合開始剤0.01〜5重量%、反応温度50〜160℃、反応時間3〜12時間で行う。分子量を調節するためにチオグリコール酸などの連鎖移動剤を加えてもよい。反応終了後、重合液をそのまま、または反応液を大量の非溶媒中に投入してオリゴマーや未反応モノマーを除去して生成した沈殿を乾燥したものを、感光性樹脂組成物用樹脂組成物として使用する。重合液を大量の非溶媒中に投入して精製する場合は、メタノールと酢酸エチルの混合液を重合溶媒とし、シクロヘキサンもしくは酢酸エチル/シクロヘキサン混液を非溶媒として使用すると乾燥性が良好で好ましい。
【0026】
このようにして得られたアルカリ可溶性樹脂[A]およびエポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]の分子量は特に限定されないが、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒としたGPCによる分析で、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量(Mw)が、通常1,000〜100,000好ましくは2,000〜30,000のものを用いるのが望ましい。
【0027】
アルカリ可溶性樹脂[A]およびエポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]のポリエチレンオキシド換算重量平均分子量(Mw)が1,000未満では膜の強度が弱く、現像時の膜荒れ、パターンの剥離が起きやすい。一方、200,000を超えると、現像性や感度が低下したり、現像後に残査が残ることがある。
【0028】
エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物[B]としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸誘導体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキルエステル類;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート化合物;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。
【0029】
また、これら化合物として、市販品の単官能または多官能(メタ)アクリレート化合物をそのまま用いることができる。具体的には、東亜合成化学工業(株)製の“アロニックスM−5400”、“同M−5700”、“同M−215”、“同M−220”、“同M−245”、“同M−305”、“同M−309”、“同M−315”、“同M−400”、“同M−450”、“同M−8060”、“同M−8560”;大阪有機化学工業(株)製の“ビスコート#295”、“同#300”、“同#360”、“同#400”;日本化薬(株)製の“KAYARAD TMPTA”、“同PET−30”、“同DPHA”、“同D−310”、“同DPCA−60”;日立化成工業(株)製の“FANCRYL FA−511A”、“同FA−512A”、“同FA−513A”、“同FA−513M”、“同FA−711MM”、“同FA−712HM”などを挙げることができる。
【0030】
上述のうち好ましい化合物としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、“アロニックスM−305”、“同M−309”、“同M−400”、“同M−450”、“ビスコート#300”、“同#400”、“KAYARAD TMPTA”、“同DPHA”、“同D−310”、“同PET−30”などの二重結合を3個以上有する多官能(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。
【0031】
ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]としては、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが挙げられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。
【0032】
また、上記光重合開始剤[C]と他の光重合開始剤とを組み合わせて用いることもできる。他の光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6ートリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンがあげられる。市販品としてはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)の“Irgacure651”、“同184”、“同500”、“同369”、“同907”、“同819”;BASFジャパン(株)製の“LucirinTPO”;みどり化学(株)製の“TAZ−104”、“同106”、“同110”、“同118”などが挙げられる。
【0034】
また、[C]と他の光重合開始剤との好ましい組み合わせとしては、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure907”との併用、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure907”との併用、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure907”との併用、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure369”との併用、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure369”との併用、および3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンと“Irgacure369”との併用があげられる。
【0035】
光増感剤[D]としては、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノンなどがあげられる。また、市販品としては保土ヶ谷化学工業(株)製の“EAB”、“EAB−F”などが挙げられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。
【0036】
本発明感光性樹脂組成物の成分含有比率は、アルカリ可溶性樹脂[A]100重量部に対し、エポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]を0〜50重量部、耐アルカリ性等の効果を顕著に発現させるためには5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部、エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物[B]を10〜200重量部好ましくは30〜150重量部、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]を0.1〜50重量部好ましくは1〜30重量部、および4,4′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]を0.1〜30重量部好ましくは0.5〜20重量部である。ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]と他の光重合開始剤を併用する場合は、光重合開始剤[C]100重量部に対し、他の光重合開始剤10〜100重量部を用いることが好ましい。
【0037】
アルカリ可溶性樹脂[A]100重量部に対してエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物[B]が10重量部未満であると、感光性樹脂の光による硬化が不十分となり、現像液への溶解性が増加して現像後の塗膜表面に膜荒れが生じることがある。一方、化合物[B]が200重量部を超えた場合にも、塗膜表面のタック(tack)が大きくなりすぎ、硬化後に得られる被膜に膜荒れが生じたり、現像後に残査が残ったりすることがある。
【0038】
アルカリ可溶性樹脂[A]100重量部に対してベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]が0.1重量部未満であると、エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ以上有する化合物[B]の架橋(硬化)反応が十分に進行しないことがあり、一方、50重量部を超えると、現像性が低下することがある。
【0039】
アルカリ可溶性樹脂[A]100重量部に対して、4,4′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]が、0.1重量部未満であると、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]への増感作用が不十分となり、感度が低下し、現像後膜荒れが生じることがあり、一方、30重量部を超えると、得られる被膜の残膜率が低下することがある。
【0040】
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて上記成分以外の他の成分を含有してもよい。このような他の成分としては、カップリング剤、界面活性剤などが挙げられる。
カップリング剤は、基板との密着性を向上させるために使用するものであり、上記感光性樹脂組成物から溶媒を除いた残りの成分(以下「固形分」と略記する)100重量部に対し10重量部以下添加して用いられる。
【0041】
カップリング剤としては、シラン系、アルミニウム系およびチタネート系の化合物が用いられる。具体的には、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのシラン系、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなどのアルミニウム系、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネートなどのチタネート系化合物を挙げることができる。
【0042】
界面活性剤は、下地基板への濡れ性、レベリング性、塗布性を向上させるために使用するものであり、上記感光性樹脂組成物100重量部に対し0.01〜1重量部添加して用いられる。
【0043】
界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、フッソ系界面活性剤などが用いられる。具体的には、ビック・ケミー(株)製の“Byk−300”、“同306”、“同335”、“同310”、“同341”、“同344”、“同370”などのシリコン系、“同354”、“同358”、“同361”などのアクリル系;旭硝子(株)製の“SC−101”、(株)トーケムプロダクツ製の“EF−351”、“同352”などのフッソ系を挙げることができる。
【0044】
本発明の感光性樹脂組成物は、通常、適当な溶媒に溶解させて溶液状態で用いられる。この溶液は、溶媒中にアルカリ可溶性樹脂[A]およびエポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]を投入して完全に溶解させた後、その溶液中にエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ以上有する化合物[B]、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]、4,4′−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]、および必要に応じてカップリング剤、界面活性剤などを所定の割合で混合し、固形分濃度が10〜50重量%となるように調製し、その後、撹拌して完全に溶解させることによって得られる。
【0045】
この際に使用される溶媒としては、メトキシジエタノール、エトキシエタノール、1−メトキシー2−プロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドなどを挙げることができ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0046】
上述のようにして調製された感光性樹脂組成物溶液を、基板表面に塗布し、加熱により溶媒を除去すると、塗膜を形成することができる。
基板表面への感光性樹脂組成物溶液の塗布は、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング法など従来からの公知の方法により行うことができる。
【0047】
次いで、この塗膜はホットプレート、オーブンなどで加熱(以下「プリベーク」と略記する)される。プリベーク条件は各成分の種類、配合割合によって異なるが、通常70〜110℃で、ホットプレートなら1〜5分間、オーブンなら5〜15分間である。
【0048】
本発明の液晶表示素子用スペーサーは、上述のプリベークされた塗膜を液晶表示素子用の電極基板上に形成して後、所定パターンのフォトマスクを介して紫外線などを照射した後、現像液により現像し、不要な部分を除去することにより得られる。尚、スペーサーの形成方法について、本発明の液晶表示素子の説明の項でさらに詳しく後述する。
【0049】
現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ類などの水溶液を挙げることができる。また、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、界面活性剤などを適当量添加して用いることもできる。
【0050】
現像方法は、ディッピング法、シャワー法、スプレー法など何れを用いてもよく、現像時間は通常30〜240秒であり、現像後、流水でリンスし、乾燥させることによりパターンを形成することができる。
その後、このパターンをホットプレート、オーブンなどで加熱(以下「ポストベーク」と略記する)することによって、エチレン性不飽和結合を少なくとも1つ以上有する化合物[B]の未反応分の架橋をさらに進めると同時に溶媒を完全に除去し、所定の塗膜パターンを得ることができる。
【0051】
ポストベーク条件は各成分の種類、配合割合によって異なるが、通常180〜250℃で、ホットプレートなら5〜30分間、オーブンなら30〜90分間である。
【0052】
本発明の液晶表示素子は、前述の本発明の感光性樹脂組成物により形成されるスペーサーを具備することが特徴である。その液晶表示素子の作製方法について説明する。
【0053】
上、下の基板の内側に、透明導電性電極{例えばインジウムースズ酸化物(ITO)、酸化スズ(SnOx)}と配向処理面または配向膜(以下配向膜という)順次積層されている。さらに、これらの上、下の一方または両方の積層基板上の配向膜の表面または配向膜と電極基板の間に本発明の感光性樹脂組成物の塗膜を目的とする厚さになるように形成して後、たとえば5μm×5μm〜15μm×15μmの格子状の透光部分があるパターンが画かれたフォトマスクを通して放射線を照射し、その後、現像により放射線非照射部分の塗膜を除き、焼成を行うことで、液晶パネルの開口部以外の部分(例えば、画素間)に柱状の(感光性樹脂組成物の柱状の硬化膜により格子状模様となったスペーサーを形成する。
【0054】
該スペーサの形状は、特に制限はないが、真上から見た場合、正方形、長方形、円形、楕円形であることが好ましく、長方形、楕円形の場合、長軸方向が、ラビング方向と水平若しくは直交しているのが好ましい。また、真横から見た場合、正方形、長方形、台形であり、特に台形が好ましい。さらに、台形の上部の角が丸まっていても良く、台形の下部が裾を引いても良い。台形の形状はスペーサ上に配向膜を塗布、ラビング処理する際、均一に配向膜を塗布するまたは均一なラビング処理をする際に特に有効である
【0055】
基板としては、たとえば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラスなどの透明ガラス基板、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの合成樹脂製シート、フィルムまたは基板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板などの金属基板、その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げることができる。これらの基板には所望により、シランカップリング剤などの薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着などの前処理を行うことができる。
【0056】
感光性樹脂組成物を基板に塗布する際、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング法など従来からの公知の方法により行うことができる。
【0057】
塗布後塗膜の乾燥は、塗膜に対して過熱された空気を吹き付けるか、または基板を過熱されたホットプレート上に載置することにより行うことができる。乾燥風またはホットプレートの加熱温度は通常30〜300℃、特に好ましくは50〜200℃である。加熱時間は1〜30分が好適であり、加熱温度は一定に保っても良いが、段階的に上昇させても良い。乾燥後の膜厚として、通常0.1〜10μm好ましくは1〜7μmである。
【0058】
スペーサーを形成する際に使用される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線などを使用することができる。特に好ましくは、波長が190nm〜450nmの範囲の放射線である。放射線の照射エネルギーは、好ましくは1〜1000mJ/cm2である。
【0059】
現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ類、およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ類などの水溶液を挙げることができる。また、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、界面活性剤などを適当量添加して用いることもできる。
【0060】
現像方法は、ディッピング法、シャワー法、スプレー法など何れを用いてもよく、現像時間は通常30〜240秒であり、現像後、流水でリンスし、乾燥させることによりパターンを形成することができる。
【0061】
このようにして形成されるスペーサーはスポット(spot)状でも線状でも良い。さらに、該樹脂塗膜中に従来から用いられてきたビーズを分散させ、固定させて使用することもできる。また、感光性樹脂組成物をガラス基板上に塗布し、同様にパターニングを行い基板の周辺部のみ該組成物を残し、その上に別の基板を対向するように液晶セルを組み立て、圧着し、焼成することにより該組成物をシール材として液晶素子に組み込むことができる。さらに、該樹脂塗膜上に配向処理を行う膜を形成させてもよい。
【0062】
液晶表示素子は、上記のようにして形成された上下の素子基板の位置を合わせて圧着後、熱処理して組み合わせて後、液晶を注入し、注入口を封止することによって製作される。また、液晶素子基板上に液晶を散布した後、基板を重ね合わせ、液晶が漏れないように密封して液晶表示素子を製作してもよい。このようにして、本発明の感光性樹脂組成物で形成された優れた耐液晶性を有するスペーサーを液晶表示素子中に存在させることができる。
【0063】
本発明の液晶表示素子に用いられる液晶、すなわち液晶化合物および液晶組成物としては、特に限定するものではなく、いずれの液晶化合物および液晶組成物を使用することができる。
【0064】
本発明の液晶表示素子に用いられる配向処理された面および配向膜としては、液晶分子の配向を規制するものであれば、特に限定されるものでなく、無機物若しくは有機物どちらでもよい。一般的にはポリイミド系、ポリアミド系の樹脂が多く用いられている。配向膜としてより具体的には、次の一般式〔12〕、〔13〕で表される構造単位を有する配向膜が好ましい。
【化6】
Figure 0003786181
(式中、Gは2価の芳香族基または脂肪族基であり;Yは4価の芳香族基、脂肪族基、または4、5または6員環構造を有する脂肪族基などの有機基を示す。)
【0065】
2価の有機基Gの具体例としては、つぎの式(G1)〜(G10)で示される基を挙げることができる。
【化7】
Figure 0003786181
(式中、R8はHまたは炭素数1〜10のアルキル基を示し;R9は炭素数1〜10のアルキレン基を示し;nは1〜3の整数を示し;mは1または2を示す。)
【0066】
4価の有機基Yの具体例としては式(Y1)〜(Y13)で示される基を挙げることができる。
【化8】
Figure 0003786181
(式中、R8はHまたは炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは0〜4の整数を示し、mは0または1を示す。)
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、感光性樹脂組成物に関する実施例3、6、15、18、21、24、43、46、54、60および62、並びにこれらの感光性樹脂組成物を用いた液晶表示素子に関する実施例を除いて、他の実施例はすべて参考例である。
【0068】
(アルカリ可溶性樹脂[A]の調製)
実施例、比較例で用いるアルカリ可溶性樹脂[A−1]〜[A−8]をつぎのように調製した。
アルカリ可溶性樹脂(A−1):
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、不飽和カルボン酸モノマー(a−1)としてメタクリル酸20g、その他のラジカル重合性化合物(a−3)としてベンジルメタクリレート130gおよび2−ヒドロキシエチルアクリレート20g、式(1)のラジカル重合性化合物(a−2)として5−テトラヒドロフルフリルオキシカルボニルペンチルアクリレート{日本化薬(株)製“KAYARADTC−110S”}の30g、重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルの1g、連鎖移動剤としてチオグリコール酸3g、溶媒としてメタノール167gおよび酢酸エチル333gを仕込んだ。その後30分間窒素でフラスコ内の空気を除去し、フラスコを油浴で内温を65℃に保って6時間重合反応を行った。
その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加え、ポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ可溶性樹脂(A−1)180gを得た。
得られたれたアルカリ可溶性樹脂のポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は7,000であった (表1参照)。
【0069】
【表1】
Figure 0003786181
【0070】
アルカリ可溶性樹脂(A−2)〜(A−8):
表1に示すようにモノマ−成分の割合を変えて(A−1)と同様にしてアルカリ可溶性樹脂(A−2)〜(A−8)を得た。収量、得られた樹脂の分子量を表1に示す。
【0071】
(アルカリ不溶性重合体[AIS]の調製)
実施例、比較例で用いるアルカリ不溶性重合体[AIS−1]〜[AIS−4]をつぎのように調製した。
アルカリ不溶性重合体[AIS−1]
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、エポキシ基を有するラジカル重合性モノマーとしてグリシジルメタクリレート160g、その他のラジカル重合性化合物(a−5)としてメチルメタクリレート40g、重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルの8g、溶媒としてメチルエチルケトン800gを仕込んだ。その後30分間窒素でフラスコ内の空気を除去し、フラスコを油浴で内温を80℃に保って6時間重合反応を行った。
その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加え、ポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ不溶性重合体(AIS−1)を得た。
得られたれたアルカリ可溶性樹脂のポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は6,100であった (表2参照)。
【0072】
【表2】
Figure 0003786181
【0073】
アルカリ不溶性重合体[AIS−2]〜[AIS−4]
表2に示すようにモノマ−成分の割合を変えて(AIS−1)と同様にしてアルカリ不溶性重合体を得た。得られた樹脂の分子量を表2に示す。
【0074】
以下に感光性樹脂組成物の調製、その性能評価、それを用いたスペーサーと液晶表示素子の作製、およびそれらの評価を行った結果を以下の実施例にて説明する。
【0075】
(感応性樹脂組成物の調製)
(実施例1)
アルカリ可溶性樹脂(A−1)100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部に混合し溶解させた後、得られた溶液にさらに化合物[B]としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物{東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM400”}100重量部、光重合開始剤[C]として3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの25重量%トルエン溶液{日本油脂(株)製“BTTB25”}(固形分)10重量部、光増感剤[D]として4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン{保土ヶ谷化学工業(株)製“EAB−F”}の1重量部、およびその他の成分としてシリコン系界面活性剤{ビックケミー・ジャパン(株)製“Byk−344”}0.3重量部を混合し、この混合溶液の固形分濃度が39重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えた。その後、均一な溶液が得られるまで攪拌し、孔径0.22μmのメンブランフィルターで濾過して感光製樹脂組成物の溶液を得た。
【0076】
(実施例2〜46)
表3〜5に記載された各成分を所定量加える以外は、実施例1と同様に行い、感光性樹脂組成物を得た。
【0077】
(比較例1)
光重合開始剤[C]を2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1{チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製“Irgacure369”}30重量部とし、光増感剤[D]を用いない以外は実施例1と同様にして溶液を調製した。
【0078】
(比較例2)
重合開始剤[C]を2,4,6−トリメチレルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド{BASFジャパン(株)製“Lucirin TPO”}30重量部とし、光増感剤[D]を用いない以外は実施例1と同様にして感光性樹脂組成物溶液を調製した。
【0079】
(実施例47)
アルカリ可溶性樹脂(A−1)100重量部と、アルカリ不溶性重合体(AIS−1)15重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250重量部を混合し溶解させた後、化合物[B]としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM400”)60重量部と、光重合開始剤[C]としての3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの25重量%トルエン溶液(日本油脂(株) 製“BTTB25”)(固形分)6重量部と、光増感剤[D]としての4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(保土ヶ谷化学工業(株) 製“EAB−F”)3重量部と、その他の成分としてのシリコン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン(株)製“Byk−344”)0.3重量部とを混合し、固形分濃度が39重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えた。その後、均一な溶液が得られるまで攪拌し、孔径0.22μmのメンブランフィルターで濾過して感光製樹脂組成物の溶液を得た。
【0080】
(実施例47〜80)
表6〜7に記載の各成分を所定量加える以外は、実施例47と同様に行い、感光性樹脂組成物を得た。
【0081】
表3〜7における略称について以下に説明する。
化合物[B]:
B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM−400”)
B−2:トリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM−309”)
B−3:ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM−305”)
B−4:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(東亞合成化学工業(株)製“アロニックスM−450”)
光重合開始剤[C]:
C−1:3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの25重量%トルエン溶液(日本油脂(株)製“BTTB25”)
C−2:3,4,4′−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの25重量%トルエン溶液
C−3:3,3′−ジ(メトキシカルボニル)−4,4′−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの20重量%トルエン溶液
C−4:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製“Irgacure369”)
C−5:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製“Lucirin TPO”)
光増感剤[D]:
D−1:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(保土ヶ谷化学工業(株)製“EAB−F”)
D−2:4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン
その他の成分界面活性剤:
E−1:シリコン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン(株)製“Byk−344”)
その他の成分カップリング剤:
F−1:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製“サイラエースS710”)
【0082】
【表3】
Figure 0003786181
【0083】
【表4】
Figure 0003786181
【0084】
【表5】
Figure 0003786181
【0085】
【表6】
Figure 0003786181
【0086】
【表7】
Figure 0003786181
【0087】
上記、実施例で得られた感光性樹脂組成物を用いて、塗膜、スペーサーを形成してその性能を評価した。その方法と結果を以下にのべる。
【0088】
感光性樹脂組成物評価(スペーサーの形成):
スペーサーの形成法(a)
実施例、比較例で得られた感光性樹脂組成物溶液を、ガラス基板/またはITO膜からなる透明電極付きガラス基板上に所定量ディスペンスし(dispense)、900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで90℃、3分間プリベークして塗膜を形成させた。
その後、得られた塗膜を、PLA−501Fマスクアライナー{キャノン(株)製}を用い、10μm×10μmの透光部分により格子状パターン模様を形成するフォトマスクを介して露光した。なお、露光は、空気雰囲気中、全線(フィルターなし)で行い、露光量100mJ/cm2の紫外線を照射した。露光量の測定には積算光量計UIT−102(ウシオ(株)製)を用い、受光器は、UVD−365PD(ウシオ(株)製)を用いた。次いで、0.05重量%水酸化カリウム水溶液を用いて、23℃で所定時間(30sec〜120sec)現像(シャワー現像、シャワー圧0.04MPa)を行った後、純水で15秒間シャワーリンスし、乾燥した。更に、オーブンで200℃、30分間加熱焼成することにより、基板上に10μm×10μm柱状の感光性樹脂組成物の硬化膜により格子状パターン模様にパターンニングされた厚さ5μmのスペーサーを形成した。
スペーサーの形成法(b)
1000rpmの回転速度でスピンコートとし、塗膜厚みを4.8μmに代える以外は形成法(a)と同様に行った。
スペーサーの形成法(c)
露光量を200mJ/cm2の紫外線照射に代える以外は形成法(a)と同様に行った。
【0089】
上記のようにして得られたスペーサー(塗膜)についてつぎのような物性を測定した。
・感度:
上記のようにして得られたスペーサーにおいて、40sec現像後の残膜率((現像後の膜厚/プリベーク後の膜厚)×100)および得られた塗膜の残膜率を測定し、つぎの基準で判定した。
○ … 残膜率が90%以上。
× … 残膜率が90%未満
・現像性:
上記のようにしてスペーサーを形成した場合(走査型電子顕微鏡を用い 10000倍で観察した)、現像後の未露光部に膜がなくなる時間すなわち現像時間を次の基準で評価した。
◎ … 現像時間 <40sec
○ … 現像時間 40〜60sec
× … 現像時間 >60sec
【0090】
・耐アルカリ性:
上記のようにして得られた4cm×4cmのバルクパターン付きガラス基板を、5重量%水酸化ナトリウム水溶液に60℃で10分間浸漬処理をした後、碁盤目テープ法(JIS K5400、8.5.2項、クロスカットガイド(cross cut guide)1mm square×100個を使用)による密着性試験を施し、さらに、浸漬処理前後の膜厚の変化率、および400倍の光学顕微鏡で塗膜表面の変化を観察し、つぎの基準で判定した。
○ … 碁盤目テープ法で剥離がなく、膜厚の変化率が5%未満、かつ処理前後で塗膜表面に変化がない
× … 上記以外の場合
・耐水性:
上記のようにして得られた4cm×4cmのバルクパターン付きガラス基板に、超純水に80℃で1時間浸漬処理、および、超純水に60℃で1時間超音波洗浄を併用した浸漬処理、を別々に施した後、碁盤目テープ法(JIS K5400、8.5.2項、クロスカットガイド1mm square×100個を使用)による密着性テストを施し、さらに、処理前後の膜厚の変化率、および400倍の光学顕微鏡で塗膜表面の変化を観察し、つぎの基準で判定した。
○ … いずれの処理においても、碁盤目テープ法で剥離がなく、膜厚の変化率が5%未満、かつ処理前後で塗膜表面に変化がない
× … それ以外の場合
【0091】
・耐熱性:
基板に形成されたスペーサーを240℃で1時間再加熱した後、再加熱後の残膜率((再加熱後の膜厚/ポストベーク後の膜厚)×100)を測定し、次の基準で判定した。
○ … 再加熱後の残膜率が95%以上
× … 再加熱後の残膜率が95%未満
・耐溶剤性:
基板に形成されたスペーサーを、N−メチル−2−ピロリドンに25℃で1時間浸漬処理を施した後、処理前後の膜厚の変化率、および400倍の光学顕微鏡で塗膜表面の変化を観察し、次の基準で判定した。
○ … 膜厚の変化率が5%未満、かつ処理前後で塗膜表面に変化がない
× … 膜厚の変化率が5%以上
結果を表8〜表14に示す。
【0092】
【表8】
Figure 0003786181
【0093】
【表9】
Figure 0003786181
【0094】
【表10】
Figure 0003786181
【0095】
【表11】
Figure 0003786181
【0096】
【表12】
Figure 0003786181
【0097】
【表13】
Figure 0003786181
【0098】
【表14】
Figure 0003786181
【0099】
つぎに、本発明の感光性樹脂組成物を用いて液晶素子用スペーサーを作製し、さらに該スペーサーを具備する本発明の液晶表示素子を作製した。その実施例について以下に述べる。
【0100】
液晶表示素子の形成
(実施例201)
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板上に、前述のスペーサー形成法(a)、すなわち、スピンコート、プリベーク、露光、現像、ポストベーク工程、を経て、10μm×10μmであるスペーサーパターンを格子状に縦100μm間隔、横50μm間隔でスペーサー付基板を形成した。
つぎに、液晶配向剤(チッソ(株)製“LIXONアライナーPIA−5004”)を、上記スペーサー形成基板に塗布した後、70℃、10分間ホットプレート上で乾燥、さらにオーブン中200℃で60分間加熱処理を行い、膜厚0.06μmの配向膜をスペーサ付基板上に形成した。
この配向膜を、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビング装置により、ロールの回転数1000rpm、ステージの送り速度59mm/秒でラビング処理を行った。
【0101】
さらに、上記の配向処理された配向膜面をもつスペーサー付き基板の外縁に、ガラスファイバースペーサーを2%混合したエポキシ系シール剤を塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように、しかもラビング方向が直交するように重ね合わせて圧着し、熱により硬化させた。ついでこの一対の基板間に液晶注入口よりTFT用液晶(チッソ(株)製“FB01”)を封入した後、光硬化性樹脂で注入口を封止した。その後、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで徐冷して液晶表示素子を得た。
【0102】
このようにして得られた液晶表示素子について、耐ラビング性、液晶配向性、電圧保持率、および残留DCについて下記の方法で評価した。
・耐ラビング性:
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板上に、上記のようにして10μm×10μmのスペーサーパターンを格子状に縦100μm間隔、横50μm間隔で形成した。
つぎに、液晶配向剤(チッソ(株)製“LIXONアライナーPIA−5004”)を、上記スペーサー形成基板に塗布した後、70℃、10分間ホットプレート上で乾燥、さらにオーブン中200℃で60分間加熱処理を行い、膜厚0.06μmの配向膜をスペーサ上に形成した基板を得た。
この配向膜面に、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビング装置により、ロールの回転数1000rpm、ステージの移動速度59mm/秒でラビング処理を行った時の状態をつぎの基準で判定した。
○ … スペーサーに削れや、剥がれがなかった
× … それ以外の場合
【0103】
・液晶配向性:
配向性の確認は偏光板を用いて行い、次の基準で判定した。
○ … 良好な配向性を有する
× … 配向不良である
・電圧保持率:
測定は、ゲートパルス幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vの矩形波をソースに印加することにより変化するドレインをオシロスコープより読み取ることにより行った。これを4回行い、平均値を用い、全く電圧が減少しなかった場合を100%として相対値を電圧保持率とした。なお、測定は60℃で行った。
・残留DC:
測定は、C−Vカーブ法を用いて行った。C−Vカーブ法は液晶素子に25mV、1KHzの交流を印加し、さらに周波数0.0036Hzの直流の三角波を重たんさせ、電圧を−10〜10Vの範囲で掃引することにより変化する容量Cを記録する方法である。なお、測定は60℃で行った。
各特性の測定および判定結果を表15に示す。
【0104】
(実施例202〜236)および(実施例301〜334)
つぎに示す表15〜表17に示したように、実施例2〜36で得られた感光性樹脂組成物または実施例47〜80で得られた感光性樹脂組成物と液晶組成物との組み合わせにより、実施例201と同様にして液晶表示素子を作製し、得られた結果を表15〜表17に示す。
【0105】
【表15】
Figure 0003786181
【0106】
【表16】
Figure 0003786181
【0107】
【表17】
Figure 0003786181
【0108】
上記実施例の液晶表示素子に用いた液晶組成物の組成をつぎに示す。また、それらの物性値を表18に示す。
【0109】
組成物(LA)
【化9】
Figure 0003786181
【0110】
液晶組成物(LB)
【化10】
Figure 0003786181
【0111】
液晶組成物(LC)
【化11】
Figure 0003786181
【0112】
液晶組成物(LD)
【化12】
Figure 0003786181
【0113】
液晶組成物(LE)
【化13】
Figure 0003786181
【0114】
液晶組成物(FB01)
【化14】
Figure 0003786181
【0115】
【表18】
Figure 0003786181
【0116】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂組成物は、耐溶剤性、耐熱性およびラビング耐性に優れ、液晶配向不良を生じさせず、電圧保持率、残留DCを低下させないといった特性を兼備しているだけでなく、高感度で、現像残渣(スカム)がなく現像性に優れ、かつ溶剤性を備えた液晶表示用スペーサーを形成する。
また、本発明の感光性樹脂組成物を材料として形成されるスペーサーを具備する本発明の液晶表示素子は、ラビング耐性に優れ、液晶の残像現象、電圧保持率などの電気特性に影響を与えず、さらに開口率、コントラストに優れ、機械的強度が高く液晶層の層厚が均一である。

Claims (11)

  1. アルカリ可溶性樹脂[A]、エチレン性不飽和結合を有する化合物[B]、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤[C]および4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン構造を有する光増感剤[D]を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物であって、アルカリ可溶性樹脂[A]が、不飽和カルボン酸モノマー(a−1)と一般式(1)
    Figure 0003786181

    (ここで、R は水素原子またはメチル基を示し;R は水素原子、または炭素数1〜5のアルキル基を示し;nは1または2である)で表されるラジカル重合性モノマー(a−2)とラジカル重合性モノマー(a−3)[(a−1)と(a−2)以外のラジカル重合性モノマー]の共重合体であり、ベンゾフェノン構造を有する有機過酸化物光重合開始剤 [ ] が一般式(2)
    Figure 0003786181

    (R 、R 、R およびR はそれぞれ独立に炭素数1〜13のアルキル基、X およびX はそれぞれ独立に−O−、若しくは−NH−である)で表される化合物である感光性樹脂組成物
  2. 一般式(1)において、R1およびR2が水素原子である請求項に記載された感光性樹脂組成物。
  3. 一般式(2)においてX1およびX2が共に−O−である請求項に記載された感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1に記載のエチレン性不飽和結合を有する化合物[B]がエチレン性不飽和結合を3〜6個有する化合物である請求項1〜のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1に記載のエチレン性不飽和結合を有する化合物[B]のエチレン性不飽和結合がアクリロイル基若しくはメタクリロイル基である請求項1〜4のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
  6. ポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]が更に添加された請求項1〜5のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物。
  7. エポキシ基を有するアルカリ不溶性ビニル重合体[AIS]がエポキシ基を有するラジカル重合性モノマー(a−4)の重合体または該モノマー(a−4)とその他のラジカル重合性モノマー(a−5)との共重合体である請求項に記載された感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物を用いて形成された塗膜。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載された感光性樹脂組成物を用いて形成された液晶表示素子用スペーサー。
  10. 感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィーによってパターニングした後、熱硬化することにより形成された請求項に記載された液晶表示素子用スペーサー。
  11. 請求項若しくは10に記載されたスペーサーを具備する液晶表示素子。
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