JPH0669556B2 - 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法 - Google Patents

活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法

Info

Publication number
JPH0669556B2
JPH0669556B2 JP2117106A JP11710690A JPH0669556B2 JP H0669556 B2 JPH0669556 B2 JP H0669556B2 JP 2117106 A JP2117106 A JP 2117106A JP 11710690 A JP11710690 A JP 11710690A JP H0669556 B2 JPH0669556 B2 JP H0669556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated sludge
sludge
amine
polymer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2117106A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0416298A (ja
Inventor
直樹 秋山
利彦 浜西
増也 市岡
Original Assignee
三菱化成株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱化成株式会社 filed Critical 三菱化成株式会社
Priority to JP2117106A priority Critical patent/JPH0669556B2/ja
Priority to KR1019910007365A priority patent/KR910019914A/ko
Publication of JPH0416298A publication Critical patent/JPH0416298A/ja
Publication of JPH0669556B2 publication Critical patent/JPH0669556B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、活性汚泥の膨化現象、即ちバルキング(bulk
ing)現象、また活性汚泥のばっ気処理時に生じる曝気
槽や沈降槽上部における発泡層の形成、スカム化等の異
常現象を防止する異常現象防止剤及び異常現象防止方法
に関する。
〔従来の技術〕
廃水処理に用いられる生物学的方法の1つとして活性汚
泥法がある。この方法は下水、し尿及び各種有機性産業
廃水の処理方法として広く採用されている。しかし流入
廃水の水量、水温の変動、流入廃水中の有機物の変動、
更に下水道管きょ内に生育した種々の黴、糸状細菌、放
線菌類等の微生物の種類の変動が生じ、これらの変動に
応じて活性汚泥中の微生物相も変化し、糸状細菌が増加
したり、あるいは放線菌が増加したりして種々の弊害が
発生しいる。
糸状細菌が増加すると、汚泥が膨化して、沈降槽に於い
て汚泥と水との固液分離性が悪化する、更に悪化すると
汚泥が溢流し、処理水のBODやCODの上昇を招いたり、廃
水の処理能力が低下して、場合によっては処理不能とな
る、いわゆるバルキング現象が発生する。
また、放線菌が増加すると、曝気槽上部には汚泥を含有
した気泡が現れ、沈降槽上部にはその気泡がスカム化し
たもの、いわゆる発泡スカムが滞積し、外観を損ねた
り、悪臭を発したり、更に発泡スカムが処理水とともに
放流されBODやCODの上昇を招くことがある。発泡スカム
の発生原因は、放線菌の細胞壁に含まれる高級脂肪酸で
あるミコール酸であると推定されている。
活性汚泥が正常に機能しているか否かの一つの目安とし
て、SVI(Sludge Volume Index、汚泥指標)値があり、
活性汚泥懸濁液を30分間静置した後に1g相当の活性汚泥
が占める体積をmlで表したものである(JIS B 994
4)。正常な機能を発揮する活性汚泥のSVI値は50〜20
0、特に150以下であるが、糸状細菌によってバルキング
を起こした活性汚泥のそれは300〜800にもなることがあ
る。
また、放線菌が起こすSVI値の増大は200〜300程度であ
るが、前述した発泡スカムの発生によって種々の弊害を
引き起こす。
このように発泡スカムを発生したり、バルキングを起こ
した活性汚泥が、その機能を回復するのは容易ではな
く、最悪の場合には汚泥の入れ替えの必要が生じ、工場
などでは入れ替えの場合は、汚泥の馴養がすむまで使用
を中止しなければならず、工場の生産計画に重大な影響
を与えることになる。公共下水処理場でも膨化汚泥の流
出や、汚泥濃度の低下によるBODやCODの除去能力の低下
などによって、環境汚染につながり大きな社会問題にな
ることがある。
このため、従来から活性汚泥のバルキング防止にはさま
ざまな対策が講じられてきた。
従来のバルキング防止剤および防止方法としては、鉄
塩、アルミニウム塩、クリストバライト(特公昭62-462
37公報)などの無機系凝集剤、あるいは高分子凝集剤
(例えば、陽イオン性アクリルアミド系高分子凝集剤)
を添加し、汚泥フロックを凝集させて沈降性を改善しよ
うとする方法、塩素、過酸化水素、ジチオカルバミン酸
塩(特公昭58-14274公報)、塩化ベンザルコニウム、塩
化ベンゼトニウム(特公昭63-39562公報)および塩酸ク
ロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン(特開昭
63-146802公報)を添加し、糸状細菌や糸状菌を死滅さ
せることによって沈降性を改善しようとする化学的方法
がある。
しかしながら、無機系凝集剤および高分子凝集剤を添加
する方法は、糸状細菌および放線菌の異常増殖防止に対
して効果がないので、一時的に汚泥の沈降性が改善され
るのみであるため、長期間毎日の添加が必要であり、特
に高分子凝集剤の長期間の添加は、曝気槽に於いて活性
汚泥が気泡を包含しやすくなり、廃水の処理能力が低下
するなどの問題点を有する。
また、塩素、過酸化水素、あるいはジチオカルバミン酸
塩を添加する方法は、効果が発現されるまでには数日以
上、場合によっては10日以上必要であり、しかも長期間
毎日添加しなければならない欠点がある。さらに、これ
らの添加は糸状細菌のみならず有用な微生物を阻害して
しまうので、活性汚泥の機能の著しい低下を招くことが
ある。
また、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩
酸クロルヘキシジン、およびグルコン酸クロルヘキシジ
ンを添加する方法は、糸状細菌の殺滅に効果を有するも
のの、これらの細菌剤は高価であるため、汚泥の沈降性
を長期間良好な状態で維持するためには経済的負担が大
きくなる欠点を有する。
一方、薬剤の添加にたよらず、例えば嫌気性好気処理
(特開昭50-47459公報)や、初沈槽を使用しないで多量
の浮遊固形分(SS)を混入させる方法などの運転条件だ
けで正常な微生物相に復帰させる試みもされているが、
満足な成果は得られておらず、特に鞘を有する糸状細菌
に起因するバルキングの解消および防止に於いて満足な
ものは提案されていない。
また放線菌による発泡やスカムの発生及びバルキング現
象に対しては、曝気槽並びに最終沈降槽に、例えばカル
ボン酸エステル系化合物のような消泡剤をシャワー水に
混入して散布する方法が知られている。本発明者の実験
によれば、この消泡剤混入散布の方法は発泡を抑制する
ものではなく、生成した気泡槽を破壊するに留まり効果
がほとんどないことがわかった。
都市下水を対象とする一般の終末処理場では、糸状性細
菌に起因して発生するバルキングが最も多く、従来から
スフェロチルスやベギヤトア(Beggiatoa)がその原因
微生物の代表であるとされている{下水道協会誌、第22
巻、第252号、第2〜12頁(1985年)}。ところで、最
近の下水道の整備に伴って、雨水と生活廃水等とを分離
して処理するようになってきた結果、生活廃水等である
都市下水の活性汚泥法による処理の場合に、バルキング
を起こす糸状性細菌にも変化が生じていると推定され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、最近の都市下水の変化に対応してバルキング
等の異常現象を引き起こす特定の糸状性細菌、特に鞘を
有する糸状性細菌、または活性汚泥の曝気処理時に、曝
気槽や沈降槽上部に発泡層を形成したり、スカム化した
り、バルキングを引き起こす放線菌を特定的に殺滅する
ことを目的とし、特定の窒素含有の水溶性重合体と特定
の殺菌剤化合物からなる活性汚泥の異常現象防止剤及び
その防止方法の提供を課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の活性汚泥の異常現象防止剤は、エピハロヒドリ
ン、アルキレンジハライド、ジエポキサイド、ジハロゲ
ノアルキルエーテルの群から選択される少なくとも1つ
の化合物とアミンとの反応によって得られる窒素含有の
水溶性重合体、アルキレンイミン重合体、又は該重合体
の混合重合体と、アンモニア、アミン、塩酸クロルヘキ
シジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウムの群から選択される少なく
とも1種以上の化合物とを成分として含有することを特
徴とするものである。
また本発明の活性汚泥の異常現象防止方法は、活性汚泥
又は活性汚泥含有廃水に、上記活性汚泥の異常現象防止
剤を、活性汚泥の乾燥固形分100重量部に対して0.05重
量部〜25重量部添加することを特徴とする。
、対象活性汚泥 本発明のバルキング防止剤が対象とする活性汚泥は、糸
状性細菌または放線菌によってバルキング等を生じるも
のである。
これらの糸状性細菌の中には、スフェロチルス.ナタン
ス、タイプ021N、タイプ0041、タイプ1701、タイプ170
2、ミクロスリックス.パルビセラ等があり、スフェロ
チルス.ナタンス、タイプ021N、タイプ0041及びミクロ
スリックス.パルビセラの糸状性細菌は、D.H.Eikelboo
m:Prog.WaterTech.第8巻、第6巻、第153〜161頁(197
7年)に定義されているものである。又、タイプ1701、
タイプ1702の糸状性細菌は、P.F.Storm及びD.Jenkins:J
ournal WPCF,第56巻、第5号、第449〜459頁(1984年)
に定義されているものである。特に、スフェスチルス.
ナタンス、タイプ0041、タイプ1701、及びタイプ1702
は、鞘を有する糸状性細菌として定義されている。
これらの糸状性細菌によりバルキングを生じる徴候を有
する、又はバルキングを生じた活性汚泥を含有する廃水
に本発明の異常現象防止剤は適用される。
また本発明の異常現象防止剤は、放線菌により沈降後の
処理水において、発泡、スカム、又はバルキングを生じ
る活性汚泥を対象とするものである。活性汚泥における
放線菌としては、ノカルディア.アマラエ(Nocardia a
marae)、ロドコックス.ロドクロウス(Rhodococus rh
odochrous)等がある。
、活性汚泥異常現象防止剤 本発明の活性汚泥異常現象防止剤における重合体は、エ
ピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサイ
ド、ジハロゲノアルキルエーテルの群から選択される少
なくとも1つの化合物とアミンとの反応によって得られ
る窒素含有の水溶性重合体、アルキレンイミン重合体、
又は該重合体の混合重合体である。
また、エピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエ
ポキサイド、ジハロゲノアルキルエーテルのうちから選
ばれる少なくとも1種と2級アミンとの反応によって得
られる水溶性の陽イオン性重合体においては、対イオン
(エピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジハロゲ
ノアルキルエーテルに由来するハロゲン)を他の陰イオ
ンに置き換えたもの、及び対応水酸化物を包含する。
窒素含有の水溶性重合体原料であるアミンとしては、 一般式 (R1、R2、R3及びR4は、水素あるいは炭素数1〜3の直
鎖あるいは分岐鎖のアルキル基、Aは炭素数の1〜6の
直鎖、或いは分岐鎖のアルキレン基、nは0〜5の整
数) で表されるもの、 具体例としては、モノアルキルアミン(n=0)におい
てはアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミン、
メチルプロピルアミン、エチルプロピルアミン等があげ
られ、アルキレンポリアミン(n=1)においてはエチ
レンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N′
−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、N,N−ジメチルプロピ
レンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン等があげられ、ポリアルキレンポリアミン(n=
2〜5)においてはジエチレントリアミン、トリエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミン等があげられ
る。これらのアミンは上記の群内及び群間において併用
することができる。
又、エピハロヒドリンとしては、 (Xはハロゲン) で示されるもの、 エピハロヒドリンとしては、ハロゲンが弗素、塩素、臭
素またはヨウ素のものが一般的に対象となるが、経済上
の理由からエピクロルヒドリンが好ましい。
又、アルキレンジハライドとしては、一般式 X−B−X (Bは、1〜20の直鎖、或いは分岐鎖のアルキレン基、
Xはハロゲン) で示されるもの、 具体的には、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、ジク
ロロブタン、ジクロロヘキサン、ジブロモエタン、ブロ
モクロロプロパン、ジプロモプロパン、ジブロモヘキサ
ン、ジクロロノナン等があげられる。特に、1,2−ジク
ロロエタン(エチレンジクロリド)が経済的理由から好
ましい。
又、ジエポキサイドとしては、一般式 {Dは存在しないか、或いは炭素数1〜4の直鎖、或い
は分岐鎖のアルキレン基、或いは、 −(CH2−O−CH2)x− (xは1〜4) で示されるエーテル化合物}で示されるもの、 具体的には、1,3−ブタジエンジエポキサイド、1,4−ペ
ンタジエンジエポキサイド、1,5−ヘキサジエンジエポ
キサイド、1,6−ヘプタジエンジエポキサイド、1,7−オ
クタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、トリエチレンジグリシジルエーテル等
が挙げられる。
又、ジハロゲノアルキルエーテルとしては、 一般式 X−(R5−O)n−R6−X (R、Rは炭素数1〜4の直鎖、或いは分岐鎖のア
ルキレン基、Xはハロゲン、nは1〜12の整数) 具体的には、n=1の場合、2,2′−ジクロロエチルエ
ーテル、2,2′−ジブロモエチルエーテル、3,3′−ジク
ロロプロピルエーテル、2,3−ジクロロプロピルエーテ
ル、4,4′−ジクロロブチルエーテル、4,4′−ジブロモ
ブチルエーテル等があげられ、またn=2の場合は、重
合度が10までのエチレンオキサイド重合体とハロゲン化
アルキルアルコールからの脱水反応等によって得ること
ができるジハロゲノエチルエーテル等が挙げられ、特に
2,2′−ジクロロエチルエーテル(以下、ジクロロエチ
ルエーテルという)が少なくとも経済上の理由から好ま
しい。
エピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサ
イド及びジハロゲノアルキルエーテルは、各成分毎に単
独もしくは2種以上自由に混合して使用してもよい。ま
た、2種類以上混合する場合、混合物のモル数の和がア
ミンとほぼ等モルであれば特に限定されない。
エピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサ
イド、ジハロゲノアルキルエーテルの群から選ばれる少
なくとも1つの化合物とアミンを反応させるには、エピ
ハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサイ
ド、ジハロゲノアルキルエーテルの群から選ばれる1つ
の化合物の単独、或いは混合物のモル数の和とアミンの
モル数とをほぼ等モルとし、攪拌機付の密閉型反応容器
を用い、不活性ガスの雰囲気下で、反応容器内温を30℃
〜100℃の範囲として反応させるとよい。
より具体的には、アミンの20%〜70%水溶液を、攪拌
機、還流冷却器、温度計等を備えた密閉型反応容器内に
仕込み、容器内雰囲気を窒素ガスにて置換し、攪拌下、
反応容器内温度を所定温度に調節しながら、エピハロヒ
ドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサイド、ジハ
ロゲノアルキルエーテルの群から選ばれる化合物の単
独、又は混合物を連続的または回分式に添加するとよ
い。
反応溶媒は、主として水が使用されるが、原料及び反応
生成物の溶解性を考慮し、メチルアルコール、エチルア
ルコール、又はジメチルホルムアミド等を使用してもか
まわない。
水溶性重合体は更に処理されて、対イオンとしてのハロ
ゲン(エピハロヒドリン、アルキレンジハライド及びジ
ハロゲノアルキルエーテル由来のもの)を他の陰イオン
に代えることも、また対イオンを除去してこの重合体を
水酸化物としてもよい。
このようにして得られる水溶性重合体は、2モル/lのKB
r水溶液に溶解して測定し、算出する25℃での極限粘度
〔η〕によりその分子量の大小を判断することができ
る。本発明においては〔η〕が0.5dl/g以下のものが好
ましい。
〔η〕が0.5dl/gより大きいと、活性汚泥が糸状性細
菌、放線菌を抱き込んで大きなフロックを形成し、一時
的に汚泥の沈降性が良好になるのみで、数日後には再び
バルキングや発泡スカムが発生するので好ましくなく、
また極端に極限粘度が小さいと活性汚泥への吸着が低下
して、活性汚泥の異常現象防止効果の持続性が低下する
ので好ましくない。
水溶性重合体は、溶媒(通常は水)を除去して固体とす
ることもできるし、又水溶液として製造されたものはそ
のまま、或いは必要に応じて希釈又は濃縮して使用する
のが好ましい。
また、アルキレンイミン重合体は、一般式 −(−R7−NH−)n− (式中、R7はアルキレン基、好ましくは炭素数1〜8の
直鎖、或いは分岐鎖のアルキレン基である。複数個のR7
は同一でも異なっていてもよい。nはアルキレンイミン
重合体の重合度を示すものであり、重合体の分子量が好
ましくは70,000以下となるような数である。) またこれらのアルキレンイミン重合体としては、上記の
一般式で示されるような完全に線状の構造でなくて、分
岐を有していてもさしつかえない。
このようなアルキレンイミン重合体としては、エチレン
イミン重合体、プロピレンイミン重合体、トリメチレン
イミン重合体、テトラメチレンイミン重合体、ヘキサメ
チレンイミン重合体及びそれらの共重合体、並びにそれ
らの少なくとも2種の混合物等である。
これらの中でも、特にエチレンイミン重合体が経済上の
理由から好ましい。このものは、一般的には、エチレン
イミンのカチオン触媒による開環重合によって得られる
が、その他エチレンジハライドとエチレンジアミン、又
はアンモニアとの反応、エタノールアミンの縮合反応等
によっても得ることが出来る。
次に、本発明の異常現象防止剤における第2成分につい
て説明する。
エピハロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサ
イド、ジハロゲノアルキルエーテルの群から選択される
少なくとも1つの化合物とアミンとの反応によって得ら
れる窒素含有の水溶性重合体、アルキレンイミン重合
体、又は該重合体の混合重合体と共に本発明の異常現象
防止剤を構成する第2成分としては、例えばアンモニ
ア、アミン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロル
ヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ムの群から選択される少なくとも1種以上の化合物から
なるものである。
アンモニアは、一般に所定濃度の水溶液として市販され
ているものを使用するとよい。また、塩酸クロルヘキシ
ジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニ
ウム、及び塩化ベンゼトニウムは、式で記載すれば、そ
れぞれC22H30Cl2N10・2HCl、C22H30Cl2N10・2C4H12O7
[C6H5CH2N(CH3)2 CnH2n+1]Cl、及びC27H42ClNO2
あり、「第10改正日本薬局方解説書A・B・C」(財団
法人 日本公定書協会監修、広川書店発行、昭和56年)
のC−419頁、C−675頁、C−343頁及びC−348頁に詳
細に記載されている。これらの化合物は、それぞれ所定
濃度の溶液にて市販されている。
又、第2成分におけるアミンとしては、一般式 (R8、R9、R10及びR11は、水素、或いは炭素数1〜3の
直鎖、或いは分岐鎖のアルキル基、Eは炭素数1〜4の
直鎖あるいは分岐鎖のアルキレン基、nは0〜3の整
数)で表されるものが適している。
モノアルキルアミン(n=0)においては、メチルアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、エチ
ルプロピルアミン等が挙げられ、アルキレンポリアミン
(n=1)においてはエチレンジアミン、N,N−ジメチ
ルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミ
ン、N,N−ジエチルエチレンジアミンプロピレンジアミ
ン、N,N−ジメチルプロピレンジアミン、N,N,N′、N′
−テトラメチルエチレンジアミン等があげられ、更にポ
リアルキレンアミン(n=2〜3)においては、ジエチ
レントリアミン、トリエチレントリアミン等があげられ
る。
本発明の異常現象防止剤における各成分の混合割合は、
上記した重合体、又はそれらの混合重合体の1種以上と
第2成分の1種以上とを、予め重合体の乾燥固形分100
重量部に対して、第2成分の化合物を0.001重量部〜50
重量部の割合で、より好ましくは0.1重量部〜20重量部
の割合で混合し、活性汚泥の異常現象防止剤として活性
汚泥に使用するとよい。
上述した重合体、又は混合重合体と第2成分の混合にお
いて、特にアンモニア及びアミンを使用して混合する場
合には、両者の反応を避けるために室温以下で混合する
とよい。
また、上記した重合体、又は混合重合体は、単独でも糸
状性細菌によるバルキングや放線菌による発泡スカムの
防止に有効であるが、第2成分の使用量が重合体の乾燥
固形分に対して0.001重量部より小さいと、特に鞘を有
する糸状性細菌によるバルキングの防止には著しい効果
がなく、逆に50重量部より大きいと活性汚泥に強い影響
を及ぼし、COD等の上昇を招くので好ましくない。
(活性汚泥の異常現象防止方法) 異常現象を防止すべき対象活性汚泥が、上述した放線
菌、また特定の糸状性細菌を含有するものであり、また
それによる処理条件を除けば、本発明の薬剤添加による
活性汚泥の異常現象防止方法は従来の方法と同様であ
る。
具体的には、エピハロヒドリン、アルキレンジハライ
ド、ジエポキサイド、ジハロゲノアルキルエーテルの群
から選択される少なくとも1つの化合物とアミンとの反
応によって得られる窒素含有の水溶性重合体、アルキレ
ンイミン重合体、又は該重合体の混合重合体の乾燥固形
分100重量部に対して第2成分を0.001重量部〜50重量部
の割合、特に好ましくは0.1重量部〜20重量部の割合で
混合して調整した異常現象防止剤を、適当濃度、例えば
0.1重量%〜10重量%の濃度の水溶液としておき、下記
のいずれかの方法、又はこれらの2種以上組み合わせた
方法により添加するとよい。
、流入廃水に混和、混合し、これを曝気槽に送る方
法。
、曝気槽や沈降槽の活性汚泥のバルキングや発泡が起
こっている槽に、直接添加する方法。
、返送汚泥に添加する方法。
この異常現象防止剤の使用量は、少なすぎると本発明の
目的が達成されず、逆に多すぎると放線菌、糸状性細菌
が急激に破壊されて、処理水が急激に白濁したり、廃水
とともに系外に流去され、場合によっては処理水のCOD
を上昇させるので好ましくない。使用は、活性汚泥の乾
燥固形分100重量部に対して、0.05重量部〜25重量部の
範囲で選ぶのがよい。より好ましくは、0.1重量部〜10
重量部の範囲である。
活性汚泥に対して本発明の異常現象防止剤を前記範囲で
1回添加すると、1ヵ月以上はSVI値の上昇は認められ
ない。その後はSVI値が上昇する傾向が認められたら、
その時点で異常現象防止剤を前記範囲で添加するのがよ
い。
〔作用及び発明の効果〕
以上のように、本発明によれば糸状性細菌による活性汚
泥のバルキング、また放線菌による活性汚泥の異常現象
を選択的に防止することができる。特に、鞘を有する糸
状性細菌(スフェロチルス.ナタンス、タイプ0041、タ
イプ1701及びタイプ1702等)によるバルキングに対して
著しい効果がある。
即ち、本発明による異常現象防止剤によれば、糸状性細
菌、放線菌の異常繁殖でSVI値が上昇する徴候や発泡現
象が認められた時点でこの異常現象防止剤を添加する
と、速やかにSVI値の更なる上昇を実質的に生じさせる
ことなく、SVI値をもとのレベルまたはそれ以上に保持
することができる。
本発明の異常現象防止剤は、エピハロヒドリン、アルキ
レンジハライド、ジエポキサイド、ジハロゲノアルキル
エーテルの群から選択される少なくとも1つの化合物と
アミンの反応によって得られる窒素含有の水溶性重合
体、アルキレンイミン重合体、又は該重合体の混合重合
体と第2成分の両者を組み合わせることにより、特定の
糸状性細菌、特に鞘を有する糸状性細菌や放線菌を破壊
し、これに起因する活性汚泥のバルキング現象等の異常
現象を効果的に防止しうることを見出したものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1〜2、比較例1〜3により活性汚泥が糸状性細
菌を含有する場合、実施例3〜4、比較例4により活性
汚泥が放線菌を含有する場合について説明する。
異常現象防止剤の調整 、本発明試料A、D及びE、比較試料B、Cの調整 ジメチルアミンとエピクロルヒドリンのモル比が1:1の
割合になるまで、50%ジメチルアミン水溶液の中にエピ
クロルヒドリンを反応温度85℃に保持しながら添加、攪
拌混合し、得られた混合反応組成物(2モル/lのKBr水
溶液で測定した極限粘度〔η〕が0.11dl/gの組成物)を
水で希釈し、純度50重量%とした。
この50%混合反応組成物に、25%アンモニア水溶液を、
アンモニア成分が混合反応組成物の乾燥固形分に対して
それぞれ1.5重量%、0.0005重量%及び60重量%となる
ように20℃で添加、攪拌混合し、得られた試料をそれぞ
れ本発明試料A、比較試料B及び比較試料Cとし、また
同50%混合反応組成物に50%ジメチルアミン水溶液を、
ジメチルアミン成分が組成物の乾燥固形分に対して2.0
重量%になるように20℃で添加、攪拌混合し、得られた
試料を本発明試料Dとした。
また、同50%混合反応組成物に、グルコン酸クロルヘキ
シジン液(住友化学工業(株)製、5%ヒビテン)及び
塩化ベンゼトリウムを、それぞれ50%混合反応組成物に
対して1.5重量%及び0.1重量%添加、攪拌混合し、得ら
れた試料を本発明試料Eとした。
、本発明試料Fの調整 予めモル比を1:0.3の割合で調整したジメチルアミン−
N,N,N′、N′−テトラメチルエチレンジアミン混合物
の50%水溶液と、予めモル比を1:1に調整したエチレン
グリコールジグリシジルエーテル及びジクロロエチルエ
ーテルの混合物とのモル比が1:1.05になるまで、アミン
混合物の50%水溶液の中にエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル−ジクロロエチルエーテル混合物を、反応
温度を90℃に保持しながら添加、攪拌混合して得られた
混合反応組成物(極限粘度〔η〕が0.15dl/gの組成物)
と、平均分子量約10,000のエチレンイミン重合体(日本
触媒工業(株)の商品名エポミン、グレードSP−200)
を1:1の割合で混合し、水で希釈して50%純度とした。
この混合反応組成物に、エチレンジアミンを10重量%と
なるように、20℃で添加、攪拌混合し、得られた試料を
本発明試料Fとした。
、比較試料Gの調整 予めモル比を1:0.3の割合で調整したメチルアミン−N,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン混合物の50
%水溶液と、予めモル比を1:1に調整したエピクロクヒ
ドリン−プロピレンジクロリド混合物のモル比がほぼ1:
1になるまで、アミン混合物の50%水溶液の中にエピク
ロルヒドリン−プロピレンジクロリド混合物を、反応温
度を80℃に保持しながら添加、攪拌混合し、得られた混
合反応組成物(極限粘度〔η〕が0.86dl/gの組成物)を
水で希釈して50%純度とした。
この反応組成物に25%アンモニア水溶液を、アンモニア
成分が混合反応組成物の乾燥固形分に対して2.0重量%
となるように、20℃で添加、攪拌混合し、得られた試料
を比較試料Gとした。
〔実施例1〕 月平均50,000m3/日、BODが200mg/lの分流式都市下水道
廃水を処理している公共下水処理場で、曝気槽のSVIが5
00を越え、最終沈降槽で処理水と汚泥の分離が著しく悪
化した。
この処理場の曝気槽並びに沈降槽の汚泥を位相差顕微鏡
で観察したところ、フロックとフロックの間にはフロッ
ク形成菌よりはむしろタイプ021N、タイプ0041、タイプ
1701、タイプ1702の糸状性細菌の体積の方が多く、特に
タイプ0041及びタイプ1702の鞘を有する糸状性細菌が多
く観察された。
この公共処理場の2系列(曝気槽容量=4,400m3)に、
1トンの本発明試料Aを、返送汚泥ラインに3日間で連
続添加した。
本発明試料Aの連続添加開始から1日後、3日後、10日
後、20日後及び30日後は曝気槽中の汚泥のSVI、及び処
理水のCODを測定した。
結果を第1表に示す。
〔実施例2〕 月平均5,000m3/日、BODが200mg/lの分流式都市下水道
廃水を処理している公共下水処理場で、曝気槽のSVIが5
50を越え、最終沈降槽で処理水と汚泥の分離性が著しく
悪化した。
この処理場の曝気槽、並びに沈降槽の汚泥を位相差顕微
鏡で観察したところ、フロックとフロックの間にはフロ
ック形成菌より、むしろスフェロチルス.ナタンスの糸
状性細菌の体積の方がかなり多く観察された。
この公共処理場の汚泥を実際の処理場を想定した、曝気
槽容量が3l、沈降槽の容量が1の活性汚泥処理の小型
模型に入れ、曝気槽の溶存酸素を1mg/l〜2mg/lに調節
し、上記の公共処理場の流入原水をBOD負荷が0.4kg/kg
MLSS/日程度になるように連続的に添加し、更に返送汚
泥率を50%として連続運転した。
この小型模型の返送汚泥ラインに、本発明試料D、E、
Fのそれぞれ1.2gを100倍に水で希釈しながら48時間連
続添加した。
本発明試料を、連続添加開始時から実施例1と同様に曝
気槽中の汚泥のSVI、及び処理水のCODを測定した。
結果を第1表に示す。
〔比較例1〕 実施例2の公共処理場の汚泥を、実施例2と同様の活性
汚泥の小型模型に入れ、実施例2の運転条件と同様に連
続運転した。
この小型模型の返送汚泥ラインに、比較試料B、C及び
Gのそれぞれ1.5gを100倍で水で希釈しながら48時間連
続添加した。
各比較試料の連続添加開始時から、実施例1と同様に曝
気槽中の汚泥のSVI、及び処理水のCODを測定した。
結果を第1表に示す。
〔比較例2〕 実施例2の公共処理場の汚泥を、実施例2と同様の活性
汚泥の小型模型に入れ、実施例2の運転条件と同様に連
続運転した。
この活性汚泥の小型模型の返送汚泥ラインに次亜塩素酸
ナトリウム水溶液(有効塩素濃度5%)を0.8g/日の割
合で7日間添加したところ、汚泥中に含有していた糸状
性細菌は減少しはじめたが、SVI値が390であり、まだ充
分でなかったので、更に0.8g/日の割合で7日間連続添
加した。
次亜塩素酸ナトリウムを連続添加開始時から実施例1と
同様に曝気槽中の汚泥のSVI、及び処理水のCODを測定し
た。
結果を第1表に示す。
〔比較例3〕 実施例2で使用した公共処理場の汚泥を、実施例2と同
様の活性汚泥の小型模型に入れ、実施例2と同様の運転
条件で連続運転した。
この活性汚泥の小型模型の返送汚泥ラインに、カチオン
系ポリアクリルアミド(栗田工業(株)製のクリフィッ
クス CP627)0.2g/日の割合で5日間連続添加したとこ
ろ、糸状性細菌を含んだ状態でSVI値が200になったが、
添加をやめた後は沈降性が悪化し、添加終了から2日後
はSVI値が340になったので、更に0.2g/日の割合で5日
間連続添加した。
カチオン系ポリアクリルアミドを連続添加開始時から、
実施例1と同様に曝気槽中の汚泥のSVI、及び処理水のC
ODを測定した。
結果を第1表に示す。
第1表及び曝気槽中の活性汚泥の顕微鏡観察より次のこ
とが明らかになった。
、比較例1のC、比較例2おいては、比較試料C、次
亜塩素酸ナトリウムの添加によって、糸状性細菌のみな
らず有用なフロック形成菌までもが破壊され、処理水が
非常に白濁した。
比較例1のG、比較例3においては、比較試料H、カチ
オン系ポリアクリルアミドの添加によって一時的に活性
汚泥のSVI値が低下したが、添加をやめると、再び活性
汚泥のSVI値が上昇し、カチオン系ポリアクリルアミド
においては、更にその添加を繰り返すと、曝気槽におい
て汚泥が気泡を抱き込んで浮上し、良好な状態にならな
かった。
比較例1の比較試料Bにおいてはある程度SVI値が低下
するものの、汚泥中には糸状性細菌が残存しており、著
しい効果は得られなかった。
本発明試料によると、比較試料に比べて添加薬剤が少量
で、しかも薬剤添加後すみやかにSVI値が低下し、活性
汚泥の沈降性が著しく改善され、さらにその持続効果が
長いことがわかる。
、本発明試料による時は、各比較試料に比べて、曝気
槽及び沈降槽に存在する汚泥中の糸状性細菌が極端に減
少し、活性汚泥がしっかりしたフロックを形成する。
、本発明試料による時は、糸状性細菌が破壊されて流
出してくるが、処理水のCOD値が20mg/l以下であり、処
理水として良好である。
〔実施例3〕 月平均14,000m2/日、BODが200mg/lの分流式都市下水道
廃水を処理している公共下水処理場で、曝気槽のSVIは3
00程度であるが、曝気槽及び最終沈降槽の上部には汚泥
を抱き込んだ茶褐色の発泡スカム層がいつまでもきえず
に残っていた。
この処理場の曝気槽並びに沈降槽の汚泥を位相差顕微鏡
で観察したところ、フロック形成菌に付着した典型的な
放線菌が多く観察された。放線菌が分泌するミコール酸
やそれ自体の糸状形態したもの等に汚泥が付着して、曝
気槽及び最終沈降槽上部に発泡スカム層を形成してい
た。
この公共処理場の2系列(曝気槽容量=4,400m3)に、
1.2トンの本発明試料Aを、返送汚泥ラインに3日間で
連続添加した。
本発明試料Aの連続添加開始から1日後、3日後、10日
後、20日後及び30日後に曝気槽界面の発泡スカム量、曝
気槽中の汚泥のSVI、及び処理水のCODを測定した。
但し、曝気槽界面の発泡スカム量は、上記の本発明試料
Aの連続添加開始前における発泡スカムの体積に対する
割合、即ち連続添加開始前の発泡スカムの体積を100%
とした百分率をもって表した。
結果を第2表に示す。
〔実施例4〕 実施例3の公共処理場の汚泥を実際の処理場を想定し
た、曝気槽容量が3l、沈降槽の容量が1の活性汚泥処
理の小型模型に入れ、曝気槽の溶存酸素を1mg/l〜2mg/l
に調節し、上記の公共処理場の流入原水を、BOD負荷が
0.4kg/kg MLSS/日程度になるように連続的に添加し、
さらに返送汚泥率を50%として連続運転した。
この小型模型の返送汚泥ラインに、本発明試料D、E、
Fのそれぞれ1.5gを100倍に水で希釈しながら48時間連
続添加した。
本発明試料を連続添加開始時から、実施例3と同様に曝
気槽界面の発泡スカム量、曝気槽中の汚泥のSVI、及び
処理水のCODを測定した。
結果を第2表に示す。
〔比較例4〕 実施例3と同様の活性汚泥を、実施例4と同様の活性汚
泥の小型模型に入れ、実施例4と同様の運転条件で、曝
気槽上部から消泡剤を添加した。消泡剤は、特殊パラフ
ィン系エステル化合物(大東薬品工業(株)製のミネコ
ンC)を水で0.1重量%に希釈して曝気槽の上部から8ml
/分の割合で5日間連続添加した。
消泡効果が充分でなかったため、さらに8ml/分の割合で
5日間連続添加した。
消泡剤の連続添加開始から実施例3と同様に、曝気槽界
面の発泡スカム量、曝気槽の汚泥のSVI、及び処理水のC
ODを測定した。
結果を第2表に示す。
第2表、及び曝気槽中の活性汚泥の顕微鏡観察より次の
ことがわかった。
、本発明試料によるときは、比較例4の場合に比べ、
添加薬剤が少量で、添加後速やかに放線菌に起因する発
泡スカムが減少し、更に汚泥のSVI値が低下し、活性汚
泥の沈降性が著しく改善され、又その持続効果が長い。
比較例4の場合には、消泡剤の添加により一時的に曝気
槽界面の発泡スカムが減少したが、添加を止めると再び
発泡スカムが曝気槽界面に滞積した。
、本発明試料によるときは、比較例4の場合に比べ、
曝気槽及び沈降槽に存在する汚泥において放線菌が極端
に減少し、活性汚泥がしっかりしたフロックを形成す
る。
、本発明試料によるときは、放線菌が破壊されて処理
水に存在して流出してくるが、処理水のCOD値が20mg/l
以下であり処理水として良好である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−146802(JP,A) 特開 昭63−218297(JP,A) 特開 昭63−218298(JP,A) 特開 昭63−218299(JP,A) 特開 昭62−155994(JP,A) 特開 昭58−95596(JP,A) 国際公開 90/5117(WO,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エピハロヒドリン、アルキレンジハライ
    ド、ジエポキサイド、ジハロゲノアルキルエーテルの群
    から選択される少なくとも1つの化合物とアミンとの反
    応によって得られる窒素含有の水溶性重合体、アルキレ
    ンイミン重合体、又は該重合体の混合重合体と、アンモ
    ニア、アミン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロ
    ルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
    ウムの群から選択される少なくとも1種以上の化合物と
    を成分として含有する活性汚泥の異常現像防止剤。
  2. 【請求項2】上記エピハロヒドリン、アルキレンジハラ
    イド、ジエポキサイド、ジハロゲノアルキルエーテルの
    群から選択される少なくとも1つの化合物とアミンとの
    反応によって得られる窒素含有の水溶性重合体、アルキ
    レンイミン重合体、又は該重合体の混合重合体の乾燥固
    形分100重量部に対して、アンモニア、アミン、塩酸ク
    ロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベ
    ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムの群から選択され
    る少なくとも1種以上の化合物を0.001重量部〜50重量
    部の割合で混合したことを特徴とする請求項1記載の活
    性汚泥の異常現像防止剤。
  3. 【請求項3】上記エピハロヒドリン、アルキレンジハラ
    イド、ジエポキサイド、ジハロゲノアルキルエーテルの
    群から選択される少なくとも1つの化合物とアミンとの
    反応によって得られる窒素含有の水溶性重合体が、2モ
    ル/lのKBr水溶液に溶解して測定し、算出する25℃での
    極限粘度〔η〕が0.5dl/g以下のものである請求項1記
    載の活性汚泥の異常現象防止剤。
  4. 【請求項4】活性汚泥又は活性汚泥含有廃水に、エピハ
    ロヒドリン、アルキレンジハライド、ジエポキサイド、
    ジハロゲノアルキルエーテルの群から選択される少なく
    とも1つの化合物とアミンとの反応によって得られる窒
    素含有の水溶性重合体、アルキレンイミン重合体、又は
    該重合体の混合重合体と、アンモニア、アミン、塩酸ク
    ロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベ
    ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムの群から選択され
    る少なくとも1種以上の化合物とを成分として含有する
    活性汚泥の異常現像防止剤を、活性汚泥の乾燥固形分10
    0重量部に対して0.05重量部〜25重量部添加することを
    特徴とする活性汚泥の異常現象防止方法。
JP2117106A 1990-05-07 1990-05-07 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法 Expired - Lifetime JPH0669556B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2117106A JPH0669556B2 (ja) 1990-05-07 1990-05-07 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
KR1019910007365A KR910019914A (ko) 1990-05-07 1991-05-07 활성진흙의 이상현상 방지제 및 활성진흙의 이상현상 방지방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2117106A JPH0669556B2 (ja) 1990-05-07 1990-05-07 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0416298A JPH0416298A (ja) 1992-01-21
JPH0669556B2 true JPH0669556B2 (ja) 1994-09-07

Family

ID=14703553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2117106A Expired - Lifetime JPH0669556B2 (ja) 1990-05-07 1990-05-07 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH0669556B2 (ja)
KR (1) KR910019914A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0416298A (ja) 1992-01-21
KR910019914A (ko) 1991-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9656888B2 (en) Functionalized cationic polyamines and their use to reduce the NDMA formation during the treatment of aqueous systems, and applications in the water treatment industry, including wastewater and drinking water treatment processes
US5536410A (en) Method for preventing activated sludge from losing its settling ability
Mamais et al. Foaming control in activated sludge treatment plants by coagulants addition
US4737293A (en) Process for reducing the content of trihalomethane compounds and precursors thereof in influent water
JPH0669556B2 (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
US4732684A (en) Method for preventing the bulking of activated sludge
JPH06142676A (ja) 活性汚泥のバルキング現象防止方法
JPH04317798A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び異常現象防止方法
JPH0474595A (ja) 活性汚泥の異常現象防止方法
JPS63218294A (ja) 活性汚泥のバルキング防止法
JPH0724490A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤および活性汚泥の異常現象防止法
JPS63218296A (ja) 活性汚泥のバルキング防止法
JPH06335695A (ja) 活性汚泥のバルキング現象防止剤および活性汚泥のバルキング現象防止方法
JPS61204092A (ja) 活性汚泥のバルキング防止剤及びそのバルキング防止方法
US20030052059A1 (en) Method for inhibiting filamentous bacteria bulking
JP2808326B2 (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
JP2004217565A (ja) 殺菌剤及び活性汚泥のバルキングならびにスカム解消方法
JPH04161295A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
JPS63218295A (ja) 活性汚泥のバルキング防止法
WO1990015030A1 (en) Inhibitor of abnormal phenomena of activated sludge and method of inhibitng abnormal phenomena of activated sludge
WO1990009966A1 (en) Treatment of activated sludge
JPH02169096A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤および活性汚泥の異常現象とバルキングの防止法
JPH03127694A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
JPH0312293A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法
JPH0312294A (ja) 活性汚泥の異常現象防止剤及び活性汚泥の異常現象防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070907

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 16