JPH0669369B2 - 安定化された組換えdna宿主細胞 - Google Patents

安定化された組換えdna宿主細胞

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JPH0669369B2
JPH0669369B2 JP4320470A JP32047092A JPH0669369B2 JP H0669369 B2 JPH0669369 B2 JP H0669369B2 JP 4320470 A JP4320470 A JP 4320470A JP 32047092 A JP32047092 A JP 32047092A JP H0669369 B2 JPH0669369 B2 JP H0669369B2
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/635Externally inducible repressor mediated regulation of gene expression, e.g. tetR inducible by tetracyline
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N1/00Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S435/00Chemistry: molecular biology and microbiology
    • Y10S435/8215Microorganisms
    • Y10S435/822Microorganisms using bacteria or actinomycetales
    • Y10S435/848Escherichia
    • Y10S435/849Escherichia coli

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、機能的ポリペプチドを発現する
組換えDNAを含有する宿主細胞に関し、更に詳しく
は、 i)機能的なポリペプチドを発現する遺伝子、 ii)バクテリオファージλcI857のcIリプレッサー
遺伝子、および iii)該リプレッサー遺伝子によって発現されるリプレッ
サーに感受性を有さない複製起点(レプリコン)および
プロモーターを含有する組換えDNAクローニングベク
ターで形質転換され、プロファージとして染色体に組み
込まれた、cIリプレッサー遺伝子を産生しないバクテ
リオファージλcI90を保持している細菌宿主細胞を
提供するものである。
【0002】本発明は組換えDNAクローニングベクタ
ー上に担持せしめた遺伝子によって抑制される致死性染
色体マーカーを使用することにより、組換えDNA宿主
細胞を安定化し、選択する手段を与える、選択系(シス
テム)を提供するものである。このことは、プラスミド
のような組換えDNAクローニングベクターが時折細菌
集団から急激に消失すること、および工場規模の発酵生
産では1016以上の細胞が必要とされることから、特に
重要である。それ故、所望の生産物をコードする組換え
DNAをプラスミドに挿入した場合には、必須要件では
ないにしても、培養物を構成する細胞の全てが所望のプ
ラスミドを含むように、該プラスミドを含有する微生物
培養物が安定化されることが望ましい。このことは、外
来DNAを含有する組換えプラスミドが周知のように不
安定であり、一夜培養後の細胞母集団中、90%以上が
組換えプラスミドを含まなくなることもあるので、重大
である。プラスミドを保持している細胞のみが所望の遺
伝子を発現し得ることから、生産能力が極端に低下する
結果となる。
【0003】組換えプラスミドの安定化法は殆んど文献
に記されておらず、また、いずれも極めて不都合な点を
有している。その一例は、抗生物質耐性遺伝子を組換え
プラスミドに包含させておき、適当な抗生物質を培養培
地中に加えることから成る。抗生物質耐性遺伝子含有プ
ラスミドを保持する細胞は選択され、該プラスミドを保
持しない細胞は選択されず、従って排除される。この方
法の主な欠点は、抗生物質耐性菌の生産規模の増殖、発
酵培地中での高価な抗生物質の使用、並びに所望の生産
物から抗生物質を除去するための精製工程を必要とする
点にある。
【0004】染色体の栄養要求突然変異を補う方法も、
既知の組換えプラスミド安定化法の一つである。この方
法では発酵培地の組成を厳しく制限して宿主細菌が必要
とする栄養を培地に加えずに発酵を行う必要がある。し
かも、栄養共生によって、プラスミドの消失後もなお細
胞が増殖し得る可能性がある。このように、これら2つ
の選択方法は培地の特殊な処理に依存している。そのよ
うな制約は、発酵工程の費用の増大、および生産性向上
のためにとり得る選択自由度の制限を招く。
【0005】従って、培地組成に依存せず、あらゆる発
酵条件下で組換えDNAクローニングベクターを維持し
得る、他の選択方法が強く望まれている。細胞の自己不
活化(suicide)がこの必要性を満たすために適応でき
る。即ち、染色体に致死性マーカーを有し、組換えDN
Aクローニングベクターにリプレッサーもしくは相補遺
伝子を有する自己不活化細胞を構築することができる。
これらの内容を組み込まれた細胞は、そのベクターを失
った場合死滅することになろう。本発明はこの原則を具
現化し、培地中の全生存細胞が所望の組換えDNAクロ
ーニングベクターを担持することを保証するものであ
る。このことは、上記のどの欠点をも持たずに、培養の
潜在的生産性を高めることができることを意味してお
り、極めて重要である。本明細書に述べるように、本発
明はプラスミド含有細菌集団を、プラスミドに担持され
ている遺伝子によって抑制される致死性染色体マーカー
を用いて選択し、維持する方法に関するものである。
【0006】本発明の目的のために、本明細書中、組換
えDNAクローニングベクターとは、組換えプラスミド
に限らず、バクテリオファージ、ウイルスなど、1もし
くはそれ以上の付加的DNAセグメントを付加すること
ができる、あるいは既に付加されているDNA分子から
成る物質を指すものとする。本明細書中、リプレッサー
とは、組換えDNAクローニングベクター上にあって、
宿主細胞の染色体中の致死性遺伝子あるいは条件付致死
性遺伝子の発現を抑制もしくは妨げる遺伝子をいう。
【0007】本明細書中、機能なポリペプチドとは、回
収可能で生物学的に活性な、完全に異種の(ヘテロロー
ガスな)ポリペプチドもしくは前駆体、異種ポリペプチ
ドと同種(ホモローガス)ポリペプチドの一部もしくは全
部から成る回収可能で生物学的に活性なポリペプチド、
または異種ポリペプチドと特異的に切断され得る生物学
的に非活性な同種ポリペプチドとから成る回収可能な生
物学的に非活性な融合ポリペプチドを意味する。
【0008】本明細書中、融合遺伝子生成物とは、同種
ポリペプチドの一部もしくは全部と融合している、回収
可能な異種ポリペプチドを意味する。本明細書中、マー
カーとは、その機能と染色体もしくは組換えDNAクロ
ーニングベクター上の位置が分かっている遺伝子または
遺伝子の組合せを意味する。上記のように、本発明は組
換えDNAにコードされている生成物を産生する培養物
の培養に用いることができる。効果的な選択システムが
ない場合には、培養物中の多くの細胞が所望のプラスミ
ドを失ってしまい、その結果、所望の生産物の生産が著
しく低下する。本発明は培養物中の全生存細胞が組換え
DNAクローニングベクターを保持することを保証する
ので、本発明を利用すれば、培養物の潜在的な生産能が
増強される。
【0009】本発明は、合成が組換えDNAクローニン
グベクターによって決まるあらゆる物質の生産に適用で
きるので、極めて多様性に富んでいる。好ましい組換え
DNAクローニングベクターはプラスミドであるが、バ
クテリオファージおよび本発明を例示するのに有用な他
のベクターも当業者には明白であろう。本発明の有用性
はクローニングベクター上にクローニングされた他のマ
ーカーとは無関係なので、商業上あるいは研究的に価値
のある1以上の遺伝子を保持する組換え菌株にも本発明
を利用することができる。
【0010】バクテリオファージλと大腸菌(.coli)
K12との相互作用を例にとり、組換えDNA宿主細胞
の維持および安定化における細胞自己不活化の適用性を
説明する。バクテリオファージλはテンペレートバクテ
リオファージであり、大腸菌K12に感染した場合、排
他的な2サイクルのいずれかをとる。溶菌段階では、バ
クテリオファージDNAは自律的に複製し、バクテリオ
ファージ要素の合成と組み立てを指示して細胞を死滅さ
せると同時に成熟したバクテリオファージを放出する。
溶原化段階では、バクテリオファージはプロファージと
して宿主染色体中に集積され、染色体上でマーカーとし
て複製し、バクテリオファージ要素の合成を遮断する。
バクテリオファージ遺伝子λcIは、溶原化状態を維持
するリプレッサーをコードしており、遺伝子がバクテリ
オファージ要素を発現し、成熟することを阻害する。も
しリプレッサーが不活化されるか細胞から除去される場
合には、プロファージは染色体から遊離して溶菌サイク
ルに入り、細胞を死滅させる。欠損λcI遺伝子をもつ
バクテリオファージは溶原化状態を維持することができ
ず、機能的なリプレッサーが他の供給源から供給されな
い限り、細胞を死に至らしめる。本発明の一実施態様で
は、例示するリプレッサー依存プロファージとしてλc
I90(Kaiser,A.D.(1957),Virology 3:
42−61;Berg,D.E.(1974),Virology 6
2:224−233)を用い、組換えDNAクローニン
グベクター中にクローニングされたcI遺伝子が機能な
リプレッサーとして働く。
【0011】本発明の選択システムおよびその有用性
は、バクテリオファージ・ラムダのλcI857のリプ
レッサー遺伝子をインシュリン・プラスミドpIA2A
7△4△1およびpIB7△4△1上にクローニングす
ることで示すことができる。プラスミドpPR1は、バ
クテリオファージλcI857の2.5KbBglIIフラグ
メントをプラスミドpIA7△4△1のユニークBam
I制限部位に挿入することにより構築された。pIA7
△4△1の制限部位と機能地図を添付の図1に示す。以
下に説明するように、pIA7△4△1は大腸菌のトリ
プトファン・プロモーター、抗生物質耐性マーカー、お
よびヒト・インシュリンのAポリペプチド鎖と融合した
trpE蛋白の一部からなる融合遺伝子生産物を発現する
遺伝子を含有している。
【0012】プラスミドpIA7△4△1はpBR322
から誘導されたものであり、実施例1A−Iに開示した
方法で構築される。約束として、記号「△」は欠失を意
味する。例えば、「△EcoRI−XbaI」を有するプラ
スミドは、EcoRIとXbaIの制限酵素切断部位間のヌ
クレオチド配列部分が、これらの酵素で消化されて除か
れていることを意味する。便宜上、ある欠失部分を数字
で表示している。従って、親プラスミドpBR322に
おけるテトラサイクリン耐性に係る遺伝子に先行する
coRI認識部位の最初の塩基対(「bp」)から始めて、
「△1」は1−30bpの欠失(即ち、△EcoRI−Hind
III)を意味し、結果としてテトラサイクリン・プロモー
ター/オペレーター系が無能力になっていることを意味
する。「△2」は1−375bpの欠失(即ち、△Eco
I−BamHI)を意味し、結果として、テトラサイクリ
ンのプロモーター/オペレーターと、テトラサイクリン
耐性をコードしている構造遺伝子の一部との双方が除去
されていることを意味する。「△4」はtrpオペロン断
片の〜900−〜1500bpが欠失しており、trpDポ
リペプチドの構造遺伝子が除去されていることを意味す
る。
【0013】バクテリオファージ・ラムダのλcI85
7のcIリプレッサー遺伝子をプラスミドpIA7△4△
1にクローニングすると、pPR1と呼ぶ新しいプラス
ミドが生成し、これはバクテリオファージ・ラムダの溶
菌性の発展を阻害すると同時に、上記融合遺伝子生産物
の生産物をもコードしている。pPR1の制限部位と機
能地図を添付の図2に示す。図中、BglII−BamHI結
合(ライゲーション)部位は記号「[B/B]」で表されて
いる。この新しいpPR1組換えプラスミドで、例えば
大腸菌K12RV308[マウエルら(Mauer)、J.Mo
l.Biol.、139:147−161(1980)]、大腸
菌K12C600[バッハマン(Bachman),Bacteriol.
Rev.36,526−557(1972)]および大腸菌
K12C600Rk−Mk−[チャン(Chang)およびコー
エン(Cohen),Proc.Nat.Acad.Sci.71,103
0−1034(1974)]を形質転換し、得られた株を
バクテリオファージλcI90で溶原化することができ
る。λcI90は機能的なcI、リプレッサーを産生しな
いので、構築された菌株、大腸菌K12RV308λc
I90/pPR1、大腸菌K12C600λcI90/p
PR1および大腸菌K12C600Rk−Mk−λcI9
0/pPR1はpPR1プラスミドを保持しなければなら
ないが、構築された菌株大腸菌K12RV308/pP
R1、大腸菌K12C600/pPR1および大腸菌K
12C600Rk−Mk−/pPR1はプラスミドなしで
も同様によく生存する。これら菌株中のプラスミド保持
について比較すると、本発明の菌株については、実質
上,全ての生存細胞が明らかに所望のプラスミドを保持
している。更に、大腸菌K12RV308λcI90/p
PR1、大腸菌K12C600λcI90/pPR1およ
び大腸菌K12C600Rk-Mk−λcI90/pPR1
の各菌株はpPR1プラスミドをも保持し、所望の融合
遺伝子生産物(ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動法に
より検出できる)を産生するであろう。
【0014】プラスミドpPR3はバクテリオファージ
λcI857の2.5kbBglIIフラグメントをプラスミド
pIB7△4△1のユニークBamHI制限部位に挿入す
ることにより構築された。pIB7△4△1の制限部位
と機能地図を添付の図3に示す。以下に説明するよう
に、pIB7△4△1はヒトインシュリンのBポリペプ
チド鎖と融合したtrpE蛋白の一部からなる融合遺伝子
生産物を発現する遺伝子を含有している。プラスミドp
IB7△4△1はpIA7△4△1について記載した方
法と同様の方法でpBR322から誘導される。詳細な
構築法は、実施例9に示されている。
【0015】バクテリオファージ・ラムダλcI857
cIリプレッサー遺伝子をpIB7△4△1にクローニ
ングすると、新規プラスミドpPR3が得られる。この
プラスミドはバクテリオファージ・ラムダの溶解的増殖
を阻止すると同時に上記融合遺伝子生産物の生産物をも
コードしている。pPR3の制限部位と機能地図を添付
の図4に示す。図中、BglII−BamHI結合部位は記号
「[B/B]」で表されている。
【0016】この新しいpPR3組換えプラスミドで、
例えば大腸菌K12RV308、大腸菌K12C60
0、および大腸菌K12C600Rk−Mk−を形質転換
体し、得られた菌株をバクテリオファージλcI90で
溶原化することができる。溶原化pPR1含有菌株につ
いて既に記載したように、構築された菌株大腸菌K12
RV308λcI90/pPR3、大腸菌K12C600
λcI90/pPR3および大腸菌K12C600Rk
k−λcI90/pPR3はpPR3プラスミドの保持を
必要とするが、構築された大腸菌K12RV308/p
PR3、大腸菌K12C600/pPR3および大腸菌
K12C600Rk−Mk−/pPR3はプラスミドを必
要とせず、プラスミドなしでも同様によく生存する。こ
れら菌株中のプラスミド保持について比較すると、本発
明の菌株については、実質的に全ての生存細胞が所望の
プラスミドを保持していることが分かる。更に、大腸菌
K12RV308λcI90/pPR3、大腸菌K12C
600λcI90/pPR3および大腸菌K12C600
k−Mk−λcI90/pPR3の菌株は自身のプラスミ
ドを保持しており、所望の融合遺伝子生産物(ポリアク
リルアミド・ゲル電気泳動法により検出できる)を産生
するであろう。
【0017】本発明の例示に用いるバクテリオファージ
λcI857のcIリプレッサー遺伝子は、温度感受性
で、38℃〜44℃もしくはそれ以上の温度で不活化す
る。それ故、温度を38℃〜44℃に変化させると本発
明によってあらかじめ宿主細胞菌株中に包含せしめてあ
るラムダ・プロファージの溶解サイクルが誘発され、細
胞が溶解されてしまう。容易に判るように、宿主細胞の
溶解を惹き起す致死性マーカーを抑制する温度感受性リ
プレッサーを使用し、リプレッサーを不活化する温度で
宿主細胞を培養することにより、本発明はまた細胞内生
産物を精製するために、簡単で便利かつ安価に細胞を溶
解する方法を提供するものである。本明細書に示すよう
に、本発明の好ましい実施態様では、致死性染色体マー
カーを抑制するために、プラスミド担持遺伝子を利用す
る。細胞の選択はレプリコンおよび他のプラスミド上遺
伝子と無関係である。更に、ここに示した具体例はバク
テリオファージλcI857を使用しているが、機能的
なリプレッサーを産生する他のλcI遺伝子を使用する
こともできる。本発明を例示するのに用いたプロファー
ジはλcI90突然変異を担っているので、機能的λc
リプレッサーを産生しない。他のバクテリオファージλ
突然変異株も、もしそれらが機能的cI遺伝子またはリ
プレッサーを欠失しているならば使用することができ
る;容易に理解できるように、そのような突然変異株が
溶原化状態を維持するためには他の供給源からのリプレ
ッサーが必要である。
【0018】本発明の選択システムでは、プラスミド含
有宿主細胞に種々の有用産物を発現する遺伝子を担った
ベクターを含有させることができる。例えば、プラスミ
ド担持遺伝子は、天然遺伝子、非天然遺伝子、または一
部天然一部合成もしくは非天然遺伝子であってよい。具
体的には、本発明はヒトプレ−プロインシュリン、ヒト
プロインシュリン、ヒトインシュリンA鎖、ヒトインシ
ュリンB鎖、ヒト成長ホルモン、非ヒト成長ホルモン、
非ヒトインシュリン、ヒトインターフェロン、非ヒトイ
ンターフェロン、ウイルス抗原、ウロキナーゼ、ペプチ
ドホルモン類、酵素類、ポリペプチド類、あるいは実質
上研究または商業上価値ある他の遺伝子をコードしてい
るプラスミド担持遺伝子を含有する細胞を選択し維持す
るのに使用することができる。
【0019】本明細書に記載の、本発明の特定の実施態
様では、プラスミドの複製および遺伝子生産物の発現
は、それぞれpMB1からのレプリコン「ボリバー(Bol
ivar)、Life Sci.25、807〜818(197
9)」、およびlacもしくはtrpプロモーターによって決
定される。他のレプリコンおよびプロモーターも、それ
らが大腸菌K12において機能的であり、用いられる特
定のリプレッサーに対して感受性でない限り使用するこ
とができる。当業者であれば、どのレプリコンとプロモ
ーターが大腸菌K12で機能的であり、特定のリプレッ
サーに対し感受性でないかを直ちに理解し決定すること
ができる。他のレプリコンの例としてはColE1、NR
1、RK2、RK6、pSC101、RP1、RP4、
F由来のレプリコン、および大腸菌K12中で複製が起
こるバクテリオファージ等が挙げられるが、これらに限
定されるものでない。プロモーターの他の例として、バ
クテリオファージλPL' プロモーター、リポタンパク
質プロモーター、リボゾームタンパク質もしくはRNA
プロモーター、および実質上他のあらゆるプロモーター
が挙げられる。他のレプリコンおよびプロモーターも構
築可能であって、当業者には自明である。
【0020】本発明は、上記の如く、また以下に説明す
るようにプラスミド担持遺伝子によって抑制される致死
性染色体マーカーを利用して、プラスミド含有細菌集団
を選択し維持する方法を開示する。多くの態様が本発明
に可能である。例えば、種々のバクテリオファージがバ
クテリオファージλと交換可能であり、他の種類の致死
性突然変異も、それらがプラスミド担持遺伝子によって
抑制される限り利用可能である。本発明に有用な致死性
突然変異の具体例を以下に示すがこれらに限定されるも
のではない。染色体DNAの複製、細胞壁の合成、リボ
ゾーム機能、RNAポリメラーゼ、tRNA合成と修
飾、アミノアシルtRNA合成酵素、DNAの制限およ
び修飾、および細胞分裂突然変異である。他の致死性突
然変異も当業者には自明のものである。
【0021】大腸菌K12は、それにについての遺伝的
生化学的情報が豊富にあるので、本発明目的の宿主細胞
として好都合である。しかし、本発明は一つの属、種、
株に限定されるものではなく、致死性突然変異およびリ
プレッサーが利用可能であるか、単離あるいは構築でき
る生物であれば、何でも使用することができる。例え
ば、本発明は、バシラス属(Bacillus)、バシラス・サ
ブチリス(Bacillus subtilis)、スタフィロコッカス属
(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptoco
ccus)、アクチノマイセテス属(Actinomycetes)、スト
レプトマイセス属(Streptomyces)、セラチア属(Serra
tia)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、および
シュードモナス属(Pseudomonas)等の細菌類に適用可能
であるが、これらに限定されない。
【0022】本発明の実施態様は全て、培地組成に非感
受性であるという共通の特徴を有する。それ故、本発明
は広範な発酵操作を可能とし、生産性を改善せしめる。
以下に実施例を挙げ本発明の好適な実施態様を示す。本
発明を構成するための説明および実際の処方を適宜記載
する。
【0023】実施例1 プラスミドpIA7△4△1の
構築 A.プラスミドpBRHtrpの構築 プラスミドpGM1は欠失△LE1413を含有する大
腸菌トリプトファン・オペロンを担持しているので、tr
pリーダーの最初の6アミノ酸とtrpEポリペプチドの後
方約1/3との融合蛋白(以下、LE'と表わす)、並び
にtrpDポリペプチドの全てを、いずれもtrpプロモータ
ー−オペレーターの制御下に発現する[ミオザリ(Miozz
ari)ら、J.Bacteriology、1457−1466(19
78)]。大腸菌K12W3110tna2trp△102/p
GM1はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ン(American Type Culture Collection)(ATCC
No.31622)に寄託されており、該菌体からpGM
1を好都合に除去して下記の工程に使用することができ
る。
【0024】約20μgのプラスミドを、このプラスミ
ドを5部位で開裂する制限酵素PvuIIで消化した。次
に、この遺伝子フラグメントをEcoRIリンカー(配列p
CATGAATTCATGで表わされる自己相補性オリ
ゴヌクレオチドから成る)と結合させて、EcoRI部位
含有プラスミドにクローニングするためのEcoRI開裂
部位を調製した。pGM1から得た20μgのDNAフラ
グメントを200ピコモルの5'−りん酸化合成オリゴ
ヌクレオチドpCATGAATTCATGの存在下、2
0μlT4DNAリガーゼ・バッファー(20mMトリス、
pH7.6、0.5mMATP、10mM MgCl2、5mMジ
チオスレイトール)中、10単位のT4DNAリガーゼに
より、4℃で一夜、処理した。この溶液を結合が停止す
るまで10分間、70℃に加熱した。リンカーをEco
I消化により開裂し、得られたEcoRI末端を持つフラ
グメントを5%ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動法
(以下PAGEという)により分離した。先ずゲルを臭化
エチジウムで着色し、UV光線で各フラグメントの位置
を確かめ、必要な部分をゲルから切断することにより、
3つの大きいフラグメントをゲルから単離した。各ゲル
フラグメントを300μlの0.1×TBEと共に透析バ
ッグに入れ、0.1×TBEバッファー中100Vで1
時間電気泳動に付した(TBEバッファー:水1l中に1
0.8gトリス塩基、5.5gホウ酸、0.09gNa2EDT
Aを含有)。水溶液を透析バッグから集め、フェノール
抽出、クロロホルム抽出を行い、塩化ナトリウムで0.
2M濃度とした。DNAをエタノール沈澱の後、水中に
回収した。EcoRI粘着末端をもつtrpプロモーター/
オペレーター含有遺伝子を、このプロモーター/オペレ
ーターを挿入することによりテトラサイクリン耐性とな
るテトラサイクリン感受性プラスミドに挿入する方法で
同定した。以下に記載する全てのDNAフラグメントの
単離は、上記のPAGE処理の後、電気溶出法に付す方
法で行うものとする。
【0025】B.Trpプロモーター/オペレーターの制
御下にテトラサイクリン耐性を発現するプラスミドpB
RHtrpの構築および上記「A」で単離したDNAフラ
グメントを含有するTrpプロモーター/オペレーターの
同定と増幅 プラスミドpBRH1「ロドリゲツ(Rodriguez)ら、Nu
cleic Acids Research 、3267−3287(19
79)」はアンピシリン耐性を発現し、テトラサイクリ
ン耐性に対する遺伝子を含有しているが、それに関連し
たプロモーターがないのでその耐性は発現しない。従っ
て、このプラスミドはテトラサイクリンに感受性を示
す。EcoRI部位にプロモーター/オペレーター・シス
テムを導入すると、該プラスミドはテトラサイクリン耐
性となる。
【0026】プラスミドpBRH1をEcoRIで消化し
た。この酵素をフェノール抽出、次いでクロロホルム抽
出で除去した後、該DNAをエタノール沈澱の後、水中
に回収した。得られたDNA分子を、別々の反応混液
中、上記実施例1Aで得た3つのDNAフラグメントの
それぞれと上記の如く、T4DNAリガーゼによって結
合(ライゲート)させた。反応混液中に存在するDNAを
用いて、コンピテントな大腸菌K12株294「バック
マン(Backman)ら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、
、4174−4198(1976);ATCC No.3
1448」を標準的な手法[ハーシュフイールド(Hersh
field)ら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、71、34
55−3459(1974)]で形質転換し、次いで、該
細菌を20μg/mlのアンピシリンと5μg/mlのテトラ
サイクリンを含んだLB平板培地(ミラー(Miller)、1
972年)で平板培養した。
【0027】数個のテトラサイクリン耐性コロニーを選
択し、プラスミドDNAを単離してpBRHtrpと命名し
た。所望フラグメントの存在を制限酵素分析で確認し
た。プラスミドpBRHtrpはβ−ラクタマーゼを発現
し、アンピシリン耐性を伝え、trpプロモーター/オペ
レーターを含むDNAフラグメントを保持している。こ
のDNAフラグメントはまた、trpリーダーの最初の6
アミノ酸とtrpEポリペプチドの後方約1/3との融合
物である第一蛋白質(LE'と命名)、trpDポリペプチド
の最初の約半分に相当する第二の蛋白質(D'と命名)、
およびテトラサイクリン耐性遺伝子によってコードされ
ている第三の蛋白質をもコードしている。
【0028】C.プラスミドpSOM7△2の構築 プラスミドpBRHtrpをEcoRI制限酵素で消化し、P
AGEおよび電気溶出法で単離したフラグメントをEco
RI−消化プラスミドpSOM11[板倉らSci.19
、1056(1977);英国特許公報No.2007
676A]と結合させた。混合物をT4DNAリガーゼで
ライゲート(結合)させ、得られたDNAを上記の如く大
腸菌K12株294に導入した。形質転換体をアンピシ
リン含有平板培地上で選択し、得られたアンピシリン耐
性コロニーをコロニーハイブリダイゼーション[グルー
エンシュタイン(Gruenstein)ら、Proc.Nat.Acad.S
ci.USA、72、3951−3965(1975)]によ
りスクリーニングした。pBRHtrpから単離し、放射性
32で放射活性に標識したtrpプロモーター/オペレー
ター含有フラグメントを上記手法のプローブとして使用
した。いくつかのコロニーがコロニーハイブリダイゼー
ション陽性として選択された。プラスミドDNAを単離
し、挿入したフラグメントの方向を、制限分析、即ち
glIIおよびBamHI酵素を用いる二重消化により決定し
た。trpプロモーター/オペレーター・フラグメントを
適切な方向で保持する所望のプラスミドを含有するコロ
ニーを10μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地
(ミラー(Miller)、1972)中で増殖させた。所望の
プラスミドをpSOM7△2と命名し、引き続き以下の
構築に使用した。
【0029】D.プラスミドpTrp24の構築 1.暗号鎖の5'および3'末端にBglIIとEcoRI制限
部位とを持つLE'ポリペプチドの遠隔領域のコドンを
含有する遺伝子フラグメントの構築 プラスミドpSOM7△2をHindIII消化した後、LE'
暗号化領域内のBglII制限部位を越えて消化するように
選んだ条件下でラムダ・エキソヌクレアーゼ(5'→3'
エキソヌクレアーゼ)で消化した。約20μgのHindIII
消化pSOM7△2をバッファー(20mMグリシンバッ
ファー、pH9.6、1mM MgCl2、1mMβ−メルカプ
トエタノール)に溶かした。この混合物を5単位のラム
ダ・エキソヌクレアーゼで室温において60分間処理し
た。得られた反応混合物をフェノール抽出、クロロホル
ム抽出し、エタノールで沈澱させた。
【0030】LE'遺伝子フラグメントの遠位末端にEc
oRI残基を創成するために、プライマー32P CCTG
TGCATGATを改良ホスホトリエステル法[クレア
(Crea)ら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、75、1
05765(1978)]により合成し、ラムダエキソヌ
クレアーゼ消化により生成したLE'遺伝子フラグメン
トの一本鎖末端とハイブリダイズさせた。ハイブリダイ
ゼーションは、プラスミドpSOM7△2のラムダ・エ
キソヌクレアーゼ処理したHindIII消化生成物20μg
を水20μlに溶かし、上記5'−りん酸化オリゴヌクレ
オチド約80ピコモルを含有する溶液6μlと混合する
ことにより行われた。この合成フラグメントをLE'暗
号配列の3'末端にハイブリダイズし、LE'フラグメン
トの残る一本鎖部分を、dATP、dTTP、dGTPお
よびdCTPを用い、クレノウ(Klenow)のポリメラーゼ
Iで充填した。クレノウ・ポリメラーゼIはDNAポリメ
ラーゼIを蛋白分解的に開裂することで得られるフラグ
メントである。このフラグメントは5'→3'重合活性お
よび3'→5'エキソヌクレオチド分解(exonucleolytic)
活性を有するが、元の酵素の5'→3'エキソヌクレオチ
ド分解活性は示さない「コーンバーグ(Kornberg)、1
974年、W.H.Freeman and Co.,SFO、98」。
【0031】反応混合物を50℃に加熱し、10℃まで
徐々に冷却し、次いでクレノウ酵素4μlを加えた。室
温で15分間、次いで37℃で30分間インキュベーシ
ョンした後、5μlの0.25M EDTAを加えて反応
を停止した。反応混合物をフェノール抽出、次いでクロ
ロホルム抽出し、エタノールで沈澱させた。このDNA
を制限酵素BglIIで開裂し、そのフラグメントをPAG
Eで分離した。ゲルのオートラジオグラムから、所望の
鎖長約470bpの32P−標識フラグメントが存在するこ
とが判明し、これを電気溶出で回収した。概説したよう
に、このフラグメントLE'(d)はBglII末端とプライマ
ーの始まりと一致する平滑末端を有する。
【0032】2.プラスミドpThα1の構築 プラスミドpThα1はチモシンアルファ1の合成遺伝子
をプラスミドpBR322に挿入することにより構築し
た。チモシンアルファ1をコードしているDNAの合成
には、16−オリゴヌクレオチド(T1〜T16)の合成と
結合が含まれており、添付の図5では両矢印で示してあ
る。MetコドンATGをN−末端に挿入し、5'−末端
が容易にEcoRIおよびBamHIで開裂したプラスミド
と結合するよう、一本鎖粘着端を形成するように設計し
た。遺伝子の中心部にあるBglII部位が組換プラスミド
の分析に役立つことは容易に理解されるであろう。オリ
ゴデオキシリボヌクレオチドT1〜T16は完全に保護し
たトリデオキシリボヌクレオチド構築ブロックを用いる
改良ホスホトリエステル法により合成した[板倉ら、Sc
ience、198、1056(1977)およびクレアら(C
rea)(1978)]。種々のオリゴデオキシリボヌクレオ
チドを表1に示す。
【0033】
【表1】チモシンα1遺伝子のための合成オリゴヌクレオチド 化合物 配 列 鎖長 HLPC分析保持時間(分)* T1 A-A-T-T-C-A-T-G-T-C 10 17.4 T2 T-G-A-T-G-C-T-G-C-T-G-T-T-G-A 15 24.3 T3 T-A-C-T-T-C-T-TOC-T-G-A 12 20.3 T4 G-A-T-T-A-C-T-A-C-T-A-A-A 13 22.0 T5 G-C-A-G-C-A-T-C-A-G-A-C-A-T-G 15 24.8 T6 G-A-A-G-T-A-T-C-A-A-C-A 12 20.1 T7 A-G-T-A-A-T-C-T-C-A-G-A-A 13 22.6 T8 A-A-G-A-T-C-T-T-T-A-G-T 12 20.2 T9 G-A-T-C-T-T-A-A-G-G-A-G 12 20.4 T10 A-A-G-A-A-G-G-A-A-G-T-T 12 21.1 T11 G-T-C-G-A-A-G-A-G-G-C-T 12 20.5 T12 G-A-G-A-A-C-T-A-A-T-A-G 12 20.4 T14 T-T-C-G-A-C-A-A-C-T-T-C 12 20.5 T15 G-T-T-C-T-C-A-G-C-C-T-C 12 20.2 T16 G-A-T-C-C-T-A-T-T-A 10 17.2 *:室温
【0034】上記の合成は図6に要約したフラグメント
15についての下記手法により代表される。T15合成に
用いる種々のヌクレオチド・フラグメントは、図面に番
号を付して示してある。使用した略記号は次のとおりで
ある。TPSTe:2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニルテトラゾール; BSA:ベンゼンスルホン酸;
TLC:薄層クロマトグラフィー; HPLC:高速液体
クロマトグラフィー;DMT:4,4'−ジメトキシトリチ
ル; CE:2−シアノエチル; R:p−クロロフェニル;
Bz:ベンゾイル; An:アニソール; iBu:イソブチリル;
Py:ピリジン;AcOH:酢酸; Et3N:トリエチルアミ
ン。
【0035】完全に保護したトリデオキシリボヌクレオ
チド(85mg、0.05mmol)および(180mg、0.
1mmol)を7:3(v/v)のクロロホルム/メタノール(各
10mlおよび20ml)中2%BSAで0℃において10
分間処理し、5'−ヒドロキシ位で脱保護した。飽和重
炭酸アンモニウム水溶液2mlを加えて反応を停止し、ク
ロロホルム25mlで抽出し、水(2×10ml)で洗浄し
た。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、少量(約5m
l)まで濃縮して、石油エーテル(35〜60℃画分)を加
えて沈澱させた。無色の沈澱物を遠心分離して得、デシ
ケーター中で真空乾燥し、シリカゲルtlc(メルク60F
254、クロロホルム/メタノール、9:1)で同質(ホ
モジーニアス)のおよびを得た。トリマーおよび
(270mg、0.15mmol;145mg、0.075mmol)
をトリエチルアミン/ピリジン/水(1:3:1、v/v/
v、10ml)で室温において25分間処理し、対応するホ
スホジエステル(および)に変換した。試薬をロータ
リー・エバポレーターで除去し、残渣を無水ピリジン
(3×10ml)と共に繰り返し蒸留して乾燥した。トリマ
(0.05mmol)とトリマーを、無水ピリジン3ml
中でTPSTe(50mg、0.15mmol)と一緒にし、反応
混合物を減圧下室温で2時間放置した。TLCで分析す
ると、95%のトリマーがヘキサマー生成物に変換し
ていた(10%硫酸水をスプレーし、60℃に加熱する
ことによりDMT基を肉眼視、検出する)。水1.0mlを
加えて反応を停止し、減圧下に溶媒を留去した。ピリジ
ンをトルエンと共沸蒸留し、トリマーおよびについ
て上述したように、このヘキサマーの5'位を2%BS
A(8ml)で脱保護した。生成物(10)をシリカゲル・カ
ラム(メルク60H、3.5×5cm)にかけ、クロロホル
ム/メタノール溶媒系(98:2〜95:5、v/v)で段階
グラデイエント溶出した。生成物10を含むフラクショ
ンを蒸発乾固した。
【0036】同様に、トリマーに結合させ、完全
に保護した生成物を直接シリカゲル上で精製した。後者
の化合物を上記のようにトリエチルアミン/ピリジン/
水で処理して3'末端で脱保護し、フラグメントを得
た。最後に、ヘキサマー10とを無水ピリジン2ml
中、縮合剤としてTPSTe(75mg、0.225mmol)を
用いて結合させた。反応終了後(4時間、室温)、混合物
をロータリー・エバポレーターで留去し、残渣をシリカ
ゲルによるクロマトグラフにかけた。生成物11(16
0mg)を石油エーテルによる沈澱処理で取得した。本品
はTLC上単一であった。化合物11の一部(20mg)を
ピリジン(0.5ml)にとかし、濃水酸化アンモニウム(7
ml)で処理(8時間、60℃)、次いで80%酢酸で処理
(15分間、室温)して完全に脱保護した。酢酸を留去
し、固型残渣を4%水酸化アンモニウム水溶液(v/v、
4ml)にとかし、エチルエーテル(3×2ml)で抽出し
た。水層を1〜2mlに濃縮し、一部をHPLCに付して
12を精製した。主要ピークに対応するフラクションを
集め(約2.00、D254単位)、約5mlに濃縮した。最終
産物12をバイオゲル(Bio−gel 1.5×100cm)P
−2上、20%エタノール水で溶出して脱塩し、濃縮乾
固して水200μlに再懸濁し、A254=10の溶液とし
た。12の配列は二次元配列分析により確認した。
【0037】完全なチモシンアルファ1遺伝子を、ソマ
トスタチン[板倉ら、1977年]、インシュリン[ゲッ
デル(Goeddel)ら、1979年]および成長ホルモン[ゲ
ッデル、ヘイネカー(Heyneker)ら、Nature、281
544(1979)]について既に詳細に記載されている
方法に従い、16個の合成オリゴヌクレオチドから組立
てた。10μgのオリゴヌクレオチドT2〜T15をT4
リヌクレオチド・キナーゼ[ゲッデルら、1979年]の
存在下、[Y−32P]−ATP(ニュー・イングランド・
ヌクレアー)により定量的にリン酸化し、約1Ci/mmol
の比活性のものを得た。放射性標識フラグメントを20
%ポリアクリルアミド/7M尿素ゲル電気泳動法により
精製し、溶出したフラグメントの配列を二次元電気泳動
法/部分的蛇毒消化によるホモクロマトグラフィー「ジ
ェイ(Jay)ら、Nucleic AcidsRes.、331(19
74)」により証明した。フラグメントT1およびT16
以後のライゲーション反応において不要な重合を最小に
止めるためにリン酸化せずにおいた。これらオリゴヌク
レオチド(各2μg)を、公知の手法[ゲッデルら、197
9年]により、T4DNAリガーゼを用い、4フラグメン
トからなる4群で結合させた(図7参照)。反応生成物を
7Mの尿素を含む15%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法により精製した[マクサム(Maxam)およびギルバー
ト(Gilbert)、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、71
3455(1977)]。4個の別個の生成物を一緒にラ
イゲートさせ、反応混合物を10%ポリアクリルアミド
・ゲル電気泳動法により分割した。チモシンアルファ1
遺伝子(90−105塩基対)の大きさに相当するDNA
を電気溶出した。
【0038】プラスミドpBR322(0.5μg)をBam
HIおよびEcoRI制限エンドヌクレアーゼで処理し、
そのフラグメントをポリアクリルアミドゲル電気泳動法
により分離した。大きなフラグメントを電気溶出により
ゲルから回収し、次いで組立てた合成DNAとライゲー
トさせた[ゲッデル、ハイネカーら、1979年]。この
混合物を用いて大腸菌K12株294、ATCC No.
31446を形質転換した。5%形質転換混合物を20
μg/mlアンピシリン含有LB平板培地で平板培養し
た。得られた4個のアンピシリン耐性コロニーはテトラ
サイクリンに感受性を示し、テトラサイクリン耐性遺伝
子の挿入を示唆した。これら4個のコロニーから得たプ
ラスミドを分析すると、それぞれの場合に、pThα1と
命名されたプラスミドは、(a)pBR322自身には見出
されないBglII部位を有し、図5に示すチモシンアルフ
ァ1遺伝子の存在を意味し、(b)BamHI/EcoRI開
裂によって生じた約105の対のフラグメントを有する
ことが判った。プラスミドpThα1(一定の比率で描かれ
ていない)の構築工程を図7に示す。図中、濃い点は5'
−リン酸基を示す。
【0039】3.処理pThα1とLE'(d)フラグメント
の反応 プラスミドpThα1は、アンピシリン耐性を特定する遺
伝子と、5'暗号鎖末端をコードするEcoRI部位に、
3'末端をBamHI部位にクローニングしているチモシ
ンアルファ1を特定する構造遺伝子とを含有している。
また、チモシン遺伝子はBglII部位を有する。上で調製
したLE'(d)フラグメントを受け入れることのできるプ
ラスミドを創成するために、pThα1をEcoRIで消化
し、次いでクレノウポリメラーゼIにより、dTTPおよ
びdATPと反応させてEcoRI残基を平滑末端化し
た。生成物をBglIIで消化すると、アンピシリン耐性に
関る遺伝子を有し、対向する両側に粘着性のBglII残基
と平滑末端とを有する直鎖状のDNAフラグメントが生
じた。この生成物をT4リガーゼの存在下、BglII粘着
末端と平滑末端とを有するLE'(d)フラグメントと反応
させて再環化し、プラスミドpTrp24を得る。その
際、平滑末端ライゲーションが起きた位置にEcoRI部
位が再生される。
【0040】E.プラスミドpSOM7△2△4の構築 pTrp24をBglIIおよびEcoRIで連続的に消化し、
次いでPAGE、電気溶出処理すると、BglII粘着末端
と、3'暗号末端に隣接したEcoRI粘着末端とをもつ
LE'(d)ポリペプチドのコドンを有するフラグメントが
生成する。LE'(d)フラグメントをプラスミドpSom7
△2のBglII部位にクローニングすると、トリプトファ
ン・プロモーター/オペレーターの制御下で発現される
LE'ポリペプチド/ソマトスタチン融合蛋白が生成さ
れる。そうするためには、(1)pSom7△2を部分的に
EcoRI消化してトリプトファン・プロモーター/オペ
レーターから遠位のEcoRI部位を開裂すること、およ
び(2)コドンリーディングフレームを適当に維持し、
coRI開裂部位を再生させるためにプライマー配列を適
切に選択すること、が必要である。
【0041】16μgのプラスミドpSom7△2を、20
mMトリス、pH7.5、5mM MgCl2、0.02NP4
0界面活性剤および100mM NaClから成る200μ
lのバッファーで希釈し、0.5単位のEcoRIで処理し
た。37℃で15分間処理した後、反応混合物をフェノ
ール抽出、クロロホルム抽出し、エタノール沈澱の後、
BglII消化に付した。大きい方のフラグメントをPAG
E処理、次いで電気溶出により単離した。このフラグメ
ントはLE'ポリペプチドの近位末端のコドン「LE'
(p)」、即ちBglII部位から上流部分を含有している。
このフラグメントを、次いで、T4DNAリガーゼの存
在下、上記LE'(d)フラグメントとライゲートしてプラ
スミドpSom7△2△4を得、これを用いて大腸菌29
4株を形質転換すると、トリプトファン・プロモーター
/オペレーターの制御下に、完全に再構築されたLEポ
リペプチドとソマトスタチンとの融合蛋白質が効率よく
生産された。
【0042】F.テトラサイクリン耐性を特定する遺伝
子を囲んで、その3'末端にPstI残基を有し、5'末端
にBglII残基を有する線状DNAの構築 プラスミドpBR322をHindIII消化し、HindIII突
出末端をS1ヌクレアーゼで消化した。S1ヌクレアー
ゼ消化は、10μgのHindIII−開裂pBR322を30
μlのS1バッファー(0.3MNaCl、1mMZnCl2
25mM酢酸ナトリウム、pH4.5)中で10300単位
のS1ヌクレアーゼにより15℃で30分間処理するこ
とにより行った。反応は1μlの30×S1ヌクレアー
ゼ停止溶液(0.8Mトリス塩基、50mM EDTA)を
加えて停止させた。混合物をフェノール抽出、クロロホ
ルム抽出し、エタノールで沈澱させた後、上述のように
EcoRIで消化した。PAGE処理および電気溶出によ
り、EcoRI粘着末端と暗号鎖がヌクレオチドチミジン
で始まる平滑末端を有するフラグメントを得た。チミジ
ンで始まるS1消化HindIII残基はクレノウ・ポリメラ
ーゼI処理BglII残基と結合することができ、結合によ
BglII制限部位が再構築される。
【0043】そこで、実施例1Cで調製したプラスミド
pSOM7△2をBglII消化し、生成したBglII粘着末
端を4種全てのデオキシヌクレオチド・トリリン酸エス
テルを使用し、クレノウ・ポリメラーゼIで処理して二
本鎖とした。得られた生成物をEcoRIで開裂し、PA
GE処理して小さい方のフラグメントを電気溶出し、ト
リプトファン・プロモーター/オペレーターとBglII部
位から上流のLE'の「近位」配列(LE'(p))のコドン
を含むDNAの線状片を生成した。この生成物はEco
I末端とBglII部位を充填したことによる平滑末端とを
所有していた。しかし、上記S1−消化HindIIIフラグ
メントの平滑末端に、この平滑末端を結合せしめること
によりBglII部位は再構成された。即ち、2個のフラグ
メントをT4DNAリガーゼの存在下でライゲートさ
せ、受容能力のある(コンピテント)大腸菌株294細胞
に導入することにより増幅させ、再環化されたプラスミ
ドpHKY10を形成した。組換えプラスミドpHKY1
0を担持するテトラサイクリン耐性細胞を選択し、プラ
スミドDNAを抽出した。BglIIおよびPstIで消化
し、PAGE法で単離することにより、PstIとBglII
粘着末端を有する所望の線状DNAを得た。このように
してpHKY10から生成したDNAフラグメントは複
製起源を有し、trpプロモーター/オペレーターの制御
下に、trpLE'ポリペプチド融合蛋白とテトラサイクリ
ン耐性をコードしている2個の遺伝子の両者をコードし
ているプラスミドpIA74△1構築の際の成分として
有用である。
【0044】G.Trpプロモーター/オペレーターをも
つ線状DNAの構築 実施例1Eで調製したプラスミドpSOM7△2△4を
部分的EcoRI消化、次いでPstI消化に付した。生成
したフラグメントはtrpプロモーター/オペレーターを
含有しており、PAGE処理、次いで、電気溶出により
単離した。ソマトスタチン遺伝子の5'末端隣接位で開
裂されているが、アンピシリン耐性遺伝子とtrpプロモ
ーター/オペレーター間に存在するEcoRI部位が開裂
されていないフラグメントを得るために、部分的Eco
I消化を行った。アンピシリン耐性遺伝子内のPstIを
切断することで失われたアンピシリン耐性は、上記実施
例1Fで調製した最終のpHKY10線状DNA誘導体
とのライゲーションにより回復することができる。
【0045】H.インシュリンA鎖構造遺伝子の単離 インシュリンA鎖構造遺伝子を、プラスミドpIA1の
EcoRIおよびBamHI消化によって得た。プラスミド
pIA1の構築法は、ゲッデルら、Proc.Nat.Acad.S
ci.USA、76、106(1979)に開示されてい
る。所望のフラグメントをPAGEおよび電気溶出によ
り精製したところ、それはEcoRI末端とBamHI末端
とを有していた。
【0046】I.インシュリンA鎖構造遺伝子、Trpプ
ロモーター/オペレーター、およびPstIならびにBglI
I末端を有するpHKY10線状DNAフラグメントの結
インシュリンA鎖構造遺伝子、trpプロモーター/オペ
レーター含有線状DNAフラグメント(実施例1Gにて
調製)、およびpHKY10線状DNAフラグメント(実
施例1Fにて調製)を図1に示したように、適切な方向
でライゲートさせ、所望のプラスミドpIA7△4△1
を構築した。プラスミドpIA7△4△1はアンピシリ
ンおよびテトラサイクリン耐性を回復しているので、容
易に選択することができる。
【0047】実施例2 組換えプラスミドpPR1の構
プラスミドpIA7△4△1はバクテリオファージλc
857の2.5KbBglIIフラグメントを含むλcIとλr
exの挿入が可能な1個のBamHI制限部位を有してい
る。バクテリオファージλcI857はBglIIに感受性
の6個の部位を有する。1個のBglIIフラグメントは
2.5Kbであり、λcI遺伝子およびλrex遺伝子を含有
する[スジバルスキー(Szybalski)およびスジバルスキ
ー(Szybalski)、1979、遺伝子(Gene)、、21
7〜280;1980年、3月号、オブライエン(O'Brie
n)出版、遺伝子地図(Genetic Maps)、第1巻、NI
H]。BglIIフラグメントはBamHIフラグメント上の
5'−延長部と同一で且つ相補的なGATC配列をもつ
5'−延長部を有する。ヒト・インシュリンプラスミドp
IA2はBamHIにより開裂される単一の部位を有す
る。このBamHI部位にクローニングするとpIA7△
4△1のTc耐性遺伝子が不活化される。BglIIフラグ
メントとBamHIフラグメントをライゲートさせるとそ
の結合部位で
【化1】AGATCC TCTAGG または
【化2】GGATCT CCTAGA 配列を有する組換え体が得られる。これらの配列はBgl
IIまたはBamHIによって開裂されない。従って、両酵
素による制限処理で、pIA7△4△1のBamHI部位
にλBglIIフラグメントがライゲートされているもの以
外の全ライゲーション生成物が除去される。このように
して、λBglIIフラグメントをpIA7△4△1のBam
HI部位にライゲートすることにより、所望のpPR1
プラスミドが得られる。
【0048】これらの制限酵素は市販品を購入したもの
で、その使用法は業者の説明書に依った。「制限酵素お
よび説明書は下記製造元より簡単に入手できる:ベセス
ダ・リサーチ・ラボラトリー、私書函6010、ロック
ビル、メリーランド20850(Bethesda Research
Laboratories Inc.Box6010,Rockville,Maryl
and 20850);ベーリンガー・マンハイム・バイオ
ケミカル、7941、キャスルウェイ・ドライブ、私書
函50816、インディアナポリス、インディアナ46
250(Boehringer Mannheim Biochemicals,794
1Castleway Drive,P.O.Box 50816、India
napolis,Indiana 46250);リサーチ・プロダクト
・マイルス・ラボラトリーズ、エルクハート、インディ
アナ46515(Research Products,Miles Laborat
ories Inc.,Elkhart,Indiana46515)」。組換
えDNA分子は、3.0×10-13モルの制限ベクターと
6.0×10-13モルのバクテリオファージλ制限フラグ
メントを含む0.10mlの反応混合物中でT4DNAリガ
ーゼを用いて形成された。他の、あるいはより完全な反
応条件は、タナカ(Tanaka)およびワイスブラム(Weiss
blum)のジャーナル・オブ・バクテリオロジー(Tanaka
and Weissblum,J.Bacteriol.)、121、354〜3
62(1975)に開示されている。
【0049】実施例3 組換えプラスミドpPR1によ
る大腸菌K12C600Rk−Mk−の形質転換 大腸菌K12C600Rk−Mk−〔チャン,コーエン,プ
ロシーディング・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンス(Chang and Cohen,Proc.Nat.Acad.Sci.),
71,1030〜1034(1974)に記載〕の新鮮な
一夜培養物を新鮮なL−ブロス〔ミラー,1972,エク
スペリメント・イン・モレキュラー・ジェネティック
ス,コールド・スプリング・ハーバーラボ,コールド・ス
プリング・ハーバー,ニューヨーク(Miller,1972,
Experiments in Molecular Genetics,Cold Spring
Harbor Labs,Cold Spring Harbor,New York)に
開示〕に1:10で継代培養し、370℃で1.0時間増
殖させた。総量660クレット単位(Klett unit)の細
胞を取得し、2.5mlの100mM塩化ナトリウム水で洗
浄し、グリセロール10.0%を含む150mM塩化カル
シウム中に懸濁し、室温で20分間インキュベートし
た。細胞を遠心分離により取得し、0.5mlの塩化カル
シウム−グリセロールに再懸濁し、3〜5分間氷で冷却
した後、凍結させた。この細胞懸濁物を使用するまで液
体窒素中に保存した。共有結合的に閉環した環状DNA
の形質転換能あるいは頻度は保存ならびに貯蔵によって
殆んど影響されなかった。細胞を氷浴中で融解し、DN
A(実施例2に記載の方法で調製)0.05ml当り細胞0.
1mlの割合で、2.0μg/mlの濃度となるように混合し
た。こうして調製した標品を氷上で10.0分間冷却
し、次いでL−ブロス0.85mlで希釈し、32℃で2.
0時間培養した後、L−寒天〔ミラー(Miller)により
開示(1972年)〕上に5×109λb2と共に広げ、3
2℃でインキュベートした。
【0050】形質転換体を大腸菌K12C600Rk
k−/pPR1と命名し、選択して培養した。得られた
コロニーが予期した表現型であるかどうかを試験し、プ
ラスミドpPR1の単離と増幅に使用した。プラスミドp
PR1の制限酵素分析によれば、λc1よりもλrex遺伝
子の方がtrpE−インシュリンA鎖遺伝子に近かった。
上で生成した形質転換体には逆配向のプラスミドは認め
られなかった。
【0051】実施例4 プラスミドpPR1の増幅、単
離、および大腸菌K12RV308の形質転換 大腸菌K12C600Rk−Mk−/pPR1のプラスミ
ドDNAをクロラムフェニコールと一緒に増幅し、透明
化リゼイト法(cleared lysate procedure)〔バザラル,
ヘリンスキー,ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイ
オロジー(Bazaral and Helinski,J.Mol.Biol.),
,185〜194(1968)に開示〕により単離し
た。共有結合的に閉環した環状DNAを、CsClと二沃
化プロピジウム中での平衡化超遠心法により精製した。
二沃化プロピジウムを2−プロパノールで抽出し、DN
AをCsCl中、−20℃で貯蔵した。有効なDNA溶液
をセファデックス(Sephadex)PD10〔ファルマシア
(Pharmacia)800センテニラル・アベニュー,ピスカ
ータウエイ,ニュー・ジャージー・08851(Centenn
ial Ave,Piscataway,New Jersey)〕上クロマトグラ
フィーに付し、SSC/10バッファー(0.015M−
NaCl,0.0015M−クエン酸ナトリウム、pH7.
0)中に移し換えた。
【0052】組換えプラスミドpPR1による大腸菌K
12RV308の形質転換は、300mM塩化カルシウ
ムを用いる他は実施例3の操作法に従って実施した。標
品を0.85mlのL−ブロスで希釈し、32℃で2.0時
間培養し、5×109λb2と共にL−寒天上に広げ、3
2℃でインキュベートした。生存コロニーが予期した表
現型であるか否かを試験すると、所望の大腸菌K12R
V308/pPR1形質転換体を構成していた。
【0053】実施例5 λcI90を用いた溶原化による
大腸菌K12RV308λcI90/pPR1の構築 大腸菌K12RV308/pPR1(実施例4に従って調
製)を35クレット単位になるまで32℃で増殖させ、
次いで45℃で60.0分間保持した。細胞を感染多重
度20でλcI90に感染させ、45℃で40分間培養し
た。コロニーを10μg/mlのアンピシリンを含むL−
寒天上、32℃でインキュベートした。生成した大腸菌
K12RV308λcI90/pPR1のコロニーは32
℃で生育し、42℃で感受性を有することが試験の結果
証明された。
【0054】実施例6 組換えプラスミドpPR1によ
る大腸菌K12C600の形質転換 所望の構築は、実質上、実施例4の方法に従って実施す
る。生存コロニーが予期した表現型であるかどうかを試
験することにより、所望の大腸菌K12C600/pP
R1形質転換体を構成しているか否かを確認することが
できる。
【0055】実施例7 λcI90での溶原化による大腸
菌K12C600λcI90/pPR1の構築 所望の構築は、実質上、実施例5の方法に従って実施す
る。得られる大腸菌K12C600λcI90/pPR1
コロニーは32℃における増殖および42℃における感
受性を試験し、確認することが出来る。
【0056】実施例8 λcI90での溶原化による大腸
菌K12C600Rk−Mk−λcI90/pPR1の構築 所望の構築は、実施例3の方法に従って大腸菌K12C
600Rk−Mk−/pPR1を製造し、次に、この形質
転換体を実質上、実施例5の操作法に従ってバクテリオ
ファージλcI90で溶原化することにより行われた。生
存コロニーが予期した表現型であるかどうかを試験した
ところ、所望の株を構成していた。
【0057】実施例9 プラスミドpIB7△4△1の構
所望のプラスミドは、最終的なライゲーションにインシ
ュリンA鎖ではなくインシュリンB鎖を特定する構造遺
伝子を用いる他は実施例1A−Iの操作法に従って構築
された。但し、インシュリンB鎖構造遺伝子はプラスミ
ドpIB1〔構築は、ゲッデルら(Goeddel)により197
9年に開示〕のEcoRIおよびBamHI消化によって得ら
れた。インシュリンB鎖をコードしているDNAフラグ
メントを、PAGE処理および電気溶出によって精製す
ると、EcoRI末端およびBamHI末端を有するフラグメ
ントが得られた。プラスミドpIB7△4△1は図3に示
したとおりであって、アンピシリンおよびテトラサイク
リン耐性が再生されているので、容易に選択される。
【0058】実施例10 組換えプラスミドpPR3の
構築 バクテリオファージλcI857の2.5KbBglIIフラグ
メントを含有するλcIおよびλrex遺伝子をpIB7△4
△1にクローニングするには、プラスミドpIB7△4△
1のユニークBamHI制限部位を利用する。この操作は
実質上、実施例2の方法に従って実施する。λBglIIフ
ラグメントをpIA7△4△1のBamHI部位にライゲー
ションさせると所望のプラスミドpPR3が得られる。
【0059】実施例11 組換えプラスミドpPR3に
よる大腸菌K12C600Rk−Mk−の形質転換 実施例2ではなくて、実施例10で調製したDNAを用
いる他は、実質上、実施例3の操作法に従って大腸菌細
胞を形質転換した。この形質転換体を大腸菌K12C6
00Rk−Mk−/pPR3と命名し、選択して培養し
た。得られたコロニーが所期の表現型であるかどうかを
試験し、プラスミドpPR3の単離および増幅に利用し
た。プラスミドpPR3の制限酵素分析によればλcIよ
りもλrex遺伝子の方がtrpE−インシュリンB鎖遺伝子
に近かった。上記の形質転換体には、逆配向のプラスミ
ドは認められなかった。
【0060】実施例12 組換えプラスミドpPR3の
増幅、単離、および大腸菌K12RV308への導入 大腸菌K12C600Rk−Mk−/pPR3のプラスミ
ドDNAを実質上、実施例4の操作法に従って増幅およ
び単離した。プラスミドpPR3を大腸菌K12RV3
08に導入して大腸菌K12RV308/pPR3を得
る操作は実質上、実施例4に従った。
【0061】実施例13 組換えプラスミドpPR3に
よる大腸菌K12C600の形質転換 プラスミドpPR3を大腸菌K12C600に導入して
大腸菌K12C600/pPR3を得る操作は実質上、
実施例3の方法に従った。生存コロニーが所期の表現型
であるかどうかを試験すると、所望の大腸菌K12C6
00/pPR3形質転換体を構成していた。
【0062】実施例14 λcI90での溶原化による大
腸菌K12RV308λcI90/pPR3の構築 所望の構築は、実質上、実施例5の方法に従って大腸菌
K12RV308/pPR3をバクテリオファージλcI
90で溶原化することにより実施される。得られる大腸
菌K12RV308λcI90/pPR3コロニーは32
℃における増殖と42℃における感受性を試験すること
で確認できる。
【0063】実施例15 λcI90での溶原化による大
腸菌K12C600λcI90/pPR3の構築 所望の構築は、実質上、実施例5の方法に従って、大腸
菌K12C600/pPR3をバクテリオファージλcI
90で溶原化することにより実施される。得られる大腸
菌K12C600λcI90/pPR3コロニーは32℃
における増殖と、42℃における感受性とを試験するこ
とで確認できる。
【0064】実施例16 λcI90での溶原化による大
腸菌K12C600Rk−Mk−λcI90/pPR3の構
所望の構築は、実施例11記載の方法に従って大腸菌K
12C600Rk−Mk−/pPR3を調製し、次いで、
実質上、実施例5の方法に従って形質転換体をバクテリ
オファージλcI90で溶原化することにより実施した。
得られた大腸菌K12C600Rk−Mk−λcI90/p
PR3コロニーは、32℃における増殖と、42℃にお
ける感受性とを試験することで確認された。
【0065】実施例17 選択および非選択性の組換え
プラスミドpPR3含有宿主細胞の安定性を測定する方
プラスミドの保持を試験するための株を、周期的に新鮮
な培地に継代培養することにより、非選択性培地(L−
ブロス)で対数増殖させた。組換えプラスミド上のApr
遺伝子を用いて、プラスミド含有細胞の頻度を検定する
ことにより求めた。段階希釈した培養株をL−寒天培地
上に展開し、10μg/mlアンピシリンの存在もしくは
非存在下に32℃で増殖させた。プラスミド+細胞の頻
度は、アンピシリン非存在下、L−寒天培地上で生育し
たコロニーの総数に対するアンピシリン耐性コロニーの
比で表わした、または、L−寒天上のコロニーを10μ
g/mlアンピシリン含有L−寒天上にレプリカ平板培養
し、32℃で増殖させてもよい。プラスミド+細胞の頻
度は、アンピシリン非存在下における、L−寒天上で生
育したコロニー総数に対するアンピシリン耐性コロニー
の割合で示される。
【0066】組換えプラスミドの安定性は、上記実施例
17の記載に従って測定された。大腸菌K12C600
k−Mk−λcI90/pPR3および大腸菌K12C6
00Rk−Mk−/pPR3株に関する結果を%で表2に
示した。
【0067】
【表2】
【0068】表2の結果は、本発明の選択システムが組
換えプラスミドを細菌集団に保持せしめる上で、非常に
すぐれた選択システムであるということを明確に示すも
のである。大腸菌K12C600Rk−Mk−/pPR3
培養物の約100%の細胞が34回の培希釈培養後にプ
ラスミドを欠損していた。しかし本発明の選択システム
を有する大腸菌C600Rk−Mk−λcI90/pPR3
培養物中の細胞では34回の培希釈培養後でもプラスミ
ドを欠損している細胞は全くみとめられなかった。さら
に増殖させるとわずかにプラスミドの分離が認められ
た。しかしながら、結果はおそらく、プロファージとプ
ラスミドとの組換えを反映しているものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpIA7△4△1の制限部位およ
び機能地図である。
【図2】 プラスミドpPR1の制限部位および機能地
図である。
【図3】 プラスミドpIB7△4△Iの制限部位および
機能地図である。
【図4】 プラスミドpPR3の制限部位および機能地
図である。
【図5】 チモシンアルファI遺伝子の塩基配列および
それによってコードされているアミノ酸配列の模式図で
ある。
【図6】 フラグメントT15の合成工程図である。
【図7】 プラスミドpThα1の構築模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (72)発明者 ポール・アール・ロステック・ジュニア アメリカ合衆国インディアナ州ビーチ・グ ローブ・ディプロマ・コート,141番地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i)機能的なポリペプチドを発現する遺伝
    子、 ii)バクテリオファージλcI857のcIリプレッサー
    遺伝子、および iii)該リプレッサー遺伝子によって発現されるリプレッ
    サーに感受性を有さない複製起点およびプロモーターを
    含有する組換えDNAクローニングベクターで形質転換
    され、プロファージとして染色体に組み込まれた、cI
    リプレッサー遺伝子を産生しないバクテリオファージλ
    cI90を保持している細菌宿主細胞。
  2. 【請求項2】 ベクターがプラスミドである請求項1に
    記載の細胞。
  3. 【請求項3】 大腸菌である請求項1または2に記載の
    細胞。
  4. 【請求項4】 プラスミドpPR1またはpPR3で形質
    転換されているものである請求項1、2または3に記載
    の細胞。
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