JPH0668827A - イオンビーム発生装置及びその制御方法 - Google Patents

イオンビーム発生装置及びその制御方法

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JPH0668827A
JPH0668827A JP22141292A JP22141292A JPH0668827A JP H0668827 A JPH0668827 A JP H0668827A JP 22141292 A JP22141292 A JP 22141292A JP 22141292 A JP22141292 A JP 22141292A JP H0668827 A JPH0668827 A JP H0668827A
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ion
value
ion beam
acceleration voltage
ion current
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JP22141292A
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Keiji Arimatsu
啓治 有松
Yasushi Ishikawa
靖 石川
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオンビーム発生装置の使用に際して、設定
値を少なくし、かつ最適な加速電圧、イオン電流を自動
設定する。 【構成】 イオン源は、ビーム引出しの光学系が一定で
あれば、加速電圧と最適イオン電流とは一定の関係をも
つ、この関係を制御装置の記憶手段に予め入力してお
き、エネルギーあるいは、加速電圧の設定だけで、イオ
ン電流を自動設定し、一定制御する。 【効果】 イオンビームエネルギーあるいは加速電圧あ
るいはイオン電流の設定だけで、最適の加速電圧とイオ
ン電流の組合せに設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオンビーム発生装置
とその制御方法に係り、特に、イオン源を適正な運転条
件で使用するように配慮されたイオンビーム発生装置と
その制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は、イオン源をミリング装置
に適用した例では、日立評論Vol.68.No.6
(1966−6)「大口径イオンビームミリング装置の
開発」52ページ、図8の制御パネルに示すようにイオ
ンビームの加速電圧、イオン電流は、それぞれ独自に設
定されるようになっている。
【0003】イオン源は、設定された加速電圧条件のも
とで、設定されたイオン電流が引出せるよう、フィラメ
ント電流を制御し、プラズマ密度を制御する。通常イオ
ン源には、この過程を自動的に行い、設定されたイオン
電流が安定に引出されるようにする、フィードバック制
御系が付属している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】イオン源をミリング装
置に適用した場合、使用者にとって最も重要なことは、
イオンビームによって被加工物が加工される加工速度で
あり、通常、被加工物の許容温度範囲内で、質の良い、
言い換えると発散角の小さいイオンビームをなるべく大
量に引出せることが望ましい。従来のイオン源は、イオ
ン加速電圧(以下、単に加速電圧という)を設定し、そ
の電圧に対して、適当と思われるイオン電流を計算、実
測あるいは使用者の経験から、それぞれ独自に設定する
ようになっており、設定電圧が異なると、同質のイオン
ビームが得られているかどうか、また最適条件で運転さ
れているかどうか、が使用者によくわからない、という
欠点があった。
【0005】また、イオン源をイオンビームスパッタ装
置のスパッタ用イオン源として使用する場合には、使用
者にとって必要なのは、ほとんどの場合、イオンビーム
のエネルギーのみであって、常に、イオンビームがター
ゲット上に集束されていることが望ましい。従って、加
速電圧、イオン電流のそれぞれを設定することなく、エ
ネルギーのみを設定することによって、そのエネルギー
に最適の加速電圧及びイオン電流が自動設定されること
が望ましい。
【0006】本発明の目的は、イオンビーム発生装置を
使用目的に合った条件で運転するとともに、使用者がイ
オンビーム発生装置に対して設定すべき項目を少なくす
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、真空容器
中にガスを導入し、該ガスをプラズマ化して、設定した
イオン加速電圧を電極に印加して電界を与え、設定した
イオン電流値に応じて該プラズマを生成する電子の量を
制御して、該プラズマ中のイオンをイオンビームとして
引出すイオンビーム発生装置の制御方法において、イオ
ン加速電圧と該イオン加速電圧のもとで直進性のよいイ
オンビームが発生されるときのイオン電流の関係をあら
かじめ関係式もしくはテーブルの形で保持しておき、電
極に与えるイオン加速電圧のみを初期設定することによ
り、前記関係式もしくはテーブルを参照して最もイオン
電流を引出しやすいイオン電流値に自動的に設定する手
順を備えることにより達成される。
【0008】上記の目的はまた、前記イオン源から引出
すイオン電流が、前記加速電圧の3/2乗にほぼ比例す
る値に設定されることを特徴とする請求項1に記載のイ
オンビーム発生装置の制御方法によっても達成される。
【0009】上記の目的はまた、真空容器中にガスを導
入し、該ガスをプラズマ化して、設定したイオン加速電
圧を電極に印加して電界を与え、設定したイオン電流値
に応じて該プラズマを生成する電子の量を制御して、該
プラズマ中のイオンをイオンビームとして引出すイオン
ビーム発生装置の制御方法において、引出されるイオン
ビームのエネルギー値と該イオンビームエネルギー値を
持つイオンビームを発生させるイオン加速電圧値とイオ
ン電流値の組合せを関係式もしくはテーブルの形で保持
しておき、イオンビームエネルギー値を初期設定するこ
とにより、前記関係式もしくはテーブルを参照して設定
されたイオンビームエネルギー値を持つイオンビームを
発生させるイオン加速電圧値及びイオン電流値に自動的
に設定する手順を備えることによっても達成される。
【0010】上記の目的はまた、ガスが導入される真空
容器中に配置され少なくとも一つの面に複数の開口を有
する加速電極を備えた箱状のアノードと、該加速電極に
対向して配置され該加速電極の開口に対向する位置に同
様に複数の開口を有する減速電極と、前記アノードの内
部に配置されたフィラメントと、該フィラメントの両端
に接続して配置されたフィラメント電源と、前記フィラ
メントの一端と前記アノードに接続して配置されたアー
ク電源と、一端を前記アノードに接続され他端を接地さ
れた加速電源と、一端を前記減速電極に接続され他端を
接地された減速電源と、前記フィラメント電源とアーク
電源と加速電源と減速電源とに接続され、イオン加速電
圧値及びまたはイオン電流値を入力設定する入力手段を
備え、設定された加速電圧値及びまたはイオン電流値に
基づいてそれら電源を制御する制御装置とを含んでなる
イオンビーム発生装置において、前記制御装置を、イオ
ン加速電圧値と該イオン加速電圧値において最も直進性
のよいイオンビームが発生するときのイオン電流値の組
合せを関係式もしくはテーブルの形で格納する記憶手段
と、入力されたイオン加速電圧値またはイオン電流値に
基づいて、前記記憶手段に記憶されたデータを参照して
イオン電流値またはイオン加速電圧値を算出設定する演
算手段と、入力されたイオン加速電圧値及びまたはイオ
ン電流値と算出されたイオン加速電圧値及びまたはイオ
ン電流値を表示する表示手段とを含んで構成することに
よっても達成される。
【0011】上記の目的はまた、記憶手段が、イオン加
速電圧値と該イオン加速電圧値に対応するイオン電流値
に加え、前記イオン加速電圧値とイオン電流値の組合せ
に対応するイオンビームエネルギー値を関係式もしくは
テーブルの形で格納するものである請求項4に記載のイ
オンビーム発生装置によっても達成される。
【0012】上記の課題はまた、記憶手段が、ミリング
加工速度と、該ミリング加工速度を実現するのに必要な
加工対象の材料種別ごとのイオンビームエネルギー値を
関係式もしくはテーブルの形で格納するものである請求
項5に記載のイオンビーム発生装置によっても達成され
る。
【0013】
【作用】フィラメントを流れる電流によってフィラメン
トが加熱され、該フィラメントから熱電子が放出され
る。放出された熱電子が真空容器中に導入されたガスの
分子と衝突して、ガスを電離し、プラズマが生成され
る。フィラメントとアノードの間を流れるアーク電流に
よってこのプラズマは維持される。プラズマの密度は、
一定のガス圧のもとでは、このフィラメント電流とアー
ク電流によって決まる。従って、引出されるイオン電流
を観測し、シーケンサーなどによって、フィラメント電
流、従ってアーク電流をフィードバック制御することに
より、イオン電流は設定値に保たれる。
【0014】プラズマから、複数の電極を利用してイオ
ンを引出す、プラズマ型のイオン源では、電極の光学系
が同じであれば、イオン電流の引出しやすさ(パービア
ンス)は、加速電圧の3/2乗に比例する。従って、加
速電圧を設定すれば、最も引出しやすいイオン電流の値
は理論的には一意的に決定できる。ある加速電圧での、
最も引出し易いイオン電流値は、イオンビームの発散
角、イオン電流、減速電流などを測定することにより予
め求められる。あるいは、処理中に測定することも可能
である。実際には、いろいろな運転条件におけるイオン
ビームの発散角、イオン電流分布を測定することによっ
て、加速電圧に対して、最も適切な、イオン電流値を求
めることができる。得られた加速電圧値とイオン電流値
の関係を予めプログラム化(関係式の形もしくはテーブ
ルの形に)しておき、記憶手段に格納しておけば、加速
電圧を設定することにより、対応するイオン電流を自動
設定することが可能である。
【0015】加速電圧とそれに対応するイオン電流の組
合せが定まれば、その組合せに対応して生成されるイオ
ンビームのエネルギーが定まる。従って、加速電圧とそ
れに対応するイオン電流の組合せ及びこの組合せに対応
するイオンビームエネルギーを記憶手段に格納しておけ
ば、イオンビームエネルギーを設定するのみで、該記憶
手段を参照して加速電圧、イオン電流を自動設定するこ
とができる。
【0016】イオン源の制御装置は、予め組込まれたプ
ログラムに従って、あるいは、処理中の測定値をフィー
ドバックすることによって、設定された加速電圧から、
最適のイオン電流を自動設定したり、設定されたビーム
エネルギー値から、最適の加速電圧とイオン電流を自動
設定し、設定されたイオン電流を維持するようにイオン
源を運転する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0018】図1は、本発明の一実施例を示すイオンビ
ーム発生装置の要部構成を示す模式図である。真空容器
内に取付けられるイオン源1には、一方の面に複数の開
口(アパーチャ)11を有する加速電極2を設けた箱状
のアノード(イオン源室)4と、該加速電極2に対向す
る位置に配置され該加速電極2のアパーチャに対向する
位置にアパーチャ11を設けた減速電極3と、前記イオ
ン源室内に配置されたフィラメント5と、が内装されて
いる。前記フィラメント5の両端に接続してフィラメン
ト電源6が配置され、前記アノード4と前記フィラメン
ト5の一端に接続してアーク電源7が配置され、前記ア
ノード4に接続して加速電源9が配置され、該加速電源
9の他端は接地されている。また、前記減速電極3に接
続して減速電源10が配置され、該減速電源9の他端は
接地されている。フィラメント電源6、アーク電源7、
加速電源9、減速電源10は、シーケンサなどを用いた
制御装置8に接続されており、該制御装置8によって、
設定されたイオン電流を維持するようにそれぞれの発生
電圧及びまたは発生電流を制御される。
【0019】制御装置8は、加速電圧と、加速電圧に対
して一意的に設定されるイオン電流の関係を表す式(も
しくはテーブル)と、イオンビームエネルギーに対して
一意的に設定される加速電圧及びイオン電流の値の関係
を表す式を格納する記憶手段8A、イオンビームエネル
ギー、加速電圧及びイオン電流のうちのいずれか一つの
値を入力する入力手段8B、入力された加速電圧または
イオン電流から該加速電圧またはイオン電流に対して一
意的に決まるイオン電流値または加速電圧値を前記記憶
手段に格納されたデータを参照して読みだしてイオン電
流設定値または加速電圧設定値とするとともに、入力さ
れたイオンビームエネルギーから該イオンビームエネル
ギーに対応して一意的に決まる加速電圧及びイオン電流
値を前記記憶手段に格納されたデータを参照して読みだ
し、それぞれ加速電圧設定値及びイオン電流設定値とす
る演算手段8C、及び設定もしくは入力された加速電
圧、イオン電流及びイオンビームエネルギーを表示する
表示手段8Dとを備えている。言うまでもなく、制御手
段8は、上記各手段以外に、設定された加速電圧、イオ
ン電流を維持するように、装置の各状態量を検知し制御
量を操作する手段を備えている。
【0020】発明者らの知見によれば、加速電極2と減
速電極3の間隙、及びそれぞれの電極に設けられている
複数のアパーチャ11の径やプラズマの条件等、他の条
件に変化がなければ、図2に示すように、与えられた加
速電圧に対して、引出しやすいイオン電流、言いかえれ
ば直進性の良いイオンビームを発生するときのイオン電
流の値は一定の関係をもつ。従って、加速電圧Aを設定
すれば、その加速電圧に対して最適のイオン電流Bは一
義的に決定される。逆にイオン電流が決まると、そのイ
オン電流を出すのに最適な加速電圧の値が決まる。
【0021】イオンビームエネルギーは、加速電圧とイ
オン電流の積であり、加速電圧と該加速電圧において直
進性のよいイオンビームが発生されるときのイオン電流
の間には図2に示されるような直線的な関係があるか
ら、イオンビームエネルギーが与えられると、与えられ
たイオンビームエネルギーを発生し、かつ図2の関係を
満足する加速電圧とイオン電流の組合せも、図3のよう
に、一義的に決まる。
【0022】最適のイオン電流は、加速電圧の3/2乗
にほぼ比例するが、装置の条件によって、多少異なるこ
とが考えられるので、予め実験により、図2のグラフを
求めておくとよい。
【0023】また、加速電圧とイオン電流の関係が、時
間的に変化することも考えられるので、イオンビームの
被照射物の近傍にファラデーカップ等のイオンビームの
センサを設け、処理中あるいは処理前に、設定された加
速電圧に対してイオン電流値を変化させつつイオンビー
ムプロファイルを観測し、設定された加速電圧に対応す
る最適イオン電流値、つまり最も直進性のよいイオンビ
ームが発生されるイオン電流値を設定することもでき
る。
【0024】イオン源を微細加工を行うミリング装置に
適用した場合、使用者にとって必要なことは、常に、特
性のすぐれた、言いかえると直進性の良いイオンビーム
が基板に照射されることであり、上記構成の装置によれ
ば、加工速度を決定するイオンビームエネルギー値を設
定するだけで、イオン源を常に最適条件で運転すること
ができる。
【0025】イオン源を高機能成膜を行うイオンビーム
スパッタ装置に適用した場合には、使用者にとって重要
なことは、ターゲット以外のものを照射することのな
い、集束性にすぐれたイオンビームを常に発生すること
であり、ミリング装置の場合と同様、成膜速度を決定す
るイオンビームエネルギー値を設定するだけで、常に最
適条件でイオン源を運転することができる。
【0026】このプロセスフローを図4にまとめて示
す。
【0027】制御装置の記憶手段8Aには、先に述べた
ように、加速電圧と、加速電圧に対して一意的に設定さ
れるイオン電流の関係を表す式(もしくはテーブル)
と、イオンビームエネルギーに対して一意的に設定され
る加速電圧及びイオン電流の値の関係を表す式が格納さ
れている。格納手段8Aにはさらに、ミリング加工を行
う場合のミリング速度Å/minとイオンビームエネルギ
ーW/(平方センチメートル)の関係が材料の種類その
他の条件ごとに格納されている。
【0028】ミリング加工を行う場合、まず、手順41
でミリング速度Å/min、材料種別等が入力手段8Bを
介して入力設定される。設定されたミリング速度、材料
種別等の条件は、表示手段8Dに表示される。ミリング
速度、材料種別等の条件が設定されると手順42にすす
み、演算手段8Cは記憶手段8Aを参照して設定された
ミリング速度、材料種別等の条件に対応して定まるイオ
ンビームエネルギーW/(平方センチメートル)を読み
だす。読みだされたイオンビームエネルギーの値も前記
表示手段8Dに表示される。演算手段8Cは次いで手順
43に進み、記憶手段8Aに格納されているイオンビー
ムエネルギーに対して一意的に設定される加速電圧及び
イオン電流の値の関係を表す式を参照して、読みだされ
た前記イオンビームエネルギーの値に対応する加速電圧
を算出し、算出した加速電圧値を制御データとして設定
する。演算手段8Cは加速電圧値を設定したら手順44
に進み、記憶手段8Aに格納されている加速電圧とイオ
ン電流の値の関係を表す式を参照して、設定された加速
電圧に対応するイオン電流を算出し、算出したイオン電
流を制御データとして設定する。算出設定された加速電
圧及びイオン電流は、表示手段8Dに表示される。手順
44で設定作業は終わり、手順45では設定された制御
量に基づいて制御が実行される。
【0029】ミリング速度、材料種別等の条件を入力設
定するのでなく、直接必要なイオンビームエネルギーの
値を設定してもよい。手順46は、直接必要なイオンビ
ームエネルギーの値を設定する場合の手順で、必要なイ
オンビームエネルギーの値が入力手段8Bを介して入力
設定される。イオンビームエネルギーの値が入力設定さ
れると手順43に進み、設定されたイオンビームエネル
ギーの値に対応する加速電圧の値が演算手段8Cにより
算出され、表示される。以後の手順44,45は前述の
通りである。それまでの経験で加工対象の材料及び条件
における必要イオンビームエネルギーの値がわかってい
る場合には、直接イオンビームエネルギーの値を入力設
定することにより、材料の種別その他の多数の条件を入
力しないでも、最適のイオン電流値に設定することがで
きる。
【0030】何らかの条件で加速電圧を特定の値に設定
する必要があるときは、手順47からスタートする。手
順47で加速電圧が入力設定されると、ただちに手順4
4に進み、演算手段8Cは、前記記憶手段8Aに格納さ
れたデータを参照して設定された加速電圧に対応するイ
オン電流を算出する。設定された加速電圧と算出された
イオン電流は制御量として設定、表示され、手順45で
制御が開始される。この場合、加速電圧の代わりにイオ
ン電流が入力設定されても、同様手順で加速電圧が算
出、設定される。
【0031】本実施例によれば、ミリング速度と材料種
別等の条件、イオンビームエネルギーの値、加速電圧値
またはイオン電流値のいずれかが入力されれば、最適の
組合せの加速電圧値とイオン電流値が算出設定され、設
定された加速電圧値とイオン電流値を維持するように制
御が行われるから、装置の操作者は基本的に要求される
データのみを入力すればよく、イオン源を効率のよい運
転状態で運転できる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、イオンビームエネルギ
ーあるいは、イオン加速電圧を設定するだけで、イオン
源を常に最適条件で運転できるので、ミリング装置に適
用した場合には、加速電圧と関係なく、再現性の良い、
加工性にすぐれた微細加工が可能となり、イオンビーム
スパッタ装置に適用した場合には、常に高純度成膜を可
能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を模式的に示したブロック図で
ある。
【図2】イオンビームの加速電圧と、最適イオン電流の
関係を示す概念図である。
【図3】イオンビームエネルギーと、最適加速電圧、最
適イオン電流の関係を示す概念図である。
【図4】本発明の実施例を示す手順図である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 加速電極 3 減速電極 4 アノード(イオン源室) 5 フィラメント 6 フィラメント電源 7 アーク電源 8 制御装置 8A 入力手段 8B 記憶手段 8C 演算手段 8D 表示手段 9 加速電源 10 減速電源 11 アパーチャ 21 加速電圧とイオン電流の関係を概念的に示す線 22 ビームエネルギーと加速電圧,加速電流の関係を
概念的に示す線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器中にガスを導入し、該ガスをプ
    ラズマ化して、設定したイオン加速電圧を電極に印加し
    て電界を与え、設定したイオン電流値に応じて該プラズ
    マを生成する電子の量を制御して、該プラズマ中のイオ
    ンをイオンビームとして引出すイオンビーム発生装置の
    制御方法において、イオン加速電圧と該イオン加速電圧
    のもとで直進性のよいイオンビームが発生されるときの
    イオン電流の関係をあらかじめ関係式もしくはテーブル
    の形で保持しておき、電極に与えるイオン加速電圧のみ
    を初期設定することにより、前記関係式もしくはテーブ
    ルを参照して最もイオン電流を引出しやすいイオン電流
    値に自動的に設定することを特徴とするイオンビーム発
    生装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 イオン源から引出すイオン電流が、前記
    加速電圧の3/2乗にほぼ比例する値に設定されること
    を特徴とする請求項1に記載のイオンビーム発生装置の
    制御方法。
  3. 【請求項3】 真空容器中にガスを導入し、該ガスをプ
    ラズマ化して、設定したイオン加速電圧を電極に印加し
    て電界を与え、設定したイオン電流値に応じて該プラズ
    マを生成する電子の量を制御して、該プラズマ中のイオ
    ンをイオンビームとして引出すイオンビーム発生装置の
    制御方法において、引出されるイオンビームのエネルギ
    ー値と該イオンビームエネルギー値を持つイオンビーム
    を発生させるイオン加速電圧値とイオン電流値の組合せ
    を関係式もしくはテーブルの形で保持しておき、イオン
    ビームエネルギー値を初期設定することにより、前記関
    係式もしくはテーブルを参照して設定されたイオンビー
    ムエネルギー値を持つイオンビームを発生させるイオン
    加速電圧値及びイオン電流値に自動的に設定することを
    特徴とするイオンビーム発生装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 ガスが導入される真空容器中に配置され
    少なくとも一つの面に複数の開口を有する加速電極を備
    えた箱状のアノードと、該加速電極に対向して配置され
    該加速電極の開口に対向する位置に同様に複数の開口を
    有する減速電極と、前記アノードの内部に配置されたフ
    ィラメントと、該フィラメントの両端に接続して配置さ
    れたフィラメント電源と、前記フィラメントの一端と前
    記アノードに接続して配置されたアーク電源と、一端を
    前記アノードに接続され他端を接地された加速電源と、
    一端を前記減速電極に接続され他端を接地された減速電
    源と、前記フィラメント電源とアーク電源と加速電源と
    減速電源とに接続され、イオン加速電圧値及びまたはイ
    オン電流値を入力設定する入力手段を備え、設定された
    加速電圧値及びまたはイオン電流値に基づいてそれら電
    源を制御する制御装置とを含んでなるイオンビーム発生
    装置において、前記制御装置は、イオン加速電圧値と該
    イオン加速電圧値において最も直進性のよいイオンビー
    ムが発生するときのイオン電流値の組合せを関係式もし
    くはテーブルの形で格納する記憶手段と、入力されたイ
    オン加速電圧値またはイオン電流値に基づいて、前記記
    憶手段に記憶されたデータを参照してイオン電流値また
    はイオン加速電圧値を算出設定する演算手段と、入力さ
    れたイオン加速電圧値及びまたはイオン電流値と算出さ
    れたイオン加速電圧値及びまたはイオン電流値を表示す
    る表示手段とを含んでなることを特徴とするイオンビー
    ム発生装置。
  5. 【請求項5】 記憶手段が、イオン加速電圧値と該イオ
    ン加速電圧値に対応するイオン電流値に加え、前記イオ
    ン加速電圧値とイオン電流値の組合せに対応するイオン
    ビームエネルギー値を関係式もしくはテーブルの形で格
    納するものであることを特徴とする請求項4に記載のイ
    オンビーム発生装置。
  6. 【請求項6】 記憶手段が、ミリング加工速度と、該ミ
    リング加工速度を実現するのに必要な加工対象の材料種
    別ごとのイオンビームエネルギー値を関係式もしくはテ
    ーブルの形で格納するものであることを特徴とする請求
    項5に記載のイオンビーム発生装置。
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